JP5108439B2 - ベルト装置及びこれを具備する画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、およびこれらの複合機等、各種子写真方式を用いた画像形成装置を構成するベルト装置、及び画像形成装置に関するものであり、中間転写ベルト、転写定着ベルト等のベルト部材を具備するベルト装置、及び画像形成装置に関するものである。
従来から、複写機やプリンタ等の画像形成装置においては、中間転写ベルト(ベルト部材)を具備するベルト装置を備えたタンデム型のカラー画像形成装置が知られている(例えば、下記特許文献1参照。)。
この画像形成装置は、4つの感光体ドラム(像担持体)が、中間転写ベルトに対向するように並設された構成を有している。
上記4つの感光体ドラムは、それぞれブラック、イエロー、マゼンタ、シアンのトナー像が形成されるものであり、各感光体ドラムで形成された各色のトナー像が、中間転写ベルト上に重ねて転写(1次転写)され、中間転写ベルト上に担持された複数色のトナー像は、カラー画像として記録媒体上に転写(2次転写)されるようになされている。
特許文献1に記載されている画像形成装置は、ベルト部材としての中間転写ベルトが複数のローラ部材によって張架された構成を有している。この複数のローラ部材のうちの1つはテンションローラであり、中間転写ベルトに所定の張力を付与する機能を有している。
また、このテンションローラの変位量を検知するポジションセンサを具備しており、前記テンションローラの変位量に基づいて、色ずれ補正処理の実行タイミングを制御するようになされている。
下記特許文献2においては、ベルト部材として搬送ベルト(転写搬送ベルト)を具備する画像形成装置が開示されている。
この画像形成装置は、搬送ベルトに記録用紙が進入する際に生じるベルトのたるみを防止することを目的として、スプリングで付勢されて搬送ベルトに所定の張力を付与する機能を有するテンションローラを従動ローラの上流側に設置した構成となっている。
下記特許文献3には、ベルト部材として感光体ベルトを具備する画像形成装置が開示されている。
この画像形成装置は、記録用紙が転写ニップに送入される際に生じた外乱による感光体ベルトへの影響を緩和することを目的として、感光体ベルトに所定の張力を付与するテンションローラが設けられ、かつこのテンションローラの位置変動を検知し、適宜修正するようにフィードバック制御するような構成となっている。
特開2006−194996号公報 特開平6−115752号公報 特許第3294342号公報
しかしながら、上述した従来技術による画像形成装置は、いずれも、ベルト部材を駆動するベルト装置に急激な負荷変動が生じた場合に、その負荷変動により発生するベルト部材の張力変動を充分に吸収する機能を備えていなかった。
かかる従来技術の問題について検討する。
具体的には、ベルト装置を構成する転写用ニップ部に記録用紙が送入され、続いて送り出される際には、ベルト装置に突発的で急激な負荷変動が生じる。
この負荷変動は高周波のものであり、ベルト部材には高周波の張力変動が生じることとなる。この高周波の張力変動は、スプリング等によって付勢されて自身が変位することによってベルト部材に張力を付与する機能を有するテンションローラでは充分に吸収することができない性質のものである。これは、テンションローラ自体が質量をもっているため、高周波の張力変動にすばやく応答・追従して変位する(ベルト部材の張力を最適化する)ことができないためである。
上述した問題に鑑み、テンションローラを軽量化し、変形を容易化する設計が必要となった。
かかる観点から、テンションローラを弾性体、特に発泡体により形成することが好適であるとされた。
しかしこの場合、軽量で変形容易なテンションローラがベルト部材に押し付けられることにより変形し、戻り難くなり、本来の機能を損ねられるおそれがある。
すなわち、弾性体の反発力は、押込み量とともに増加するものであり、その増加量は押込み量に対して2乗、3乗的に増加するものである。
そこで、テンションローラを構成する弾性体の変形量を小さく留めるための、補助的な力が必要となる。
また更には、この補助的な力は、ベルト部材の変動時には、テンションローラを構成する弾性体の変形が容易に起こるように、弾性体の反発力とは逆に押込み時に急激に減衰するようになっている必要がある。
