JP5305800B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
このエアフィルタは、空気調和機の累積運転時間が長くなると上記塵埃によって目詰まりが生じてしまう。これを解消するために、エアフィルタが配置された吸込グリルを昇降可能とし、エアフィルタに付着した塵埃を除去する回転ブラシと、この回転ブラシで除去した塵埃を捕集するダストボックスと、このダストボックス及び回転ブラシをエアフィルタに沿って移動させるガイドレール及び駆動モータと、を吸込グリル上に設けたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の構成では、空気調和装置本体内に内蔵される電装ボックスから上記駆動モータへ電力を供給する必要があるが、駆動モータが吸込グリルと一緒に昇降するようになっているため、電力を供給するための配線や供給機構が複雑であった。
この構成によれば、除去手段が吸込グリルと一緒に昇降しないので、吸込グリルを昇降させるための駆動モータに作用する負荷を軽減できる。また、電装ボックスから除去手段までの距離がほぼ一定となり、電力供給を配線などの容易な手段を用いて容易に行うことができる。
この構成によれば、ダストボックスが吸込グリルと一緒に昇降するので、ダストボックス内の塵埃の廃棄を容易に行うことができる。
また、除去手段が吸込グリルと一緒に昇降しないため、本体ユニット側に配置された電装ボックスから除去手段までの距離がほぼ一定となり、電力供給を配線などの容易な手段を用いて容易に行うことができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る天井埋込型空気調和機100の斜視図であり、図2は天井埋込型空気調和機100の分解斜視図である。また、図3は天井埋込型空気調和機100の断面図である。
天井埋込型空気調和機100は、図1乃至図3に示すように、箱形に形成された板金製の本体ユニット1を有し、この本体ユニット1と、フィルタチャンバ20と、化粧パネル21とが三段に重ねられて構成されている。
本体ユニット1の外側面には、図1に示すように、複数の吊り金具1Bが設けられており、各々の吊り金具1Bには、図3に示すように、天井面110に固定された吊下ボルト2がナット4(図1)によって固定され、これらの吊下ボルト2を介して、天井埋込型空気調和機100は天井面110から吊り下げ設置される。この場合、天井埋込型空気調和機100の化粧パネル21は、上記天井面110の下方に天井裏空間111を介して設けられる天井板112に配置されて被調和室に露出している。
送風機9は、シャフトを下向きに配置されたモータ5と、モータ5のシャフトに取り付けられたターボファン7とで構成されている。熱交換器11は、上面視で五角形に成形されたプレートフィン型の熱交換器であり、送風機9を取り囲むように配置される。
ドレンパン13は、本体ユニット1の側板1Aの内面に接するように配設され、ドレンパン13の中央には吸込開口14が開口し、周縁部には熱交換器11を通った送風機9の排気を通すための吹出開口15が形成されている。吸込開口14の上部には、吸込開口14を通った被調和室の空気を送風機9に案内するノズル17が取り付けられている。また、ドレンパン13の左下側(図3参照)には、天井埋込型空気調和機100の制御回路や電源回路等を収容した電装ボックス19がねじ止めによって取り付けられている。
吸込口22はフィルタチャンバ20の吸込開口26に連通し、吹出口23はフィルタチャンバ20の通風孔25に連通する位置および形状に形成されている。
吸込グリル30は、その一辺に2本の吊紐36、37が固定され、他辺に2本の吊紐38、39が固定されている。昇降ユニット35は、吊紐36、37の繰り出し及び巻き戻しを行う第1機構(図示略)と、吊紐38、39の繰り出し及び巻き戻しを行う第2機構(図示略)と、これら第1機構及び第2機構を制御する制御基板(図示略)とを、一つの筐体に収納したものである。
上記の第1機構は、吊紐36、37が巻き回されるボビン(図示略)、ボビンを回転させるギア(図示略)及びモータ(図示略)を内蔵し、このモータの正転或いは逆転動作によってボビンが正方向または逆方向に回転され、吊紐36、37の繰り出し或いは巻き戻しが行われる。同様に、吊紐38、39の他端は第2機構が備えるボビン(図示略)に巻き回され、第2機構が有するモータの正転或いは逆転動作がギアを介してボビンに伝達され、ボビンが正方向または逆方向に回転されて、吊紐38、39の繰り出し或いは巻き戻しが行われる。
