JP5099997B2 - ポリビニルアルコール系フィルムおよび偏光膜 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリビニルアルコール系フィルムに関する。さらに詳しくは、本発明は、ダイラインがなく、複屈折率の低い、幅広化および長尺化に対応するポリビニルアルコール系フィルムであり、かつ偏光特性に優れた偏光膜を製造するための原反として用いられるポリビニルアルコール系フィルムに関する。
従来、ポリビニルアルコール系フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂を水等の溶媒に溶解して原液を調製した後、この原液をTダイなどからキャスト基材に押し出し、溶液流延法(キャスト法)により製膜して、金属加熱ロール等を使用して乾燥することにより製造される。このようにして得られたポリビニルアルコール系フィルムは、透明性や染色性に優れたフィルムとして多くの用途に利用されており、その有用な用途の一つに偏光膜が挙げられる。かかる偏光膜は液晶ディスプレイの基本構成要素として用いられており、近年では高精細で高信頼性の要求されるディスプレイへとその使用範囲が拡大している。
このような中、液晶テレビなどの画面の大型化に伴い、偏光膜のサイズ、ひいてはその原反であるポリビニルアルコール系フィルムのサイズも大型化している。例えば、数年前までは1m幅であったポリビニルアルコール系フィルムは、ここ数年で2m幅が主流となり、現在既に3m幅以上の商品も要望されている。また、数年前までは2000m巻きだったロールが、今や4000m巻きが主となり、将来6000m巻き以上へと長尺化することが予想される。一方、フィルムの厚さは、ディスプレイの薄型化に伴い薄膜化が要望されており、従来の約75μmから約50μmへと薄膜化が予想される。
このような幅広化、長尺化に伴い、より一層光学的に均質なポリビニルアルコール系フィルムが要望されている。特に問題となっているのは、ダイラインに起因する線状欠陥と、複屈折に起因する面状欠陥(光学ムラ)である。ポリビニルアルコール系フィルムにおける線状欠陥や光学ムラは、偏光膜における線状欠陥や色ムラにつながり、著しく画像の品質を低下させることになる。
これらの問題を解決すべく、ポリビニルアルコール系フィルムの製造方法も改善されてきた。設備的な改善はもとより、フィルムの重合度、結晶化度または水分率を改善する試みも多い。例えば、ポリビニルアルコール系フィルムの巻き取り装置とキャストドラムの速度比を特定し、延伸性を改良することにより高偏光性能を有する偏光膜を製造すること(例えば、特許文献1参照)や、ポリビニルアルコール系フィルムをキャスト基材から剥離する際の水分率を規定し偏光膜の色ムラを低減すること(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
しかし、これらの開示技術をもってしても、ダイラインや複屈折抑制の効果は充分ではない。特に、偏光性能向上のために高分子量型のポリビニルアルコール系フィルムを製膜する際に不充分である。従来、偏光膜の原反として用いられるポリビニルアルコール系フィルムの製造には、重量平均分子量100000程度のポリビニルアルコール系樹脂が用いられてきたが、近年の偏光膜の偏光性の向上や高信頼性に応えるためには、ポリビニルアルコール系樹脂として、重量平均分子量が120000以上、好ましくは140000以上の高分子量体が必要である。ところが高分子量化するほど、キャスト法による製膜時にダイラインや複屈折が発生しやすい。これは、分子の運動が高分子量化することにより、抑制されるためであると考えられる。
特開2001−315141号公報 特開2002−28938号公報
本発明は、ダイラインがなく、かつ複屈折率の低い、幅広化や長尺化に対応し、偏光膜の原反フィルムとして用いられるポリビニルアルコール系フィルム、および偏光特性に優れた偏光膜を提供することを目的とする。
本発明は、フィルム幅が3m以上、フィルム長さが4000m以上、フィルム厚さが30〜70μmのポリビニルアルコール系フィルムであり、かつ、重量平均分子量140000〜300000のポリビニルアルコール系樹脂を用いて、下記式(1)を満足するポリビニルアルコール系樹脂水溶液をキャスト法により製膜して得られ、偏光膜の原反フィルムとして用いられるポリビニルアルコール系フィルムに関する。
