JP5100519B2 - ゴム組成物および該ゴム組成物の製造方法 - Google Patents

ゴム組成物および該ゴム組成物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5100519B2
JP5100519B2 JP2008151478A JP2008151478A JP5100519B2 JP 5100519 B2 JP5100519 B2 JP 5100519B2 JP 2008151478 A JP2008151478 A JP 2008151478A JP 2008151478 A JP2008151478 A JP 2008151478A JP 5100519 B2 JP5100519 B2 JP 5100519B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
parts
ethylene
rubber composition
rubber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008151478A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009298829A (ja
Inventor
義治 菊地
白田  孝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP2008151478A priority Critical patent/JP5100519B2/ja
Publication of JP2009298829A publication Critical patent/JP2009298829A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5100519B2 publication Critical patent/JP5100519B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、ゴム組成物、該ゴム組成物をヒドロシリコン架橋して得られるゴム組成物および該ゴム組成物の製造方法並びに該ゴム組成物からなるゴム成形品に関する。
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(以下、EPDMと略す)をヒドロシリコン架橋して得られるゴム組成物は、イオウ加硫や過酸化物架橋と比較して高速架橋、機械的強度、耐熱老化性、圧縮永久歪み、ブルーム性に優れ、連続架橋が可能であることなどの特徴を有する。そのため該ゴム組成物は、パッキン、ガスケット等シール部品への応用が期待されている。そして該ゴム組成物は、EPDMに架橋剤、架橋反応のための触媒、架橋反応の反応抑制剤、更にはさまざまな充填剤や配合剤を加え、混練して得られる。
ヒドロシリコン架橋して得るゴム組成物を製造する際、先ず、EPDMや各種配合剤と共に、架橋剤であるヒドロシリル基含有化合物を、熱ロールなどを用いて混練する。
しかしながら、ヒドロシリル基含有化合物が液体であることから、ロール混練を短時間で完了させることは困難で、これまでは、充分な混練を行うためには長時間を要していた。
その改良方法として、液体であるヒドロシリル基含有化合物をシリカ等の粉体と一度混合した後、それをロールで混練するマスターバッチ化も検討された。しかしながら、ロールでの混練時間短縮は可能となったものの、ヒドロシリル基含有化合物がロールから落下したり、ロール間のバンクより飛散するなどの新たな問題が起こり、ヒドロシリル基含有化合物の取扱い方法は不十分であった。
別な問題として、例えば、EPDMの代表的な充填剤であるファーネスブラックと架橋剤のヒドロシリル基含有化合物を同時に添加すると、それらの相互作用により、ヒドロシリル基含有化合物が架橋剤として不活性となる問題もあった。
その解決策として、密閉式混練装置の使用も試みたが、充分な解決に至らなかった。
また別の解決策として、可能な限りファーネスブラックとヒドロシリル基含有化合物の投入順序を別々に添加する方法、あるいは不活性となるヒドロシリル基含有化合物を勘案して、本来の量よりも多量に添加する方法などが行われてきた。
しかしながら、上記の通り、ヒドロシリル基含有化合物が液体であることから、混練に長時間を要するとか、充分な混練ができないなどの問題と共に、多量のヒドロシリル基含有化合物を添加することで架橋密度の制御が不能となるといった新たな問題が起こった。特に、ゴム組成物の耐熱老化性などの特性低下を招くなどの重要な問題が起こった。
国際公開01/098407号パンフレット
本発明の課題は、ロール混練で架橋剤のヒドロシリル基含有化合物が飛散することなく、短時間混練で得られ、低臭気性、高速架橋性に優れたゴム組成物、該ゴム組成物をヒドロシリコン架橋して得られる低臭気性のゴム組成物および該ゴム組成物の製造方法並びに該ゴム組成物からなるゴム成形品を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、特定の工程を経ることにより、低臭気性、高速架橋性に優れるゴム組成物が短時間混練で得られることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、たとえば以下の[1]〜[6]に関する。
[1]
下記(1)〜(4)を含む(ただし、下記(8)は含まない)ゴム組成物(MB)を予め混練して得た後、該ゴム組成物(MB)と下記(5)〜(8)とを混練して得られることを特徴とするゴム組成物(ただし、下記(1)〜(4)および下記(6)〜(8)の重量部は、下記(5)のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−2)100重量部を基準とする);
(1)エチレン・炭素原子数3〜20のα−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−1)1〜9重量部、
(2)1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するヒドロシリル基含有化合物(B)1.7〜15重量部、
(3)アセチレンブラック(C)2〜17重量部、
(4)プロセスオイル(D)1〜10重量部、
(5)エチレンと、炭素原子数3〜20のα−オレフィンと、下記式[I]または[II]で表わされる少なくとも一種の非共役ポリエンとよりなり、下記の(イ)〜(ハ)を満足するエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−2)100重量部、
Figure 0005100519
Figure 0005100519
(イ)エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとのモル比(エチレン/炭素原子数3〜20のα−オレフィン)が60/40〜85/15、
(ロ)ヨウ素価が0.5〜30g/100g、
(ハ)135℃のデカリン溶液で測定した極限粘度[η]が0.3〜3.0dl/g、
(6)1分子中にアセチレン基と水酸基とを含有する反応抑制剤(E)0.05〜5重量部、
(7)白金系触媒(F)0.05〜5重量部、
(8)ファーネス法により得られるカーボンブラック(G)10〜300重量部。
[2]
前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−1)が、前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−2)であることを特徴とする[1]に記載のゴム組成物。
[3]
前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−1)が、エチレンと、プロピレンと、5−エチリデン−2−ノルボルネンとよりなり、下記の(ニ)〜(ヘ)を満足するエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A−1b)であることを特徴とする[1]に記載のゴム組成物;
(ニ)エチレンとプロピレンとのモル比(エチレン/プロピレン)が75/25〜83/17、
(ホ)ヨウ素価が10〜30g/100g、
(へ)135℃のデカリン溶液で測定した極限粘度[η]が3.2〜5.5dl/g。
[4]
[1]〜[3]のいずれかに記載のゴム組成物をヒドロシリコン架橋して得られるゴム組成物。
[5]
[4]に記載のゴム組成物からなるゴム成形品。
