JP5119472B2 - プロトン輸送材料およびそれを用いた電解質、イオン交換体、膜電極接合体および燃料電池 - Google Patents

プロトン輸送材料およびそれを用いた電解質、イオン交換体、膜電極接合体および燃料電池 Download PDF

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Description

本発明は、優れたプロトン輸送能を有し、特に燃料電池用の電解質膜として有用なプロトン輸送材料およびそれを用いた電解質、イオン交換体、膜電極接合体および燃料電池に関するものである。
近年、環境問題やエネルギー問題の有効な解決策として、燃料電池が注目を浴びている。燃料電池とは、水素などの燃料を酸素などの酸化剤を用いて酸化し、これに伴う化学エネルギーを電気エネルギーに変換する。
燃料電池は、電解質の種類によって、アルカリ型、リン酸型、固体高分子型、溶融炭酸塩型、固体酸化物型などに分類される。固体高分子型燃料電池(PEFC)は、低温作動、高出力密度であり、小型化・軽量化が可能であることから、携帯用電源、家庭用電源、車載用動力源としての応用が期待されている。
固体高分子型燃料電池(PEFC)用電解質膜としては、パーフルオロカーボンスルホン酸膜が広く用いられているが、フッ素を有するため廃棄時の環境負荷が高いことが問題である。
そのため、フッ素を有しないスルホン酸基含有炭化水素膜(特許文献1参照)が開発されている。このフッ素を有しない炭化水素膜中のスルホン酸基は、水素イオンを解離することができることから、優れたプロトン伝導性を示す。
しかしながら、上記フッ素を有しない炭化水素膜の場合、図4に示すように−SO3 H基が、ランダムな位置に存在することから、プロトン伝導性が低くなりやすく、低加湿下ではほとんどプロトンが伝導しないという課題がある。
この課題を解決する為に、スメクチック相を有する親水性基含有モノマー(スルホン酸型液晶モノマー)の利用が提案されている。すなわちスメクチック相を有する親水性基含有モノマー(スルホン酸型液晶モノマー)は、その液晶状態において、スルホン酸基のイオン伝導部位を密な状態で重ねられることが見出されており、さらに、この液晶状態という分子配列を維持した固体状態が、優れたプロトン伝導性を有することも見出されている(特許文献2参照)。
しかしこの親水性基含有モノマー(スルホン酸型液晶モノマー)材料は、優れた材料であるが、スルホン酸型液晶モノマー材料をそのまま、燃料電池用電解質膜として使用するには、スルホン酸型液晶モノマー自体に機械特性がないので、実用化に当たっては困難や問題が生じやすい。
特開2006−179448 特開2003−55337
そこで、機械特性を付与するために、この親水性基含有モノマー(スルホン酸型液晶モノマー)を重合してポリマー化することが考えられる。
しかし、親水基含有モノマーのみでポリマー化すると、生成したポリマーは水に可溶になりやすく、燃料電池用途としては、適さないことが多い。
親水性基含有モノマー(スルホン酸型液晶モノマー)を重合してポリマー化した従来のスルホン酸型液晶ポリマーは、図3に示すように−SO3 H基が分子構造中に多く存在するため水溶性となる問題がある。
一方、この親水性基含有モノマー(スルホン酸型液晶モノマー)を疎水性モノマーと共重合させてポリマー化することが考えられる。
しかし分子設計せずに疎水性モノマーと共重合させると、液晶となる性質を失う可能性が高い。
そのため、ポリマー化しても液晶となる性質を保ちながら、水に不溶化することが課題となる。
ところで、液晶状態の分子配列を維持したままで固体状態にすることができれば、液晶状態の固体の膜が得られるので、液晶を保持する材料の添加が必要でなくなり、使い勝手が飛躍的に向上する。
このとき、固体状態で乱雑であった分子配列を、一旦液晶状態に相転移させ、乱雑な分子配列を整えることが必要となるが、この相転移温度が200℃以上となるとスルホン酸基が脱離してプロトン輸送能が備われ、分子の分解が起こってしまう。最悪の場合、分解がひどく液晶性を発現しないということが起こる。
ポリマー化すると液晶となる相転移温度が極端に高くなる傾向があり、相転移温度が200℃以上となると前記のようにスルホン酸基が脱離し、分子の分解が起こってしまう。その為、ポリマー化する場合にも、この相転移温度を低くする課題が生じる。
本発明の第1の目的は、優れたプロトン輸送能を有し、液晶となる性質を保ちながら、水に不溶化した液晶ポリマーであり、機械特性に優れるので特に燃料電池用の電解質膜として有用なプロトン輸送材料を提供することであり、
本発明の第2の目的は、このプロトン輸送材料を用いたイオン交換体、膜電極接合体(MEA)、燃料電池を提供することである。
以上の課題を解決するために、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、次のような知見を得た。即ち、疎水性モノマーと親水基含有モノマーとの共重合によって得られる液晶ポリマーが、優れたプロトン輸送能を有し、液晶となる性質を保ちながら、水に不溶化した液晶ポリマーであり、機械特性に優れるので特に燃料電池用の電解質膜として有用なプロトン輸送材料となることを見いだし、本発明を完成するに至った。
本発明の請求項1記載の発明は、下記一般式(1)で表される親水基含有モノマーと、下記一般式(3)で表される疎水性モノマーを共重合して得られる非水溶性液晶ポリマーを必須成分として含み、前記疎水性モノマーの非水溶性液晶ポリマー中の含有量が0.1〜60質量%であることを特徴とするプロトン輸送材料である。
Figure 0005119472
[前記一般式(1)中、R は水素原子またはメチル基、R はスルホン酸基またはホスホン酸基、Aはアルキレン基、−C −CH −、−CO−O(CH n1 −または−CO−、B はアルキレン基、Zはメソゲン基を示し、n1は1以上の整数を示す。]
