JP5109241B2 - 充填材含有ポリオレフィン樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は、
不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体でグラフト変性された変性ポリオレフィン樹脂(成分(A))と、充填材(成分(B))と、ポリオレフィン樹脂(成分(C)、但し、成分(A)を除く。)と、下記のフェノール系酸化防止剤の群から選ばれる少なくとも1種のフェノール系酸化防止剤(成分(D))を含有するポリオレフィン樹脂組成物であって、成分(A)、成分(B)および成分(C)の合計量100重量部に対して、成分(B)の含有量が5〜80重量部であり、成分(C)と成分(A)の重量比(成分(C)/成分(A))が99.9/0.1〜60/40であり、成分(A)における不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体のグラフト量が0.3重量%以上であり(但し、成分(A)の全重量を100重量%とする)、成分(A)のメルトフローレート(MFR、230℃、21.2N荷重)が200g/10分以下であり、成分(A)、成分(B)および成分(C)の合計量100重量部に対して、成分(D)の含有量が0.05〜5重量部であるポリオレフィン樹脂組成物に係るものである。
フェノール系酸化防止剤の群:3,3’.3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカン、2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−6−[3−(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピンからなる群。
なお、グラフト量は、赤外吸収スペクトルによって、変性に用いた不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体に基づく吸収を定量した値である。
そして、ポリオレフィン樹脂にグラフトする工程で脱水して不飽和カルボン酸を生じるものとしては、例えば、クエン酸やリンゴ酸等が挙げられる。
この有機過酸化物の分解温度は、グラフト量を増加させ、ポリオレフィン樹脂の分解を防ぐという観点から、50〜120℃であり、好ましくは70〜110℃である。
この有機過酸化物の半減期が1分になる時の分解温度は、グラフト量を増加させるという観点から、150〜200℃であり、好ましくは160〜200℃である。
有機過酸化物をその有機過酸化物に対して不活性な溶媒(例:ベンゼン)に溶解して、0.05mol/リットルの濃度の溶液を調製する。その溶液を、窒素置換を行ったガラス管中に密封する。サンプル溶液を密封したガラス管を一定温度条件下で熱分解に処する。
有機過酸化物の初期濃度(a)、時間(t)の熱分解後に残存する有機過酸化物の濃度(b)、および分解速度定数(k)には、下式の相関がある。
(lna)/b=kt
上記手順と同様にして数点の異なる熱分解時間で測定を行い、各熱分解時間(t)での[(lna)/b]を求める。次いで、熱分解時間(t)に対して[(lna)/b]をプロットし、得られた直線についてその傾きkを求める。
求めたkを用い、下式より、その温度Tでの半減期(t1/2)を算出する。
t1/2=[(ln2)/k]
上記手順と同様にして数点の異なる温度で測定を行い、各温度(T)でのt1/2を求める。次いで、1/Tに対してln(t1/2)をプロットする。得られた直線から、半減期が1分になるときの熱分解温度を求める。こうして得られた熱分解温度を、前記の有機化酸化物の半減期が1分になる分解温度とする。
なお、有機過酸化物の定量は、ヨード測定法,ガスクロマトグラフィー又は液体クロマトグラフィーなど公知の方法により行うことができる。
混練時間は、十分なグラフト量を得るためや、ポリオレフィン樹脂の分解を防ぐという観点から、0.1〜30分であり、特に好ましくは0.5〜5分である。
本発明で用いられる前述の繊維を、上記表面処理剤で処理する方法としては、従来から慣用されている方法、例えば、水溶液法、有機溶媒法、スプレー法等が挙げられる。
(化合物1)3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、
成分(D)以外のフェノール系酸化防止剤としては、例えば、テトラキス[メチレン−3(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリス2[3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]エチルイソシアネート、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、トリエチレングリコール−N−ビス−3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,6−ヘキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオビス−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジ−t−アミル−6−(1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニルアクリレート、トコフェロール類等が挙げられる。