3.2×10≦M×C≦4.0×10 (1)
(式中、Mはポリビニルアルコール系樹脂の重量平均分子量を表わし、Cはポリビニルアルコール系樹脂水溶液中のポリビニルアルコール系樹脂の濃度(重量%)を表わす。)
ポリビニルアルコール系樹脂水溶液の90℃における粘度が、160〜300Pa・sであることが好ましい。
23℃、50%RHにおけるフィルム面内の屈折率が1.51〜1.54であり、かつ幅方向の屈折率変動が0.01以下であることが好ましい。
リタデーション値が30nm以下であることが好ましい。
ポリビニルアルコール系樹脂の重量平均分子量が140000〜260000であることが好ましい。
また、本発明は、前記ポリビニルアルコール系フィルムからなる偏光膜に関する。
さらに、本発明は、前記偏光膜の少なくとも片面に保護膜を設けてなる偏光板に関する。
製膜に用いるポリビニルアルコール系樹脂の重量平均分子量Mと、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液中の樹脂濃度C(重量%)との積を特定の値に限定して得られる本発明のポリビニルアルコール系フィルムは、ダイラインがなく、複屈折率の低い、幅広化および長尺化に対応するフィルムである。したがって、本発明のポリビニルアルコール系フィルムを原反として用いることにより、色ムラのない偏光特性に優れた偏光膜を製造することができる。
本発明は、下記式(1)を満足するポリビニルアルコール系樹脂水溶液をキャスト法により製膜して得られることを特徴とするポリビニルアルコール系フィルムに関する。
3.2×106≦M×C≦4.0×106 (1)
式中、Mはポリビニルアルコール系樹脂の重量平均分子量を表わし、Cはポリビニルアルコール系樹脂水溶液中のポリビニルアルコール系樹脂の濃度(重量%)を表わす。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液を製膜して得られるものである。
以下、本発明のポリビニルアルコール系フィルムの製造方法について説明する。
ポリビニルアルコール系フィルムの製造に用いられるポリビニルアルコール系樹脂としては、通常、酢酸ビニルを重合したポリ酢酸ビニルをケン化して得られる樹脂が使用されるが、本発明のポリビニルアルコール系フィルムについては、必ずしもこれに限定されるものではなく、少量の不飽和カルボン酸(塩、エステル、アミド、ニトリル等を含む)、炭素数2〜30のオレフィン類(エチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブテン等)、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸塩等の酢酸ビニルと共重合可能な成分と酢酸ビニルとを共重合させたものをケン化して得られる樹脂を用いてもよい。
ポリビニルアルコール系樹脂の重量平均分子量は、140000〜300000であり、140000〜260000が好ましく、160000〜240000がさらに好ましい。かかる重量平均分子量が140000未満では、本発明のポリビニルアルコール系フィルムを偏光膜とする場合に充分な偏光性能が得られず、300000を超えると本発明のポリビニルアルコール系フィルムを偏光膜とする場合に延伸が困難となり好ましくない。なお、本発明におけるポリビニルアルコール系樹脂の重量平均分子量は、GPC−LALLS法により測定される重量平均分子量である。
さらに、ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は99モル%以上であることが好ましく、99.5〜100モル%であることがより好ましく、99.7〜100モル%であることがさらに好ましい。かかるケン化度が99モル%未満では、本発明のポリビニルアルコール系フィルムを偏光膜とする場合に充分な偏光性能が得られず好ましくない。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムは、前述のようなポリビニルアルコール系樹脂を用いて調製される水溶液を用いて製造されるが、このとき、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液は、下記式(1)を満足するように、好ましくは下記式(2)を満足するように、より好ましくは下記式(3)を満足するように調製される。
