JP2011248320A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シート状部材の転写ニップ進入時におけるトナー像担持ベルトの速度変動を抑制し、かつ、上記特許文献1に記載の構成に比べて、シート状部材が転写ニップに進入した後の転写圧の低下を抑制することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】用紙19の二次転写ニップ進入後の当接ローラ41の中間転写ベルト2に対する食い込み量が0となるよう、連動機構80を構成した。かかる構成を有することで、用紙19が転写ニップに進入した後に当接ローラ41が受ける中間転写ベルト2からの反力がほぼ0となる。よって、用紙19が転写ニップに進入した後の転写ニップ圧の低下を抑制することができ、良好な転写性を得ることができる。
【選択図】図9

Description

本発明は、シート状部材へ記録する電子写真方式、静電記録方式、イオノグラフィー、磁気記録方式等の画像形成方式を採用した複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。詳しくは、中間転写ベルト等のトナー像担持ベルト上のトナー像をシート状部材に転写して最終画像を得る画像形成装置に関するものである。
近年、カラー画像形成装置において、感光体ドラム上のトナー像を、一次転写部でトナー像担持ベルトである中間転写ベルト上に一次転写し、この中間転写ベルト上の4色のトナー像を二次転写ニップでシート状部材に二次転写する中間転写方式が多く採用されている。この中間転写ベルト方式の画像形成装置においては、薄紙や厚紙、はがき、封筒などさまざまな種類のシート状部材が使用可能で汎用性が高いという利点を有する。ところが、ある程度以上の厚さを有する単葉のシート状部材が二次転写ニップに突入する際には、それまで一定速度で駆動されていた中間転写ベルトの速度が短時間の間変動し、一次転写部で画像に乱れが生じるという不具合が発生していた。
詳しく説明すると、図22に示すように、シート状部材Sの先端が二次転写ニップへ突入することにより、二次転写ニップがシート状部材Sの厚さ分だけ押し広げられる。二次転写ニップがシート状部材Sの厚さ分だけ押し広げられると二次転写対向ローラ116の駆動に突発的に負荷が加わり、二次転写対向ローラ116の回転が一時的に遅くなる。これにより、二次転写対向ローラ116で送られるベルト量よりも二次転写ニップ上流側張架面の上流端が巻き付いている駆動ローラ114から送り出されるベルト量の方が多くなる。その結果、二次転写ニップ上流側張架面が弛み気味となる。一方、二次転写対向ローラ116が送るベルト量よりも駆動ローラ114の駆動力により従動ローラ115が送り出すベルト量の方が多くなる。その結果、中間転写ベルト110の二次転写対向ローラ116と従動ローラ115との間の張架面(以下、二次転写ニップ下流側張架面とよぶ)はベルト移動方向と反対側に引っ張られ、二次転写ニップ下流側張架面の張力が増加する。すると、従動ローラ115が、ベルト移動方向と反対側に引っ張られ減速する。その結果、中間転写ベルトの従動ローラ115と駆動ローラ114との間の領域(以下、一次転写領域という)がベルト移動方向と反対側に引っ張られ、一次転写ニップにおける中間転写ベルトの速度が減速する。従って、この減速が生じているときに、感光体ドラム104から中間転写ベルト110に一次転写部で画像の転写が行われると上記速度変動のため画像に乱れが生じてしまう。
特許文献1には、二次転写ローラの近傍で中間転写ベルトに当接する当接部材たる当接ローラと、二次転写ローラとを支持し、シート状部材の二次転写ニップ進入時における二次転写ローラの変位に連動して、中間転写ベルトの張力を弱める方向に当接ローラを変位させる連動手段を設けた画像形成装置が記載されている。連動手段は、二次転写ローラと当接ローラとを支持し、揺動自在に装置本体に支持された揺動部材と、揺動部材を中間転写ベルト側に付勢する付勢手段たる付勢スプリングとを備えている。シート状部材が、二次転写ニップに進入する前は、当接ローラが中間転写ベルトの二次転写ニップ下流側張架面に対して所定量食い込むよう、当接ローラが揺動部材に支持されている。また、二次転写ローラが二次転写対向ローラから離間する方向に移動するよう揺動部材を揺動させると、当接ローラが二次転写ニップ下流側張架面の張力を弱める方向に変位する。これとは逆に、二次転写ローラが二次転写対向ローラへ近接する方向に移動するよう揺動部材を揺動させると、当接ローラが二次転写ニップ下流側張架面の張力を強める方向に変位する。
シート状部材が二次転写ニップに進入して二次転写ローラが押し下げられると、揺動部材が付勢スプリングの付勢力に抗して揺動する。揺動部材が揺動することによって、揺動部材に支持されている当接ローラが、二次転写ニップ下流側張架面の張力を弱める方向に変位する。シート状部材が二次転写ニップに噛み込み始めるときに、二次転写ローラは押し下げられ始めるので、シート状部材が二次転写ニップに突入したときの張力増加を抑制することができる。
しかしながら、上記特許文献1に記載の画像形成装置においては、次のような課題が残されていた。すなわち、シート状部材が二次転写ニップに進入した後は、上記付勢スプリングの付勢力により揺動部材を介して二次転写ローラを二次転写対向ローラ側へ押圧することによって、所定の転写圧を得ている。シート状部材が二次転写ニップに進入後、当接ローラが中間転写ベルトに食い込んでいると、当接ローラが中間転写ベルトから反力を受ける。この中間転写ベルトの反力は、当接ローラを介して揺動部材に作用する。この揺動部材に作用する中間転写ベルトの反力は、付勢スプリングが揺動部材を揺動させる方向と逆方向に揺動部材を揺動させようとする力である。その結果、中間転写ベルト上のトナー像をシート状部材へ転写するときの転写圧を低下させてしまい、良好な転写性が得られないという課題である。この課題を解決するために、シート状部材が二次転写ニップに進入した後に当接ローラに作用する中間転写ベルトからの反力分、付勢スプリングの付勢力を高めておくことも考えられる。しかし、付勢スプリングの付勢力を高めると、連動手段にかかる負荷が大きくなり、揺動部材の変形などを招くおそれがある。
また、これまでトナー像担持ベルトが中間転写ベルトである中間転写方式の画像形成装置について説明したが、以下に示す画像形成装置であっても、同様な課題が生じる。すなわち、高画質化のために中間転写ベルト上のトナー像をシート状部材へ転写する際、画像転写と画像定着とを同時におこなう転写同時定着方式の画像形成装置である。この画像形成装置であっても、ある程度以上の厚さを有するシート状部材が転写定着部に突入する際に、それまで一定速度で駆動されていた中間転写ベルトの速度変動が生じる。この中間転写ベルトの変動により、一次転写部などで画像に乱れが生じるという不具合が発生し得る。そして、この不具合を抑制するために、上記特許文献1に記載の構成を採用すると、当接ローラに加わる中間転写ベルトの反力により、転写圧が低下するという課題が生じ得る。
また、トナー像担持ベルトが感光体ベルトであり感光体ベルト上のトナー像を転写部でシート状部材に直接転写する直接転写方式の画像形成装置であっても、同様な課題が生じる。この画像形成装置においても、ある程度以上の厚さを有するシート状部材が転写部に突入する際に、それまで一定速度で駆動されていた感光体ベルトの速度変動が生じる。この感光体ベルトの速度変動により、潜像を形成する露光光の照射タイミングと感光体ベルト表面が露光位置を通過するタイミングにズレが生じ、感光体ベルト上に形成される潜像の位置ズレが生じるという不具合が発生し得る。そして、この不具合を抑制するために、上記特許文献1に記載の構成を採用すると、当接ローラに加わる感光体ベルトの反力により、転写圧が低下するという課題が生じ得る。
本発明は以上の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、シート状部材の転写ニップ進入時におけるトナー像担持ベルトの速度変動を抑制し、かつ、上記特許文献1に記載の構成に比べて、シート状部材が転写ニップに進入した後の転写圧の低下を抑制することができる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、複数の張架ローラによって張架され、表面にトナー像を担持して無端移動するトナー像担持ベルトと、上記複数の張架ローラのうちの一つと上記トナー像担持ベルトを挟んで対向し、上記トナー像担持ベルト上のトナー像をシート状部材に転写する転写ニップを形成する転写ローラと、転写ローラの近傍で、上記トナー像担持ベルトの上記転写ニップよりもトナー像担持体ベルト移動方向下流側の領域に当接する当接部材と、該当接部材と上記転写ローラとを支持し、装置本体に揺動自在に支持された揺動部材と、上記転写ローラが上記像担持体ベルトに圧接するよう揺動部材を付勢する付勢手段とを有し、上記シート状部材の上記転写ニップ進入時の転写ローラの変位に連動して上記揺動部材が揺動することで、上記当接部材が、上記トナー像担持ベルトの張力が減少する方向に変位する連動手段とを備えた画像形成装置において、上記シート状部材の上記転写ニップ進入後の上記当接部材の上記トナー像担持ベルトに対する食い込み量が0となるよう、上記連動手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記連動手段は、上記当接部材の上記トナー像担持ベルトに対する食い込み量を調整するための食い込み量調整手段と、シート部材の厚みを検知する厚み検知手段とを備え、上記食い込み量調整手段は、上記シート状部材の上記転写ニップ進入後の上記当接部材の上記トナー像担持ベルトに対する食い込み量が、0となるよう、シート部材の厚み検知手段の検知結果に基づき、食い込み量を調整することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、複数の張架ローラによって張架され、表面にトナー像を担持して無端移動するトナー像担持ベルトと、上記複数の張架ローラのうちの一つと上記トナー像担持ベルトを挟んで対向し、上記トナー像担持ベルト上のトナー像をシート状部材に転写する転写ニップを形成する転写ローラと、転写ローラの近傍で、上記トナー像担持ベルトの上記転写ニップよりもトナー像担持体ベルト移動方向下流側の領域に当接する当接部材と、上記当接部材と上記転写ローラとを支持し、上記シート状部材の上記転写ニップ進入時の転写ローラの変位に連動して上記当接部材を上記トナー像担持ベルトの張力が減少する方向に変位させる連動手段とを備えた画像形成装置において、上記連動手段は、上記当接部材を支持し、揺動自在に装置本体に取り付けられた当接支持部材と、上記転写ローラを支持し、揺動自在に装置本体に取り付けられた転写支持部材と、上記転写支持部材を介して上記転写ローラをトナー像担持ベルト側へ付勢する付勢手段とを備え、上記シート状部材が上記転写ニップへ進入する前は、上記転写支持部材と上記当接支持部材とが当接して、上記転写支持部材が、上記当接支持部材を支持しており、上記シート状部材が上記転写ニップに進入すると、上記当接支持部材と上記転写支持部材とが離間するよう上記転写支持部材が揺動することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の画像形成装置において、上記連動手段は、上記当接部材の上記トナー像担持ベルトに対する食い込み量を調整するための食い込み量調整手段を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置において、上記食い込み量調整手段は、上記当接支持部材および上記転写支持部材のいずれか一方の支持部材に取り付けられ、他方の支持部材と当接して、上記当接支持部材と上記転写支持部材との間の距離を調整する調整部材を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項4または5の画像形成装置において、シート部材の厚みを検知する厚み検知手段を備え、上記食い込み量調整手段は、上記シート部材の厚み検知手段の検知結果に基づき、食い込み量を調整することを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項2または6の画像形成装置において、上記厚み検知手段は、上記転写ニップよりも上記シート状部材搬送方向上流側に設けられ、上記転写ニップへ搬送中のシート状部材の厚みを検知することを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1乃至7いずれかの画像形成装置において、前記転写ニップ近傍に設けられ、前記トナー像担持ベルトまたはシート状部材を加熱する加熱手段を有し、前記転写ニップで前記トナー像担持ベルト上のトナー像をシート状部材に転写すると同時に定着するように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1乃至8いずれかの画像形成装置において、上記当接部材を、上記トナー像担持ベルトの内周面に当接させたことを特徴とするものである。
