JPH1036585A - 耐スチーム性に優れたポリプロピレン組成物 - Google Patents

耐スチーム性に優れたポリプロピレン組成物

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JPH1036585A
JPH1036585A JP20077196A JP20077196A JPH1036585A JP H1036585 A JPH1036585 A JP H1036585A JP 20077196 A JP20077196 A JP 20077196A JP 20077196 A JP20077196 A JP 20077196A JP H1036585 A JPH1036585 A JP H1036585A
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JP
Japan
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stabilizer
group
phenolic
represented
polypropylene
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Pending
Application number
JP20077196A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Yoshikawa
川 博 之 由
Takashi Kochiyama
尚 河内山
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GURANDO POLYMER KK
Original Assignee
GURANDO POLYMER KK
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Publication date
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Publication of JPH1036585A publication Critical patent/JPH1036585A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】本発明の耐スチーム性に優れたホ゜リフ゜ロヒ゜レン組成
物は、ホ゜リフ゜ロヒ゜レン、フェノール系安定剤(a)、イオウ系安定剤 (b)
および必要に応じてリン系安定剤(d) を特定割合で含有し
てなる。成分(a) は、3,5-位にメチル 基またはt-フ゛チル基を
有し、かつ4-位に水酸基を有する芳香族炭化水素基とカー
ホ゛ネート 基とが炭素原子数1〜3のアルキレン 基で結合した芳香
族炭化水素基を4個または2個含んでなる特定のフェノール
系安定剤(A1)と、上記芳香族炭化水素基を3個含んでな
る特定のフェノール 系安定剤(A2)とからなる。成分(b) は、
カーホ゛ネート 基を2個有する特定のイオウ 系化合物である。成
分(c) は、特定のテトラキス(2,4-シ゛アルキルフェニル)-4,4'-ヒ゛フェニレン
シ゛ホスナイト またはトリス(2,4-シ゛アルキルフェニル)ホスファイト である。こ
こにおけるアルキル は、メチル基またはt-フ゛チル基である。 【効果】上記組成物は、熱およびスチームの存在下でも
変色劣化し難いポリプロピレン成形体を製造することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、特に炊飯器やジャー等の
調理家電製品の用途に使用される耐スチーム性に優れた
ポリプロピレン組成物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】炊飯器やジャー等の調理家電製品
には、耐熱性に優れたポリプロピレン(PP)が広く使
用されている。
【0003】これらの調理家電製品には、熱あるいはス
チームに曝されても、変色、特に黄変したり、劣化しな
いことが求められている。このような変色劣化の原因
は、熱、スチームという直接の原因もあるが、顔料や樹
脂添加剤であったり、調理家電製品を構成するポリプロ
ピレン成形品に付属する部品、たとえばゴムパッキン材
であったりし、特定はされていない。変色劣化の原因は
いずれにあるにしろ、従来は、変色劣化の防止対策とし
てポリプロピレンに各種酸化防止剤を配合する方法が採
用されている。
【0004】しかしながら、調理家電製品の使用環境条
件がますます厳しくなることから、変色劣化に対するよ
り一層の改善が求められている。したがって、本願発明
者らは、鋭意研究し、ポリプロピレン(PP)に、特定
のフェノール系安定剤および特定のイオウ系安定剤を特
定割合で配合したポリプロピレン組成物、およびポリプ
ロピレン(PP)に、特定のフェノール系安定剤、特定
のイオウ系安定剤および特定のリン系安定剤を特定割合
で配合したポリプロピレン組成物から成形されたポリプ
ロピレン成形体は、熱およびスチームの存在下でも変色
劣化し難いことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題を解決しようとするものであって、熱およびスチー
ムの存在下でも変色劣化し難いポリプロピレン成形体を
成形することができるポリプロピレン組成物を提供する
ことを目的としている。
【0006】
【発明の概要】本発明に係る耐スチーム性に優れたポリ
プロピレン組成物は、ポリプロピレン(PP)、フェノ
ール系安定剤(a)およびイオウ系安定剤(b)を含有
