JP5099845B2 - 平角材の製造方法 - Google Patents
平角材の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5099845B2 JP5099845B2 JP2008176713A JP2008176713A JP5099845B2 JP 5099845 B2 JP5099845 B2 JP 5099845B2 JP 2008176713 A JP2008176713 A JP 2008176713A JP 2008176713 A JP2008176713 A JP 2008176713A JP 5099845 B2 JP5099845 B2 JP 5099845B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- drying
- square
- log
- planes
- cored
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Rod-Shaped Construction Members (AREA)
Description
しかし、前記(a)の方法で製材した大断面の角材は、乾燥性が悪く、適正な含水率になる迄乾燥させるのに長時間を要するという問題や、芯持ち材であることに起因して乾燥中に表面や内部に割れが起こり易いという問題もある。集成材は、これらの問題を解決し得るものであるが、ラミナ同士の積層部が目立つため、美観の面で劣る。
また、前記(a)の方法で製材した大断面の角材は、その重量が大きいことから、乾燥時等における取り扱い性に劣るという問題もある。
図1は、本発明の一実施態様における各段階を説明するための図であり、図2は、図1に示す方法により得られる平角材の一例を示す側面図である。
平角材を製造する原材料としては、大径木の丸太を用いる。大径木の丸太としては、図1(a)及び図1(b)に示すように、2本の芯去り正角材2A,2Bを木取りできるものを用いる。大径木の樹種は、特に制限されず、例えばスギが好ましく用いられる。
芯去り正角材の製材の際には、1本の丸太1を、該丸太1の長手方向と平行な複数の平面で切断する。丸太の切断には、丸太1を、その長手方向に沿って切断し得る各種公知の装置を特に制限なく用いることができ、例えば、帯鋸、丸鋸等を用いることができる。これらの中でも、帯鋸が好ましい。また、適宜、ツイン丸鋸やツイン帯鋸、ギャングソー等を用いることもできる。
芯去り正角材2A,2Bの境目に表れる線51を、より目立たなくするものとなり、意匠性に優れた、製品としての価値も高い平角材5が得られる。
乾燥工程においては、上述のようにして得られた2本の芯去り正角材2A,2Bを、図1(c)に示すように、互いに離間させた状態で、それぞれ乾燥させる。乾燥に際して、2本の芯去り正角材2A,2Bは、同一の乾燥室で同時に乾燥させることが好ましい。芯去り正角材2A,2Bの乾燥方法としては、木材の乾燥方法として従来知られている各種の方法を特に制限なく用いることができ、天然乾燥でも人工乾燥でも良く、両者を組み合わせた方法でも良い。好ましい人工乾燥の方法としては、温度及び湿度を制御可能な乾燥装置内に配置して乾燥させる方法を挙げることができる。人工乾燥と天然乾燥とを併用する方法の好ましい例としては、1〜3ヶ月程度(例えば夏季においては1.5ヶ月、冬季においては2.5ヶ月)の天然乾燥を行った後、40〜70℃(より好ましくは50〜60℃)程度に調節した乾燥装置内で10〜60日程度(より好ましくは5〜30日程度)乾燥する方法が挙げられる。人工乾燥の前に天然乾燥を行うと、個体別にばらばらな含水率を芯まである程度一様に乾燥させることができ、表面や内部の割れを防止しつつ、乾燥工程のエネルギーコストを抑制することができる。
また、人工乾燥方法として、木材を収容した乾燥室内を90度以上に加熱する乾燥工程を含む高温乾燥を行うこともできる。例えば、乾燥室内に蒸気を噴射して初期蒸射を行い、木材内部が蒸気により軟化している間に乾燥室内の温度(乾球温度)を一気に110℃以上(例えば115〜125℃)に加熱して乾燥を開始し、以後、乾燥の進行に伴い、温度を段階的に下げて乾燥を行う方法等を採用することもできる。
乾燥後の各芯去り正角材2A,2Bの長手方向の中央部を、その長手方向の長さが30mmとなるようにカットしてサンプルとし、そのサンプルの重量W1を測定する。次いで、サンプルを、JIS Z 2201.木材の試験方法 含水率の測定方法に準じて、乾燥機中で105℃に放置し、該サンプルが恒量に達した後の重量W2を測定する。そして、下記式により含水率を求める。
含水率(%)=(W1−W2)/W2×100
尚、丸太1から直接切り出した大断面の芯持ち平角材を乾燥させた場合には、例えばスギ材においては、芯を含む心材の含水率が75〜150%もあり、更にその含水率を8〜15%に低下させにくい特性を持つため、材を均一に乾燥することが困難であり、乾燥中に表面や内部に割れが発生し易い。
むら取り加工においては、乾燥させた2本の芯去り正角材2A,2Bそれぞれにおける少なくとも互いに接合される木裏面(分割の際に生じた製材面)21,21に対してむら取り加工を施す。即ち、乾燥後の芯去り正角材2A,2Bには、反りや歪みが生じていることもあり、そのままでは、接着しても充分な強度が得られない場合があるため、少なくとも両者の相接合する木裏面21,21にむら取り加工を施すことが好ましい。芯去り正角材2A,2Bの4側面のうちの木裏面21以外の面、即ち木表面22、側面23及び側面24の何れか1以上又はそれらの総てにむら取り加工を施すこともできる。木裏面21以外の側面22〜24に対するむら取り加工は、芯去り正角材2A,2Bの接合後に、接合後の仕上げ加工として行うこともできる。