請求項1の発明のよれば、シート状部材の転写ニップ進入時における転写ローラの変位に連動して、揺動部材を揺動させることで、像担持体ベルトの張力を弱める方向に当接部材を変位させる。これにより、シート状部材の転写ニップ進入時における転写ニップ下流側張架面の張力を、シート状部材が転写ニップに進入する前の張力よりも弱めることができる。従って、転写ニップにシート状部材が進入して、転写ニップ下流側張架面がベルト移動方向と反対側に引っ張られても、弛んだ状態のベルトが元の張架された状態に戻るだけである。その結果、転写ニップ下流側張架面よりもベルト移動方向下流側の張架ローラが、転写ニップ下流側張架面によりベルト移動方向と反対側へ引っ張られるのを抑制することができる。よって、上記下流側の張架ローラにより、この下流側の張架ローラよりも下流側のベルト張架面がベルト移動方向と反対側へ引っ張られるのを抑制することができる。これにより、転写ニップ下流側張架面よりも下流側のベルト張架面の速度変動を抑制することができる。その結果、転写ニップ下流側張架面よりも下流側のベルト張架面に一次転写部または露光位置を設ければ、トナー像担持ベルトの速度変動による画像の劣化を抑制することができる。
そして、シート状部材の転写ニップ進入後の当接部材のトナー像担持ベルトに対する食い込み量が、0となるように連動手段を構成している。これにより、シート状部材の転写ニップ進入後の当接部材に加わるトナー像担持ベルトからの反力が、ほぼ0となる。これにより、シート状部材が転写ニップに進入した後は、当接部材を介して、揺動部材にトナー像担持ベルトからの反力がほとんど作用しなくなる。その結果、シート状部材が転写ニップに進入した後、付勢手段が揺動部材を揺動させる方向と逆方向に揺動部材を揺動させようとする力がほとんど生じない。よって、シート状部材転写ニップ進入後、トナー像担持ベルトに当接部材が食い込んでいる場合に比べて、転写圧の低下を抑制することができる。
また、請求項3の発明によれば、シート状部材が転写ニップに進入して、転写ローラがトナー像担持ベルトから離間する方向へ変位すると、転写ローラを支持する転写支持部材が揺動して当接支持部材から離間する。その結果、当接支持部材は、転写支持部材からの支持がなくなり、トナー像担持ベルトの反力により当接部材がトナー像担持ベルトの張力が減少する方向に変位する。これにより、シート状部材の転写ニップ進入時における転写ローラの変位に連動して、中間転写ベルトの張力を弱める方向に当接ローラが変位する。よって、請求項1の発明と同様、シート状部材の転写ニップ進入時における転写ニップ下流側張架面の張力を、シート状部材が転写ニップに進入する前の張力よりも弱めることができる。その結果、転写ニップ下流側張架面よりもベルト移動方向下流側の張架ローラが、転写ニップ下流側張架面によりベルト移動方向と反対側へ引っ張られるのを抑制することができる。よって、上記下流側の張架ローラにより、この下流側の張架ローラよりも下流側のベルト張架面がベルト移動方向と反対側へ引っ張られるのを抑制することができる。これにより、転写ニップ下流側張架面よりも下流側のベルト張架面の速度変動を抑制することができる。その結果、転写ニップ下流側張架面よりも下流側のベルト張架面に一次転写部または露光位置を設ければ、トナー像担持ベルトの速度変動による画像の劣化を抑制することができる。
また、シート状部材が転写ニップに進入した後は、当接支持部材と転写支持部材とが離間している。よって、シート状部材が転写ニップに進入した後、当接部材が像担持体ベルトに食い込んでいても、転写支持部材に当接部材を介して像担持体ベルトの反力が作用することがない。その結果、シート状部材転写ニップ進入後は、付勢手段が転写支持部材を揺動させる方向とは逆向きに転写支持部材を揺動させようとする力が作用しない。このため、特許文献1に記載の構成に比べて、シート状部材転写ニップ進入後の転写圧の低下を抑制することができる。
本発明によれば、シート状部材の転写ニップ進入時におけるトナー像担持ベルトの速度変動を抑制することができ、トナー像担持ベルトの速度変動による画像の劣化を抑制することができる。また、シート状部材の転写ニップ進入後における当接部材に加わるトナー像担持ベルトの反力による転写圧の低下を特許文献1に記載の構成に比べて抑制することができる。その結果、特許文献1に記載の構成に比べて良好な転写性を得ることができ、画像の劣化を抑制することができる。
実施形態に係る画像形成装置の概略構成図。 駆動ローラと従動ローラの速度変動を示す図。 位置ズレが発生したトナー像が転写された転写紙を模式的に示す説明図。 (a)用紙がプレニップ部に突入した際の力の伝達を示した図。(b)は、用紙がプレニップ部に突入した際の二次転写ニップ近傍の拡大説明図、(c)は、用紙がプレニップ部に突入した際の速度変動を説明するグラフ。 (a)用紙が本ニップ部に突入した際の力の伝達を示した図。(b)は、用紙が本ニップ部に突入した際の二次転写ニップ近傍の拡大説明図。(c)は、用紙が本ニップ部に突入した際の速度変動を説明するグラフ。 用紙本ニップ突入によって駆動ローラと入口ローラとが共に減速するメカニズムの説明図。 (a)は、中間転写ベルトのプレニップ領域が戻る際の力の伝達を示した図。(b)は、中間転写ベルトのプレニップ領域が戻る際の二次転写ニップ近傍の拡大説明図。(c)は、中間転写ベルトのプレニップ領域が戻る際のことによる速度変動を説明するグラフ。 従動ローラおよび駆動ローラの速度変動とテンションローラおよび二次転写ローラの変位との関係について調べたデータ。 (a)は、実施例1の画像形成装置における用紙が本ニップ部に突入する前の二次転写部周辺の概略構成図。(b)は、実施例1の画像形成装置における用紙が本ニップ部に突入した後の二次転写部周辺の概略構成図。 食い込み量調整機構の概略構成図。 実施例1の画像形成装置における制御ブロック図。 当接ローラの中間転写ベルトに対する食い込み量と、用紙の先端の本ニップ突入時の従動ローラの速度変動との関係を調べたグラフ 実施例1の食い込み量調整の制御フロー図。 記録紙製品を示す斜視図。 実施例1の変形例の画像形成装置の概略構成図。 実施例1の変形例の食い込み量調整の制御フロー図。 (a)は、実施例2の画像形成装置における食い込み制御OFFのときの二次転写部周辺の概略構成図。(b)は、実施例2の画像形成装置における食い込み制御ONのときの二次転写部周辺の概略構成図。 (a)は、実施例2の画像形成装置における用紙が本ニップ部に突入する前の二次転写部周辺の概略構成図。(b)は、実施例2の画像形成装置における用紙が本ニップ部に突入した後の二次転写部周辺の概略構成図。 実施例3の画像形成装置の概略構成図。 実施例3の変形例の画像形成装置の概略構成図。 実施例4の画像形成装置の概略構成図。 シート状部材が二次転写ニップに進入した際に中間転写ベルトの張架状態が変化した状態を示す模式図。 当接ローラを中間転写ベルトの裏面に当接させた連動機構の概略構成図。 当接ローラを中間転写ベルトのおもて面に当接させたときの不具合について説明する図。 当接ローラを支持する部材と、二次転写ローラを支持する部材を別体とした連動機構の概略構成図。 (a)は、用紙が本ニップ部に突入する前の図25の連動機構の姿勢を示す図。(b)は、用紙が本ニップ部に突入した後の図25の連動機構の姿勢を示す図。 連動機構を有していない従来の用紙19の先端の本ニップ突入時の従動ローラ7の速度変動と、図25に示す連動機構を設けた本実施形態の用紙19の先端の本ニップ突入時の従動ローラ7の速度変動を計算し、比較したグラフ。 実施例2の画像形成装置において、紙厚検知センサを設けた構成を示す図。 実施例3の画像形成装置において、図25に示す連動機構を設けた構成を示す図。 実施例3の変形例の画像形成装置において、図25に示す連動機構を設けた構成を示す図。
以下、本発明を適用した画像形成装置の一実施形態について説明する。
図1は、本画像形成装置を示す要部構成図である。同図において、本画像形成装置は、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)のトナー像を形成するための4つのプロセスユニット100Y,C,M,Kを備えている。また、機内で記録シートを搬送するための複数のガイド板等からなる用紙搬送路、レジストローラ対9、定着装置15、光書込ユニット(不図示)、転写ユニット50、なども備えている。
本画像形成装置は、4つのプロセスユニット100Y,C,M,Kを、後述する中間転写ベルト2に対してその無端移動方向に沿って並べたいわゆるタンデム型の構成になっている。各色のプロセスユニット100Y,C,M,Kは、それぞれ、潜像担持体たる感光体1Y,C,M,Kと、その周囲に配設される各種装置とを1つのユニットとして共通の支持体に支持するものであり、プリンタ部本体に対して着脱可能になっている。そして、互いに使用するトナーの色が異なる点以外は同様の構成になっている。
Y用のプロセスユニット100Yを例にすると、トナー像担持体たる感光体1Yの周囲に、帯電装置103Y、現像装置101Y、クリーニング装置102Y等を有している。プロセスユニット100Yの感光体1Yは、図示しない駆動手段によって図中反時計回り方向に回転駆動せしめる。帯電装置103Yは、回転駆動される感光体1Yの周面をトナーの帯電極性と同極性に一様帯電せしめる。図示しない光書込ユニットは、画像情報に基づいて、レーザーダイオードを駆動して、回転中の帯電した感光体1Yに対して、レーザー光をそれぞれ回転軸線方向に偏向せしめながら照射することで、光走査処理をおこなう。これにより、感光体1Yには、Y画像情報に基づいた静電潜像が形成される。感光体1Yとしては、アルミニウム等の素管に、感光性を有する有機感光材の塗布による感光層を形成したドラム状のものを用いている。但し、無端ベルト状のものを用いても良い。
現像装置101Yは、図示しない磁性キャリアと非磁性のYトナーとを含有する二成分現像剤(以下、単に現像剤という)を用いて、感光体1Y上の静電潜像を現像する。二成分現像剤の代わりに、磁性キャリアを含まない一成分現像剤によって現像をおこなうタイプのものを使用していもよい。
現像によって感光体1Y上に形成されたYトナー像は、後述するY用の一次転写ニップで中間転写ベルト2のおもて面に転写される。このようにしてYトナー像を転写した後の感光体1Y上に付着している転写残トナーは、ドラムクリーニング装置102Yによって感光体1Y表面から除去される。このクリーニングに先立って、感光体1Yの表面は図示しない除電ランプによる光照射を受けて除電される。