してなる組成物であり、(a)フェノール系安定剤は、
下記の一般式[I]
【0007】
【化14】
【0008】[式中、R1 、R2 は、メチル基またはt-
ブチル基であり、少なくとも一方はt-ブチル基であっ
て、R3 、R4 は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜3
のアルキレン基である]で表わされるフェノール系安定
剤、および下記の一般式[II]
【0009】
【化15】
【0010】[式中、R1 、R2 は、メチル基またはt-
ブチル基であり、少なくとも一方はt-ブチル基であっ
て、R3 、R4 は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜3
のアルキレン基である]で表わされるフェノール系安定
剤から選ばれる一種以上のフェノール系安定剤(A1)
と、下記の一般式[III]
【0011】
【化16】
【0012】[式中、R1 、R2 は、メチル基またはt-
ブチル基であり、少なくとも一方はt-ブチル基である]
で表わされるフェノール系安定剤、および下記の一般式
[IV]
【0013】
【化17】
【0014】[式中、R5 、R6 、R7 は、下式
【0015】
【化18】
【0016】(式中のR1 、R2 は、メチル基またはt-
ブチル基であり、少なくとも一方はt-ブチル基である)
で表わされる基である]で表わされるフェノール系安定
剤から選ばれる一種以上のフェノール系安定剤(A2)
とからなり、かつ、フェノール系安定剤(a)全体の含
有量が組成物全体に対して、0.05〜1.0重量%で
あり、フェノール系安定剤(A1)と(A2)との重量
比[(A1)/(A2)]が、0.5〜10であり、(b)イオ
ウ系安定剤は、下記の一般式[V]
【0017】
【化19】
【0018】[式中、R8 は、それぞれ独立に、炭素原
子数12〜18のアルキル基であり、R9 は、それぞれ独立
に、炭素原子数1〜3のアルキレン基である]で表わさ
れ、かつ、イオウ系安定剤(b)の含有量がフェノール
系安定剤(a)含有量に対する重量比[(b)/(a)]で
0.5〜3.0であることを特徴としている。
【0019】本発明に係る耐スチーム性に優れたポリプ
ロピレン組成物は、前記ポリプロピレン(PP)、フェ
ノール系安定剤(a)およびイオウ系安定剤(b)の他
に、リン系安定剤(c)を含有していてもよい。
【0020】リン系安定剤(c)は、下記の一般式[V
I]
【0021】
【化20】
【0022】[式中、R1 、R2 は、メチル基またはt-
ブチル基であり、少なくとも一方はt-ブチル基である]
で表わされる化合物、および下記の一般式[VII]
【0023】
【化21】
【0024】[式中、R10、R11は、メチル基またはt-
ブチル基であり、少なくとも一方はt-ブチル基である]
で表わされる化合物から選ばれる一種以上の化合物から
なる。
【0025】リン系安定剤(c)の含有量は、組成物全
体に対して、0〜0.70重量%である。本発明に係る
ポリプロピレン組成物の中でも、次の(1)、(2)の
ポリプロピレン組成物が特に好ましい。 (1)ポリプロピレン(PP)、フェノール系安定剤
(a)およびイオウ系安定剤(b)を含有してなる組成
物であり、フェノール系安定剤(a)を構成するフェノ
ール系安定剤(A1)が下式
【0026】
【化22】
【0027】で表わされるフェノール化合物であり、フ
ェノール系安定剤(A2)が下式
【0028】
【化23】
【0029】[式中、R5 、R6 、R7 は、下式
【0030】
【化24】
【0031】で表わされる基である]で表わされるフェ
ノール化合物であることを特徴とするポリプロピレン組
成物。 (2)ポリプロピレン(PP)、フェノール系安定剤
(a)、イオウ系安定剤(b)およびリン系安定剤
(c)を含有してなる組成物であり、フェノール系安定
剤(a)を構成するフェノール系安定剤(A1)が下式
【0032】
【化25】
【0033】で表わされるフェノール化合物であり、フ
ェノール系安定剤(A2)が下式
【0034】
【化26】
【0035】で表わされるフェノール化合物であること
を特徴とするポリプロピレン組成物。
【0036】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る耐スチーム性
に優れたポリプロピレン組成物について具体的に説明す
る。
【0037】本発明に係る耐スチーム性に優れたポリプ
ロピレン組成物は、ポリプロピレン(PP)、フェノー
ル系安定剤(a)、イオウ系安定剤(b)および必要に
応じてリン系安定剤(c)を含有してなる組成物であ
る。
【0038】ポリプロピレン(PP) 本発明で用いられるポリプロピレン(PP)は、通常、
射出成形に用いられるポリプロピレンであれば、いかな
るポリプロピレンでもよく、プロピレンの単独重合体、
エチレンとのランダム共重合体、エチレンとのブロック
共重合体いずれも使用することができる。
【0039】フェノール系安定剤(a) 本発明で用いられるフェノール系安定剤(a)は、下記
の一般式[I]で表わされるフェノール系安定剤、およ
び下記の一般式[II]で表わされるフェノール系安定剤
から選ばれる一種以上のフェノール系安定剤(A1)
と、下記の一般式[III] で表わされるフェノール系安
定剤、および下記の一般式[IV]で表わされるフェノー
ル系安定剤から選ばれる一種以上のフェノール系安定剤
(A2)とからなる。
【0040】本発明においては、フェノール系安定剤
(a)全体の含有量は、ポリプロピレン組成物全体に対
して0.05〜1.0重量%、好ましくは0.1〜0.
