JP2010126668A - 未架橋ゴム組成物の製造方法および架橋ゴム成形品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液状ポリマー100重量部に対して、5〜250重量部のフィラーを含む未架橋ゴム組成物を製造するに際して、まず、該液状ポリマーの一部と該フィラーの全量とを、重量比(液状ポリマー/フィラー)で60/40〜20/80(合計100重量%)となるように含む、フィラーのマスターバッチを調製し、次いで、該液状ポリマーの全量と該マスターバッチの全量とを混練することを特徴とする、未架橋ゴム組成物の製造方法。
【選択図】なし
Description
まず、該液状ポリマーの一部と該フィラーの全量とを、重量比(液状ポリマー/フィラー)で60/40〜20/80(合計100重量%)となるように含む、フィラーのマスターバッチを調製し、
次いで、該液状ポリマーの残部と該マスターバッチの全量とを混練することを特徴とする。
上記カーボンブラックの、よう素吸着量が、80mg/g以下;平均粒子径が、15〜250nm;およびジブチルフタレート(DBP)吸収量が、10〜300cm/100gであることが好ましい。
100,000Pa・secであることが好ましい。
0の整数を表す。)
上記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体は、エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネンランダム共重合体であることが好ましい。
上記未架橋ゴム組成物は、さらに、老化防止剤、触媒、反応抑制剤、架橋剤、加工助剤
、有機過酸化物および架橋助剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の配合剤を含んでいてもよい。
0〜100,000Pa・secであることが好ましい。
上記架橋ゴム成形品は、燃料電池用ガスケット材用またはシール部材用に好適である。
本発明である未架橋ゴム組成物の製造方法は、液状ポリマー100重量部に対して、5〜250重量部のフィラーを含む未架橋ゴム組成物を製造するに際して、
まず、該液状ポリマーの一部と該フィラーの全量とを、重量比(液状ポリマー/フィラー)で60/40〜20/80(合計100重量%)となるように含む、フィラーのマスターバッチを調製し、
次いで、該液状ポリマーの残部と該マスターバッチの全量とを混練することを特徴とするものである。
「フィラー」としては、カーボンブラック、シランカップリング剤などにより表面処理が施されているカーボンブラック、ホワイトカーボン、微粉ケイ酸、シリカ等の補強剤などが挙げられる。「補強剤」は、架橋ゴム成形品の引張強度、引き裂き強度、耐摩耗性などの機械的性質を高める効果を有する。これらのうち、カーボンブラックが好ましい。
好ましくは40〜150cm3/100gが望ましい。カーボンブラックのよう素吸着量
、平均粒子径およびDBP吸収量が上記範囲内であると、架橋ゴムの機械物性と未架橋ゴムの粘度とのバランスの観点から好適である。
ンまたは低分子量のシロキサン等で表面処理されていてもよい。また、これらシリカの比表面積(BET法)は、好ましくは10m2/g以上、より好ましくは30〜500m2/gである。
液状ポリマーの、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による数平均分子量〔Mn〕(ポリスチレン換算)は、500〜10,000が好ましく、500〜5,000がより好ましく、重量平均分子量〔Mw〕(ポリスチレン換算)は、1,000〜50,000が好ましく、1,000〜10,000がより好ましい。
が好ましく、100〜4,000Pa・secがより好ましく、100〜2,000Pa・secが特に好ましい。
あると、未架橋ゴムの流動性が良く、成形性の観点から好適である。
このような「液状ポリマー」としては、エチレンプロピレンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、ブチルゴムおよびニトリルゴムからなる群より選ばれる少なくとも1種の未架橋ゴムであってもよい。
0の整数を表す。)
「炭素原子数1〜10のアルキル基」としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、t−ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などが挙げられる。
上記一般式(1)または(2)で表わされるノルボルネン化合物としては、具体的には、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(2,3−ジメチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−エチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(3−メチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(3,4−ジメチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(3−エチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−メチル−6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(1,2−ジメチル−5−ヘキセシル)−2−ノルボルネン、5−(5−エチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(1,2,3−トリメチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネンなどが挙げられる。これらのうち、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネンが好ましい。これらのノルボルネン化合物は、1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。