Y用のプロセスユニット100Yについて説明したが、M,C,K用のプロセスユニットにおいても、同様にして感光体1M,C,Kの表面にM,C,Kトナー像が形成される。
4つのプロセスユニット100Y,C,M,Kの下方には、転写ユニット50が配設されている。この転写ユニット50は、トナー像担持ベルトたる中間転写ベルト2を有している。中間転写ベルト2は、駆動ローラ3、二次転写対向ローラ5、テンションローラ6、従動ローラ7、入口ローラ4などの張架ローラによって張架されている。この中間転写ベルト2を、感光体1Y,C,M,Kに当接させながら、駆動ローラ3の回転駆動によって図中時計回り方向に無端移動させる。これにより、感光体1Y,C,M,Kと中間転写ベルト2とが当接するY,C,M,K用の一次転写ニップが形成されている。
Y,C,M,K用の一次転写ニップの近傍では、ベルトループ内側に配設された一次転写ローラ104Y,C,M,Kによって中間転写ベルト2を感光体1Y,C,M,Kに向けて押圧している。これら一次転写ローラ104Y,C,M,Kには、それぞれ図示しない電源によって一次転写バイアスが印加されている。これにより、Y,C,M,K用の一次転写ニップには、感光体1Y,C,M,K上のトナー像を中間転写ベルト2に向けて静電移動させる一次転写電界が形成されている。
図中時計回り方向の無端移動に伴ってY,C,M,K用の一次転写ニップを順次通過していく中間転写ベルト2のおもて面には、各一次転写ニップでトナー像が順次重ね合わせて一次転写される。この重ね合わせの一次転写により、中間転写ベルト2のおもて面には4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
中間転写ベルト2の図中下方には、二次転写ローラ8が配設されており、中間転写ベルト2における二次転写対向ローラ5に対する掛け回し箇所にベルトおもて面から当接して二次転写ニップを形成している。これにより、中間転写ベルト2のおもて面と、二次転写ローラ8とが当接する二次転写ニップが形成されている。二次転写ローラ8の軸中心は、二次転写対向ローラ5の軸中心よりも、用紙搬送方向上流側に位置している。二次転写ローラ8は、不図示のモータにより図中反時計回りに回転駆動させてもよいし、中間転写ベルト2に対して連れ回る構成でもよい。
ベルトループ内の二次転写対向ローラ5には、図示しない電源によってトナーと同極性の二次転写バイアスが印加されている。一方、ベルトループ外の二次転写ローラ8は接地されている。これにより、二次転写ニップ内に二次転写電界が形成されている。
二次転写ニップの図中右側方には、レジストローラ対9が配設されている。画像形成に並行して、給紙ローラ18を回転し、給紙カセット20からシート状部材たる用紙19を繰り出し、分離ローラ17で1枚ずつ分離して用紙搬送経路に入れ、搬送ローラ16で搬送してレジストローラ9に突き当てて止める。または、手差し部上の用紙を繰り出し、用紙搬送経路に入れ、同じくレジストローラ9に突き当てて止める。
レジストローラ間に挟み込んだ用紙19を中間転写ベルト2上の4色トナー像に同期させ得るタイミングで二次転写ニップに送り出す。二次転写ニップ内では、中間転写ベルト2上の4色トナー像が二次転写電界やニップ圧の影響によってシート状部材たる用紙19に一括二次転写され、用紙19の白色と相まってフルカラー画像となる。
二次転写ニップを通過した中間転写ベルト2のおもて面には、二次転写ニップで用紙19に転写されなかった転写残トナーが付着している。この転写残トナーは、中間転写ベルト2に当接する不図示のベルトクリーニング装置によってクリーニングされる。
二次転写ニップを通過した用紙19は、中間転写ベルト2と搬送ベルト11との搬送力により定着装置15に向けて送られる。定着装置15は、定着ローラ13と加熱ローラ14とで張架された定着ベルト13aに対して加圧ローラ12を圧接して構成する。定着ベルト13aは加熱ローラ14内の図示しないIHコイルによって加熱され、画像定着に必要な温度まで加熱される。一方、加圧ローラ12にも内部に図示しないヒーターを内蔵しており、待機時の予備加熱に使用している。用紙上の未定着画像は、定着ベルト13aと加圧ローラ12とのニップ部において熱と圧力を与えられ、用紙19に定着される。なお、定着装置15のヒーターはIHコイルを用いたものでなくてもよく、熱ローラ対で構成された方式であっても良い。
定着装置15で熱と圧力とを加えて転写画像を定着した後、図示しない排紙トレイに排出される。または、図示しない両面反転機構により再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録、定着した後、排紙トレイに排出する。
中間転写ベルト2に当接して二次転写ニップを形成している二次転写ローラ8は、金属製の芯金とこれの周面に被覆されたゴム等の弾性部材とを具備している。二次転写ニップでは、中間転写ベルト2における二次転写対向ローラ5に対する掛け回し箇所が、二次転写ローラ8の表面の弾性部材に食い込んでいる。これにより、幅広い二次転写ニップが形成されている。
次に、従来の画像形成装置の中間転写ベルト2の課題について説明する。
用紙19が二次転写ニップに突入する際、中間転写ベルト2の感光体1Y,C,M,Kに当接する領域(以下、一次転写領域という)を張架する駆動ローラ3、従動ローラ7は、図2に示すような速度変動が発生する。このような現象は特に厚紙通紙時(ここでは連量220[kg]紙、坪量256[g/m]紙以上を想定している)により顕著に見られる現象である。
それに対して、感光体1Y,C,M,Kは用紙先端二次転写ニップ突入時においてもほぼ同速で回転駆動されるので、感光体1Y,C,M,Kと中間転写ベルト2との間で速度差が発生する。この速度差によって、一次転写ニップにおいて転写位置ずれが発生する。
図3は、単色の画像形成を行った場合に、一次転写ニップにおいて転写位置ズレが発生したトナー像が最終画像として転写された用紙19を模式的に示す説明図である。
用紙先端の二次転写ニップ突入時に発生した一次転写ニップにおける転写位置ずれを含むトナー像は、一次転写ニップから二次転写ニップまでの距離をLとすると、用紙先端からLの位置で用紙19に転写または転写・定着される。このため、排紙される用紙19上の最終画像は図3に示すように、用紙先端からLの位置に正常な画像の部分I1よりも色が薄い部分I2や色が濃い部分I3という局所的な濃度ムラをもった画像となる。
なお、複数色の画像形成を行った場合は、各色で一次転写ニップから二次転写ニップまでの距離が異なるため、各色で紙先端から濃度ムラまでの距離Lが異なる画像となって出力される。
このように、用紙突入時に発生する一次転写部における転写位置ずれを防ぐには、用紙突入時における駆動ローラ3、従動ローラ7の速度変動を抑制する必要がある。この駆動ローラ3、従動ローラ7の速度変動がどのようなメカニズムで発生するのかについて以下に述べる。
本画像形成装置は、図1に示すように、二次転写ローラ8の軸中心は、二次転写対向ローラ5の軸中心よりも、用紙搬送方向上流側に位置している。このため、中間転写ベルト2の外周面が二次転写ローラ8と当接するニップは、次の2つニップ部を有する。すなわち、中間転写ベルト2の内周面が二次転写対向ローラ5と接触している二次転写ニップ(以下、本ニップ部という)と、二次転写ニップよりも用紙搬送方向上流側にあり、中間転写ベルト2の内周面が二次転写対向ローラ5と接触していないニップ部(以下、プレニップ部という)とを有している。
このように、本実施形態の画像形成装置は、本ニップ部、プレニップ部を有する構成であるため、駆動ローラ3、従動ローラ7の速度変動は、大きく分けて以下の3つの変動から成り立っている。
(1)用紙19の先端がプレニップ部に突入することによる速度変動
図4は、用紙19がプレニップ部に突入した際に生じる速度変動の説明図である。
用紙先端がプレニップ部に突入すると、中間転写ベルト2の転写ニップ上流側張架面である二次転写対向ローラ5と入口ローラ4との張架領域(以下、プレニップ領域T3という)が内側に押される。中間転写ベルト2のプレニップ領域T3が、内側に押されると、プレニップ領域T3の用紙先端との当接部より中間転写ベルト移動方向上流側の部分が、図4(b)に示すように、ベルト移動方向へ引っ張れる。その結果、図4(b)に示すように、入口ローラ4には、ベルト移動方向と同方向に引っ張る力I2が働き、入口ローラ4に回転方向と同方向のトルクE2が働く。その結果、入口ローラ4が加速する。また、図4(a)の矢印F(2)に示すように、ベルト移動方向と同方向に引っ張る力I2は、中間転写ベルト2を介して駆動ローラ3に伝達され、駆動ローラ3に回転方向と同方向のトルクがかかり、図4(c)で、太線で示すように、駆動ローラ3が加速される。そして、最終的には、図4(a)の矢印F(2)に示すように、ベルト移動方向と同方向に引っ張る力I2が中間転写ベルト2を介して従動ローラ7にまで伝達される。その結果、図4(c)の太線で示すように、従動ローラ7が加速される。
また、中間転写ベルト2のプレニップ領域T3の用紙先端との当接部より中間転写ベルト移動方向下流側の部分が、ベルト移動方向と逆方向へ引っ張られる。その結果、図4(b)に示すように、二次転写対向ローラ5には、ベルト移動方向と逆方向に引っ張る力I1が働き、二次転写対向ローラ5には、回転方向と逆方向のトルクE1がかかる。これにより、二次転写対向ローラ5が減速する。また、ベルト移動方向と逆方向へ引っ張る力I1は、図4(a)の矢印F(1)に示すように、中間転写ベルト2を介して、テンションローラ6、従動ローラ7へ伝達される。伝達経路を考えれば、ベルト移動方向と同方向へ引っ張る力I2が、従動ローラ7へ伝達され、従動ローラ7が加速する前に、ベルト移動方向と逆方向へ引っ張る力I1により従動ローラ7が減速するはずである。しかし、図4(c)を見ると、ベルト移動方向と逆方向へ引っ張る力I1による従動ローラ7の減速が生じていない。これは、この実験においては、二次転写ローラ8を別のモータで駆動させたため、二次転写ローラ8の回転駆動力によってベルト移動方向と逆方向へ引っ張る力I1を消滅させてしまったためと考えられる。
図4(b)に示すように、駆動ローラ3がベルト移動方向に引っ張られる力I2により加速することで、中間転写ベルト2の一次転写領域T1が加速される。その結果、図3に示すように正常な画像の部分I1よりも色が薄い部分I2が生じるのである。
(2)用紙19の先端が本ニップ部に突入することによる速度変動
図5は、用紙先端が二次転写ニップたる本ニップ部に突入した際に生じる速度変動の説明図である。
用紙19先端が本ニップ部に突入することによる速度変動は、用紙19の先端が本ニップ部に突入する際に用紙19の先端が二次転写ローラ8を押し下げることによって二次転写対向ローラ5が減速する現象である。
ここで、二次転写対向ローラ5が減速するメカニズムについて図6を用いて説明する。
図6に示すように、用紙19の先端が、本ニップ部へ進入するためには、用紙19の先端が、二次転写ローラ8を用紙19の厚さ相当分押し下げる必要がある。図に示すように、二次転写ローラ8は、付勢コイルバネ10bにより図中矢印A方向に付勢されている。二次転写ローラ8を押し下げるには、用紙19の先端が二次転写ローラ8を押し下げる力(図中の矢印B)が、付勢コイルバネ10bの付勢力を上回る必要がある。用紙19の先端の押し下げる力Bは、用紙先端を図中右側へ搬送する搬送力であり、その搬送力は、二次転写対向ローラ5の回転駆動力Cである。すなわち、用紙19の先端が二次転写ローラ8に当接したとき、二次転写対向ローラ5には、ベルトを搬送するためのトルクに他に、用紙先端が二次転写ローラ8を押し下げるのに必要なトルクが生じる。その結果、図5(b)に示すように二次転写対向ローラ5の回転負荷(図中矢印D1)が増加し、二次転写対向ローラ5が減速する。なお、本実験においては、二次転写ローラ8を回転駆動させている。このため、二次転写ローラ8の回転駆動力も用紙19の先端が二次転写ローラ8を押し下げる力として働き、二次転写対向ローラ5のみで二次転写ローラ8を押し下げるものに比べて、二次転写対向ローラ5にかかるトルクは、減少される。