[6]
下記の(1)〜(4)を含むゴム組成物(MB)を予め混練して得た後、該ゴム組成物(MB)と以下の(5)〜(8)とを混練する工程を含むことを特徴とするゴム組成物の製造方法(ただし、下記(1)〜(4)および下記(6)〜(8)の重量部は、下記(5)のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−2)100重量部を基準とする);
(1)エチレン・炭素原子数3〜20のα−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−1)1〜9重量部、
(2)1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するヒドロシリル基含有化合物(B)1.7〜15重量部、
(3)アセチレンブラック(C)2〜17重量部、
(4)プロセスオイル(D)1〜10重量部、
(5)エチレンと、炭素原子数3〜20のα−オレフィンと、下記式[I]または[II]で表わされる少なくとも一種の非共役ポリエンとよりなり、下記の(イ)〜(ハ)を満足するエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−2)、
Figure 0005100519
Figure 0005100519
(イ)エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとのモル比(エチレン/炭素原子数3〜20のα−オレフィン)が60/40〜85/15、
(ロ)ヨウ素価が0.5〜30g/100g、
(ハ)135℃のデカリン溶液で測定した極限粘度[η]が0.3〜3.0dl/g、
(6)1分子中にアセチレン基と水酸基とを含有する反応抑制剤(E)0.05〜5重量部、
(7)白金系触媒(F)0.05〜5重量部、
(8)ファーネス法により得られるカーボンブラック(G)10〜300重量部。
[7]
さらに、ヒドロシリコン架橋する工程を含むことを特徴とする[6]に記載のゴム組成物の製造方法。
本発明によれば、低臭気性、高速架橋性に優れたゴム組成物を短時間混練で得ることができる。またロール混練において架橋剤のヒドロシリル基含有化合物が飛散することない。また該ゴム組成物をヒドロシリコン架橋すると低臭気性のゴム組成物を得ることができる。さらに該ゴム組成物からなるゴム成形品を得ることができる。
<ゴム組成物>
本発明のゴム組成物は、下記(1)〜(4)を含む(ただし、下記(8)は含まない)ゴム組成物(MB)を予め混練して得た後、該ゴム組成物(MB)と下記(5)〜(8)とを混練して得られることを特徴としている(ただし、下記(1)〜(4)および下記(6)〜(8)の重量部は、下記(5)のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−2)100重量部を基準とする)。このような工程を経ることにより、ロール混練において架橋剤のヒドロシリル基含有化合物が飛散することなく、また混練時間を短くすることが可能となる。
(1)エチレン・炭素原子数3〜20のα−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−1)1〜9重量部
(2)1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するヒドロシリル基含有化合物(B)1.7〜15重量部
(3)アセチレンブラック(C)2〜17重量部
(4)プロセスオイル(D)1〜10重量部
(5)エチレンと、炭素原子数3〜20のα−オレフィンと、下記式[I]または[II]で表わされる少なくとも一種の非共役ポリエンとよりなり、下記の(イ)〜(ハ)を満足するエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−2)100重量部
Figure 0005100519
Figure 0005100519
(イ)エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとのモル比(エチレン/炭素原子数3〜20のα−オレフィン)が60/40〜85/15
(ロ)ヨウ素価が0.5〜30g/100g
(ハ)135℃のデカリン溶液で測定した極限粘度[η]が0.3〜3.0dl/g(6)1分子中にアセチレン基と水酸基とを含有する反応抑制剤(E)0.05〜5重量部
(7)白金系触媒(F)0.05〜5重量部
(8)ファーネス法により得られるカーボンブラック(G)10〜300重量部
以下、上記(1)〜(8)について説明する。
[(1)エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−1)]
前記ゴム組成物(MB)に用いられるエチレン・炭素原子数3〜20のα−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−1)(以下、共重合体ゴム(A−1)と略す)は、エチレンと、炭素原子数3〜20のα−オレフィンと、非共役ポリエンとのランダム共重合によって得られる。該共重合体ゴム(A−1)の配合量は、後述する(5)エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−2)100重量部に対して、1〜9重量部であり、1〜8重量部であることが好ましく、1〜6重量部であ
ることがより好ましい。共重合体ゴム(A−1)の配合量が、前記範囲内であると添加時ロール加工性の点で好ましい。
(α−オレフィン)
共重合体ゴム(A−1)の原料であるα−オレフィンとしては、炭素原子数3〜20のα−オレフィンが好ましい。炭素原子数3〜20のα−オレフィン具体的例としては、側鎖の無い直鎖の構造を有する、炭素原子数3のプロピレン、炭素原子数4の1−ブテンからはじまり、炭素原子数9の1−ノネンや炭素原子数10の1−デセンを経て、炭素原子数19の1−ノナデセン、炭素原子数20の1−エイコセン、並びに側鎖を有する4−メチル−1−ペンテン、9−メチル−1−デセン、11−メチル−1−ドデセン、12−エチル−1−テトラデセンなどがあげられる。これらのα−オレフィンは単独で、または2種以上組み合せて用いられる。これらの中では炭素原子数3〜10のα−オレフィンが好ましく、特にプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが好ましい。
(非共役ポリエン)
共重合体ゴム(A−1)の原料である非共役ポリエンは、下記一般式[I]または[II]で表される末端ビニル基含有ノルボルネン化合物であることが好ましい。
Figure 0005100519
Figure 0005100519
一般式[I]において、R1は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基であり
、その具体例は、メチル基やエチル基からはじまりノニル基やデシル基であり、n−、iso−、sec−、tert−などの異性体を含む。好ましくは炭素原子数1〜5のアルキル基である。またR2は水素原子または炭素原子数1〜5のアルキル基であり、その具
体例は、メチル基からはじまりペンチル基であり、n−、iso−、sec−、tert−などの異性体を含む。好ましくは炭素原子数1〜3の異性体を含むアルキル基である。nは0〜10の整数であり、好ましくは0〜8、特に好ましくは0〜3、特に最も好ましくは0である。
一般式[II]において、R3は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基であ
り、その具体例は、前記一般式[I]のR1と同様である。
前記一般式[I]または[II]の具体例は、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−2プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(2,3−ジメチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−エチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(3−メチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(3,4−ジメチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(3−エチル−4−ペンテニル)、5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−メチル−6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(1,2−ジメチル−5−ヘキセシル)−2−ノルボルネン、5−(5−エチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(1,2,3−トリメチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネンなどが挙げられる。
