JP5107119B2 - 溶液製膜方法及び設備 - Google Patents

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Description

本発明は、流延ダイによって流延ビードを形成させながらドープを流延して流延膜を形成し、この流延膜が固化した後、支持体から剥ぎ取ってフイルムを製膜する溶液製膜方法及び設備に関するものである。
溶液製膜方法は、LCD用フイルム、有機EL用フイルム、偏光板用フイルム、及び写真感光材料用フイルム等、光学用途のフイルムの製造に幅広く採用されている。この溶液製膜方法では、セルロースアセテートを溶媒中に溶解したドープを支持体上に流延して流延ビードを形成させながら、支持体を移動させることによって流延膜を形成して、流延膜が固化した後、剥取ロールによって支持体から流延膜を剥ぎ取り、ロールやテンターにより搬送しながら乾燥させてフイルムを製造する。
このような溶液製膜方法にて、支持体上に溶液を高速流延する場合、同伴風の影響によって流延ビードに振動が発生するため、流延ビードよりも上流側に減圧チャンバを配置して負圧にすることで、同伴風が流延ビードに直撃することを防止している。しかしながら、このような対策を施しても、減圧チャンバ内部の空気圧振動、減圧のための吸引ダクトの空気圧振動、ブロワーの振動が伝わった減圧チャンバの振動等の風圧振動や機械振動による振動外乱によって流延ビードが振動するので、フイルムの流延方向に微小な周期的な段状の厚みムラが発生するという問題があった。
このような問題を解決するために、流延ダイから支持体上にドープを流延する時に流延ビードに振動があっても、流延ビードの長さを3〜40mmに制御することにより、フイルムの厚みムラを小さくする溶液製膜方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−18241号公報
しかしながら、近年のFPD(フラットパネルディスプレイ)等の高精細化に伴い、厚みムラの品質許容度が厳しくなり、上記特許文献1記載の溶液製膜方法では、十分な品質が得られないという問題があり、厚みムラをさらに小さくしたフイルムを製造可能な溶液製膜方法及び設備が望まれていた。
本発明は上記課題を解決するためのものであり、フイルムの流延方向の厚みムラをさらに小さくするようにした溶液製膜方法及び設備を提供することを目的とする。
本発明の溶液製膜方法は、走行する支持体上に流延ダイから、ポリマー及び溶媒を含むドープを流延して流延ビードとし、この流延ビードにより前記支持体上に帯状の流延膜を形成し、前記流延膜が固化した後にこの流延膜を前記支持体から剥ぎ取ってフイルムを製造する溶液製膜方法であり、前記流延ダイに対し前記支持体走行方向の上流側に減圧チャンバを備え、前記流延ビードに発生している厚み方向での振動を抑制するために、前記厚み方向での振動を抑えるために前記厚み方向での振動と逆位相で振幅が元の振幅の0.2倍以上〜1倍以下の抑制振動を前記流延ビードに加える振動抑制工程と、前記振動を検出する振動検出工程とを有し、前記振動検出工程は、前記減圧チャンバ内の空気圧変動に基づき前記振動を特定することと、前記振動検出工程により検出した振動に基づき前記減圧チャンバ内で抑制振動信号を生成し、この抑制振動信号に基づき音波を発生させて前記流延ビードに前記抑制振動を加える音波発生工程を含むこととを特徴とするものである。
また、本発明の溶液製膜方法は、走行する支持体上に流延ダイから、ポリマー及び溶媒を含むドープを流延して流延ビードとし、この流延ビードにより前記支持体上に帯状の流延膜を形成し、前記流延膜が固化した後にこの流延膜を前記支持体から剥ぎ取ってフイルムを製造する溶液製膜方法において、前記流延ダイに対し前記支持体走行方向の上流側に減圧チャンバを備え、前記流延ビードに発生している厚み方向での振動を抑制するために、前記厚み方向での振動を抑えるために前記厚み方向での振動と逆位相で振幅が元の振幅の0.2倍以上〜1倍以下の抑制振動を前記流延ビードに加える振動抑制工程と、前記振動を検出する振動検出工程とを有し、前記振動検出工程は、前記流延ダイの端部方向から前記流延ビードの側面を撮像し、この撮影画像に基づき前記振動を特定することと、前記振動検出工程により検出した振動に基づき前記減圧チャンバ内で抑制振動信号を生成し、この抑制振動信号に基づき音波を発生させて前記流延ビードに前記抑制振動を加える音波発生工程を含むこととを特徴とするものである。
また、本発明の溶液製膜方法は、走行する支持体上に流延ダイから、ポリマー及び溶媒を含むドープを流延して流延ビードとし、この流延ビードにより前記支持体上に帯状の流延膜を形成し、前記流延膜が固化した後にこの流延膜を前記支持体から剥ぎ取ってフイルムを製造する溶液製膜方法において、前記流延ダイに対し前記支持体走行方向の上流側に減圧チャンバを備え、前記流延ビードに発生している厚み方向での振動を抑制するために、前記厚み方向での振動を抑えるために前記厚み方向での振動と逆位相で振幅が元の振幅の0.2倍以上〜1倍以下の抑制振動を前記流延ビードに加える振動抑制工程と、前記振動を検出する振動検出工程とを有し、前記振動検出工程は、前記流延ダイに対し前記支持体走行方向上流側または下流側に配置される距離測定部により、前記流延ビードの幅方向における複数点の距離を測定し、この距離データに基づき前記振動を特定することと、前記振動検出工程により検出した振動に基づき前記減圧チャンバ内で抑制振動信号を生成し、この抑制振動信号に基づき音波を発生させて前記流延ビードに前記抑制振動を加える音波発生工程を含むこととを特徴とするものである。
また、前記音波発生工程では、前記流延ビードの幅方向に複数個設けたスピーカにより前記音波を発生させることが好ましい。また、前記振動検出工程により検出した振動に基づき抑制振動信号を生成し、この抑制振動信号に基づき、前記流延ダイに設けた振動発生部材を駆動し前記流延ビードに前記抑制振動を加える振動発生工程を含むことが好ましい。また、前記振動発生部材は、前記流延ビードの幅方向に複数個設けられていることが好ましい。