3.2×106≦M×C≦4.0×106 (1)
3.3×106≦M×C≦3.9×106 (2)
3.4×106≦M×C≦3.8×106 (3)
ここで、式中、Mはポリビニルアルコール系樹脂の重量平均分子量を表わし、Cはポリビニルアルコール系樹脂水溶液中のポリビニルアルコール系樹脂の濃度(重量%)を表わす。M×Cの値が3.2×106未満の場合は、溶剤の揮発時間が長くなり生産性に劣る。逆に、M×Cの値が4.0×106を超えるとダイラインや複屈折が発生しやすい。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムの製造方法においては、Tダイから吐出されるポリビニルアルコール系樹脂水溶液の粘度を、使用するポリビニルアルコール系樹脂の重量平均分子量と濃度に応じて、特定範囲に限定することも重要である。
ポリビニルアルコール系樹脂水溶液の90℃における粘度は、好ましくは160〜300Pa・s、より好ましくは180〜290Pa・s、さらに好ましくは190〜280Pa・sである。90℃における粘度が160Pa・s未満の場合は、溶剤の揮発時間が長くなり生産性に劣り、逆に、300Pa・sを超えるとダイラインや複屈折が発生しやすくなり好ましくない。
なお、水溶液の粘度は主としてポリビニルアルコール系樹脂の重量平均分子量Mと樹脂濃度Cに依存するが、可塑剤や界面活性剤などの添加剤を加えることによっても変化する。したがって、上記の90℃での粘度は、この添加剤によるふれを含めた粘度を規定するものである。90℃という温度は、Tダイから吐出される水溶液の好ましい温度の一例である。キャスト基材は通常80〜100℃の温度範囲で設定される。80℃未満では溶剤の揮発速度が遅く生産性に劣り、100℃を超えると気泡が発生するためである。キャスト基材と吐出液に温度差が有ると、塗膜に温度ムラが発生しやすく光学ムラの原因となる。従って吐出液の温度もキャスト基材の80〜100℃に合わせる方が好ましく、本発明のポリビニルアルコール系フィルムに用いられるポリビニルアルコール系樹脂水溶液の粘度については、中間値の90℃の粘度を規定した。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムを製造する際には、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液に、必要に応じて、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール等の一般的に使用される可塑剤や、ノニオン性、アニオン性またはカチオン性の界面活性剤が配合される。これら添加剤の配合割合は、ポリビニルアルコール系樹脂に対して20重量%以下、好ましくは5〜17重量%、さらに好ましくは10〜15重量%である。該添加剤が20重量%を超えると得られるフィルム強度が劣り好ましくない。
また、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液には、乾燥工程における溶剤の蒸発速度を制御するために、水100重量部に対し30重量部以下の範囲で、少量の補助溶剤を含ませてもよい。補助溶剤としては、水溶性の溶剤が好ましく、メタノール、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミンおよびこれらの混合物が挙げられる。
かくして得られたポリビニルアルコール系樹脂水溶液を、ドラム型ロールに流延して製膜、乾燥することによりポリビニルアルコール系フィルムを製造する。