これらの中で、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネンが好ましく、特に好ましくは、5−メチレン−2−ノルボルネンと5−ビニル−2−ノルボルネンである。これらは1種単独でも2種以上を組み合せても使用可能である。
本発明の目的を損なわない範囲で、上記の非共役ポリエンと共に使用可能な非共役ポリエンの具体例は、1,4−ヘキサジエン、3−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、4,5−ジメチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエンなどの鎖状非共役ジエン、メチルテトラヒドロインデン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−ビニリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエンなどの環状非共役ジエン、2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエンなどのトリエン等が挙げられる。
[共重合体ゴム(A−1)の製造]
本発明で用いる共重合体ゴム(A−1)は、上記原料であるエチレン、α−オレフィン、および非共役ポリエンを公知の方法によりランダム共重合化して製造される。
具体的には、公知の可溶性バナジウム化合物またはハロゲン化バナジウム化合物と、公知の有機アルミニウム化合物とを主成分として含有する触媒を用いて、重合温度30〜60℃、好ましくは30〜50℃、重合圧力4〜12kgf/cm2(ゲージ圧)、好まし
くは5〜8kgf/cm2(ゲージ圧)、非共役ポリエンとエチレンとの供給量のモル比
(非共役ポリエン/エチレン)が0.01≦非共役ポリエン/エチレン≦0.2、好ましくは0.012≦非共役ポリエン/エチレン≦0.18を満たす条件で、またエチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとのモル比(エチレン/炭素原子数3〜20のα−オレフィン)が60/40〜85/15の範囲になるように、原料の供給量を調整して、製造される。重合は、炭化水素媒体中で行うのが好ましい。
[共重合体ゴム(A−1)のグラフト変性]
本発明で用いる共重合体ゴム(A−1)は、極性モノマーによりグラフト変性されていてもよい。変性に用いる極性モノマーとしては、水酸基含有エチレン性不飽和化合物、アミノ基含有エチレン性不飽和化合物、エポキシ基含有エチレン性不飽和化合物、芳香族ビ
ニル化合物、不飽和カルボン酸あるいはその誘導体、ビニルエステル化合物、塩化ビニルなどがあげられる。グラフト変性に使用する時の極性モノマーの量は、共重合体ゴム(A−1)100重量部に対して、通常1〜100重量部、好ましくは5〜80重量部の量である。変性方法は公知の方法が特に制限無く用いることができる。
[共重合体ゴム(A−1)の好ましい態様]
本発明で用いる共重合体ゴム(A−1)は、後述する(5)エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−2)であっても差支えない。
また、本発明で用いる共重合体ゴム(A−1)は、エチレンと、プロピレンと、5−エチリデン−2−ノルボルネンとよりなり、下記の(ニ)〜(ヘ)を満足するエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A−1b)であることが好ましい。共重合体ゴム(A−1)が、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A−1b)であると、得られる製品の架橋むらが低減されること、部分的な架橋が起こりにくいこと、または組成物中でのゲル化物の発生が抑制されることなどの点で好ましい。
(ニ)エチレンとプロピレンとのモル比(エチレン/プロピレン)が75/25〜83/17
(ホ)ヨウ素価が10〜30g/100g
(へ)135℃のデカリン溶液で測定した極限粘度[η]が3.2〜5.5dl/g
[(2)ヒドロシリル基含有化合物(B)]
前記ゴム組成物(MB)に用いられるヒドロシリル基含有化合物(B)は、1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物である。該ヒドロシリル基含有化合物(B)の配合量は、後述する(5)エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−2)100重量部に対して、1.7〜15重量部であり、1.7〜10重量部であることが好ましく、2.0〜10重量部であることがより好ましい。ヒドロシリル基含有化合物(B)の配合量が、前記範囲外であると、得られるゴム成形品の機械的強度が低下し、またゴム組成物のロール添加時間が長くなる傾向がある。
該ヒドロシリル基含有化合物(B)は、前記共重合体ゴム(A−1)と反応して架橋剤として作用する。このヒドロシリル基含有化合物(B)は、従来から製造・市販されているものが使用可能である。例えば、線状、環状、分岐状の各構造あるいは三次元網目状構造の樹脂状物など、いずれの構造のものであっても使用できる。本発明で用いるヒドロシリル基含有化合物(B)は、1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を含んでいなければならない。このようなヒドロシリル基含有化合物(B)は、通常、下記の一般組成式
Figure 0005100519
で表わされる化合物を使用することができる。
上記一般組成式において、R4は、脂肪族不飽和結合を除く、炭素原子数1〜10、特
に炭素原子数1〜8の置換または非置換の1価炭化水素基である。このような1価炭化水素基としては、メチル基やエチル基からはじまりノニル基やデシル基に至る、n−、iso−、sec−、tert−などの異性体を含むアルキル基、フェニル基、ハロゲン置換のアルキル基、例えばトリフロロプロピル基を例示することができる。中でも、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。
上記一般組成式において、bは、1≦b<3、好ましくは0.6<b<2.2、特に好
ましくは1.5≦b≦2であり、cは、1<c≦3、好ましくは1≦c<2であり、かつ、b+cは、0<b+c≦3、好ましくは1.5<b+c≦2.7である。
ヒドロシリル基含有化合物(B)は、1分子中のケイ素原子数が好ましくは2〜1000個、特に好ましくは2〜300個、最も好ましくは4〜200個のオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、具体的には、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルテトラシクロシロキサン、1,3,5,7,8−ペンタメチルペンタシクロシロキサン等のシロキサンオリゴマー、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、R4 2(H)SiO1/2 単位とSiO4/2単位とからなり、任意にR4 3SiO1/2 単位、R4 2
SiO2/2 単位、R4(H)SiO2/2単位、(H)SiO3/2またはR4SiO3/2単位を含み得るシリコーンレジンなどを挙げることができる。
分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば下式で示される化合物、さらには下式においてメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが挙げられる。
Figure 0005100519