本発明の溶液製膜設備は、走行する支持体上に流延ダイから、ポリマー及び溶媒を含むドープを流延して流延ビードとし、この流延ビードにより前記支持体上に帯状の流延膜を形成し、前記流延膜が固化した後にこの流延膜を前記支持体から剥ぎ取ってフイルムを製造する溶液製膜設備において、前記振動抑制装置は、前記流延ダイに対し前記支持体走行方向の上流側に設けられる減圧チャンバと、前記流延ビードに発生している厚み方向での振動を抑制するために、前記厚み方向での振動を抑えるために前記厚み方向での振動と逆位相で振幅が元の振幅の0.2倍以上〜1倍以下の抑制振動を前記流延ビードに加える振動抑制装置と、前記振動を検出する振動検出部と、前記振動検出部により検出した振動に基づき前記減圧チャンバ内で振動抑制信号を生成し、この抑制振動信号に基づき前記流延ビードに前記抑制振動を加える抑制振動付与部とを備え、前記振動検出部は前記減圧チャンバ内の空気圧振動に基づき前記振動を特定することを特徴とするものである。
また、本発明の溶液製膜設備は、走行する支持体上に流延ダイから、ポリマー及び溶媒を含むドープを流延して流延ビードとし、この流延ビードにより前記支持体上に帯状の流延膜を形成し、前記流延膜が固化した後にこの流延膜を前記支持体から剥ぎ取ってフイルムを製造する溶液製膜設備において、前記振動抑制装置は、前記流延ダイに対し前記支持体走行方向の上流側に設けられる減圧チャンバと、前記流延ビードに発生している厚み方向での振動を抑制するために、前記厚み方向での振動を抑えるために前記厚み方向での振動と逆位相で振幅が元の振幅の0.2倍以上〜1倍以下の抑制振動を前記流延ビードに加える振動抑制装置と、前記振動を検出する振動検出部と、前記振動検出部により検出した振動に基づき前記減圧チャンバ内で振動抑制信号を生成し、この抑制振動信号に基づき前記流延ビードに前記抑制振動を加える抑制振動付与部とを備え、前記振動検出部は、前記流延ダイの端部方向から前記流延ビードの側面を撮像し、この撮影画像に基づき前記振動を特定することを特徴とするものである。
また、本発明の溶液製膜設備は、走行する支持体上に流延ダイから、ポリマー及び溶媒を含むドープを流延して流延ビードとし、この流延ビードにより前記支持体上に帯状の流延膜を形成し、前記流延膜が固化した後にこの流延膜を前記支持体から剥ぎ取ってフイルムを製造する溶液製膜設備において、前記振動抑制装置は、前記流延ダイに対し前記支持体走行方向の上流側に設けられる減圧チャンバと、前記流延ビードに発生している厚み方向での振動を抑制するために、前記厚み方向での振動を抑えるために前記厚み方向での振動と逆位相で振幅が元の振幅の0.2倍以上〜1倍以下の抑制振動を前記流延ビードに加える振動抑制装置と、前記振動を検出する振動検出部と、前記振動検出部により検出した振動に基づき前記減圧チャンバ内で振動抑制信号を生成し、この抑制振動信号に基づき前記流延ビードに前記抑制振動を加える抑制振動付与部とを備え、前記振動検出部は、前記流延ダイに対し前記支持体走行方向上流側または下流側に配置される距離測定部により、前記流延ビードの幅方向における複数点の距離を測定し、この距離データに基づき前記振動を特定することを特徴とするものである。
本発明によれば、流延ビードの厚み方向での振動を抑制するために、抑制振動を流延ビードに加えるので、流延ビードの振動を抑制することができる。このため、フイルムの流延方向の厚みムラを小さくすることができ、高品質のフイルムを製造できる。
抑制振動は、流延ビードと逆位相で振幅が元の振幅の0.2倍以上〜1倍以下の振動であり、流延ビードの振動を確実に抑制することができる。また、流延ビードの振動を検出して、この振動に対応する抑制振動を流延ビードに加えるため、製造時に流延ビードの振動が変化しても、適正な抑制振動を加えて流延ビードの振動を確実に抑制することができる。
以下に、本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明はここに挙げる実施形態に限定されるものではない。
[フイルム製造ライン]
図1に示すフイルム製造ライン10は、ストックタンク11と、流延室12と、ピンテンタ13と、クリップテンタ14と、乾燥室15と、冷却室16と、巻取室17とを備えて構成されている。
ストックタンク11は、モータ11aと、このモータ11aによって回転される攪拌翼11bと、ジャケット11cとを備えている。このストックタンク11の内部には、フイルム20の原料となるドープ21が貯留されている。ドープ21の温度は、ストックタンク11の外周面に設けられているジャケット11cによって、略一定となるように調整される。
攪拌翼11bが回転されることによって、ポリマーなどの凝集を抑制しながら、ドープ21の均一な品質が保持される。また、ストックタンク11の下流には、ポンプ25と、濾過装置26とが設けられている。なお、ドープ21の調整方法に関しては、後で詳細に説明する。
流延室12には、ドープの流延口となる流延ダイ30と、支持体である流延ドラム32と、流延ドラム32から流延膜33を剥ぎ取る剥取ローラ34と、流延室12の内部温度を調整する温調設備35とが備えられている。また、減圧チャンバ36は、流延ダイ30と剥取ローラ34との間の流延ドラム32の周面近傍に配される。
図2に示すように、流延ダイ30の先端には、ドープ21を流出する流出口30aが設けられている。流出口30aは、その下方に配置される流延ドラム32の周面上にドープ21を流延する。流延ダイ30の材質は、電解質水溶液やメチレンクロライドやメタノールなどの混合液に対する高い耐腐食性や低い熱膨張率などを有する素材から形成される。また、流延ダイ30の接液面の仕上げ精度は表面粗さで1μm以下、真直度はいずれの方向にも1μm/m以下のものを用いることが好ましい。このような流延ダイ30を用いることにより、スジ及びムラのない流延膜33を流延ドラム32上に形成することができる。
円柱形状に形成される流延ドラム32は、駆動装置により円柱の軸を中心に回転する。この駆動装置によって、流延ドラム32は、その周面が所定の走行方向に所定速度(10〜300m/分)になるように回転する。流延ドラム32の周面は、クロムメッキ処理が施され、十分な耐腐食性と強度を有する。また、流延ドラム32の周面温度を所望の温度に保つために、流延ドラム32に伝熱媒体循環装置37が取り付けられている。この伝熱媒体循環装置37にて所望の温度に保持されている伝熱媒体が、流延ドラム32内の伝熱媒体流路を通過することにより、流延ドラム32の表面温度は、−40℃以上30℃以下の範囲で略一定とされる。