そこで本発明においては、上述したような従来提案されている画像形成装置を構成するベルト装置に関する技術問題を解決するため、弾性体(テンションローラ)の反発力領域を拡大し、ベルト装置に急激な負荷変動が生じた場合においても、形成画像にショックジターが発生してしまうことを効果的に回避可能な画像形成装置を提供することを目的とした。
請求項1の発明においては、複数のローラ部材に張架されたベルト部材と、当該ベルト部材に当接して、ベルト部材に張力を付与し、かつ張力を制御する変位機能を有する当接部材と、前記当接部材の変位機能による変位量を検知する検知手段とを具備しており、前記検知手段によって検知された変位量に基づいて、前記複数のローラ部材のうちのいずれかと前記ベルト部材を介して対向する対向部材の駆動速度を制御するようになされており、前記当接部材は弾性体であり、当該当接部材のベルト部材への当接部分における当接部材の反発力と同方向の補助力を発生させる補助力発生手段を具備し、該補助力は、前記ベルト部材及び前記当接部材の少なくともいずれか一方に作用して前記反発力と同方向の力を付勢し、該反発力の増加時に減衰することを特徴とするベルト装置を提供する。
請求項2の発明においては、前記補助力が静電気であることを特徴とする請求項1に記載のベルト装置を提供する。
請求項3の発明においては、前記ベルト部材の表面を帯電させる帯電部材と、前記当接部材の前記ベルト部材との当接部分であって前記ベルト部材の外周側にバイアス付与部材とを有していることを特徴とする請求項2に記載のベルト装置を提供する。
請求項4の発明においては、前記帯電部材は、ポリイミドとフッ素樹脂との混合物により形成されており、前記ベルト部材の表面には、フッ素樹脂層が形成されており、前記帯電部材と前記ベルト部材とが摺擦することにより、前記ベルト部材の表面が帯電されるようになされていることを特徴とする請求項3に記載のベルト装置を提供する。
請求項5の発明においては、前記補助力が、磁力であることを特徴とする請求項1に記載のベルト装置を提供する。
請求項6の発明においては、前記当接部材を構成する弾性体が磁性を有しており、かつ当該磁性体を前記ベルト部材側に吸引する磁石が、前記ベルト部材を介して配置されていることを特徴とする請求項5に記載のベルト装置を提供する。
請求項7の発明においては、請求項1乃至6のいずれか一項に係るベルト装置が、転写定着ベルトであることを特徴とする画像形成装置を提供する。
本発明によれば、ベルト装置に急激な負荷変動が生じた場合においても、テンションローラの機能を維持発揮しつつベルト部材に生じた張力変動を補正し、画像に対するショックジターの発生を効果的に防止可能とした画像形成装置が得られた。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、共通構成の重複した説明は省略する。
図1及び図2を参照して、画像形成装置の構成と動作について説明する。
図1は、画像形成装置(プリンタ装置)の概略構成図である。
この画像形成装置を構成するイエローの作像部を代表例として図2を参照して詳細に説明する。
イエローの作像部は、感光体ドラム1Yと、感光体ドラムの周囲に配設された帯電部4Y、現像部5Y、クリーニング部2Y、除電部(図示せず。)等により構成されている。
この感光体ドラム1Y上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)が行われ、感光体ドラム1Y上にイエロー画像が形成されるようになされている。
なお、イエロー以外の、マゼンタ、シアン、ブラックの作像部についても、トナーの色が異なる以外は、略同様の構成とプロセスにより画像形成がなされるものとする。
感光体ドラム1Yは、所定の駆動モータによって、図2中、反時計方向に回転駆動するようになされている。
感光体ドラム1Yは、帯電部4Yによって表面が一様に帯電され、レーザ光Lの照射位置における露光走査によりイエローに対応した静電潜像が形成される。
その後、現像部51Yとの対向位置に達すると、前記静電潜像が現像され、イエローのトナー像が形成される。
現像工程後、中間転写ベルト8、及び転写ローラ9Yとの対向位置に多摺ると、感光体ドラム1Y上のトナー像が中間転写ベルト8上に転写される。この一次転写工程においては、感光体ドラム1Y上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
