JP5283448B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、ダストボックスを昇降する際の負荷を軽減するともに、このダストボックス内の塵埃を容易に廃棄することができる空気調和機を提供することを目的とする。
この場合、ロールフィルタと、巻取手段と、除去手段とをフィルタチャンバに設けたことにより、昇降手段の負荷が軽く済む。
図1は、本発明の実施の形態に係る天井埋込型空気調和機100の斜視図であり、図2は天井埋込型空気調和機100の分解斜視図である。また、図3は天井埋込型空気調和機100の断面図である。
天井埋込型空気調和機100は、箱形に形成された板金製の本体ユニット1を有し、この本体ユニット1と、フィルタチャンバ20と、化粧パネル21とが三段に重ねられて構成されている。
本体ユニット1の外側面には複数の吊り金具1Bが設けられており、各々の吊り金具1Bには天井に固定された吊下ボルト2がナット4によって固定され、これらの吊下ボルト2を介して、天井埋込型空気調和機100は天井空間内に吊り下げ設置される。
送風機9は、シャフトを下向きに配置されたモータ5と、モータ5のシャフトに取り付けられたターボファン7とで構成されている。熱交換器11は、上面視で五角形に成形されたプレートフィン型の熱交換器であり、送風機9を取り囲むように配置される。
ドレンパン13は、本体ユニット1の側板1Aの内面に接するように配設され、ドレンパン13の中央には吸込開口14が開口し、周縁部には熱交換器11を通った送風機9の排気を通すための吹出開口15が形成されている。吸込開口14の上部には、吸込開口14を通った被調和室の空気を送風機9に案内するノズル17が取り付けられている。また、ドレンパン13には天井埋込型空気調和機100の制御回路や電源回路等を収容した電装ボックス(図示略)等の各種部品がねじ止めされている。
フィルタチャンバ20の下面には、化粧パネル21が取り付けられ、化粧パネル21は、図3に示すように天井板10と略面一となっている。
化粧パネル21には、被調和室の空気を吸込む吸込口22と、熱交換器11を通った調和空気を被調和室に吹き出す吹出口23とが形成され、吸込口22はフィルタチャンバ20の吸込開口26に連通し、吹出口23はフィルタチャンバ20の通風孔25に連通する位置および形状に形成されている。
さらに、図1に示すように化粧パネル21の下面隅部にはインジケータ21Aが配置されている。インジケータ21Aは複数のLEDを備え、これらLEDの点灯状態(点灯、消灯、点滅)によって天井埋込型空気調和機100の動作状態を表示するとともに、各種の報知を行う。
吸込グリル30は、その一辺に2本の吊紐36、37が固定され、他辺に2本の吊紐38、39が固定されている。昇降ユニット35は、吊紐36〜39の繰り出し及び巻き戻しを行う昇降機構(図示略)と、昇降機構を制御する制御基板(図示略)とを、一つの筐体に収納したものである。
昇降機構は、吊紐36〜39がそれぞれ巻き回されるボビン(図示略)、ボビンを回転させるギヤ(図示略)及びグリル昇降モータ37(図6)を内蔵し、このグリル昇降モータ37の正転或いは逆転動作によってボビンが正方向または逆方向に回転され、吊紐36〜39の繰り出し或いは巻き戻しが行われる。
吊紐36〜39が巻かれた各ボビンは、吸込グリル30をなるべく水平を保って昇降させるべく、各々の吊紐36〜39が一様に繰り出され、或いは巻き戻されるように、その径と回転量が設定されている。また、各ボビンは独立した軸により支持されていてもよいし、複数のボビンを同軸に支持され、同時に回転する構成としてもよい。
第1ロール41、第2ロール42、及びガイドローラ47、48は、いずれも、吸込開口26の内壁面に直接またはステー等を介して、回転可能に取り付けられている。