また、吸込グリル30には、図3に示すように、この吸込グリル30を化粧パネル21の吸込口22に嵌合した際に、上記昇降ユニット35と対向する一方の辺30Aと反対側の他方の辺30Bに沿って、ダストボックス57が配置されている。このダストボックス57は、掃除機構50で除去された塵埃が当該掃除機構50から移されて集積されるものであり、吸込グリル30に昇降可能に支持されている。
本構成では、フィルタチャンバ20にエアフィルタ40と、このエアフィルタ40上の塵埃を除去する掃除機構50とを備え、この掃除機構50で除去された塵埃が当該掃除機構50から移されて集積されるダストボックス57が吸込グリル30に昇降可能に支持されている。このため、エアフィルタ40と掃除機構50とをフィルタチャンバ20に残した状態で、ダストボックス57を吸込グリル30とともに昇降させることができるため、昇降ユニット35の負荷の軽減を図ることができる。
掃除機構50は、図1に示すように、エアフィルタ40の全幅に渡って延在する横長のブラシユニット51と、このブラシユニット51をエアフィルタ40の下面で移動可能に支持する一対のガイドレール52L,52Rとを備える。これらガイドレール52L,52Rは、長尺の角柱状に形成されており、その上面には、当該ガイドレール52L,52Rの全長に亘ってラックギア(図示略)が形成されている。また、ガイドレール52L,52Rは、後述するフィルタユニット130の枠体130Aにその両端部が支持されている。
掃除機構50は、天井埋込型空気調和機100の運転が停止している時間に、エアフィルタ40の下面を往復移動して、このエアフィルタ40に付着した塵埃を自動的に除去するものである。天井埋込型空気調和機100の運転中には、ブラシユニット51は、通風を阻害しない待機位置(例えば、昇降ユニット35の上方)に位置している。
ブラシユニット51は、図4に示すように、一対のガイドレール52L,52R上に配置されるケース体61を備え、このケース体61は、下側ケース62とこの下側ケース62に組み合わされる上側ケース63とから構成される。ケース体61には、図5に示すように、このケース体61の全幅に渡って延在する横長の回転ブラシ64が配置され、図4に示すように、上側ケース63の上面63Aには、当該回転ブラシ64の外周部がケース体61の外側に向けて突出する開口部63Bが形成されている。
また、ケース体61には、このケース体61の一端側61Aに配置されて回転ブラシ64を回転駆動するブラシ駆動機構65と、当該ケース体61の他端側61Bに配置されて当該ケース体61をガイドレール52L,52R上で移動させる移動機構66とが形成されている。
第5変速車82〜第10変速車87は、移動用モータ81の回転数をブラシユニット51がガイドレール52L,52R上を移動するのに適した回転数まで減速させる減速車として機能するとともに、ガイドレール52L,52Rのラックギアに噛合うピニオン88,90の回転方向を規定する。
移動用モータ81は、図5中の矢印C方向(時計周り方向)もしくは矢印D方向(反時計周り方向)に選択的に回転駆動するように制御される。移動用モータ81を矢印C方向に駆動させると、この移動用モータ81の回転は、第5変速車82〜第10変速車87を介して減速されるとともに、同一の回転方向のままピニオン88、90に伝達される。これにより、ブラシユニット51はガイドレール52L,52R上を矢印X1方向に移動する。同様に、移動用モータ81を矢印D方向に駆動させると、この移動用モータ81の回転は、第5変速車82〜第10変速車87を介して減速されつつ、同一の回転方向のままピニオン88、90に伝達される。これにより、ブラシユニット51はガイドレール52L,52R上を矢印X2方向に移動する。
この図6に示すように、ブラシユニット51は、回転ブラシ64の下方に、この回転ブラシ64で掻き落とした(除去した)塵埃を受けて、この塵埃を一時的に貯める塵埃収容室(塵埃受け部)67を備える。この塵埃収容室67は、図1に示すように、ガイドレール52L,52R間に突出して、下側ケース62の幅方向に亘って当該下側ケース62の下面に一体に形成されている。
塵埃収容室67は、下面に開閉自在な下蓋(底蓋)68を備え、この下蓋68は、塵埃収容室67に溜まった塵埃をダストボックス57に投下する際に開放される。この下蓋68は、塵埃収容室67における昇降ユニット35側の側面67Aの下縁部にヒンジ軸69を介してヒンジ連結され、通常時には、内部の塵埃が落下しないように閉塞する方向にばね付勢されている。