7重量%であり、かつフェノール系安定剤(A1)と
(A2)との重量比[(A1)/(A2)]は0.5〜10、好
ましくは1〜7である。
【0041】
【化27】
【0042】一般式[I]におけるR1 、R2 は、メチ
ル基またはt-ブチル基であり、少なくとも一方はt-ブチ
ル基である。また、R3 、R4 は、それぞれ独立に、炭
素原子数1〜3のアルキレン基、たとえばメチレン基、
エチレン基、プロピレン基である。
【0043】上記一般式[I]で表わされるフェノール
系安定剤としては、たとえば、一般式[I]において、
(1) R1 およびR2 がt-ブチル基であり、R3 およびR
4 がメチレン基であるフェノール系化合物、(2) R1
よびR2 がt-ブチル基であり、R3 およびR4 がエチレ
ン基であるフェノール系化合物、(3) R1 およびR2
t-ブチル基であり、R3 およびR4 がプロピレン基であ
るフェノール系化合物、(4) R1 がメチル基であり、R
2 がt-ブチル基であり、R3 およびR4 がメチレン基で
あるフェノール系化合物、(5) R1 がメチル基であり、
2 がt-ブチル基であり、R3 およびR4 がエチレン基
であるフェノール系化合物、(6) R1 がメチル基であ
り、R2 がt-ブチル基であり、R3 およびR4 がプロピ
レン基であるフェノール系化合物、(7) R1 がメチル基
であり、R2 がt-ブチル基であり、R3 がメチレン基で
あり、R4 がエチレン基であるフェノール系化合物、
(8) R1 がメチル基であり、R2 がt-ブチル基であり、
3 がメチレン基であり、R4 がプロピレン基であるフ
ェノール系化合物、(9) R1 がメチル基であり、R2
t-ブチル基であり、R3 がエチレン基であり、R4 がメ
チレン基であるフェノール系化合物、(10) R1 がメチ
ル基であり、R2 がt-ブチル基であり、R3 がエチレン
基であり、R4 がプロピレン基であるフェノール系化合
物、(11)R1 がメチル基であり、R2 がt-ブチル基であ
り、R3 がプロピレン基であり、R4 がメチレン基であ
るフェノール系化合物、(12)R1 がメチル基であり、R
2 がt-ブチル基であり、R3 がプロピレン基であり、R
4 がエチレン基であるフェノール系化合物、(13)R1
よびR2 がt-ブチル基であり、R3 がメチレン基であ
り、R4 がエチレン基であるフェノール系化合物、(14)
1 およびR2 がt-ブチル基であり、R3 がメチレン基
であり、R4 がプロピレン基であるフェノール系化合
物、(15)R1 およびR2 がt-ブチル基であり、R3 がエ
チレン基であり、R4 がメチレン基であるフェノール系
化合物、(16)R1 およびR2 がt-ブチル基であり、R3
がエチレン基であり、R4 がプロピレン基であるフェノ
ール系化合物、(17)R1 およびR2 がt-ブチル基であ
り、R3 がプロピレン基であり、R4 がメチレン基であ
るフェノール系化合物、(18)R1 およびR2 がt-ブチル
基であり、R3 がプロピレン基であり、R4 がエチレン
基であるフェノール系化合物などが挙げられる。中で
も、上記(15)のフェノール系化合物が好ましい。
【0044】
【化28】
【0045】一般式[II]におけるR1 、R2 は、メチ
ル基またはt-ブチル基であり、少なくとも一方はt-ブチ
ル基である。また、R3 、R4 は、それぞれ独立に、炭
素原子数1〜3のアルキレン基、たとえばメチレン基、
エチレン基、プロピレン基である。
【0046】上記一般式[II]で表わされるフェノール
系安定剤としては、たとえば、一般式[II]において、
(1) R1 、R2 がt-ブチル基であり、R3 およびR4
メチレン基であるフェノール系化合物、(2) R1 、R2
がt-ブチル基であり、R3 およびR4 がエチレン基であ
るフェノール系化合物、(3) R1 、R2 がt-ブチル基で
あり、R3 およびR4 がプロピレン基であるフェノール
系化合物、(4) R1 がメチル基であり、R2 がt-ブチル
基であり、R3 およびR4 がメチレン基であるフェノー
ル系化合物、(5) R1 がメチル基であり、R2 がt-ブチ
ル基であり、R3 およびR4 がエチレン基であるフェノ
ール系化合物、(6) R1 がメチル基であり、R2 がt-ブ