例えば、ポリスチレン類(例えばポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(α−メチルスチレン)、AS(アクリロニトリル/スチレン共重合)樹脂)、ABS(アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合)樹脂、AAS(特殊アクリルゴム/アクリロニトリル/スチレン共重合)樹脂、ACS(アクリロニトリル/塩素化ポリエチレン/スチレン共重合)樹脂、ポリクロロプレン、塩素化ゴム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、エチレン/ビニルアルコール共重合樹脂、フッ素樹脂、ポリアセタール、グラフト化ポリフェニレンエーテル樹脂およびポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル樹脂(例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート)、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、 芳香族ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレートプリポリマー、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、ポリブタジエン、1,2−ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン/ブタジエン共重合体、ブタジエン/アクリロニトリル共重合体、エピクロルヒドリンゴム、アクリルゴム、天然ゴム等である。これらの樹脂やゴムは、少なくとも2種を併用してもよい。
実施例および比較例で使用したポリオレフィン樹脂、変性ポリオレフィン樹脂、充填材、フェノール系酸化防止剤、その他添加剤を後述した。
実施例および比較例で用いた評価用サンプル(樹脂組成物)の製造方法を以下に示した。
特開平3−121146号公報に記載されている方法によって、長さ9mmのペレットを製造した。なお、含浸温度は270℃、引取速度は40フィート/分で行い、用いたガラス繊維の繊維径は16μmであった。尚、ガラス繊維以外の変性ポリオレフィン樹脂、酸化防止剤、各種添加剤は、一括混合物とし、これを溶融混練したものを使用した。使用した変性ポリオレフィン樹脂、繊維、ポリオレフィン樹脂、フェノール系酸化防止剤、添加剤を示した。
(1)変性ポリオレフィン樹脂(A−1)の製造
プロピレンブロック共重合体(135℃のテトラリン中で測定された極限粘度[η]=2.8(dl/g)、ゴム成分含量=21重量%)100重量部に、無水マレイン酸1.0重量部、ジセチル パーオキシジカルボネート0.50重量部、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシジイソプロピル)ベンゼン0.15重量部、ステアリン酸カルシウム0.05重量部、酸化防止剤テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン0.3重量部を添加して十分に予備混合後、予備混合された混合物をいすず加工機製単軸押出機 EXT−90(L/D=36、シリンダー径90mm)の供給口より供給して混練を行い、マレイン酸グラフト量が0.6重量%、MFRが50(g/10分)の変性ポリオレフィン樹脂(A−1)を製造した。
なお、ジセチル パーオキシジカルボネートの半減期が1分となる温度は99℃であり、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシジイソプロピル)ベンゼンの半減期が1分となる温度は183℃である。
上記変性ポリオレフィン樹脂(A−1)の製造において、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシジイソプロピル)ベンゼンの添加量を0.15重量部から0.05重量部に変更し、ジセチル パーオキシジカルボネートを用いなかった以外は同様の操作を行い、マレイン酸グラフト量が0.2重量%、MFRが40(g/10分)の変性ポリオレフィン樹脂(A−2)を製造した。
下記の市販のマレイン酸変性ポリプロピレン樹脂を使用した。
三洋化成(株)社製 ユーメックス1010
マレイン酸グラフト量が10重量%、MFRが300(g/10分)以上
ガラス繊維(繊維径:16μm)
(C−1)ポリプロピレン樹脂(プロピレン単独重合体)
住友化学(株)製 ノーブレンU501E−1
MFR:120(g/10分)、融点:163℃
(D−1)Irganox1330(チバ・スペシャルティケミカルズ社製)
化学名:3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール(化合物1)
(D−2)Irganox1010(チバ・スペシャルティケミカルズ社製)
化学名:テトラキス[メチレン−3(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン
(D−3)スミライザーGA80(住友化学(株)製)
化学名:3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカン(化合物2)
(D−4)スミライザーGP(住友化学(株)製)
化学名:2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−6−[3−(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(化合物3)