「非共役ポリエン」としては、具体的に、1,4−ヘキサジエン、3−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、4,5−ジメチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン等の鎖状非共役ジエン;メチルテトラヒドロインデン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、
5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−ビニリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン等の環状非共役ジエン;2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン等のトリエンなどが挙げられる。
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体のヨウ素価は、0.5〜50(g/100g)、好ましくは1〜45(g/100g)、より好ましくは1〜43(g/100g)、特に好ましくは3〜40(g/100g)である。
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体の、135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]は、0.01〜5.0dL/g、好ましくは0.03〜4.0dL/g、さらに好ましくは0.05〜3.5dL/g、特に好ましくは0.07〜3.0dL/gであることが望ましい。さらに、本発明で用いられる未架橋ゴム組成物をLIM成形に適用する場合には、そのエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体の、135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]は、0.01〜1.5dL/g、好ましくは0.03〜1.3dL/g、さらに好ましくは0.05〜1.2dL/g、特に好ましくは0.07〜1.1dL/gであることが望ましい。極限粘度の上限値が0.5dL/g以下、好ましくは0.3dL/g未満である態様は、特にLIM成形にとって好ましい1つの態様である。
このような「エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体」としては、例えば、エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネンランダム共重合体、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体、などが挙げられる。これらのうち、「エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネンランダム共重合体」が好ましい。また、「エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネンランダム共重合体」は、市販のものも使用することができ、例えば、PX−062(三井化学(株)製)などが挙げられる。
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体は、「ポリマー製造プロセス((株)工業調査会、発行p.365〜378)または特開平9−71617号公報、特開平9−71618号公報、特開平9−208615号公報、特開平10−67823号公報、特開平10−67824号公報、特開平10−110054号公報などに記載されているような従来公知の方法により調製することができる。
タロセン化合物と、有機アルミニウムオキシ化合物またはイオン化イオン性化合物とからなるメタロセン触媒が特に好ましく用いられる。
kgf/cm2、非共役ポリエンとエチレンとの供給量のモル比(非共役ポリエン/エチ
レン)0.01〜0.2の条件で、エチレンと、炭素原子数3〜20のα−オレフィンと、上記一般式(1)または(2)で表わされるノルボルネン化合物とをランダム共重合することにより得られる。共重合は、炭化水素媒体中で行なうのが好ましい。
(式中、Rは、炭化水素基を表し、Xは、ハロゲン原子を表し、nは、0または1〜3の整数である。)
で表わされる可溶性バナジウム化合物、またはVX4(Xは、ハロゲン原子を表す。)で
表わされるバナジウム化合物。
VO(OR)aXb または V(OR)cXd