一方、入口ローラ4についても、二次転写対向ローラ5と同様、減速が生じる。これは、用紙19の先端が本ニップ部に突入すると、用紙19の先端が二次転写ローラ8を押し下げるまで、用紙19が前に進まないので、中間転写ベルト2と用紙間の摩擦力によるベルト走行負荷J2が生じる。この走行負荷により、入口ローラ4に回転方向と逆方向のトルクD2が働き、入口ローラ4も同様に減速する。このベルト走行負荷J2は、図5(a)の矢印F(3)に示すように、中間転写ベルト2を介して駆動ローラ3へ伝達される。しかし、駆動ローラ3に伝達されたベルト走行負荷は、駆動ローラ3を回転駆動させるモータの駆動力により打ち消され、駆動ローラ3よりベルト移動方向上流の従動ローラ7へ伝達されることはない。
二次転写対向ローラ5が減速すると、中間転写ベルト2の転写ニップ下流側張架面たる二次転写対向ローラ5と従動ローラ7の張架領域(以下、テンション制御領域T2という)がベルト移動方向と逆方向へ引っ張られる。その結果、図5(a)の矢印F(4)に示すように、テンションローラ6、従動ローラ7にベルト移動方方向と逆方向の力J1が伝達される。従動ローラ7に、ベルト移動方向と逆方向へ引っ張る力J1が伝達されると、図5(c)の太線に示すように、従動ローラ7が減速する。従動ローラ7が減速することにより、中間転写ベルト2の一次転写領域T1がベルト移動方向と逆方向へ引っ張られ、駆動ローラ3の回転方向と逆方向のトルクがかかる。その結果、図5(c)の太線に示すように駆動ローラ3が減速する。このように、従動ローラ7、駆動ローラ3が減速する結果、中間転写ベルト2の一次転写領域T1が減速し、図3に示すように正常な画像の部分I1よりも色が濃い部分I3が生じるのである。
(3)用紙先端本ニップ突入後における中間転写ベルト2のプレニップ領域T3の戻りによる速度変動
図7は、用紙先端本ニップ突入後における中間転写ベルト2のプレニップ領域T3の戻りによる変動の説明図である。
これは、図7(b)に示すように、用紙先端が二次転写ローラ8を押し下げて、本ニップ部へ突入すると、これまで用紙19の先端によって、内側へ押し込まれていた中間転写ベルト2のプレニップ領域T3が元に戻る。その結果、上記(1)プレニップ部突入による速度変動とは逆の現象が発生する。すなわち、プレニップ領域T3の用紙先端がベルトを押していた位置よりも、ベルト移動方向下流側では、ベルト移動方向と同方向にベルトを押し込むような力G1が発生する。一方、プレニップ領域T3の用紙先端がベルトを押していた位置よりも、ベルト移動方向上流側では、ベルト移動方向と逆方向にベルトを押し込むような力G2が発生するのである。ベルト移動方向と逆方向にベルトを押し込む力G2は、図7(a)の矢印F(6)に示すように、中間転写ベルト2を介して、入口ローラ4、駆動ローラ3に伝達される。入口ローラ4にベルト移動方向と逆方向に押し込む力G2が生じることで、入口ローラ4に、図7(b)に示すように、入口ローラ回転方向と逆方向のトルクH1が生じ、入口ローラ4が減速する。同様に、駆動ローラ3に、駆動ローラ回転方向と逆方向のトルクが生じ、図7(c)の太線で示すように、駆動ローラ3の速度が低下する。
一方、ベルト移動方向と逆方向にベルトを押し込む力G1は、図7(a)の矢印F(5)に示すように、中間転写ベルト2を介して二次転写対向ローラ5、テンションローラ6、従動ローラ7に伝達される。二次転写対向ローラ5に、ベルト移動方向と逆方向にベルトを押し込む力G1が伝達されると、図7(b)に示すように、二次転写対向ローラ5の回転方向と同方向のトルクH2が生じ、二次転写対向ローラ5が加速する。同様に、従動ローラ7に、従動ローラ7回転方向と同方向のトルクが生じ、図7(c)の太線で示すように、従動ローラ7の速度が増加する。
なお、図7(c)を見ると、中間転写ベルト2の戻りによる速度変動後も、駆動ローラ3、従動ローラ7は、速度変動している。これは、上記(1)〜(3)の駆動ローラ3の速度変動によって、駆動モータの駆動力が伝達される駆動ローラ3の軸にねじれ振動が生じる。そのねじれ振動によって中間転写ベルト2の戻りによる速度変動後も、駆動ローラ3、従動ローラ7は、速度変動が生じたと考えられる。
図8は、従動ローラ7および駆動ローラ3の速度変動とテンションローラ6と二次転写ローラ8の変位との関係について調べたデータである。
図8に示すように、従動ローラ7の線速が落ち込み始める、つまり上記(2)の本ニップ部突入変動の開始とほぼ同時にテンションローラ6は急激にベルト外側方向に変位し始めることがわかる。これは、中間転写ベルト2の二次転写対向ローラ5と従動ローラ7との間のベルトテンションの増大によりテンションローラ6がベルト外側に押し下げられていることを意味している。仮に、テンションローラ6がない場合は、テンションローラ6がベルト外側に押し下がることによるテンションの緩和がない。そのため、用紙先端本ニップ部突入時に発生する負荷トルクがほぼ損失なく従動ローラ7に伝播することになり、従動ローラ7の減速は大きくなる。
逆に、用紙先端本ニップ部突入時に中間転写ベルト2のテンション制御領域T2のベルトテンションが弱い状態であれば、中間転写ベルト2のテンション制御領域T2に、ベルト移動方向と逆方向へ引っ張る力J1(図5(b)参照)が働いても、その力が従動ローラ7、駆動ローラ3に伝播し難くすることができる。その結果、従動ローラ7、駆動ローラ3の速度低下を抑制でき、中間転写ベルト2の一次転写領域T1の速度低下を抑制することができる。よって、図3に示すように正常な画像の部分I1よりも色が濃い部分I3が生じるのを抑制することができる。
また、テンションローラ6がベルト外側方向に変位し始めるのとほぼ同時に、二次転写ローラ8もベルト外側方向(図では下側)に変位し始めていることがわかる。そこで、二次転写ローラ8の変位に連動してテンション制御領域T2のベルトテンションを弱めることができれば、二次転写対向ローラ5を減速させる負荷トルクが従動ローラ7に伝播し難くできる。その結果、従動ローラ7、駆動ローラ3の速度低下を抑制でき、中間転写ベルト2の一次転写領域T1の速度低下を抑制することができる。
そこで、本実施形態においては、図1に示すように、二次転写ローラ8からテンションローラ6までの領域で中間転写ベルト2に当接する当接部材たる当接ローラ41を設けている。そして、二次転写ローラ8と当接ローラ41とを支持し、二次転写ローラ8の変位に連動して当接ローラ41をベルト外側方向に変位させ、テンション制御領域T2のベルトテンションを弱める連動手段たる連動機構80を設けている。
連動機構80は、二次転写ローラ8と、当接ローラ41とを支持し、装置本体に揺動自在に支持された揺動部材10を備えている。具体的には、二次転写ローラ8の回転軸は、揺動部材10に固定された不図示の軸受によって回転自在に支持されている。そして、この揺動部材10は、揺動軸10aを中心にして揺動するように装置本体に支持されており、自らの揺動に伴って二次転写ローラ8の回転軸と、二次転写対向ローラ5の回転軸との距離を変化させる。
また、揺動部材10の揺動軸10aと反対側には支持アーム10dを有しており、この支持アーム10dの先端に上記した当接ローラ41の軸が、支持アーム10dに固定された不図示の軸受によって回転自在に支持されている。そして、この当接ローラ41は中間転写ベルト2を内側に押し込んで、当接ローラ41が中間転写ベルト2に食い込むような位置関係になるように配置位置が設定されている。
揺動部材10には、付勢手段としての付勢コイルバネ10bの一端が固定されている。この付勢コイルバネ10bにより、揺動部材10には揺動軸10aを中心にした図中反時計回り方向の付勢力が付与されて、二次転写ローラ8が中間転写ベルト2に押圧されている。
揺動部材10における揺動軸10aとは反対側の端部には、偏心カム10cが当接するカム当接面が設けられている。この偏心カム10cが図示しないカムモータによって回転駆動されると、付勢コイルバネ10bの付勢力に反して揺動部材10を押し下げるように、揺動部材10を図中時計回りに少しずつ回転させていく。すると、二次転写ローラ8と二次転写対向ローラ5との軸間距離が徐々に大きくなっていく。そして、それに伴って二次転写ニップのサイズが徐々に小さくなっていき、やがて二次転写ローラ8が中間転写ベルト2から離間する。
厚紙が本ニップ部(二次転写ニップ)に突入する際には、二次転写ローラ8が、付勢コイルバネ10bの押圧力に抗して用紙19によって押下げられる。用紙19によって二次転写ローラ8が押下げられることにより、揺動部材10が、揺動軸10aを中心にして、図中反時計回りに回転し、揺動部材10に支持されている当接ローラ41も移動する。本実施形態では当接ローラ41の移動方向は押し込んでいた中間転写ベルト2から退避する方向である。この当接ローラ41の動きにより、二次転写ニップ下流のテンション制御領域T2は緩む。これにより、テンション制御領域T2が、従動ローラ7をベルト移動方向と逆方向へ引っ張る力を低減でき、従動ローラ7の速度低下を抑制することができる。従動ローラ7の速度低下を抑制することができる結果、従動ローラ7が駆動ローラ3をベルト移動方向と逆方向へ引っ張る力が低減され、駆動ローラ3の速度低下が抑制される。その結果、中間転写ベルト2の一次転写領域T1の速度低下が抑制され、濃度低下を抑制することができる。
厚紙の用紙19の進入により減速変動が生じるのは数ミリ秒間の非常に短い時間なので、当接ローラ41が動くタイミングも減速変動の生じるタイミングと厳密に合わせなければならない。本実施形態では当接ローラ41と二次転写ローラ8がともに揺動部材10に支持されていることにより、二次転写ローラ8の移動と当接ローラ41の移動が同時となる。これにより、当接ローラ41が中間転写ベルト2から退避して、テンション制御領域T2のベルトテンションを弱めるタイミングを減速変動が生じるタイミングと同じにすることができる
なお、当接ローラ41は中間転写ベルト2の内側に配置しても同様の効果を得られる。しかし、図1のような構成の場合、当接ローラ41を配置すべき二次転写ニップの下流にはトナー画像もないので、中間転写ベルト2の表面にローラが当接しても問題がない。また、メンテナンス時などに、画像形成装置から各装置を取り外す際の容易さから、外側に当接させている。
ここまでは、主に厚紙の用紙19が本ニップ部(二次転写ニップ)に突入する際の減速変動に関して説明したが、本実施形態では、厚紙の用紙19の後端が本ニップ部抜ける際の加速変動に対しても効果がある。厚紙の用紙19後端が本ニップ部を抜ける際には瞬間的に二次転写対向ローラ5の負荷が軽くなる。その結果、従動ローラ7、駆動ローラ3も加速するが、本実施形態では二次転写ローラ8が中間転写ベルト2に接する位置に戻るのに連動して当接ローラ41が、中間転写ベルト2へ食い込んでいく。その結果、当接ローラ41によって、当接ローラ41よりも中間転写ベルト移動方向下流側が、中間転写ベルト移動方向と反対側に引っ張られ、従動ローラ7の加速変動を抑制することができる。その結果、中間転写ベルト2の一次転写領域T1における速度変動を抑制することができる。
上記実施形態において、用紙19が本ニップ部を通過している間は、二次転写ローラ8は紙厚分下がったままであり、当接ローラ41も中間転写ベルト2を押し込む位置から退避した退避位置に保持される。当接ローラ41が退避する前に比較して、ベルト経路が大きくなった状態なので、そのままであれば、ベルトが弛んだままになる。