ブラシ51及び押さえ板53は、いずれも、ロールフィルタ40の幅方向に延びる棒形状の部材であって、その両端は吸込開口26の壁面に支持されている。ブラシ51及び押さえ板53は、後述する移動ユニット50によって、ロールフィルタ40に近づく方向と、ロールフィルタ40から離れる方向とに移動させることが可能である。
図4Aに示すように、移動ユニット50(移動手段)は、ブラシ51と押さえ板53とのほぼ中間位置に配設されたブラシ昇降ギヤ61と、ブラシ昇降モータ64の回転軸に取り付けられた駆動ギヤ63と、駆動ギヤ63の回転力をブラシ昇降ギヤ61に伝達する伝達ギヤ62と、を備えている。これらブラシ昇降ギヤ61、伝達ギヤ62及び駆動ギヤ63は、吸込開口26を構成するフィルタチャンバ20の壁面に、回転可能に支持されている。
図4Aに示す構成では、ブラシ昇降ギヤ61が、図中符号D1で示すように反時計回りに回転すると、ラック56が上昇し、ラック58が下降する。このため、ブラシ51と押さえ板53は互いに接近するように、図中矢印D3で示す向きに移動して、ロールフィルタ40を挟み込む。
これに対し、ブラシ昇降ギヤ61が、図中符号D2で示すように時計回りに回転すると、ラック56が下降する一方で、ラック58は上昇する。このため、ブラシ51と押さえ板53は互いに離隔するように、図中矢印D4で示す向きに移動して、ロールフィルタ40から離れる。
そして、移動ユニット50によってブラシ51と押さえ板53とがロールフィルタ40側に移動されると、ブラシ51が捕集面40Aに当接するとともに、ロールフィルタ40の裏側に押さえ板53が当接する。つまり、ロールフィルタ40はブラシ51と押さえ板53とに挟まれるため、ブラシ51が捕集面40Aに確実に接触し、捕集面40Aの塵埃を確実に掻き落とすことができ、捕集面40Aに強く付着した塵埃も除去できる。
図4Bに示すように、ダストボックス57は、吸込グリル30の上面に立設された2枚のリブ33に挟まれて支持される。ダストボックス57の側面にはボス59が設けられ、リブ33には、ボス59が嵌合する受け穴34が形成されていて、受け穴34にボス59がはまり込むことで、ダストボックス57が脱落しないよう支持されている。
ダストボックス57内に塵埃が溜まった場合には、ダストボックス57を吸込グリル30から取り外して、ダストボックス57内の塵埃を捨てることができる。この場合、ダストボックス57の上部の開口部の両端を、図4Bに矢印で示すように、リブ33から離れる方向に押圧して、受け穴34からボス59を離脱させることで、ダストボックス57を取り外すことができる。
図5は、天井埋込型空気調和機100において吸込グリル30を下降させた状態を示す断面図である。
この図5に示すように、吸込グリル30は、昇降ユニット35から繰り出される4本の吊紐36〜39により吊り下げられ、化粧パネル21から真下に下降する。このとき、吸込グリル30の裏面、すなわち上面のリブ33、33によって保持されているダストボックス57は、吸込グリル30とともに下降する。従って、ダストボックス57に塵埃が溜まった場合には、吸込グリル30を下降させて、上記のようにダストボックス57を取り外し、ゴミを捨て、必要に応じてダストボックス57を洗浄すればよい。
また、吸込グリル30にはロールフィルタ40を含む各部が搭載されず、ダストボックス57が取り付けられただけであるから、吸込グリル30を昇降させる際に昇降ユニット35に加わる重量負荷が小さくて済むという利点がある。
この制御回路70は、各部を集中制御する制御回路70に、不揮発性メモリ72、モータドライバ73、センサ制御回路74、及び、通信部78を接続して構成される。
マイコン71は、図示しないメモリを内蔵し、このメモリに格納されたプログラムを読み出して実行することにより、制御回路70の各部を制御する。
不揮発性メモリ72は、EEPROMやフラッシュメモリにより構成され、マイコン71によってモータドライバ73やセンサ制御回路74を制御する際に必要な設定値等を記憶する。