流延工程では、流延ダイ30から流延ドラム32の周面へドープ21が流延され、流延ドラム32の周面上に流延膜33が形成される。また、流延ダイ30から流延ドラム32の周面にかけて流延ビード21aが形成される。この流延膜33は、流延ドラム32の回転によって走行方向に所定の走行速度で搬送される。減圧チャンバ36は、流延ビード21aを安定させるために、この流延ビード21aの背面側を負圧にする。減圧チャンバ36は、−1000Pa〜−10Paの範囲で減圧することができる。流延ドラム32上での冷却により固化した流延膜33は、剥取ローラ34によって、流延ドラム32から剥ぎ取られ、湿潤フイルム38となる。なお、後述するように、この流延工程において、ドープ21の固形化を防止するために、固形化防止用溶液を供給することを液法と称する。
また、流延室12の内部温度は、温調設備35により所定の範囲内で略一定となるように調整される。流延室12内には、揮発している有機溶媒を凝縮液化するための凝縮器(コンデンサ)39と凝縮液化した溶媒を回収する回収装置40とが備えられている。凝縮器39で凝縮液化した有機溶媒は、回収装置40により回収される。その溶媒は再生装置で再生された後に、ドープ調製用溶媒として再利用される。
流延室12の下流には、湿潤フイルム38を乾燥させてフイルム20とするピンテンタ13と、このフイルム20を乾燥させながら延伸するクリップテンタ14とが設けられている。フイルム20は、クリップテンタ14の所定条件下の延伸処理によって、所望の光学特性が付与される。なお、ピンテンタ13は、固定手段として複数のピンを有する乾燥装置であり、クリップテンタ14は、把持手段としてクリップを有する乾燥装置である。なお、クリップテンタ14は省略しても良い。
クリップテンタ14の下流には耳切装置43が設けられている。この耳切装置43には、クラッシャ44が備えられており、ここで、フイルム20の両側端部は切断された後、クラッシャ44に送り込まれて粉砕される。粉砕されたフイルム細片は、原料ドープとして再利用される。
乾燥室15には、多数のローラ47と吸着回収装置48とが備えられている。さらに、乾燥室15に併設された冷却室16の下流には、強制除電装置(除電バー)49が設けられている。また、本実施形態では、強制除電装置49下流側に、ナーリング付与ローラ50を設けている。巻取室17の内部には、巻取ローラ51とプレスローラ52とが備えられている。
図1及び図2に示すように、液法装置60は、ノズル61a,61bと、タンク62と、配管62a,62bとから構成される。ノズル61a,61bは流延ダイ3の流出口30aの両端に配される。タンク62はドープ21の固形化を防止する固定化防止用溶液(以下、溶液と称する)を格納する。配管62a,62bは、このノズル61a,61bとタンク62を接続する。更に、この配管62a,62bには、バルブ、ポンプ、流量計などが備えられ、これらの操作によって所望量の溶液をタンク62からノズル61a,61bへ送り出すことができる。このノズル61a,61bの供給口(図示せず)は、略円形状に形成される。なお、この溶液としては、ドープを溶解することができる溶液が好ましく用いられ、例えば、ジクロロメタンを86.5重量部と、メタノールを13重量部と、n−ブタノールを0.5重量部とを混合した混合物が挙げられる。
減圧チャンバ36は、流延ドラム32の回転方向(支持体走行方向)に2室に分かれており、流延ビード21aに近い方から第1チャンバ36a、第2チャンバ36bとなっている。これら各チャンバ36a,36bには、配管72b,72cを介して吸引装置73b,73cが接続される。また、本実施形態では、減圧チャンバ36を第1及び第2チャンバ36a,36bの2室で構成する場合を例に説明するが、これに限るものではなく、1室で構成しても良い。
吸引装置73b,73cは、予め設定された減圧値に従って、配管72b,72cを介して各チャンバ36a,36b内の空気を吸引する。これにより、減圧チャンバ36の内圧が所定圧力まで減圧される。この減圧に伴って、流延ビード21aの近傍も、同様に所定の圧力に減圧される。こうして、減圧チャンバ36は、流延ビード21aの背面側を所望の圧力に減圧することができる。なお、吸引装置73bの減圧値は、吸引装置73cの減圧値よりも小さくなるように設定する。また、2つの吸引装置73b,73cを設ける場合を例に説明したが、いずれか一方のみでも良い。この場合、配管72b,72cもいずれか一方のみを設けても良いし、配管72b,72cを合流させて、吸引装置73b,73cのいずれか一方に接続しても良い。本明細書では、減圧値を負の符号と圧力の差とを用いて表す。圧力の差とは、減圧前からの圧力の差を表す。
また、減圧チャンバ36には、流延ビード21aと対面する位置と、流延ドラム32と対面する位置とに、開口部74a〜74cが形成されている。また、減圧チャンバ36の幅方向端部は、ラビリンス構造にされており、幅方向端部から空気が抜けることが防止されている。さらに、減圧チャンバ36の幅は、流延ビード21a(流出口30a)の幅よりも広くされている。このため、減圧チャンバ36によって、流延ビード21a端部の外側からも吸引される。また、減圧チャンバ36には、流延ドラム32の表面を傷つけないように、流延ドラム32との間隔が最も狭くなる部分にゴム等の弾性部材が設けられている。また、減圧チャンバ36内には、気圧計101が設けられている。この気圧計101は、減圧チャンバ36の減圧度の調整に用いられ、気圧計101の気圧情報に基づいて、吸引装置73b,73cの運転条件(例えば、ファンの回転数等)が設定される。
図3に示すように、流出口30aの幅方向両端部の近傍には、流延ビード21aを撮像するカメラ76a,76bが設けられており、フイルム製造ライン10の全体を制御する制御部77に接続されている。各カメラ76a,76bは、流延ビード21aの両側面の各々を高速度に撮像する。制御部77は、これらのカメラ76a,76bを制御することによって、流延ビード21aを連続的に撮像させる。これらのカメラ76a,76bは、多数の画像データを制御部77に出力する。
また、制御部77内には、振動検出部77a及び抑制振動生成部77bが設けられている。この振動検出部77aは、カメラ76aによって撮像された多数の画像データを取得し、パターン認識によって流延ビード21aの振動(周波数、振幅、及び位相)を検出する。さらに、この振動検出部77aは、カメラ76bによって撮像された多数の画像データに基づいて、同様にビードの振動を検出する。振動検出部77aは、これら2つの振動(周波数、振幅、及び位相)の平均値を算出して、これを流延ビード21aの振動とする。なお、流延ビード21aの振動は、周波数が1〜500Hz程度である。