その後、感光体1Yの表面は、クリーニング部2Yとの対向位置に達し、感光体ドラム1Y上に残存した未転写トナーが回収される(クリーニング工程)。
次に、所定の除電部(図示せず)との対向位置に達し、感光体ドラム1上の残留電位が除去され、一連の作像プロセスが終了する。
なお、上述した作像プロセスは、その他の作像部M、C、Kにおいても、イエロー作像部6Yと同様に行われる。すなわち、作像部の下方に配設された露光部から、画像情報に基いたレーザ光Lが、各作像部M、C、Kの感光体ドラム上に向けて照射されるようになされている。詳細には、露光部は、光源からレーザ光Lを発して、そのレーザ光Lを回転駆動されたポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学素子を介して感光体ドラム上に照射するようになされている。
この露光工程後、現像工程を経て感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて転写し、中間転写ベルト上にカラー画像が形成される。
次に、ベルト装置として、図1中に示す中間転写装置15について説明する。
中間転写装置15は、中間転写ベルト8、4つの転写ローラ9Y、9M、9C、9K、ローラ12、従動ローラ13、中間転写クリーニング部(図示せず)等により構成されている。
中間転写ベルト8は、ローラ部材12、13により張架・支持されるとともに、ローラ12の回転駆動によって図1中の矢印方向に無端移動するようになされている。
4つの転写ローラ9Y、9M、9C、9Kは、中間転写ベルト8を介して感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kと対向しており、1次転写ニップを形成している。
転写ローラ9Y、9M、9C、9Kに、トナーの極性とは逆の転写電圧(転写バイアス)が印加される。
そして、中間転写ベルト8は矢印方向に走行し、転写ローラ9Y、9M、9C、9Kの1次転写ニップを順次通過し、感光体ドラム1Y
、1M 、1C 、1K上の各色のトナー像が中間転写ベルト8上に重ねて1次転写されるようになされる。
上述のようにしてトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト8は、転写定着ベルト70を構成する転写定着ベルト71を支持するローラ72との対向位置に達する。
この位置においては、ローラ12がローラ72との間に中間転写ベルト8を挟みこんで2次転写ニップを形成している。
中間転写ベルト8上に形成された4色のトナー像は、転写定着ベルト71へ転写され、その後、ローラ73とローラ19により形成されている3次転写ニップに位置に到達すると、この位置に搬送された記録媒体P上に転写されるようになされる。
このとき転写定着ベルト71には、記録媒体Pに転写されなかった未転写トナーが残存する。
その後、転写定着ベルト71は、所定のクリーニング部(図示せず)に到達すると、この位置において未転写トナーが回収される。このようにして一連の転写プロセスが終了する。
ここで、3次転写ニップの位置に搬送された記録媒体Pは、下方に配設された給紙部26から、給紙ローラ27やレジストローラ対28等を経由して搬送される。
詳細には、給紙部26には、転写紙等の記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。給紙ローラ27が回転駆動することにより記録媒体Pがレジストローラ対28のローラ間に向けて給送されるようになされている。
レジストローラ対28に搬送された記録媒体Pは、回転駆動を停止したレジストローラ対28のローラニップの位置で一旦停止する。
そして、転写定着ベルト71上のカラー画像のタイミングに合わせて、レジストローラ対28が回転駆動するようになされており、記録媒体Pが3次転写ニップに向けて搬送される。
ニップ直前でヒーター75、及び通紙ガイド76に接触しながら搬送され、記録媒体P上にカラー画像が転写定着されるようになされる。
次に、図1中に示した転写定着装置70について詳細に説明する。
図1に示した画像形成装置(プリンタ装置)は、中間転写装置15と転写ローラ19との間に、ベルト装置としての転写定着装置70が設置された構成となっている。