チル基であり、R3 およびR4 がプロピレン基であるフ
ェノール系化合物、(7) R1 がメチル基であり、R2
t-ブチル基であり、R3 がメチレン基であり、R4 がエ
チレン基であるフェノール系化合物、(8) R1 がメチル
基であり、R2 がt-ブチル基であり、R3 がメチレン基
であり、R4 がプロピレン基であるフェノール系化合
物、(9) R1 がメチル基であり、R2 がt-ブチル基であ
り、R3 がエチレン基であり、R4 がメチレン基である
フェノール系化合物、(10)R1 がメチル基であり、R2
がt-ブチル基であり、R3 がエチレン基であり、R4
プロピレン基であるフェノール系化合物、(11)R1 がメ
チル基であり、R2 がt-ブチル基であり、 R3 がプロ
ピレン基であり、R4 がメチレン基であるフェノール系
化合物、(12)R1 がメチル基であり、R2 がt-ブチル基
であり、R3 がプロピレン基であり、R4 がエチレン基
であるフェノール系化合物、(13) R1 、R2 がt-ブチ
ル基であり、R3 がメチレン基であり、R4 がエチレン
基であるフェノール系化合物、(14) R1 、R2 がt-ブ
チル基であり、R3 がメチレン基であり、R4 がプロピ
レン基であるフェノール系化合物、(15) R1 、R2
t-ブチル基であり、R3 がエチレン基であり、R4 がメ
チレン基であるフェノール系化合物、(16) R1 、R2
がt-ブチル基であり、R3 がエチレン基であり、R4
プロピレン基であるフェノール系化合物、(17)R1 、R
2 がt-ブチル基であり、R3 がプロピレン基であり、R
4 がメチレン基であるフェノール系化合物、(18)R1
2 がt-ブチル基であり、R3 がプロピレン基であり、
4 がエチレン基であるフェノール系化合物などが挙げ
られる。中でも、上記 (5)のフェノール系化合物が好ま
しい。
【0047】
【化29】
【0048】一般式[III] におけるR1 、R2 は、メ
チル基またはt-ブチル基であり、少なくとも一方はt-ブ
チル基である。上記一般式[III] で表わされるフェノ
ール系安定剤としては、たとえば、一般式[III] にお
いて、(1) R1 、R2 がt-ブチル基であるフェノール系
化合物、(2) R1 がメチル基であり、R2 がt-ブチル基
であるフェノール系化合物などが挙げられる。中でも、
上記(1) のフェノール系化合物が好ましい。
【0049】
【化30】
【0050】一般式[IV]におけるR5 、R6 、R
7 は、下式で表わされる基である。
【0051】
【化31】
【0052】式中のR1 、R2 は、メチル基またはt-ブ
チル基であり、少なくとも一方はt-ブチル基である。上
記一般式[IV]で表わされるフェノール系安定剤として
は、たとえば、一般式[IV]において、(1) R1 および
2 がt-ブチル基であるフェノール系化合物、(2) R1
がメチル基であり、R2 がt-ブチル基であるフェノール
系化合物などが挙げられる。中でも、上記(1) のフェノ
ール系化合物が好ましい。
【0053】イオウ系安定剤(b) 本発明で用いられるイオウ系安定剤(b)は、下記の一
般式[V]で表わされる。
【0054】
【化32】
【0055】一般式[V]におけるR8 は、それぞれ独
立に、炭素原子数12〜18のアルキル基であり、具体的に
は、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペン
タデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタ
デシル基などが挙げられる。
【0056】また、R9 は、それぞれ独立に、炭素原子
数1〜3のアルキレン基、たとえばメチレン基、エチレ
ン基、プロピレン基である。上記一般式[V]で表わさ
れるイオウ系安定剤としては、たとえば、(1) (C12
25−OOC−CH2−)2−S 、(2) (C1225−OO
C−C24−)2−S 、(3) (C1225−OOC−C3
6−)2−S 、(4) (C1327−OOC−CH2−)2
−S 、(5) (C1327−OOC−C24−)2−S
、(6) (C1327−OOC−C36−)2−S 、(7)
(C1429−OOC−CH2−)2−S 、(8) (C14
