JP5103206B2 - セラミック多層基板の製造方法 - Google Patents
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問題があった。
このセラミック多層基板の製造方法によれば、銀微粒子の集合体よりなる乾燥パターンは積層工程や圧着行程において、補助グリーンシートに包まれて潰れることはない。
このセラミック多層基板の製造方法によれば、グリーンシート及び補助グリーンシートを軟化でき、減圧包装時における乾燥パターンの押圧変形をより確実に抑えられる。
るとき、前記グリーンシート及び補助グリーンシートを加熱しながら前記静水圧を加えてもよい。
各主LTCC基板4の上下両側又は一側に配設された各補助LTCC基板4sは、主LTCC基板4と同様にそれぞれグリーンシートの焼結体であって、本実施形態では厚みが主LTCC基板4より若干薄く形成されている。また、各補助LTCC基板4sは、主LTCC基板4のビアホール7と対向する位置にビアホール7sが形成され、そのビアホール7sには、隣接する主LTCC基板4に形成したビア配線8と電気的に接続するビア配線8sが形成されている。
(描画工程)
図3において、描画工程では、主積層シート20と、液滴吐出装置21とが用いられる。主積層シート20は、キャリアフィルム22と、キャリアフィルム22上に形成された主グリーンシート23とからなる。
ガラスセラミック粉末は、0.1μm〜5μmの平均粒径を有する粉末であり、例えばアルミナやフォルステライト等のセラミック粉末にホウ珪酸系ガラスを混合したガラス複合セラミックを用いることができる。また、ガラスセラミック粉末としては、ZnO−MgO−Al2O3−SiO2系の結晶化ガラスを用いた結晶化ガラスセラミック、BaO−Al2O3−SiO2系セラミック粉末やAl2O3−CaO−SiO2−MgO−B2O3系セラミック粉末等を用いた非ガラス系セラミックを用いても良い。
ンクIkを描画面20aに吐出する吐出手段としての液滴吐出ヘッド26とを有する。
(乾燥工程)
図4において、乾燥工程では、描画工程後の主積層シート20が乾燥炉等の乾燥装置に搬入され、液状パターンPLを有する状態で予め定められた乾燥温度に加熱される。主積
層シート20の温度が予め定められた乾燥温度で加熱されていることから、液状パターンPLは、その乾燥をさらに促進させる。これによって、液状パターンPLの分散媒Ibの殆どが蒸発し、導電性微粒子Iaの集合体からなる乾燥パターンPDが描画面20aの上に形成される。
なお、積層行程に入る前に、補助LTCC基板4sの前駆体であるグリーンシート(補助グリーンシート23s)が形成される。補助グリーンシート23sは、上記描画行程と乾燥行程とは、別の行程で形成される。
また、補助グリーンシート23sの硬度は、乾燥工程にて形成された導電性微粒子Iaの集合体からなる乾燥パターンPDの硬度より低く形成されている。
(積層工程)
図6において、積層工程では、複数の主グリーンシート23と補助グリーンシート23sを交互に積層するためのベースプレート31が用いられる。ベースプレート31は、主積層シート20と略同じサイズの剛性材料からなる板材であって、複数の主グリーンシート23及び補助グリーンシート23sを位置決めする位置決めピン31Pを有する。
れることによって、1層目の主グリーンシート23のみが1層目の補助グリーンシート23sの上に積層される。
図7において、減圧包装工程では、カバープレート33と真空包装袋35とが用いられる。カバープレート33は、ベースプレート31と略同じサイズの剛性材料からなる板材であって、ベースプレート31の各位置決めピン31Pを挿通可能にする複数の挿通孔33hを有する。真空包装袋35は、ベースプレート31、カバープレート33、及び積層体32を封入可能な柔軟性を有する包装袋である。
圧着工程では、減圧包装後の積層体32が静水圧プレス装置に搬入され、該積層体32に静水圧が加えられることによって圧着体が形成される。積層体32は、静水圧を加えられる間、乾燥パターンPDは補助グリーンシート23sを介して押圧される。このとき、
前記と同様に、補助グリーンシート23sの硬度が乾燥パターンPDの硬度より低いため、補助グリーンシート23sが乾燥パターンPDを包み込むように変形する。そのため、この圧着工程においても、乾燥パターンPDの潰れや変形は抑制される。
(焼成工程)
焼成工程では、圧着工程で得られる圧着体がベースプレート31から取り出され、該圧着体が所定の焼成炉に搬入されて焼成される。焼成温度は、例えば800℃〜1000℃であって、主グリーンシート23及び補助グリーンシート23sの組成に応じて適宜変更される。
(1)上記実施形態によれば、主グリーンシート23を積層するとき、主グリーンシート23に形成した乾燥パターンPDよりも硬度が低い補助グリーンシート23sを、主グリーンシート23の上側及び下側に配設して積層体32を形成した。
・上記実施形態では、積層工程において、主グリーンシート23及び補助グリーンシート23sの温度を加熱して主グリーンシート23及び補助グリーンシート23sの硬度をさらに低くしてもよい。
Claims (6)
- 導電性微粒子を含んだ液状体を吐出手段にて液滴にして予め定めた描画温度に加熱したグリーンシートに吐出して、前記グリーンシートに液状パターンを描画する描画工程と、
前記液状パターンを乾燥させて前記グリーンシートに乾燥パターンを形成する乾燥工程と、
前記乾燥パターンを形成した複数の前記グリーンシートを積層して積層体を形成する積層工程と、
前記積層体を加圧し圧着体を形成する圧着工程と、
前記圧着体を焼成する焼成工程と
を有したセラミック多層基板の製造方法であって、
前記積層工程は、非加熱下で前記乾燥パターンの硬度よりも低い硬度を有する補助グリーンシートを、前記グリーンシートの上側及び下側に配設して前記積層体を形成することを特徴とするセラミック多層基板の製造方法。 - 請求項1に記載のセラミック多層基板の製造方法において、
前記補助グリーンシートは、それぞれ隣接する前記グリーンシートにビアホールが形成されているとき、該ビアホールと連通するビアホールが形成されていることを特徴とするセラミック多層基板の製造方法。 - 請求項1又は2に記載のセラミック多層基板の製造方法において、
前記液状体に含まれる導電性微粒子は、銀微粒子であることを特徴とするセラミック多層基板の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれか1に記載のセラミック多層基板の製造方法において、
前記圧着工程は、前記積層体を真空包装袋に収容して、前記真空包装袋内を減圧して前記積層体を減圧包装した後、前記真空包装袋内にて減圧包装された前記積層体に、静水圧を加えて前記圧着体を形成することを特徴とするセラミック多層基板の製造方法。 - 請求項4に記載のセラミック多層基板の製造方法において、
前記真空包装袋内で減圧するとき、前記グリーンシート及び補助グリーンシートを加熱しながら減圧することを特徴とするセラミック多層基板の製造方法。 - 請求項4又は5に記載のセラミック多層基板の製造方法において、
前記静水圧を加えて前記圧着体を形成するとき、前記グリーンシート及び補助グリーンシートを加熱しながら前記静水圧を加えることを特徴とするセラミック多層基板の製造方法。
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