しかし、上記実施形態では当接ローラ41がテンションローラ6とは別に設けられており、当接ローラ41が退避して、ベルト経路長が長くなった分はテンションローラ6の加圧により中間転写ベルト2を押し込む方向に移動する。よって、ベルトが弛んだ状態のままにはならない。すなわち、本ニップ部への用紙19の突入と同時に当接ローラ41が退避し、中間転写ベルト2が緩んで、減速変動の伝播を防止した後は、テンションローラ6により、中間転写ベルト2の経路長は当接ローラ41退避前と同様に維持される。なお、用紙19の先端の本ニップ部突入時で、当接ローラ41が中間転写ベルト2から退避するのと全く同時に、中間転写ベルト2が緩む分をテンションローラ6が押してしまえば、当接ローラ41の効果はなくなる。しかし、テンションローラ6の反応はベルト張力の変動に対して、若干遅れるので、このような当接ローラ41の効果が薄れることはない。
上述では、当接ローラ41を、中間転写ベルトのおもて面に当接させているが、図23に示すように、中間転写ベルト2の裏面に当接させてもよい。
図23に示す連動機構80は、揺動軸10aが二次転写ローラ8よりも用紙搬送方向下流側に配置されている。厚紙が本ニップ部(二次転写ニップ)に突入し、二次転写ローラ8が押下げられると、揺動部材10が揺動軸10aを中心にして、図中時計回りに回転し、揺動部材10に支持されている当接ローラ41が、中間転写ベルト2から退避する方向に移動する。その結果、二次転写ニップ下流のテンション制御領域T2は緩み、テンション制御領域T2が、従動ローラ7をベルト移動方向と逆方向へ引っ張る力を低減でき、従動ローラ7の速度低下を抑制することができる。
また、中間転写ベルト2のおもて面に当接ローラを当接させた場合、当接ローラと中間転写ベルトとの当接部に転写残トナーが入力される。その結果、図24に示すように、転写残トナーが当接ローラに付着し、当接ローラが汚れたり、転写残トナーが飛散したりするおそれがある。一方、図23に示すように、中間転写ベルトの裏面に当接ローラを当接させることにより、当接ローラと中間転写ベルトとの当接部に転写残トナーが入力されることがない。よって、当接ローラの汚れや転写残トナーの飛散を防止することができる。
また、図23に示す構成の場合、二次転写ローラ8を交換する際、中間転写ベルト2が干渉して、二次転写ローラを支持する揺動部材10を手前側へ引き出して、二次転写ローラ8を交換することができず、作業性に課題がある。
そこで、図25に示すように、二次転写ローラ8を支持する転写支持部材49と、当接ローラ41を支持する当接支持部材47とを設けてもよい。
この図25に示す連動機構は、転写支持部材49の揺動軸10aと反対側に、当接支持部材47と当接して、当接支持部材47と転写支持部材49との間の距離を調整する調整部材たる偏心カム48が、回転自在に取り付けられている。
当接支持部材47は、入口ローラ4の軸に揺動自在に取り付けられており、当接支持部材47の一端に、当接ローラ41の軸が、不図示の軸受を介して回転自在に支持されている。
当接ローラを支持する支持部材と、二次転写ローラを支持する支持部材とを別体とすることにより、二次転写ローラを支持する転写支持部材49が、中間転写ベルトに干渉することなく装置本体から引き出すことができる。これにより、転写支持部材49を装置本体から引き出して、二次転写ローラを交換することができ、交換作業を容易に行うことができる。
図26(a)に示すように、用紙19が本ニップ部に突入する前は、偏心カム48を介して当接支持部材47が転写支持部材49に支持され、付勢コイルバネ10bの付勢力により当接ローラ41が中間転写ベルト2に所定量、食い込んでいる。そして、図26(b)に示すように、用紙19が本ニップ部に突入して、二次転写ローラ8が用紙19の厚み分押し下げられると、転写支持部材49が揺動軸10aを中心にして、時計回りに回動する。すると、転写支持部材49に設けられた偏心カム48が当接支持部材47から離間する方向へ移動する。その結果、当接ローラ41を中間転写ベルト2に食い込ませる支えがなくなるため、当接支持部材47が、中間転写ベルト2の反力により図中時計回りに回動する。これにより、二次転写ニップ下流のテンション制御領域T2が撓む。よって、テンション制御領域T2が、従動ローラ7をベルト移動方向と逆方向へ引っ張る力を低減でき、従動ローラ7の速度低下を抑制することができる。従動ローラ7の速度低下を抑制することができる結果、従動ローラ7が駆動ローラ3をベルト移動方向と逆方向へ引っ張る力が低減され、駆動ローラ3の速度低下が抑制される。その結果、中間転写ベルト2の一次転写領域T1の速度低下が抑制され、濃度低下を抑制することができる。
図27は、連動機構を有していない従来の用紙19の先端の本ニップ突入時の従動ローラ7の速度変動と、図25に示す連動機構を設けた本実施形態の用紙19の先端の本ニップ突入時の従動ローラ7の速度変動を計算し、比較したグラフである。なお、機構搭載時は、ニップ圧が低下するので、連動機構のない従来装置に等しいニップ圧になるように従来装置に比べてバネ圧を増加させている。また、図27の速度変動は、坪量359[g/m]の用紙を本ニップ部に突入させたときの速度変動である。図27に示すように、連動機構を設けることで、坪量359[g/m]の厚紙を本ニップ部に突入させたときの速度変動が、従来装置に比べて約45%抑制することができる。なお、先の図1に示した連動機構を用いた場合は、図27に示す速度変動波形と異なる波形となるが、図25に示す構成と同様、大きな速度変動抑制効果が得られた。
次に、本実施形態の特徴点について説明する。
当接ローラ41が退避位置にあるとき、当接ローラ41が中間転写ベルト2に食い込んでいると、当接ローラ41が中間転写ベルト2から反力を受ける。この中間転写ベルト2からの反力により揺動部材10が、図中反時計回りに回動して、二次転写ローラ8が下がり、転写ニップ圧が減少する。その結果、良好な転写性が得られない場合がある。また、当接ローラ41の変位量は、二次転写ローラ8の変位量(紙厚)によって異なり、厚紙のときは、当接ローラ41の変位量が多く、薄紙のときは、変位量が少なくなる。従って、用紙が本ニップ部に突入した後の当接ローラ41が受ける中間転写ベルト2の反力は、薄紙のときは大きく、厚紙のときは、小さくなる。このように、紙厚により転写ニップ圧が変動してしまうという不具合もある。
そこで、本実施形態の画像形成装置においては、用紙19が本ニップ部に突入した後の、中間転写ベルト2の反力による転写ニップ圧の低下を抑制できるようにした。以下、本発明の各実施例を用いて、具体的に説明する。
[実施例1]
図9は、実施例1の画像形成装置の二次転写部周辺の概略構成図である。(a)は、用紙が本ニップ部に突入する前の二次転写部周辺の概略構成図であり、(b)は、用紙が本ニップ部に突入した後の二次転写部周辺の概略構成図である。
この実施例1の画像形成装置は、当接ローラ41を中間転写ベルト2のおもて面に当接させ、用紙19が本ニップ部に突入した後の当接ローラ41の中間転写ベルト2への食い込み量が、0となるように連動機構80を構成したものである。具体的には、上述したように、当接ローラ41の変位量は、用紙の厚みより異なる。よって、用紙19が本ニップ部に突入した後の当接ローラ41の中間転写ベルト2への食い込み量が0となるよう、二次転写ニップに搬送される用紙の厚みに基づいて、当接ローラ41の中間転写ベルト2に対する食い込み量を調整するようにした。
図9に示すように、実施例1の画像形成装置の連動機構80は、駆動司令部25と、調整制御部28と、図10に示す食い込み量調整機構35とで構成される食い込み量調整手段を備えている。
図10は、食い込み量調整機構35の概略構成図である。
図10に示すように、当接ローラ41の軸が回転自在に支持される軸受33を、中間転写ベルト2の表面に対して直交する方向にスライド可能に揺動部材10の支持アーム10dに取り付けている。食い込み量調整機構35は、軸受33の下面に当接する偏心カム32と、この偏心カム32を回転駆動する食い込み量調整駆動モータ30とを備えている。また、食い込み量調整駆動モータ30は、図9に示す調整制御部28により制御される。食い込み量調整駆動モータ30は、ステッピングモータなどの回転角度が調整可能なモータを用いる。
上述した本ニップ部突入時の中間転写ベルト2の速度変動は、用紙が厚紙のときに顕著に現れ、図3に示すような画像濃度上昇を引き起こす。よって、実施例1においては、坪量359[g/m]以上の用紙に画像を形成するときは、当接ローラ41を中間転写ベルト2に対して3[mm]食い込ませて、用紙が本ニップ部に突入したときの中間転写ベルトの速度変動を抑える。一方、坪量が359[g/m]未満の用紙に画像を形成するときは、当接ローラ41を中間転写ベルト2に食い込ませないようにした。そして、359[g/m]の用紙が本ニップ部突入したときの当接ローラ41の変位量が、3[mm]以上となるよう、揺動部材10を構成した。当接ローラ41の変位量は、揺動軸10aから当接ローラ41の回転中心までの距離と、坪量359[g/m]の用紙が、本ニップ部に突入したときの揺動部材10の揺動角度によって決まる。この揺動角度は、揺動軸10aから二次転写ローラ8の回転中心までの距離によって決まる。すなわち、揺動軸10aから当接ローラ41の回転中心までの距離と、揺動軸10aから二次転写ローラ8の回転中心までの距離とを所定の関係にするのである。このような関係とすることで、359[g/m]の用紙が本ニップ部突入したときの当接ローラ41の変位量を3[mm]以上にすることができる。
図11は、実施例1の画像形成装置における制御ブロック図である。
駆動司令部25は、メモリ27とマイクロプロセッサ26とを備えている。マイクロプロセッサ26は、メモリ27に記憶されたプログラムに基づいて、様々な処理をおこなうものである。不図示の制御部から、所定の信号(位置切り替え設定ON/OFF信号)が駆動司令部25のマイクロプロセッサ26に入力されると、マイクロプロセッサ26は、あらかじめメモリ27に格納しておいた当接ローラ41の位置(食い込み位置/離間位置)に対応する駆動電圧値を取り出す。そして、調整制御部28の食い込み量調整駆動モータ30を制御する駆動ドライバ29aに送り、食い込み量調整駆動モータ30を回転させる。
図12は、当接ローラ41の中間転写ベルト2に対する食い込み量と、用紙19の先端の本ニップ突入時の従動ローラ7の速度変動との関係を調べたグラフである。
図12は、当接ローラ41の中間転写ベルト2に当接させた状態(食い込み量:0mm)、当接ローラ41を中間転写ベルト2に3[mm]食い込ませた状態それぞれで用紙19を本ニップ部に突入させたときのベルト速度変動をシミュレーションにより計算した結果である。また、図12の速度変動は、坪量359[g/m]の用紙を本ニップ部に突入させたときの速度変動である。
図12に示すように、当接ローラ41の食い込み量が0[mm]の場合は、用紙本ニップ部突入時の従動ローラ7の線速変動率が約−4.8[%]であった。一方、当接ローラ41を3[mm]中間転写ベルト2に食い込ませた場合は、用紙本ニップ部突入時の従動ローラ7の線速変動率が約+2.8[%]であった。当接ローラ41を3[mm]食い込ませることで、用紙本ニップ部突入時の従動ローラ7の線速変動率を、当接ローラ41の食い込み量が0[mm]の場合に比べて、約35[%]減少することができた。また、実施例1においては、3[mm]食い込ませた場合、食い込み量が0[mm]のときのように、従動ローラ7の速度は落ち込まず、逆に増加している。これは、用紙が本ニップ部に突入したときの張力の増加量よりも、中間転写ベルト2の撓み量の方が多かったため、従動ローラ7にかかる負荷が減少し、逆に従動ローラの速度が増加したと考えられる。