29−OOC−C24−)2−S 、(9) (C1429−O
OC−C36−)2−S 、(10)(C1531−OOC−
CH2−)2−S 、(11)(C1531−OOC−C2
4−)2−S 、(12)(C1531−OOC−C36−)2
−S 、(13)(C1633−OOC−CH2−)2−S 、
(14)(C1633−OOC−C24−)2−S 、(15)
(C1633−OOC−C36−)2−S 、(16)(C17
35−OOC−CH2−)2−S 、(17)(C1735−O
OC−C24−)2−S 、(18)(C1735−OOC−
36−)2−S 、(19)(C1837−OOC−CH
2−)2−S 、(20)(C1837−OOC−C24−)2
−S 、(21)(C1837−OOC−C36−)2−Sな
どが挙げられる。中でも、(2)、(5)、(8)、(11)、(1
4)、(17)、(20)のイオウ系化合物が好ましい。
【0057】本発明においては、イオウ系安定剤(b)
の含有量は、フェノール系安定剤(a)含有量に対する
重量比[(b)/(a)]で0.5〜3.0、好ましくは1.
0〜2.0である。
【0058】リン系安定剤(c) 本発明で用いられるリン系安定剤(c)は、下記の一般
式[VI]で表わされる化合物、および下記の一般式[VI
I] で表わされる化合物から選ばれる一種以上の化合物
からなる。
【0059】リン系安定剤(c)の含有量は、ポリプロ
ピレン組成物全体に対して0〜0.70重量%、好まし
くは0.01〜0.50重量%、より好ましくは0.0
5〜0.30重量%である。
【0060】
【化33】
【0061】一般式[VI]におけるR1 、R2 は、メチ
ル基またはt-ブチル基であり、少なくとも一方はt-ブチ
ル基である。上記一般式[VI]で表わされるリン系安定
剤としては、たとえば、(1) テトラキス(2,4-ジ-t- ブ
チルフェニル)-4,4'-ビフェニレンジホスナイト、(2)
テトラキス(2,4-ジメチルフェニル)-4,4'-ビフェニレ
ンジホスナイト、(3) テトラキス(2-メチル-4-t- ブチ
ルフェニル)-4,4'-ビフェニレンジホスナイト、(4) テ
トラキス(2-t-ブチル-4- メチルフェニル)-4,4'-ビフ
ェニレンジホスナイトなどが挙げられる。中でも、上記
(1) のリン系化合物が好ましい。
【0062】
【化34】
【0063】一般式[VII] におけるR10、R11は、メ
チル基またはt-ブチル基であり、少なくとも一方はt-ブ
チル基である。上記一般式[VII] で表わされるリン系
安定剤としては、たとえば、(1) トリス(2,4-ジ-t- ブ
チルフェニル)ホスファイト、(2) トリス(2-メチル-4
-t- ブチルフェニル)ホスファイト、(3) トリス(2-t-
ブチル-4- メチルフェニル)ホスファイトなどが挙げら
れる。中でも、上記(1) のリン系化合物が好ましい。
【0064】ポリプロピレン組成物 本発明に係る耐スチーム性に優れたポリプロピレン組成
物は、上述したポリプロピレン(PP)、フェノール系
安定剤(a)、イオウ系安定剤(b)、および必要に応
じてリン系化合物を上述した特定の割合で含有してい
る。
【0065】本発明に係るポリプロピレン組成物のう
ち、次の組成物が好ましい。 (1) ポリプロピレン(PP)と、前記一般式[II]で表
わされるフェノール系安定剤と、前記一般式[IV]で表
わされるフェノール系安定剤と、前記一般式[V]で表
わされるイオウ系安定剤とからなるポリプロピレン組成
物。
【0066】このような組成物の中でも、特に好ましい
ポリプロピレン組成物の例としては、後述する実施例1
におけるポリプロピレン組成物などが挙げられる。 (2) ポリプロピレン(PP)と、前記一般式[I]で表
わされるフェノール系安定剤と、前記一般式[III] で
表わされるフェノール系安定剤と、前記一般式[V]で
表わされるイオウ系安定剤と前記一般式[VI]または
[VII] で表わされるリン系安定剤とからなるポリプロ
ピレン組成物。
【0067】このような組成物の中でも、特に好ましい
ポリプロピレン組成物の例としては、後述する実施例
2、3におけるポリプロピレン組成物などが挙げられ
る。本発明に係るポリプロピレン組成物は、上記各成分
を一軸または二軸の押出機などの混練機を用いて溶融混