(式中、Rは、炭化水素基を表し、0≦a≦3、0≦b≦3、2≦a+b≦3、0≦c≦4、0≦d≦4、3≦c+d≦4である。)で表わされるバナジウム化合物、またはこれらの電子供与体付加物を代表例として挙げることができる。
(O−iso−C3H7)Cl2、VO(O−n−C4H9)Cl2、VO(OC2H5)3、V
OBr3、VCl4、VOCl3、VO(O−n−C4H9)3、VCl3・2OC6H12OHなどを例示することができる。
(式中、R'は、炭化水素基を表し、X'は、ハロゲン原子を表し、mは、1〜3の整数である。)
で表わされる有機アルミニウム化合物。
ニウムヒドリド等のジアルキルアルミニウムヒドリド、エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリド等のアルキルアルミニウムジヒドリド等の部分的に水素化されたアルキルアルミニウム;エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミド等の部分的にアルコキシ化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウムなどを挙げることができる。
れる可溶性バナジウム化合物と、上記「有機アルミニウム化合物(I)」のうち、Al(OC2H5)2Cl/Al2(OC2H5)3Cl3とのブレンド物(ブレンド比は1/5以上)を触媒成分として使用すると、ソックスレー抽出(溶媒:沸騰キシレン、抽出時間:3時間、メッシュ:325)後の不溶解分が1%以下であるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体が得られるので好ましい。
本発明に用いられる「マスターバッチ」とは、配合の経済性、配合剤のミラブル化または分散、均一性の向上、射出/押し出し成形、計量の容易性等を改善することを目的とし、最終成形材料である未架橋ゴム組成物に対する予備的混合物をいう。
本発明の製造方法により得られる未架橋ゴム組成物に含まれる配合剤として、老化防止剤、触媒、反応抑制剤、架橋剤、加工助剤、有機過酸化物および架橋助剤からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、この他に、無機充填剤、軟化材(可塑化剤)、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫遅延剤、粘着剤、発泡剤、発泡助剤、ヤケ防止剤、着色剤などを、本発明の目的を損なわない範囲において配合してもよい。
「老化防止剤」としては、例えば、アミン系、ヒンダードフェノール系、イオウ系などの老化防止剤が挙げられる。
挙げられる。
「ジフェニルアミン類」としては、具体的に、p−(p−トルエン・スルホニルアミド)−ジフェニルアミン、4,4'−(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、4
,4'−ジオクチル・ジフェニルアミン、ジフェニルアミンとアセトンとの高温反応生成
物、ジフェニルアミンとアセトンとの低温反応生成物、ジフェニルアミンとアニリンとアセトンとの低温反応物、ジフェニルアミンとジイソブチレンとの反応生成物、オクチル化ジフェニルアミン、ジオクチル化ジフェニルアミン、p,p'−ジオクチル・ジフェニル
アミン、アルキル化ジフェニルアミンなどが挙げられる。
ンジアミン、n−イソプロピル−N'−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N'−フェニル−p−
フェニレンジアミン、N−フェニル−N'−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキ
シプロピル)−p−フェニレンジアミン、N,N'−ビス(1−メチルヘプチル)−p−
フェニレンジアミン、N,N'−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジ
アミン、N,N'−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン
、N−(1,3−ジメチルブチル)−N'−フェニル−p−フェニレンジアミン、フェニ
ルヘキシル−p−フェニレンジアミン、フェニルオクチル−p−フェニレンジアミン等のp−フェニレンジアミン類などが挙げられる。
ンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、7−オクタデシル−3−(4'−ヒドロキシ−3',5'−
ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、テトラキス−[メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネートメタン、ペンタエリスリト