まず、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液を、溶解缶に仕込み、加温、撹拌して充分に溶解した後、脱泡処理する。加温は、好ましくは100〜200℃、より好ましくは130〜170℃でなされる。温度が100℃未満では未溶解物ができやすく、200℃を超えると樹脂の劣化により着色しやすい。脱泡方法としては静置脱泡や多軸押出機による脱泡等が挙げられるが、本発明のポリビニルアルコール系フィルムを作製する場合には、多軸押出機を用いて脱泡する方法が好ましい。多軸押出機による脱泡処理が行なわれたのち、多軸押出機から排出されたポリビニルアルコール系樹脂水溶液は、一定量ずつT型スリットダイに導入され、ドラム型ロールに流延されて製膜、乾燥される。
かかるT型スリットダイとしては、通常、細長の矩形を有したT型スリットダイが用いられる。
ポリビニルアルコール系樹脂水溶液をドラム型ロールで流延製膜するにあたり、例えばドラム型ロールの回転速度は5〜30m/分であることが好ましく、特に好ましくは6〜20m/分である。ドラム型ロールの表面温度は70〜99℃であることが好ましく、より好ましくは75〜97℃である。ドラム型ロールの表面温度が70℃未満では乾燥不良となり、99℃を超えると発泡し好ましくない。また、T型スリットダイ出口の樹脂温度は80〜100℃であることが好ましく、より好ましくは85〜98℃である。T型スリットダイ出口の樹脂温度が80℃未満では流動不良となり、100℃を超えると発泡し好ましくない。ドラム型ロールの大きさについては特に限定されないが、例えばロールの直径は2000〜4000mmが好ましく、より好ましくは2500〜3800mmである。
製膜後に実施される乾燥処理は、例えば、乾燥ロールを用いて行なわれる。乾燥ロールの表面温度は、とくに限定されないが、60〜100℃、さらには65〜90℃であることが好ましい。表面温度が60℃未満では乾燥不良となり、100℃をこえると乾燥しすぎることとなり外観不良を招き好ましくない。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムの幅は、3m以上であり、好ましくは8m以下、より好ましくは6m以下、さらに好ましくは5m以下である。幅が短すぎると、本発明のポリビニルアルコール系フィルムを偏光膜の原反として用いる場合に、偏光膜の生産性に劣り、8mを超えると輸送性に劣り好ましくない。フィルムの長さは、4000m以上であり、好ましくは100000m以下である。フィルムの長さが短すぎると、本発明のポリビニルアルコール系フィルムを偏光膜の原反として用いる場合に、偏光膜の生産性に劣り、10000mを超えると輸送性等に劣り好ましくない。フィルム厚さは、30〜70μmである。厚さが30μm未満では、本発明のポリビニルアルコール系フィルムを偏光膜の原反として用いる場合に、延伸が難しく、厚すぎると膜厚精度が低下して好ましくない。
前述のようにして得られる本発明のポリビニルアルコール系フィルムのフィルム幅方向の屈折率変動は、特定値以下に抑えることが好ましい。ダイラインは表面の凹凸として観測される場合もあるが、近年の高品質フィルムにおいては、フィルム内部に生じた高屈折率ラインや低屈折率ラインが問題になっている。この光学的なラインは、染色延伸後の偏光膜や、保護膜を貼付された偏光板において、線状の欠陥として観測される。ポリビニルアルコール系フィルムの幅方向の屈折率変動は、フィルムの流れ方向に平行な偏波をもって、幅方向を走査することにより評価することができる。なお、幅方向にリタデーションを測定しても、光学的な欠陥がダイラインによるものか否か判断できない。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムの23℃、50%RHにおけるフィルム面内の屈折率は、好ましくは1.51〜1.54、より好ましくは1.515〜1.535、さらに好ましくは1.52〜1.53であり、かつ幅方向の屈折率変動は、好ましくは0.01以下、より好ましくは0.005以下、さらに好ましくは0.003以下である。フィルム面内の屈折率が1.51未満では、ポリビニルアルコール系樹脂が結晶性に乏しいため、フィルム強度に劣る傾向にあり、1.54をこえると複屈折が増大する傾向がある。また、幅方向の屈折率変動が0.01をこえると、偏光膜における線状欠陥が増大する傾向がある。23℃、50%RHは屈折率測定の標準的な測定条件であるとともに、吸湿による屈折率低下や屈折率変動を抑えるために設定した。幅方向の屈折率は、フィルムを7日間23℃、50%RHの環境に静置し、充分平衡に達した後、測定する。