練することにより調製することができる。
【0068】
【発明の効果】本発明に係るポリプロピレン組成物は、
熱およびスチームの存在下でも変色劣化し難いポリプロ
ピレン成形体を製造することができる。より具体的に
は、本発明に係るポリプロピレン組成物は、熱による変
色に対する耐性、蒸気による変色に対する耐性、および
耐スチーム性のバランスに優れた射出成形品を提供する
ことができる。
【0069】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明は、これらの実施例により限定されるものではな
い。
【0070】なお、実施例および比較例で用いたポリプ
ロピレン、フェノール系安定剤、イオウ系安定剤、リン
系安定剤および着色剤(白色)は、次の通りである。ポリプロピレン (1)プロピレン単独重合体(PP−1) 密 度:0.910g/cm3 MFR:20g/10分フェノール系安定剤 (1)下式で表わされるフェノール系化合物(A1−
1)
【0071】
【化35】
【0072】(2)下式で表わされるフェノール系化合
物(A1−2)
【0073】
【化36】
【0074】(3)下式で表わされるフェノール系化合
物(A2−1)
【0075】
【化37】
【0076】(4)下式で表わされるフェノール系化合
物(A2−2)
【0077】
【化38】
【0078】[式中、R5 、R6 、R7 は、下式
【0079】
【化39】
【0080】で表わされる基である。]イオウ系安定剤 (1)下式で表わされるイオウ系安定剤(S−1) (C1837−O−OC−CH2CH2−)2リン系安定剤 (1)下式で表わされるリン系安定剤(P−1)
【0081】
【化40】
【0082】(2)下式で表わされるリン系安定剤(P
−2)
【0083】
【化41】
【0084】
【実施例1〜3および比較例1〜7】一軸押出機を用い
て第1表に示す処方で各成分を190℃で溶融混練し、
ポリプロピレン組成物を調製した。ただし、安定剤の数
値は、1/100(重量部)を示す。
【0085】次いで、射出成形機を用いて、各ポリプロ
ピレン組成物をそれぞれ射出成形し、JIS1号スペシ
メンと、厚さ3mmの角板を得た。角板は更にミクロト
ームを用いて切削し、厚み60μmのフィルムを得た。
【0086】得られたJIS1号スペシメンとフィルム
について、下記の高温放置試験、高温高湿試験および耐
スチーム試験を行なった。 (1)高温放置試験(熱による変色) ギアオーブン内に、JIS1号スペシメンを150℃で
168時間放置した後、色差計[日本電色工業(株)
製、NDHΣ80]を用いて、色差(ΔE)を測定し
た。 (2)高温高湿試験(蒸気(スチーム)による変色) 底から約50mmの位置まで水を入れた密閉容器の内部
に、JIS1号スペシメンを水面より約1cm上にセッ
トし、容器を密閉した後、120℃で72時間放置し
た。その後、そのスペシメンを密閉容器より取り出し、
前記と同じ色差計を用いて、色差(ΔE)を測定した。 (3)耐スチーム試験(蒸気(スチーム)による表面劣
化) 炉内を153℃に保持した蒸気加熱器内に、フィルム
(サイズ:厚み60μm、縦60mm、横3mm)を入
れ、フィルム表面に蒸気とエアーを吹き付け、フィルム
が切断するまでの時間を測定した。フィルムの切断まで
の時間にバラツキがあるため、サンプル数は各10枚と
し、切断平均時間をもってスチームによる表面劣化の耐
性を評価した。上記吹き付けは、供給エアー流量100
リットル/分の条件で行なった。
【0087】これらの結果を第1表に示す。
【0088】
【表1】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリプロピレン(PP)、フェノール系安
    定剤(a)およびイオウ系安定剤(b)を含有してなる
    組成物であり、(a)フェノール系安定剤は、 下記の一般式[I] 【化1】 [式中、R1 、R2 は、メチル基またはt-ブチル基であ
    り、少なくとも一方はt-ブチル基であって、 R3 、R4 は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜3のア
    ルキレン基である]で表わされるフェノール系安定剤、