(E−1)アデカスタブPEP−24G(旭電化工業(株)製)
化学名:ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト
(E−2)スミライザーTPM(住友化学(株)製)
化学名:ジミリスチル 3,3’−チオジプロピオネート
(E−3)ステアリン酸カルシウム(共同薬品(株)製)
(E−4)ハイドロタルサイトDHT−4C(協和化学(株)製)
化学式:Mg4.5Al2(OH)13(CO3)0.8・O0.2
得られた2種ペレットを混合し、下記条件で、下記の日本製鋼所製射出成形機を使用して、評価用試験片(A.S.T.M. D638 TYPE1の試験片(厚さ:3.2mm)を作製した。
[日本製鋼所製成形機]
型締力 :150t
スクリュー :長繊維深溝スクリュー
スクリュー径 :46mm
スクリューL/D:20.3
[成形条件]
シリンダー温度:250℃
金型温度 :50℃
背圧 :0MPa
(1)変性ポリオレフィン樹脂のマレイン酸グラフト量(単位:重量%)
サンプル1.0gをキシレン100mlに溶解した。サンプルの溶液をメタノール1000mlに攪拌しながら滴下してサンプルを再沈殿させて回収した。(以下、溶解から回収までの上記作業を精製と称する。)精製した回収したサンプルを真空乾燥した後(80℃、8時間)、熱プレスにより厚さ100μmのフイルムを作成した。この作成したフイルムの赤外吸収スペクトルを測定し、1780cm-1付近の吸収から無水マレイン酸グラフト量を定量した。
A.S.T.M. D1238に従って、下記条件で測定した。
測定温度 :230℃
荷重 :21.2N
示差走査熱量計(パーキンエルマー社製DSC−VII型)を用いて、あらかじめ試片10mgを窒素雰囲気下で220℃で5分間溶融した後、5℃/分の降温速度で50℃まで降温して結晶化させ、その後、5℃/分の速度で昇温さて、測定した。得られた融解吸熱カーブの最大ピークの温度を融点とした。
A.S.T.M. D638に従って、下記条件で測定した。
測定温度 :23℃
サンプル厚み:3.2mm
引張速度 :10mm/分
90℃〜100℃に保たれた沸騰状態の温水が入った金属製容器の下部から、スチームを温水中に連続的に供給させ、高温の蒸気が連続的に発生させた。この高温蒸気が連続的に供給される金属製容器の中に試験片を吊るし、1000時間の暴露処理を行った。
この処理後の試験片について強度測定を行った。処理後の引張強度が高いほど耐久性に優れていると判定した。
特開平3−121146号公報に記載されている方法によって、表1に示した配合組成により、ガラス繊維の含有量が50重量%で、ペレット長が9mmであるガラス繊維と変性ポリオレフィン樹脂を含むポリオレフィン樹脂組成物からなるペレットを作成した。一方、表2に示した配合組成により、ポリオレフィン樹脂(C−1)とフェノール系酸化防止剤および添加剤を混合し、その混合物を、田辺プラスチック社製単軸押出機を使用して、バレル温度200℃の条件にて、ポリオレフィン樹脂組成物のペレットを製造した。
上記2種のペレット(ガラス繊維と変性ポリオレフィン樹脂を含有する樹脂組成物ペレットと、それを含有しないポリオレフィン樹脂組成物ペレット)を、表3に記載の混合割合で混合し、この混合物を射出成形して試験片を作製した。この試験片について、耐久試験前後の引張強度を測定した。結果を表4に示した。なお、得られた試験片におけるガラス繊維の重量平均繊維長は5mmであった。
フェノール系酸化防止剤を、表1、表2に記載のように変更した以外は、実施例1に記載した方法と同じような製造方法により、樹脂組成物からなる2種のペレットを製造した。さらに得られた2種のペレットを表3に記載の混合割合で混合して射出成形し、射出成形された試験片の引張強度の測定、耐久性試験を実施した。結果を表4に示した。なお、得られた試験片におけるガラス繊維の重量平均繊維長は5mmであった。
フェノール系酸化防止剤、変性ポリオレフィン樹脂(A−1)の配合量を、ステアリン酸カルシウムの代わりにハイドロタルサイトを使用し、表1、表2に記載のように変更した以外は、実施例1に記載した方法と同じような製造方法により、樹脂組成物からなる2種のペレットを製造した。さらに得られた2種のペレットを表3に記載の混合割合で混合して射出成形し、射出成形された試験片の引張強度の測定、耐久性試験を実施した。結果を表4に示した。なお、得られた試験片におけるガラス繊維の重量平均繊維長は5mmであった。
フェノール系酸化防止剤、変性ポリオレフィン樹脂を、表1に記載のように変更した以外は、実施例1に記載した方法と同じような製造方法により、樹脂組成物からなるペレットを製造した。さらに得られたペレットを射出成形し、射出成形された試験片の引張強度の測定、耐久性試験を実施した。結果を表1に示した。なお、得られた試験片におけるガラス繊維の重量平均繊維長は5mmであった。
フェノール系酸化防止剤、変性ポリオレフィン樹脂およびその配合量を、表1に記載のように変更した以外は、実施例1に記載した方法と同じような製造方法により、樹脂組成物からなるペレットを製造した。さらに得られたペレットを射出成形し、射出成形された試験片の引張強度の測定、耐久性試験を実施した。結果を表1に示した。なお、得られた試験片におけるガラス繊維の重量平均繊維長は5mmであった。
共通添加剤:
ステアリン酸カルシウム(E−3):0.05(重量部)
実施例5のみ(E−3)の代わりにハイドロタルサイト(E−4):0.02重量部使用 イオウ系酸化防止剤(E−2):0.3(重量部)