図13は、実施例1の食い込み量調整の制御フロー図である。
実施例1においては、厚紙モード、普通紙モードとを備えており、まず、不図示の制御部は、印刷ジョブ投入時に厚紙モードか普通紙モードかをチェックする。厚紙モードの設定は、給紙カセット20に坪量359[g/m]以上の用紙がセットされた場合に設定される。給紙カセット20にセットされる用紙の厚み(坪量)を検知する厚み検知手段としては、ユーザーによる入力操作によって検知することができる。例えば、用紙は、図14に示すように、包装紙(パッケージ)によって数百枚の単位で梱包された形態で市販され、この包装紙には用紙の商品番号や、それを示すバーコードが記載されたラベルが貼付されている。この商品番号は、用紙の品種に応じて異なったものになるため、品種情報として用いることが可能である。そこで、給紙カセット20に用紙19をセットするときに、包装紙(パッケージ)に付された商品番号をユーザーに入力させる。画像形成装置には、商品番号と坪量とが関連付けられたテーブルが記憶されており、ユーザーが入力した商品番号に基づいて、給紙カセット20にセットされた用紙19の厚み(坪量)を特定する。また、ラベルをスキャナで読取り、周知のOCR(Optical Character Reader)処理により、ラベル画像に含まれる商品番号の文字列画像を文字として読取り、用紙の商品番号を特定してもよい。不図示の制御部は、給紙カセット20にセットされた用紙が、坪量359[g/m]以上の用紙である場合は、厚紙モードに設定する。一方、給紙カセット20にセットされた用紙が、坪量359[g/m]未満の用紙のときは、普通紙モードに設定する。また、給紙カセット20にセットされた用紙の坪量が不明の場合も、普通紙モードに設定する。
厚紙モードに設定されている場合(S1のYES)は、当接ローラ41を中間転写ベルト2に3[mm]食い込ませる食い込み制御を行う(S2)。具体的には、不図示の制御部から駆動司令部25、調整制御部28へと指令が伝達され、当接ローラ41が、中間転写ベルト2に対して3[mm]食い込む位置まで変位させる。当接ローラ41を、中間転写ベルト2に対して3[mm]食い込ませたら、印刷処理を行い(S4)、用紙に画像を形成する。このように、坪量359[g/m]以上の用紙に画像を形成するときは、当接ローラ41を、中間転写ベルト2に対して3[mm]食い込ませているので、上述したとおり、中間転写ベルト2の速度変動を抑制することができ、画像濃度ムラが抑制された良好な画像を得ることができる。また、359[g/m]の用紙が本ニップ部突入したときの当接ローラの変位量が、3[mm]以上となるよう、連動機構80を構成しているので、用紙19が二次転写ニップに突入した後は、当接ローラ41が中間転写ベルト2に食い込んでいない。従って、中間転写ベルト2からの反力がほぼ0となる。よって、画像を用紙に転写するときの転写ニップ圧の低下が抑制され、良好な転写性を得ることができる。これにより、良好な画像を得ることができる。
印刷処理が終了したら(S5のYES)、食い込み制御をOFFにする(S6)。具体的には、不図示の制御部から駆動司令部25、調整制御部28へと指令が伝達され、当接ローラ41を、中間転写ベルト2から離間する位置まで変位させる。一方、普通紙モードのとき(S1のNO)は、食い込み量調整の制御を行わずに、当接ローラ41が中間転写ベルト2から離間した状態で、印刷が行われる。よって、このときも、画像を用紙に転写するとき、当接ローラ41は中間転写ベルト2から反力を受けないため、転写ニップ圧が低下することはない。よって、良好な転写性を得ることができ、良好な画像を得ることができる。
また、実施例1においては、坪量359[g/m]以上の用紙を用いるときのみ、当接ローラ41を中間転写ベルト2に食い込ませている。よって、装置の待機時や坪量359[g/m]未満の用紙を用いるときは当接ローラ41により、中間転写ベルト2が屈曲変形せしめられない。その結果、装置の待機時や坪量359[g/m]未満の用紙を用いるときの印刷動作時には当接ローラ41によって局所的な応力が発生することがないので、中間転写ベルト2の負荷が増加することがない。よって、中間転写ベルト2の耐久性を向上させることができる。また、坪量359[g/m]以上の厚紙のときは、当接ローラ41を中間転写ベルト2に3[mm]食い込ませて印刷を行う。よって、用紙が本ニップ(二次転写ニップ)に突入したときの中間転写ベルト2の一次転写領域T1の速度低下が抑制され、濃度低下を抑制することができ、高画質の画像を得ることができる。また、坪量359[g/m]以上の厚紙が本ニップ部に突入したときの当接ローラ41の変位量は、3[mm]以上である。よって、用紙19が二次転写ニップに突入した後は、当接ローラ41の中間転写ベルト2への食い込み量が0となる。その結果、中間転写ベルト2からの反力がほぼ0となり、転写時の転写ニップ圧が低下することがなく、良好な転写性を得ることができ、良好な画像を得ることができる。
また、上述ではユーザーによる入力操作によって用紙の厚みを検知しているが、実際に搬送された用紙の厚さを検知するようにしてもよい。
図15は、厚さ検知センサ46を配置した実施例1の画像形成装置の概略構成図である。
図15に示すように、レジストローラ対9よりも用紙搬送方向上流側に、厚み検知手段たる厚さ検知センサ46を配置し、レジスト開始前に厚さ検知を行うようにしている。厚さ検知センサ46としては、変位センサを用いることができる。用紙の厚みによって、用紙のおもて面の高さが変位するので、変位センサの出力値が変化する。よって、変位センサの出力値に基づいて、用紙の厚みを検知することができる。変位センサとしては、光学式などの非接触の変位センサを用いてもよいし、接触式の変位センサを用いてもよい。
図16は、実施例1の変形例の食い込み量調整の制御フロー図である。
図に示すように、印刷ジョブが投入されてレジストローラ対9へ用紙19が給紙される給紙処理が行われると、厚み検知センサ46で用紙厚さが検知される(S11〜S12)。そして、厚み検知センサ46の検知結果が閾値を超えた場合(S12のYES)は、厚紙と判定し、当接ローラ41を中間転写ベルト2に食い込ませる制御を実施する。この閾値は、坪量359[g/m]の用紙が搬送されたときの厚み検知センサ46の出力値である。一方、厚み検知センサ46の検知結果が閾値以下の場合(S12のNO)は、当接ローラ41を中間転写ベルト2に食い込ませる制御を行わずに、印刷を行う。
紙の厚さに比例して、用紙突入後の二次転ローラ下がり量が変わり、当接ローラの中間転写ベルト外側方向(退避方向)への変位量が大きくなるので、紙が厚いほど当接ローラ41の食い込み量をより大きく設定できる。また、用紙19の厚さが厚くなるほど、本ニップ部(二次転写ニップ)突入時に中間転写ベルト2の速度変動が大きくなる。よって、紙が厚いほど当接ローラ41の食い込み量をより大きく設定することで、紙厚に応じた速度変動抑制効果を得ることができる。従って、紙厚に応じて、当接ローラの中間転写ベルトへの食い込み量を変えるようにしてもよい。具体的一例を挙げると、普通紙モード、中厚紙モード、超厚紙モードを設ける。そして、表1に示すように、中厚紙モードのときは当接ローラ41を中間転写ベルトに1.5[mm]食い込ませる。また、超紙厚紙モードのときは、当接ローラ41を中間転写ベルト2に3[mm]に食い込ませる。これら食い込み量は、用紙が本ニップ部に突入したときの当接ローラ41の変位量に基づき、設定される。すなわち、表1の例では、中厚紙モードのときは、中厚紙が本ニップ部に進入したときの当接ローラの変位量が1.5[mm]以上であったので、中厚紙モードのときの当接ローラ41の中間転写ベルト8に対する食い込み量を1.5[mm]に設定した。同様に、超厚紙が本ニップ部に進入したときの当接ローラの変位量が3[mm]以上であったので、超厚紙モードのときの当接ローラ41の中間転写ベルト8に対する食い込み量を3[mm]に設定した。
Figure 2011248320
このように、複数の厚紙モードを設け紙厚に応じた食い込み量に調整することで、それぞれの紙厚に応じた速度変動抑制効果を得つつ、本ニップ部突入後の転写ニップ圧の低下を抑制することができる。
[実施例2]
次に、実施例2について説明する。
図17は、実施例2の画像形成装置の二次転写部周辺の概略構成図である。
図に示すように、実施例2においては、先の図25に示した二次転写ローラ8を支持する転写支持部材49と、当接ローラ41を支持する当接支持部材47とを備えた連動機構である。
二次転写ローラ8の回転軸が、転写支持部材49に固定された不図示の軸受によって回転自在に支持されている。転写支持部材49は、揺動軸10aを中心にして揺動するように装置本体に支持されており、自らの揺動に伴って二次転写ローラ8の回転軸と、二次転写対向ローラ5の回転軸との距離を変化させる。
転写支持部材49には、付勢手段としての付勢コイルバネ10bの一端が固定されている。この付勢コイルバネ10bにより、転写支持部材49には揺動軸10aを中心にした図中反時計回り方向の付勢力が付与されて、二次転写ローラ8が中間転写ベルト2に押圧されている。
また、転写支持部材49の揺動軸10aと反対側には、当接支持部材47と当接して、当接支持部材47と転写支持部材49との間の距離を調整する調整部材たる偏心カム48が、回転自在に取り付けられている。偏心カム48には、ステッピングモータなどの回転角度が調整可能な不図示のモータ(駆動源)が接続されている。このモータは、実施例1同様、調整制御部28により制御される。
当接支持部材47は、入口ローラ4の軸に揺動自在に取り付けられており、当接支持部材47の一端に、当接ローラ41の軸が、不図示の軸受を介して回転自在に支持されている。当接ローラ41は、中間転写ベルト2の内周面と当接している。当接支持部材47の他端は、偏心カム48と対向している。なお、偏心カム48を当接支持部材47に設けてもよい。
この実施例2においては、当接ローラ41と、二次転写ローラ8とをそれぞれ別の支持部材で支持し、当接ローラ41の揺動の中心を、二次転写ローラ8の揺動中心と異ならせている。これにより、当接ローラ41を中間転写ベルト2の内側に設置することができ、省スペースを実現できる。
図17(a)に示すように、食い込み制御を行わないときは、調整制御部28が駆動司令部25からの信号を受け、偏心カム48が当接支持部材47から離間するよう制御する。これにより、当接ローラ41の中間転写ベルト2に対する食い込み量は、ほぼ0となる。一方、図17(b)に示すように、食い込み制御を行うときは、調整制御部28が駆動司令部25からの信号を受け、偏心カム48を回転させ、偏心カム48を当接支持部材47の他端に当接させて、当接支持部材47の他端を持ち上げる。これにより、当接支持部材47が、図中反時計回りに回転し、当接ローラ41が、中間転写ベルト2に食い込む。調整制御部28で偏心カム48の回転角度を制御することで、当接ローラ41の中間転写ベルト2に対する食い込み量を調整することができる。すなわち、偏心カム48と、駆動司令部25と、調整制御部28とが、食い込み量調整手段として機能する。
図18(a)は、用紙が本ニップ部に突入する前の二次転写部周辺の概略構成図であり、(b)は、用紙が本ニップ部に突入した後の二次転写部周辺の概略構成図である。