分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体としては、下式で示される化合物、さらには下式においてメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが挙げられる。
Figure 0005100519
分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば下式で示される化合物、さらには下式においてメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが挙げられる。
Figure 0005100519
分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキ
サンとしては、例えば下式で示される化合物、さらには下式においてメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが挙げられる。
Figure 0005100519
分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体としては、例えば下式で示される化合物、さらには下式においてメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが挙げられる。
Figure 0005100519
以上のような化合物は、公知の方法により製造することができ、例えばオクタメチルシクロテトラシロキサンおよび/またはテトラメチルシクロテトラシロキサンと、末端基となり得るヘキサメチルジシロキサンあるいは1,3−ジハイドロ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンなどの、トリオルガノシリル基あるいはジオルガノハイドロジェンシロキシ基を含む化合物とを、硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸等の触媒の存在下に、−10℃〜+40℃程度の温度で平衡化させることによって容易に得ることができる。
上記のヒドロシリル基含有化合物(B)は、単独でも任意に選択した2種以上を任意の割合で混合して用いることができる。
[(3)アセチレンブラック(C)]
前記ゴム組成物(MB)に用いられるアセチレンブラック(C)は、カーボンブラックの1種であり、アセチレンガスを原料とし、それを熱分解して得られる。このような製法で得られるアセチレンブラックは、他のカーボンブラックとは異なる。アセチレンブラックの原料ガスは極めて純度が高く、生成されるアセチレンブラックの不純物は非常に少ない。そのため、ストラクチャー構造(結晶子)が発達し導電性の良い特性を有する。
前記ゴム組成物(MB)に用いられるアセチレンブラック(C)は、上記のアセチレンブラックを用いることができる。またアセチレンブラックとしての特性である、水分、灰分、粗粒分、かさ密度、電気抵抗率、塩酸吸液量、あるいはヨウ素吸着量などでは制限されず、全てのアセチレンブラックを用いることができる。また必要に応じて、異なる種類あるいは異なる特性のアセチレンブラックを2種以上混合して用いることもできる。2種以上を混合する場合の混合比は任意である。
本発明で用いるアセチレンブラック(C)は、予め混練して得られるゴム組成物(MB)に含めることが必須である。アセチレンブラック(C)は、同時に添加されるヒドロシリル基含有化合物(B)とは、ほとんど相互作用を起こさず、該化合物(B)を不活化させることはない。一方、他のカーボンブラックは、ヒドロシリル基含有化合物(B)と相互作用を起こす。したがって、他のカーボンブラックとヒドロシリル基含有化合物(B)
とを同時に添加すると、ヒドロシリル基含有化合物(B)が不活化するので好ましくない。
該アセチレンブラック(C)の配合量は、後述する(5)エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−2)100重量部に対して、2〜17重量部であり、2.3〜15重量部であることが好ましく、2.3〜12重量部であることがより好ましい。アセチレンブラック(C)の配合量が2重量部未満である場合、マスターバッチがペースト状となり固形物にならないため好ましくなく、逆に、アセチレンブラック(C)の配合量が17重量部を超えるとマスターバッチが粉状となり固形物にならないため好ましくない。
[(4)プロセスオイル(D)]
前記ゴム組成物(MB)に用いられるプロセスオイル(D)の具体例としては、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルまたは芳香族系プロセスオイルなどが挙げられる。該プロセスオイル(D)の配合量は、後述する(5)エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−2)100重量部に対して、1〜10重量部であり、1〜9重量部であることが好ましく、1〜7重量部であることがより好ましい。プロセスオイル(D)の配合量が、前記範囲内であると添加時ロール加工性の点で好ましい。
[ゴム組成物(MB)]
本発明に用いるゴム組成物(MB)は、上述したとおり、上記(1)〜(4)を特定の割合で含んでいる。該ゴム組成物(MB)を、後述する(5)〜(8)と混練する前に、予め混練しておくと添加時ロール加工性の点で好ましい。
[(5)エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−2)]
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−2)(以下、共重合体ゴム(A−2)と略す)は、エチレンと、炭素原子数3〜20のα−オレフィンと、下記式[I]または[II]で表わされる少なくとも一種の非共役ポリエンとよりなり、下記の(イ)〜(ハ)の特性を全て有している。なお、該共重合体ゴム(A−2)の配合量は100重量部であり、上述した(1)〜(4)および後述する(6)〜(8)の重量部の基準とする。また、共重合体ゴム(A−2)を構成するα−オレフィンおよび非共役ポリエンについての説明は、上述した共重合体ゴム(A−1)の場合と同様である。
Figure 0005100519
Figure 0005100519
(イ)エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとのモル比(エチレン/炭素原子数3〜20のα−オレフィン)が60/40〜85/15
(ロ)ヨウ素価が0.5〜30g/100g
(ハ)135℃のデカリン溶液で測定した極限粘度[η]が0.3〜3.0dl/g
[(イ)エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとのモル比]
本発明で用いる共重合体ゴム(A−2)の、エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとのモル比(エチレン/炭素原子数3〜20のα−オレフィン)は、60/40〜85/15である。好ましくは65/35〜85/15であり、さらに好ましくは70/30〜80/20である。該モル比が60/40未満では、架橋ゴム強度が低下し、また85/15を超えるとエチレン量が多くなり樹脂的になり耐寒性が悪化し、好ましくない。
[(ロ)ヨウ素価]
本発明で用いる共重合体ゴム(A−2)のヨウ素価は、0.5〜30g/100gである。好ましくは0.8〜27g/100g、さらに好ましくは1〜25g/100g、特に好ましくは1〜23g/100gである。該ヨウ素価が0.5g/100g未満では架橋速度が遅くなり、30g/100gを超えると長鎖分岐が多く、加工性悪化を招くため、好ましくない。
[(ハ)極限粘度[η]]
本発明で用いる共重合体ゴム(A−2)の極限粘度[η]は、0.3〜3.0dl/gである。好ましくは0.3〜2.8dl/g、さらに好ましくは0.3〜2.6dl/g、特に好ましくは0.3〜2.5dl/gである。該極限粘度が0.3dl/g未満では、粘度が低すぎて加工性悪化や強度不足となり、3.0dl/gを超えると粘度が高くなりすぎて加工性悪化を招くため、好ましくない。
[共重合体ゴム(A−2)の製造]
本発明で用いる共重合体ゴム(A−2)の製造方法は、上述した共重合体ゴム(A−1)の場合と同様である。
[共重合体ゴム(A−2)のグラフト変性]
本発明で用いる共重合体ゴム(A−2)のグラフト変性は、上述した共重合体ゴム(A−1)の場合と同様である。