また、下蓋68は、ヒンジ軸69側に延出した延出部68Aを備え、この延出部68Aには、下方に突出する三角形状の複数の突出片91が形成されている。これら突出片91は、塵埃収容室67の幅方向に所定間隔をあけて略同じ大きさに設けられており、ブラシユニット51をダストボックス57上に移動させた場合に、このダストボックス57と当接し、ばね力に抗って下蓋68を開放させる機能を有するものである。
ダストボックス57は、図7に示すように、上面が開放されて箱状に形成された箱本体92と、この箱本体92の上面を開閉自在な上蓋93とを備える。この上蓋93は、図8に示すように、ブラシユニット51がダストボックス57上に移動した際に開放されて、ブラシユニット51の塵埃収容室67から投下された塵埃200を受ける。
上蓋93は、箱本体92における吸込グリル30の他方の辺30B側に位置する側面92Aの上縁部にヒンジ軸94を介してヒンジ連結されている。また、箱本体92の上記側面92Aに対向する側面92Bの上縁部には、上蓋93の上部に延在するストッパ部92B1が形成されている。このストッパ部92B1は、上蓋93に当接し、この上蓋93が箱本体92の外側に開放することを規制するものである。また、ヒンジ軸94には、ばね部材95は設けられ、通常時、すなわちブラシユニット51がダストボックス57から離間した際に、このダストボックス57の内部の塵埃200が風で吹き上げられないように上蓋93を閉塞する方向にばね付勢されている。
また、上蓋93は、上方に突出する三角形状の複数の突出片96が形成されている。これら突出片96は、ダストボックス57の幅方向に所定間隔をあけて略同じ大きさに設けられており、ブラシユニット51をダストボックス57上に移動させた場合に、ブラシユニット51の塵埃収容室67と当接し、ばね力に抗って上蓋93を開放させる機能を有する。
ダストボックス57を支持部32A,32Bに取り付ける場合には、これら支持部32A,32B間にダストボックス57を押し込むことにより、当該支持部32A,32Bが、図7中矢印Y方向に湾曲し、上記突部97,98が凹部32A1,32B1に嵌ると、当該支持部32A,32Bが元の状態に復元するため、ダストボックス57が支持部32A,32Bに係止される。
また、ダストボックス57を支持部32A,32Bから取り外す場合には、例えば、一方の支持部32Aを上記矢印Y方向に湾曲させて、突部97と凹部32A1との係合を解除し、ダストボックス57を上方に取り外す。これにより、ダストボックス57を吸込グリル30の支持部32A,32Bに容易に着脱することができる。
深夜時間帯等、天井埋込型空気調和機100の運転が停止している場合に、上記した掃除機構50が動作される。この掃除機構50の移動用モータ81を動作されると、この移動用モータ81の回転が複数の変速車を介して、ピニオン88,90に伝達され、このピニオン88,90の回転によって、ブラシユニット51がガイドレール52L,52R上を往復移動する。
また、ブラシ駆動モータ71が動作されると、図7に示すように、このブラシ駆動モータ71の回転が複数の変速車を介して、回転ブラシ64に伝達され、当該回転ブラシ64が図中矢印B方向に回転する。この回転ブラシ64の回転により、エアフィルタ40に付着した塵埃200は回転ブラシ64に掻き落とされ、この回転ブラシ64に付着する。ケース体61には、回転ブラシ64の下方に当該回転ブラシ64の全幅に渡って延在する塵埃剥離板58が取り付けられている。この塵埃剥離板58は、その先端を回転ブラシ64の外周面に略沿う方向に屈曲して当該回転ブラシ64に接触する爪部を有し、回転ブラシ64が回転した場合に、この回転ブラシ64と上記爪部とが接触して、回転ブラシ64に付着した塵埃200を剥離して塵埃収容室67に収容させる。
一方、ブラシユニット51の塵埃収容室67の下蓋68は、この下蓋68の延出部68Aに形成された突出片91がダストボックス57の箱本体92に当接する。この突出片91は、ダストボックス57に向けて上方に延びる斜辺部を備えているため、この斜辺部とダストボックス57の箱本体92とが当接した状態で、この塵埃収容室67がダストボックス57側に移動すると、この移動動作に伴って突出片91が押され、下蓋68はヒンジ軸94を中心に塵埃収容室67の外側に開放される。これにより、塵埃収容室67内の塵埃200は、ダストボックス57の上蓋93の上面を経由して当該ダストボックス57の箱本体92内に投下される。