ール−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N'−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシ)−ヒドロシンナアミド、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−ホスホネート−ジエチルエステル、テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメイト)]メタン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エステル、3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4−8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどが挙げられる。これらのうち、特に3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ・フェニル)プロピオン酸ステアレートが好ましく、市販のIrganox 1076(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)なども好適である。これらは、1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明で用いられる触媒とは、付加反応触媒であり、上記液状ポリマーのアルケニル基などと、下記架橋剤のSiH基との付加反応(アルケンのヒドロシリル化反応など)を促進するものである。
化学式2:Pt0・(CH2=CH(Me)SiO)4
化学式3:Pt0−1.5[(CH2=CH(Me)4Si)4O]
(化学式1〜3中、Meは、メチル基を表す。)
これらの触媒に含まれる周期律表8族元素金属(好ましくは白金)の割合は、通常0.1〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%、より好ましくは0.2〜3重量%、特に好ましくは0.3〜2重量%である。
(反応抑制剤)
反応抑制剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール、エチニル基含有アルコール(例えば、エチニルシクロヘキサノール等)、アクリロニトリル、アミド化合物(例えば、N,N−ジアリルアセトアミド、N,N−ジアリルベンズアミド、N,N,N',N'−テトラアリル−o−フタル酸ジアミド、N,N,N',N'−テトラアリル−m−フタル酸ジアミド、N,N,N',N'−テトラアリル−p−フタル酸ジアミド等)、イオウ、リン、窒素、アミン化合物、イオウ化合物、リン化合物、スズ、スズ化合物、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン、ハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物などが挙げられる。
本発明で用いられる架橋剤は、液状ポリマーと反応し、架橋剤として作用する。この架橋剤は、その分子構造に特に制限はなく、従来製造されている、例えば、線状、環状、分岐状構造または三次元網目状構造の樹脂状物などでも使用可能であるが、1分子中に少なくとも2個以上のケイ素原子に直結した水素原子、すなわちSiH基を含んでいることが必要である。
R4 bHcSiO(4-b-c)/2
で表わされる化合物を使用することができる。
、特に炭素原子数1〜8の置換または非置換の1価炭化水素基を表し、このような1価炭化水素基としては、上記一般式(1)のR1に例示したアルキル基の他に、フェニル基、
ハロゲン置換のアルキル基(例えば、トリフロロプロピル基等)を例示することができる。中でも、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基が好ましく、特にメチル基、フェニル基が好ましい。
ロキサン等のシロキサンオリゴマー;分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、R4 2(H)SiO1/2単
位とSiO4/2単位とからなり、任意にR4 3SiO1/2単位、R4 2SiO2/2単位、R4(H)SiO2/2単位、(H)SiO3/2またはR4SiO3/2単位を含み得るシリコーンレジンなどを挙げることができる。
(式中、dは、2以上の整数である。)
分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体としては、下式で示される化合物、さらには下式においてメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが挙げられる。
(式中、eは、1以上の整数であり、fは、2以上の整数である。)
分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば、下式で示される化合物、さらには下式においてメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが挙げられる。
分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体としては、例えば、下式で示される化合物、さらには下式においてメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが挙げられる。
(式中、eは、1以上の整数であり、fは、2以上の整数である。)
分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンとしては、例えば、下式で示される化合物、さらには下式においてメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが挙げられる。
(式中、eは、1以上の整数である。)
分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば、下式で示される化合物、さらには下式においてメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基等で置換した化合