[(6)反応抑制剤(E)]
本発明で用いる反応抑制剤(E)は、1分子中にアセチレン基と水酸基とを含有する。該反応抑制剤(E)の配合量は、上述した(5)共重合体ゴム(A−2)100重量部に対して、0.05〜5重量部であり、好ましくは0.07〜5重量部、以下段階的に0.07〜4.5重量部、0.1〜4.5重量部、0.1〜3.0重量部の順序でより好ましくなり、最も好ましくは0.1〜1.0重量部の割合である。0.05重量部以下では架
橋速度が速すぎるため、また、5重量部を超える割合で反応抑制剤(E)を用いると、反応抑制の効果が大きく架橋が起こりにくくなり、コスト的に不利になるので好ましくない。
本発明で用いる反応抑制剤(E)は、共重合体ゴム(A−1)および共重合体ゴム(A−1)が有するアルケニル基と、ヒドロシリル基含有化合物(B)のヒドロシリル基との架橋反応(アルケンへのヒドロシリル化付加反応)を抑制する。この架橋反応の抑制は、混練時および成形時での加工性を安定にする点で必要である。
本発明で用いる反応抑制剤(E)は、例えば、ベンゾトリアゾール、エチニルシクロヘキサノールを代表例とするエチニル基含有アルコール、アクリロニトリル、N,N−ジアリルアセトアミド、N,N−ジアリルベンズアミド、N,N,N’,N’−テトラアリル−o−フタル酸ジアミド、N,N,N’,N’−テトラアリル−m−フタル酸ジアミド、N,N,N’,N’−テトラアリル−p−フタル酸ジアミドなどのアミド化合物、イオウ、リン、窒素、アミン化合物、イオウ化合物、リン化合物、スズ、スズ化合物、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン、およびハイドロパーオキサイドなどの有機過酸化物が挙げられる。
また、下記一般式[III]で表される化合物が挙げられる。
Figure 0005100519
式中、R4〜R6は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、同一でも異なってよい。具体的には、メチル基からブチル基であり、n−、iso−、sec−、tert−などの異性体を含む。好ましくは、メチル基またはエチル基であり、特に好ましくは、メチル基である。R4〜R6の組合せは、同一でも異なってよいが、好ましくは、メチル基とエチル基を含む場合であり、特に好ましくは、全てメチル基で同一である場合である。
前記一般式[III]の具体例は、3,7,11−トリメチル−3−ヒドロキシ−1−ドデシン、3,7,11−トリエチル−3−ヒドロキシ−1−ドデシン、3,7,11−トリプロピル−3−ヒドロキシ−1−ドデシン、3,7,11−トリイソプロピル−3−ヒドロキシ−1−ドデシン、3,7,11−トリブチル−3−ヒドロキシ−1−ドデシン、3,7,11−トリイソブチル−3−ヒドロキシ−1−ドデシン、3,7,11−トリ−sec−ブチル−3−ヒドロキシ−1−ドデシン、3,7,11−トリ−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−1−ドデシン、3,7−ジメチル−11−エチル−3−ヒドロキシ−1−ドデシン、3,7−ジメチル−11−プロピル−3−ヒドロキシ−1−ドデシン、3,7−ジメチル−11−ブチル−3−ヒドロキシ−1−ドデシン、および3,11−ジメチル−7−エチル−3−ヒドロキシ−1−ドデシンなどが挙げられる。それらは、単独でも2種以上を選択し任意の割合で混合して使用することもできる。特に好ましいのは、3,7,11−トリメチル−3−ヒドロキシ−1−ドデシンである。
更に、下記一般式[IV]で表される化合物も挙げられる。
Figure 0005100519
7が炭素数1〜4のアルキル基である場合、具体的には、メチル基からブチル基であ
り、n−、iso−、sec−、tert−などの異性体を含む。R7は、水素、メチル
基またはエチル基が好ましく、特に好ましくは、メチル基である。
8がメチル基である場合、8個のR8のメチル基は、1〜4個が好ましく、より好ましくは1〜2個である。また複数個のメチル基がある場合、1〜4個のメチレン基を間に挟むような置換が好ましい。R8は、水素または1〜3個のメチル基であることが好ましく
、特に好ましくは、全てが水素である。
前記一般式[IV]の具体例は、1)3−ヒドロキシ−1−トリデシン、2)3−メチル−3−ヒドロキシ−1−トリデシン、3)3−エチル−3−ヒドロキシ−1−トリデシン、4)3−プロピル−3−ヒドロキシ−1−トリデシン、5)3−イソプロピル−3−ヒドロキシ−1−トリデシン、6)3−ブチル−3−ヒドロキシ−1−トリデシン、7)3−イソブチル−3−ヒドロキシ−1−トリデシン、8)3−sec−ブチル−3−ヒドロキシ−1−トリデシン、および9)3−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−1−トリデシンが挙げられる。
また、上記1)〜9)の化合物に、更に、5,7,9,11位に4つのメチル基が置換した化合物、5,7,9位に3つのメチル基が置換した化合物、5,9,11位に3つのメチル基が置換した化合物、7,9,11位に3つのメチル基が置換した化合物、5,9位に2つのメチル基が置換した化合物、5,11位に2つのメチル基が置換した化合物、7,9位に2つのメチル基が置換した化合物、7,11位に2つのメチル基が置換した化合物、および5,7,9,11位のいずれかに1つのメチル基が置換した化合物などが挙げられる。
好ましくは、上記1)または2)の化合物、およびそれらの化合物に、更に、1つまたは2つのメチル基が置換した化合物である。より好ましくは、上記1)または2)の化合物であり、特に好ましくは、2)3−メチル−3−ヒドロキシ−1−トリデシンである。
また、本発明で用いる反応抑制剤(E)として、下記化合物(3,5−ジメチル−1−ヘキシル−3−オール)も挙げられる。
Figure 0005100519
上記の具体的に例示した反応抑制剤(E)は、単独でも2種以上を選択し任意の割合で混合して使用することもできる。
[(7)白金系触媒(F)]
本発明で用いる白金系触媒(F)は、付加反応触媒であり、共重合体ゴム(A−1)および共重合体ゴム(A−2)が有するアルケニル基と、ヒドロシリル基含有化合物(B)のヒドロシリル基との付加反応(アルケンのヒドロシリル化反応)を促進するものであれば、特に制限はなく使用することができる。該白金系触媒(F)の配合量は、上述した(5)共重合体ゴム(A−2)100重量部に対して、0.05〜5重量部であり、0.05〜3重量部であることが好ましく、0.05〜2.5重量部であることがより好ましい。0.05重量部未満では架橋速度が遅くなり、また、5重量部を超えると、コスト的に不利になるので好ましくない。上記範囲内の配合量で白金系触媒(F)を用いると、架橋密度が適度で強度特性および伸び特性に優れる加硫ゴム成形体を形成できるゴム組成物が得られる。
具体的な白金系触媒(F)は、通常、付加硬化型の硬化に使用される公知のものでよく、例えば米国特許第2,970,150号明細書に記載の微粉末金属白金触媒、米国特許第2,823,218号明細書に記載の塩化白金酸触媒、米国特許第3,159,601号公報明細書および米国特許第159,662号明細書に記載の白金と炭化水素との錯化合物、米国特許第3,516,946号明細書に記載の塩化白金酸とオレフィンとの錯化合物、米国特許第3,775,452号明細書および米国特許第3,814,780号明細書に記載の白金とビニルシロキサンとの錯化合物などが挙げられる。
より具体的には、白金の単体(白金黒)、塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−アルコール錯体、あるいはアルミナ、シリカ等の担体に白金の担体を担持させたものなどが挙げられる。それらは、単独でも選択した2種以上を任意の割合で混合して使用することもできる。
[(8)ファーネス法により得られるカーボンブラック(G)]
本発明で用いるファーネス法により得られるカーボンブラック(G)(以下、ファーネスブラック(G)と略す。)は、天然ガスを原料としたガスファーネス法、または芳香族炭化水素油を原料としたオイルファーネス法に類別される不完全燃焼法により得られる。すなわち、本発明で用いるファーネスブラック(G)は、原料および製造方法の両者で上記のアセチレンブラック(C)とは全く異なる。本発明で用いるファーネスブラック(G)の配合量は、上述した共重合体ゴム(A−2)100重量部に対して、10〜300重量部重量部である。より好ましくは10〜200重量部、特に好ましくは50〜200重量部であり、最も好ましく用いられる範囲は、50〜150重量部である。ファーネスブラック(G)の配合量が10重量部未満である場合、および300重量部を超える場合は、共に架橋後の常態物性が低下するため好ましくない。