Figure 0005119472
[前記一般式(3)中、R は水素原子またはメチル基、Aはアルキレン基、−C −CH −、−CO−O(CH n1 −または−CO−、B はアルキル基、Zはメソゲン基を示し、n1は1以上の整数を示す。]
本発明の請求項2記載のプロトン輸送材料は、請求項1記載のプロトン輸送材料において、前記非水溶性液晶ポリマーが室温の水100gに1g以下しか溶けないポリマーであることを特徴とする。
(削除)
(削除)
本発明の請求項3記載のプロトン輸送材料は、請求項1あるいは請求項2記載のプロトン輸送材料において、前記親水基含有モノマーが前記一般式(1)中のZがビフェニルであり、下記一般式(2)で表されるモノマーであることを特徴とする。
Figure 0005119472
[前記一般式(2)中、R1 は水素原子またはメチル基、R2 はスルホン酸基またはホスホン酸基、Aはアルキレン基、−C6 H4 −CH2 −、−CO−O(CH2 )n1−または−CO−、B1 がアルキレン基を示し、n1は1以上の整数を示す。]
本発明の請求項4記載のプロトン輸送材料は、請求項3記載のプロトン輸送材料において、前記親水基含有モノマーが、前記一般式(2)中のRがメチル基、Aが−CO−O(CHn1、Bが−(CHn2−で表され、n1が1〜18、n2が3〜10で表されることを特徴とする。
(削除)
本発明の請求項記載のプロトン輸送材料は、請求項記載のプロトン輸送材料において、前記親水基含有モノマーが、n1が1〜6で表されることを特徴とする。
(削除)
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(削除)
本発明の請求項記載のプロトン輸送材料は、請求項記載のプロトン輸送材料において、前記疎水性モノマーが、前記一般式(3)中のZがビフェニルであり、下記一般式(4)で表されることを特徴とする。
Figure 0005119472
[前記一般式(4)中、R1 は水素原子またはメチル基、Aはアルキレン基、−C6 H4 −CH2 −、−CO−O(CH2 )n1−または−CO−、B2 はアルキル基、n1は1以上の整数を示す。]
本発明の請求項記載のプロトン輸送材料は、請求項記載のプロトン輸送材料において、前記疎水性モノマーが、前記一般式(4)中のRがメチル基、Aが−CO−O(CHn3、Bが−(CH)n−CHで表され、n3、n4は1以上の整数で表されることを特徴とする。
(削除)
本発明の請求項記載のプロトン輸送材料は、請求項1から請求項のいずれか1項に記載のプロトン輸送材料において、前記親水基含有モノマーと疎水性モノマーとの共重合によって得られる非水溶性液晶ポリマーの液晶状態の分子配列を、液晶状態で利用することを特徴とする。
本発明の請求項記載のプロトン輸送材料は、請求項1から請求項のいずれか1項に記載のプロトン輸送材料において、前記親水基含有モノマーと疎水性モノマーとの重合によって得られる液晶ポリマーの液晶状態の分子配列を、固体状態で利用することを特徴とする。
本発明の請求項10記載のプロトン輸送材料は、請求項あるいは請求項記載のプロトン輸送材料において、液晶状態がスメクチックであることを特徴とする。
本発明の請求項11記載の発明は、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のプロトン輸送材料を用いたことを特徴とする電解質である。
本発明の請求項12記載の発明は、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のプロトン輸送材料を用いたことを特徴とするイオン交換体である。
本発明の請求項13記載の発明は、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のプロトン輸送材料を用いたことを特徴とする膜電解質接合体(MEA)である。
本発明の請求項14記載の発明は、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のプロトン輸送材料を用いたことを特徴とする燃料電池である。
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本発明の請求項1記載のプロトン輸送材料は、前記一般式(1)で表される親水基含有モノマーと、前記一般式(3)で表される疎水性モノマーを共重合して得られる非水溶性液晶ポリマーを必須成分として含み、前記疎水性モノマーの非水溶性液晶ポリマー中の含有量が0.1〜60質量%であることを特徴とするプロトン輸送材料であり、プロトンを輸送する親水基が密に連なっているため、優れたプロトン輸送能を有し、液晶とする性質を保ちながら、水に不溶化した液晶ポリマーであり、機械特性に優れ、特に電気化学反応により発電する際に発生する発生水に強くなり、耐久性を向上することができ、また低加湿での作動も期待され、燃料電池のコストダウンも見込まれるため、燃料電池用の電解質膜として有用であり、イオン交換体などとしても利用可能であるという顕著な効果を奏する。
前記親水基含有モノマーが前記一般式(1)で表されるものであると、プロトン伝導性がさらに向上するというさらなる顕著な効果を奏する。
前記疎水性モノマーが前記一般式(3)で表されるものであると、親水基含有モノマーと疎水性モノマーを共重合して得られる非水溶性液晶ポリマーは優れたプロトン輸送能を維持しながら、液晶性を発現し易いというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項2記載のプロトン輸送材料は、請求項1記載のプロトン輸送材料において、前記非水溶性液晶ポリマーが室温の水100gに1g以下しか溶けないポリマーであることを特徴とするものであり、優れたプロトン輸送能を有し、液晶とする性質を保ちながら、水に不溶化した液晶ポリマーとなるというというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項3記載のプロトン輸送材料は、請求項2記載のプロトン輸送材料において、前記親水基含有モノマーが前記一般式(1)中のZがビフェニルであり、前記一般式(2)で表されるモノマーであることを特徴とするものであり、プロトン伝導性がさらにより向上するというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項4記載のプロトン輸送材料は、請求項3記載のプロトン輸送材料において、前記親水基含有モノマーが、前記一般式(2)中のRがメチル基、Aが−CO−O(CHn1、Bが−(CHn2−で表され、n1が1〜18、n2が3〜10で表されることを特徴とするものであり、プロトン伝導性がさらにより向上するというさらなる顕著な効果を奏する。
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本発明の請求項記載のプロトン輸送材料は、請求項記載のプロトン輸送材料において、前記親水基含有モノマー中のn1が1〜6で表されることを特徴とするものであり、スルホン酸基が密であり、液晶性を示しやすく、プロトン伝導性がさらにより向上するというさらなる顕著な効果を奏する。
(削除)
本発明の請求項記載のプロトン輸送材料は、請求項記載のプロトン輸送材料において、前記疎水性モノマーが、前記一般式(3)中のZがビフェニルであり、前記一般式(4)で表されるモノマーであることを特徴とするものであり、親水基含有モノマーと疎水性モノマーとを共重合して得られる非水溶性液晶ポリマーはより優れたプロトン輸送能を維持しながら、より液晶性を発現し易いというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項記載のプロトン輸送材料は、請求項記載のプロトン輸送材料において、前記疎水性モノマーが、前記一般式(4)中のR1 がメチル基、Aが−CO−O(CH2 )n3−、Bが−(CH2 )n4−CH3 で表され、n3、n4は1以上の整数で表されることを特徴とするものであり、親水基含有モノマーのビフェニルとスタックして、液晶性を発現し易く、耐水性を有するというさらなる顕著な効果を奏する。
(削除)
本発明の請求項記載のプロトン輸送材料は、請求項1から請求項のいずれか1項に記載のプロトン輸送材料において、
前記親水基含有モノマーと疎水性モノマーとの共重合によって得られる非水溶性液晶ポリマーの液晶状態の分子配列を、液晶状態で利用することを特徴とするものであり、例えばプロトン伝導性に優れた電解液として使用できるというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項記載のプロトン輸送材料は、請求項1から請求項のいずれか1項に記載のプロトン輸送材料において、
前記親水基含有モノマーと疎水性モノマーとの共重合によって得られる液晶ポリマーの液晶状態の分子配列を、固体状態で利用することを特徴とするものであり、液晶状態の分子配列を保持した固体であるので、優れた機械的特性や優れたプロトン輸送能などを有する例えば燃料電池用の電解質膜に好適であるというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項10記載のプロトン輸送材料は、請求項あるいは請求項記載のプロトン輸送材料において、液晶状態がスメクチックであることを特徴とするものであり、
より優れた機械的特性や優れたプロトン輸送能などを有する例えば燃料電池用の電解質膜に好適であるというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項11記載の発明は、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のプロトン輸送材料を用いたことを特徴とする電解質であり、
プロトンを輸送する親水基が密に連なっているため、優れたプロトン輸送能を有し、液晶となる性質を保ちながら、水に不溶であり、機械特性に優れ、特に電気化学反応により発電する際に発生する発生水に強くなり、耐久性が高く、低加湿での作動も期待され、燃料電池のコストダウンも見込まれるため、燃料電池用の電解質膜として有用でありという顕著な効果を奏する。
本発明の請求項12記載の発明は、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のプロトン輸送材料を用いたことを特徴とするイオン交換体であり、
優れたイオン交換特性を有するイオン交換体として利用できるという顕著な効果を奏する。
本発明の請求項13記載の発明は、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のプロトン輸送材料を用いたことを特徴とする膜電解質接合体(MEA)であり、
優れた機械的特性を有し、低加湿でプロトン伝導性が高く、燃料電池などの低温での作動も期待され、燃料電池のコストダウンも図れるという顕著な効果を奏する。
本発明の請求項14記載の発明は、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のプロトン輸送材料を用いたことを特徴とする燃料電池であり、
使用したプロトン輸送材料はプロトンを輸送する親水基が密に連なっているため、優れたプロトン輸送能を有し、液晶とする性質を保ちながら、水に不溶化した液晶ポリマーであり、機械特性に優れ、特に電気化学反応により発電する際に発生する発生水に強いので、低加湿での作動も期待され、高い発電効率および低温での作動も期待され、かつコストダウンも図れる、優れた耐久性および信頼性も期待される、という顕著な効果を奏する。
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図1は、液晶状態の分子配列を有する本発明のプロトン輸送材料のプロトン輸送の状態を模式的に説明する説明図である。
図2は、本発明の他のプロトン輸送材料の分子構造を模式的に説明する説明図である。
図3は、従来のスルホン酸型液晶ポリマーの分子構造を模式的に説明する説明図である。
図4は、従来のフッ素を有しないスルホン酸基含有炭化水素のプロトン輸送の状態を模式的に説明する説明図である。
従来のフッ素を有しないスルホン酸基含有炭化水素の場合、図4に示すように−SO3 H基がランダムな位置に存在することから、プロトン伝導性が低くなる問題があり、また親水性基含有モノマー(例えば前記一般式(1)で表されるスルホン酸型液晶モノマー)を単独で重合してポリマー化した従来のスルホン酸型液晶ポリマーは、図3に示すように−SO3 H基が分子構造中に多く存在するため水溶性となる。それを防ぐために前記一般式(1)中のアルキル鎖(R1 )やアルキレン鎖(B1 )を長くすると、不溶性になるもののスルホン酸基の密度が少なくなり、プロトン伝導性が低くなり、燃料電池用途としては適さない問題が生じる恐れがある。
それに対して、図1に示す親水基含有モノマーと疎水性モノマーを共重合して得られる非水溶性液晶ポリマーを必須成分として含む本発明のプロトン輸送材料および図2に示す親水基含有モノマーとしてスルホン酸型モノマーとホスホン酸型モノマーを用い、そして疎水性モノマーと共重合して得られる非水溶性液晶ポリマーを必須成分として含む本発明のプロトン輸送材料は、液晶状態から固体状態に戻した際に生じる欠陥がなくなり、プロトンを輸送する経路となる親水基が密に連なっているため、プロトンが容易に伝導できるようになってプロトン伝導性が向上し、しかも、共重合した疎水性モノマー由来の疎水性基が分子構造中に存在するため、液晶となる性質を保ちながら、水に不溶となり、機械特性に優れるので、電気化学反応により発電する際に発生する発生水に強くなり、耐久性を向上することができ、また低加湿での作動も期待され、燃料電池のコストダウンも見込まれるなどの顕著な効果を得ることができる。
(プロトン輸送材料)
本発明のプロトン輸送材料は、疎水性モノマーと親水基含有モノマーとの共重合によって得られる非水溶性液晶ポリマーである。
ここで非水溶性液晶ポリマーとは、室温の水100gに1g以下しか溶けないポリマーである。
中でも前記一般式(1)で表される親水基含有モノマーと、前記一般式(3)で表される疎水性モノマーを使用して共重合すると、液晶性を発現し易く優れているので好ましい。
得られる非水溶性液晶ポリマーの分子量は、数平均分子量が1000〜数千万の範囲、好ましくは数万〜数百万の範囲である。
数平均分子量が1000未満であると、機械特性が得られず、数千万以上だと非水溶性液晶ポリマーの製造が難しくなり、収率が悪くなる。
本発明の非水溶性液晶ポリマーの製造方法の例を次に説明する。
例えば、所望の疎水性モノマーと親水基含有モノマーを加え、重合開始剤の存在下に、公知の重合法、例えば、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法、バルク重合法、光重合、熱重合、気相重合法などのラジカル重合法により重合反応を行うことにより製造することができる。中でも溶液重合法は操作し易いので好ましく使用できる。
共重合の形態は、交互(オールタネート)共重合、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合などいずれでもよいが、中でも、交互(オールタネート)共重合やブロック共重合がプロトン伝導性が向上するので望ましい。その理由は、ランダム共重合の場合、プロトンの通り道が途切れる可能性があるからである。
また、共重合する際、一般式(1)で表される親水性基含有モノマーと一般式(2)で表される疎水性モノマーのZで表されるメソゲン基は、ビフェニルが好ましい。親水基含有モノマーと疎水性モノマーのAは同じものが好ましく、B1とB2 も同じ長さのものが好ましい。その理由は、AやB1 とB2 の長さが違うとメソゲン基同士のスタッキングもしにくくなり、かつアルキル鎖同士の相互作用も弱くなり、高い酸価を維持しにくいためである。
疎水性モノマーの液晶ポリマー中の含有量は0.1〜60質量%が好ましく、さらに好ましくは10〜50質量%である。0.1質量%未満では疎水性付与効果が低く、60質量%を越えるとプロトン輸送性が低くなる恐れがあるからである。
(疎水性モノマー)
疎水性モノマーとしては、水に不溶なモノマーを使用することができる。この中でも親水基がないものが好ましい。
ここで親水基とは、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、スルホン酸基、ホスホン酸基など、水と親和性の高い官能基を指す。
この疎水性モノマーには、重合性官能基を一つ以上含有する。重合性官能基としてはアクリル基、メタアクリル基、アクリルエステル基、メタアクリルエステル基、スチレン、エチレン、イソプレンなどのエチレン性不飽和2重結合基を意味する。
このような化合物としては、具体的には、例えば、N−フェニルマレイミド(N−Phenylmaleimide)、スチレン、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチルなどが例示できる。
疎水性モノマー中には1以上の重合性官能基が存在する必要がある。2官能基以上あると、架橋構造となり機械的特性が向上するが、官能基が多すぎると得られた膜が硬くなりすぎてしまうので、6官能基が上限である。
これらの疎水性モノマー中でも前記一般式(3)で表される疎水性モノマーは液晶性があるので好ましく使用できる。
ここで、前記一般式(3)で表される疎水性モノマーにおいて、前記一般式(3)中のメソゲン基Zとしては以下のようなものが挙げられる。
メソゲン基Zは、通常2〜3個の環と結合基から構成される。環構造としてはベンゼン環、ビフェニル環、シクロヘキサン環、ビシクロオクタン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環などの六員環、フラン環などの五員環が挙げられる。
一方、結合基は三重結合や二重結合などの直線性や分極性に寄与する場合のほか、形状にも極性にも影響の大きいエステル結合、アゾ結合、オキシアゾ結合、アゾメチレン結合、ジメチレンやオキシメチレンなども挙げられる。
また、液晶の種類としては、液晶分子同士がより密につらなることができるスメクチック液晶が好ましい。
さらに、これらの疎水性モノマー中でも前記一般式(4)で表されるようなビフェニル骨格を持つ疎水性モノマーは、液晶性を有し易く、特に優れているので好ましく使用できる。
前記一般式(3)または前記一般式(4)中のR1 は水素原子またはメチル基、Aはアルキレン基、−C6 H4 −CH2 −、−CO−O(CH2 )n1−または−CO−で表される基を示し、アルキレン基は直鎖状または分岐状のどちらでもよい。
このアルキレン基としては、具体的には炭素数1〜18のものが好ましく、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、エチルエチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクタデシレン基、ノニレン基、デシレン基、ドデシレン基などが挙げられる。
また、−CO−O(CH2 )n1−のn1は1〜18のものが好ましく、n1が6以下のものは特に好ましい。
前記一般式(3)または前記一般式(4)中のB2 はアルキル基を表し、アルキル基は直鎖状または分岐状のどちらでもよい。
アルキル基としては、具体的には炭素数1〜18のものが好ましく、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基などが挙げられる。
(親水基含有モノマー)
親水基含有モノマーには、親水基と重合性官能基の少なくとも二つの官能基が存在する。ここで親水基とは、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基など、水と親和性の高い官能基を指し、モノマー中に一つ以上存在する必要がある。2官能基以上だとプロトン輸送性が向上して良いが、得られるプロトン輸送材料が親水性の増加が著しく、多すぎると非水溶性ポリマーが得られない恐れがあり、好ましくは6官能基が上限である。この中でも、スルホン酸基、ホスホン酸基がプロトン輸送材料としては適している。
一方、重合性官能基としてはアクリル基、メタアクリル基、アクリルエステル基、メタアクリルエステル基、スチレン、エチレン、イソプレンなどのエチレン性不飽和2重結合基を意味する。
モノマー中に1以上の重合性官能基が存在する必要がある。2官能基以上あると、架橋構造となり機械的特性が向上するが、官能基が多すぎると非水溶性ポリマーが得られない恐れがあり、多すぎると得られた膜が硬くなりすぎてしまうので、好ましくは6官能基が上限である。
次にこの親水基含有モノマーのうち、特に良好なスルホン酸型モノマーとホスホン酸型モノマーの説明を行う。
(スルホン酸型液晶モノマー)
スルホン酸型液晶モノマーとしては、前記一般式(1)および前記一般式(2)で表されるモノマーであって、R2 がスルホン酸基であるモノマーを好ましく使用できる。その理由は、PEFCの作動温度80℃付近で、最もプロトン輸送性能が高いからである。
ここで、前記一般式(1)中のメソゲン基Zとしては以下のようなものが挙げられる。
メソゲン基は、通常2〜3個の環と結合基から構成される。環構造としては、ベンゼン環、ビフェニル環、シクロヘキサン環、ビシクロオクタン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環などの六員環、フラン環などの五員環が挙げられる。
一方、結合基は三重結合や二重結合などの直線性や分極性に寄与する場合のほか、形状にも極性にも影響の大きいエステル結合、アゾ結合、オキシアゾ結合、アゾメチレン結合、ジメチレンやオキシメチレンなども挙げられる。
また、液晶の種類としては、液晶分子同士がより密につらなることができるスメクチック液晶が好ましい。
この中でも前記一般式(2)で表されるようなビフェニル骨格を持つスルホン酸型モノマーは、液晶性を有し易く、特に優れている。
前記一般式(1)または前記一般式(2)中のR1 は水素原子またはメチル基、Aはアルキレン基、−C6 H4 −CH2 −、−CO−O(CH2 )n1−または−CO−で表される基を示し、アルキレン基は、直鎖状または分岐状のどちらでもよい。
このアルキレン基としては具体的には炭素数1〜18のものが好ましく、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、エチルエチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクタデシレン基、ノニレン基、デシレン基、ドデシレン基などが挙げられる。
また、−CO−O(CH2 )n1−のn1 は1〜18のものが好ましく、n1が1〜6のものはスルホン酸基の密度が高く、液晶性を示しやすいため、特に好ましい。
前記一般式(1)または前記一般式(2)中のB1 はアルキレン基[−(CH2 )n2−]を表し、直鎖状または分岐状のどちらでもよい。
具体的には炭素数(n2) 1〜18のものが好ましく、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、エチルエチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクタデシレン基、ノニレン基、デシレン基、ドデシレン基などが挙げられ、この中、炭素数3〜10のアルキレン基が好ましい。その理由は、炭素数が3未満であると液晶性を示しにくく、10を超えると疎水性が高まるとともにスルホン酸基密度が下がるためである。AおよびB1 は同じアルキレン基であってもよい。
(ホスホン酸型モノマー)
ホスホン酸型モノマーとしては、R2 がホスホン酸基である場合の前記一般式(1)および前記一般式(2)で表されるホスホン酸型モノマーを好ましく挙げることができる。
前記一般式(1)および前記一般式(2)中、前記一般式(3)と同様、R1は水素原子またはメチル基、Aはアルキレン基、−C6 H4 −CH2 −、−CO−O(CH2 )n1−または−CO−で表される基を示し、Zはメソゲン基を示し、n1は1以上の整数を示す。
アルキレン基は直鎖状または分岐状のどちらでもよい。
このアルキレン基としては具体的には炭素数1〜18のものが好ましく、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、エチルエチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクタデシレン基、ノニレン基、デシレン基、ドデシレン基などが挙げられる。
また、−CO−O(CH2 )n1−のn1は1〜18のものが好ましく、nが1〜6のものはホスホン酸基の密度が高く、液晶性を示しやすいため、特に好ましい。
前記一般式(1)において、B1 はアルキレン基を表し、直鎖状または分岐状のどちらでもよい。
具体的は炭素数1〜18のものが好ましく、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、エチルメチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクタデシレン基、ノニレン基、デシレン基、ドデシレン基などが挙げられる。
A及びB1 は同じアルキレン基であってもよいし、異なるアルキレン基であってもよい。
ホスホン酸型液晶モノマーは添加量を増加させても液晶性を失わず、且つプロトン伝導性を向上させることができるため、特に好ましく使用できる。
前記一般式(2)においては、B1 は炭素数3〜10のアルキレン基がさらに好ましくい。その理由は、炭素数が3未満であると液晶性を示しにくく、10を超えると合成が難しくなる為である。
本発明のプロトン輸送材料は、プロトン輸送性に優れ、また、イオン交換容量も高いことから、電解質やイオン交換体として利用できる。更に、本発明のプロトン輸送材料を利用して固体電解質膜を作製し、これを用いて膜電極接合体(MEA)や燃料電池を作製することも可能である。
本発明のプロトン輸送材料を用いて、MEAを製造する方法の一例としては、以下の方法を示すことができる。
まず、本発明のプロトン輸送材料を支持体に積層し乾燥などを行う。次に液晶状態にして分子配列を整えた後、固体状態にして電解質層を形成する。この時、支持体を分子配向膜として用いたり支持体をラビングしたりすると、例えば正極と負極とを結ぶ方向に平行にさらに整然と分子配列するなどして並び、プロトン伝導性がさらに向上させることができる。
また、重合した溶液(モノマーとポリマー、開始剤の混合液)を、配向膜が形成された支持体にキャスト、バーコート、アプリケータ塗布、スピンコートする。その後、膜を剥離した後、モノマーや開始剤を取り除くことでも分子配列した電解質膜を作製することができる。
必要に応じて電解質層へ保護フィルムを積層して保存してもよい。使用時、この支持体、保護フィルムを剥離させた後、電解質層の両側にガス拡散層、触媒層を含有する電極層を形成し、これによりMEAが得られる。ここにセパーレタや補助的な装置(ガス供給装置、冷却装置など)を組み立て、単一あるいは積層することにより燃料電池を作製することができる。
また、本発明におけるプロトン輸送材料によって形成された電解質層の好適な厚さは、通常0.1〜500μm程度であるが、より好ましくは10μm〜150μmである。これは形成された抵抗素子が厚すぎると抵抗値が大きくなり、薄すぎると電解質層の機械特性が悪くなってしまう為である。
図5は本発明の膜電極結合体の一実施態様の断面説明図である。
前記電解質膜1をその両面に常法により電極触媒層2、3を接合・積層して膜電極結合体12が形成される。
図6は、この膜電極結合体12を装着した固体高分子型燃料電池の単セルの一実施態様の構成を示す分解断面図である。膜電極結合体12の電極触媒層2および電極触媒層3と対向して、それぞれカーボンペーパーにカーボンブラックとポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の混合物を塗布した構造を持つ空気極側ガス拡散層4および燃料極側ガス拡散層5が配置される。これによりそれぞれ空気極6および燃料極7が構成される。そして、単セルに面して反応ガス流通用のガス流路8を備え、相対する主面に冷却水流通用の冷却水流路9を備えた導電性でかつガス不透過性の材料よりなる一組のセパレータ10により挟持して単セル11が構成される。単セル11あるいは単セル11を積層することにより燃料電池を作製することができる。
本発明のプロトン輸送材料は、液状若しくは、フィルムとして用いることができる。フィルムとして用いる場合に支持体を用いることができる。例えば、ポリイミド、ポリエチレンテレフタラート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、シクロオレフィン、ノルボルネン、アルミペット、アルミニウム箔などからなるフィルムが用いられる。また、プロトン輸送材料フィルムの機械強度が十分な場合、ガラスを用いることができる。
これらに表面加工を施したり、数種類のフィルムを積層して用いてもよい。液状のプロトン輸送材料を支持体に均一に塗布し、熱風などによる乾燥を行った後、溶剤を除去して電解質層を形成する。
このままでも用いることもできるが、通常は電解質層保護のために電解質層上に保護フィルムを積層し、例えばロール状に巻くなどして保存される。
なお、上記実施形態の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮するものではない。また、本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが本発明はこれらに限定されるものではない。
(比較例1)
<スルホン酸型液晶モノマーの熱重合>
(AIBNの精製)
10gの関東化学製のアズビスブチロニトリル(AIBN)を100mlのエタノールに撹拌しながら、溶解させる。その後、AIBNが溶解したエタノール溶液を吸引ろ過して、不純物を取り除く。その後、5℃に設定された冷蔵庫で再結晶させる。その後、吸引ろ過して精製AIBNを取り出す。
(熱重合)
10mlのビーカーにスルホン酸型液晶モノマー[前記一般式(1)中のZがビフェニル、R1がメチル基、Aが−CO−O(CH2)6−、B1が−(CH2)3−、B2がSO3Hであって、分子量476のスルホン酸型液晶モノマー]を200mg、ジメチルホルムアミド(DMF)1ml加えて撹拌し、溶解させる。これを1液とする。
10mlのビーカーに精製したAIBNを2.8mg、ジメチルホルムアミド(DMF)を1ml加えて撹拌し、溶解させる。これを2液とする。
1液と2液を50mlなす型フラスコに入れ、窒素置換を行い、減圧状態にした。その後、オイルバスにて約60℃で60時間撹拌、熱重合させた。
反応後、アセトン100ml中に注ぎ、沈殿を吸引ろ過し、共重合していない比較のためのプロトン輸送材料を得た。
(実施例1)
(熱重合)
10mlのビーカーにスルホン酸型液晶モノマー[前記一般式(1)中のZがビフェニル、R1がメチル基、Aが−CO−O(CH2)6−、B1が−(CH2)3−、R2がSO3Hであって、分子量476のスルホン酸型液晶モノマー]を100mg、ジメチルホルムアミド(DMF)0.5ml加えて撹拌し、溶解させる。これを1液とする。
10mlのビーカーに疎水性モノマー[前記一般式(3)中のZがビフェニル、R1がメチル基、Aが−CO−O(CH2)6−、B2が−(CH2)5−CH3であって、分子量439の疎水性モノマー]を100mg、ジメチルホルムアミド(DMF)0.5ml加えて撹拌し、溶解させる。これを2液とする。
10mlのビーカーに精製したAIBNを2.8mg、ジメチルホルムアミド(DMF)を1ml加えて撹拌し、溶解させる。これを3液とする。
1液と2液、3液を50mlなす型フラスコに入れ、窒素置換を行い、減圧状態にした。その後、オイルバスにて約60℃で60時間撹拌、熱重合させた。
反応後、アセトン100ml中に注ぎ、沈殿を吸引ろ過し、目的物である本発明のプロトン輸送材料を得た。
本発明のプロトン輸送材料および比較のためのプロトン輸送材料について下記の評価を行った。
1.耐水性評価
2.偏光顕微鏡による液晶性の確認
<スルホン酸型液晶ポリマー材料と疎水性モノマーとスルホン酸型液晶ポリマー材料の共重合体の耐水性評価>
前記一般式(1)中のZがビフェニル、R1 がメチル基、Aが−CO−O(CH2 )6 −、B1が−(CH2 )3 −、R2がスルホン酸基であるスルホン酸型液晶モノマー材料を高分子量化したスルホン酸型液晶ポリマー(試料1:比較例1)と前記一般式(3)中のZがビフェニル、R1 がメチル基、Aが−CO−O(CH2 )6−、B2 が−(CH2 )5 −CH3である疎水性モノマーと前記一般式(1)中のZがビフェニル、R1 がメチル基、Aが−CO−O(CH2 )6−、B1が−(CH2 )3 −、R2がスルホン酸基であるスルホン酸型液晶モノマー材料を質量比1:1で高分子量化した共重合体(試料2:実施例1)を合成し、下記の方法で室温および80℃における耐水性を評価した。
得られた試料1(比較例1)、試料2(実施例1)を室温において十分量の純水中に浸漬することにより耐水性評価をおこなった。
耐水性評価の結果、試料1(比較例1)のスルホン酸型液晶ポリマー材料と試料2(実施例1)の疎水性モノマーとスルホン酸型液晶モノマーの共重合体はともにある程度の耐水性を示すことが確認された。さらに、試料2(実施例1)の疎水性モノマーとスルホン酸型液晶モノマーの共重合体は、室温及び80℃の十分量の純水中で30分浸漬しても全く溶解せず、非常に高い耐水性を有していることが確認された。試料2(実施例1)の疎水性モノマーとスルホン酸型液晶モノマーの共重合体は、試料1(比較例1)のスルホン酸型液晶ポリマー材料と比較して高い耐水性を示すことが確認された。
<液晶相確認>
装置
1.偏光顕微鏡:オリンパス製BX51
2.ホットステージ:ジャパンハイテック(株)製 LK−600FTIR
3.プレパラート:MATSUNAMI MICRO COVER GLASS測定手順
1.試料をプレパラート2枚の間に挟みこむ。
2.ホットステージに1枚のプレパラートをセットする。
3.偏光顕微鏡をクロスニコルにする(偏光板2枚を直交にして光が通らないようにする)。
4.ホットステージを5℃/minで昇温する。
5.試料は固体状態では暗いが、液晶相を有するものであれば、流動性とともに光が透過した場合、液晶状態を有すると判断した。
比較例1および実施例1のポリマーの液晶相を確認した結果、どちらも液晶相を発現した。
本発明のプロトン輸送材料は、前記一般式(1)で表される親水基含有モノマーと、前記一般式(3)で表される疎水性モノマーを共重合して得られる非水溶性液晶ポリマーを必須成分として含み、前記疎水性モノマーの非水溶性液晶ポリマー中の含有量が0.1〜60質量%であることを特徴とするプロトン輸送材料であり、プロトンを輸送する親水基が密に連なっているため、優れたプロトン輸送能を有し、液晶となる性質を保ちながら、水に不溶化した液晶ポリマーであり、機械特性に優れ、特に電気化学反応により発電する際に発生する発生水に強くなり、耐久性を向上させることができ、また低加湿での作動も期待され、燃料電池のコストダウンも見込まれるため、燃料電池用の電解質膜として有用であり、イオン交換体としても利用可能であるという顕著な効果を奏するので産業上の利用価値が高い。
液晶状態の分子配列を有する本発明のプロトン輸送材料のプロトン輸送の状態を模式的に説明する説明図である。 本発明の他のプロトン輸送材料の分子構造を模式的に説明する説明図である。 従来のスルホン酸型液晶ポリマーの分子構造を模式的に説明する説明図である。 従来のフッ素を有しないスルホン酸基含有炭化水素のプロトン輸送の状態を模式的に説明する説明図である。 電解質膜の両面に電極触媒層を形成した膜電極結合体の一実施態様の断面説明図である。 図5に示した膜電極結合体を装着した固体高分子型燃料電池の単セルの構成を示す分解断面図である。
1 電解質膜
2、3 電極触媒層
4 空気極側ガス拡散層
5 燃料極側ガス拡散層
6 空気極
7 燃料極
8 ガス流路
9 冷却水流路
10 セパレータ
11 単セル
12 膜電極結合体

Claims (14)

  1. 下記一般式(1)で表される親水基含有モノマーと、下記一般式(3)で表される疎水性モノマーを共重合して得られる非水溶性液晶ポリマーを必須成分として含み、前記疎水性モノマーの非水溶性液晶ポリマー中の含有量が0.1〜60質量%であることを特徴とするプロトン輸送材料。
    Figure 0005119472
    [前記一般式(1)中、R は水素原子またはメチル基、R はスルホン酸基またはホスホン酸基、Aはアルキレン基、−C −CH −、−CO−O(CH n1 −または−CO−、B はアルキレン基、Zはメソゲン基を示し、n1は1以上の整数を示す。]
    Figure 0005119472
    [前記一般式(3)中、R は水素原子またはメチル基、Aはアルキレン基、−C −CH −、−CO−O(CH n1 −または−CO−、B はアルキル基、Zはメソゲン基を示し、n1は1以上の整数を示す。]
  2. 前記非水溶性液晶ポリマーが室温の水100gに1g以下しか溶けないポリマーであることを特徴とする請求項1記載のプロトン輸送材料。
  3. 前記親水基含有モノマーが前記一般式(1)中のZがビフェニルであり、下記一般式(2)で表されるモノマーであることを特徴とする請求項1あるいは2記載のプロトン輸送材料。
    Figure 0005119472
    [前記一般式(2)中、Rは水素原子またはメチル基、Rはスルホン酸基またはホスホン酸基、Aはアルキレン基、−C−CH−、−CO−O(CHn1−または−CO−、Bがアルキレン基を示し、n1は1以上の整数を示す。]
  4. 前記親水基含有モノマーが、前記一般式(2)中のRがメチル基、Aが−CO−O(CHn1、Bが−(CHn2−で表され、n1が1〜18、n2が3〜10で表されることを特徴とする請求項3記載のプロトン輸送材料。
  5. 前記親水基含有モノマーが、n1が1〜6で表されることを特徴とする請求項記載のプロトン輸送材料。
  6. 前記疎水性モノマーが、前記一般式(3)中のZがビフェニルであり、下記一般式(4)で表されることを特徴とする請求項1記載のプロトン輸送材料。
    Figure 0005119472
    [前記一般式(4)中、Rは水素原子またはメチル基、Aはアルキレン基、−C−CH−、−CO−O(CHn1−または−CO−、Bはアルキル基、n1は1以上の整数を示す。]
  7. 前記疎水性モノマーが、前記一般式(4)中のRがメチル基、Aが−CO−O(CHn3、Bが−(CH)n−CHで表され、n3、n4は1以上の整数で表されることを特徴とする請求項記載のプロトン輸送材料。
  8. 前記親水基含有モノマーと疎水性モノマーとの共重合によって得られる非水溶性液晶ポリマーの液晶状態の分子配列を、液晶状態で利用することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載のプロトン輸送材料。
  9. 前記親水基含有モノマーと疎水性モノマーとの重合によって得られる非水溶性液晶ポリマーの液晶状態の分子配列を、固体状態で利用することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載のプロトン輸送材料。
  10. 液晶状態がスメクチックであることを特徴とする請求項あるいは請求項記載のプロトン輸送材料。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のプロトン輸送材料を用いたことを特徴とする電解質。
  12. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のプロトン輸送材料を用いたことを特徴とするイオン交換体。
  13. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のプロトン輸送材料を用いたことを特徴とする膜電解質接合体(MEA)。
  14. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のプロトン輸送材料を用いたことを特徴とする燃料電池。
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