ベルト装置としての転写定着装置70は、ベルト部材としての転写定着ベルト71、駆動ローラ73、ローラ72、当接部材としての2つの弾性ローラ14A、14B、加熱手段としてのヒーター75、検知手段としての距離センサ60等により構成されている。
ここで、ベルト部材としての転写定着ベルト71は、4つのローラ部材によって張架・支持されている。
転写定着ベルト71は、基材上に弾性層、離型層が順次形成された構成のエンドレスベルトであり、対向部材としての加圧ローラ19に当接して定着ニップ(3次転写定着ニップ)を形成している。
当接部材としての弾性ローラ14A、14Bは、芯金上に発泡倍率3倍の弾性層が形成された構成を有している。これらは、転写定着ベルト71に食い込み量2mmで当接しており、これにより、転写定着ベルト71に所望の張力を付与するようになされている。
また、弾性ローラ14A、14Bは、それぞれ、転写定着ベルト71の張力が変動しないように変形可能に形成されている。転写定着ベルト71の張力の変動に応じて、適宜弾性ローラ14A、14B自身が変形することにより、優れた応答性をもってベルトの張力調整が行われる。
これにより、急激な負荷変動によって転写定着ベルト71に高周波の張力変動が生じた場合においても、弾性ローラ14A、14B自体が変形し、転写定着ベルトの張力変動を吸収するため、目的とする作製画像上におけるショックジターの発生を効果的に抑制する。
3次転写ニップ直前に配置されている加熱手段としてのヒーター75は、例えばチタン酸バリウムからなる温度とともに抵抗が増加するPTC特性を有するヒーターであり、キュリー点以上には温度上昇しないようになされている。
装置本体の電源部(交流電源)により出力制御されたヒーター75によって記録用紙Pおよび転写定着ベルト71が加熱され、その表面から転写定着ベルト71上のトナー像(中間転写ベルト8から転写されたトナー像。)に熱が加えられる。ヒーター75の出力制御は、ヒーター表面に当接する温度センサ(図示せず)による検知結果に基づいて行われる。
転写定着装置70は、下記のように動作する。
各感光体ドラム1Y、1M、1C、1K上の各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト8表面は、図中の矢印方向に走行して、転写定着ベルト71との対向位置に達する。そして、転写定着ベルト71上に中間転写ベルト8上のフルカラーの画像が転写される。
転写されたトナー像を担持した転写定着ベルト71表面は、図1の矢印方向に走行して、加圧ローラ19との当接位置(定着ニップ)に達する。
転写定着ベルト71はヒーター75によって加熱され、転写定着ベルト71に担持されたトナー像が加熱・溶融されるようになされる。そして、転写定着ベルト71と加圧ローラ19との定着ニップにて、転写定着ベルト71に担持されたトナー像(フルカラー画像)が記録媒体Pに転写され、定着される(転写と定着とが同時におこなわれる)。
ここで、上記と重複した説明となるが、記録媒体Pは給紙部26からレジストローラ対28等を経由して搬送される。すなわち給紙部26から給送された転写紙Pが、搬送経路を通過した後に、レジストローラ対28に導かれ、転写定着ベルト71上のトナー像とタイミングを合わせて、定着ニップに向けて搬送される。
その後、フルカラー画像が転写・定着された記録媒体Pは、排紙ローラ対29によって、装置本体100外に出力画像として排出されて、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、上記において説明した転写定着装置を構成する当接部材としての弾性ローラ14A、14Bについて説明する。これらは、対向部材としての加圧ローラ19に対向する駆動ローラ73の駆動方向上流側と駆動方向下流側とにそれぞれ配設されている。すなわち、第1の弾性ローラ14Aが駆動ローラ73の駆動方向上流側に配設され、第2の弾性ローラ14Bが駆動ローラ73の駆動方向下流側に配設されている。
更に、2つの弾性ローラ14A、14Bは、負荷変動の発生源となる定着ニップの近傍に配設されている。これにより、定着ニップ、すなわち転写定着ベルト71と加圧ローラ19とにより形成されるニップに、記録媒体Pが送入・送出されるときに生じる突発的な負荷変動による転写定着ベルト71の張力変動を、高い応答性をもって吸収する。