本発明で用いるファーネスブラック(G)の種類は、具体的に、SRF、GPF、FEF、MAF、HAF、ISAF、SAF、FT、MT等があり、それらは、アセチレンブ
ラック(C)と同様に、水分、灰分、粗粒分、かさ密度、電気抵抗率、塩酸吸液量、あるいはヨウ素吸着量などさまざまな特性を有する。
本発明で用いるファーネスブラック(G)の種類は、特に制限されず全てのファーネスブラックを用いることができる。また必要に応じて、異なる種類あるいは異なる特性のファーネスブラックを2種以上混合して用いることもできる。2種以上を混合する場合の混合比は任意である。
本発明で用いるファーネスブラック(G)は、予め混練して得られるゴム組成物(MB)には含めない。ファーネスブラック(G)は、ヒドロシリル基含有化合物(B)と相互作用を起こし、該化合物(B)を不活化させるためである。
[その他の配合剤]
本発明のゴム組成物には、上記の必須の配合剤以外に、必要に応じて、補強剤、無機充填剤、軟化剤、老化防止剤(安定剤)、加工助剤、さらには発泡剤、発泡助剤、可塑剤、着色剤、他のゴム配合剤、ゴム、樹脂などを他の成分として配合することができる。それらの配合剤は、用途に応じて、その種類、含有量が適宜選択されるが、これらのうちでも特に補強剤、無機充填剤、軟化剤などを用いることが好ましい。
本発明では、必要に応じて用いられる樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなどの汎用樹脂が挙げられる。また、本発明では、必要に応じて用いられるゴムとしては、シリコーンゴム、エチレン・プロピレンランダム共重合体ゴム(EPR)、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴムなどをブレンドして用いることができる。また、上記共重合体(A−1)および共重合体(A−2)とは異なるが類似するゴム(EPT)、更には、上記共重合体(A−1)同士または共重合体(A−2)同士であっても、(イ)エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとのモル比、(ロ)ヨウ素価、または(ハ)極限粘度[η]が異なる、上記共重合体(A−1)同士を2種以上または共重合体(A−2)同士を2種以上混合して用いることもできる。特に、(ハ)においては、低極限粘度成分と高極限粘度の混合が挙げられる。
<ゴム組成物の製造方法>
本発明のゴム組成物の製造方法は、上述した(1)〜(4)を含むゴム組成物(MB)を予め混練して得た後、該ゴム組成物(MB)と上述した(5)〜(8)とを混練する工程を含むことを特徴としている。
前記ゴム組成物(MB)は、公知の一般的なゴム配合物の調製方法によって調製することができる。具体的には、以下の通りである。
例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、インターミックスのようなインターナルミキサー類を用いて、共重合体(A−1)とアセチレンブラック(C)とプロセスオイル(D)とを1〜2分間素練りし、ついでヒドロシリル基含有化合物(B)を加えて、70〜90℃の温度で1〜2分間混練を行い、100℃以下の温度で排出することによりゴム組成物(MB)が得られる。
また、本発明のゴム組成物も、公知の一般的なゴム配合物の調製方法によって調製することができる。具体的には、以下の通りである。
例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、インターミックスのようなインターナルミキサー類を用いて、共重合体ゴム(A−2)とファーネスブラック(G)とプロセスオイル(D)とを120〜150℃の温度で3〜5分間混練し、前記ゴム組成物(MB)を添加した後、さらに白金系触媒(F)および反応抑制剤(E)ならびに他の配合剤や他のゴム
や樹脂などを加えて、オープンロールなどのロール類あるいはニーダーを用いて、ロール温度50〜80℃で5〜10分間混練した後、分出しすることにより本発明のゴム組成物を調製することができる。このようにして通常リボン状またはシート状の配合物が得られる。その後、ヒドロシリコン架橋を行なって、架橋したゴム組成物も得ることができる。例えば、上記の配合物を、通常押出成形機、カレンダーロール、プレス、インジェクション成形機、トランスファー成形機など種々の成形法によって所望形状に予備成形し、成形と同時にまた成形物を加硫槽内に導入し、加熱してヒドロシリコン架橋することにより得ることができる。加熱する方法としては、公知の方法が制限無く用いることができるが、特に、熱空気、ガラスビーズ流動床、UHF(極超短波電磁波)、スチーム、LCM(熱溶融塩槽)などの加熱形態の加熱槽を用いて、150〜270℃の温度で1〜30分間加熱することが好ましい。成形、加硫に際しては、金型を用いてもよく、また金型を用いないでもよい。金型を用いない場合は、ゴム組成物は通常連続的に成形、架橋される。
[ゴム成形品]
本発明のゴム成形品は、上記ゴム組成物からなる。上記ゴム組成物からなるゴム成形品は、低臭気性や高速架橋性の点で好ましい。ゴム成形品としては、自動車用部品などの押出し用途、建材用途、電線用途、型物一般などが挙げられる。
以下、本発明の優れた効果を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本実施例で行った評価の測定方法は次の通りである。
1)組成;共重合体の組成は13C−NMR法で測定した。
2)ヨウ素価(g/100g);滴定法により求めた。
3)極限粘度[η](dl/g);135℃、デカリン中で測定した。
4)未架橋ゴム物性/架橋速度tc(90)(分);JIS K6300−2(2001)に従い、170℃におけるtc(90)を測定した。
5)未架橋ゴム物性/最大トルクS’max(dNm);アルファテクノロジーズ社製ローターレスレオメーターを用い、170℃で20分後の最大トルク(S’max)を測定した。
6)デュロメータ硬さHA(度);180℃で10分間熱プレスして架橋したゴムシートを被験試料とし、JIS K6253に準拠し、デュロメータ硬さHA(タイプA硬度)
を求めた。
7)引張特性;180℃で10分間熱プレスして架橋したゴムシートを被験試料とし、JIS K 6251に従って、測定温度25℃、引張速度500mm/分の条件で引張試験を行い、ゴムシートの破断時の強度TB(MPa)および伸びEB(%)を測定した。
8)ロール添加時間(分);バンバリーミキサーより排出され、冷却された組成物をロールに巻きつけた後、所定量のゴム組成物(MB)を添加すると同時に時間計測を開始し、バンク中のゴム組成物(MB)が完全に取り込まれたときまでの時間をロール添加時間(分)とした。
[製造例1](共重合体(A−2)の製造)
攪拌羽根を備えた実質内容積100リットルのステンレス製重合器(攪拌回転数=250rpm)を用いて、連続的にエチレンとプロピレンと5−ビニル−2−ノルボルネンとの三元共重合を行なった。ヘキサンを60リットル/時間、エチレンを3.7kg/時間、プロピレンを8.0kg/時間、5−ビニル−2−ノルボルネンを480g/時間の速度で、また、水素を50リットル/時間、触媒としてVOCl3 を48ミリモル/時間、Al(Et)2Clを240ミリモル/時間、Al(Et)1.5 Cl1.5 を48ミリモル/時間の速度で重合器側部より液相へ連続的に供給した。上記条件で共重合反応を行い、エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネンランダム共重合体(以下、共重合
体(A−2)と略す)が均一な溶液状態で得られた。
その後、重合器下部から連続的に抜き出した重合溶液中に少量のメタノールを添加して重合反応を停止させ、スチームストリッピング処理にて重合体を溶媒から分離した後、55℃で48時間真空乾燥を行なった。得られたゴム共重合体(A−2)の製造条件と評価結果を表1に示す。
[製造例2](共重合体(A−1b)の製造)
製造例1で用いた5−ビニル−2−ノルボルネンの代わりに5−エチリデン−2−ノルボルネンを用いて、製造例1と同様な操作により表1に示す製造条件下で共重合反応を行い、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体(以下、共重合体(A−1b)と略す)を得た。評価結果を表1に示す。
