JP5104025B2 - 非水電解質電池 - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解質電池の、特にその負極に関するものである。
携帯機器の小型化、軽量化、高性能化にともない、主電源、バックアップ電源共に、リチウム二次電池の高容量化が求められている。
中でも、近年、需要が大きく増加してきたデジタルスチルカメラの特徴は、主電源が機器から外されることが少ない携帯電話などの場合とは異なり、使用しないときに主電源が外される場合が多く、また、その期間も長いことである。またさらに、その機器の使用寿命も長いことも特徴である。そのため、デジタルスチルカメラのバックアップ電源は高容量と良好な充放電サイクル特性が求められる。また、小型であることが必要なため、直径が1cm以下のコイン型リチウム二次電池や、直径が2cm以下のコイン型リチウム一次電池の使用が多く、その電極としては、ペレット状の成型体の使用が多い。
負極としては、高容量が得られるSi(ケイ素)(4199mAh/g)系の材料が検討され、これまでにSiO用いた電池が、前記携帯電話やデジタルスチルカメラのバックアップ電源として実用化されている。
しかしながら、非炭素系負極材料はリチウムイオンの挿入脱離の際に活物質自身の体積変化が大きい。ケイ素の場合、最大限までリチウムを充電すると、理論上、4.1倍に膨張する。インターカレーション反応を利用する黒鉛の場合は、リチウムは黒鉛層間に挿入されるため、1.1倍の膨張である。このようにケイ素系の負極材料の場合、大きな体積変化により、活物質粒子間に空隙が生じ、容量に有効に使用される部分が減少する。また、体積変化に伴い材料に亀裂を生じ、粒子が微細化し、微細化した粒子は粒子間に空間が生じ、粒子同士の接触による電子伝導網が分断され、電気化学的な反応に関与できない部分が増加し、内部抵抗が上昇、充放電容量が低下するため、必ずしも十分な特性は得られていない。特に、コイン型電池の場合、合剤を型にはめて加圧成型したペレット状の厚みのある成型体を使用するため、その電極の膨張収縮が大きく、集電体上の薄い電極に比べ、成型体内の導電性を維持するのが難しい。
例えば、特許文献1では、ケイ素原子を含む化合物を含有する粒子と気相法炭素繊維との混合物を含むこと、および、ケイ素原子を含む化合物を含有する粒子の表面を炭素質材料により少なくとも一部被覆してなる粒子であることが提案されている。
また、特許文献2では比表面積1m2/g以上の炭素系負極活物質、スチレンブタジエンゴムからなる結着剤、及び繊維径1〜1000nmの炭素繊維を含有し、25℃での負極の比抵抗が0.5Ωcm以下であることが提案されている。
特開2004−178922号公報 特開2005−222933号公報
特許文献1や2のように、電極材料を水もしくは有機溶媒と混合して、ペースト状にしたものを集電体に塗布した電極の場合では、電極は集電体上に形成された薄膜であり、塗布時に集電体と合剤が結着剤により接着されている。そのため、このような集電体を含む薄膜電極の場合は、単純な混合のみでも、気相法炭素繊維などの導電剤を使用することや、炭素繊維とスチレンブタジエンゴムとを組み合わせることにより、従来のアセチレンブラックのようなカーボンブラックを導電剤として使用した合剤と比較すると、粒子同士の接点を維持し易い。さらに、ケイ素原子を含む化合物を含有する粒子の表面を炭素質材料により少なくとも一部被覆してなる粒子であれば、充放電サイクル特性や低温特性に対してある程度の効果を得ることができる。また、負極の比抵抗を下げることにより、充放電サイクル特性にもある程度の効果が得られる。
しかしながら、集電体を含まないペレット状の厚みのある成型体では、充放電時に活物質の膨張収縮が繰り返された場合、集電体を含む薄膜電極に比べて、電極体の膨張収縮が大きく、一部被覆してなる粒子であっても、気相法炭素繊維と混合されているだけでは、粒子同士の接点、つまり粒子間の導電性を維持できず、充放電サイクル特性が著しく低下するという課題があった。
また、電池組み立て前の負極成型体は、通常、電池容量や成型体の強度確保のため、ある程度高密度で成型される。一般的に成型体は、高密度の状態の比抵抗が低く、低密度の状態の比抵抗が高い。高密度の状態では配合による比抵抗の差が出やすく、低密度での比抵抗は合剤の状態による差を確認できる。
活物質の体積変動が小さい(黒鉛は充電時に1.1倍の膨張)場合は、充放電時の成型体の密度変動も小さいため、成型時の成型体の比抵抗を低減することで、充放電サイクル特性の向上が可能である。つまり、体積変動が小さい活物質に対して、従来のアセチレンブラックなどを導電剤として使用した合剤と炭素繊維などを混合した合剤とを比較すると、炭素繊維などを混合した合剤の方が成型時の成型体の比抵抗が低くなり、サイクル特性も向上することができる。
しかしながら、Siのように充電時に大きく膨張(初期の約4.1倍)する活物質の場合、充放電時の成型体の密度変動も大きく、成型時の比抵抗よりも放電時の比抵抗の低減が充放電サイクルを良好にする。充電時に活物質の膨張(初期の約4.1倍)のために膨張した負極成型体は、放電すると活物質が充電前の状態まで収縮するのに対し、成型体の収縮はそれほど大きくない。そのため、負極成型時の密度は維持されない。成型体は充電前の状態に比べて、放電状態に空隙が増加、つまり密度が低下し、粒子同士の接点、つまり粒子間の導電性を維持できない。そのため、電池組立前の高密度の負極成型体の比抵抗を下げることは、ある程度の効果しか得られないという課題があった。
上記の課題を解決するために、本発明の非水電解質電池は、正極と負極と非水電解質とを備え、前記負極は、Si含有活物質と導電剤と結着剤とを含む造粒体を加圧成型した成型体であって、前記造粒体は、粒度分布測定における10%粒子径をD10、90%粒子径をD90とした場合に、前記活物質のD90をR(D90)、前記加圧成型した成型体の厚みをT、前記造粒体のD10をRz(D10)、D90をRz(D90)として、R(D90)<Rz(D10)であるとともにRz(D90)<Tであり、さらに前記Rz(D10)が34μm以上126μm以下、前記Rz(D90)が128μm以上285μm以下であり、前記造粒体の密度を0.9g/cm3としたときの造粒体の電気伝導率が0.05S/cm以上である非水電解質電池である。
R(D90)<Rz(D10)であることにより造粒体において活物質粒子の周囲には必ず導電剤と結着剤の粒子が配された構成になり、各活物質粒子の導電性や結着性を良好に保つことができる。また、Rz(D90)<Tであることにより、加圧成型時に造粒体には圧力が加わるが、造粒体が破壊、粉砕されることはなく、活物質の周囲には導電剤と結着剤が良好に配された造粒体を確保できる。
合剤の電気伝導率を高くすることで、充放電における成型体内の導電性を維持することが可能となる。特に、充放電時の体積変化が50%以上の、Si系活物質を使用した成型体の場合は、Liを吸蔵し、活物質が膨張するのに伴い、成型体も膨張するが、活物質がLiを放出し、大きく収縮するのに対し、成型体の収縮はそれほど大きくなく、成型体の密度は低下する。放電時に成型体が低密度になった場合でも、成型体の電気伝導率をある値以上に確保することで、導電性を良好に維持することができ、電池の充放電サイクル特性を向上させることができる。本発明者らの検討によると、活物質がLiを放出した成型体の密度は0.9g/cm3以下になると考えられ、密度0.9g/cm3になったときの造粒体の電気伝導率が0.05S/cm以上であるときに、良好な充放電サイクル特性が得られる。
さらに、前記導電剤は第一の導電剤と第二の導電剤からなり、前記造粒体は、前記第一の導電剤を水に分散した分散液に前記結着剤を混合して得たスラリーと、前記第二の導電剤と前記活物質との混合物とを、混合・乾燥して作製したものであることが好ましい。
第一の導電剤と結着剤を均一に分散したスラリーを、第二の導電剤と活物質と混合して造粒することにより、均一な造粒体の粒子を得ることができる。このような造粒体の粒子は粒子内、および粒子間の導電性が良好であるため、造粒体は低密度においても良好な電気伝導率を示す。つまり、放電状態においても成型体内の粒子内、および粒子間の導電性を維持することが可能となる。したがって、活物質がLiを放出して、成型体の密度が0.9g/cm3になったときでも、造粒体の電気伝導率を0.05S/cm以上とすることができ、良好な充放電サイクル特性を得ることができる。
リチウムと合金を形成することが可能な元素からなる負極材料は炭素材料などに比べて、高容量化が可能であるが、充放電に伴う体積変動が大きい。充放電に伴う活物質の体積変化は、例えばTi17wt%−Si83wt%合金の場合、理論上2687mAh/g容量が得られるが、3.4倍にも膨張する。黒鉛と同等の1.1倍の膨張の場合は、例えば、Ti98wt%−Si2wt%合金の場合であり、理論上76mAh/gしか得られない。また、黒鉛と同等の容量(理論上372mAh/g)を得るためには、例えば、Ti91wt%−Si9wt%合金の場合であり、1.5倍の膨張となる。したがって、高容量を得るためには、体積変化は50%以上の場合となる。
本発明の非水電解質電池は、負極に充放電時の体積変化の大きいSi系材料を用いた電池であって、電池の放電時に負極成型体の密度が低くなる場合であっても、負極成型体内の導電性を良好に維持することができ、電池の充放電サイクル特性を向上させることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明は、正極と負極と非水電解質とを備え、前記負極は、Si含有活物質と導電剤と結着剤とを含む造粒体を加圧成型した成型体であって、前記造粒体は、粒度分布測定における10%粒子径をD10、90%粒子径をD90とした場合に、前記活物質のD90をR(D90)、前記加圧成型した成型体の厚みをT、前記造粒体のD10をRz(D10)、D90をRz(D90)として、R(D90)<Rz(D10)であるとともにRz(D90)<Tであり、さらに前記Rz(D10)が34μm以上126μm以下、前記Rz(D90)が128μm以上285μm以下であり、前記造粒体の密度を0.9g/cm3としたときの造粒体の電気伝導率が0.05S/cm以上である非水電解質電池である。
リチウムと合金を形成することが可能な元素からなる負極材料は、炭素材料などに比べて高容量化が可能であるが、充放電に伴う体積変動が大きい。例えばSiとTiの合金において、黒鉛(理論上372mAh/g)と同等の1.1倍の膨張の場合は、理論上76mAh/gしか得られないが、黒鉛と同等の容量(理論上372mAh/g)を得るためには、1.5倍の膨張となる。したがって、高容量を得るためには、体積変化は50%以上の場合となる。
合剤の電気伝導率を高くすることで、充放電における成型体内の導電性を維持することが可能となる。特に、体積変化が50%以上の活物質を使用した成型体の場合は、Liを吸蔵し、活物質が膨張するのに伴い、成型体も膨張するが、活物質がLiを放出し、大きく収縮するのに対し、成型体の収縮はそれほど大きくなく、成形体の密度は低下する。したがって、活物質がLiを放出した成型体の密度が0.9g/cm3以下であり、成型体を構成する造粒体の密度を0.9g/cm3以下に加圧したときの電気伝導率が0.05S/cm以上にすることにより、成型体は放電状態でも導電性を維持することができるため、良好な充放電サイクル特性を得ることができる。電気伝導率が0.05S/cm未満であると、放電状態において、成型体内の粒子間の導電性が低下する。導電をとることができなくなった粒子は、充放電に寄与できなくなり、容量の低下を引き起こす。よって、好ましくない。
電気伝導率は三菱化学株式会社製の粉体抵抗システムMCP‐PD41を使用し、20〜400kgf/cm2の加重における、2.0gの試料の厚みと抵抗を測定することにより、算出することができる。また、該抵抗の測定法は特に限定されず、測定時の試料の重量と面積、厚み、抵抗が測定できれば使用できる。
負極の結着剤は、ポリアクリル酸、ポリイミドなどが使用できる。特に、ポリアクリル酸は水に可溶であり、有機溶媒を使用しないため、量産時の環境負荷が小さい。さらに、造粒体内の粒子が強固に接着されるため好ましい。添加量は特に限定されないが、活物質重量の5〜15%を含むことが好ましい。5%未満の場合、接着力が不足するため好ましくなく、15%を超えると、活物質の比が小さくなり、電池容量の低下を招くため好ましくない。
負極活物質はSiを含むことで、高容量を確保できるため好ましい。また、負極活物質はSiの酸化物またはSiを含む合金であることが好ましい。またさらに、前記合金材料はSiを主体とするA相と、遷移金属元素とSiとの金属間化合物からなるB相とを含み、前記遷移金属が、Ti、Zr、Fe、Co、NiおよびCuよりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。詳しくは不明であるが、充放電を繰り返すと活物質の劣化が引き起こされる可能性があり、Si以外の金属により劣化を抑制すると考えられる。前記Siを主体とするA相と遷移金属元素とSiとの金属間化合物からなるB相の重量比は特に限定されないが、A層の重量比が低いと膨張は抑制されるが、容量も小さい。重量比が高いと容量は確保できるが大きく膨張する。A相の重量比が5〜95wt%の範囲で同様の効果を得ることができる。さらに、A相の重量比が10〜95wt%の範囲が高容量を得られるため好ましく、なお好ましくは、18〜95wt%の範囲である。さらに好ましくは、高容量を得られ、膨張も抑制できるため、A相の重量比が18〜65wt%の範囲である。また、Siを主体とするA相は結晶質にも非晶質にも限定されない。また、該負極活物質の製造法は特に限定されず、メカニカルアロイ法、メカニカルミリング法、鋳造法、液体急冷法、イオンビームスパッタリング法、真空蒸着法、メッキ法、気相化学反応法など合金を得られる方法であれば使用できる。
造粒体の粒度分布は、レーザー回折式粒度分布測定機により測定することができる。体積基準の粒度分布測定における、10%粒子径をD10、90%粒子径をD90とした場合に、前記Siを含む負極活物質のD90をR(D90)、前記成型体の厚みをT、前記造粒体のD10をRz(D10)、D90をRz(D90)として、R(D90)<Rz(D10)であるとともにRz(D90)<Tであると、造粒体の粒子はどの負極活物質粒子よりも必ず大きくなるため、活物質の表面の少なくとも一部に必ず導電剤が存在する造粒体ができるので好ましく、さらに成型体の厚みよりも小さいため、成型体内で造粒体粒子が均一に分散されることで、成型体の膨張収縮が均一になるため好ましい。Rz(D10)≦R(D90)の場合は、造粒体粒子の中に導電剤に被覆されていない活物質粒子が含まれ、不均一な造粒体となるため好ましくなく、T≦Rz(D90)の場合は、成型時の加圧により一部の造粒体が破壊され、粒子間の導電性を維持できなくなるため、また、成型体内で造粒体が均一に分散できなくなるため好ましくない。さらに、量産機による成型の場合、成型体の重量にバラツキが生じるため好ましくない。
後の成型工程におけるバラツキを抑制する為、造粒体は粒度を調整することが必要である。その際、前記Rz(D10)が34μm〜126μmであると、成型体内で均一に分散できるため好ましい。Rz(D10)が34μm未満であると、粒子の界面が増加するため、充放電時の不導体皮膜の生成が増加するため好ましくない。Rz(D10)が126μmを超えると、工程上の合剤の収率が低下するため好ましくない。
また、前記Rz(D90)が128μm〜285μmであると、成型体内で均一に分散できるため好ましい。Rz(D90)が128μm未満であると、工程上の合剤の収率が低下するため好ましくなく、Rz(D90)が285μmを超えると、成型体内で均一に分散できなくなり、また、量産工程において、造粒体の粒子1つによりペレット重量が大きく異なり、製造バラツキが大きくなるため好ましくない。
造粒体の粒子を上記に示す粒度にすることで、導電性の良好な粒子を、成型体としても良好に作用させることができる。つまり成型体として、放電時の導電性を維持し、高容量と良好な充放電特性を得ることができる。
また、前記導電剤は第一の導電剤と第二の導電剤からなり、前記造粒体は、前記第一の導電剤を水に分散した分散液に前記結着剤を混合して得たスラリーと、前記第二の導電剤と前記活物質との混合物とを、混合・乾燥して作製したものであることで、導電剤を均一に分散し、活物質の表面の少なくとも一部に導電剤を被覆でき、低密度でも電気伝導率が高い造粒体が作製できるため好ましい。例えば、第一、および第二の導電剤と活物質を混合した後に結着剤を混合すると、嵩密度の異なる導電剤は混合容器の中で、均一に混合されず、導電剤が偏在し、不均一な合剤になってしまうため、好ましくない。
前記第一の導電剤は第二の導電剤より嵩密度が小さいことで、高エネルギー密度で、良好な導電性を得ることができるため好ましい。第一、および第二の導電剤としては、例えば、グラファイト類やカーボンブラック類、炭素繊維、金属繊維、有機導電性材料などこれらを単独または混合物として使用できる。また、添加量は特に限定されない。特に、第一の導電剤としてカーボンブラック類、第二の導電剤としてグラファイト類、または、第一の導電剤として炭素繊維、第二の導電剤としてグラファイト類を組み合わせて使用することが好ましい。カーボンブラック類や炭素繊維は粒径が小さく、比表面積が大きく、嵩密度が大きい。そのため、活物質の粒子の導電性を向上し、グラファイト類が粒子間の導電性を向上させるため好ましい。さらには、カーボンブラック類や炭素繊維は比表面積が50m2/g以上であると、活物質の導電性を十分に向上できるため好ましく、さらに200m2/g以上であると特に好ましい。
一般的に導電剤に使われる炭素材料は水に馴染み難い。また、少量で、導電性の高いカーボン材料などの場合、凝集しやすいため、強制的に分散させる必要がある。導電剤と結着剤と水を混合すると、導電剤が結着剤と共に凝集し、分散が困難となるため好ましくない。また導電剤を水に分散させない状態で、結着剤と混合すると、結着剤を導電剤が取り囲み、結着剤も均一に混合されないため好ましくない。導電剤を水に分散し、分散液に結着剤を混合すると、導電剤および結着剤が均一に分散、混合されるため好ましい。導電剤、結着剤が均一に分散、混合したスラリーを活物質に混合して、造粒すると、均一な造粒体となるため好ましい。導電剤、結着剤がスラリー中で不均一になっていると、均一な造粒体が得られず、後の成型工程や電池組立工程において、ばらつきの原因となるため、好ましくない。導電剤を水に分散する方法は限定されず、均一に分散される方法であれば使用できる。例えば、ホモジナイザーやミキサーが使用できる。
このような造粒体は、造粒体の粒子、および粒子間の導電性が良好なため、低密度における電気伝導率も良好であり、該造粒体を加圧成型したペレット状の成型体は放電状態でも導電性を維持することができ、高容量で良好な充放電サイクル特性を得ることができる。
正極材料としては、特に限定されることはないが、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiMnO2、Li0.55MnO2、Li4Mn512、Li2Mn49、V25、V613、MnO2、WO3、Nb25、Li4/3Ti5/34等の金属酸化物やLiCO1-xNix2、LiMn2-xx4(Aはマンガン以外の元素を示す)等の複合酸化物、ポリアニリン等の高分子が使用可能であり、リチウムイオンの挿入・脱離が可能な材料が好ましい。正極には、これらの正極活物質の複数種を混合して使用しても良い。また、以上のような正極活物質を使用して正極を形成する際には、公知の導電剤や結着剤を添加することができる。
正極導電剤としては、用いる電極材料の充放電電位において化学変化を起こさない電子伝導体であれば何でも良い。例えば、グラファイト類やカーボンブラック類、炭素繊維、金属繊維、有機導電性材料などこれらを単独または混合物として使用できる。また、添加量は特に限定されない。特に、負極の導電剤としてはグラファイト類とカーボンブラック類、またはグラファイト類と炭素繊維を組み合わせて使用することが好ましい。カーボンブラック類や炭素繊維は粒径が小さく比表面積が大きいため、活物質の粒子の導電性を向上し、グラファイト類が粒子間の導電性を向上させるため好ましい。さらには、カーボンブラック類や炭素繊維は比表面積が50m2/g以上であると、活物質の導電性を十分に向上できるため好ましく、さらに200m2/g以上であると特に好ましい。
有機電解液を構成する溶質としては、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22、LiN(CF3SO2)(C49SO2)などの単体あるいは複数成分を混合して使用することができる。
また、溶媒として、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、スルホラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、γ−ブチロラクトンなどの単体または複数成分を使用することができるが、これに限定されるものではない。また、これらの有機溶媒はゲル状電解質へも通常使用できる。
以下、本発明の実施例及び比較例について説明する。本発明の内容は、これらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1に本発明の一実施例として、コイン型電池を示す。この電池は、ペレット状の正極電極4、負極電極5がセパレータ6を介して接しており、ガスケット3を備えた負極缶2と正極缶1によりかしめ密閉されている。電池の大きさは、外径6.8mm、高さ1.4mmであった。
負極活物質は次のようにメカニカルアロイング法による材料を使用した。重量比がTi:Si=37:63になるように混合した混合粉末を1.7kg秤量し、振動ミル装置(中央化工機(株)製、型番FV−20)に投入し、さらにステンレス鋼製ボール(直径2cm)を300kg投入した。容器内部を真空にひいた後、Ar(純度99.999%、日本酸素(株)製)を導入して、1気圧になるようにした。これらの条件で、メカニカルアロイング操作を行った。ミル装置の作動条件は、振幅8mm、回転数1200rpmとした。これらの条件でメカニカルアロイング操作を80時間行った。上記操作により得られたTi37wt%−Si63wt%合金粉末を、篩いにより45μm以下の粒径に分級したものを負極活物質として使用した。負極活物質の粒度分布を測定したところ、D90は32μmであった。
負極電極5は上記のメカニカルアロイング法により得られたTi37wt%−Si63wt%合金を活物質とし、導電剤のグラファイトとカーボンブラック(嵩密度15‐50kg/m3、カーボンECP、ライオン株式会社製)、結着剤としてポリアクリル酸(日本純薬和光純薬工業製、AC−10H)を73:18:2:7の重量比で転動造粒装置(グラニュレックスGX−20、フロイント産業株式会社製)にて造粒した。詳しくは、カーボンブラックと水を1:67の割合でホモジナイザー(ヒスコトロンNS―51、株式会社マイクロテック・ニチオン製)を用いて分散し、分散液にポリアクリル酸を加え、混合液の容器を2時間回転させ、スラリーとした。活物質と導電剤のグラファイト(嵩密度0.14g/cm3)を転動造粒装置内で、流動温度90℃、回転数250rpmで混合し、ポリアクリル酸水溶液に導電剤のカーボンブラックを分散したスラリーを吹き付けて造粒し乾燥した。図2に負極合剤の研磨断面の電子顕微鏡写真を示す。負極材料が均一に混合された造粒体を確認した。造粒体は、篩により、45μmから212μmの粒径に分級した。粒度分布を測定したところ、D10が57μm、D90が190μmであった。この分級した造粒体を1ton/cm2で直径4.2mm、厚さ0.23mmのペレット状に加圧成型した。この負極成型体を190℃で10時間減圧乾燥した後にLiとSiのモル比がLi/Si=2.6になるようにリチウムを圧着し、負極電極とした。
正極活物質には電解二酸化マンガンと水酸化リチウムをMn:Liのモル比が1:0.4になるように混合し、大気中380℃で6時間熱処理して得られたリチウム含有酸化マンガンをもちいた。この活物質に導電剤のカーボンブラックと結着剤のフッ素樹脂を90:6:4の重量比で混合し、正極合剤とした。この正極合剤を1ton/cm2で直径4.1mm、厚さ0.60mmのペレットに加圧成型した。この正極ペレットを250℃で10時間減圧乾燥したものを正極電極4として用いた。
非水電解質はプロピレンカーボネート(PC)とエチレンカーボネート(EC)とジメトキシエタン(DME)の2:1:2の混合溶媒に1Mの支持塩LiN(CF3SO22を溶解した電解液を用いた。
(実施例2)
実施例1において、活物質と導電剤のグラファイトを転動造粒装置内で回転数300rpmで混合させる以外は同様にして作製した。造粒した負極合剤の粒度分布を測定したところ、D10が59μm、D90が192μmであった。
(実施例3)
実施例1において、活物質と導電剤のグラファイトを転動造粒装置内で回転数200rpmで混合させる以外は同様にして作製した。分級した造粒体の粒度分布を測定したところ、D10が65μm、D90が195μmであった。
(比較例1)
実施例1において、活物質と導電剤のグラファイトとカーボンブラックを転動造粒装置内で回転数250rpmで混合し、ポリアクリル酸水溶液を吹き付けて造粒した以外は同様にして作製した。分級した造粒体の粒度分布を測定したところ、D10が60μm、D90が193μmであった。
(比較例2)
実施例1において、結着剤として、スチレンブタジエンゴム(クロスレンSA―23、武田薬品工業株式会社製)を使用する以外は同様にして作製した。分級した造粒体の粒度分布を測定したところ、D10が55μm、D90が190μmであった。
(比較例3)
実施例1において、Ti37wt%−Si63wt%合金粉末を、篩いにより106μm未満の粒径に分級したものを負極活物質として使用した。活物質のD90は87μmであった。造粒体は、篩により、45μmから212μmの粒径に分級した以外は同様にして作製した。分級した造粒体の粒度分布を測定したところ、D10が57μm、D90が192μmであった。この造粒体の研磨断面の電子顕微鏡写真を図3に示す。一部の活物質は導電剤に被覆されておらず、不均一な造粒体となっている。
(比較例4)
実施例1において、造粒体は、篩により、45μm〜300μmの粒径に分級した以外は同様にして作製した。分級した造粒体の粒度分布を測定したところ、D10が65μm、D90が285μmであった。
各電池は充放電ともに0.2mA/cm2の定電流で、3.2Vから2.0Vまで充放電を繰り返した。
表1に活物質のD90(R(D90))、造粒体の(D10(Rz(D10))、成型体の厚み(T)、密度が0.9g/cm3における各負極合剤の電気伝導率、各電池の2サイクル目の放電容量、及び2サイクル目の容量に対する10サイクル目の放電容量維持率を示す。
Figure 0005104025
表1に示したように、R(D90)<Rz(D10)であるとともにRz(D90)<Tであり、さらに前記Rz(D10)が34μm以上126μm以下、Rz(D90)が128μm以上285μm以下であり、造粒体の密度を0.9g/cm3としたときの造粒体の電気伝導率が0.05S/cm以上である実施例1、2、3では、2サイクル目の放電容量、10サイクル目の放電容量維持率共に良好であった。また、図2に示すように、活物質と導電剤、結着剤が均一に分散した造粒体を確認した。良好な造粒状態により、造粒体の粒子、および粒子間の導電性が良好であり、また、放電状態にも、導電性を維持しているためと考えられる。通常、デジタルスチルカメラのバックアップ電源などの場合、200サイクルの充放電を繰り返した場合でも50%以上の容量が維持されていることが求められる。したがって、10サイクル目の容量維持率としては、97.5%以上であることが望ましい。また、充放電サイクルの容量維持率の低下は、通常、劣化が進行するにしたがって、加速する場合が多い。したがって、10サイクル目の容量維持率としては、99%以上であることがさらに望ましい。
しかしながら、造粒体の密度を0.9g/cm3としたときの造粒体の電気伝導率が0.05S/cm以下である比較例1、2、3では、2サイクル目の放電容量や10サイクル目の放電容量維持率の低下が見られた。
比較例1では、導電剤がスラリー化されていないため、導電剤が偏在し、不均一な造粒体となり、造粒体の粒子内や粒子間の導電性が低下し、10サイクル目の放電容量維持率が低下したと考えられる。電池初期は造粒体の粒子内や粒子間の導電性が成型時の加圧により確保されているため、2サイクル目の放電容量に大きな低下はないが、充放電の繰り返しにより、粒子内や粒子間の導電性が低いため、導電を維持できなくなり、10サイクル目の放電容量維持率が低下したと考えられる。
比較例2では、詳細は不明であるが、抽象的にはポリアクリル酸が面で結着するのに対し、スチレンブタジエンゴムは点で結着するため、造粒体の粒子内の結着力の低下により導電性が低下、造粒体の密度を0.9g/cm3としたときの造粒体の電気伝導率も低下したと考えられる。また、スチレンブタジエンゴムは結着性もポリアクリル酸よりも低いため、放電時に造粒体が粒子を維持できず、導電性が低下、そのため2サイクル目の放電容量、10サイクル目の放電容量維持率が共に低下したと考えられる。
R(D90)>Rz(D10)、つまり活物質の粒度が造粒体の粒度範囲内に含まれる比較例3では、10サイクル目の放電容量維持率が低下した。図3に示すように、合剤内に造粒されていない活物質の単体が含まれた不均一な合剤であることを確認した。このような不均一な合剤であるため、造粒体の密度を0.9g/cm3としたときの造粒体の電気導電率は低下したと考えられる。初期は造粒体の粒子内や粒子間の導電性が成型時の加圧により確保されているため、2サイクル目の放電容量に大きな低下はないが、充放電の繰り返しにより、特に活物質の単体の周囲から導電性が低下し、10サイクル目の放電容量維持率が低下したと考えられる。
Rz(D90)>T、つまり造粒体の粒度範囲が成型体の厚み以上である比較例4では、10サイクル目の放電容量維持率がやや低下した。造粒体の粒度範囲が成型体の厚み以上であるため、成型時の加圧により、造粒体の一部が崩壊したと考えられる。初期は造粒体の粒子内や粒子間の導電性が成型時の加圧により確保されているため、2サイクル目の放電容量は良好である。しかし、成型時の加圧による造粒体の一部の崩壊は、充放電の繰り返しによる粒子内や粒子間の導電性の低下を加速し、そのため、10サイクル目の放電容量維持率は低下したと考えられる。
(実施例4)
実施例1において、Ti37wt%−Si63wt%合金粉末を、篩により20μm未満の粒径に分級したものを負極活物質として使用した。D90は13μmであった。造粒体は、篩により、20μm〜212μmの粒径に分級した以外は同様にして作製した。分級した造粒体の粒度分布を測定したところ、D10が34μm、D90が189μmであった。
(実施例5)
実施例1において、造粒体は、篩により、106μm〜212μmの粒径に分級した以外は同様にして作製した。分級した造粒体の粒度分布を測定したところ、D10が126μm、D90が195μmであった。
(比較例5)
実施例1において、Ti37wt%−Si63wt%合金粉末を、沈降分級法により1μm未満の粒径に分級したものを負極活物質として使用した。D90は0.4μmであった。造粒体は、沈降分級法、および篩により、1μm〜212μmの粒径に分級した以外は同様にして作製した。分級した造粒体の粒度分布を測定したところ、D10が12μm、D90が195μmであった。
(比較例6)
実施例1において、造粒体は、篩により、150μm〜212μmの粒径に分級した以外は同様にして作製した。分級した造粒体の粒度分布を測定したところ、D10が168μm、D90が190μmであった。
(実施例6)
実施例1において、造粒体は、篩により、45μm〜150μmの粒径に分級した以外は同様にして作製した。分級した造粒体の粒度分布を測定したところ、D10が57μm、D90が128μmであった。
(実施例7)
実施例1において、造粒体は、篩により、45μm〜300μmの粒径に分級した。分級した造粒体の粒度分布を測定したところ、D10が59μm、D90が285μmであった。この負極合剤を1ton/cm2で直径3.6mm、厚さ0.32mmのペレット状に加圧成型した以外は同様にして作製した。
(比較例7)
実施例1において、造粒体は、篩により、45μm〜106μmの粒径に分級した以外は同様にして作製した。分級した造粒体の粒度分布を測定したところ、D10が68μm、D90が80μmであった。
(比較例8)
実施例1において、造粒体は、篩により、45μm〜425μmの粒径に分級した。分級した造粒体の粒度分布を測定したところ、D10が58μm、D90が399μmであった。この負極合剤を1ton/cm2で直径3.0mm、厚さ0.44mmのペレット状に加圧成型した以外は同様にしたが、粒度の大きな造粒体が含まれることから、量産用成型機では重量にばらつきが発生したため、成型体は一部しか使用できなかった。
各電池は充放電ともに0.2mA/cm2の定電流で、3.2Vから2.0Vまで充放電を繰り返した。
表2に活物質のD90(R(D90))、造粒体の(D10(Rz(D10))、成型体の厚み(T)、密度が0.9g/cm3における各負極合剤の電気伝導率と、造粒合剤に対する分級後の収率、各電池の2サイクル目の放電容量、および10サイクル目の放電容量を2サイクル目の容量に対する維持率で示す。
Figure 0005104025