    および下記の一般式[II] 【化2】 [式中、R1 、R2 は、メチル基またはt-ブチル基であ
    り、少なくとも一方はt-ブチル基であって、 R3 、R4 は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜3のア
    ルキレン基である]で表わされるフェノール系安定剤か
    ら選ばれる一種以上のフェノール系安定剤(A1)と、 下記の一般式[III] 【化3】 [式中、R1 、R2 は、メチル基またはt-ブチル基であ
    り、少なくとも一方はt-ブチル基である]で表わされる
    フェノール系安定剤、および下記の一般式[IV] 【化4】 [式中、R5 、R6、R7 は、下式 【化5】 (式中のR1 、R2 は、メチル基またはt-ブチル基であ
    り、少なくとも一方はt-ブチル基である)で表わされる
    基である]で表わされるフェノール系安定剤から選ばれ
    る一種以上のフェノール系安定剤(A2)とからなり、
    かつ、 フェノール系安定剤(a)全体の含有量が組成物全体に
    対して、0.05〜1.0重量%であり、 フェノール系安定剤(A1)と(A2)との重量比[(A
    1)/(A2)]が、0.5〜10であり、(b)イオウ系安
    定剤は、 下記の一般式[V] 【化6】 [式中、R8 は、それぞれ独立に、炭素原子数12〜18の
    アルキル基であり、 R9 は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜3のアルキレ
    ン基である]で表わされ、かつ、 イオウ系安定剤(b)の含有量がフェノール系安定剤
    (a)含有量に対する重量比[(b)/(a)]で0.5〜
    3.0であることを特徴とする耐スチーム性に優れたポ
    リプロピレン組成物。
  2. 【請求項2】前記ポリプロピレン(PP)、フェノール
    系安定剤(a)およびイオウ系安定剤(b)の他に、リ
    ン系安定剤(c)を含有してなる組成物であり、 リン系安定剤(c)は、 下記の一般式[VI] 【化7】 [式中、R1 、R2 は、メチル基またはt-ブチル基であ
    り、少なくとも一方はt-ブチル基である]で表わされる
    化合物、および下記の一般式[VII] 【化8】 [式中、R10、R11は、メチル基またはt-ブチル基であ
    り、少なくとも一方はt-ブチル基である]で表わされる
    化合物から選ばれる一種以上の化合物からなり、かつ、 リン系安定剤(c)の含有量が組成物全体に対して、0
    〜0.70重量%であることを特徴とする請求項1に記
    載のポリプロピレン組成物。
  3. 【請求項3】ポリプロピレン(PP)、フェノール系安
    定剤(a)およびイオウ系安定剤(b)を含有してなる
    組成物であり、 フェノール系安定剤(a)を構成するフェノール系安定
    剤(A1)が下式 【化9】 で表わされるフェノール化合物であり、 フェノール系安定剤(A2)が下式 【化10】 [式中、R5 、R6 、R7 は、下式 【化11】 で表わされる基である]で表わされるフェノール化合物
    であることを特徴とする請求項1に記載のポリプロピレ
    ン組成物。
  4. 【請求項4】ポリプロピレン(PP)、フェノール系安
    定剤(a)、イオウ系安定剤(b)およびリン系安定剤
    (c)を含有してなる組成物であり、 フェノール系安定剤(a)を構成するフェノール系安定
    剤(A1)が下式 【化12】 で表わされるフェノール化合物であり、 フェノール系安定剤(A2)が下式 【化13】 で表わされるフェノール化合物であることを特徴とする
    請求項2に記載のポリプロピレン組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006083367A (ja) * 2004-08-19 2006-03-30 Sumitomo Chemical Co Ltd 充填材含有ポリオレフィン樹脂組成物及びその成形品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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