具体的には、定着ニップに記録媒体P、特に220kg紙等の厚紙が送入されるときには、負荷変動が大きいため、駆動ローラ73の回転速度が一瞬遅くなる。
このとき、駆動ローラ73の駆動方向下流側のベルト張力が高くなるが、この近傍に配設されている第2の弾性ローラ14Bが変形することによってベルト71の張力変動が瞬時に吸収される。
また更に、第2の弾性ローラ14Bの変形を、検知手段である距離センサ60により検知し、この検知結果が制御部80に送られ、この検知結果に基づいて、駆動ローラ73の回転速度の調節を行う駆動部81がフィードバック制御されるようになされる。これにより転写定着ベルト71のベルト張力の変動が更に軽減される。
一方、定着ニップから記録媒体Pが送出されるときには、やはり大きな負荷変動が生じるが、この場合には駆動ローラ73の回転速度が一瞬速くなる。このとき、駆動ローラ73の駆動方向下流側のベルト張力が低くなるが、この近傍に配置されている第2の弾性ローラ14Bが変形することによって、ベルト71の張力変動が瞬時に吸収される。
また更に、第2の弾性ローラ14Bの変形を距離センサ60によって検知し、この検知結果が制御部80に送られ、かかる検知結果に基づいて、駆動ローラ73の回転速度の調節を行う駆動部81がフィードバック制御されるようになされている。これにより、転写定着ベルト71のベルト張力の変動がさらに軽減される。
なお、駆動ローラ73の平均線速は作像側15と同じであり、この平均線速に対して±3%以内で制御されている。
また、距離センサ60は、第1の弾性ローラ14Aに設置しても、上述した動作とは位置変動の挙動が逆になるだけで、ベルト張力変動の軽減を図ることができることが確かめられた。
また、レジストローラ対28の動作タイミングを検知し、かつ制御部80において定着ニップに記録媒体Pが送入・送出されるタイミングを求め、これらのデータに基づいて駆動ローラ73のフィードバック制御のタイミングを定めるようにすることにより、確実なベルト張力変動の軽減化を図ることができた。
なお、定着ニップに記録媒体Pが送入・送出されるタイミングを検知するセンサを別途設け、上述した動作と同様に制御することもできる。
上述したように、転写定着装置70を構成する転写定着ベルト71に張力変動が生じると、転写画像にショックジター(画像ひずみ)が生じてしまうが、本発明においては、転写定着ベルト71の高周波の張力変動にすばやく応答・追従して、負荷変動減の両側で弾性ローラ14A、14Bが変形してその張力変動を吸収するため、上述したショックジター(画像ひずみ)の発生を確実に抑止することができる。
更には、ローラ72に対向する対向部材としてのローラ12(中間転写装置15の駆動ローラ。)の駆動速度に対して速度差が生じるように転写定着ベルト71を駆動して、そのときの距離センサ60の検知結果に基づいて、転写定着ベルト71の張力が変動するタイミングに合わせて上述の速度差の量や正逆を制御することが好ましい。
詳細に説明すると、転写定着装置70において、負荷変動発生源の下流側で転写定着ベルト71が弛むように、中間転写装置15の駆動速度と転写定着装置70の駆動速度とに速度差を設ける。そして、記録紙媒体Pが定着ニップに突入するタイミングを検出し、上述の転写定着ベルト71の弛み側が逆になるように速度差を制御する。これにより、定着ニップに記録媒体Pが送入・送出されるときには、負荷変動発生源(定着ニップ)の下流側のベルト弛み量の一部が上流側に移行して、非常に僅かな張力(又は、ほとんど張力がかからない状態)で記録媒体Pが定着ニップを通過することになる。したがって、転写定着ベルト71の張力変動が、転写ニップ(中間転写装置15と転写定着装置70との間に形成されるニップ)に伝達してしまうことなく、ショックジターの発生を効果的に軽減できる。
なお、上述した制御を行うにあたっては、転写定着ベルト71の周長は、各ローラ部材の位置やローラ径で決まる幾何学的な周長に対して、同等又はやや長めに設定することが好ましい。これにより、上述したベルトの弛みによってテンション変動を遮断する効果が確実に得られることが確かめられた。