表2に示したように、R(D90)<Rz(D10)であるとともにRz(D90)<Tであり、さらに前記Rz(D10)が34μm以上126μm以下、Rz(D90)が128μm以上285μm以下であり、造粒体の密度を0.9g/cm3としたときの造粒体の電気伝導率が0.05S/cm以上である実施例1、および4〜7では、2サイクル目の放電容量、10サイクル目の放電容量維持率共に良好であった。良好な造粒状態により、造粒体の粒子、および粒子間の導電性が良好であるためと考えられる。
しかしながら、Rz(D10)が34μm以下、つまり造粒体の粒子範囲が小さいものを含み、さらに活物質の粒径R(D90)も小さい比較例5では、造粒体の密度を0.9g/cm3としたときの造粒体の電気伝導率が低下、10サイクル目の放電容量維持率も低下した。活物質の粒径R(D90)が小さいため、比表面積が大きく増加、そのため、導電剤、結着剤量が不足、さらに、小さな造粒体も含まれるため、造粒体の界面も増加、これらのために、密度を0.9g/cm3としたときの造粒体の電気伝導率が低下したと考えられる。またさらに、これらのために、2サイクル目の放電容量はやや低下し、10サイクル目の放電容量維持率が低下したと考えられる。
Rz(D10)が126μm以上の比較例6やRz(D90)が128μm以下の比較例7は、2サイクル目の放電容量、および10サイクル目の放電容量維持率が共に良好な値を示した。しかしながら、分級の範囲が狭いため、造粒合剤の収率が極端に低下した。そのため生産性が大きく低下すると考えられる。
さらにRz(D90)が285μm以上の比較例8では、2サイクル目の放電容量と10サイクル目の放電容量維持率が共に高い値を示した。しかし、造粒体の粒度が大きいために、成型時の重量バラツキは大きくなり、成型体は一部しか使用できなかったことから生産性が低下すると考えられる。
以上のように、R(D90)<Rz(D10)であるとともにRz(D90)<Tであり、さらに前記Rz(D10)が34μm以上126μm以下、Rz(D90)が128μm以上285μm以下であり、造粒体の密度を0.9g/cm3としたときの造粒体の電気伝導率が0.05S/cm以上であることによって、良好な放電容量と充放電サイクル特性を得ることができ、さらに高い生産性も確保できる。
本発明の非水電解質電池は、放電状態においても、負極の成型体内の粒子間の導電性を維持することができるため、良好な充放電サイクル特性を得ることができる。
本発明における電池の断面図 本発明の実施例1の造粒状態の電子顕微鏡写真 比較例3の造粒状態の電子顕微鏡写真
符号の説明
1 正極缶
2 負極缶
3 ガスケット
4 正極電極
5 負極電極

Claims (7)

  1. 正極と負極と非水電解質とを備え、前記負極は、Si含有活物質と導電剤と結着剤とを含む造粒体を加圧成型した成型体であって、前記造粒体は、粒度分布測定における10%粒子径をD10、90%粒子径をD90とした場合に、前記活物質のD90をR(D90)、前記加圧成型した成型体の厚みをT、前記造粒体のD10をRz(D10)、D90をRz(D90)として、R(D90)<Rz(D10)であるとともにRz(D90)<Tであり、さらに前記Rz(D10)が34μm以上126μm以下、前記Rz(D90)が128μm以上285μm以下であり、前記造粒体の密度を0.9g/cm3としたときの造粒体の電気伝導率が0.05S/cm以上である非水電解質電池。
  2. Si含有活物質が、Si、Si合金、Si酸化物のいずれかである請求項1記載の非水電解質電池。
  3. 結着剤が、ポリアクリル酸である請求項1記載の非水電解質電池。
  4. 正極と負極と非水電解質とを備え、前記負極は、Si含有活物質と導電剤と結着剤とを含む造粒体を加圧成型した成型体であって、前記導電剤は第一の導電剤と第二の導電剤からなり、前記造粒体は、前記第一の導電剤を水に分散した分散液に前記結着剤を混合して得たスラリーと、前記第二の導電剤と前記活物質との混合物とを、混合・乾燥して作製したものであり、粒度分布測定における10%粒子径をD10、90%粒子径をD90とした場合に、前記活物質のD90をR(D90)、前記加圧成型した成型体の厚みをT、前記造粒体のD10をRz(D10)、D90をRz(D90)として、R(D90)<Rz(D10)であるとともにRz(D90)<Tであり、さらに前記Rz(D10)が34μm以上126μm以下、前記Rz(D90)が128μm以上285μm以下であり、前記造粒体の密度を0.9g/cm3としたときの造粒体の電気伝導率が0.05S/cm以上である非水電解質電池。
  5. 第一の導電剤は第二の導電剤より嵩密度が小さい請求項4記載の非水電解質電池。
  6. Si含有活物質が、Si、Si合金、Si酸化物のいずれかである請求項4記載の非水電解質電池。
  7. 結着剤が、ポリアクリル酸である請求項4記載の非水電解質電池。
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