Figure 0005100519
[製造例3](ゴム組成物(MB)の製造)
製造例2で得られた共重合体(A−1b)210gとアセチレンブラック(C)200gとプロセスオイル(D)250gを容量1.7リットルのバンバリーミキサー(神戸製鋼所(株)製)で60秒間素練りし、ついで1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するヒドロシリル基含有化合物(B)を380g入れ、3分間混練した。その後、ラムを上昇させ掃除を行い、さらに1分間混練を行い、約90℃以下で排出し、ゴム組成物(MB)(30%架橋剤マスターバッチ)を得た。この混練は該ミキサー容積に対して充填率約70%で行った。
[実施例1]
製造例1で得られた共重合体ゴム(A−2)600gを容量1.7リットルのバンバリーミキサー(神戸製鋼所(株)製)で30秒間素練りし、ついでファーネス法により得られたカーボンブラック(G)(以下、ファーネスブラックと略す)およびプロセスオイルを表2に示す所定量(単位;本例で用いた共重合体(A−2)を100重量部とした重量部)入れ、2分間混練した。その後、ラムを上昇させ掃除を行い、さらに1分間混練を行い、約140℃で排出し、配合物を得た。この混練は該ミキサー容積に対して充填率70
%で行った。
得られた上記配合物を6インチロール(前ロールの表面温度50℃、後ロールの表面温度50℃、前ロールの回転数16rpm、後ロールの回転数18rpm)に巻き付けて、製造例3で得られたゴム組成物(MB)(各成分を表2に示す量とした)を添加した後、さらに反応抑制剤(E)および白金系触媒(F)を加えて混練した。混練されたゴム組成物をシート状に分出し、未架橋ゴム物性を評価した。
また、分出ししたシート状を180℃で10分間プレスし、厚み2mmのゴムシートを調製した。得られたゴムシートのデュロメータ硬さHA、並びに引張特性として破断時強度TB(MPa)と破断時伸びEB(%)とをそれぞれ測定した。結果を表2に示す。
[実施例2〜4]
実施例1と同様にして、表2で示す製造条件下でゴム組成物を得た後、そのゴム組成物の未架橋ゴム物性を実施例1と同様に評価した。また、該ゴム組成物より実施例1と同様にしてゴムシートを得た後、該ゴムシートを実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
[比較例1〜3]
実施例1と同様にして、表2で示す製造条件下でゴム組成物を得た後、そのゴム組成物の未架橋ゴム物性を実施例1と同様に評価した。また、該ゴム組成物より実施例1と同様にしてゴムシートを得た後、該ゴムシートを実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
特に、比較例3は、ゴム組成物(MB)を得る際に、アセチレンブラックの代わりにファーネスブラックを用いた。
[比較例4〜6]
実施例1の予めゴム組成物(MB)を得る方法に対し、本比較例4〜7は、該ゴム組成物を得ること無く、表2に示す各種成分を一段階で最終のゴム組成物を得た。
具体的には、共重合体ゴム(A−2)600gを容量1.7リットルのバンバリーミキサー(神戸製鋼所(株)製)で30秒間素練りし、ついでファーネス法により得られたカーボンブラック(G)(以下、ファーネスブラックと略す)およびプロセスオイルを表2に示す所定量(単位;本例で用いた共重合体(A−2)を100重量部とした重量部)入れ、2分間混練した。その後、ラムを上昇させ掃除を行い、さらに1分間混練を行い、約140℃で排出し、配合物を得た。この混練は該ミキサー容積に対して充填率70%で行った。
ついで、6インチロール(前ロールの表面温度50℃、後ロールの表面温度50℃、前ロールの回転数16rpm、後ロールの回転数18rpm)に巻き付けて、ヒドロシリル基含有化合物(B)を添加した後、さらに反応抑制剤(E)および白金系触媒(F)を加えて混練した。
混練されたゴム組成物をシート状に分出し、未架橋ゴム物性を実施例1と同様に評価した。また、該ゴム組成物より実施例1と同様にしてゴムシートを得た後、該ゴムシートを実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
[比較例7]
比較例5において、ヒドロシリル基含有化合物(B)を添加する際のその飛散を抑制するためにシリカを用いた以外は比較例5と同様に行いゴム組成物およびゴムシートを得て
、それらを同様に評価した。結果を表2に示す。
[比較例8]
実施例2におけるファーネスブラック100重量部をアセチレンブラック100重量部に変えた以外は、実施例2と同様に行いゴム組成物およびゴムシートを得て、それらを同様に評価した。結果を表2に示す。
[比較例9]
予混練後の該ゴム組成物(MB)と混練させる成分として、ファーネスブラック(G)の代わりにアセチレンブラック(C)を用いた以外は比較例3と同様に行いゴム組成物およびゴムシートを得て、それらを同様に評価した。結果を表2に示す。
Figure 0005100519

Claims (6)

  1. 下記(1)〜(4)を含む(ただし、下記(8)は含まない)ゴム組成物(MB)を予め混練して得た後、該ゴム組成物(MB)と下記(5)〜(8)とを混練して得られることを特徴とするゴム組成物(ただし、下記(1)〜(4)および下記(6)〜(8)の重量部は、下記(5)のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−2)100重量部を基準とする);
    (1)エチレン・プロピレン5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A−1)1〜9重量部、
    (2)1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するヒドロシリル基含有化合物(B)1.7〜15重量部、
    (3)アセチレンブラック(C)2〜17重量部、
    (4)プロセスオイル(D)1〜10重量部、
    (5)エチレンと、炭素原子数3〜20のα−オレフィンと、下記式[I]または[II]で表わされる少なくとも一種の非共役ポリエンとよりなり、下記の(イ)〜(ハ)を満足するエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−2)100重量部、
    Figure 0005100519
    (式中、nは0ないし10の整数であり、R1は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基であり、R2は水素原子または炭素原子数1〜5のアルキル基である)
    Figure 0005100519
    (式中、R3は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基である)
    (イ)エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとのモル比(エチレン/炭素原子数3〜20のα−オレフィン)が60/40〜85/15、
    (ロ)ヨウ素価が0.5〜30g/100g、
    (ハ)135℃のデカリン溶液で測定した極限粘度[η]が0.3〜3.0dl/g、
    (6)1分子中にアセチレン基と水酸基とを含有する反応抑制剤(E)0.05〜5重量部、
    (7)白金系触媒(F)0.05〜5重量部、
    (8)ファーネス法により得られるカーボンブラック(G)10〜300重量部。
  2. 前記エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴムが、下記の(ニ)〜(ヘ)を満足するエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A−1b)であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物;
    (ニ)エチレンとプロピレンとのモル比(エチレン/プロピレン)が75/25〜83/17、
    (ホ)ヨウ素価が10〜30g/100g、
    (へ)135℃のデカリン溶液で測定した極限粘度[η]が3.2〜5.5dl/g。
  3. 請求項1または2に記載のゴム組成物をヒドロシリコン架橋して得られるゴム組成物。