フィルタユニット130は、上面視で矩形形状をなしており、フィルタチャンバ20の枠部26Aの下側であって、吸込開口26の内側に隙間をあけて組み付けられている。このフィルタユニット130には、図10に示すように、フィルタユニット130の枠体130Aの上面にエアフィルタ40が着脱可能に嵌め込まれており、このエアフィルタ40の下側に上述した掃除機構50が取り付けられている。
一方、フィルタユニット130の枠体130Aには、この回動軸132と対応する位置に、回動軸132と嵌合する溝部134が形成されている。
また、電装ボックス19と掃除機構50内に設けられたブラシ駆動モータ71とは、図示しない配線によって接続され、電源が供給されるようになっている。この配線は、右側に位置する電装ボックス19から左側に位置する回動軸132の上側へ引き回され、回動軸132を巻くようにしてフィルタユニット130内のブラシ駆動モータ71に接続されている。すなわち、フィルタユニット130の回動前と回動後で、配線の長さがほぼ等しくなるように引き回されていると共に、回動動作によって配線が挟まれにくいようになっている。
フィルタユニット130が回動していない状態(閉状態)では、図11に示すように、回動軸132は、下側水平溝部134Cの右側端部に位置する。この状態で、フィルタユニット130の右側部分(回動軸132を備える左側部分と反対側の部分)は、図示しないねじ等でフィルタチャンバ20に固定され、フィルタユニット130が回動しないように支持されている。なお、フィルタユニット130の右側部分は、ねじの変わりに、嵌合や係止によって固定される構造であってもよい。
特に、吸込グリル30と掃除機構50とが一緒に昇降する場合には、吸込グリル30と本体ユニット1との間に配線が挟まれるおそれがあり、これに対処する構造が必要となる。また、配線で接続しない場合であっても、吸込グリル30が上昇したときに、電源を掃除機構50に送るための構造が必要となる。本発明では、これらの挟み込み及び電源供給の構造が必要とならず、配線等の容易な接続方法で電源を供給することができる。
例えば、本実施の形態では、組立性等の向上等を図るために、フィルタチャンバ20を本体ユニット1と別体に設けて構成しているが、一体であってもかまわない。すなわち、本体ユニット1と一体に構成し、フィルタユニット130が本体ユニット1に対して開閉自在に取り付けられている構成にすることで、本体ユニット1に配置された電装ボックス19から掃除機構50までの距離がほぼ一定となり、電力供給を配線などの容易な手段を用いて容易に行うことができる。
5 モータ
7 ターボファン
9 送風機
11 熱交換器
13 ドレンパン
14 吸込開口
15 吹出開口
17 ノズル
19 電装ボックス
20 フィルタチャンバ
21 化粧パネル
26 吸込開口
26A 枠部
30 吸込グリル
35 昇降ユニット
40 エアフィルタ
41 フィルタ素材
42 フィルタ支持枠
50 掃除機構
51 ブラシユニット
57 ダストボックス
71 ブラシ駆動モータ
72 下側ケース
100 天井埋込型空気調和機
130 フィルタユニット
130A 枠体
132 回動軸
134 溝部
134A 上側水平溝部
134B 傾斜溝部
134C 下側水平溝部
200 塵埃
P 左上端部
Q 右先端部
R 左下端部
Claims (2)
- 熱交換器及び送風機を有する本体ユニットと、この本体ユニットの下方に配置され、吸込グリルを有する化粧パネルとを備え、前記吸込グリルが前記本体ユニットに対して昇降可能に取り付けられた空気調和機において、
前記本体ユニットと前記吸込グリルとの間には、前記化粧パネルの吸込グリルを通じて吸い込んだ空気中の塵埃を捕集するエアフィルタと、前記本体ユニット側に配置された電装ボックスと配線で接続され、このエアフィルタに付着した塵埃を除去する除去手段とを有するフィルタユニットが設けられ、
このフィルタユニットは、前記吸込グリルを降下させたときに、前記本体ユニット内の前記電装ボックスが表出可能なように前記本体ユニットに対して回動軸を介して開閉自在に支持され、前記回動軸は前記電装ボックスの取付位置と反対側に設けられていることを特徴とする空気調和機。 - 前記吸込グリルは、前記除去手段で除去された塵埃が当該除去手段から移されて集積されるダストボックスを備えることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
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