また、本発明のポリビニルアルコール系フィルムのリタデーション値は、好ましくは30nm以下、より好ましくは25nm以下、さらに好ましくは20nm以下である。リタデーション値が30nmをこえると偏光膜に色ムラが生じやすい傾向がある。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムは、ダイラインがなく、また複屈折率が低いため、偏光性能(偏光度および単体透過率)の面内均一性に優れた、色ムラのない偏光膜の製造に、原反として好ましく用いられる。
以下、本発明のポリビニルアルコール系フィルムを用いた本発明の偏光膜の製造方法について説明する。
本発明の偏光膜は、通常の染色、延伸、ホウ酸架橋および熱処理などの工程を経て製造される。偏光膜の製造方法としては、ポリビニルアルコール系フィルムを延伸してヨウ素または二色性染料の溶液に浸漬し染色したのち、ホウ素化合物処理する方法、延伸と染色を同時に行なったのち、ホウ素化合物処理する方法、ヨウ素または二色性染料により染色して延伸したのち、ホウ素化合物処理する方法、染色したのち、ホウ素化合物の溶液中で延伸する方法などがあり、適宜選択して用いることができる。このように、ポリビニルアルコール系フィルム(未延伸フィルム)は、延伸と染色、さらにホウ素化合物処理を別々に行なっても同時に行なってもよいが、染色工程、ホウ素化合物処理工程の少なくとも一方の工程中に一軸延伸を実施することが、生産性の点より望ましい。
延伸は一軸方向に3〜10倍、好ましくは3.5〜6倍延伸することが望ましい。この際、延伸方向の直角方向にも若干の延伸(幅方向の収縮を防止する程度、またはそれ以上の延伸)を行なっても差し支えない。延伸時の温度は、40〜170℃から選ぶのが望ましい。さらに、延伸倍率は最終的に前記範囲に設定されればよく、延伸操作は一段階段のみならず、製造工程の任意の範囲の段階に実施すればよい。
フィルムへの染色は、フィルムにヨウ素または二色性染料を含有する液体を接触させることによって行なわれる。通常は、ヨウ素−ヨウ化カリウムの水溶液が用いられ、ヨウ素の濃度は0.1〜2g/L、ヨウ化カリウムの濃度は10〜50g/L、ヨウ化カリウム/ヨウ素の重量比は20〜100が適当である。染色時間は30〜500秒程度が実用的である。処理浴の温度は5〜50℃が好ましい。水溶液には、水溶媒以外に水と相溶性のある有機溶媒を少量含有させても差し支えない。接触手段としては浸漬、塗布、噴霧などの任意の手段が適用できる。
染色処理されたフィルムは、ついでホウ素化合物によって処理される。ホウ素化合物としてはホウ酸、ホウ砂が実用的である。ホウ素化合物は水溶液または水−有機溶媒混合液の形で濃度0.5〜2モル/L程度で用いられ、液中には少量のヨウ化カリウムを共存させるのが実用上望ましい。処理法は浸漬法が望ましいが、もちろん塗布法、噴霧法も実施可能である。処理時の温度は50〜70℃程度、処理時間は5〜20分程度が好ましく、また必要に応じて処理中に延伸操作を行なってもよい。
本発明の偏光膜の偏光度は、好ましくは99.7%以上、より好ましくは99.8%以上である。99.7%未満では、液晶ディスプレイの高精細化を達成できない。
なお、偏光度は、2枚の偏光膜を、その配向方向が同一方向になるように重ね合わせた状態で、波長λにおいて測定した光線透過率(H11)と、2枚の偏光膜を、配向方向が互いに直交する方向になる様に重ね合わせた状態で、波長λにおいて測定した光線透過率(H1)より、下式にしたがって算出される。
〔(H11−H1)/(H11+H1)〕1/2
このようにして得られる偏光膜は、その少なくとも片面に、光学的に等方性の高分子フィルムまたはシートを保護膜として積層接着して、偏光板として用いることもできる。本発明の偏光板に用いられる保護膜としては、たとえば、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエーテルスルホン、ポリアリーレンエステル、ポリ−4−メチルペンテン、ポリフェニレンオキサイドなどのフィルムまたはシートが挙げられる。