図18(a)に示すように、用紙19が本ニップ部に突入する前は、偏心カム48を介して当接支持部材47が転写支持部材49に支持され、付勢コイルバネ10bの付勢力により当接ローラ41が中間転写ベルト2に所定量、食い込んでいる。そして、図18(b)に示すように、用紙19が本ニップ部に突入して、二次転写ローラ8が用紙19の厚み分押し下げられると、転写支持部材49が揺動軸10aを中心にして、時計回りに回動する。すると、転写支持部材49に設けられた偏心カム48が当接支持部材47から離間する方向へ移動する。その結果、当接ローラ41を中間転写ベルト2に食い込ませる支えがなくなるため、当接支持部材47が、中間転写ベルト2の反力により図中時計回りに回動する。これにより、二次転写ニップ下流のテンション制御領域T2が撓む。よって、テンション制御領域T2が、従動ローラ7をベルト移動方向と逆方向へ引っ張る力を低減でき、従動ローラ7の速度低下を抑制することができる。従動ローラ7の速度低下を抑制することができる結果、従動ローラ7が駆動ローラ3をベルト移動方向と逆方向へ引っ張る力が低減され、駆動ローラ3の速度低下が抑制される。その結果、中間転写ベルト2の一次転写領域T1の速度低下が抑制され、濃度低下を抑制することができる。
また、この実施例2においては、用紙19の本ニップ部への突入により転写支持部材49が図中時計回りに揺動したときの偏心カム48の変位量が、中間転写ベルト2の反力により当接支持部材47が図中時計回りに回動したときの当接支持部材47の他端側(偏心カム48と当接する側)の変位量よりも多くなるよう構成されている。具体的には、転写支持部材49の揺動軸10aと偏心カム48とをできるだけ離し、転写支持部材49の揺動軸10aと二次転写ローラ8とをできるだけ近接させる。また、当接支持部材47の揺動軸(入口ローラ4の回転軸)と当接ローラ41とをできるだけ離し、当接支持部材47の揺動軸(入口ローラ4の回転軸)と当接支持部材47の偏心カム48との当接箇所とをできるだけ近接させる。このように、偏心カム48の変位量が、当接支持部材47の他端側(偏心カム48と当接する側)の変位量よりも多くしているので、用紙19が本ニップ部に突入すると、偏心カム48と当接支持部材47とが離間する。その結果、転写支持部材49に中間転写ベルト2の反力が作用しなくなる。よって、画像を用紙に転写するときの転写ニップ圧が低下することがなくなり、良好な転写性を得ることができる。これにより、良好な画像を得ることができる。
この実施例2においても、図13に示すように、厚紙モードと普通紙モードとを備え、例えば、坪量300[g/m]以上の用紙が搬送されるときは、厚紙モードに設定し、食い込み制御を行い、図17(b)に示すように、当接ローラ41を、中間転写ベルト2に食い込ませて、印刷処理を行う。一方、普通紙モードのときは、食い込み制御を行わず、図17(a)に示すように、偏心カム48を当接支持部材47から離間させて、印刷処理を行う。また、厚紙モード、普通紙モードの設定は、ユーザーによる入力操作や、図28に示すように、レジストローラ対9よりも用紙搬送方向上流側に設けた厚み検知センサ46により用紙の厚みを検知し、その検知結果に基づいて、設定する。また、表1に示すように、普通紙モード、中厚紙モード、超厚紙モードなど、紙厚に応じて食い込み量を細かく調整するようにしてもよい。この場合は、偏心カム48の回転角度を調整することにより、当接ローラ41の中間転写ベルト2に対する食い込み量を紙厚に応じて変えることができる。
また、上述では、用紙19の本ニップ部への突入により転写支持部材49が図中時計回りに揺動したときの偏心カム48の変位量を、中間転写ベルト2の反力により当接支持部材47が図中時計回りに回動したときの当接支持部材47の他端側(偏心カム48と当接する側)の変位量よりも多くしているが、偏心カム48の変位量と当接支持部材47の他端側の変位量とを同じになるよう構成してもよい。この場合は、用紙19が本ニップ部に突入した後も、当接支持部材47の他端が偏心カム48と当接しているが、当接ローラ41の中間転写ベルト2に対する食い込み量は、0となっている。よって、偏心カム48を介して転写支持部材に作用する中間転写ベルト2の反力はほぼ0となり、二次転写ローラ8が、中間転写ベルト2の反力により二次転写対向ローラ5から離間する方向へ移動することがない。よって、転写ニップ圧が低下することがなく、良好な転写性を得ることができる。
また、当接支持部材47の図中時計回りの回転を規制する規制部材を設けてもよい。この場合、用紙19が本ニップ部に突入して、偏心カム48が当接支持部材47から離間する方向へ移動し、当接支持部材47が、中間転写ベルト2の反力により図中時計回りに回動していくと、当接支持部材47が規制部材に突き当り、図中反時計回りに移動しなくなる。一方、偏心カム48は、二次転写ローラ8の押し下げに伴いさらに当接支持部材47から離間する方向へ移動する。これにより、偏心カム48と当接支持部材47とが離間し、転写支持部材49に中間転写ベルト2の反力が作用することがなくなり、転写ニップ圧が低下することがなく、良好な転写性を得ることができる。
[実施例3]
次に、実施例3について説明する。
実施例3は、中間転写ベルト上のトナー像を二次転写ニップで用紙19へ転写すると同時に定着もおこなうものである。
図19は、実施例3の画像形成装置の概略構成図である。
図19に示すように、二次転写ニップ近傍であり二次転写ニップよりもシート状部材搬送方向上流側に加熱手段たる加熱装置21が設けられている。加熱装置21によって用紙19をトナーが定着するのに十分な温度まで加熱し、二次転写ニップにおいて転写と定着を同時におこなう構成となっている。また、図29に示すように、先の図25に示す連動機構を用いてもよい。
図20は、実施例3の変形例である。この変形例においては、加熱装置21によって中間転写ベルト2を加熱し、中間転写ベルト2上のトナーを溶融して、二次転写ニップにおいて転写と定着とを同時におこなう構成となっている。また、この変形例においても、図30に示すように、先の図25に示す連動機構を用いてもよい。
図19、図20、図29、図30に示した実施例3においても、当接ローラ41を中間転写ベルト2に食い込ませて、用紙19が二次転写ニップ突入時に二次転写ローラ8の移動に連動して、当接ローラ41を中間転写ベルト2から退避する方向へ移動させることで、一次転写領域T1の速度低下が抑制され、濃度低下を抑制することができる。また、実施例1、実施例2のように構成することによって、転写ニップ圧の低下を抑制することができる。これにより、良好に中間転写ベルト上の画像を用紙19へ転写・定着することができる。
[実施例4]
次に、実施例4について説明する。
実施例4は、感光体ベルト上のトナー像を転写ニップで用紙19へ転写をおこなうものである。
図21は、実施例4の画像形成装置の概略構成図である。
実施例4の画像形成装置は、トナー像担持ベルトとしてのベルト状の感光体(以下、感光体ベルト1という)上にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナー像を、感光体ベルト1の1回転中に順次重ね合わせてカラー画像を形成するものである。
感光体ベルト1の外周面には、Y色の作像部110Y、C色の作像部110C、M色の作像部110M、K色の作像部110Kが感光体ベルト1の表面移動方向に沿って一定の間隔を置いて順次配置されている。
駆動ローラ3が回転することにより所定の線速で無端移動する感光体ベルト1を、先ず、作像部110Yにおいて帯電装置103Yにより一様に帯電させる。そして、画像のイエロー情報により変調された不図示の光書込ユニットのレーザ光Lyで感光体ベルト1を露光すると、露光部分の電位が低下しイエローの静電潜像を形成する。その静電潜像は、現像装置101Yによってイエロートナー像として感光体ベルト1上に形成する。さらに、感光体ベルト1の無端移動により、Y色トナー像が形成された感光体ベルト1表面は作像部110Cまで移動する。そして、帯電装置103Cにより再帯電され、レーザ光Lcでの露光後、現像装置101CでC色トナー像をY色トナー像の上に重なり合わせるように現像する。続けて、感光体ベルト1の無端移動により、現像されたY色とC色との二色重ねトナー像が形成された感光体ベルト1表面は、作像部110M、作像部110Kを順次通過していき、M色トナー像、K色トナー像が順次、感光体ベルト1上の重ねトナー像の上に重なり合わせるように現像される。
感光体ベルト1上に形成された四色の重ねトナー像は、一次転写部まで進み、一次転写ニップでトナー像と用紙が合わさり、一次転写ローラ104のバイアス印加により感光体ベルト1上の4色のトナー像が一括して用紙19に転写される。
図21に示した実施例4においても、当接ローラ41を感光体ベルト1に食い込ませ、用紙19が一次転写ニップ突入時に一次転写ローラ104の移動に連動して、当接ローラ41を感光体ベルト1から退避する方向へ移動させることで、感光体ベルト1の速度低下が抑制され、感光体ベルト1上に形成される潜像の位置ズレを抑制することができる。また、実施例1、実施例2のように構成することによって、転写ニップ圧の低下を抑制することができる。これにより、良好に感光体ベルト上の画像を用紙19へ転写することができる。
以上、実施例1の画像形成装置によれば、複数の張架ローラによって張架され、表面にトナー像を担持して無端移動するトナー像担持ベルトたる中間転写ベルト2と、複数の張架ローラのうちの一つと上記中間転写ベルト2を挟んで対向し、中間転写ベルト2上のトナー像をシート状部材たる用紙19に転写する転写ニップを形成する転写ローラたる二次転写ローラ8とを有している。また、二次転写ローラ8の近傍で中間転写ベルト2の転写ニップよりも中間転写ベルト移動方向下流側の領域に当接する当接部材たる当接ローラ41を備えている。また、当接ローラ41と二次転写ローラ8とを支持し、装置本体に揺動自在に支持された揺動部材10と、二次転写ローラ8が中間転写ベルトに圧接するよう揺動部材10を付勢する付勢手段たる付勢スプリング10bとを有し、用紙19の二次転写ニップ進入時の二次転写ローラ8の変位に連動して揺動部材10が揺動することで、当接ローラ41が、中間転写ベルト2の張力が減少する方向に変位する連動手段たる連動機構80とを備えている。かかる構成を有しているので、用紙19の転写ニップ進入時における転写ニップ下流側張架面の張力を、用紙19が転写ニップに進入する前の張力よりも弱めることができる。従って、転写ニップに用紙19が進入して、転写ニップ下流側張架面がベルト移動方向と反対側に引っ張られても、弛んだ状態のベルトが元の張架された状態に戻るだけである。その結果、転写ニップ下流側張架面よりもベルト移動方向下流側の張架ローラである従動ローラ7が、転写ニップ下流側張架面によりベルト移動方向と反対側へ引っ張られるのを抑制することができる。よって、従動ローラ7により、この従動ローラ7よりも下流側のベルト張架面である一次転写領域T1がベルト移動方向と反対側へ引っ張られるのを抑制することができる。これにより、一次転写領域T1の速度変動を抑制することができる。
また、実施例1の画像形成装置によれば、用紙19の二次転写ニップ進入後の当接ローラ41の中間転写ベルト2に対する食い込み量が0となるよう、連動機構80を構成している。かかる構成を有することで、用紙19が転写ニップに進入した後に当接ローラ41が受ける中間転写ベルト2からの反力がほぼ0となる。よって、用紙19が転写ニップに進入した後の転写ニップ圧の低下を抑制することができ、良好な転写性を得ることができる。
また、実施例1に示すように、当接ローラ41の中間転写ベルト2に対する食い込み量を調整するための食い込み量調整手段(駆動司令部25と、調整制御部28と、食い込み量調整機構35とで構成)と、用紙19の厚みを検知する厚み検知手段(装置の入力操作部や、厚み検知センサ46)とを備えている。食い込み量調整手段は、用紙の転写ニップ進入後の当接ローラの中間転写ベルト2に対する食い込み量が、0となるよう、厚み検知手段の検知結果に基づき、食い込み量を調整する。紙の厚さに比例して、用紙突入後の二次転ローラ下がり量が大きくなり、当接ローラの中間転写ベルト外側方向(退避方向)への変位量が大きくなる。また、用紙19の厚さが厚くなるほど、本ニップ部(二次転写ニップ)突入時に中間転写ベルト2の速度変動が大きくなる。よって、薄い用紙のときは、食い込み量を少なくして、厚い用紙のときは、食い込み量を多くするのが好ましい。上記のように厚み検知手段の検知結果に基づき、食い込み量を調整することによって、薄い紙ときは、食い込み量を少なくでき、厚い紙のときは、食い込み量を多くすることができる。これにより、それぞれの紙厚に応じた速度変動抑制効果を得つつ、本ニップ部突入後の転写ニップ圧の低下を抑制することができる。