リン系酸化防止剤(E−1):0.1(重量部)、実施例5は配合せず
変性ポリオレフィン樹脂:
A−1:マレイン酸グラフト量:0.6(重量%)、MFR:50(g/10分)
A−2:マレイン酸グラフト量:0.2(重量%)、MFR:40(g/10分)
A−3:マレイン酸グラフト量:10(重量%)、MFR:300(g/10分)以上
ステアリン酸カルシウム(E−3):0.05(重量部)
実施例5のみ(E−3)の代わりにハイドロタルサイト(E−4):0.02重量部使用
イオウ系酸化防止剤(E−2):0.3(重量部)
リン系酸化防止剤(E−1):0.1(重量部)、実施例5は配合せず
ステアリン酸カルシウム(E−3):0.05(重量部)
実施例5のみ(E−3)の代わりにハイドロタルサイト(E−4):0.02重量部使用
イオウ系酸化防止剤(E−2):0.3(重量部)
リン系酸化防止剤(E−1):0.1(重量部)、実施例5は配合せず
これに対して、本発明の要件である変性ポリオレフィンのグラフト量を満足しない比較例1およびMFRを満足しない比較例2、3は、いずれも耐久性が不充分であることが分かる。
Claims (9)
- 不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体でグラフト変性された変性ポリオレフィン樹脂(成分(A))と、充填材(成分(B))と、ポリオレフィン樹脂(成分(C)、但し、成分(A)を除く。)と、2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−6−[3−(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(化合物3)を含有するポリオレフィン樹脂組成物であって、成分(A)、成分(B)および成分(C)の合計量100重量部に対して、成分(B)の含有量が5〜80重量部であり、成分(C)と成分(A)の重量比(成分(C)/成分(A))が99.9/0.1〜60/40であり、成分(A)における不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体のグラフト量が0.3重量%以上であり(但し、成分(A)の全重量を100重量%とする)、成分(A)のメルトフローレート(MFR、230℃、21.2N荷重)が200g/10分以下であり、成分(A)、成分(B)および成分(C)の合計量100重量部に対して、化合物3の含有量が0.05〜5重量部であるポリオレフィン樹脂組成物。
- 不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体でグラフト変性された変性ポリオレフィン樹脂(成分(A))と、充填材(成分(B))と、ポリオレフィン樹脂(成分(C)、但し、成分(A)を除く。)と、3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール(化合物1)と、2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−6−[3−(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(化合物3)を含有するポリオレフィン樹脂組成物であって、成分(A)、成分(B)および成分(C)の合計量100重量部に対して、成分(B)の含有量が5〜80重量部であり、成分(C)と成分(A)の重量比(成分(C)/成分(A))が99.9/0.1〜60/40であり、成分(A)における不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体のグラフト量が0.3重量%以上であり(但し、成分(A)の全重量を100重量%とする)、成分(A)のメルトフローレート(MFR、230℃、21.2N荷重)が200g/10分以下であり、成分(A)、成分(B)および成分(C)の合計量100重量部に対して、化合物1と化合物3の合計の含有量が0.05〜5重量部であるポリオレフィン樹脂組成物。
- 請求項2に記載のポリオレフィン樹脂組成物が、さらにテトラキス[メチレン−3(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを含有するものであるポリオレフィン樹脂組成物。
- 変性ポリオレフィン樹脂(成分(A))のメルトフローレート(MFR、230℃、21.2N荷重)が100g/10分以下である請求項1〜3のいずれかに記載のポリオレフィン樹脂組成物。
- 充填材(成分(B))が繊維である請求項1〜4のいずれかに記載のポリオレフィン樹脂組成物。
- 繊維の重量平均繊維長が2mm以上である請求項5に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
- 変性ポリオレフィン樹脂(成分(A))が変性ポリプロピレン樹脂であり、ポリオレフィン樹脂(成分(C))がポリプロピレン樹脂である請求項1〜6のいずれかに記載のポリオレフィン樹脂組成物。
- 請求項5〜7のいずれかに記載のポリオレフィン樹脂組成物の製造方法であって、プルトルージョン法によって、ポリオレフィン樹脂組成物を製造する方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のポリオレフィン樹脂組成物を成形して得られる成形品。
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