また、偏光膜には、薄膜化を目的として、上記保護膜の代わりに、その方面または両面にウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ウレア樹脂などの硬化性樹脂を塗布し、積層させることもできる。
偏光膜(少なくとも片面に保護膜あるいは硬化性樹脂を積層させたものを含む)は、その一方の表面に必要に応じて、透明な感圧性接着剤層が通常知られている方法で形成されて、実用に供される場合もある。感圧性接着剤層としては、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチル、アクリル酸メチル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどのアクリル酸エステルと、アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、メタクリル酸、クロトン酸などのα−モノオレフィンカルボン酸との共重合物(アクリルニトリル、酢酸ビニル、スチロールのようなビニル単量体を添加したものも含む。)を主体とするものが、偏光フィルムの偏光特性を阻害することがないのでとくに好ましいが、これに限定されることなく、透明性を有する感圧性接着剤であれば使用可能で、たとえばポリビニルエーテル系、ゴム系などでもよい。
本発明の偏光膜は、電子卓上計算機、電子時計、ワープロ、パソコン、携帯情報端末機、自動車や機械類の計器類などの液晶表示装置、サングラス、防目メガネ、立体メガネ、表示素子(CRT、LCDなど)用反射低減層、医療機器、建築材料、玩具などに用いられる。
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明する。なお、実施例中「部」、「%」とあるのは特に断りのない限り重量基準である。
(1)重量平均分子量
GPC−LALLS法により以下の条件で測定する。
1)GPC
装置:Waters製244型ゲル浸透クロマトグラフ
カラム:東ソー(株)製TSK−gel−GMPWXL(内径8mm、長さ30cm、2本)
溶媒:0.1M−トリス緩衝液(pH7.9)
流速:0.5ml/分
温度:23℃
試料濃度:0.040%
ろ過:東ソー(株)製0.45μmマイショリディスクW−25−5
注入量:0.2ml
検出感度(示差屈折率検出器):4倍
2)LALLS
装置:Chromatrix製KMX−6型低角度レーザー光散乱光度計
温度:23℃
波長:633nm
第2ビリアル係数×濃度:0mol/g
屈折率濃度変化(dn/dc):0.159ml/g
フィルター:MILLIPORE製0.45μmフィルターHAWP01300
ゲイン:800mV
(2)90℃における水溶液粘度
TA Instruments社製回転レオメーターAR−1000を用いて、以下の条件で定常流フロー法により測定する。
ヘッド:直径4cm、コーン型ヘッド(角度2°)
ギャップ:60μm
せん断速度:0.4(1/秒)
(3)屈折率nD(23℃)
(株)アタゴ製アッベ屈折率計を用いて、フィルム流れ方向の屈折率を、フィルム幅方向の両端部より0.5mm内側のところから1mm刻みで100mmにわたって合計100点計測する。なお、測定に用いたフィルムは、23℃、50%RH環境下に7日間静置したものを用いる。
(4)ダイライン
暗室下で白色スクリーンと投影機の間にポリビニルアルコール系フィルムを配置して、スクリーンに写る陰影を観察する。
○:何も見えず均一である。
×:ダイラインが確認できる。
(5)リタデーション
得られたフィルムを、幅方向に対して中央部を基準にして幅(TD)400mm×流れ(MD)50mmに切断し、短冊サンプルを作製する。KOBRA−21SDH(王子計測機器(株)製)を用いて、幅方向の両端部より5m内側のところから10mmピッチで合計40点のリタデーション値を測定する。
(6)色ムラ
偏光膜をクロスニコル状態の2枚の偏光板(単体透過率43.5%、偏光度99.9%)の間に45°の角度で挟んだ後に、表面照度14000ルックスのライトボックスを用いて、透過モードで線状の光学的色ムラを観察し、以下の基準で評価する。