  4. 請求項に記載のゴム組成物からなるゴム成形品。
  5. 下記の(1)〜(4)を含むゴム組成物(MB)を予め混練して得た後、該ゴム組成物(MB)と以下の(5)〜(8)とを混練する工程を含むことを特徴とするゴム組成物の製造方法(ただし、下記(1)〜(4)および下記(6)〜(8)の重量部は、下記(5)のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−2)100重量部を基準とする);
    (1)エチレン・プロピレン5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A−1)1〜9重量部、
    (2)1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するヒドロシリル基含有化合物(B)1.7〜15重量部、
    (3)アセチレンブラック(C)2〜17重量部、
    (4)プロセスオイル(D)1〜10重量部、
    (5)エチレンと、炭素原子数3〜20のα−オレフィンと、下記式[I]または[II]で表わされる少なくとも一種の非共役ポリエンとよりなり、下記の(イ)〜(ハ)を満足するエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−2)100重量部、
    Figure 0005100519
    (式中、nは0ないし10の整数であり、R1は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基であり、R2は水素原子または炭素原子数1〜5のアルキル基である)
    Figure 0005100519
    (式中、R3は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基である)
    (イ)エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとのモル比(エチレン/炭素原子数3〜20のα−オレフィン)が60/40〜85/15、
    (ロ)ヨウ素価が0.5〜30g/100g、
    (ハ)135℃のデカリン溶液で測定した極限粘度[η]が0.3〜3.0dl/g、
    (6)1分子中にアセチレン基と水酸基とを含有する反応抑制剤(E)0.05〜5重量部、
    (7)白金系触媒(F)0.05〜5重量部、
    (8)ファーネス法により得られるカーボンブラック(G)10〜300重量部。
  6. さらに、ヒドロシリコン架橋する工程を含むことを特徴とする請求項に記載のゴム組成物の製造方法。
JP2008151478A 2008-06-10 2008-06-10 ゴム組成物および該ゴム組成物の製造方法 Active JP5100519B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008151478A JP5100519B2 (ja) 2008-06-10 2008-06-10 ゴム組成物および該ゴム組成物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008151478A JP5100519B2 (ja) 2008-06-10 2008-06-10 ゴム組成物および該ゴム組成物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009298829A JP2009298829A (ja) 2009-12-24
JP5100519B2 true JP5100519B2 (ja) 2012-12-19

Family

ID=41546065

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008151478A Active JP5100519B2 (ja) 2008-06-10 2008-06-10 ゴム組成物および該ゴム組成物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5100519B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3697930B2 (ja) * 1999-03-25 2005-09-21 東海ゴム工業株式会社 ジエン系ゴム組成物
JP3248515B2 (ja) * 1999-05-18 2002-01-21 東海ゴム工業株式会社 導電性ロール
JP2004196849A (ja) * 2002-12-16 2004-07-15 Mitsui Chemicals Inc 共重合体ゴム組成物
JP2007246550A (ja) * 2006-03-13 2007-09-27 Mitsui Chemicals Inc ガスバリア性ゴム組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009298829A (ja) 2009-12-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5765055B2 (ja) 架橋可能なゴム組成物
JP4573928B2 (ja) 架橋可能な高発泡スポンジ用ゴム組成物およびその用途
JP6900201B2 (ja) エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物
JP2012214582A (ja) 架橋可能なゴム組成物
JP5754240B2 (ja) 架橋可能なゴム組成物
JP4861801B2 (ja) 低揮発性ゴム組成物
JP3901599B2 (ja) ポリオレフィン組成物、架橋体、架橋用材料、架橋体の製造方法
WO2019124223A1 (ja) 架橋成形体およびその製造方法
JP5100519B2 (ja) ゴム組成物および該ゴム組成物の製造方法
JP2008138013A (ja) 低揮発性ゴム組成物
JP2004196849A (ja) 共重合体ゴム組成物
JP2010126668A (ja) 未架橋ゴム組成物の製造方法および架橋ゴム成形品
JP2005336291A (ja) 電気・電子部品シール用ゴム組成物
JP4841826B2 (ja) 架橋可能なゴム組成物の製造方法、押し出し成形体の製造方法および押し出し成形体架橋物の製造方法
JP6882000B2 (ja) 架橋成形体の製造方法
JP2001031808A (ja) 架橋可能な電気・電子部品用ゴム組成物およびその用途
JP2020139008A (ja) 発泡体形成用組成物
JP4786217B2 (ja) 架橋可能な重合体組成物およびその用途
JP7060416B2 (ja) エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物
JP2007246550A (ja) ガスバリア性ゴム組成物
JP7441669B2 (ja) 発泡体形成用組成物
JP4216137B2 (ja) 屋外用絶縁体用組成物および屋外用絶縁体
JP2002275318A (ja) オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物およびその組成物からなる成形体
JP2001031807A (ja) 架橋可能なウェザーストリップスポンジ用ゴム組成物およびそのウェザーストリップスポンジ
JP7355550B2 (ja) 燃料電池用ガスケット

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110105

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20110105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120904

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120925

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151005

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5100519

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250