また、抑制振動生成部77bは、流延ビード21aの振動と逆位相で、周波数が略等しく、また振幅が元の振幅の0.2倍以上〜1倍以下の抑制振動信号を生成する。さらに、減圧チャンバ36内には、第1チャンバ36aと第2チャンバ36bとの間に、複数のスピーカ78が、第1チャンバ36aに向けて取付板79によって取り付けられている。この複数のスピーカ78は、流延ビード21aの幅方向と略平行となるように配列されている。なお、抑制振動信号の振幅は元の振幅に対して0.5倍以上0.9倍以下がより好ましい。
制御部77は、前述の抑制振動信号に基づいて複数のスピーカ78を制御して、流延ビード21aの振動と逆位相で、周波数及び振幅が略等しい音波を出力させて、抑制振動を流延ビード21aに加える。これにより、流延ビード21aの振動が抑制振動によって打ち消されて、流延ビード21aの振動が抑制される。
上記説明では、流延ビード21aの両側面の形状から算出された2つの振動の平均値を用いる場合を例に説明したが、これに限るものではなく、2つの振動に対応する逆位相の音波を出力させても良い。この場合、多数のスピーカ78を流延ビード21aの幅方向の位置によって2つのグループに分けて、各グループに対応する音波を出力させれば良い。また、グループ分けせずに、流延ビードの幅方向の各位置における振動に対して逆位相で元の振幅に対して0.2以上1倍以下の振幅の抑制振動を個々のスピーカから出力しても良い。
さらに、スピーカ78を多数設けて、流延ビード21aの全体に対して逆位相の振動を与える場合を例に説明したが、これに限るものではなく、流延ビード21aの一部に対してのみ、逆位相の振動を与えても良い。例えば、流延ビード21aには両端部に振動が発生しやすいので、両端部のみにスピーカ78を設けて、両端部のみに逆位相の振動を与えても良い。また、減圧チャンバ36に対して1個のスピーカを設けて、抑制振動を流延ビード21aに加えるようにしても良い。
上記説明では、流延ビード21aの側面を撮像した画像に基づいて振動を検出して、流延ビード21aに抑制振動を与える場合を例に説明したが、これに限るものではなく、流延ビード21aの幅方向に多数点を設定し、これら多数点の振動を検出し、これらの振動に基づいて抑制振動を与えても良い。この場合には、測定点毎に抑制振動を求めることが好ましい。
図4を参照して、流延ビード21aの幅方向の多数点の振動を検出する場合について説明する。流延ダイ30に対して冷却ドラム32の下流側には、距離計80が配置されている。この距離計80は、流延ダイ30の流出口30aと幅方向の長さが略等しく、流延ビード21aと略平行で対面する位置に配置されている。
この距離計80は、無接触距離計であり、投光部及び受光部を多数組備え、これらが流延ビード21aの幅方向に沿って配置されている。投光部から照射される光と、流延ビード21aによって反射されて受光部によって受光される光とのなす角度に基づいて距離計80は距離を算出する。距離計80は、投光部から光を照射させ、その光が受光部によって受光されるまでの時間に基づいて距離を算出する。このため、距離計80は、流延ビード21aの幅方向に沿って設定された多数点までの距離を検出することが可能である。また、この場合も同様に、減圧チャンバ36内には、複数のスピーカ78が、取付板79によって取り付けられている。この複数のスピーカ78は、流延ビード21aの幅方向と略平行となるように配列されている。これらのスピーカ78は、前述の投光部及び受光部に対応する個数及び位置に配置されている。
この距離計80は、制御部81に接続されており、多数点の距離情報を制御部81に出力する。この制御部81は、振動検出部81a及び振動生成部81bを備えている。振動検出部81aは、距離計80から多数点の距離情報を逐次取得し、流延ビード21aの各点における厚みの変動を検出することによって、各点の振動を検出する。
また、振動生成部81bは、各点の振動に基づいて、この振動と逆位相で、周波数及び振幅が略等しい抑制振動信号を各点毎に生成する。制御部81は、これらの抑制振動信号に基づいて、各スピーカ78を制御することによって音波を発生させて、幅方向の各点の振動を抑制する。
上記説明において、振動抑制装置としてスピーカを使用する場合を例に説明したが、これに限るものではなく、流延ビード21aの振動と逆位相で、周波数が略等しく且つ元振幅に対して0.2倍以上1倍以下の振動を与えて、流延ビード21aの振動を抑制できれば良い。以下に、スピーカ78の代わりに圧電素子(ピエゾ素子)を用いる場合について説明する。
図5に示すように、流延ダイ30には、流出口30aの近傍に圧電素子部90が設けられている。この圧電素子部90は、流出口30aと略平行に多数の圧電素子を並べて構成されている。この圧電素子部90は、制御部77と接続されており、この制御部77によって制御される。
振動検出部77aによって、流延ビード21aの振動が算出されると、制御部77は、圧電素子部90を制御することによって、この振動と逆位相で、周波数が略等しく元の振幅に対して0.2倍以上1倍以下の振幅の抑制振動を流延ビード21aに与える。これにより、流延ビード21aの振動が打ち消されて振動を抑制することができる。なお、この場合も、カメラ76a,76bの替わりに、距離計80を設けて流延ビード21aの振動検出を行っても良い。
上記説明において、流延ビード21aの振動を画像や表面位置の変化によって検出する場合について説明を行ったが、これに限るものではなく、これら以外の方法によって、流延ビード21aの振動を特定しても良い。例えば、流延ビード21aの振動によって、上流側の空気圧が変化し、この空気圧変化が減圧チャンバに伝わって、減圧チャンバ内に空気圧変動が生じることが知られているので、減圧チャンバ内の空気圧変動に基づいて流延ビード21aの振動を特定しても良い。以下に、減圧チャンバ内の空気圧変動に基づいて、流延ビード21aの振動検出を行う場合について説明する。
図6に示すように、制御部111には、気圧計101及びスピーカ78が接続されている。また、スピーカ78は、前述の場合と同様に、減圧チャンバ36の幅方向に沿って複数個以上設けられている。
気圧計101は、減圧チャンバ36内の空気圧を検出して、この空気圧情報を制御部111に逐次出力する。制御部111は、振動検出部111aと、抑制振動生成部111bとを備えている。振動検出部111aは、気圧計101から出力された空気圧情報を逐次取得し、減圧チャンバ36内の空気圧変動(周波数、振幅、及び位相)を検出する。
