JP5105705B2 - 光安定化軟カプセル剤 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、薬物を効果的に遮光する剤皮を有する光安定化軟カプセル剤とその製造方法に関するものであり、特に、薬物を効果的に遮光する薄い剤皮を有する光安定化軟カプセル剤に関するものである。
背景技術
従来、光に対して不安定な物質を製剤化する際には、コーティング錠、硬カプセル剤、軟カプセル剤、遮光性容器に充填した内服用液剤や粉末製剤等の剤型が用いられている。例えば、特公平5−15691には、剤皮に酸化チタンを0.2重量%添加した軟カプセル剤の例が報告されている。また、2重量%以下の酸化チタンと0.5重量%以下のベンガラとを組み合わせた硬カプセル剤の例が、特公昭57−4345に報告されている。光に不安定な物質が、油状、懸濁状、乳濁状等の液状である場合、難溶性である場合、易酸化性である場合等には、遮光性剤皮を有する軟カプセル剤が好適に使用されている。
軟カプセル剤の製法としては、2枚のシート状剤皮形成用物質を打ち抜いて成形する平板法やロータリー法の他、2重のノズルから内容液と剤皮形成溶液とを同時に硬化液中に滴下する液中硬化被覆法(滴下法)等が知られている。液中硬化被覆法で製造した軟カプセルは、剤皮に継目がないことから、シームレスソフトカプセルとも呼ばれる。
平板法やロータリー法と比較して、液中硬化被覆法では、より粒径の小さい(例えば粒径が2mm以下等)軟カプセル剤を製造することができ、小児、高齢者、あるいは嚥下能力の低下した患者にも服用しやすい顆粒状の軟カプセル剤を製造することも可能である。このような粒径の小さい製剤では、消化管内での薬物分散性が向上し、吸収のバラツキが小さくなることが期待されている。
通常の軟カプセル剤は、粒径が約4〜20mmでかつ剤皮の厚みは約200〜600μmである。したがって、上述のように、約0.1〜2重量%の遮光剤を剤皮に添加することで、内部の有効成分を効果的に遮光することができる。しかしながら、従来の技術では、粒径が小さくなればなる程、剤皮厚が薄くなることが避けられなかった。そのため、粒径が2mm以下の軟カプセル剤の場合には、従来の剤皮処方では、光に対して不安定な有効成分を十分に遮光するだけの剤皮厚さを確保することができなかった。
上述したように、粒径が小さく、かつ遮光性剤皮により内容薬物の光分解を十分に抑制できる軟カプセル剤は、これまでのところ実用化に至っていない。
発明の開示
本発明の目的の一つは、有効成分を効果的に遮光する剤皮を有する光安定化軟カプセル剤、特に小型の光安定化軟カプセル剤を提供することである。
本発明の別の目的は、こうした光安定化軟カプセル剤の製造方法を提供することである。
本発明者は、軟カプセル剤の剤皮の処方及び製造方法について鋭意検討した。その結果、非水溶性遮光剤を高含量添加した剤皮処方及びその調製技術を開発した。又、この技術により剤皮厚200μm以下の薄い軟カプセル剤皮であっても、光透過率を十分低くすることが可能となり、粒径が小さくても光に不安定な薬剤を含有する軟カプセル剤の光安定化が可能となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明によれば、非水溶性遮光剤を含有し平均厚さが200μm以下である剤皮と、この剤皮に被包される薬物と、を含むことを特徴とする光安定化軟カプセル剤が提供される。
本発明の光安定化軟カプセル剤においては、剤皮構成成分総量に対する非水溶性遮光剤の量が5〜30重量%であることが好ましい。
本発明の光安定化軟カプセル剤においては、非水溶性遮光剤が酸化チタンであることが好ましい。
本発明の光安定化軟カプセル剤においては、軟カプセル剤の平均粒径が2mm以下であることが好ましい。
本発明の光安定化軟カプセル剤においては、剤皮に継ぎ目がないことが好ましい。
本発明の光安定化軟カプセル剤においては、薬物が光に不安定な物質であることが好ましい。
本発明の光安定化軟カプセル剤においては、薬物が液状であるかあるいは薬物が液状の基剤に溶解または懸濁されていることが好ましい。
本発明の光安定化軟カプセル剤においては、薬物がビタミンD誘導体であることが好ましい。
本発明の光安定化軟カプセル剤においては、剤皮の主構成成分がゼラチンであることが好ましい。
本発明の別の側面によれば、非水溶性遮光剤を含有する軟カプセル剤の剤皮の形成に使用する剤皮形成液の調製方法であって、非水溶性遮光剤をゲル化剤を含まない溶媒中に分散させる工程を含むことを特徴とする剤皮形成液の調製方法が提供される。分散が超音波により行われることが好ましい。
本発明のさらに別の側面によれば、剤皮に非水溶性遮光剤を含有する軟カプセル剤の製造方法であって、
(i)下記の工程(a)〜(c)を含む剤皮形成液を調製する工程と、
(a)ゲル化剤を溶媒Aに溶解させる工程、
(b)非水溶性遮光剤をゲル化剤を含まない溶媒B中に分散させる工程、
(c)ゲル化剤が溶解された溶媒Aと非水溶性遮光剤が分散された溶媒Bとを混合する工程、
(ii)工程(i)で調製された剤皮形成液を用いて軟カプセル剤の剤皮を形成する工程と、
を含むことを特徴とする軟カプセル剤の製造方法が提供される。
上記の工程(i)において、工程(a)と(b)のどちらが先に行われてもよく、あるいは同時に行われてもよい。工程(a)の分散が超音波により行われることが好ましい。
本発明の軟カプセル剤の製造方法においては、軟カプセル剤の剤皮を形成する工程が液中硬化被覆法で行われることが好ましい。
本発明の光安定化軟カプセル剤が、本発明の軟カプセル剤の製造方法により製造されることが好ましい。
本発明のさらに別の側面によれば、本発明の光安定化軟カプセル剤(好ましくは本発明の軟カプセル製造方法により製造される)を含む分包製剤が提供される。
本発明のさらに別の側面によれば、本発明の光安定化軟カプセル剤(好ましくは本発明の軟カプセル製造方法により製造される)を用いて製造された硬カプセル剤、錠剤、内服用液剤または外用剤が提供される。
なお、本出願が主張する優先権の基礎となる出願である特願2002−134070号の開示は全て引用により本明細書の中に取り込まれる。
発明を実施するための好適な形態
本発明において、軟カプセル剤とは、薬物自体、又はこれらに適当な賦形剤や基剤などを加えたものを、ゼラチンなど適当なゲル化剤に必要に応じてグリセリン又はソルビトールなどの多価アルコール類等を加えて塑性を増した剤皮成分で被包して一定の形状に成形したものを意味し、第十三改正日本薬局方(日局13(JP13))に定義される軟カプセル剤、USP24に記載される軟カプセル剤の他、いわゆるマイクロカプセル等の概念もすべて含むものである。軟カプセル剤は、内容物(薬物自体あるいは基剤等と混合された薬物)と、これらを被包する剤皮とから構成される。
本発明において、薬物とは、特定の効果、機能、効能を有する物質の総称である。例えば、ヒト又は動物の疾患の治療、予防、診断を目的として使用される物質、即ち、ヒトあるいは動物用の医薬品および保健機能食品や一般食品の栄養成分、動物用飼料等が挙げられる。また、消臭剤や殺虫剤、抗菌剤、さらには染料や顔料、着色剤等も含まれる。従って、本発明の軟カプセル剤は医薬品、農業用品、衛生用品の他、事務用品、玩具、その他工業用製品にも応用することができる。
軟カプセル剤は、油状又は懸濁状等の液状薬物、難溶性薬物、易酸化性薬物等の経口製剤化に有用な剤形である。軟カプセル剤の内容物は液状であることが多いが、適当な機器を使用すれば、粉状や固形状の薬物も軟カプセル剤に充填することができる。
本発明における光安定化軟カプセル剤とは、本来光に不安定な薬物を遮光効果の高いカプセル剤皮で被覆することにより、遮光性剤皮非存在下と比較して、該薬物の光照射時の安定性を向上させるという特徴を有する軟カプセル剤を意味する。光安定化軟カプセル剤とすることで、通常の取り扱い、運搬又は保存状態において、本来光に不安定な薬物の光化学的影響による活性、色調、臭い、味等の物理化学的性質の変化、損失を、実用上許容できる程度まで防げることが望ましい。光安定化軟カプセル剤には、光安定化ソフトカプセル製剤、光安定化シームレスソフトカプセル製剤、光安定化小型シームレスソフトカプセル製剤、光安定化マイクロカプセル製剤等が含まれる。
本発明の軟カプセル剤に充填される薬物は特に制限はないが、光に対して不安定な薬物を充填すれば、効果的に遮光することができる。例えば、ニフェジピン等のジヒドロピリジン誘導体、リトナビルやサキナビル等の抗ウイルス・HIVプロテアーゼ阻害薬、クロフィブラート等の高脂血症治療薬、イオポダートナトリウム、ヨウ化ナトリウム等のヨード類、イコサペント酸エチル(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等の高度不飽和脂肪酸誘導体類、リコピン、ビキシン、β−カロチン、キサントフィル、ルティン等のカルチノイド類、代謝性強心剤であるユビデカレノン等のユビキノン(補酵素Q)、各種ビタミン誘導体、その他、インドメタシン、コルヒチン、ジアゼパム、シロシンゴピン、ノルエチステロン、ピレタニド、プロペリシアジン、ペルフェナジン、メキタジン、メダゼパム、メナテトレノン、塩酸インデノロール、レセルピン、ソファルコン、メシル酸ブロモクリプチン、塩酸ブフェトロール、塩酸オクスブレノール等を本発明の軟カプセル剤に充填すれば、効果的に遮光することができる。
ビタミン誘導体の中でも、脂溶性のビタミン誘導体が好ましく用いられる。例えば、トレチノイン、肝油、パルミチン酸レチノール等のビタミンA誘導体、エトレチナート等のビタミンA類似物質、ビタミンD誘導体、ニコチン酸トコフェロール、酢酸トコフェロール、コハク酸トコフェロールカルシウム等のビタミンE誘導体、フェロキノン(ビタミンK1)、メナキノン(ビタミンK2)、メナジオン(ビタミンK3)、メナテトレノン、フィトナジオン等のビタミンK誘導体等がある。
ビタミンD誘導体とは、9,10−セコアンドロスタン(9,10−secoandrostan)骨格を有する化合物であり、3位の他1位に水酸基を有していてもよく、17位に水酸基が置換されていてもよいアルキル側鎖を有していてもよく、あるいは2位に水酸基が置換されてもよいアルキル側鎖を有していてもよい。また、26位あるいは27位の水素原子がフッ素原子で置換される等、アルキル基側鎖および基本骨格に置換基を有していてもよい。具体的には、ビタミンD誘導体(エルゴカルシフェール誘導体)、ビタミンD誘導体(コレカルシフェール誘導体)等である。
例えば、ビタミンD誘導体についてはより具体的に、1α−ヒドロキシビタミンD、24−ヒドロキシビタミンD、25−ヒドロキシビタミンD、1α,24−ジヒドロキシビタミンD、1α,25−ジヒドロキシビタミンD、24,25−ジヒドロキシビタミンD、1α,24,25−トリヒドロキシビタミンD、1α,25−ジヒドロキシ−22−オキサビタミンD、1α,25−ジヒドロキシ−2β−(3−ヒドロキシプロポキシ)ビタミンD、1α,25−ジヒドロキシ−26,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロビタミンD等が挙げられる。
有効成分である薬物そのものを本発明の軟カプセル内部に充填してもよいが、何らかの基剤や賦形剤と混合したものを充填してもよい。薬物の活性を損なわず、かつ、軟カプセル剤皮の強度、ガス透過性、pH及び時間依存的又は非依存的な崩壊・溶出特性等の諸物性に悪影響を及ぼさない基剤であれば、脂溶性基剤であっても水溶性基剤であってもよい。又、加温するかあるいは他の溶解剤で希釈する等によりカプセル充填が可能となるものであれば、基剤自体は常温で液体であっても固体であっても良い。例えば、大豆油、ゴマ油、綿実油、オリブ油等の植物油、中鎖脂肪酸トリグリセライド等の脂肪酸グリセライド、プロピレングリコール、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、トリアセチン、流動パラフィン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、エタノール、精製水等を単独又は混合して用いることができる。ビタミンA、D、E、K等の脂溶性薬物の溶解基剤としては、植物油又は脂肪酸グリセライド類が好ましく、特に、中鎖脂肪酸トリグリセライドが好ましい。水溶性基剤を用いる場合には、剤皮への影響を考慮し、剤皮層と内容物層との間に保護層を設けることが好ましい。
本発明の軟カプセル剤皮に充填される薬物としては、それ自体が液状である薬物や、上述のような基剤に溶解、懸濁、乳濁等された薬物が好ましく例示されるが、これらに限定されるわけではなく、固形状(粉状、顆粒状等)や半固体状(クリーム状等)の薬物であってもよい。
本発明の軟カプセル剤は粒径が2mm以下であることが好ましい。本願においては、こうしたカプセル剤を小型軟カプセル剤と称するが、いわゆるマイクロカプセル剤の一部も含む概念である。本願の小型軟カプセル剤は、カプセルの粒径が2000μm以下、好ましくは1500μm以下、より好ましくは1200μm以下、さらに好ましくは1000μm以下、最も好ましくは700μm以下である。また、粒径が50μm以上であることが好ましく、より好ましくは100μm以上、さらに好ましくは200μm以上、いっそう好ましくは400μm以上、最も好ましくは500μm以上である。より具体的には、粒径が50〜2000μm、好ましくは100〜1500μm、より好ましくは200〜1200μm、さらに好ましくは400〜1000μm、最も好ましくは500〜700μmである。こうした粒径を有する小型軟カプセル剤は、市販の製造機械、例えばスフェレックスラボ(フロイント産業)を用いて、液中硬化被覆法等で製造することができる。また、コアセルベーション法、相分離法、界面重合法、in situ重合法、液中乾燥法等、公知のマイクロカプセルの製造方法により製造することができる。
ここで軟カプセル剤の粒径とは、軟カプセル剤の外径を意味し、任意のひとつの軟カプセル剤を選択し、当該軟カプセル剤の任意の一箇所を測定して粒径としてもよいし、数箇所、好ましくは3箇所、より好ましくは5箇所を測定し、その平均値を粒径としてもよい。さらに、同様の測定を数個、好ましくは5個以上、より好ましくは10個以上の軟カプセル剤で行い、その平均粒径を用いることが最も好ましい。
本発明の軟カプセル剤の形は、特に制限されないが、球形、楕円形等が好ましい。また、剤皮に継ぎ目のないシームレスソフトカプセル剤であることが好ましい。
本発明の軟カプセル剤は、剤皮厚が200μm以下であることが好ましい。剤皮厚とは、軟カプセル剤の剤皮部断面の厚みである。通常、楕円形の軟カプセル剤の場合にはその短径方向にカプセル剤を切断し、球形軟カプセル剤の場合には軟カプセル剤の中心を通る任意の方向に軟カプセル剤を切断し、剤皮部切断面の厚みを計測する。計測は1個の軟カプセル剤の断面を用い、断面全体の剤皮厚を代表させるべく計測する。例えば、最も厚い部分と最も薄い部分との2箇所を計測して平均する。好ましくは、最も厚い部分と最も薄い部分と平均的部分との3箇所を計測して平均する。さらに好ましくは最も厚い部分と最も薄い部分を含む任意の5箇所を計測し、その平均値を用いる。さらに、同様の測定を数個、好ましくは5個以上、より好ましくは10個以上の軟カプセル剤で行い、その剤皮厚平均値を用いることが望ましい。
本発明における軟カプセル剤の剤皮の主構成成分はゲル化剤であり、ゼラチン、寒天等を単独又は混合して使用することができる。ゼラチンは、酸処理ゼラチン、アルカリ処理ゼラチンの他、コハク化ゼラチン等の化学修飾ゼラチンを用いてもよい。軟カプセル剤の剤皮には、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール等公知の可塑剤を添加することができる。又、剤皮の強度、ガス透過性、pH及び時間依存的又は非依存的な崩壊・溶出特性等の諸物性を制御したり、これら諸物性の経時的な変化を抑制したりする目的で、カラギーナン、ジェランガム、キサンタンガム、アラビアゴム、ローストビーンガム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、デキストリン、プルラン等の添加剤を任意の割合で1種以上配合することができる。
この他、必要により、剤皮又は内容物に任意の添加剤を含有せしめてもよい。例えば、カラメル、β−カロチン、タール系色素等の着色剤、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン等の防腐剤、BHT、BHA、トコフェロール、没食子酸、没食子酸プロピル、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸ステアリン酸エステル等の抗酸化剤又は安定化剤、脂肪酸モノグリセライド、ミツロウ等の増粘剤あるいは分散剤、エタノール、酢酸エチル、界面活性剤等の溶解剤や溶解補助剤を1種以上添加することができる。
軟カプセル剤皮は、1重量%以上の水分を含むことが好ましく、さらに好ましくは5重量%以上、最も好ましくは7重量%以上である。また、20重量%以下の水分を含むことが好ましく、さらに好ましくは15重量%以下、最も好ましくは13重量%以下である。より具体的には、1〜20重量%、好ましくは5〜15重量%、最も好ましくは7〜13重量%の水分を含むことが好ましい。
なお、剤皮の構成成分としては、被包される薬物やその基剤等の内容物の活性を損なわない物質を使用することが好ましい。例えば、内容物と反応し易い物質は使用しないことが好ましい。
本発明の光安定化軟カプセル剤による薬物の光安定化の効果は、例えば、下記のようにして評価できる。ある薬物を光安定化軟カプセル剤に製剤化したものと、該軟カプセル剤の薬物を含む内容物のみ(対照)とを、一定の照射条件下で保存し、両者の保存前後の有効成分含量低下率(100%−残存率%)を比較する。この際、対照とする内容物は、製剤化された光安定化軟カプセル剤内部より抜き取ったものを用いてもよいし、該軟カプセル剤内容物と同一組成となる様に別途調製した試料を用いてもよい。あるいは、ある薬物を、光安定化軟カプセル剤と、剤皮に遮光剤を含有しないこと以外は同じ軟カプセル剤(対照)とに製剤化し、両者を一定の照射条件下で保存し、保存前後の両者の有効成分含量低下率(100%−残存率%)を比較する。光安定化軟カプセル剤の有効成分含量低下率が、対照と比較して有意に低い場合には、光安定化されたということができる。照射条件は、例えば、白色蛍光灯を用いて積算照度60万ルクス×時間(lux・hr)、120万lux・hr、あるいは近紫外蛍光ランプを用いて積算放射エネルギー200W・h/m、これらの組み合わせ、等が用いられる。又、保存前後の薬物含量低下率を比較する代わりに、分解物生成量で評価しても良く、その場合には、光安定化軟カプセル剤の分解物生成量が、対照と比較して有意に低い場合には、光安定化されたということができる。
本発明における非水溶性遮光剤とは、軟カプセル剤皮中に添加することにより光の透過を抑制するものである。ここで「非水溶性」とは、その遮光剤1gを溶かすのに要する水の量が100mL以上であることを意味する。具体的には、酸化チタン、三二酸化鉄(ベンガラ)、黄色三二酸化鉄、黄酸化鉄、酸化亜鉛等の金属酸化物、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸等の無機化合物、食用赤色3号アルミニウムレーキ、食用黄色4号アルミニウムレーキ、食用黄色5号アルミニウムレーキ、食用緑色3号アルミニウムレーキ、食用青色2号アルミニウムレーキ、銅クロロフィリンナトリウム等の食用色素等が挙げられる。本発明ではこれらの非水溶性遮光剤が1種以上使用される。高い遮光効果を得る為には、金属酸化物を用いることが好ましく、中でも酸化チタン(二酸化チタン:TiO)を使用することがより好ましい。本発明に使用する酸化チタンとしては、市販の酸化チタンを用いることができ、アナターゼ型、ルチル型のいずれを用いてもよい。
例えば、酸化チタンとしては、通常、平均粒子径0.2〜0.4μmのものが汎用されるが、本発明において使用可能な酸化チタンの粒子径の制限は無く、遮光効果をより高める目的で0.2μm以下の平均粒子径を有する酸化チタンを用いてもよい。
より薄い軟カプセル剤皮で光安定化効果を確保する為には、非水溶性遮光剤の含量は、剤皮の構成成分総量(非水溶性遮光剤重量を含む)を100%とした場合に、5重量%以上であることが好ましく、より好ましくは10重量%、さらに好ましくは15重量%以上である。また、30重量%以上の遮光剤を添加した場合には、剤皮の成形性が悪くなり、製剤の強度も低下する傾向であったため、30重量%以下であることが好ましく、25重量%以下であることがさらに好ましい。最も好ましくは約20重量%である。より具体的には、5〜30重量%、好ましくは、10〜25重量%、最も好ましくは15〜20重量%である。なお、本明細書においては、剤皮構成成分総量とは、剤皮形成液調製のために添加する水分(すなわち水および揮発性溶媒)以外の剤皮成分量の合計を指す。例えば、本明細書実施例1〜3においては、剤皮構成成分総量は、剤皮形成液処方中の「精製水」以外の成分の合計、すなわち「ゼラチン」、「D−ソルビトール」、「酸化チタン」の処方重量の合計を指す。剤皮構成成分は必ずしも常温で固体である必要はなく、例えばグリセリン等の含水成分も剤皮構成成分である。この場合、グリセリンに由来する剤皮構成成分量としては、処方時に使用した含水状態でのグリセリンの重量を使用する。
非水溶性遮光剤を軟カプセル剤皮中に所望の含量添加するには、剤皮構成成分総量に対する非水溶性遮光剤の含量を調節すればよい。例えば、非水溶性遮光剤含量が10重量%の軟カプセル剤皮を得るには、他の剤皮構成成分(剤皮形成液調製のために添加する水および揮発性溶媒は除く)の総量:非水溶性遮光剤量を90:10となる様に剤皮形成液を調製すればよい。
また、非水溶性遮光剤による光安定化効果をより有効にするためには、剤皮中に非水溶性遮光剤が出来るだけ均一に分散していることが好ましい。言い換えれば、出来るだけ凝集粒子魂が少ない一次粒子に近い状態であることが好ましい。一次粒子とは二次粒子を構成する単位粒子のことであり、二次粒子は、酸化チタン等の微粒子が、気体や液体中で凝集体として存在している状態を表す言葉である。従って、一次粒子は、微粒子が通常気体や液体中で存在している凝集状態の粒子よりも小さな粒子である。
ある特定の非水溶性遮光剤について、剤皮厚および添加量と光安定化効果との関係を調べる為には、例えば、下記の実施例に記載したように、厚さや非水溶性遮光剤の添加量の異なる剤皮サンプルシートを作製し、遮光効果を測定することができる。また、実際に、剤皮厚さや非水溶性遮光剤添加量の異なる各種軟カプセル剤を製造し、薬物の残存率等を測定してもよい。
本発明の光安定軟カプセル剤の製法としては、液中硬化被覆法が好ましく用いられるが、特にこの方法に限定されるものではなく、本発明の光安定軟カプセル剤を製造できる方法であれば、どのような方法でも良い。例えば、平板法、ロータリー法、気中懸濁被覆法、界面重合法、in−situ重合法、相分離法、液中乾燥法、精電的合体法、噴霧乾燥造粒法、融解分散冷却法(スプレーチリング法)、内包物交換法、粉床法、低温カプセル化法、真空蒸着被覆法、高速気流中衝撃法等が挙げられる。
液中硬化被覆法とは滴下法とも呼ばれ、互いに溶け合わない液体間に働く界面張力を利用してカプセルを形成せしめることを基本原理とする方法である。例えば、同心円状に配置された2重ノズルを用いて、薬物を含んだ油性の薬液を中心ノズルから、水性の剤皮形成液を外側のノズルから、同時に油性の硬化液中に滴下せしめることにより、内部が薬液、外側が剤皮形成液からなる2重の構造を保った球形のカプセルを得ることができる。また、この原理を応用した方法を総称して滴下法と呼ばれる。例えば、1重カプセルや多重カプセル、非球形カプセル、薬物を剤皮中に含有したカプセル、親水性基剤を内容液とするカプセルも滴下法により製造することができる。滴下の方法には特に制限はなく、ノズルは硬化液に接していなくてもよく、即ち、空中に設置しても、硬化液中に設置してもよい。上記原理を用いた軟カプセル剤の充填装置は、Globex型充填機とも呼ばれている。滴下法により充填された軟カプセル剤は、必要に応じて、乾燥などの工程を加えられる。
剤皮形成液濃度=剤皮構成成分総量/(剤皮構成成分総量+剤皮形成液調製液の調製のために添加する水あるいは揮発性溶媒の量)は、カプセルの形成性を考慮して選択すればよい。例えば、液中硬化被覆法で剤皮重量:内容物重量=4:6(剤皮率40%)のカプセルを製造する際の剤皮形成液濃度は、カプセルの形成性を考慮して決定すればよく、濃度25重量%の剤皮形成液を用いて、剤皮形成液重量:内容物重量=16:6の比率でカプセル充填してもよいし、濃度40重量%の剤皮形成液を用いて、剤皮形成液重量:内容物重量=10:6にてカプセル充填してもよい。いずれの場合も乾燥工程を経て剤皮率40%の軟カプセル剤を得ることができる。ここで、剤皮形成液重量には、剤皮形成液調製のために添加される水あるいは揮発性溶媒の重量が含まれる。
製造された軟カプセル剤間の剤皮遮光性偏差を少なくするためには、カプセル充填作業の開始時より終了時迄、剤皮形成液中の非水溶性遮光剤の分散状態を一定に保つ必要がある。言い換えれば、剤皮形成液が充填機のタンク中にある間に、非水溶性遮光剤が容易に沈降しないことが重要である。従って製造上の観点からは、剤皮形成液の調製後、少なくとも充填作業中は非水溶性遮光剤が容易に沈降せず、分散状態が維持可能であることが好ましい。充填作業に要する時間は、使用する充填方法、スケールにより異なるが、充填開始前の装置条件調整に要する時間を考慮すれば、少なくとも1時間以上、好ましくは3時間以上は所定の分散状態が維持できることが望ましい。
非水溶性遮光剤を剤皮形成液中に分散させるには、プロペラミキサー、ホモミキサー等既知のミキサーを使用できるが、より均一に分散させる為には、超音波を照射することが好ましい。例えば、市販の超音波洗浄器を使用できる。しかし、本発明のように高含量の非水溶性遮光剤を添加する場合には、ゼラチン等のゲル化剤の溶解液に非水溶性遮光剤を添加し、その後に超音波照射しても充填作業開始時から終了時まで満足な分散性を得ることが容易でないことが分かった。我々は、一旦水中で非水溶性遮光剤を超音波等で分散させ、これをゲル化剤の溶解液中に添加する方法を試みた結果、多量の非水溶性遮光剤を添加しても充填作業終了時まで満足な分散性を確保でき、良好な遮光性を有する軟カプセル剤がカプセル間のばらつきなく製造できることを見出した。
本明細書においては、このような、非水溶性遮光剤を水中に分散させ、その後ゲル化剤溶解液中に添加することを特徴とする剤皮形成液の調製方法を、水中分散法と呼ぶ。非水溶性遮光剤を水中に分散させるには、常法に従って、例えば、ミキサーを使用してもよいが、超音波を照射することがより好ましい。ここで、水中分散法の「水中」とは、ゲル化剤を含まない溶媒という意味であり、純粋な水だけでなく、例えば、可塑剤、着色剤、溶解剤、溶解補助剤、分散剤、可溶化剤、安定化剤、矯味剤、矯臭剤、甘味剤、吸着剤、付着防止剤、抗酸化剤、防腐剤、保存剤、防湿剤、着香剤、香料、pH調節剤、結合剤、崩壊剤、放出制御剤等の添加剤を加えた水溶液中に非水溶性遮光剤を分散させる場合も含む。これらの添加剤は水溶性添加剤であっても、非水溶性添加剤であってもよい。例えば、非水溶性添加剤としては、防腐剤であるパラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸ベンジル、ソルビン酸等が挙げられる。
この水中分散法を用いて調製された剤皮形成液は、非水溶性遮光剤含量が高くても、充填作業に要する時間、所定の分散性を維持できる。最初に非水溶性遮光剤を分散させる水あるいは水溶液の量は、非水溶性遮光剤の重量に対して100重量%以上であることが好ましく、さらに好ましくは300重量%以上である。また、10000重量%以下であることが好ましく、さらに好ましくは5000重量%以下である。ゲル化剤を溶解させるのに使用する水の量は、使用する基剤の種類にもよるが、一般にゲル化剤の重量に対して80重量%以上であることが好ましく、さらに好ましくは200重量%以上である。また、5000重量%以下であることが好ましく、さらに好ましくは1000重量%以下である。使用する非水溶性遮光剤の種類や量にもよるが、一般に、使用する超音波の周波数は10kHz以上、より好ましくは20kHz以上である。また、500kHz以下、より好ましくは60kHz以下である。より具体的には、10kHz〜500kHz、好ましくは20kHz〜60kHzである。照射時間は10秒以上であることが好ましく、30秒以上であることがさらに好ましく、1分以上であることがいっそう好ましい。また、24時間以下であることが好ましく、10時間以下であることがさらに好ましく、30分以下であることが最も好ましい。さらに具体的には、10秒〜24時間、好ましくは30秒〜10時間、さらに好ましくは30秒〜1時間、最も好ましくは1分から30分である。
剤皮形成液中の非水溶性遮光剤の分散程度は、粒度分布測定装置による測定、沈降速度測定、顕微鏡観察等によって評価し得る。本発明のように遮光を目的とする場合には、光透過率の測定によって評価してもよい。
本発明の光安定化軟カプセル剤は、種々の製剤形態に2次加工することが可能である。例えば本発明の光安定化軟カプセルに何らかのコーティングを施してもよい。本発明の光安定化軟カプセル剤を硬カプセル剤に充填してもよい。更に、本発明の光安定化軟カプセル剤を適当な添加剤と共に一定の形状に圧縮成形するか、あるいは、適当な溶媒で湿潤させた添加剤と共に一定の型に入れ成型・乾燥することにより、錠剤としてもよい。内服用液剤や外用剤中に本発明の光安定化軟カプセル剤を配合してもよい。これらの何れの2次加工例においても、本発明の光安定化軟カプセル剤を用いることにより、光に安定な製剤が得られる。
更に、上記の何れの2次加工例においても、本発明の光安定化軟カプセル剤を単一種用いてもよく複数種用いてもよい。即ち、有効成分を異にする複数の光安定化軟カプセルを使用して上記の2次加工を行えば、配合剤を製造することができる。その場合には、個々の薬物がカプセル剤皮で保護されていることから、光安定化のみならず分解反応等の薬物間相互作用も回避される。又、同一の有効成分を含むが、カプセルの粒径や剤皮の厚さ、処方等を変更することで異なる溶出性を示す様に設計した複数種のカプセルを用いて、上記の2次加工を行えば、徐放性製剤、持続性製剤を製造することができる。この場合には、薬物の光安定化に加えて、薬物の放出特性を任意に制御可能な製剤が設計できる。
本発明の光安定化軟カプセル剤は、そのままあるいは種々の製剤形態に2次加工された状態で、瓶等の容器に包装してもよく、1回投与量ごとに包装された分包製剤(unit dose package)としてもよい。具体的には、PTP(press through package)包装等のブリスター包装やSP(strip package)等の包装形態を用いてもよい。あるいは、3方シール、4方シール、スティック包装等の形態に分包してもよい。これらのパッケージには、防湿のため、透湿係数の小さい材質を選択することが望ましい。更に遮光効果を増すため、パッケージ自体にも遮光効果を持たせることも好ましい。
実施例
以下に本発明の実施例を説明するが、本発明の範囲は以下の実施例により限定されるものではない。
なお、下記の実施例においては下記の製品を使用した。
ゼラチン:酸処理ゼラチン、APB−H、新田ゼラチン
D−ソルビトール:DM−50、東和化成工業
酸化チタン:A−100、石原産業
MCT:中鎖脂肪酸トリグリセリド、日清製油ODO
無水エタノール:日局品、和光純薬工業
(実施例1)水中分散法で調製した酸化チタン含有皮膜液の分散性及び光透過性評価
(1)水中分散法による酸化チタン含有剤皮形成液の調製
下記の処方1に従い、水中分散法により剤皮形成液を1000g調製した。剤皮形成液中の剤皮構成成分総量は25重量%、剤皮構成成分総量中の酸化チタンの含量は10重量%とした。
(処方1)
ゼラチン 20.0重量%
D−ソルビトール 2.5重量%
酸化チタン 2.5重量%
精製水 75.0重量%
剤皮形成液の調製手順は以下の通りである。80℃以上の温水500mLにD−ソルビトール25gおよびゼラチン200gを溶解してA液を調製した。乳鉢により摩砕した酸化チタン25gを精製水100mLに添加後、手攪拌下で超音波を47kHzで10分間照射することにより(日本エマソン社製、BRANSONIC ULTRASONIC CLEANER,Model 5210 J−DTH)懸濁液としたB液を調製した。次いで、B液全量を100mesh篩いを通過させてから、A液に添加した。さらに、B液容器(ビーカー)内に残存した酸化チタンを、精製水150mLで共洗いし、この共洗い液も100mesh篩いを通過させた後、A液に添加した。得られた懸濁液を手攪拌することにより剤皮形成液を調製した。
(2)ゼラチン液中分散法による酸化チタン含有剤皮形成液の調製
比較のために、上記の(1)と同処方で、ゼラチン液中分散法により剤皮形成液を調製した。
ゼラチン液中分散法による剤皮形成液の調製手順は、以下の通りである。80℃以上の温水500mLにD−ソルビトール25gおよびゼラチン200gを溶解してA液を調製した。乳鉢により摩砕した酸化チタン25gを精製水100mLの入ったビーカー内に添加後、手攪拌することによりB液を調製した。次いで、B液全量を200mesh篩いを通過させてからA液に添加した。さらに、B液容器(ビーカー)内に残存した酸化チタンを、精製水150mLで共洗いし、この共洗い液も200mesh篩いを通過させた後、A液に添加した。得られた混合液(懸濁液)を60℃以上の温水槽中で超音波を47kHzで1時間照射し(日本エマソン社製、BRANSONIC ULTRASONIC CLEANER,Model 5210 J−DTH)、その後、手攪拌することにより剤皮形成液を調製した。
(3)剤皮形成液中の酸化チタンの分散性評価
剤皮形成液中の酸化チタンの分散状態を確認するため、上記(1)、(2)で調製した剤皮形成液のそれぞれ一部をシャーレにとり、マイクロスコープにて酸化チタンの分散状態を観察した。ゼラチン液中分散法により調製された剤皮形成液と比較して、水中分散法により調製された剤皮形成液では、酸化チタンの凝集物である白い塊が明らかに少なく、良好な分散状態であった。
(4)剤皮の光透過性評価
酸化チタンによる遮光性を評価する目的で、上記(1)、(2)で調製した剤皮形成液を用いて、膜厚0.12〜0.17mmの剤皮サンプルシートを調製し、その光透過率を可視紫外分光光度計(BECKMAN社製SPECTROPHOTOMETER,DU640)により測定した。
サンプルシートは、図1、2に示すように、各剤皮形成液を、3枚のカバーガラス(MATSUNAMI GLASS社製MICRO COVER GLASS)を用いた鋳型に流し込み、5℃で3時間冷却することにより作成した。図1はサンプルシートを含む鋳型の上面図であり、図2は側面図である。
図1、2において、符号1は厚さ0.9〜1.2mmのスライドガラス(MATSUNAMI GLASS社製MICRO SLIDE GLASS、75×25mm)、符号2は厚さ0.12〜0.17mmのカバーガラス(MATSUNAMI GLASS社製MICRO COVER GLASS、18×18mm)、符号3は剤皮サンプルシートを示す。
それぞれの剤皮形成液について、調製直後の剤皮形成液を用いた剤皮サンプルシート3枚と調製1時間後の剤皮形成液を用いた剤皮サンプルシート2枚とを次のように作成した。
上記(1)に記載の方法で剤皮形成液を調製し、即座に鋳型に流し込んで、3枚の剤皮サンプルシートを作成した。また、調製した剤皮形成液をカプセル充填装置(フロイント産業社製スフレックス・ラボ、SPX−LABO)の剤皮形成液保存用容器内(ジャケット)に移し、70℃で1時間、スターラーで攪拌した後に、容器の中部および上部から剤皮形成液を採取した。容器中部から採取した剤皮形成液から1枚、上部から採取した剤皮形成液から1枚、合計2枚の剤皮サンプルシートを作成した。
上記(2)に記載の方法で調製した剤皮形成液からも、同様にサンプルシートを作成した。
各剤皮サンプルシートを可視紫外分光光度計のセルホルダーに張り付け、350〜800nmまでの吸光度を測定し、日局13に記載された下記計算式に従って光透過率を求めた。
Figure 0005105705
調製直後の剤皮形成液を用いたサンプルシートについては、3枚のサンプルシートの光透過率の平均値を算出した。調製1時間後の剤皮形成液を用いたサンプルシートについては、容器中部から採取した剤皮形成液で調製したサンプルシートと、上部から採取した剤皮形成液で調製したサンプルシートと、合計2枚の光透過率の平均値を算出した。
結果を図3に示す。図から明らかなように、調製直後の剤皮形成液を用いたサンプルシートの光透過率は、ゼラチン液中分散法で得られた剤皮形成液による場合も、水中分散法で得られた剤皮形成液の場合も同等であった。水中分散法で得られた剤皮形成液では、調製直後の剤皮形成液を使用した場合と調製1時間後の剤皮形成液を使用した場合とで、光透過率はほぼ同等であった。しかし、ゼラチン液中分散法で得られた剤皮形成液の場合には、調製1時間後の剤皮形成液で作成したサンプルシートの光透過率は、調製直後の剤皮形成液で作成したものと比較して、明らかに上昇していた。
以上の結果より、ゼラチン液中分散法でも、高濃度の酸化チタンを分散させた剤皮形成液の調製は可能であるが、調製後時間が経つと酸化チタンの分散状態が不十分となることがわかった。したがって、ゼラチン液中分散法で調製した剤皮形成液を使用すると、カプセル充填作業の開始時に充填されたカプセル剤と作業中期や後期に充填されるカプセル剤との間に、光安定性の差が生じる可能性がある。一方、水中分散法の場合には、酸化チタンの分散性がより良好であり、かつ図3から明らかなように、時間が経っても沈降が生じにくい。したがって、酸化チタン含有量の高い剤皮形成液を使用しても、均一な品質のカプセル剤の製造が可能になる。
(実施例2)酸化チタン処方量および剤皮厚が光透過性に及ぼす影響
酸化チタン含量の違いによる遮光効果を確認するため、剤皮形成液中の剤皮構成成分総量に対する酸化チタン含量が4重量%、10重量%、20重量%になるように、下記の3種類の処方で剤皮形成液を調製した。
(処方2−1)酸化チタン含量4重量%
ゼラチン 21.5重量%
D−ソルビトール 2.5重量%
酸化チタン 1.0重量%
精製水 75.0重量%
(処方2−2)酸化チタン含量10重量%
ゼラチン 20.0重量%
D−ソルビトール 2.5重量%
酸化チタン 2.5重量%
精製水 75.0重量%
(処方2−3)酸化チタン含量20重量%
ゼラチン 17.5重量%
D−ソルビトール 2.5重量%
酸化チタン 5.0重量%
精製水 75.0重量%
上記の処方で調製した3種の剤皮形成液を用い、剤皮厚と遮光効果の関係を確認する目的で、膜厚0.12〜0.17mmおよび0.9〜1.2mmの剤皮サンプルシートを調製し、光透過率を測定した。
剤皮形成液は実施例1(1)に記載の方法で調製した。調製直後の剤皮形成液から実施例1(4)に記載の方法で剤皮サンプルシートを各3枚作成し、光透過率を測定しその平均値を求めた。ただし、膜厚0.9〜1.2mmの剤皮サンプルシートを調製する際には、図1、2に示す鋳型において、カバーガラスを用いる代わりに厚さ0.9〜1.2mmのスライドガラスを使用した。
図4、5に光透過率の測定結果を示す。図4から明らかなように、350nmより長波長領域においては、酸化チタン処方量の増加に伴い、光透過率が減少していた。図5から明らかなように、いずれの酸化チタン処方量においても、剤皮厚を厚くすることにより光透過率は著しく減少した。
これらの結果より、通常使用される酸化チタン含量(0.1〜2%程度)より高濃度である酸化チタン含量4〜20%の範囲であっても、光透過率の最小限界値は存在せず、剤皮の酸化チタン含量を増加させれば遮光効果が高くなることがわかった。また、剤皮厚を高めれば遮光効果が高くなることが示された。
(実施例3)軟カプセル剤の光安定化効果
軟カプセル剤皮中の酸化チタン含量が異なる4種の軟カプセル剤を液中硬化被覆法にて製造し、光安定性を評価した。
(1)軟カプセル剤の製造
軟カプセル剤内容物としては、1α−ヒドロキシビタミンD((5Z,7E)−9,10−secocholesta−5,7−10(19)−triene−1α,3β−diol)0.0017重量%、MCT 100重量%および無水エタノール5.0重量%の割合で用いた。1α−ヒドロキシビタミンDを無水エタノールに溶解し、さらにMCTを加えて手攪拌することにより内容液を調製した。調製後の内溶液は容器に密封し、使用時まで冷暗所(10℃)に保管した。
剤皮形成液の処方は、剤皮構成成分総量に対する酸化チタンの含量が、0重量%、5重量%、10重量%、20重量%となる様に、下記の4種類を採用した。
(処方3−1)酸化チタン含量0重量%
ゼラチン 22.5重量%
D−ソルビトール 2.5重量%
精製水 75.0重量%
(処方3−2)酸化チタン含量5重量%
ゼラチン 21.25重量%
D−ソルビトール 2.5重量%
酸化チタン 1.25重量%
精製水 75.0重量%
(処方3−3)酸化チタン含量10重量%
ゼラチン 20.0重量%
D−ソルビトール 2.5重量%
酸化チタン 2.5重量%
精製水 75.0重量%
(処方3−4)酸化チタン含量20重量%
ゼラチン 17.5重量%
D−ソルビトール 2.5重量%
酸化チタン 5.0重量%
精製水 75.0重量%
実施例1(1)に従って各剤皮形成液を調製し、蒸発水分量を重量補正した後に容器を密閉し、約60℃の恒温槽に使用時まで一晩保管した。軟カプセル剤の製造はフロイント産業社製スフレックス・ラボ(SPX−LABO)を使用して行った。
剤皮形成液を手攪拌後、スフレックス・ラボの剤皮形成液用ジャケットに入れ、液温が約50℃になるようにジャケット温度を設定後、脱泡処理を行った。
内容液を薬液タンクにセットして、カプセル充填を行った。充填作業には約2〜3時間を要した。得られた軟カプセル剤を20〜30℃にて乾燥して、剤皮率約40%、平均粒子径約650μm、カプセル100mg当り1α−ヒドロキシビタミンDを約1μg含有するように軟カプセル剤を製造した。
(2)平均粒子径、粒径分布、剤皮率、膜厚、剤皮水分含量、硬度の評価
平均粒子径は、デジタルHDマイクロスコープVH−7000(キーエンス社製)を用いて20個のカプセル剤について測定し(n=20)、その平均値を求めた。
粒径分布は、日局13第2追補記載の粉体粒度測定法の第2法ふるい分け法に準じ、ROBOT SHIFTER RPS−85(セイシン企業社製)を用いて測定した。
剤皮率は、軟カプセル剤約500mgを取り、その正確な重量を精密に測定後、乳鉢と乳棒で摩砕し、ヘキサンで3回洗浄して内容液を除去後、室温で2時間放置し、剤皮重量を測定し、下記のように算出した。
剤皮率(%)= (剤皮重量/軟カプセル剤重量)×100
剤皮水分量は、剤皮率測定の際に得られた剤皮の一部を使用し、105℃、2時間の条件で乾燥させ、乾燥前後の剤皮重量から下記のように算出した。
剤皮水分量(%)=〔(乾燥前剤皮重量−乾燥後剤皮重量)/乾燥前剤皮重量〕×100
剤皮厚はデジタルHEマイクロスコープVD−7000を用いて、剤皮率測定で使用した破砕カプセルの剤皮断面映像より、最大膜厚、最小膜厚および平均膜厚を3個の軟カプセル剤で測定し平均を求めた(n=3)。最大膜厚、最小膜厚、平均膜厚の測定個所は、測定者が画面映像により適宜選択、決定した。
硬度は、粒子硬度測定装置(岡田精工)を用いて10個の軟カプセル剤で測定し平均を求めた(n=10)。ロードセル100g用を使用し、測定スピード100μm/秒で測定した。