物などが挙げられる。
(式中、eは、1以上の整数である。)
これらのうち、下記式(3)で表されるSiH基含有化合物が好ましい。
(式中、eおよびhは、それぞれ1以上の整数である。)
このような化合物は、公知の方法により製造することができ、例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサンおよび/またはテトラメチルシクロテトラシロキサンと、末端基となり得るヘキサメチルジシロキサンまたは1,3−ジハイドロ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンなどの、トリオルガノシリル基またはジオルガノハイドロジェンシロキシ基を含む化合物とを、硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸等の触媒の存在下に、−10℃〜+40℃程度の温度で平衡化させることによって容易に得ることができる。
など)1個に対し、ケイ素原子に結合した水素原子(≡SiH基)の割合が0.2〜10の範囲が適当であり、好ましくは0.7〜5となるような範囲が適当である。0.2未満であると架橋が充分でなく、満足する機械的強度が得られないことがあり、また、10を超えると硬化後の物理特性が低下し、特に耐熱性と圧縮永久歪みが著しく劣化することがある。
「無機充填剤」としては、具体的に、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレーなどが挙げられる。
「軟化剤」、いわゆる「可塑剤」としては、通常ゴムに使用される軟化剤(可塑剤)を用いることができる。具体的には、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリン等の石油系軟化剤;コールタール、コールタールピッチ等のコールタール系軟化剤;ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油等の脂肪油系軟化剤;トール油;サブ;蜜ロウ、カルナウバロウ、ラノリン等のロウ類;リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛等の脂肪酸および脂肪酸塩;石油樹脂、アタクチックポリプロピレン、クマロンインデン樹脂等の合成高分子物質などを挙げることができる。これらのうち、石油系軟化剤が好ましく用いられ、特にプロセスオイルが好ましく用いられる。これらの軟化剤(可塑剤)の配合量は、架橋物の用途により適宜選択されるが、軟化剤(可塑剤)の、未架橋ゴム組成物中の含有量は、液状ポリマー100重量部に対して、通常0.1〜30重量部、好ましくは1〜20重量部である。軟化剤(可塑剤)の含有量は、要求される物性に対して適宜決定することが好ましい。
「加工助剤」としては、通常のゴムの加工に使用される化合物を使用することができる。具体的には、リシノール酸、ステアリン酸、パルチミン酸、ラウリン酸等の高級脂肪酸;ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸の塩;リシノール酸、ステアリン酸、パルチミン酸、ラウリン酸等の高級脂肪酸のエステル類などが挙げられる。
本発明においては、上述した触媒の他に「有機過酸化物」を使用して、付加架橋とラジカル架橋との両方を行なってもよい。
有機過酸化物の、未架橋ゴム組成物中の含有量は、液状ポリマー100重量部に対して、通常10重量部以下、好ましくは5重量部以下である。有機過酸化物の含有量は、要求される物性に対して適宜決定することが好ましい。
「架橋助剤」としては、具体的に、イオウ;p−キノンジオキシム等のキノンジオキシム系化合物;ポリエチレングリコールジメタクリレート等のメタクリレート系化合物;ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート等のアリル系化合物;マレイミド系化合物;ジビニルベンゼンなどが挙げられる。このような架橋助剤は、使用する有機過酸化物1モルに対して0.5〜2モル、好ましくは約等モルの量で用いられる。
まず、上記フィラー(好ましくはカーボンブラック)と上記液状ポリマーとをニーダーやオープンロールにより25〜120℃×5〜30分間混練することにより、充分な分散性を有し、ニーダー排出性・ロール加工性に優れるフィラーのマスターバッチが得られる。なお、上記フィラーのマスターバッチは、プラネタリミキサーや3本ロールミルで混練するとトルクが掛かり過ぎ、ブレードが回転しないなどの問題を生じるため、ニーダーやオープンロール、プレスミキサーなどで混練することが好ましい。
本発明の製造方法で製造される「未架橋ゴム組成物」とは、液状ポリマー100重量部に対して、5重量部以上250重量部未満、好ましくは5〜150重量部、より好ましくは10〜150重量部のフィラーを含む未架橋ゴム組成物を製造するに際して、該液状ポリマーの一部の重量を1とするとき、該フィラーの重量が0.67〜4となるように、該液状ポリマーの一部と該フィラーとを含む、フィラーのマスターバッチを調製し、次いで、該液状ポリマーの残部全量と、該マスターバッチ全量とを混練して得られるものである。