振動検出部111aは、内蔵メモリを備えており、この内蔵メモリには、空気圧変動に対応する流延ビード21aの振動を示すテーブルが記憶されている。振動検出部111aは、減圧チャンバ36内の空気圧変動を検出した後、このテーブルを参照することによって、この空気圧変動に対応する流延ビード21aの振動を決定する。
抑制振動生成部111bは、流延ビード21aの振動と逆位相で、周波数が略等しく振幅が元の振幅の0.2倍以上1倍以下の振幅の抑制振動信号を生成する。制御部111は、この抑制振動信号に基づいて、複数のスピーカ78を制御して抑制振動を流延ビード21aに加える。これにより、流延ビード21aの振動が抑制される。なお、この場合も、スピーカ78以外のもの、例えば、前述の圧電素子部90を用いて、流延ビード21aに抑制振動を与えても良い。
次に、図1を参照して、フイルム製造ライン10によりフイルム20を製造する方法の一例を説明する。ストックタンク11では、ジャケット11cの内部に伝熱媒体を流すことによりドープ21の温度を25℃〜39℃に調整するとともに、攪拌翼11bの回転により常に均一化している。適宜適量のドープ21を、ポンプ25によりストックタンク11から濾過装置26に送り込み濾過することにより、ドープ21中の不純物を取り除く。
流延ドラム32は、駆動装置により所定の走行速度(10〜150m/分)で走行する。また、伝熱媒体循環装置37により、流延ドラム32の表面温度は、−40℃以上30℃以下の範囲内で略一定となるように調整されている。また、30〜39℃の範囲で保持されているドープ21を、流延ダイ30から流延ドラム32の周面上に流延する。ドープ21は、流延ドラム32の周面上で流延膜33を形成する。こうして、流延ドラム32の周面上では、流延膜33が冷却固化(ゲル化)され、流延膜33に自己支持性を持たせることができる。流延膜33の冷却が進行すると、結晶の基となる架橋点が形成されて流延膜33のゲル化が促進される。ゲル化の進行により、流延膜33が固化した後、剥取ローラ34により流延ドラム32から剥ぎ取って湿潤フイルム38を形成する。そして、この湿潤フイルム38をピンテンタ13に送り込む。
ピンテンタ13では、多数のピンを湿潤フイルム38の両側端部に差し込み固定した後、この湿潤フイルム38を搬送する間に乾燥を促進させてフイルム20とする。そして、まだ溶媒を含んでいる状態のフイルム20をクリップテンタ14に送り込む。
クリップテンタ14では、チェーンの動きにより無端で走行する多数のクリップによりフイルム20の両側端部を挟持した後、このフイルム20を搬送する間に、乾燥を促進させる。このとき、対面するクリップの幅を拡げてフイルム20の幅方向に張力を付与することでフイルム20を延伸する。このように、フイルム20の幅方向への延伸処理により、フイルム20中の分子が配向し、所望のレターデーション値をフイルム20に付与することができる。
クリップテンタ14から送り出されたフイルム20は、耳切装置43によりの両側端部が切断される。両側端部が切断されたフイルム20は、乾燥室15と冷却室16とを経由し、巻取室17内の巻取ローラ51で巻き取られる。なお、耳切装置43によって切断された両側端部は、クラッシャ44により粉砕されて、ドープ調製用チップとなり再利用される。
図2に示すように、流延ダイ30の流出口30aからドープ21が流延ビード21aとなって流延ドラム32上に流出される。この時、減圧チャンバ36によって、この流延ビード21aの背面側は、流延ビード21aの前面側に対し所定圧まで減圧される。こうして、高速製膜下でも、流延膜33と流延ドラム32の周面との密着性を維持することができる。
また、カメラ76a,76bによって、流延ビード21aの両側面が撮像され、これらの画像データが制御部77に逐次出力される。振動検出部77aは、これらの画像データに基づいて、流延ビード21aの振動(周波数、振幅、及び位相)を算出する。
さらに、制御部77は、スピーカ72を制御することによって、流延ビード21aの振動と逆位相の振動として、風圧変動を流延ビード21aに付与する。これにより、高速性膜下でも、流延ビード21aの振動が抑制されて、フイルム20の長手方向(流延方向)に、微小且つ周期的な段状の厚みムラが発生することを防止できる。
以下、本発明においてドープ21を調製する際に使用する原料について説明する。
本実施形態では、ポリマーとしてセルロースアシレートを用いており、セルロースアシレートとしては、セルローストリアセテート(TAC)が特に好ましい。そして、セルロースアシレートの中でも、セルロースの水酸基へのアシル基の置換度が下記式(I)〜(III)の全てを満足するものがより好ましい。なお、以下の式(I)〜(III)において、AおよびBは、セルロースの水酸基中の水素原子に対するアシル基の置換度を表わし、Aはアセチル基の置換度、Bは炭素原子数が3〜22のアシル基の置換度である。なお、TACの90質量%以上が0.1〜4mmの粒子であることが好ましい。ただし、本発明に用いることができるポリマーは、セルロースアシレートに限定されるものではなく、セルロースアセテート、プロピオネート又はセルロースアセテートブチレートなどを含むポリマーを用いても、同等の効果を得ることができる。
(I) 2.5≦A+B≦3.0
(II) 0≦A≦3.0
(III) 0≦B≦2.9
セルロースを構成するβ−1,4結合しているグルコース単位は、2位,3位および6位に遊離の水酸基を有している。セルロースアシレートは、これらの水酸基の一部または全部を炭素数2以上のアシル基によりエステル化した重合体(ポリマー)である。アシル置換度は、2位,3位および6位それぞれについて、セルロースの水酸基がエステル化している割合(100%のエステル化の場合を置換度1とする)を意味する。
全アシル化置換度、すなわち、DS2+DS3+DS6の値は、2.00〜3.00が好ましく、より好ましくは2.22〜2.90であり、特に好ましくは2.40〜2.88である。また、DS6/(DS2+DS3+DS6)の値は、0.28以上が好ましく、より好ましくは0.30以上であり、特に好ましくは0.31〜0.34である。ここで、DS2は、グルコース単位における2位の水酸基の水素がアシル基によって置換されている割合(以下、2位のアシル置換度と称する)であり、DS3は、グルコース単位における3位の水酸基の水素がアシル基によって置換されている割合(以下、3位のアシル置換度と称する)であり、DS6は、グルコース単位において、6位の水酸基の水素がアシル基によって置換されている割合(以下、6位のアシル置換度と称する)である。
本発明のセルロースアシレートに用いられるアシル基は1種類だけでもよいし、あるいは2種類以上のアシル基が使用されていてもよい。2種類以上のアシル基を用いるときには、その1つがアセチル基であることが好ましい。2位,3位および6位の水酸基がアセチル基により置換されている度合いの総和をDSAとし、2位,3位および6位の水酸基がアセチル基以外のアシル基によって置換されている度合いの総和をDSBとすると、DSA+DSBの値は、2.22〜2.90であることが好ましく、特に好ましくは2.40〜2.88である。
また、DSBは0.30以上であることが好ましく、特に好ましくは0.7以上である。さらにDSBは、その20%以上が6位水酸基の置換基であることが好ましく、より好ましくは25%以上であり、30%以上がさらに好ましく、特には33%以上であることが好ましい。さらに、セルロースアシレートの6位におけるDSA+DSBの値が0.75以上であり、さらに好ましくは、0.80以上であり、特には0.85以上であるセルロースアシレートも好ましく、これらのセルロースアシレートを用いることで、より溶解性に優れた溶液(ドープ)を作製することができる。特に、非塩素系有機溶媒を使用すると、優れた溶解性を示し、低粘度で濾過性に優れるドープを作製することができる。
本発明におけるセルロースアシレートの炭素数2以上のアシル基としては、脂肪族基でもアリール基でもよく、特に限定はされない。例えば、セルロースのアルキルカルボニルエステル、アルケニルカルボニルエステル、芳香族カルボニルエステル、芳香族アルキルカルボニルエステルなどが挙げられ、それぞれ、さらに置換された基を有していてもよい。これらの好ましい例としては、プロピオニル基、ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、デカノイル基、ドデカノイル基、トリデカノイル基、テトラデカノイル基、ヘキサデカノイル基、オクタデカノイル基、iso−ブタノイル基、t−ブタノイル基、シクロヘキサンカルボニル基、オレオイル基、ベンゾイル基、ナフチルカルボニル基、シンナモイル基などが挙げられる。これらの中でも、プロピオニル基、ブタノイル基、ドデカノイル基、オクタデカノイル基、t−ブタノイル基、オレオイル基、ベンゾイル基、ナフチルカルボニル基、シンナモイル基などがより好ましく、特に好ましくは、プロピオニル基、ブタノイル基である。
ドープを調製する溶媒としては、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン,トルエンなど)、ハロゲン化炭化水素(例えば、メチレンクロライド,クロロベンゼンなど)、アルコール(例えば、メタノール,エタノール,n−プロパノール,n−ブタノール,ジエチレングリコールなど)、ケトン(例えば、アセトン,メチルエチルケトンなど)、エステル(例えば、酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸プロピルなど)およびエーテル(例えば、テトラヒドロフラン,メチルセロソルブなど)などが挙げられる。なお、本発明においてドープとは、ポリマーを溶媒に溶解または分散させることで得られるポリマー溶液または分散液を意味している。
上記のハロゲン化炭化水素の中でも、炭素原子数1〜7のハロゲン化炭化水素が好ましく用いられ、メチレンクロライドが最も好ましく用いられる。TACの溶解性、流延膜の支持体からの剥ぎ取り性、フイルムの機械的強度および光学特性などの物性の観点から、メチレンクロライドの他に炭素原子数1〜5のアルコールを1種ないし数種類混合することが好ましい。アルコールの含有量は、溶媒全体に対して2〜25質量%が好ましく、より好ましくは、5〜20質量%である。アルコールとしては、メタノール,エタノール,n−プロパノール,イソプロパノール,n−ブタノールなどが挙げられるが、メタノール,エタノール,n−ブタノール、あるいはこれらの混合物が好ましく用いられる。
最近、環境に対する影響を最小限に抑えることを目的に、メチレンクロライドを使用しない溶媒組成も検討されている。この場合には、炭素原子数が4〜12のエーテル、炭素原子数が3〜12のケトン、炭素原子数が3〜12のエステル、炭素数1〜12のアルコールが好ましく、これらを適宜混合して用いる場合もある。例えば、酢酸メチル,アセトン,エタノール,n−ブタノールの混合溶媒が挙げられる。これらのエーテル、ケトン,エステルおよびアルコールは、環状構造を有するものであってもよい。また、エーテル、ケトン,エステルおよびアルコールの官能基(すなわち、−O−,−CO−,−COO−および−OH)のいずれかを2つ以上有する化合物も溶媒として用いることができる。
セルロースアシレートの詳細については、特開2005−104148号の[0140]段落から[0195]段落に記載されており、これらの記載も本発明に適用することができる。また、溶媒および可塑剤,劣化防止剤,紫外線吸収剤(UV剤),光学異方性コントロール剤,レターデーション制御剤,染料,マット剤,剥離剤,剥離促進剤などの添加剤についても、同じく特開2005−104148号の[0196]段落から[0516]段落に詳細に記載されており、これらの記載も本発明に適用することができる。
流延ダイ、減圧室、支持体などの構造、共流延、剥離法、延伸、各工程の乾燥条件、ハンドリング方法、カール、平面性矯正後の巻取方法から、溶媒回収方法、フイルム回収方法まで、特開2005−104148号の[0617]段落から[0889]段落に詳しく記述されており、これらの記載も本発明に適用することができる。
本発明の溶液製膜方法では、ドープを流延する際に、2種類以上のドープを同時に共流延させて積層させる同時積層共流延、または、複数のドープを逐次に共流延して積層させる逐次積層共流延を行うことができる。なお、両共流延を組み合わせてもよい。同時積層共流延を行う場合には、フィードブロックを取り付けた流延ダイを用いてもよいし、マルチマニホールド型の流延ダイを用いてもよい。ただし、共流延により多層からなるフイルムは、空気面側の層の厚さと支持体側の層の厚さとの少なくともいずれか一方が、フイルム全体の厚みの0.5〜30%であることが好ましい。また、同時積層共流延を行う場合には、ダイスリットから支持体にドープを流延する際に、高粘度ドープが低粘度ドープにより包み込まれることが好ましく、ダイスリットから支持体にかけて形成される流延ビードのうち、外界と接するドープが内部のドープよりもアルコールの組成比が大きいことが好ましい。