モータドライバ73は、天井埋込型空気調和機100が備える第1巻取モータ45、第2巻取モータ46、ブラシ昇降モータ64、及びグリル昇降モータ37の各モータに接続されている。モータドライバ73は、これら各モータに対して、マイコン71の制御に従って駆動電流を供給し、各モータを駆動制御する。ここで、第1巻取モータ45、第2巻取モータ46、ブラシ昇降モータ64、及びグリル昇降モータ37のいずれかがステッピングモータで構成される場合、モータドライバ73は、当該モータに対して駆動パルスを出力して、必要量だけ当該モータを動作させる。
グリル位置センサ67は、昇降ユニット35によってグリル昇降モータ37を上昇または下降させる際の吸込グリル30の位置を検出するセンサである。グリル位置センサ67は、具体的には、吊紐36〜39を巻き取るボビンの回転量を検出するロータリーエンコーダを用いて実現可能である。
センサ制御回路74は、巻取位置センサ66、グリル位置センサ67及びダストボックスセンサ68の各々における検出値を予め設定された所定周期でサンプリングし、検出値を示すデジタルデータをマイコン71に出力する。
リモコン80は、複数の操作子と、この操作子の操作により設定された内容を表示する液晶表示装置とを備え、当該操作子の操作に応じて、操作信号を通信部78に無線送信する。通信部78は、リモコン80から送信される操作信号を受信して、マイコン71に出力する。例えば、リモコン80が備える操作子によって吸込グリル30を下降させるよう指示された場合、マイコン71は、この操作を示す操作信号に応答して、モータドライバ73によってグリル昇降モータ37を正転動作させ、吸込グリル30を下降させる。ここで、マイコン71は、センサ制御回路74を介してグリル位置センサ67の検出値を取得し、吸込グリル30が所定位置まで下降したところでグリル昇降モータ37を停止させる。その後、リモコン80によって吸込グリル30を上昇させる指示が入力された場合、マイコン71は、この指示操作の操作信号に応答して、モータドライバ73によってグリル昇降モータ37を逆転動作させ、吸込グリル30を上昇させる。
また、マイコン71は、センサ制御回路74から入力されるデータに基づいて、ダストボックス57内の塵埃を捨てる必要があると判別した場合には、インジケータ21Aを所定の状態で点灯或いは点滅させることで、ゴミ捨てが必要である旨の報知を行う。
この図7に示す動作は、天井埋込型空気調和機100の空調運転時間が、予め設定された所定時間に達する毎に、実行される。
次に、マイコン71は、第1巻取モータ45を動作させて、ロールフィルタ40を第1ロール41に巻き取ることで、ロールフィルタ40を逆方向(図3の矢印B方向)に移動させる(ステップS12)。
この巻き取り動作によって、ロールフィルタ40のうち吸込口31からの吸込空気の塵埃を捕集した部分が、第1ロール41側に送られ、その途中でブラシ51によってロールフィルタ40の塵埃が掻き落とされる。
そして、再使用可能な場合には、巻き取り量を1回分に相当する長さに設定し(ステップS16)、巻き取った部分を再使用できない場合は巻き取り量として2回分(1回分の2倍)に相当する長さを設定する(ステップS18)。
巻き取り量が1回分に設定された場合、第1ロール41から1回分のロールフィルタ40が繰り出され、吸込口31の下流側に配置される。この場合、ブラシ51によって塵埃が書き取られた部分が再びフィルタとして使用される。これに対し、巻き取り量が2回分に設定された場合、第1ロール41から2回分のロールフィルタ40が繰り出される。すなわち、先にブラシ51によって塵埃が書き取られた部分は第2ロール42に巻き取られ、この部分に続く未使用の部分が、吸込口31の下流側に配置されてフィルタとして使用される。つまり、巻き取り量が2回分に設定された場合には、フィルタとして使用する部分が未使用品に交換されたに等しい。