このような「他のゴム」としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)等のイソプレン系ゴム;ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)等の共役ジエン系ゴムなどを挙げることができる。
secが好ましく、100〜4,000Pa・secがより好ましく、100〜2,000Pa・secが特に好ましい。未架橋ゴム組成物の複素粘度〔η*〕が上記範囲内であ
ると、成形性が良好である。
容器に充填し保存する必要があり、容器へ充填する際にエアーが混入してしまうと、成型物にもエアーが混入してしまうなどの問題が生じる。よって、未架橋ゴム組成物をカートリッジに約300cc充填し、エアーを混入せず、かつカートリッジ内部に空隙を作らずに充填することができることが好ましい。なお、使用したカートリッジは、330ccのポリカートリッジ(材質:HDPE、円筒状、内径:45mm、高さ:210mm)である。
本発明である架橋ゴム成形品は、上記の未架橋ゴム組成物の製造方法を用いて製造された未架橋ゴム組成物が、成形および架橋してなることを特徴とするものであって、燃料電池用ガスケット材または各種シール部材に好適である。
架橋方法としては、架橋剤を使用して加熱する方法、または光、γ線、電子線照射による方法のどちらを採用してもよい。
得られた未架橋ゴム組成物および架橋ゴム成形品(架橋ゴムシート)の各性状を以下の方法により測定または評価した。
JIS K6253に準拠して、架橋ゴムシートのタイプAデュロメータ硬さを23℃で測定した。
JIS K6251に準拠して、測定温度23℃、引張速度500mm/minの条件
で引張試験を行い、架橋ゴムシートの引張強さ(MPa)および切断時伸び(%)を測定した。
Anton Paar社(オーストラリア)製の粘弾性測定装置MCR−301を用いて、25℃において、周波数〔f〕=1Hzの範囲で、正弦的な1%のせん断ひずみを加え、未架橋ゴム組成物の複素粘度〔η*〕(Pa・sec)を測定した。
混練後である未架橋ゴム組成物をトルエンに濃度10%程度で溶解し、レーザー回折型粒度分布測定機(Leeds & Northrup社製MicroTrac X100型)を用いて測定したときの、カーボンブラックの10%径(μm)、50%径(メディアン径;μm)および90%径(μm)を測定した。
混練後である未架橋ゴム組成物をカートリッジへ約300cc充填し、エアーを混入せず、かつカートリッジ内部に空隙を作らずに充填することができるか否かを評価した。なお、カートリッジは330ccのポリカートリッジ(材質:HDPE、円筒状、内径:45mm、高さ:210mm)を使用した。
まず、エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネンランダム共重合体:100重量部、およびカーボンブラック:150重量部を、ニーダ−((株)モリヤマ製のDS10−100MWA−S型)にて混練し、カーボンブラックのマスターバッチを調製した。得られたカーボンブラックのマスターバッチのムーニー粘度〔ML〕(125℃,1+4)は、47であった。
トラリア)製の粘弾性測定装置MCR−301を用いて、25℃において、周波数〔f〕
=1Hzの範囲で、正弦的な1%のせん断ひずみを加え測定した複素粘度〔η*〕が1,
100Pa・sec;135℃のデカリン溶液中で測定した極限粘度〔η〕が0.28dL/gであり、「カーボンブラック」は、旭カーボン(株)製の旭#50HG;よう素吸着量が19mg/g;平均粒子径が85μm;DBP吸収量が110cm3/100gで
ある。
(b)上記の「カーボンブラックのマスターバッチ」:50重量部
(c)老化防止剤として、「3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ・フェニル)プロピオン酸ステアレート」(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製のIrganox 1076):0.4重量部
(d)触媒として、「白金−1,3,5,7−テトラビニルメチルシクロテトラシロキ
サン錯体」(白金濃度0.5wt%;末端ビニルシロキサンオイル溶液):0.6重量部
(e)反応抑制剤として、「1−エチニル−1−シクロヘキサノール」:0.1重量部
(f)架橋剤として、「下記式(3)で表されるSiH基含有化合物」:5.0重量部
上記の「未架橋ゴム組成物」を、LIM成形機により、熱盤設定温度150℃×10分間圧縮成形し、さらにエアオーブン中で150℃×1時間二次加硫することによって、架橋ゴム成形品としての架橋ゴムシートを調製した。これらの物性の測定および評価の結果を表1に示す。
実施例1において、「カーボンブラックのマスターバッチ」を調製せず、成分(a)を100重量部とし、成分(b)の代わりに上記カーボンブラックを30重量部配合し、10Lニーダー(モリヤマ(株)製のDS10−100MWA−S型)を用いて、30rpm×25〜120℃(混練中に発熱し昇温した。)×30分間、混練・分散した以外は実施例1と同様にして、未架橋ゴム組成物および架橋ゴムシートを調製した。これらの物性の測定および評価の結果を表1に示す。
比較例1において、10Lニーダーの代わりに20Lプラネタリミキサー(プライミクス(株)製のTKハイビスディスパーミックス3D−20型)を用いて、50rpm×25℃×2時間、混練した以外は比較例1と同様にして、未架橋ゴム組成物および架橋ゴムシートを調製した。これらの物性の測定および評価の結果を表1に示す。