なお、上記実施形態において、流延ビードの画像に基づいて振動を算出する場合や、流延ビードの表面位置の変化に基づいて振動を検出する場合を例に説明を行ったが、これに限るものではなく、流延ビードの振動を検出できるものであれば、その他の方法を用いて流延ビードの振動を検出しても良い。
また、上記実施形態において、スピーカによって流延ビードに抑制振動を加える場合や、圧電素子によって流延ビードに抑制振動を加える場合を例に説明したが、これに限るものではなく、流延ビードに対して抑制振動を付与できるものであれば良い。
さらに、上記実施形態において、流延ビードの振動を検出する場合について説明を行ったが、周期的に発生する段状の厚みムラをビード流延方向で検出し、この厚みムラを無くすような振動を付与しても良い。この場合には、ビード流延方向での段状の厚みムラと、ビードに与える振動の周波数、位相、振幅との対応関係を予め求めておき、段状の厚みムラを無くすような振動を付与する。厚みムラは、流延直後の流延膜の表面位置と支持体面位置とを検出し、これら位置に基づき厚みを求め、この厚みの流延方向における変動に基づき特定される。また、流延工程よりも後の工程において膜厚の変動に基づいて、厚みムラを特定しても良い。しかし、厚みムラを特定する位置が流延ダイから離れるに従い他の要因を含んだ厚みムラとなるため、流延ダイの直後で求めることが好ましい。
また、上記実施形態において、減圧チャンバを設ける場合について説明したが、減圧チャンバの代わり又は加えて、遮風板、遮風ブロックなどの遮風部材を流延ビードの流延方向上流、または下流、さらには両側縁に設けても良い。さらに、バックチャンバの支持体に近接する仕切り板やその他の部材は支持体を傷つけることがないように、ゴムなどの弾性体を用いることが好ましい。
また、上記実施形態において、支持体として流延ドラムを使用する場合を例に説明を行ったが、これに限るものではなく、流延ドラムの替わりに流延バンドを使用しても良い。
フイルム製造ライン10において、図6に示す減圧チャンバ36を設けて、気圧計101からの空気圧情報に基づいて、流延ビード21aに対して抑制振動を加えた場合について、流延ダイ30と流延ドラム32との距離h=3.5mm、減圧チャンバ36の減圧度p=−40Pa、ドープ粘度μ=45Pa・s、ダイリップクリアランスcl=0.9mm、流延速度v=50m/分、ベース厚みt=80μmの条件でフイルムの製膜を行った。この時、リボン長L=19mmで、減圧チャンバ36の静圧変動幅がΔP=2.4Paと検出され、静圧変動幅ΔP=1.5Paの逆位相の抑制振動を与えた結果、フイルムの長手方向(流延方向)での周期的な段状の厚みムラは0.1%未満で検出されず、また目視でも見られなかった。ここで、厚みムラ率dは、厚み変動幅の平均値/平均厚みで表される値であり、凸凹の大きさを意味する。特開2002−103358に記載されているピッチと厚みムラの関係式から、合否を判断した。この関係式を満たす場合には、厚みムラ評価は合格とし、満たさない場合には不合格とした。
<比較例1>
フイルム製造ライン10に対して、図6に示す減圧チャンバ36を設けて、流延ビード21aに対して抑制振動を付加せずに、その他の条件は実施例1と同様にしてフイルムの製膜を行った。この時、厚みムラのピッチa=2.4cm、厚みムラ率dは、5.3%であり、厚みムラ評価は不合格であった。
<比較例2>
実施例1において、振幅ΔP=2.5Paの逆位相の抑制振動を与えた。その他の条件は実施例1と同様にしてフイルムの製膜を行った。この時、厚みムラのピッチa=2.4cm、厚みムラ率dは、2.0%であり、逆位相の抑制振動を与えない比較例1の場合よりも、厚みムラの発生は抑えられたものの、厚みムラ評価は不合格であった。
<比較例3>
実施例1において、振幅ΔP=0.5Paの逆位相の抑制振動を与えた。その他の条件は実施例1と同様にしてフイルムの製膜を行った。この時、厚みムラのピッチa=2.4cm、厚みムラ率dは、3.0%であり、逆位相の抑制振動を与えない、比較例1の場合よりも、厚みムラの発生は抑えられたものの、厚みムラ評価は不合格であった。
以上の結果から、流延ビードに抑制振動を与えてフイルムを製膜した場合、抑制振動を与えない場合よりも、周期的な段状の厚みムラの発生を抑制できることを確認した。
フイルム製造ラインの概要を示す説明図である。 流延室内の構成を示す概略側面図であり、流延ビードの振動を検出するためのカメラと、振動を抑制するためのスピーカを設けた場合を示している。 流延室内の構成を示す正面図であり、流延ビードの振動を検出するためにカメラを設けた場合を示している。 流延室内の構成を示す概略側面図であり、流延ビードの振動を検出するために距離計を用いた場合を示している。 流延室内の構成を示す正面図であり、流延ビードの振動を抑制するために圧電素子部を設けた場合を示している。 流延室内の構成を示す概略側面図であり、流延ビードの振動を検出するために、減圧チャンバ内に気圧計を用いた場合を示している。
符号の説明
10 フイルム製造ライン
21 ドープ
21a 流延ビード
30 流延ダイ
32 流延ドラム
33 流延膜
34 剥取ローラ
36 減圧チャンバ
76a,76b カメラ
77,81,111 制御部
77a,81a,111a 振動検出部
77b,81b,111b 抑制振動生成部
78 スピーカ
80 距離計
90 圧電素子部

Claims (9)

  1. 走行する支持体上に流延ダイから、ポリマー及び溶媒を含むドープを流延して流延ビードとし、この流延ビードにより前記支持体上に帯状の流延膜を形成し、前記流延膜が固化した後にこの流延膜を前記支持体から剥ぎ取ってフイルムを製造する溶液製膜方法において、
    前記流延ダイに対し前記支持体走行方向の上流側に減圧チャンバを備え、
    前記流延ビードに発生している厚み方向での振動を抑制するために、前記厚み方向での振動を抑えるために前記厚み方向での振動と逆位相で振幅が元の振幅の0.2倍以上〜1倍以下の抑制振動を前記流延ビードに加える振動抑制工程と、
    前記振動を検出する振動検出工程と、