また、非画像形成時や、普通紙に画像を形成するときなど、中間転写ベルト2の一次転写領域T1の速度変動を抑制する必要がないときは、当接ローラ41の中間転写ベルト2への食い込み量を0[mm]にし、厚紙に画像を形成するときなど、中間転写ベルト2の一次転写領域T1の速度変動を抑制する必要があるときのみ、当接ローラ41を中間転写ベルト2に食い込ませることが可能となる。これにより、当接ローラ41による中間転写ベルト2への負荷を極力抑えつつ、用紙が二次転写ニップ(本ニップ)へ突入したときの中間転写ベルトの一次転写領域T1の速度変動を抑制することが可能となる。
また、実施例1の画像形成装置においては、揺動部材10が、当接ローラ41と二次転写ローラ8の両方を支持している。これにより、用紙が転写ニップに進入して二次転写ローラ8が用紙によって押し下げられると、その動きに連動し、揺動部材10が揺動して当接ローラ41が中間転写ベルト2の張力を弱める方向に変位させることができる。このように、簡単な構成で、用紙19の転写ニップ進入時における二次転写ローラ8の動きに連動して当接ローラ41を変位させることができる。
また、実施例2の画像形成装置によれば、連動機構80は、当接ローラ41を支持し、揺動自在に装置本体に取り付けられた当接支持部材47と、二次転写ローラ8を支持し、揺動自在に装置本体に取り付けられた転写支持部材49とを備えている。そして、用紙19の転写ニップ進入後、当接支持部材47と転写支持部材49とが離間するよう転写支持部材49が揺動する。これにより、用紙19の転写ニップ進入後、転写支持部材49に中間転写ベルト2からの反力が作用することがないので、転写ニップ圧が低下することがない。これにより、良好な転写性を得ることができる。また、当接ローラ41と二次転写ローラ8とをそれぞれ別の支持部材で支持することによって、図17に示すように、当接ローラ41を中間転写ベルト2の内周面に当接するようにできるなど、レイアウトの自由度を高めることができる。
また、実施例2の画像形成装置においても、当接ローラ41の中間転写ベルト2に対する食い込み量を調整するための食い込み量調整手段(駆動司令部25と、調整制御部28と、偏心カム48とで構成)を備えることで、非画像形成時や、普通紙に画像を形成するときなど、中間転写ベルト2の一次転写領域T1の速度変動を抑制する必要がないときは、当接ローラ41の中間転写ベルト2への食い込み量を0[mm]にし、厚紙に画像を形成するときなど、中間転写ベルト2の一次転写領域T1の速度変動を抑制する必要があるときのみ、当接ローラ41を中間転写ベルト2に食い込ませることが可能となる。これにより、当接ローラ41による中間転写ベルト2への負荷を極力抑えつつ、用紙が二次転写ニップ(本ニップ)へ突入したときの中間転写ベルト2の一次転写領域T1の速度変動を抑制することが可能となる。
また、転写ニップに搬送される用紙の厚さに基づき、当接ローラ41の中間転写ベルト2に対する食い込み量を調整する。具体的には、上記二次転写ニップに搬送される用紙19の厚さが厚くなるにつれて、上記当接ローラ41の上記中間転写ベルト2に対する食い込み量を増加させる。これにより、二次転写ニップに突入したときの中間転写ベルト2の速度変動の影響が大きい厚紙に画像を形成するときは、当接ローラ41の中間転写ベルト2の食い込み量が多いので、用紙が二次転写ニップに突入したときの中間転写ベルト一次転写領域T1の速度変動を良好に抑制することができる。また、二次転写ニップに突入したときの中間転写ベルト2の速度変動の影響が少ない薄紙に画像を形成するときは、当接ローラ41の中間転写ベルト2の食い込み量が少ないので、中間転写ベルト2の当接ローラ41による負荷を低減しつつ、用紙が二次転写ニップに突入したときの中間転写ベルト一次転写領域T1の速度変動を良好に抑制することができる。
また、実施例2の画像形成装置においては、当接支持部材47および転写支持部材49のいずれか一方の支持部材に取り付けられ、他方の支持部材と当接して、当接支持部材47と転写支持部材49との間の距離を調整する調整部材たる偏心カム48を備えている。これにより、用紙19が転写ニップへ進入したときの二次転写ローラの動きに連動して、当接ローラ41を張力が弱まる方向へ変位させつつ、当接ローラ41の食い込み量の調整を行うことができる。
また、実施例1、2の画像形成装置によれば、二次転写ニップよりも用紙搬送方向上流側に、用紙の厚みを検知する厚み検知手段たる厚み検知センサ46を設けている。そして、食い込み量調整手段は、厚み検知センサ46の検知結果に基づいて、当接ローラ41の中間転写ベルト2に対する食い込み量を調整してもよい。これにより、ユーザーが搬送する用紙の厚み情報を入力する必要がない。これにより、ユーザーの誤入力や誤設定が生じることがなくなり、紙厚に応じた食い込み量に確実に調整することができる。
また、実施例3の画像形成装置によれば、二次転写ニップ近傍に設けられ、中間転写ベルト2または用紙19を加熱する加熱手段である加熱装置21を有し、二次転写ニップで中間転写ベルト2上のトナー像を用紙19に転写すると同時に定着するように構成した画像形成装置であっても、上述した各効果を得ることができる。
また、中間転写ベルト2の裏面に当接ローラ41を当接させることで、当接ローラ41が転写残トナーにより汚れたり、中間転写ベルト上の転写残トナーが、中間転写ベルトと当接ローラとの当接部を抜けるとき、当接ローラ41の回転により転写残トナーが飛散したりするのを防止することができる。
2:中間転写ベルト
3:駆動ローラ
4:入口ローラ
5:二次転写対向ローラ
6:テンションローラ
7:従動ローラ
8:二次転写ローラ
10:支持部材
10a:揺動軸
10b:付勢コイルバネ
10d:支持アーム
19:用紙
21:加熱装置
25:駆動司令部
28:調整制御部
32:偏心カム
35:傾き量調整機構
41:当接ローラ
46:厚み検知センサ
47:当接支持部材
48:偏心カム
49:転写支持部材
50:転写ユニット
80:連動機構
T1:一次転写領域
T2:テンション制御領域
T3:プレニップ領域
特開2010−54969号公報

Claims (9)

  1. 複数の張架ローラによって張架され、表面にトナー像を担持して無端移動するトナー像担持ベルトと、
    上記複数の張架ローラのうちの一つと上記トナー像担持ベルトを挟んで対向し、上記トナー像担持ベルト上のトナー像をシート状部材に転写する転写ニップを形成する転写ローラと、
    転写ローラの近傍で、上記トナー像担持ベルトの上記転写ニップよりもトナー像担持体ベルト移動方向下流側の領域に当接する当接部材と、
    該当接部材と上記転写ローラとを支持し、装置本体に揺動自在に支持された揺動部材と、上記転写ローラが上記像担持体ベルトに圧接するよう揺動部材を付勢する付勢手段とを有し、上記シート状部材の上記転写ニップ進入時の転写ローラの変位に連動して上記揺動部材が揺動することで、上記当接部材が、上記トナー像担持ベルトの張力が減少する方向に変位する連動手段とを備えた画像形成装置において、
    上記シート状部材の上記転写ニップ進入後の上記当接部材の上記トナー像担持ベルトに対する食い込み量が0となるよう、上記連動手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記連動手段は、上記当接部材の上記トナー像担持ベルトに対する食い込み量を調整するための食い込み量調整手段と、シート部材の厚みを検知する厚み検知手段とを備え、
    上記食い込み量調整手段は、上記シート状部材の上記転写ニップ進入後の上記当接部材の上記トナー像担持ベルトに対する食い込み量が、0となるよう、シート部材の厚み検知手段の検知結果に基づき、食い込み量を調整することを特徴とする画像形成装置。
  3. 複数の張架ローラによって張架され、表面にトナー像を担持して無端移動するトナー像担持ベルトと、
    上記複数の張架ローラのうちの一つと上記トナー像担持ベルトを挟んで対向し、上記トナー像担持ベルト上のトナー像をシート状部材に転写する転写ニップを形成する転写ローラと、
    転写ローラの近傍で、上記トナー像担持ベルトの上記転写ニップよりもトナー像担持体ベルト移動方向下流側の領域に当接する当接部材と、
    上記当接部材と上記転写ローラとを支持し、上記シート状部材の上記転写ニップ進入時の転写ローラの変位に連動して上記当接部材を上記トナー像担持ベルトの張力が減少する方向に変位させる連動手段とを備えた画像形成装置において、
    上記連動手段は、上記当接部材を支持し、揺動自在に装置本体に取り付けられた当接支持部材と、上記転写ローラを支持し、揺動自在に装置本体に取り付けられた転写支持部材と、上記転写支持部材を介して上記転写ローラをトナー像担持ベルト側へ付勢する付勢手段とを備え、上記シート状部材が上記転写ニップへ進入する前は、上記転写支持部材と上記当接支持部材とが当接して、上記転写支持部材が、上記当接支持部材を支持しており、上記シート状部材が上記転写ニップに進入すると、上記当接支持部材と上記転写支持部材とが離間するよう上記転写支持部材が揺動することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3の画像形成装置において、
    上記連動手段は、上記当接部材の上記トナー像担持ベルトに対する食い込み量を調整するための食い込み量調整手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4の画像形成装置において、
    上記食い込み量調整手段は、上記当接支持部材および上記転写支持部材のいずれか一方の支持部材に取り付けられ、他方の支持部材と当接して、上記当接支持部材と上記転写支持部材との間の距離を調整する調整部材を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項4または5の画像形成装置において、
    シート部材の厚みを検知する厚み検知手段を備え、
    上記食い込み量調整手段は、上記シート部材の厚み検知手段の検知結果に基づき、食い込み量を調整することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項2または6の画像形成装置において、
    上記厚み検知手段は、上記転写ニップよりも上記シート状部材搬送方向上流側に設けられ、上記転写ニップへ搬送中のシート状部材の厚みを検知することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至7いずれかの画像形成装置において、
    前記転写ニップ近傍に設けられ、前記トナー像担持ベルトまたはシート状部材を加熱する加熱手段を有し、
    前記転写ニップで前記トナー像担持ベルト上のトナー像をシート状部材に転写すると同時に定着するように構成したことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1乃至8いずれかの画像形成装置において、
    上記当接部材を、上記トナー像担持ベルトの内周面に当接させたことを特徴とする画像形成装置。
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