ここで、むら取り加工とは、芯去り正角材2A,2Bの側面(木口以外の面)に生じた反りや歪みを除去する加工である。むら取り加工を施すための手段としては、例えば、むら取りプレーナー、モルダー等の各種公知の装置を用いることができる。
接着工程においては、2本の芯去り正角材2A,2Bの何れか一方又は両方における木裏面21,21に、接着剤4を塗工する。図1(d)には、一方の芯去り正角材2Aのみの木裏面21に塗工した例を示した。
接着剤の塗工方法としては、例えば、周面に接着剤が連続して供給される塗工ローラーを用いて塗工する方法がある。また、スプレッダー、ダイコーター等の各種公知の塗工装置を用いることもできる。前述した塗工ローラーとしては、各種公知のものを用いることができ、その周面への接着剤の供給は、ローラー中を通して供給するものでも、周面に外部から直接供給するものでも良い。互いに接着する木裏面21,21は、本実施態様におけるように、樹芯を挟む2平面14,15で丸太1を切断することにより生じた後に、むら取り加工が施された面であっても良い。
接着剤の塗工坪量は、使用する接着剤の種類等に応じて適宜に決定できる。
プレス装置としては、平盤プレスやロールプレス等の各種公知のものを特に制限なく用いることができるが、平盤プレスを用いることが好ましい。平盤プレスを用いることにより、接合面の全域に亘って均一な圧力を加えながら接着することができ、強度及び外観に一層優れた平角材5を製造することができる。また、プレス装置としては、コールドプレス及びホットプレスの何れも使用することができ、また高周波の照射機能を有するプレス装置を用いることもできる。尚、接着剤は、芯去り正角材2A,2Bの一方又は両方における、木裏面21の全体に亘って塗布することが好ましい。
また、得られる平角材5は、図1(e)及び図2に示すように、4側面(木口面以外の面)のうちの寸法が大きい方の2側面53、54の柾目となっており、しかも、その柾目模様は、除去した樹芯部分3の木目を含まないため、芯去り正角材3A,3Bの境目に表れる直線51が目立たない。そのため、平角材5は、意匠性に優れ、製品としての価値も高い。尚、平角材5の4側面(木口面以外の面)のうちの寸法が小さい方の2側面52、52は、芯去り正角材3A,3Bの木表面22からなり、木目模様は板目となっている。
本発明で製造される平角材の長さや断面の寸法は具体的な用途に応じて適宜に決定でき、一例を示せば、断面の寸法は80mm×160〜150mm×300mmとすることができる。より具体的には、90mm×180mmの平角材、105mm×210mmの平角材、120mm×240mmの平角材等を例示することができる。
平角材の長さは、例えば2〜15mとすることができる。
尚、丸太の直径は25cm以上、特に30cm以上が好ましい。
断面の縦寸法と横寸法が異なる場合、前記距離L1は、前記平面14,15に直交する方向の長さL2に対して前述した割合であることが好ましい。
例えば、互いに接合する一対の芯去り正角材は、同一個体の丸太から得られたものであることが好ましいが、別の個体から得られたものであっても良い。例えば、多数本の丸太のそれぞれから2本の芯去り正角材を切り出した後、それらを、個体を区別することなく任意に2本づつ組み合わせて接合しても良い。
また、上述した実施態様のように、平面11〜16の6平面で丸太1を切断する場合においても、6平面を切断する順序は、適宜に変更することができる。2平面以上を同時に切断しても良い。
直径360mmの断面円形のスギの丸太を、図1(a)に示す木取りで切断し、断面寸法がそれぞれ135mm×135mmである2本の芯去り正角材及び断面寸法が30mm×135mmである1本の板状の樹芯部分を切り出した。2本の芯去り正角材それぞれの木裏面の位置を、切断前の丸太の断面図に書き込み、その木裏面間の距離を求めたところ、前記距離L1〔図1(a)〕は36mmであった。
得られた2本の芯去り正角材を、温度及び湿度を制御可能な乾燥装置に入れ、それぞれを、相互に分離した状態において乾燥させた。
2A,2B 芯去り正角材
21 木裏面
22 木表面
3 樹芯部分
4 接着剤
5 平角材
51 芯去り正角材の境目に表れる直線
Claims (3)
- 1本の丸太から2本の芯去り正角材を切り出す工程、切り出した2本の芯去り正角材をそれぞれ乾燥させる工程、及び乾燥後の芯去り正角材の木裏同士を接着する工程を具備し、2本の前記芯去り正角材を切り出す際には、前記丸太を、その樹芯を挟む互いに平行な2平面で切断して、該芯去り正角材それぞれの木裏面を生じさせることを特徴とする、平角材の製造方法。
- 前記2平面での切断は、該2平面間に存する樹芯部分が板状に切り出されるように行う、請求項1記載の平角材の製造方法。
- 2本の前記芯去り正角材として、それぞれ、一辺の長さが9cm以上の正角材を切り出し、前記2平面間の距離を1.5〜5cmとする、請求項1又は2記載の平角材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008176713A JP5099845B2 (ja) | 2008-07-07 | 2008-07-07 | 平角材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008176713A JP5099845B2 (ja) | 2008-07-07 | 2008-07-07 | 平角材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010012740A JP2010012740A (ja) | 2010-01-21 |