その結果、平均粒径は、酸化チタン含量に係わらず620〜650μmであり、粒度分布は、いずれも600〜710μmに70%が分布していた。剤皮率は、38〜41%であり、水分含量はいずれの軟カプセル剤も8〜9%であった。剤皮厚は46〜47μmであった。硬度は300〜500gであり、軟カプセル剤間で大きな差はなかった。
(3)光安定効果の評価
各処方の軟カプセル剤を各々約2g取り、シャーレに一層になるように入れ、光加速試験装置内(ライトロン、型式LT−120、ナガノ科学機械製作所)を用いて、60および120万lux・hで25℃の加速条件にて白色光を照射した。1α−ヒドロキシビタミンDの定量は、HPLC分析により以下のように行った。
内部標準溶液(IS溶液)は、p−ヒドロキシ安息香酸n−ドデシル約2mgを精密に量り取り、2−プロパノールを加えて正確に200mLとした溶液10mLを、2−プロパノールで希釈して200mLとすることで調製した。標準溶液は、1α−ヒドロキシビタミンD約2mgを精密に量り取り、エタノールを加えて正確に200mLとすることで調製した。
定量用標準サンプルは、薬物を含まない以外は同一に製造したプラセボカプセル約100mgを量り取り、水2mLと標準溶液100μLを正確に加え、超音波を5分(40℃)照射してカプセルを溶解後、得られた溶液に2−プロパノール4mLおよびIS溶液2mLを添加して5分間振とうした後、遠心分離(4℃,3000rpm,5分)することで調製した。
試料サンプルは、約100mgの軟カプセル剤を量り、水2mLおよびエタノール100μLを正確に加え、超音波を5分(40℃)照射してカプセルを溶解後、得られた溶液に2−プロパノール4mLおよびIS溶液2mLを添加して5分間振とうした後、遠心分離(4℃,3000rpm,5分)することで調製した。
定量用標準サンプルおよび試料サンプルから分取した溶液部分(遠心分離した上清液の全量)から、溶媒を減圧乾固させ、得られた残渣をアセトニトリル1mLにて溶解させ、この内100μLをHPLC分析(Symmetry C18,150×4.6mmI.D.,3.5μm,Waters;アセトニトリル/水/テトラヒドロフラン/酢酸混液(1350:400:250:1))に供した(検出波長:265nm、流速:1.0mL)。
試料サンプルの調製およびHPLCによる定量操作は、それぞれの処方の軟カプセル剤について、3回ずつサンプルを作成して行い(n=3)、各々下記の計算式にて含量を求めた後、3回の平均値を算出した。
Figure 0005105705
また、残存率は加速試験前後の薬物含量比として求めた。
結果を図6に示す。図から明らかなように、いずれの加速条件においても酸化チタン含量の増加に伴い1α−ヒドロキシビタミンDの残存率は上昇した。60万lux・hにおいては、酸化チタン含量0%の場合の残存率は4.9%であったのに対し、酸化チタン含量20%の場合の残存率は98.1%であった。又、120万lux・hにおいても、酸化チタン含量0%の場合の残存率は0%であったのに対し、酸化チタン含量20%の場合の残存率は83.4%であった。これらの結果から、本発明により、剤皮の薄い軟カプセル剤であっても高度な光安定性が確保し得ることがわかった。
産業上の利用の可能性
本発明の光安定化軟カプセル剤は、内容薬物を効果的に遮光でき有用である。
【図面の簡単な説明】
図1は、実施例1、2で使用した剤皮サンプルシート作製用鋳型の上面図である。
図2は、図1の剤皮サンプルシート作製用鋳型の側面図である。
図3は、実施例1で得られた剤皮サンプルシートの、各波長における光透過率を測定した結果を示す図である。図中、縦軸は剤皮の光透過率、横軸は測定波長を示す。白菱形はゼラチン液中分散法による調製直後の剤皮形成液を使用した剤皮サンプルシート、黒菱形はゼラチン液中分散法による調製1時間後の剤皮形成液を使用した剤皮サンプルシート、白三角は水中分散法による調製直後の剤皮形成液を使用した剤皮サンプルシート、黒三角は水中分散法による調製1時間後の剤皮形成液を使用した剤皮サンプルシートの結果である。
図4は、実施例2で得られた剤皮サンプルシートの、各波長における光透過率を測定した結果を示す図である。図中、縦軸は剤皮の光透過率、横軸は測定波長を示す。黒菱形は酸化チタン含量4%、黒四角は酸化チタン含量10%、黒三角は酸化チタン含量20%の剤皮形成液を使用した剤皮サンプルシートの結果である。
図5は、実施例2で得られた剤皮サンプルシートの、酸化チタン含量及び剤皮厚と500nmにおける光透過率との関係を示す図である。
図6は、実施例3で得られた軟カプセル剤の光加速試験結果を示す図である。縦軸は1α−ヒドロキシビタミンDの残存率を示し、横軸は剤皮の酸化チタン含量を示す。黒菱形は加速条件60万lux・h、黒四角は加速条件120万lux・hの結果を示す。

Claims (8)

  1. 非水溶性遮光剤を含有し平均厚さが200μm以下である剤皮と、
    この剤皮に被包される薬物と、
    を含む光安定化軟カプセル剤であって、
    該非水溶性遮光剤の量が剤皮構成成分総量に対して10〜25重量%であり、該軟カプセル剤の平均粒径が2mm以下であり、該薬物が光に不安定な物質であることを特徴とする光安定化軟カプセル剤。
  2. 非水溶性遮光剤が酸化チタンであることを特徴とする請求項1に記載の光安定化軟カプセル剤。
  3. 剤皮に継ぎ目がないことを特徴とする請求項1または2に記載の光安定化軟カプセル剤。
  4. 薬物が液状であるかあるいは薬物が液状の基剤に溶解または懸濁されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光安定化軟カプセル剤。
  5. 薬物がビタミンD誘導体であることを特徴とする請求項4に記載の光安定化軟カプセル剤。
  6. 剤皮の主構成成分がゼラチンであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光安定化軟カプセル剤。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の光安定化軟カプセル剤を含む分包製剤。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の光安定化軟カプセル剤を用いて製造された硬カプセル剤、錠剤、内服用液剤または外用剤。
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