    を有し、
    前記振動検出工程は、前記減圧チャンバ内の空気圧変動に基づき前記振動を特定することと、
    前記振動検出工程により検出した振動に基づき前記減圧チャンバ内で抑制振動信号を生成し、この抑制振動信号に基づき音波を発生させて前記流延ビードに前記抑制振動を加える音波発生工程を含むこととを特徴とする溶液製膜方法。
  2. 走行する支持体上に流延ダイから、ポリマー及び溶媒を含むドープを流延して流延ビードとし、この流延ビードにより前記支持体上に帯状の流延膜を形成し、前記流延膜が固化した後にこの流延膜を前記支持体から剥ぎ取ってフイルムを製造する溶液製膜方法において、
    前記流延ダイに対し前記支持体走行方向の上流側に減圧チャンバを備え、
    前記流延ビードに発生している厚み方向での振動を抑制するために、前記厚み方向での振動を抑えるために前記厚み方向での振動と逆位相で振幅が元の振幅の0.2倍以上〜1倍以下の抑制振動を前記流延ビードに加える振動抑制工程と、
    前記振動を検出する振動検出工程と、
    を有し、
    前記振動検出工程は、前記流延ダイの端部方向から前記流延ビードの側面を撮像し、この撮影画像に基づき前記振動を特定することと、
    前記振動検出工程により検出した振動に基づき前記減圧チャンバ内で抑制振動信号を生成し、この抑制振動信号に基づき音波を発生させて前記流延ビードに前記抑制振動を加える音波発生工程を含むこととを特徴とする溶液製膜方法。
  3. 走行する支持体上に流延ダイから、ポリマー及び溶媒を含むドープを流延して流延ビードとし、この流延ビードにより前記支持体上に帯状の流延膜を形成し、前記流延膜が固化した後にこの流延膜を前記支持体から剥ぎ取ってフイルムを製造する溶液製膜方法において、
    前記流延ダイに対し前記支持体走行方向の上流側に減圧チャンバを備え、
    前記流延ビードに発生している厚み方向での振動を抑制するために、前記厚み方向での振動を抑えるために前記厚み方向での振動と逆位相で振幅が元の振幅の0.2倍以上〜1倍以下の抑制振動を前記流延ビードに加える振動抑制工程と、
    前記振動を検出する振動検出工程と、
    を有し、
    前記振動検出工程は、前記流延ダイに対し前記支持体走行方向上流側または下流側に配置される距離測定部により、前記流延ビードの幅方向における複数点の距離を測定し、この距離データに基づき前記振動を特定することと、
    前記振動検出工程により検出した振動に基づき前記減圧チャンバ内で抑制振動信号を生成し、この抑制振動信号に基づき音波を発生させて前記流延ビードに前記抑制振動を加える音波発生工程を含むこととを特徴とする溶液製膜方法。
  4. 前記音波発生工程では、前記流延ビードの幅方向に複数個設けたスピーカにより前記音波を発生させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載の溶液製膜方法。
  5. 前記振動検出工程により検出した振動に基づき抑制振動信号を生成し、この抑制振動信号に基づき、前記流延ダイに設けた振動発生部材を駆動し前記流延ビードに前記抑制振動を加える振動発生工程を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の溶液製膜方法。
  6. 前記振動発生部材は、前記流延ビードの幅方向に複数個設けられていることを特徴とする請求項5記載の溶液製膜方法。
  7. 走行する支持体上に流延ダイから、ポリマー及び溶媒を含むドープを流延して流延ビードとし、この流延ビードにより前記支持体上に帯状の流延膜を形成し、前記流延膜が固化した後にこの流延膜を前記支持体から剥ぎ取ってフイルムを製造する溶液製膜設備において
    記流延ダイに対し前記支持体走行方向の上流側に設けられる減圧チャンバと
    前記減圧チャンバ内の空気圧振動に基づき前記流延ビードに発生している厚み方向での振動を特定して検出する振動検出部と、
    前記厚み方向での振動を抑制するために、前記振動検出部により検出した振動に基づき前記減圧チャンバ内で振動抑制信号を生成し、この抑制振動信号に基づき前記流延ビードに前記厚み方向での振動と逆位相で振幅が元の振幅の0.2倍以上〜1倍以下の抑制振動を加える抑制振動付与部とを備えた振動抑制装置とを有することを特徴とする溶液製膜設備。
  8. 走行する支持体上に流延ダイから、ポリマー及び溶媒を含むドープを流延して流延ビードとし、この流延ビードにより前記支持体上に帯状の流延膜を形成し、前記流延膜が固化した後にこの流延膜を前記支持体から剥ぎ取ってフイルムを製造する溶液製膜設備において
    記流延ダイに対し前記支持体走行方向の上流側に設けられる減圧チャンバと
    前記流延ダイの端部方向から前記流延ビードの側面を撮像し、この撮影画像に基づき前記流延ビードに発生している厚み方向での振動を特定して検出する振動検出部と、
    前記厚み方向での振動を抑制するために、前記振動検出部により検出した振動に基づき前記減圧チャンバ内で振動抑制信号を生成し、この抑制振動信号に基づき前記流延ビードに前記厚み方向での振動と逆位相で振幅が元の振幅の0.2倍以上〜1倍以下の抑制振動を加える抑制振動付与部とを備えた振動抑制装置とを有することを特徴とする溶液製膜設備。
  9. 走行する支持体上に流延ダイから、ポリマー及び溶媒を含むドープを流延して流延ビードとし、この流延ビードにより前記支持体上に帯状の流延膜を形成し、前記流延膜が固化した後にこの流延膜を前記支持体から剥ぎ取ってフイルムを製造する溶液製膜設備において
    記流延ダイに対し前記支持体走行方向の上流側に設けられる減圧チャンバと
    前記流延ダイに対し前記支持体走行方向上流側または下流側に配置される距離測定部により、前記流延ビードの幅方向における複数点の距離を測定し、この距離データに基づき前記流延ビードに発生している厚み方向での振動を特定して検出する振動検出部と、
    前記厚み方向での振動を抑制するために、前記振動検出部により検出した振動に基づき前記減圧チャンバ内で振動抑制信号を生成し、この抑制振動信号に基づき前記流延ビードに前記厚み方向での振動と逆位相で振幅が元の振幅の0.2倍以上〜1倍以下の抑制振動を加える抑制振動付与部とを備えた振動抑制装置とを有することを特徴とする溶液製膜設備。
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