比較例1において、10Lニーダーの代わりに3本ロールミル(井上製作所(株)製のS−4:3/4×11型)を用いて、室温(25±3℃)で7回パス(図1において、フィードロール2とセンターロール3との間隙(フィードニップ6)から未架橋ゴム組成物1を通し、エプロンロールから該組成物1を取り出す、という工程を7回繰り返すことを意味する。)して混練・分散した以外は比較例1と同様にして、未架橋ゴム組成物および架橋ゴムシートを調製した。これらの物性の測定および評価の結果を表1に示す。
および充填性ともに良好であり、カーボンブラックの粒子径も小さくなっていることから充分に分散されていることがわかる。マスターバッチの溶解にはプラネタリミキサーを使用しており、プラネタリミキサーの容器の上から材料を加圧蓋で押し出すことにより、容器下部からエアーを混入せずに充填することができる。
が考慮された構造になっていないため、カートリッジへの充填が難しい。
2・・・フィードロール
3・・・センターロール
4・・・エプロンロール
5・・・ドクター刃
6・・・フィードニップ
7・・・エプロンニップ
Claims (13)
- 液状ポリマー100重量部に対して、5〜250重量部のフィラーを含む未架橋ゴム組成物を製造するに際して、
まず、該液状ポリマーの一部と該フィラーの全量とを、重量比(液状ポリマー/フィラー)で60/40〜20/80(合計100重量%)となるように含む、フィラーのマスターバッチを調製し、
次いで、該液状ポリマーの残部と該マスターバッチの全量とを混練することを特徴とする、未架橋ゴム組成物の製造方法。 - 上記フィラーが、カーボンブラックまたはシリカであることを特徴とする請求項1に記載の未架橋ゴム組成物の製造方法。
- 上記カーボンブラックの、
よう素吸着量が、80mg/g以下であり、
平均粒子径が、15〜250nmであり、および
ジブチルフタレート(DBP)吸収量が、10〜300cm/100gである
ことを特徴とする請求項2に記載の未架橋ゴム組成物の製造方法。 - 上記液状ポリマーの、
粘弾性測定装置を用いて、測定温度:25℃、周波数〔f〕:1Hz、正弦的なせん断ひずみ:1%の条件により測定された複素粘度〔η*〕が、10〜100,000Pa・
secであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の未架橋ゴム組成物の製造方法。 - 上記液状ポリマーが、エチレンプロピレンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、ブチルゴムおよびニトリルゴムからなる群より選ばれる少なくとも1種の未架橋ゴムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の未架橋ゴム組成物の製造方法。
- 上記エチレンプロピレンゴムが、
(i)エチレン由来の構造単位と、炭素原子数3〜20のα−オレフィン由来の構造単位との重量比(エチレン/α−オレフィン)が35/65〜95/5(合計100重量%)であり、
(ii)下記一般式(1)または(2)で表される非共有ポリエン由来の構造単位を有し、
(iii)ヨウ素価が、0.5〜50g/100gであり、
(iv)135℃のデカリン中で測定した極限粘度〔η〕が、0.01〜5.0dL/gである、
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体であることを特徴とする請求項5に記載の未架橋ゴム組成物の製造方法。
0の整数を表す。) - 上記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体が、エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネンランダム共重合体であることを特徴とする請求項6に記載の未架橋ゴム組成物の製造方法。
- 上記のカーボンブラックのマスターバッチの、ムーニー粘度〔ML〕(125℃,1+4)が、5〜100であることを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載の未架橋ゴム組成物の製造方法。
- 上記未架橋ゴム組成物が、さらに、老化防止剤、触媒、反応抑制剤、架橋剤、加工助剤、有機過酸化物および架橋助剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の配合剤を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の未架橋ゴム組成物の製造方法。
- 上記未架橋ゴム組成物の、
粘弾性測定装置を用いて、測定温度:25℃、周波数〔f〕:1Hz、正弦的なせん断ひずみ:1%の条件により測定された複素粘度〔η*〕が、10〜100,000Pa・
secであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の未架橋ゴム組成物の製造方法。 - 請求項1〜10のいずれかに記載の未架橋ゴム組成物の製造方法を用いて製造された未架橋ゴム組成物が、成形および架橋してなることを特徴とする架橋ゴム成形品。
- 上記架橋ゴム成形品が、燃料電池用ガスケット材に用いられることを特徴とする請求項11に記載の架橋ゴム成形品。
- 上記架橋ゴム成形品が、シール部材用であることを特徴とする請求項11に記載の架橋ゴム成形品。
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