○:色ムラなし
△:かすかに色ムラあり
×:色ムラあり
(7)偏光度
高速多波長複屈折測定装置(大塚電子(株)製:RETS−2000 波長:550nm)を用いて測定した。
実施例1
(ポリビニルアルコール系フィルムの製造方法)
500lの溶解缶に、重量平均分子量140000、ケン化度99.8モル%のポリビニルアルコール系樹脂37kg、水100kg、可塑剤としてグリセリン4.2kg、界面活性剤としてポリオキシエチレンドデシルアミン40gを加え、150℃で1時間攪拌した。
得られた均一な溶液を、2軸押出機で脱泡した後、T型スリットダイ(ストレートマニホールドダイ)よりドラム型ロールに吐出(液温90℃、粘度270Pa・s)、流延して製膜した。かかる流延製膜の条件は下記の通りである。
ドラム型ロール
直径(R1):3200mm、幅:4200mm、回転速度:10m/分、表面温度:90℃
得られた膜の表面と裏面とを下記の条件にて乾燥ロールに交互に通過させながら乾燥を行なった。
乾燥ロール
直径(R2):320mm、幅:4000mm、本数(n):10本、回転速度:10m/分、表面温度:70℃
得られたポリビニルアルコール系フィルム(幅3m、長さ4000m、厚さ50μm)はダイラインがなく、リタデーション値は20nmであった。
(偏光膜の製造方法)
さらに、得られたポリビニルアルコール系フィルムを、ヨウ素0.2g/L、ヨウ化カリウム15g/Lよりなる水溶液中に30℃にて240秒浸漬し、ついでホウ酸60g/L、ヨウ化カリウム30g/Lの組成の水溶液(55℃)に浸漬するとともに、同時に4倍に一軸延伸しつつ5分間にわたってホウ酸処理を行なった。その後、乾燥して偏光膜を得た。得られた偏光膜に色ムラは観測されなかった。
実施例2、3、参考例1および比較例1〜2
ポリビニルアルコール系樹脂の重量平均分子量とポリビニルアルコール系樹脂水溶液の樹脂濃度を表1の値とする以外は、実施例1と同様にしてポリビニルアルコール系フィルムならびに偏光膜を得た。得られたポリビニルアルコール系フィルムおよび偏光膜の性能は表1に示す通りであった。
Figure 0005099997

Claims (7)

  1. フィルム幅が3m以上、フィルム長さが4000m以上、フィルム厚さが30〜70μmのポリビニルアルコール系フィルムであり、かつ、重量平均分子量140000〜300000のポリビニルアルコール系樹脂を用いて、下記式(1)を満足するポリビニルアルコール系樹脂水溶液をキャスト法により製膜して得られ、偏光膜の原反フィルムとして用いられることを特徴とするポリビニルアルコール系フィルム。
    3.2×10≦M×C≦4.0×10 (1)
    (式中、Mはポリビニルアルコール系樹脂の重量平均分子量を表わし、Cはポリビニルアルコール系樹脂水溶液中のポリビニルアルコール系樹脂の濃度(重量%)を表わす。)
  2. ポリビニルアルコール系樹脂水溶液の90℃における粘度が、160〜300Pa・sであることを特徴とする請求項1記載のポリビニルアルコール系フィルム。
  3. 23℃、50%RHにおけるフィルム面内の屈折率が1.51〜1.54であり、かつ幅方向の屈折率変動が0.01以下であることを特徴とする請求項1または2記載のポリビニルアルコール系フィルム。
  4. リタデーション値が30nm以下であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のポリビニルアルコール系フィルム。
  5. ポリビニルアルコール系樹脂の重量平均分子量が140000〜260000であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のポリビニルアルコール系フィルム。
  6. 請求項1〜いずれか記載のポリビニルアルコール系フィルムからなることを特徴とする偏光膜。
  7. 請求項記載の偏光膜の少なくとも片面に保護膜を設けてなることを特徴とする偏光板。
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