JP5103926B2 - 空気調和装置の室内ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、天井に設置される空気調和装置の室内ユニットに関するものである。
従来より、天井に設置される空気調和装置の室内ユニットが知られている。例えば、特許文献1には、このような天井設置型の室内ユニットが開示されている。通常、室内ユニットには、吸い込んだ空気から塵埃を取り除くためのフィルタが設けられる。特許文献1の室内ユニットは、フィルタに補足された塵埃を除去する機能を有しており、ユーザーがフィルタを洗浄するのに要する労力の低減を図っている。
具体的に、特許文献1の室内ユニットは、フィルタの塵埃を除去するための構成として、駆動ユニットと回転ブラシと捕集ケースと吸引装置とを備えている。フィルタは、円板状に形成されおり、吸い込みグリルから流入する空気に含まれる塵埃を捕集する。フィルタのフレームの外周部には、歯が形成されている。駆動ユニットは、フィルタのフレームの歯に噛み合わせる歯車を備えている。回転ブラシは、フィルタから塵埃を掻き落とすためのものであり、先端がフィルタに接触している。捕集ケースは、回転ブラシを収納しており、回転ブラシが掻き落とした塵埃を捕集する。吸引装置は、捕集ケース内に落下した塵埃を吸引して集めるためのものである。
この室内ユニットでは、駆動ユニットを動作させると、フィルタが回転し、フィルタに付着した塵埃が回転ブラシによって掻き落とされる。そして、フィルタから除去された塵埃が捕集ケース内に落下し、捕集ケース内の塵埃が該塵埃を吸引する吸引装置に集められる。
また、空気調和装置の室内ユニットとしては、特許文献2に開示されているような昇降式の吸込グリルを備えるものが知られている。この室内ユニットでは、平板状の吸込グリルの上にフィルタが設置されている。天井に設置された室内ユニットの本体から吸込グリルを降下させると、吸込グリルと共にフィルタも降下してくる。このため、梯子等を使わなくてもフィルタの取り外しが可能となり、フィルタの洗浄作業が容易となる。
特開2006−71121号公報 特開2004−84998号公報
ところで、フィルタから塵埃を除去する機能を有する従来の室内ユニットでは、フィルタからは塵埃が自動的に除去されるものの、フィルタから除去された塵埃が室内ユニットに溜まってゆく。このため、フィルタ自体を取り外して洗浄する場合に比べれば頻度は少なくて済むものの、ユーザーは、定期的に室内ユニットから塵埃を除去しなければならず、室内ユニットの保守に要する労力の低減が不充分である。特に、天井設置型の室内ユニットにおいては、高所に設置された室内ユニットから塵埃を除去しなければならないため、室内ユニットの保守作業に大きな労力が必要であった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、フィルタから塵埃を除去する機能を持った空気調和装置の室内ユニットにおいて、その保守作業に要する労力を低減することにある。
第1,第3の各発明は、吸込口(22)及び吹出口(23)が形成されたケーシング(25)と、該ケーシング(25)内に設置されて吸込口(22)から流入した空気中の塵埃を捕捉するフィルタ(41)とを備え、上記吸込口(22)がケーシング(25)の下面に開口する天井設置型に構成されている空気調和装置の室内ユニットを対象とする。そして、上記ケーシング(25)の吸込口(22)を覆うように設けられる吸込グリル(28)と、上記吸込グリル(28)を昇降させるための昇降機構(45)と、上記フィルタ(41)から塵埃を除去するための塵埃除去機構(50)と、上記塵埃除去機構(50)が上記フィルタ(41)から除去した塵埃を貯留するための塵埃貯留部(60)とを備えており、上記塵埃貯留部(60)が上記吸込グリル(28)に設けられて該吸込グリル(28)と共に昇降するものである。
第1の発明は、上記の構成に加えて、上記塵埃除去機構(50)は、上記塵埃貯留部(60)の全体が上記吸込グリル(28)と共に下降している状態でも上記ケーシング(25)内に収容されたままとなるものである。
一方、第3の発明は、上記の構成に加えて、上記塵埃除去機構(50)は、上記フィルタ(41)を移動させるための搬送機構(55)と、移動中の上記フィルタ(41)と接触して該フィルタ(41)から塵埃を掻き落とす掻き取り部材(51)と、上記フィルタ(41)から塵埃を掻き落とすために上記掻き取り部材(51)を駆動する駆動部材(52)を備えており、上記掻き取り部材(51)は、上記吸込グリル(28)と共に昇降するように構成され、上記駆動部材(52)は、上記掻き取り部材(51)が上記吸込グリル(28)と共に下降している状態でも上記ケーシング(25)内に収容されたままとなるものである。
第1,第3の各発明において、室内ユニット(13)は、吸込口(22)から空気を吸い込む一方、温度等を調節した空気を吹出口(23)から室内へ吹き出す。ケーシング(25)内では、吸込口(22)から吸い込まれた空気がフィルタ(41)を通過し、その空気に含まれる塵埃がフィルタ(41)に捕捉される。室内ユニット(13)の運転中には、フィルタ(41)に塵埃が蓄積してゆく。フィルタ(41)に捕捉された塵埃は、塵埃除去機構(50)によってフィルタ(41)から取り除かれて塵埃貯留部(60)に貯留される。塵埃貯留部(60)に溜まった塵埃の量がある程度に達すると、塵埃貯留部(60)から塵埃を取り除かねばならない。この室内ユニット(13)では、塵埃貯留部(60)が吸込グリル(28)と共に昇降する。つまり、塵埃貯留部(60)は、天井に設置されたケーシング(25)から作業者の手の届くところにまで降下してくる。
第1の発明では、塵埃除去機構(50)と塵埃貯留部(60)が別体に形成される。そして、塵埃除去機構(50)は、塵埃貯留部(60)がケーシング(25)内に収容された状態であるかケーシング(25)から下降した状態であるかに拘わらず、常にケーシング(25)内に収容された状態となっている。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記塵埃除去機構(50)は、上記フィルタ(41)を移動させるための搬送機構(55)と、移動中の上記フィルタ(41)と接触して該フィルタ(41)から塵埃を掻き落とす掻き取り部材(51)とを備えるものである。
第2,第3の各発明において、塵埃除去機構(50)がフィルタ(41)から塵埃を除去する際には、搬送機構(55)がフィルタ(41)を移動させる。移動中のフィルタ(41)には掻き取り部材(51)が接触し、フィルタ(41)に付着した塵埃が掻き取り部材(51)によって掻き落とされる。掻き取り部材(51)によってフィルタ(41)から掻き落とされた塵埃は、塵埃貯留部(60)に溜め込まれる。
第3の発明において、天井付近に設置された室内ユニット(13)から吸込グリル(28)を降下させると、塵埃貯留部(60)だけでなく掻き取り部材(51)も吸込グリル(28)と共に降下してくる。
また、第3の発明において、掻き取り部材(51)は、駆動部材(52)によって駆動された状態でフィルタ(41)から塵埃を掻き落とす。吸込グリル(28)を降下させると、掻き取り部材(51)も吸込グリル(28)と共に昇降する。その際、駆動部材(52)は、吸込グリル(28)と共に昇降しないでケーシング(25)内に収容された状態に保持される。
第4の発明は、上記第1〜第3の何れか1つの発明において、上記塵埃貯留部(60)は、上記吸込グリル(28)と別体に形成され、該吸込グリル(28)に対して着脱自在に取り付けられるものである。
第4の発明では、塵埃貯留部(60)と吸込グリル(28)とが互いに別体に形成され、塵埃貯留部(60)が吸込グリル(28)に対して着脱自在となっている。塵埃貯留部(60)は、吸込グリル(28)に取り付けられた状態で昇降する。
第5の発明は、上記第1〜第3の何れか1つの発明において、上記塵埃貯留部(60)は、上記吸込グリル(28)と一体に形成されるものである。
第5の発明では、塵埃貯留部(60)が吸込グリル(28)と一体になっており、両者が一体となって昇降する。
第6の発明は、上記第1〜第5の何れか1つの発明において、上記フィルタ(41)は、上記搬送機構(55)に対して着脱自在に構成されて上記吸込グリル(28)と共に昇降するものである。
第6の発明では、天井付近に設置された室内ユニット(13)から吸込グリル(28)を降下させると、フィルタ(41)が搬送機構(55)から切り離されて吸込グリル(28)と共に降下してくる。
第7の発明は、上記第3の発明において、上記掻き取り部材は、回転ブラシ(51)であり、上記駆動部材は、出力軸に取り付けられた歯車が上記回転ブラシ(51)に取り付けられた歯車と噛み合って該回転ブラシ(51)を駆動するモータ(52)であり、上記回転ブラシ(51)が上記吸込グリル(28)と共に下降している状態において、上記モータ(52)は、該モータ(52)の歯車と上記回転ブラシ(51)の歯車の噛み合い状態が解除されることによって、上記ケーシング(25)内に収容されたままとなるものである。
第7の発明において、吸込グリル(28)が降下する際には、モータ(52)の歯車と回転ブラシ(51)の歯車の噛み合い状態が解除され、回転ブラシ(51)が塵埃貯留部(60)及び吸込グリル(28)と共に降下する。
本発明において、塵埃除去機構(50)がフィルタ(41)から掻き落とした塵埃を貯留する塵埃貯留部(60)は、吸込グリル(28)と共にケーシング(25)から作業者の手の届くところにまで降下してくる。このため、作業者は、塵埃貯留部(60)を作業しやすい高さにまで降下させ、その後に塵埃貯留部(60)から塵埃を取り除く作業を行うことができる。従って、本発明によれば、室内ユニット(13)の保守に要する労力を大幅に削減することができる。
上記第1の発明では、塵埃貯留部(60)に比べて構造の複雑な塵埃除去機構(50)が、常にケーシング(25)内に収容された状態となる。複雑な構造の塵埃除去機構(50)を塵埃貯留部(60)と共に昇降させる場合には、昇降機構(45)の構造が複雑化してしまう。それに対し、この発明では、簡素な構造の塵埃貯留部(60)を塵埃除去機構(50)から切り離して昇降させることができる。従って、この発明によれば、室内ユニット(13)の構成の複雑化を抑えつつ、塵埃貯留部(60)を昇降させることができる。
上記第2,第3の各発明では、構造の比較的複雑な掻き取り部材(51)が固定されたままとなる一方、構造の比較的簡素なフィルタ(41)が移動し、掻き取り部材(51)がフィルタ(41)から塵埃を掻き落とす。従って、これらの発明によれば、構造が簡素なフィルタ(41)を固定して構造が複雑な掻き取り部材(51)を移動させる場合に比べて、塵埃除去機構(50)の構造を簡素化することができる。
上記第3の発明では、掻き取り部材(51)が吸込グリル(28)と共に昇降する。掻き取り部材(51)は、塵埃の付着したフィルタ(41)と直接に接触する部材である。このため、掻き取り部材(51)には、フィルタ(41)から掻き落とされた塵埃が付着し易い。それに対し、この発明では、塵埃の付着し易い掻き取り部材(51)が、吸込グリル(28)と共に作業者の手元にまで降下してくる。従って、この発明によれば、塵埃の付着し易い掻き取り部材(51)の清掃作業に要する労力を削減できる。
上記第3の発明では、掻き取り部材(51)が吸込グリル(28)と共に昇降する一方で、掻き取り部材(51)を駆動する駆動部材(52)が常にケーシング(25)内に収容されたままとなる。このため、掻き取り部材(51)や塵埃貯留部(60)に比べて清掃の必要性が低い駆動部材(52)をケーシング(25)内に収容された状態に保持でき、吸込グリル(28)と共に昇降する部材を最小限に抑えて昇降機構(45)の複雑化を抑制できる。
上記第4の発明では、塵埃貯留部(60)が吸込グリル(28)とは別体に形成されて吸込グリル(28)に対して着脱自在となっている。このため、作業者は、塵埃貯留部(60)を吸込グリル(28)と共に降下させ、更には塵埃貯留部(60)を吸込グリル(28)から取り外してから塵埃貯留部(60)に溜まった塵埃を取り除くことができる。従って、この発明によれば、塵埃貯留部(60)から塵埃を取り除く作業が一層容易となり、室内ユニット(13)の保守に要する労力を一層低減できる。
上記第5の発明では、塵埃貯留部(60)が吸込グリル(28)と一体に形成されている。このため、室内ユニット(13)の部品点数を増やすことなく塵埃貯留部(60)を追加することができ、室内ユニット(13)の製造コストの上昇を抑えることができる。
上記第6の発明では、フィルタ(41)が吸込グリル(28)と共に昇降する。ここで、塵埃除去機構(50)を用いてもフィルタ(41)から塵埃を完全には除去できない場合が想定され、その場合にはフィルタ(41)を洗浄する作業が必要になる。また、フィルタ(41)が破損した場合等には、フィルタ(41)を室内ユニット(13)に着脱する作業が必要になる。それに対し、この発明では、フィルタ(41)が吸込グリル(28)と共に作業者の手元まで降りてくる。従って、この発明によれば、室内ユニット(13)に対してフィルタ(41)を着脱する作業が容易となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
実施形態1について説明する。本実施形態は、本発明に係る室内ユニット(13)を備える空気調和装置(10)である。この空気調和装置(10)では、室内ユニット(13)が室内空間の天井に設置される。具体的に、この室内ユニット(13)は、建物の躯体に吊り下げられており、建物の天井パネル(90)に埋め込まれた状態となっている。
〈空気調和装置の全体構成〉
本実施形態に係る空気調和装置(10)は、図1に示すように、室外ユニット(11)と室内ユニット(13)とを備えている。室外ユニット(11)には、圧縮機(30)、室外熱交換器(34)、膨張弁(36)、四路切換弁(33)及び室外ファン(12)が設けられている。室内ユニット(13)には、室内熱交換器(37)及び室内ファン(39)が設けられている。
室外ユニット(11)において、圧縮機(30)の吐出側は、四路切換弁(33)の第1ポート(P1)に接続されている。圧縮機(30)の吸入側は、四路切換弁(33)の第3ポート(P3)に接続されている。
室外熱交換器(34)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。室外熱交換器(34)の一端は、四路切換弁(33)の第4ポート(P4)に接続されている。室外熱交換器(34)の他端は、液側閉鎖弁(15)に接続されている。
室外ファン(12)は、室外熱交換器(34)の近傍に設けられている。室外熱交換器(34)では、室外ファン(12)によって送られる室外空気と流通する冷媒との間で熱交換が行われる。室外熱交換器(34)と液側閉鎖弁(15)との間には、開度可変の膨張弁(36)が設けられている。また、四路切換弁(33)の第2ポート(P2)はガス側閉鎖弁(16)に接続されている。
四路切換弁(33)は、第1ポート(P1)と第2ポート(P2)が互いに連通して第3ポート(P3)と第4ポート(P4)が互いに連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1ポート(P1)と第4ポート(P4)が互いに連通して第2ポート(P2)と第3ポート(P3)が互いに連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とが切り換え可能となっている。
この空気調和装置(10)では、冷房運転と暖房運転とが選択的に行われる。暖房運転時には、四路切換弁(33)が第1状態に設定される。暖房運転中の冷媒回路(18)では、室内熱交換器(37)が凝縮器として動作し、室外熱交換器(34)が蒸発器として動作することによって、蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。一方、冷房運転時には、四路切換弁(33)が第2状態に設定される。冷房運転中の冷媒回路(18)では、室外熱交換器(34)が凝縮器として動作し、室内熱交換器(37)が蒸発器として動作することによって、蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。
〈室内ユニットの構成〉
図2に示すように、室内ユニット(13)は、ケーシング本体(26)と化粧パネル(27)とを有するケーシング(25)を備えている。ケーシング(25)内には、室内熱交換器(37)と、室内ファン(39)と、ドレンパン(40)と、フィルタ(41)と、塵埃除去機構(50)と、塵埃貯留部である塵埃貯留容器(60)と、昇降機構(45)とが設けられている。
ケーシング本体(26)は、下側が開放された略直方体の箱状に形成されている。ケーシング本体(26)の内面には、断熱材(17)が積層されている。ケーシング本体(26)は、その下部が天井パネル(90)の開口に挿通する状態で設置される。
化粧パネル(27)は、矩形の板状に形成されている。化粧パネル(27)の平面形状は、ケーシング本体(26)の平面形状よりも一回り大きくなっている。化粧パネル(27)は、シール部材(19)を間に挟んだ状態でケーシング本体(26)の下側を覆うように取り付けられる。化粧パネル(27)がケーシング本体(26)に取り付けられた状態では、化粧パネル(27)が室内に露出する。
図3に示すように、化粧パネル(27)には、1つの吸込口(22)と4つの吹出口(23,23,…)とが形成されている。吸込口(22)は、矩形状に形成され、化粧パネル(27)の中央部に形成されている。吸込口(22)には、スリットに状に形成された吸込グリル(29)が嵌め込まれている。各吹出口(23)は、細長い矩形状に形成されている。各吹出口(23)は、化粧パネル(27)の各辺に沿って1つずつ設けられている。つまり、化粧パネル(27)では、吸込グリル(29)の四方を囲むように吹出口(23)が配置されている。
室内ファン(39)は、いわゆるターボファンである。室内ファン(39)は、ケーシング本体(26)の真ん中付近に配置され、吸込口(22)の上側に位置している。室内ファン(39)は、ファンモータ(39a)と羽根車(39b)とを備えている。ファンモータ(39a)は、ケーシング本体(26)の天板に固定されている。羽根車(39b)は、ファンモータ(39a)の回転軸に連結されている。室内ファン(39)の下側には、吸込口(22)に連通するベルマウス(24)が設けられている。室内ファン(39)は、下側から吸い込んだ空気を周方向へ吹き出すように構成されている。
室内熱交換器(37)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。室内熱交換器(37)は、平面視でロ字状に形成され、室内ファン(39)の周囲を囲うように配置されている。室内熱交換器(37)では、室内ファン(39)によって送られる室内空気と流通する冷媒との間で熱交換が行われる。
ドレンパン(40)は、室内熱交換器(37)の下側に設けられている。ドレンパン(40)は、室内熱交換器(37)において空気中の水分が凝縮して生じるドレン水を受けるためのものである。ドレンパン(40)には、ドレン水を排水するためのドレンポンプが設けられている(図示省略)。ドレンパン(40)は、ドレンポンプを設置した箇所にドレン水が集まるように勾配がつけられている。
本実施形態の室内ユニット(13)では、吸込グリル(29)が昇降式となっている。具体的に、ケーシング(25)内には、吸込グリル(29)を昇降させるための昇降機構(45)が設けられている。昇降機構(45)は、昇降用モータ(46)と、ワイヤ(47)と、昇降用プーリ(48)とを2つずつ備えている。吸込グリル(29)は、2本のワイヤ(47)によって吊り下げられた状態となっている。各ワイヤ(47)は、それぞれの一端が吸込グリル(29)と連結されている。吸込グリル(29)では、対辺の一方の中央部に一方のワイヤ(47)が、その他方の中央部に他方のワイヤ(47)が、それぞれ連結されている。各ワイヤ(47)は、それぞれの他端が対応する昇降用モータ(46)に連結されている。また、各ワイヤ(47)は、対応する昇降用プーリ(48)に掛けられている。
ケーシング(25)内において、フィルタ(41)、塵埃除去機構(50)、及び塵埃貯留容器(60)は、吸込グリル(29)とベルマウス(24)の間に配置されている(図2を参照)。また、塵埃除去機構(50)は、掻き取り部材である回転ブラシ(51)と、ブラシ用モータ(52)と、搬送機構(55)とを備えている。
フィルタ(41)は、四角形に形成された網状のシートである。フィルタ(41)は、吸込グリル(29)の上面に沿って、吸込グリル(29)の開口部を覆うように設けられている。
図3〜5に示すように、搬送機構(55)は、駆動プーリ(56)と、従動プーリ(57)と、伝動ベルト(58)と、ガイドレール(54)とを2つずつ備えている。
2つの駆動プーリ(56)は、フィルタ(41)の一端側(図2及び図4における右端側)において、フィルタ(41)を挟んで向かい合う姿勢で同軸上に配置されている。2つの駆動プーリ(56)は、各駆動プーリ(56)と同軸上に配置されたシャフト(56a)によって連結されている。このシャフト(56a)には、フィルタ用モータ(59)が連結されている。一方、2つの従動プーリ(57)は、フィルタ(41)の他端側(図2及び図4における左端側)において、フィルタ(41)を挟んで向かい合う姿勢で同軸上に配置されている。2つの従動プーリ(57)は、各従動プーリ(57)と同軸上に配置されたシャフト(57a)によって連結されている。
2つの伝動ベルト(58)は、その一方が図5における手前側に配置された駆動プーリ(56)と従動プーリ(57)に架け渡されており、他方が図5における奥側に配置された駆動プーリ(56)と従動プーリ(57)に架け渡されている。つまり、2つの伝動ベルト(58)は、その一方が図5におけるフィルタ(41)の手前側の辺に沿って配置されて、他方が図5におけるフィルタ(41)の奥側の辺に沿って配置されている。各伝動ベルト(58)は、内周面にコグが形成されたコグ付きベルトであって、そのコグが駆動プーリ(56)及び従動プーリ(57)の外周面に形成された溝と噛み合っている。
各伝動ベルト(58)では、その背面(即ち、外周面)に複数の突起部(58a)が突設されている。これら複数の突起部(58a)は、それぞれが直方体状に形成されており、伝動ベルト(58)の伸長方向に沿って一定の間隔で配置されている。図示しないが、フィルタ(41)における伝動ベルト(58)に沿った縁部には、突起部(58a)に対応した形状の係合孔が一定の間隔で複数形成されている。フィルタ(41)の縁部における係合孔の間隔は、伝動ベルト(58)における突起部(58a)の間隔とほぼ同じになっている。このフィルタ(41)の係合孔には、伝動ベルト(58)の突起部(58a)が嵌り込む。
ガイドレール(54)は、駆動プーリ(56)と従動プーリ(57)に架け渡されが伝動ベルト(58)の外側を囲うように設けられた帯状の部材であって、側方から見た形状が概ね長円形となっている(図4,図5を参照)。このガイドレール(54)は、各伝動ベルト(58)に対応して1つずつ設けられている。図4に示すように、フィルタ(41)の縁部は、伝動ベルト(58)とガイドレール(54)に挟み込まれた状態となっている。なお、図4ではガイドレール(54)の内周面とフィルタ(41)との間に隙間があるように見えるが、実際にはガイドレール(54)の内周面にフィルタ(41)が接触している。
回転ブラシ(51)は、棒状に形成された基部の外周面に植毛を施したものである。回転ブラシ(51)の長さは、フィルタ(41)の幅とほぼ同じかフィルタ(41)の幅よりも幾分長くなっている。回転ブラシ(51)は、駆動プーリ(56)を連結するシャフト(56a)と平行な姿勢で、駆動プーリ(56)の下方に配置されている。この回転ブラシ(51)は、フィルタ(41)に対して下方から接触可能となっている。回転ブラシ(51)は、駆動部材であるブラシ用モータ(52)と連結されており、このブラシ用モータ(52)によって回転駆動される。
塵埃貯留容器(60)は、細長い直方体状に形成された容器状の部材であって、吸込グリル(29)の上に載置されている。吸込グリル(29)では、昇降機構(45)のワイヤ(47)が取り付けられた辺に沿うように塵埃貯留容器(60)が配置されている。この塵埃貯留容器(60)は、吸込グリル(29)に対して着脱自在となっている。また、塵埃貯留容器(60)は、その長手方向が回転ブラシ(51)の軸方向と略平行となるように配置されている。
塵埃貯留容器(60)では、図4及び図5に示すように、長手方向に延びる長手側面部(61)の一方の高さが他方に比べて高くなっている。高さが高い方の長手側面部(61)の上端には、長手側面部(61)の長手方向に延びる細長い上面部(62)が回動自在に取り付けられている。上面部(62)は、その先端側(図4における左端側)が斜め下方に折れ曲がっている。塵埃貯留容器(60)の上面は、その概ね半分が上面部(62)によって覆われ、残りの部分が開口となっている。吸込グリル(29)が最も上方に位置する状態(即ち、図2に示す状態)では、塵埃貯留容器(60)の上面のうち開口している部分に回転ブラシ(51)が入り込み、塵埃貯留容器(60)が回転ブラシ(51)を下方から覆う状態となる。
図示しないが、本実施形態の室内ユニット(13)には、塵埃貯留容器(60)内の塵埃の量を検知するための検知センサが設けられている。検知センサは、例えばワイヤ(47)の張力を計測し、計測した張力から塵埃貯留容器(60)の重量を推定する。塵埃貯留容器(60)の重量は、塵埃貯留容器(60)内の塵埃の量が増えるにつれて増大する。そこで、室内ユニット(13)は、検知センサにより検知した塵埃貯留容器(60)の重量が所定値以上になると、塵埃貯留容器(60)内の掃除が必要であることを、例えばリモコンに表示するように構成されている。
−室内ユニットの運転動作−
冷房運転中や暖房運転中において、室内ユニット(13)では、室内空気が吸込口(22)を通ってケーシング(25)内へ吸い込まれる。室内空気がフィルタ(41)を通過する際には、室内空気に含まれる綿ぼこり等の塵埃がフィルタ(41)に捕捉される。フィルタ(41)で浄化された空気は、室内ファン(39)の羽根車(39b)から周方向へ吹き出されて室内熱交換器(37)を通過し、その際に冷媒と熱交換する。室内熱交換器(37)で加熱され又は冷却された空気は、吹出口(23)を通って室内へ供給される。
このように、冷房運転中や暖房運転中の室内ユニット(13)では、吸込口(22)から吸い込まれた空気中の塵埃がフィルタ(41)に捕捉される。フィルタ(41)に捕捉された塵埃の量が多くなってくると、フィルタ(41)を空気が通過する際の抵抗が増大し、室内ユニット(13)を通過する空気の流量が減少してしまう。そこで、この室内ユニット(13)は、冷房運転や暖房運転の停止中に塵埃除去動作を行う。室内ユニット(13)は、例えば前回の塵埃除去動作が終了してからの運転時間の積算値が所定の基準値に達すると、冷房運転や暖房運転が停止するのを待って塵埃除去動作を行う。
塵埃除去動作中には、ブラシ用モータ(52)によって回転ブラシ(51)が回転駆動される。回転ブラシ(51)は、図2及び図4における反時計方向に回転する。また、塵埃除去動作中には、フィルタ用モータ(59)によって駆動プーリ(56)が回転駆動される。駆動プーリ(56)は、図2及び図4における反時計方向に回転する。駆動プーリ(56)が回転すると、伝動ベルト(58)の突起部(58a)と係合しているフィルタ(41)は、ガイドレール(54)に案内されながら図2及び図4における右側へ移動してゆく。その際、フィルタ(41)は、回転している回転ブラシ(51)と接触しながら移動してゆく。
フィルタ(41)に付着している塵埃は、回転ブラシ(51)のブラシ部によって掻き落とされ、回転ブラシ(51)の下方に配置された塵埃貯留容器(60)へと落下してゆく。フィルタ(41)から引き剥がされた塵埃の一部は、回転ブラシ(51)に付着する。この回転ブラシ(51)に付着した塵埃は、回転ブラシ(51)が塵埃貯留容器(60)の上面部(62)の先端に当たることによって掻き落とされる。塵埃貯留容器(60)には、回転ブラシ(51)から掻き落とされた塵埃も溜まってゆく。
回転ブラシ(51)は、フィルタ(41)の全体が回転ブラシ(51)の上方を通過した後に停止する。フィルタ(41)全体がプーリ(56,57)の下側に戻ってくると、駆動プーリ(56)が停止する。
上述したように、本実施形態の室内ユニット(13)は、塵埃貯留容器(60)内の塵埃の量がある程度に達すると、塵埃貯留容器(60)内の掃除が必要であることをリモコン等に表示する。この表示を見た作業者がリモコンから所定の指令を入力すると、昇降用モータ(46)が回転し、ワイヤ(47)が送り出されて吸込グリル(29)が降下してくる。吸込グリル(29)が作業者の手元にまで降りてくると、作業者は、塵埃貯留容器(60)を吸込グリル(29)から取り外し、塵埃貯留容器(60)から塵埃を取り出して廃棄する。その後、作業者は、塵埃貯留容器(60)を吸込グリル(29)に取り付け、吸込グリル(29)を上昇させる旨の指令をリモコンへ入力する。すると、昇降用モータ(46)が回転してワイヤ(47)が巻き取られてゆき、吸込グリル(29)が上昇してゆく。吸込グリル(29)がケーシング(25)に達すると、昇降用モータ(46)が停止する。
−実施形態1の効果−
本実施形態において、塵埃除去機構(50)がフィルタ(41)から掻き落とした塵埃を貯留する塵埃貯留容器(60)は、吸込グリル(28)と共にケーシング(25)から作業者の手の届くところにまで降下してくる。このため、作業者は、塵埃貯留容器(60)を作業しやすい高さにまで降下させ、その後に塵埃貯留容器(60)から塵埃を取り除く作業を行うことができる。従って、本実施形態によれば、室内ユニット(13)の保守に要する労力を大幅に削減することができる。
また、本実施形態では、塵埃貯留容器(60)に比べて構造の複雑な塵埃除去機構(50)が、常にケーシング(25)内に収容された状態となる。複雑な構造の塵埃除去機構(50)を塵埃貯留容器(60)と共に昇降させる場合には、昇降機構(45)の構造が複雑化してしまう。それに対し、本実施形態では、簡素な構造の塵埃貯留容器(60)を塵埃除去機構(50)から切り離して昇降させることができる。従って、本実施形態によれば、室内ユニット(13)の構成の複雑化を抑えつつ、塵埃貯留容器(60)を昇降させることができる。
本実施形態では、回転ブラシ(51)を固定してフィルタ(41)を移動させることで、フィルタ(41)の全体から塵埃を掻き落とすようにしている。ここで、フィルタ(41)を固定して回転ブラシ(51)を移動させることも考えられるが、この場合には回転ブラシ(51)と共に塵埃貯留容器(60)も移動させなければならない。それに対し、本実施形態では回転ブラシ(51)の位置が変化しないため、塵埃貯留容器(60)も移動させる必要はない。従って、本実施形態によれば、フィルタ(41)を固定して回転ブラシ(51)を移動させる場合に比べ、室内ユニット(13)の構造の複雑化を抑えることができる。
また、本実施形態では、塵埃貯留容器(60)が吸込グリル(28)とは別体に形成されて吸込グリル(28)に対して着脱自在となっている。このため、作業者は、塵埃貯留容器(60)を吸込グリル(28)と共に降下させ、更には塵埃貯留容器(60)を吸込グリル(28)から取り外してから塵埃貯留容器(60)に溜まった塵埃を取り除くことができる。従って、本実施形態によれば、塵埃貯留容器(60)から塵埃を取り除く作業が一層容易となり、室内ユニット(13)の保守に要する労力を一層低減できる。
《発明の実施形態2》
実施形態1について説明する。本実施形態の室内ユニット(13)は、上記実施形態1において搬送機構(55)の構成を変更したものである。
図6に示すように、本実施形態の搬送機構(55)では、ガイドレール(54)の形状が上記実施形態1と異なっている。具体的に、本実施形態のガイドレール(54)は、側方から見た形状がU字を横倒しにしたような形状となっており、U字の開口部分が従動プーリ(57)側に位置する姿勢で設置されている。また、ガイドレール(54)のうちU字の開口部分に位置する端部は、それぞれ内側へ概ね直角に折り曲げられている。また、本実施形態の搬送機構(55)では、フィルタ用モータ(59)の回転方向が反転可能となっている。
なお、図6ではガイドレール(54)の内周面とフィルタ(41)との間に隙間があるように見えるが、実際にはガイドレール(54)の内周面にフィルタ(41)が接触している。
本実施形態の搬送機構(55)において、フィルタ(41)は、実施形態1の場合のように一方向へだけ移動するのではなく、往復動する。具体的に、回転ブラシ(51)によってフィルタ(41)から塵埃を掻き落とす際には、駆動プーリ(56)が図6における反時計方向へ回転し、フィルタ(41)が同図における右方向へ移動してゆく。フィルタ(41)の全体が駆動プーリ(56)及び従動プーリ(57)の上側へ移動し終わると、駆動プーリ(56)の回転方向が同図における時計方向へ反転し、フィルタ(41)が元の位置(即ち、駆動プーリ(56)及び従動プーリ(57)の下側)へと戻ってゆく。その際、回転ブラシ(51)は、回転し続けていてもよいし、停止していてもよい。