設定された巻き取り量の巻き取りが完了した場合(ステップS20;Yes)、マイコン71は、モータドライバ73を制御して第2巻取モータ46を停止させ(ステップS21)、センサ制御回路74によって取得されるダストボックスセンサ68の検出値に基づいて、ダストボックス57内の塵埃が満杯か否かを判別する(ステップS22)。ここで、ダストボックス57が満杯であれば(ステップS22;Yes)、マイコン71は、インジケータ21Aによる報知を行い(ステップS23)、本処理を終了する。また、ダストボックスセンサ68の検出値から、ダストボックス57が満杯でないと判別した場合(ステップS22;No)、マイコン71は、そのまま本処理を終了する。
また、フィルタチャンバ20に、ロールフィルタ40と、第1巻取モータ45及び第2巻取モータ46と、ブラシ51とを設け、吸込グリル30にダストボックス57のみを支持させたことで、吸込グリル30及び昇降ユニット35の負荷が軽く済む。
さらに、本発明を適用した空気調和機は天井埋込型空気調和機100に限らず、天井吊下型の空気調和機にも適用可能であり、その他の具体的態様も任意に変更可能である。
9 送風機
11 熱交換器
13 ドレンパン
20 フィルタチャンバ
21 化粧パネル
22 吸込口
26 吸込開口
30 吸込グリル(昇降手段)
31 吸込口
33 リブ
34 受け穴
35 昇降ユニット(昇降手段)
40 ロールフィルタ
40A 捕集面
41 第1ロール
42 第2ロール
45 第1巻取モータ(巻取手段)
46 第2巻取モータ(巻取手段)
47、48 ガイドローラ
50 移動ユニット(移動手段)
51 ブラシ
53 押さえ板
57 ダストボックス
64 ブラシ昇降モータ
70 制御回路
71 マイコン
100 天井埋込型空気調和機
Claims (4)
- 熱交換器及び送風機を有する本体ユニットと、この本体ユニットの下方に配置され、被調和室の空気を吸い込む吸込口を有する化粧パネルとを備えた空気調和機において、
前記吸込口内の一方側においてロール状に巻き回され、前記吸込口と前記送風機との間に繰り出されて前記吸込口からの吸込空気の塵埃を捕集するロールフィルタと、前記ロールフィルタを繰り出し或いは巻き取る巻取手段とを設け、
前記ロールフィルタの表面に当接して前記ロールフィルタの塵埃を除去する除去手段と、前記除去手段により前記ロールフィルタから除去された塵埃が当該除去手段から移されて集積されるダストボックスとを備え、さらに、前記ダストボックスを、前記ロールフィルタ及び前記除去手段に対して昇降可能に支持する昇降手段を備え、前記除去手段は、前記ロールフィルタにおいて塵埃が付着する側の表面に当接するブラシであり、前記ロールフィルタを挟んで前記ブラシに対向する位置に押さえ板を備えたこと、
を特徴とする空気調和機。 - 前記吸込口からの吸込空気の塵埃を捕集した前記ロールフィルタを、前記巻取手段によって前記吸込口と前記送風機との間から前記吸込口内の一方側或いは他方側に巻き取りつつ前記除去手段によって塵埃を除去し、その後に、塵埃を除去した部分の前記ロールフィルタを再び前記吸込口と前記送風機との間に繰り出すこと、
を特徴とする請求項1記載の空気調和機。 - 前記除去手段を前記ロールフィルタの表面に対して接離可能に移動させる移動手段を備え、
前記移動手段によって前記除去手段を前記ロールフィルタの表面に当接させて、前記ロールフィルタを前記巻取手段によって前記吸込口内の一方側或いは他方側に巻き取ることで前記除去手段によって塵埃を除去し、その後、前記移動手段によって前記除去手段を前記ロールフィルタの表面から離間させてから塵埃を除去した部分の前記ロールフィルタを再び前記吸込口と前記送風機との間に繰り出すこと、
を特徴とする請求項2記載の空気調和機。 - 前記本体ユニットと前記化粧パネルとの間にフィルタチャンバを備え、このフィルタチャンバに、前記ロールフィルタと、前記巻取手段と、前記除去手段とを設けたこと、
を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の空気調和機。
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