また、一般的に、ベルト部材の張力が低いと、ベルト部材の走行時に表面の波打ちやベルト寄り等が発生しやすくなる。従って、上述した制御を行うにあたっては、通常時には転写定着ベルト71に、所定のテンションをかけて安定的な走行を行い、負荷変動が発生するタイミングに合わせて、テンションの変動を吸収するようにベルトの張り・弛みを制御する。これにより転写定着ベルト71の走行安定性が向上し、負荷変動による転写定着ベルト71の張力変動を低減化でき、ショックジターの極めて少ない良質な画像を作成することができた。
〔実施例1〕
上述したように、第1及び第2の弾性ローラを発泡体を用いて構成することにより、作製画像に対するショックジターの発生を低減化できるが、例えばベルトの線速が300mm/s以上の高速走行を行うと、ショックジターが発生してしまうことが確認された。
このような、いわゆる厳しい条件下においても、画像に対するショックジターの発生を防止するために、図3に示すような装置構成を考案した。図3は、図1の転写定着装置70に相当する装置部分である。なお記載を省略しているが、転写定着ベルトを支持するローラ72には、中間転写ベルトを介してローラ12が対向しているものとする。
図3においては、転写定着装置170において、第1のクリーニングローラ91とスクレーパ92が設けられている点において、図1の構成と異なっている。これらは、転写定着ベルトの残留トナー(溶融軟化状態)を取り除く機能を有している。転写定着ベルトよりも離型性が低い材料により構成された第1のクリーニングローラ91を、線速+10〜20%で摺擦させることによりトナーを取り除き、さらにスクレーパでトナーを完全に除去する。
第1のクリーニングローラ91の表層材料はポリイミドとフッ素樹脂(ETFE)の混合物により形成すると、離型性・耐熱性において所望の性能を付与することができる。
転写定着ベルト71の表面は、フッ素樹脂(PTFE)により形成されており、フッ素樹脂が多いほど摩擦帯電ではマイナスに帯電することから、転写定着ベルト側が−100〜200Vに帯電する。
また、図3に示す転写定着装置170においては、補助力発生手段としてのバイアス付与部材93a、93bが設けられている。
上述のようにして帯電した転写定着ベルト71に対して1mm以下の距離に近接させたバイアス付与部材93a、93bに、所定の電源(図示せず)から+1〜2kVのバイアスを印加した。
この状態においては、転写定着ベルト71は、バイアス付与部材93a、93bに弱く吸着されており、その分、第1及び第2の弾性ローラの変形量が、約1mm低減することとなり、これにより弾性体本来の初期的な変形容易な状態となっている。すなわち、バイアス付与部材93a、93bによる電位の付与が、弾性ローラの変形機能に対する補助力として働いているのである。
図4に、転写定着ベルトの押し込み量(mm)と、転写定着ベルトの押し力(N)との関係について、弾性ローラの反発力、バイアス付与部材による補助力、これらの合力のそれぞれを示す。
図4に示されているように補助力が無い場合には、通常紙の搬送を行うときの弾性ローラのベルトへの食い込み量は2mmであるが、厚紙の搬送を行うときの瞬間的な食い込み量は3mmになり、これらのベルトを押す力を比較すると約2倍に増加することがわかった。
一方、補助力がある場合には、通常紙の搬送を行うときの弾性ローラのベルトへの食い込み量は1mmであるが、厚紙の搬送を行うときの弾性ローラのベルトへの食い込み量は2mmとなったが、図4中の合力(破線)に示すように、ベルトを押す力の変化は、無視できる程度に小さいものであった。このように補助力を付与することにより、テンション変化を効果的に軽減でき、画像に対するショックジターをより低減化できる。
図3に示す構造の転写定着装置を適用した場合、ベルト線速を400mm/sとして作像を行った場合においても、画像にはショックジターが発見されず、実用上良質な画像を作製することができた。
なお、帯電付与手段としては、上述したバイアス付与部材の他に、コロナチャージャを適用することもできる。
〔実施例2〕
図5に、転写定着装置の他の構成例を示す。
図5に示す転写定着装置270においては、弾性ローラ14a、14bとして、磁性体であるフェライト粉を配合した発泡シリコーンゴムにより構成されたローラを用いた。
転写定着ベルト71の外周側には、磁力(上述した補助力に相当する)を発生させる磁石94a、94b(補助力発生手段)が配置されている。
このような構成としたことにより、図4に示すように、テンション変化を効果的に軽減でき、画像に対するショックジターをより低減化できたことが確かめられた。