《発明のその他の実施形態》
−第1変形例−
上記の各実施形態では、フィルタ(41)を吸込グリル(29)と共に昇降させるようにしてもよい。
本変形例について、図7,図8を参照しながら説明する。図7には、上記実施形態1の室内ユニット(13)に本変形例を適用したものが示されている。図8には、上記実施形態2の室内ユニット(13)に本変形例を適用したものが示されている。
図7,図8に示すように、本変形例を適用した室内ユニット(13)において、ガイドレール(54)は、下側に位置して直線的に延びる部分である第1部分(54a)と、残りの部分である第2部分(54b)とに分割されている。ガイドレール(54)の第1部分(54a)は、吸込グリル(29)に取り付けられている。なお、図7(A)及び図8(A)ではガイドレール(54)の内周面とフィルタ(41)との間に隙間があるように見えるが、実際にはガイドレール(54)の内周面にフィルタ(41)が接触している。
図7(B),図8(B)に示すように、室内ユニット(13)から吸込グリル(29)を降下させると、ガイドレール(54)の第1部分(54a)も吸込グリル(29)と共に降下してくる。その際、フィルタ(41)は、伝動ベルト(58)の突起部(58a)から抜け落ち、ガイドレール(54)の第1部分(54a)の上に載った状態で吸込グリル(29)と共に降下してくる。また、吸込グリル(29)が上昇して化粧パネル(27)の本体部分にセットされた状態になると、伝動ベルト(58)の突起部(58a)がフィルタ(41)の係合孔に嵌り込む。このように、フィルタ(41)は、搬送機構(55)の伝動ベルト(58)に対し、吸込グリル(29)の昇降に連動して着脱される。
−第2変形例−
上記の各実施形態や上記第1変形例では、図9に示すように、回転ブラシ(51)を吸込グリル(29)と共に昇降させるようにしてもよい。なお、図9には、上記第1変形例を上記実施形態2に適用したもの(図8を参照)に対して本変形例を適用したものが示されている。
本変形例において、回転ブラシ(51)は、塵埃貯留容器(60)に取り付けられている。また、図示しないが、本変形例の回転ブラシ(51)は、歯車を介してブラシ用モータ(52)と係合している。つまり、回転ブラシ(51)に対して同軸に取り付けられた歯車と、ブラシ用モータ(52)の出力軸に取り付けられた歯車とが互いに噛み合っており、この互いに噛み合った歯車によってブラシ用モータ(52)から回転ブラシ(51)へ回転動力が伝えられる。室内ユニット(13)から吸込グリル(29)を降下させると、回転ブラシ(51)側の歯車とブラシ用モータ(52)側の歯車との噛み合い状態が解除され、回転ブラシ(51)が吸込グリル(29)や塵埃貯留容器(60)と共に降下してくる。
−第3変形例−
上記の各実施形態や各変形例では、図10に示すように、同図の紙面に垂直方向へ延びる棒状のガイドローラ(42)をフィルタ(41)の上側と下側に複数本ずつ設け、冷房運転中や暖房運転中にフィルタ(41)を波板状に保持してもよい。本変形例では、フィルタ(41)が平板状に保持されている場合(図2を参照)に比べ、フィルタ(41)の面積を大きくすることができる。このため、フィルタ(41)を通過する空気の平均流速が低くなり、フィルタ(41)を通過する際の空気の圧力損失が小さくなる。
−第4変形例−
上記の各実施形態や各変形例では、回転ブラシ(51)を回転駆動するためのブラシ用モータ(52)と、駆動プーリ(56)を回転駆動するためのフィルタ用モータ(59)の何れか一方を省略してもよい。ブラシ用モータ(52)を省略した場合、回転ブラシ(51)は、フィルタ用モータ(59)の回転に伴って移動するフィルタ(41)と接触することによって回転する。一方、フィルタ用モータ(59)を省略した場合、フィルタ(41)は、それと接触する回転ブラシ(51)の回転に伴って移動する。
−第5変形例−
上記の各実施形態や各変形例では、塵埃貯留容器(60)を吸込グリル(29)と一体に形成してもよい。この場合、吸込グリル(29)では、その上面の一部分を囲うように平板状の壁部が立設され、その壁部に囲われた部分が塵埃貯留容器を構成することになる。このため、室内ユニット(13)の部品点数を増やすことなく塵埃貯留容器を形成することができ、室内ユニット(13)の製造コストの上昇を抑えることができる。
−第5変形例−
上記実施形態1や実施形態2のようにフィルタ(41)が常にケーシング(25)内に残留する場合には、フィルタ(41)を伝動ベルト(58)と一体に形成してもよい。
−その他の変形例−
上記実施形態において、塵埃除去機構(50)は、塵埃を吸引することによってフィルタ(41)から塵埃を除去するように構成されていてもよい。
また、上記実施形態において、室内ユニット(13)は、ケーシング(25)の天板や側壁に吸込口(22)が形成されているタイプのものでもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、空気調和装置の室内ユニットについて有用である。