JP5099845B2 true JP5099845B2 (ja) | 2012-12-19 |
Family
ID=41699319
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008176713A Expired - Fee Related JP5099845B2 (ja) | 2008-07-07 | 2008-07-07 | 平角材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5099845B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AT11958U1 (de) * | 2010-09-07 | 2011-08-15 | Hans-Peter Ing Leitinger | Verfahren zur verarbeitung von roh-rundholz und keilverzinkte holzverbundprodukte |
KR101777989B1 (ko) | 2017-01-20 | 2017-09-13 | 경민산업주식회사 | 나무결 무늬 맞춤 구조용 집성재 제조방법 및 그를 통해 얻어진 구조용 집성재 |
JP7002439B2 (ja) * | 2018-11-30 | 2022-01-20 | 株式会社コーエイ産業 | 芯材挿通式木質構造体の製造方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04285238A (ja) * | 1991-03-13 | 1992-10-09 | Kurami Mokuzai Kk | 建築用ログ部材及びその製法 |
JPH11156817A (ja) * | 1997-12-01 | 1999-06-15 | Nakano Komuten:Kk | 建築木材 |
JP3341836B2 (ja) * | 2000-09-19 | 2002-11-05 | 住友林業株式会社 | 柱又は土台用の角材の製造方法 |
-
2008
- 2008-07-07 JP JP2008176713A patent/JP5099845B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010012740A (ja) | 2010-01-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7131471B2 (en) | Compressed wood product and manufacture | |
JP6811192B2 (ja) | 集成材製品の製造方法および集成材製品 | |
US20030010434A1 (en) | Process of making a lamellated wood product | |
CN101712170A (zh) | 机电包装用高强单板层积材的制造方法 | |
Mokhtar et al. | Plywood from oil palm trunks | |
JP5099845B2 (ja) | 平角材の製造方法 | |
JP4754027B1 (ja) | 杉中目材集成材の製造方法 | |
CN109072016B (zh) | 制造湿胶合木材制品的方法 | |
JP5099891B2 (ja) | 構造用正角材の製造方法 | |
CN105818222A (zh) | 一种橡胶木指接板及其制备方法 | |
JP3341836B2 (ja) | 柱又は土台用の角材の製造方法 | |
JP2022131290A (ja) | 積層塑性加工木材 | |
CN107116629A (zh) | 一种多拼矩形木皮及其制备方法 | |
JP2009000932A (ja) | 構造用集成材 | |
RU166691U1 (ru) | Декоративно-отделочный шпон | |
JP2013059870A (ja) | 改質木質材の製造方法 | |
JP2006027175A (ja) | 中空集成角材及びその製造方法 | |
KR100785328B1 (ko) | 무늬목합판제조방법 | |
JP2000071216A (ja) | 木質材料及びその製造方法 | |
JP2006082471A (ja) | 中空集成角材及びその製造方法 | |
JP6157692B1 (ja) | 木材製造方法 | |
JP2007268731A (ja) | 集成材 | |
JPH02192903A (ja) | 樹心を有する複合化粧柱の製造方法 | |
JP2015157361A (ja) | 集成材の製造方法 | |
JP3117398U (ja) | 幅広の柾目板 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110317 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120912 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120918 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120921 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151005 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |