次に、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
次に、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。同図中、図19と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図1は、本発明になる固体撮像素子の第1の実施の形態の概略図を示す。図1に示すように、本実施の形態の固体撮像素子100は、画素部1と、垂直方向の制御ブロック(アクセスエリア制御回路30、垂直シフトレジスタ制御回路31、垂直シフトレジスタ2、画素電極制御回路3からなる回路部)と、水平方向の制御ブロック(CDS回路5、水平シフトレジスタ制御回路32、水平シフトレジスタ4、出力スイッチ6、アクセスエリア制御回路30からなる回路部)と、ADコンバータ8と、画像処理回路9と、スタート信号発生回路14とを備えている。
図1に示す画素部1は、画像を表示するための表示エリアにm行n列の二次元マトリクス状に配置されたm×n個の画素から構成されている。画素部1から読み出される映像信号は、m行n列の全画素から読み出される映像信号の場合と、ランダムアクセスエリア18の複数の画素から読み出される映像信号の場合とがある。
また、画素部1の表示エリアの外側には、垂直方向オプティカルブラックエリアと水平方向オプティカルブラックエリアとからなるオプティカルブラックエリア25が設けられている。オプティカルブラックエリア25には、画素10と同様の構成で、かつ、入力光を遮断した状態とされた複数の画素から構成されている。垂直方向オプティカルブラックエリア26は、垂直方向オプティカルブラックエリアのうちa行目からb行目の範囲にある領域を示す。また、水平方向オプティカルブラックエリア27は、水平方向オプティカルブラックエリアのうちc列目からd列目の範囲にある領域を示す。
図15は、画素部1、画素電極制御回路3及びCDS回路5の一例の具体的回路図を示す。図15に示すように、画素部1の各画素は、図17に示した従来の固体撮像素子の画素部1の画素10と同様に、フォトダイオード11と、リング状ゲート電極を持つリング状ゲートMOSFET12と、転送用ゲート電極を持つ転送ゲートMOSFET13とを備えている。また、図1の画素電極制御回路3は、図15に示すリング状ゲート電位制御回路50、転送ゲートMOSFET13のゲート電位を制御する転送ゲート電位制御回路51、リング状ゲートMOSFET12のドレイン電位を制御するドレイン電位制御回路52、リング状ゲートMOSFET12のソース電位を制御するソース電位制御回路53、スイッチSW1及びSW2からなる。更に、画素部1のs行t列目の画素10に接続されたCDS回路5の回路部分は、電流源55、差動アンプ56、スイッチsc1、sc2、キャパシタC1及びC2を有する。
上記の回路部は全画素読み出し時には図16に示すタイミングチャートに従って動作する。図16(A)はスタート信号発生回路14から垂直シフトレジスタ2、転送ゲート電位制御回路51、ドレイン電位制御回路52、ソース電位制御回路53へ出力されるフレームスタート信号を示す。また、図16(B)、(C)、(D)は転送ゲート電位、リング状ゲート電位、ソース電位のタイミングチャートをそれぞれ示す。また、垂直シフトレジスタ2からは図16(E)に示すパルスが出力され、水平下とレジスタ4からは同図(F)に示すパルスが出力される。図16(G)は出力スイッチ6を通して出力される出力信号波形を示す。
図16(H)〜(P)は、s行t列目の画素10の読み取り時の各波形を示す。図16(H)はs行目の垂直シフトレジスタ2の出力を示す。また、図16(I)はt列目のスイッチSW1のスイッチ動作、同図(J)はt列目のスイッチSW2のスイッチ動作、同図(M)はスイッチsc1のスイッチ動作、同図(N)はスイッチsc2のスイッチ動作、同図(O)はt列目の出力スイッチ6のスイッチ動作を示し、いずれもハイレベルでオン、ローレベルでオフであることを模式的に示している。更に、図16(K)、(L)は、それぞれs行目のリング状ゲートMOSFET12のゲート電位とソース電位を示す。また、更に、図16(P)は固体撮像素子の出力電圧Voutを示す。
上記の図15に示す回路部と、その回路部を図16に示すタイミングチャートに基づいて駆動する駆動方法は、例えば本発明者の発明を開示した特開2007−208364号公報などにて公開されており、また本発明の要旨と直接の関係はないので、その詳細な説明は省略する。
再び図1に戻って説明する。画素部1内のランダムアクセスエリア18は“a行目からb行目”の垂直方向(行方向)の区間と、“c列目からd列目”の水平方向(列方向)の区間とで囲まれた領域である。このランダムアクセスエリア18は、(b−a)×(d−c)個の画素で構成されている。本実施の形態では、読み出しの最小画素数を1行×1列の画素として説明する。しかし、実際は、垂直方向を係数αで割り切れる行数、水平方向を係数βで割り切れる列数で構成された“α×βの画素エリア”を最小選択領域(以下単位ブロック)としてランダムアクセスを行うことも本発明では可能である。この単位ブロックを用いたランダムアクセスの読み出しは、後に述べる回路規模の縮小に有効である。
図2は、アクセスエリア制御回路30及びシフトレジスタ制御回路33の一実施の形態の回路図を示す。図2に示すシフトレジスタ制御回路33は、図1に示した垂直シフトレジスタ制御回路31又は水平シフトレジスタ制御回路32である。すなわち、垂直シフトレジスタ制御回路31及び水平シフトレジスタ制御回路32は、いずれも図2に示すシフトレジスタ制御回路33と同様の構成である。ただし、垂直シフトレジスタ制御回路31は、入力パラレルデータのビット幅がmビットであるのに対し、水平シフトレジスタ制御回路32は、入力パラレルデータのビット幅がnビットである点で異なる。
図2に示すように、アクセスエリア制御回路30は、“読み出す領域“であるランダムアクセスエリアを指示するアクセスエリア位置情報信号を転送するためのシフトレジスタ30aと、転送されたアクセスエリア位置情報信号を保持する保持レジスタ30bとで構成されている。シフトレジスタ30aは、読み出しを行う領域の値を”1“、それ以外の領域の値を”0“と定義したシリアルデータであるアクセス位置情報信号をシフトする。保持レジスタ30bはシフトレジスタ30aでシフトされたシリアルデータ(“1”又は“0”)を保持する。
シフトレジスタ30aは、複数のフリップフロップが縦続接続された構成であり、シリアルデータであるアクセス位置情報信号をシフトしてパラレルデータとして出力する。保持レジスタ30bは、シフトレジスタ30a内のフリップフロップと同数のフリップフロップが互いに独立して設けられた構成で、シフトレジスタ30aから出力されるパラレルデータ(シフトされたシリアルデータ)をスタート信号発生回路14からのクロックCLOCKに同期して一時保持した後、パラレルデータとして出力する。
なお、図2に示すシフトレジスタ30a及び保持レジスタ30bは、垂直シフトレジスタ制御回路31及び水平シフトレジスタ制御回路32のうちの一方のシフトレジスタ制御回路に対する回路であり、アクセスエリア制御回路30には、図示を省略したがもう一方のシフトレジスタ制御回路用にも同じ構成のシフトレジスタ及び保持レジスタが設けられている。
シフトレジスタ制御回路33は、保持レジスタ30bを構成するフリップフロップと同数の2入力AND回路が互いに独立して設けられた構成である。具体的には、シフトレジスタ制御回路33が垂直シフトレジスタ制御回路31である場合は、シフトレジスタ制御回路33はm個の2入力AND回路からなり、垂直シフトレジスタ2から入力されるmビットパラレルデータを、保持レジスタ30bからのmビットパラレルデータと対応するビット同士で論理積演算し、演算結果のmビットパラレルデータを画素電極制御回路3へ出力する。
同様に、シフトレジスタ制御回路33が水平シフトレジスタ制御回路32である場合は、シフトレジスタ制御回路33はn個の2入力AND回路からなり、水平シフトレジスタ4から入力されるnビットパラレルデータを、保持レジスタ30bからのnビットパラレルデータと対応するビット同士で論理積演算し、演算結果のnビットパラレルデータをn個の出力スイッチ6へスイッチング制御信号として出力する。このようにして、シフトレジスタ制御回路33は、保持レジスタ30bからの“1”、“0”のビット値を基に画素部1の読み出す領域を制御する。
このアクセスエリア制御回路30の動作について、図3のタイミングチャートと共に説明する。垂直方向と水平方向のランダムアクセスエリアを示す各1ビットのアクセス位置情報信号が、必要とする1フレーム前にシフトレジスタ30aにシリアルに入力開始されて転送される。すなわち、アクセスエリア制御回路30の垂直シフトレジスタ制御回路31用の回路部には、垂直方向用の1ビットのアクセス位置情報信号がシリアルに入力され、アクセスエリア制御回路30の水平シフトレジスタ制御回路32用の回路部には、水平方向用の1ビットのアクセス位置情報信号がシリアルに入力される。これにより、図3(B)に模式的に示すように、時刻t1で入力開始されたアクセス位置情報信号により時刻t1後の1フレーム内で、垂直方向a行目〜b行目、及び水平方向c列目〜d列目のランダムアクセスエリア(読み出し領域)18の位置設定が行われる。
そして、図3(A)に示すように次のフレームスタート信号が入力する時刻t2で、シフトレジスタ30aによりシフトされて出力された、ランダムアクセスエリア18の位置情報を示すパラレルデータが、同図(C)に模式的に示すように、保持レジスタ30bにより保持される。その後、図3(D)に模式的に示すように、フレームスタート信号入力終了後の時刻t3から保持レジスタ30bからパラレルに出力される位置情報に基づいて、ランダムアクセスエリア18の画素の読み出しを行うランダムアクセスが開始される。
なお、シフトレジスタ30aは、アクセス位置情報信号が入力された時のみ動作する。また、ランダムアクセスエリア18の設定は1フレーム期間内で終了すればよいので、システムに使われるクロック周波数は、垂直シフトレジスタ2、水平シフトレジスタ4のクロック周波数より低い値でよい。この結果、ランダムアクセスエリア18の設定時の消費電力は、垂直シフトレジスタ2、水平シフトレジスタ4のクロック周波数がシステムのクロック周波数と同じである従来の固体撮像素子のそれより抑えることができる。
次に、垂直方向の制御ブロックについて説明する。図4は、図1中の垂直シフトレジスタ2の一例の構成を、その周辺回路部と共に示す図である。図4に示すアクセスエリア制御回路30と、垂直シフトレジスタ制御回路31と、垂直シフトレジスタ2と、画素電極制御回路3とは、垂直方向の制御ブロックを構成している。この垂直方向の制御ブロックは、ランダムアクセスの読み出し時において行方向のエリア制御に関係する。
垂直シフトレジスタ2は、フレームスタート信号を最初にシフトする垂直OBシフトレジスタ2aと、続いてフレームスタート信号をシフトする複数段(前述の例ではm段)のシフトレジスタ2bとからなる。
次に、この垂直方向の制御ブロックの動作について説明する。まず、外部からランダムアクセスの垂直方向の位置情報(ランダムアクセスエリア18の垂直方向の位置に関する情報)を示すアクセス位置情報信号がアクセスエリア制御回路30にシリアルに入力される。アクセスエリア制御回路30は、入力されたアクセス位置情報信号を、m段のシフトレジスタ30aによってクロックCLOCK1に同期してシフトし、m段シフトした時点でシリアル-パラレル変換して得たデータをフレームスタート信号に同期して保持レジスタ30bに保持する。読み出し領域の情報は、図3で説明したようにランダムアクセスを行う1フレーム前にシフトレジスタ30aで転送され、次のフレームスタート信号で保持レジスタ30bに保持され有効になる。
垂直方向の読み出し領域は、垂直シフトレジスタ2から出力されるスタートパルス、アクセスエリア制御回路30からの2値の出力信号、そして垂直シフトレジスタ制御回路31の組み合わせ回路によって決まる。フレームスタート信号は、初めに垂直シフトレジスタ2内の垂直OBシフトレジスタ2aをシフトする。このシフト区間(垂直OBシフトレジスタ2aの段数)は、図1の画素部1におけるh行目からg行目の垂直方向オプティカルブラックエリアに相当する。
続いてフレームスタート信号はシフトレジスタ2bをシフトする。フレームスタート信号は、垂直OBシフトレジスタ2a,シフトレジスタ2bのシフト動作を通してシリアル−パラレル変換されてスタートパルスとして出力される。そして保持レジスタ30bに保持した読み出し領域情報と共に、垂直シフトレジスタ制御回路31で対応するビット同士で論理積演算された後、画素電極制御回路3へ供給される。この結果、垂直シフトレジスタ2から出力されるスタートパルスは、a行目からb行目までの垂直方向の読み出し領域のみ画素電極制御回路3へ供給される。
上記の説明はランダムアクセスの場合であるが、全画素読み出しの場合は、保持レジスタ30b内のレジスタ値を全て“1”に設定する。また、本実施の形態は読み出しの最小画素単位を1画素として説明しているが、先に述べたようにm行を割り切れる値(例えばα)の基本画素単位ブロックで構成した場合、アクセスエリア制御回路30内のレジスタ数並びにそこから垂直シフトレジスタ制御回路31に入力する配線の数が、削減される(例えばα行の基本画素単位ブロックの場合、レジスタの数は“m/α”、すなわち、シフトレジスタ30a、保持レジスタ30bの各1レジスタでα行分の画素を制御することができ、垂直シフトレジスタ制御回路31と繋がる配線数も“m/α”本に削減できる。)。
次に、水平方向の制御ブロックについて説明する。図5は、図1中の水平シフトレジスタ4の一例の構成を、その周辺回路部と共に示す図である。図5に示すCDS回路5と、水平シフトレジスタ制御回路32と、水平シフトレジスタ4と、出力スイッチ6と、アクセスエリア制御回路30とは、水平方向の制御ブロックを構成している。この水平方向の制御ブロックは、ランダムアクセスの読み出し時において列方向のエリア制御に関係する。
水平シフトレジスタ制御回路32は、図2と共に説明したように、n個(図5では6個)の2入力AND回路からなる。また、水平シフトレジスタ4は、図5に示すように、複数のフリップフロップからなる水平OBシフトレジスタ4aと、複数のフリップフロップからなるシフトレジスタ4bとが縦続接続された構成である。
この水平方向の制御ブロックの動作について説明する。まず、外部からランダムアクセスの水平方向の位置情報(ランダムアクセスエリア18の水平方向の位置に関する情報)を示すアクセス位置情報信号がアクセスエリア制御回路30に入力される。アクセスエリア制御回路30は、入力されたアクセス位置情報信号を、n段(図5では6段)のシフトレジスタ30aによってシフトし、シリアル-パラレル変換して得たデータを保持レジスタ30bに保持する。読み出し領域の情報は、図3で説明したようにランダムアクセスを行う1フレーム前にシフトレジスタ30aで転送され、次のフレームスタート信号で保持レジスタ30bに保持され有効になる。
水平方向の読み出し領域は、水平シフトレジスタ4から出力されるスタートパルス、アクセスエリア制御回路30からの2値の出力信号、そして水平シフトレジスタ制御回路32の組み合わせ回路によって決まる。スタート信号発生回路14から出力した水平スタート信号は、初めに水平シフトレジスタ4内の水平OBシフトレジスタ4aをシフトする。このシフト区間(水平OBシフトレジスタ4aの段数)は、図1の画素部1におけるe列目からf列目の水平方向オプティカルブラックエリアに相当する。
続いて水平スタート信号はシフトレジスタ4bをシフトする。水平スタート信号は、水平OBシフトレジスタ4a,シフトレジスタ4bのシフト動作を通してシリアル−パラレル変換されてスタートパルスとして出力される。そして保持レジスタ30bに保持した読み出し領域情報と共に、水平シフトレジスタ制御回路32で対応するビット同士で論理積演算された後、出力スイッチ6へスイッチング制御信号として供給される。この結果、CDS回路5から出力される映像信号のうち、出力スイッチ6によって読み出し領域の水平方向の画素からの映像信号のみが選択され、出力ポート7に転送される。
なお、全画素読み出しの場合は、水平方向スタート信号が水平シフトレジスタ4の先頭からスイッチ6に伝達するよう、保持レジスタ30b内のレジスタ値を全て“1”に設定することで実現できる。
また、本実施の形態では読み出しの最小画素単位を1画素として説明しているが、先に述べたようn列を割り切れる値(例えばβ)の基本画素単位ブロックで構成した場合、アクセスエリア制御回路30内のレジスタ数並びにそこから水平シフトレジスタ制御回路32に入力する配線の数が、削減される(例えば、β列の基本画素単位ブロックの場合、レジスタの数は“n/β”、すなわち、シフトレジスタ30a、保持レジスタ30bの各1レジスタでβ列分の画素を制御することができ、水平シフトレジスタ制御回路32と繋がる配線も“n/β”本に削減できる。)。
次に、本実施の形態のもう一つの特徴であるランダムアクセスに対応したオプティカルブラック情報の読み出しについて図1と共に図6及び図7を用いて説明する。画素部1の画素のばらつきに起因する映像信号のばらつきをCDS回路5で補正するには、基準値すなわち図1において破線で囲まれたオプティカルブラックエリア25からオプティカルブラック情報を読み出す必要がある。
本実施の形態の固体撮像素子100は、ランダムアクセス時、ランダムアクセスエリア18に対応するオプティカルブラック情報を、ランダムアクセスエリア18の各画素からの映像信号と同時に読み出すことができる。図6は、ランダムアクセスエリアとオプティカルブラックエリアとの関係を示す。図6において、ランダムアクセスエリア18の読み出し時、読み出されるオプティカルブラック情報は、垂直方向オプティカルブラックエリア26と水平方向オプティカルブラックエリア27の各オプティカルブラックエリアからの情報である。このうち、映像信号のばらつき補正処理に必要なオプティカルブラック情報は、水平方向オプティカルブラックエリア27のオプティカルブラック情報である。
水平方向オプティカルブラックエリア27は、(g−h)行×(c−d)列で定義される。水平方向オプティカルブラックエリア27の垂直方向(行方向)の区間(g−h)行は、垂直シフトレジスタ2内の垂直OBシフトレジスタ2aにより決まり、水平方向(列方向)の区間(c−d)列は、水平シフトレジスタ制御回路32で定義された読み出し領域によって決まる。
また、垂直方向オプティカルブラックエリア26は、(b−a)行×(f−e)列で定義される。垂直方向オプティカルブラックエリア26の垂直方向(行方向)の区間(b−a)行は、垂直シフトレジスタ制御回路31で定義された読み出し領域で決まり、水平方向(列方向)の区間(f−e)列は、水平シフトレジスタ4の水平OBシフトレジスタ4aによって決まる。以上のようにして、ランダムアクセスエリア18が決まれば、それに対応する水平・垂直オプティカルブラックエリア27、26も同時に決まる。
図7は、本実施の形態の固体撮像素子100のオプティカルブラックを含めたランダムアクセスのタイミングチャートを示す。図7(A)〜(D)が垂直方向のタイミングチャート、同図(E)〜(H)が水平方向のタイミングチャートを示す。
まず、垂直方向のタイミングについて説明する。全画素読み出しの場合は、図7(A)に示すフレームスタート信号は、同図(B)に示すように垂直シフトレジスタ2のすべてのレジスタをシフトする。
また、ランダムアクセスの場合、本実施の形態では、図6に示したh行〜g行の垂直方向オプティカルブラックエリア27と、垂直シフトレジスタ制御回路31で定義されたa行目〜b行目の垂直読み出し有効領域のみフレームスタート信号を垂直方向にシフトする。図7(C)は、垂直方向のシフト動作を行うa行目〜b行目の垂直読み出し有効領域を示す。これにより、本実施の形態では、画素電極制御回路3は、図7(D)に示すタイミングでシフトされたフレームスタート信号を垂直方向のシフト信号入力として供給される。
水平方向のタイミングも垂直方向のタイミングと同様である。すなわち、全画素読み出しの場合、図7(E)に示す水平方向スタート信号は、同図(F)に示すように水平シフトレジスタ4のすべてのフリップフロップでシフトされる。
一方、ランダムアクセスの場合、水平シフトレジスタ制御回路32は、水平OBシフトレジスタ4aで図6に示したe列〜f列の水平方向のオプティカルブラックエリア26の区間シフトした水平方向スタート信号と、図7(G)に示す水平シフトレジスタ制御回路32によって定義されたd列目〜e列目までの水平方向読み出し有効領域のみシフトした水平方向スタート信号とを出力する。これにより、本実施の形態では、複数の出力スイッチ6は、図7(H)に示すタイミングでシフトされた水平方向スタート信号をスイッチング信号として供給される。
再び図1に戻って説明する。ランダムアクセスで画素部1の各画素から読み出された映像信号は、CDS回路5でノイズ低減処理を受け、更に出力スイッチ6で選択された後、ADコンバータ8を通して画像処理回路9に入力される。ランダムアクセス時には、本実施の形態では従来例と異なり、ランダムアクセスエリア18の映像信号だけを画素部1から読み出しているため、画像処理回路9において、ランダムアクセスを実現するために全画素データ保持用のフレームメモリ、及び切り出しの処理を行うための回路を用意する必要がなく、画像処理回路9の回路規模を縮小できる。
また、アクセス位置情報信号は、アクセスエリア制御回路30に入力されるだけでなく、画像処理回路9にも入力される。画像処理回路9は、このアクセス位置情報信号を当該画像処理回路9にて読み出す画素データの並び替え(映像復元)のための情報として用いる。
このように、本実施の形態の固体撮像素子100によれば、ランダムアクセス時には、読み出し時の1フレーム前の期間内の画素部1のランダムアクセスエリア18の位置設定を行うようにしたため、ランダムアクセスエリア設定のためにアクセスエリア制御回路30で使用するクロックの周波数は、垂直シフトレジスタ2及び水平シフトレジスタ4のクロック周波数より低い値でよく、ランダムアクセスエリア18の設定時の消費電力を低減することができると共に、従来に比べて画像処理回路9の回路規模を縮小することができる。
更に、本実施の形態の固体撮像素子100によれば、ランダムアクセスエリア18に対応したオプティカルブラックエリア26、27の遮光された各画素から、ランダムアクセスエリア18の各画素の映像信号読み出しと同時にオプティカルブラック情報の読み出しを行っているので、ノイズ成分除去のための基準値であるオプティカルブラック情報を、除去対象のノイズ成分を含む映像信号と共にリアルタイムで読み出すことができ、より高精度のノイズ成分除去ができ、また、従来必要であったオプティカルブラック情報を常時保持するためのメモリを不要にできる。
(第2の実施の形態)
図8は、本発明になる固体撮像素子の第2の実施の形態の概略図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図8に示すように、本実施の形態の固体撮像素子200は、画素部1と、垂直方向の制御ブロック(アクセスエリア制御回路15、垂直シフトレジスタ制御回路20、垂直シフトレジスタ2、画素電極制御回路3からなる回路部)と、水平方向の制御ブロック(CDS回路5、水平シフトレジスタ制御回路22、水平シフトレジスタ4、出力スイッチ6、アクセスエリア制御回路15からなる回路部)と、ADコンバータ8と、画像処理回路9と、スタート信号発生回路14とを備えている。本実施の形態の固体撮像素子200は、第1の実施の形態の固体撮像素子100に比べて、アクセス制御エリア制御回路15、垂直シフトレジスタ制御回路20、水平シフトレジスタ制御回路22の構成が異なる。
そこで、まず、垂直シフトレジスタ制御回路20及び水平シフト制御回路22の構成と動作について説明する。図9は、シフトレジスタ制御回路の一実施の形態の構成図を示す。図8の垂直シフトレジスタ制御回路20及び水平シフト制御回路22は、いずれも図9に示すシフトレジスタ制御回路19の構成とされている。
図9に示すように、シフトレジスタ制御回路19は、“読み出し開始位置”と“読み出し終了位置“の情報を転送するための2ビット幅のシフトレジスタ19aと、シフトレジスタ19aから出力される情報を保持する2ビット幅の保持レジスタ19bとで構成されている。シフトレジスタ19aは、複数の2ビット幅のフリップフロップが縦続接続された構成であり、開始位置又は終了位置を”1“、それ以外を”0“と定義した値の2ビットの入力シリアルデータを、クロックCLOCK1に同期して全段シフトした後、各段から2ビットのデータをパラレルに出力する。
ここで、2ビットのデータは、例えば1ビット目が”1“のときは開始位置を示し、2ビット目が”1“のときは終了位置を示す。また、1ビット目と2ビット目とが同時に”1“となることはない。なお、CLOCK1の周波数は、シフトレジスタ19aが、入力位置情報を次のフレームの画素読み出しまでにシフトレジスタ19aの全段シフトする値に設定される。
保持レジスタ19bは、シフトレジスタ19a内のフリップフロップと同数の2ビット幅のフリップフロップが互いに独立して設けられた構成で、シフトレジスタ19aから出力されるパラレルデータ(シフトされたシリアルデータ)を、クロックCLOCK2に同期して一斉に一時保持した後、パラレルデータとして出力する。CLOCK2は周波数がフレームスタート信号と同じである。また、CLOCK2の位相はフレームスタート信号とずらすことが望ましい。なお、図8では図示を省略したが、CLOCK1とCLOCK2は、スタート信号発生回路14から供給するようにしてもよいし、図8には図示しない回路から供給するようにしてもよい。
このシフトレジスタ制御回路19の動作について、図10のタイミングチャートと共に説明する。ランダムアクセスエリア(読み出し開始位置ならびに終了位置の情報)を示す2ビットのアクセスエリア制御信号が、必要とする1フレーム前にシフトレジスタ19aにシリアルに入力開始されて転送される。これにより、図10(B)に模式的に示すように、時刻t10で入力開始されたアクセスエリア制御信号により時刻t10後の1フレーム内でランダムアクセスエリア(読み出し領域)18の開始位置と終了位置の位置設定が行われる。
そして、図10(A)に示すように次のフレームスタート信号が入力する時刻t11で、シフトレジスタ19aによりシフトされて出力された、ランダムアクセスエリア18の位置情報を示すパラレルデータが、同図(C)に模式的に示すように、保持レジスタ19bにより保持される。その後、図10(D)に模式的に示すように、フレームスタート信号入力終了後の時刻t12から保持レジスタ19bからパラレルに出力される位置情報に基づいて、ランダムアクセスエリア18の画素の読み出しを行うランダムアクセスが開始される。
なお、シフトレジスタ19aは、アクセスエリア制御回路15からの開始位置と終了位置を示すアクセスエリア制御信号が入力された時のみ動作する。また、ランダムアクセスエリア18の設定は1フレーム期間内で終了すればよいので、システムに使われるクロック周波数は、垂直シフトレジスタ2、水平シフトレジスタ4のクロック周波数より低い値でよい。この結果、ランダムアクセスエリア18の設定時の消費電力は、垂直シフトレジスタ2、水平シフトレジスタ4のクロック周波数がシステムのクロック周波数と同じである従来の固体撮像素子のそれより抑えることができる。
次に、垂直方向の制御ブロックについて説明する。図11(A)は、図8中の垂直シフトレジスタ2の一例の構成を、その周辺回路部と共に示す図である。図11(A)に示すアクセスエリア制御回路15と、垂直シフトレジスタ制御回路20と、垂直シフトレジスタ2と、画素電極制御回路3とは、垂直方向の制御ブロックを構成している。この垂直方向の制御ブロックは、ランダムアクセスの読み出し時において行方向のエリア制御に関係する。
垂直シフトレジスタ制御回路20は、図9と共に説明したように、シフトレジスタ20a(図9の19aに相当)と保持レジスタ20b(図9の19bに相当)とからなる。また、垂直シフトレジスタ2は、図11に示すように、複数のフリップフロップ2a、2cと複数のスイッチ2dからなる。
この垂直方向の制御ブロックの動作について説明する。まず、外部からランダムアクセスの位置情報(読み出しのエリアに関する情報)を示すアクセス位置情報信号がアクセスエリア制御回路15に入力される。アクセスエリア制御回路15は、入力されたアクセス位置情報信号を、“読み出し開始行”と“読み出し終了行”のシリアルデータ(位置の情報は“1”と“0“の2値)であるアクセスエリア制御信号に変換し、そのアクセスエリア制御信号を、垂直シフトレジスタ制御回路20に供給する。
垂直シフトレジスタ制御回路20は、シリアルに入力された開始位置と終了位置を示した2ビットデータをシフトレジスタ20aによってCLOCK1に同期してシフトし、更にパラレルデータとして出力して保持レジスタ20bに1フレーム周期のCLOCK2に同期して保持する。開始位置と終了位置の情報は、図10で述べたようにランダムアクセスを行う1フレーム前にシフトレジスタ20aで転送され、次のフレームのCLOCK2で保持レジスタ20bに保持され有効になる。
垂直シフトレジスタ2は、垂直OBシフトレジスタ2aと、垂直シフトレジスタ部2bとからなる。垂直シフトレジスタ部2bは、フリップフロップ2cと3端子の切替スイッチ2dとからなり、垂直シフトレジスタ制御回路20内の保持レジスタ20bから出力されるパラレルデータの値によって切替スイッチ2dを切り替える動作を行う。初めにフレームスタート信号は、垂直OBシフトレジスタ2aをシフトする。この垂直OBシフトレジスタ2aの区間は、図8の画素部1におけるh行目からg行目の垂直方向オプティカルブラックエリアに相当する。
切替スイッチ2dは、図11(B)に示すように、共通端子2d0を、3つの切替端子2d1、2d2、2d3のうちいずれか一の切替端子に接続する構成である。切替端子2d1は、垂直OBシフトレジスタ2aの最終段から出力されたスタートパルス信号(フレームスタート信号)が入力される。切替端子2d2は、前段のフリップフロップ2cの出力信号、すなわちシフトされた信号が入力される。切替端子2d3はGNDに接続されている。共通端子2d0は、選択接続した一の切替端子を次段のフリップフロップ2cの入力端子と画素電極制御回路3にそれぞれ入力する。
図11(A)において、垂直OBシフトレジスタ2aでシフトされたフレームスタート信号は、垂直シフトレジスタ部2bの切替スイッチ2dの切替端子2d2に入力される。また、保持レジスタ20bから出力されるパラレルデータの値によって切替スイッチ2dが切り替わる。このとき、保持レジスタ20bに保持された開始位置“1”のデータ(2ビットの1ビット目が“1”のデータ)が供給される切替スイッチ2dは、垂直OBシフトレジスタ2aの最終段から出力されたフレームスタート信号を選択するように切り替わる(図11(B)において、共通端子2d0が切替端子2d1に接続される。)。この結果、垂直方向のシフト開始位置(すなわち、ランダムアクセスの開始位置で、図8の画素部1のa行目)が決まる。
また、保持レジスタ20bから出力される2ビット値“0”のデータが供給される切替スイッチ2dは、前段のフリップフロップ2cの出力信号を選択して次段のフリップフロップ2cへ入力するように切り替わる(図11(B)において、共通端子2d0が切替端子2d2に接続される。)。このときは、前段のフリップフロップ2cでシフトされたフレームスタート信号が切替スイッチ2dを通して次段のフリップフロップ2cへ転送されてシフトされる。
更に、保持レジスタ20bに保持された終了位置“1”のデータ(2ビットの2ビット目が“1”のデータ)が供給される切替スイッチ2dは、垂直シフトレジスタ部2bの切替スイッチ2dをGNDと接続する(図11(B)において、共通端子2d0が切替端子2d3に接続される。)。このときは、保持レジスタ20bに保持された終了位置“1”でフレームスタート信号のシフトが禁止され、シフトが終了する。この垂直方向のシフト終了位置は、垂直方向のシフト終了位置(すなわち、ランダムアクセスの終了位置で、図8の画素部1のb行目)を決める。
なお、全画素読み出しのときは、フレームスタート信号が垂直シフトレジスタ部2bの先頭のフリップフロップ2cから入力できるよう、保持レジスタ20bに保持された“開始位置”のデータが供給される切替スイッチ2dを垂直シフトレジスタ部2bの先頭の切替スイッチに設定する。また、垂直シフトレジスタ部2bの最後のフリップフロップまでフレームスタート信号がシフトするよう、保持レジスタ20bに保持された“終了位置”のデータが供給される切替スイッチ2dを垂直シフトレジスタ部2bの最終段の切替スイッチに設定する。
また、本実施の形態は読み出しの最小画素単位を1画素として説明しているが、先に述べたようにm行を割り切れる値(例えばα)の基本画素単位ブロックで構成した場合、垂直レジスタ制御回路20のレジスタ数が、削減される(例えば、α行の基本画素単位ブロックの場合、レジスタの数は“m/α”となり、シフトレジスタ20a、保持レジスタ20bの各1レジスタでα行分の画素を制御することができる。)。
次に、水平方向の制御ブロックについて説明する。図12(A)は、図8中の水平シフトレジスタ4の一例の構成を、その周辺回路部と共に示す図である。図12(A)に示すCDS回路5と、水平シフトレジスタ制御回路22と、水平シフトレジスタ4と、出力スイッチ6と、アクセスエリア制御回路15とは、水平方向の制御ブロックを構成している。この水平方向の制御ブロックは、ランダムアクセスの読み出し時において列方向のエリア制御に関係する。
水平シフトレジスタ制御回路22は、図9と共に説明したように、シフトレジスタ22a(図9の19aに相当)と保持レジスタ22b(図9の19bに相当)とからなる。また、水平シフトレジスタ4は、図12(A)に示すように、複数のフリップフロップ4a,4cと複数のスイッチ4dとからなる。
スイッチ4dは、図12(B)に示すように、共通端子4d0を、3つの切替端子4d1、4d2、4d3のうちいずれか一の切替端子に接続する構成である。切替端子4d1は、水平OBシフトレジスタ4aの最終段から出力されたスタートパルス信号である水平方向スタート信号が入力される。切替端子4d2は、前段のフリップフロップ4cの出力信号、すなわちシフトされた信号が入力される。切替端子4d3はGNDに接続されている。共通端子4d0は、選択接続した一の切替端子を次段のフリップフロップ4cの入力端子と出力スイッチ6の制御端子にそれぞれ入力する。
この水平方向の制御ブロックの動作について説明する。まず、外部からランダムアクセスの位置情報(読み出しのエリアに関する情報)を示すアクセス位置情報信号がアクセスエリア制御回路15に入力される。アクセスエリア制御回路15は、入力されたアクセス位置情報信号を、“読み出し開始列”と“読み出し終了列”を示す2ビット幅のシリアルデータであるアクセスエリア制御信号に変換し、そのアクセスエリア制御信号を、水平シフトレジスタ制御回路22に供給する。
水平シフトレジスタ制御回路22は、入力された2ビット幅のシリアルデータをシフトレジスタ22aによってCLOCK1に同期してシフトし、更にパラレルデータとして出力して保持レジスタ22bにCLOCK2に同期して一斉に保持する。開始位置と終了位置の情報は、図10で述べたようにランダムアクセスを行う1フレーム前にシフトレジスタ22aで転送され、次のフレームスタート信号で保持レジスタ22bに保持され有効になる。
水平シフトレジスタ4は、水平OBシフトレジスタ4aと、水平シフトレジスタ部4bとからなる。水平シフトレジスタ部4bは、フリップフロップ4cと切替スイッチ4dとからなり、水平シフトレジスタ制御回路22内の保持レジスタ22bの各段からパラレルに出力される2ビットデータの値によって切替スイッチ4dを切り替える動作を行う。また、水平スタート信号は、初めに水平OBシフトレジスタ4aをシフトする。この水平OBシフトレジスタ4aの区間は、図8の画素部1におけるe列目からf列目の水平方向オプティカルブラックエリアに相当する。
水平OBシフトレジスタ4aで右から左方向へシフトされて出力された水平方向スタート信号は、水平シフトレジスタ部4bの複数の切替スイッチ4d(図12(B)における切替スイッチ4dの切替端子4d1)にそれぞれ入力される。また、保持レジスタ22bから出力される2ビット幅のパラレルデータの値によって切替スイッチ4dが切り替わる。
このとき、保持レジスタ22bに保持された開始位置“1”のデータ(2ビットの1ビット目が“1”のデータ)が供給される切替スイッチ4dは、水平OBシフトレジスタ4aの最終段から出力された水平方向スタート信号を選択するように切り替わる(図12(B)において、共通端子4d0が切替端子4d1に接続される。)。この結果、水平方向のシフト開始位置(すなわち、ランダムアクセスの開始位置で、図8の画素部1のd列目)が決まる。
また、保持レジスタ22bから出力される2ビット値“0”のデータが供給される切替スイッチ4dは、前段のフリップフロップ4cの出力信号を選択して次段のフリップフロップ4cへ入力するように切り替わる(図12(B)において、共通端子4d0が切替端子4d2に接続される。)。このときは、前段のフリップフロップ4cでシフトされた水平方向スタート信号が切替スイッチ4dを通して次段のフリップフロップ4cへ転送されてシフトされる。
更に、保持レジスタ22bに保持された終了位置“1”のデータ(2ビットの2ビット目が“1”のデータ)が供給される切替スイッチ4dは、垂直シフトレジスタ部4bの切替スイッチ4dをGNDと接続する(図12(B)において、共通端子4d0が切替端子4d3に接続される。)。このときは、保持レジスタ22bに保持された終了位置“1”で水平方向スタート信号のシフトが禁止され、シフトが終了する。この水平方向のシフト終了位置は、水平方向のシフト終了位置(すなわち、ランダムアクセスの終了位置で、図8の画素部1のc列目)を決める。
なお、全画素読み出しのときは、水平方向スタート信号が水平シフトレジスタ部4bの先頭のフリップフロップ4cから入力できるよう、保持レジスタ22bに保持された“開始位置”のデータが供給される切替スイッチ4dを水平シフトレジスタ部4bの先頭の切替スイッチに設定する。また、水平シフトレジスタ部4bの最後のフリップフロップまで水平方向スタート信号がシフトするよう、保持レジスタ22bに保持された“終了位置”のデータが供給される切替スイッチ4dを水平シフトレジスタ部4bの最終段の切替スイッチに設定する。
また、本実施の形態では、読み出しの最小画素単位を1画素として説明しているが、先に述べたようn列を割り切れる値(例えばβ)の基本画素単位ブロックで構成した場合、水平レジスタ制御回路22のレジスタ数が削減される(例えば、β列の基本画素単位ブロックの場合、レジスタの数は“n/β”で、シフトレジスタ22a、保持レジスタ22b各1レジスタでβ個の画素を制御することができる。)。
以上のように、本実施の形態では、垂直シフトレジスタ制御回路20及び水平シフトレジスタ制御回路22を用いることで、複雑な画像処理回路を必要とすることなくランダムアクセスの読み出しが可能であるという効果が得られる。更に、本実施の形態では、ランダムアクセス時には、垂直シフトレジスタ2と水平シフトレジスタ4とは、いずれもランダムアクセスエリア18を示すd列目からc列目までと、a行目からb行目までの間でのみしかシフト動作を行わないため、垂直シフトレジスタ2と水平シフトレジスタ4とが全段のシフト動作をそれぞれ行う第1の実施の形態に比べて、より一層読み出し動作を高速化できる。
次に、本実施の形態のもう一つの特徴であるランダムアクセスに対応したオプティカルブラック情報の読み出しについて説明する。固体撮像素子におけるノイズ(例えば固定パターンノイズ等)を画像処理回路9で除去するには、基準値すなわち図8において破線で囲まれたオプティカルブラックエリア25からオプティカルブラック情報を読み出す必要がある。
本実施の形態の固体撮像素子200は、ランダムアクセス時、ランダムアクセスエリア18に対応するオプティカルブラック情報を、ランダムアクセスエリア18の各画素からの映像信号と同時に読み出すことができる。図13は、ランダムアクセスエリアとオプティカルブラックエリアとの関係を示す。図13において、ランダムアクセスエリア18の読み出し時、ノイズ(固定パターン)除去の処理に必要なオプティカルブラック情報は、垂直方向オプティカルブラックエリア26と水平方向オプティカルブラックエリア27のオプティカルブラック情報である。
水平方向オプティカルブラックエリア27は、(g−h)行×(c−d)列で定義される。水平方向オプティカルブラックエリア27の垂直方向(g−h)行は、垂直シフトレジスタ2内の垂直OBシフトレジスタ2aにより決まり、水平方向(c−d)列は、水平シフトレジスタ制御回路22で定義されたランダムアクセス開始位置と終了位置を基に動作する水平シフトレジスタ4のシフトの範囲によって決まる。