更には、この図5の構成は、高圧電源が不要であり、装置構成を簡易化できるという利点を有する。
上述した実施例1〜3において説明した形態においては、転写定着ベルトをベルト部材として説明したが、本発明はこれらの例に限定されず、感光体から画像転写される中間転写ベルトや、感光体としてベルトを適用したときの感光体ベルトについても、同様に適用できるものとし、これらベルト部材の突発的な高周波の張力変動の発生に起因する不具合を抑制できる。
また、上述した本発明の技術思想の範囲内において、前記各実施の形態の中で示唆した以外にも、前記各実施の形態は適宜変更することができる。特に、本発明のベルト装置を構成する部位以外については、従来既知の様々な作像システムが組み合わせて画像形成装置を得ることが可能であり、例えば、一つの潜像担持体上に色重ね現像した後、中間転写体を省いて転写定着部材に転写する構成としてもよく、これにより、装置の小型化が計られる。
また、前記構成部材の数、位置、形状等は前記各実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
本発明の画像形成装置の概略構成図を示す。 画像形成装置を構成する作像部の概略構成図を示す。 転写定着装置の一例の概略構成図を示す。 補助力と弾性反発力を示す図である。 転写定着装置の他の一例の概略構成図を示す。
符号の説明
1Y、1M、1C、1K 感光体ドラム
2Y クリーニング部
4Y 帯電部
5Y 現像部
8 中間転写ベルト
9Y、9M、9C、9K 転写ローラ
12,13 ローラ部材
14A,14B 弾性ローラ
15 中間転写装置
19 加圧ローラ
26 給紙部
27 給紙ローラ
28 レジストローラ対
29 排紙ローラ対
51Y 現像部
60 距離センサ
70 転写定着装置
71 転写定着ベルト
72 ローラ
73 駆動ローラ
75 ヒーター
76 通紙ガイド
80 制御部
81 駆動部
91 第1のクリーニングローラ
92 スクレーパ
93a,93b バイアス付与部材
94a,94b 磁石
170 転写定着装置
270 転写定着装置

Claims (7)

  1. 複数のローラ部材に張架されたベルト部材と、
    当該ベルト部材に当接して、ベルト部材に張力を付与し、かつ張力を制御する変位機能を有する当接部材と、
    前記当接部材の変位機能による変位量を検知する検知手段とを具備し、
    前記検知手段によって検知された変位量に基づいて、前記複数のローラ部材のうちのいずれかと前記ベルト部材を介して対向する対向部材の駆動速度を制御するようになされており、
    前記当接部材は弾性体であり、当該当接部材のベルト部材への当接部分における当接部材の反発力と同方向の補助力を発生させる補助力発生手段を具備し
    該補助力は、前記ベルト部材及び前記当接部材の少なくともいずれか一方に作用して前記反発力と同方向の力を付勢し、該反発力の増加時に減衰することを特徴とするベルト装置。
  2. 前記補助力が静電気であることを特徴とする請求項1に記載のベルト装置。
  3. 前記ベルト部材の表面を帯電させる帯電部材と、
    前記当接部材の前記ベルト部材との当接部分であって前記ベルト部材の外周側にバイアス付与部材とを有していることを特徴とする請求項2に記載のベルト装置。
  4. 前記帯電部材は、ポリイミドとフッ素樹脂との混合物により形成されており、
    前記ベルト部材の表面には、フッ素樹脂層が形成されており、
    前記帯電部材と前記ベルト部材とが摺擦することにより、前記ベルト部材の表面が帯電されるようになされていることを特徴とする請求項3に記載のベルト装置。
  5. 前記補助力が、磁力であることを特徴とする請求項1に記載のベルト装置。
  6. 前記当接部材を構成する弾性体が磁性を有しており、かつ当該磁性体を前記ベルト部材側に吸引する磁石が、前記ベルト部材を介して配置されていることを特徴とする請求項5に記載のベルト装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に係るベルト装置が、転写定着ベルトであることを特徴とする画像形成装置。
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