実施形態1における空気調和装置の構成を示す冷媒回路図である。 実施形態1における室内ユニットの縦断面図である。 下方から見た実施形態1の化粧パネルを示す概略斜視図である。 実施形態1の室内ユニットの要部を抜き出して示す概略構成図である。 実施形態1の室内ユニットの要部を抜き出して示す概略斜視図である。 実施形態2の室内ユニットの要部を抜き出して示す概略構成図である。 その他の実施形態の第1変形例における室内ユニットの要部を抜き出して示す概略構成図であって、(A)は吸込グリルが上昇した状態を、(B)は吸込グリルが降下した状態をそれぞれ示している。 その他の実施形態の第1変形例における室内ユニットの要部を抜き出して示す概略構成図であって、(A)は吸込グリルが上昇した状態を、(B)は吸込グリルが降下した状態をそれぞれ示している。 その他の実施形態の第2変形例における室内ユニットの要部を抜き出して示す概略構成図である。 その他の実施形態の第3変形例における室内ユニットの縦断面図である。
22 吸込口
23 吹出口
25 ケーシング
28 吸込グリル
41 フィルタ
45 昇降機構
50 塵埃除去機構
51 回転ブラシ(掻き取り部材)
52 ブラシ用モータ(駆動部材)
55 搬送機構
60 塵埃貯留容器(塵埃貯留部)

Claims (7)

  1. 吸込口(22)及び吹出口(23)が形成されたケーシング(25)と、該ケーシング(25)内に設置されて吸込口(22)から流入した空気中の塵埃を捕捉するフィルタ(41)とを備え、上記吸込口(22)がケーシング(25)の下面に開口する天井設置型に構成されている空気調和装置の室内ユニットであって、
    上記ケーシング(25)の吸込口(22)を覆うように設けられる吸込グリル(28)と、上記吸込グリル(28)を昇降させるための昇降機構(45)と、上記フィルタ(41)から塵埃を除去するための塵埃除去機構(50)と、上記塵埃除去機構(50)が上記フィルタ(41)から除去した塵埃を貯留するための塵埃貯留部(60)とを備え、
    上記塵埃貯留部(60)が上記吸込グリル(28)に設けられて該吸込グリル(28)と共に昇降する一方、
    上記塵埃貯留部(60)が上記吸込グリル(28)と共に下降している状態でも、上記塵埃除去機構(50)の全体が上記ケーシング(25)内に収容されたままとなる
    ことを特徴とする空気調和装置の室内ユニット。
  2. 請求項1において、
    上記塵埃除去機構(50)は、上記フィルタ(41)を移動させるための搬送機構(55)と、移動中の上記フィルタ(41)と接触して該フィルタ(41)から塵埃を掻き落とす掻き取り部材(51)とを備えている
    ことを特徴とする空気調和装置の室内ユニット。
  3. 吸込口(22)及び吹出口(23)が形成されたケーシング(25)と、該ケーシング(25)内に設置されて吸込口(22)から流入した空気中の塵埃を捕捉するフィルタ(41)とを備え、上記吸込口(22)がケーシング(25)の下面に開口する天井設置型に構成されている空気調和装置の室内ユニットであって、
    上記ケーシング(25)の吸込口(22)を覆うように設けられる吸込グリル(28)と、上記吸込グリル(28)を昇降させるための昇降機構(45)と、上記フィルタ(41)から塵埃を除去するための塵埃除去機構(50)と、上記塵埃除去機構(50)が上記フィルタ(41)から除去した塵埃を貯留するための塵埃貯留部(60)とを備え、
    上記塵埃貯留部(60)が上記吸込グリル(28)に設けられて該吸込グリル(28)と共に昇降する一方、
    上記塵埃除去機構(50)は、
    上記フィルタ(41)を移動させるための搬送機構(55)と、
    移動中の上記フィルタ(41)と接触して該フィルタ(41)から塵埃を掻き落とす掻き取り部材(51)と、
    上記フィルタ(41)から塵埃を掻き落とすために上記掻き取り部材(51)を駆動する駆動部材(52)を備えており、
    上記掻き取り部材(51)は、上記吸込グリル(28)と共に昇降するように構成され、
    上記駆動部材(52)は、上記掻き取り部材(51)が上記吸込グリル(28)と共に下降している状態でも上記ケーシング(25)内に収容されたままとなる
    ことを特徴とする空気調和装置の室内ユニット。
  4. 請求項1乃至3の何れか1つにおいて、
    上記塵埃貯留部(60)は、上記吸込グリル(28)と別体に形成され、該吸込グリル(28)に対して着脱自在に取り付けられている
    ことを特徴とする空気調和装置の室内ユニット。
  5. 請求項1乃至3の何れか1つにおいて、
    上記塵埃貯留部(60)は、上記吸込グリル(28)と一体に形成されている
    ことを特徴とする空気調和装置の室内ユニット。
  6. 請求項1乃至5の何れか1つにおいて、
    上記フィルタ(41)は、上記搬送機構(55)に対して着脱自在に構成されて上記吸込グリル(28)と共に昇降する
    ことを特徴とする空気調和装置の室内ユニット。
  7. 請求項3において、
    上記掻き取り部材は、回転ブラシ(51)であり、
    上記駆動部材は、出力軸に取り付けられた歯車が上記回転ブラシ(51)に取り付けられた歯車と噛み合って該回転ブラシ(51)を駆動するモータ(52)であり、
    上記回転ブラシ(51)が上記吸込グリル(28)と共に下降している状態において、上記モータ(52)は、該モータ(52)の歯車と上記回転ブラシ(51)の歯車の噛み合い状態が解除されることによって、上記ケーシング(25)内に収容されたままとなる
    ことを特徴とする空気調和装置の室内ユニット。
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