また、垂直方向オプティカルブラックエリア26は、(b−a)行×(f−e)列で定義される。垂直方向オプティカルブラックエリア26の垂直方向(b−a)行は、垂直シフトレジスタ制御回路20で定義されたランダムアクセス開始位置と終了位置を基に動作する垂直シフトレジスタ2のシフトの範囲で決まり、水平方向(f−e)列は、水平シフトレジスタ4の水平OBシフトレジスタ4aによって決まる。以上のようにして、ランダムアクセスエリア18が決まれば、それに対応する水平方向・垂直方向オプティカルブラックエリア27、26も同時に決まる。
図14は、本実施の形態の固体撮像素子200のオプティカルブラック情報を含めたランダムアクセスのタイミングチャートを示す。図14(A)〜(G)と同図(K)、(L)が垂直方向のタイミングチャート、同図(H)〜(J)と同図(M)、(N)が水平方向のタイミングチャートを示す。
まず、垂直方向のタイミングについて説明する。全画素読み出しの場合は、図14(A)に示すフレームスタート信号は、同図(B)に示すように垂直シフトレジスタ2のすべてのレジスタをシフトする。
一方、ランダムアクセスの場合、垂直シフトレジスタ2は、図13に示したh行〜g行の垂直方向オプティカルブラックエリア27のオプティカルブラック情報と、読み出し開始位置(a行目)と読み出し終了位置(b行目)によって定義されたランダムアクセスエリア18に対応する垂直方向の範囲でシフトしたフレームスタート信号を出力する。ここで、ランダムアクセスエリア18に対応する垂直方向の範囲は、垂直シフトレジスタ制御回路20から垂直シフトレジスタ2へ出力される図14(C)に示す読み出し開始位置(a行目)と、同図(D)に示す読み出し終了位置(b行目)とを示す信号で決まる。これにより、垂直シフトレジスタ2は、図14(E)に示すタイミングでシフトしたオプティカルブラック情報とフレームスタート信号とを出力する。
水平方向のタイミングも垂直方向のタイミングと同様である。すなわち、全画素読み出しの場合、図14(F)に示す水平方向スタート信号は、同図(G)に示すように水平シフトレジスタ4のすべてのレジスタをシフトする。
一方、ランダムアクセスの場合、水平シフトレジスタ4は、図13に示したe列〜f列の水平方向のオプティカルブラックエリア26のオプティカルブラック情報と、読み出し開始位置(d列目)と読み出し終了位置(c列目)によって定義されたランダムアクセスエリア18に対応する水平方向の範囲でシフトした水平方向スタート信号を出力する。ここで、ランダムアクセスエリア18に対応する水平方向の範囲は、水平シフトレジスタ制御回路22から水平シフトレジスタ4へ出力される図14(H)に示す読み出し開始位置(d列目)と、同図(I)に示す読み出し終了位置(c列目)とを示す信号で決まる。これにより、水平シフトレジスタ4は、図14(J)に示すタイミングでシフトしたオプティカルブラック情報と水平方向スタート信号とを出力する。
上記のタイミングから垂直方向の1フレームの全画素読み出しの期間は図14(K)に示され、ランダムアクセス時に必要な1フレームの期間はランダムアクセスエリア18の垂直方向の映像データ量に対応した図14(L)に示す期間である。同様に、水平方向の1ラインの全画素読み出しの期間は図14(M)に示され、ランダムアクセス時に必要な1ラインの期間はランダムアクセスエリア18の水平方向の映像データ量に対応した図14(N)に示す期間である。すなわち、本実施の形態によれば、垂直・水平のスタート信号の周期が、ランダムアクセス時の映像データ量に依存するため、ランダムアクセス時は従来に比べて高速に画素データを読み出すことができる。
再び図8に戻って説明する。ランダムアクセスで画素部1の各画素から読み出された映像信号は、CDS回路5でノイズ低減処理を受け、更に出力スイッチ6で選択された後、ADコンバータ8を通して画像処理回路9に入力される。ランダムアクセス時には、本実施の形態では従来例と異なり、ランダムアクセスエリア18の映像信号だけを画素部1から読み出しているため、画像処理回路9において、ランダムアクセスを実現するために全画素データ保持用のフレームメモリ、及び切り出しの処理を行うための回路を用意する必要がなく、画像処理回路9の回路規模を縮小できる。
また、アクセス位置情報信号は、アクセスエリア制御回路15に入力されるだけでなく、画像処理回路9にも入力される。画像処理回路9は、このアクセス位置情報信号を当該画像処理回路9にて読み出す画素データの並び替え(映像復元)のための情報として用いる。
このように、本実施の形態の固体撮像素子200によれば、画素部1のうちランダムアクセスエリア18の各画素からの映像信号を読み出す際に、垂直シフトレジスタ2と水平シフトレジスタ4とは、いずれもランダムアクセスエリア18の範囲でのみしかシフト動作を行わないため、垂直シフトレジスタ2と水平シフトレジスタ4とが全段のシフト動作をそれぞれ行う第1の実施の形態に比べて、より一層読み出し動作を高速化できると共に、低消費電力を実現することができる。
更に、本実施の形態の固体撮像素子200によれば、ランダムアクセスエリア18に対応したオプティカルブラックエリア26、27の遮光された各画素から、ランダムアクセスエリア18の各画素の映像信号読み出しと同時にオプティカルブラック情報の読み出しを行っているので、ノイズ成分除去のための基準値であるオプティカルブラック情報を、除去対象のノイズ成分を含む映像信号と共にリアルタイムで読み出すことができ、より高精度のノイズ成分除去ができ、また、従来必要であったオプティカルブラック信号を常時保持するためのメモリを不要にできる。
なお、本発明は以上の実施の形態に限定されるものではなく、例えば、画素部1を構成する複数の画素の信号出力用トランジスタは、ゲート電極がリング状でないトランジスタであってもよい。