JP6157692B1 - 木材製造方法 - Google Patents

木材製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6157692B1
JP6157692B1 JP2016123667A JP2016123667A JP6157692B1 JP 6157692 B1 JP6157692 B1 JP 6157692B1 JP 2016123667 A JP2016123667 A JP 2016123667A JP 2016123667 A JP2016123667 A JP 2016123667A JP 6157692 B1 JP6157692 B1 JP 6157692B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cutting
wood
outer plate
drying
plate surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2016123667A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017226142A (ja
Inventor
中島 正雄
正雄 中島
Original Assignee
株式会社いちい
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社いちい filed Critical 株式会社いちい
Priority to JP2016123667A priority Critical patent/JP6157692B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6157692B1 publication Critical patent/JP6157692B1/ja
Publication of JP2017226142A publication Critical patent/JP2017226142A/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】一つの丸太から厚手で幅広の乾燥した二つの製品木材を確実に製造することが可能な木材製造方法を提供する。【解決手段】木材製造方法1に、丸太に一対の外板面を形成する外板面形成工程S10と、長手方向へ連続して繋がった二つの荒取木材を形成する切込工程S12と、五つの連結部により二つの荒取木材が繋がるように形成する切抜工程S13と、一対の外板面に合板を貼り付ける合板貼付工程S14と、自然乾燥させて乾燥荒取木材を形成する主乾燥工程S15と、両端と中央を除いた二つの連結部を切断する第一切断工程S16と、その後に自然乾燥させる第一副乾燥工程S17と、中央の連結部を切断する第二切断工程S18と、その後に自然乾燥させる第二副乾燥工程S19と、両端の連結部を切断して二つの乾燥荒取木材に分離する第三切断工程S20と、分離させた乾燥荒取木材を製品木材に仕上げる仕上工程S22と、を具備させる。【選択図】図1

Description

本発明は、丸太から二つの製品木材を製造する木材製造方法に関するものであり、特に一つの丸太から厚手で幅広の二つの製品木材を製造するための木材製造方法に関するものである。
一本の丸太100から厚手で幅広の二つの木材(製品木材)を製造(製材)する場合、図6(a)に示すように、木口方向から見て、年輪の中心を通る中心軸(木口面における中心線104)を境にした両側に、所望の厚さ及び幅に対して仕上代を加味した大きさの荒取木材101を、夫々一つずつ切出し、それら荒取木材101を乾燥させる。そして、乾燥させた乾燥荒取木材102に対して、乾燥によりヒビが入ったり変色したりした表面を削り落して、所望の厚さ及び幅の製品木材103に仕上げていた。
上記のように丸太100から二つの荒取木材101を切出した場合、木口面では、丸太100の中心軸に近い面(内板面)では年輪がその面に略垂直に交わっているのに対して、丸太100の中心軸から遠い面(外板面)では年輪がその面に接するように交わっている。木材では、乾燥による収縮率が、年輪の幅方向よりも年輪の延びている方向の方が大きい。そのため、荒取木材101を乾燥させると、内板面ではその面に垂直な方向へ縮もうとするのに対して、外板面ではその面に沿った方向へ縮もうとする。これにより、荒取木材101を乾燥させて乾燥荒取木材102とすると、図6に破線で示すように、荒取木材101の幅方向及び長手方向の夫々において外板面の中央が凹むように湾曲(反る)した状態となる。なお、図6では、乾燥荒取木材102の反りを誇張して記載している。
そして、板厚が5cm以上の厚手の乾燥荒取木材102が反った場合、薄手のものと比較して加熱やプレス等によって人為的に反りを直すことは困難となるため、平らな製品木材103(図6において二点鎖線で示す)を得るには、外板面や内板面が夫々平行な平面となるように多くを削り落とさなければならず、無駄が多くなる問題があった。また、乾燥荒取木材102では仕上げの際に多く削らなければならないため、得られる製品木材103の厚さが荒取木材101の厚さよりも大幅に薄くなり、必要な厚さの製品木材103が得られなくなる問題があった。
そのため、厚手の製品木材103を製造するためには、一回り太い丸太100を用意する必要があった。具体的には、例えば、一つの丸太から30cm×15cm角の二つの製品木材を得る場合、乾燥による反りが殆ど無ければ、直径が約40cmの丸太から得ることができる。しかしながら、上述したように、乾燥させると反ってしまうことから、従来では、一つの丸太から30cm×15cm角の二つの製品木材を得る場合、一回り大きい直径が約60cmの丸太を用いていた。丸太の価格は、一般的に丸太の体積(簡易的な計算として、細い方の直径の二乗×長さ)に比例している。従って、直径40cmの丸太と、直径60cmの丸太とでは、体積が二倍以上異なることから、所望の大きさの製品木材を製造するためには、価格が二倍以上も高い高価な丸太を用意する必要があり、製造にかかるコストが高くなる問題があった。
そこで、本発明は上記の実情に鑑み、一つの丸太から厚手で幅広の乾燥した二つの製品木材を確実に製造することが可能な木材製造方法の提供を課題とするものである。
上記の課題を解決するために、本発明に係る木材製造方法は、「丸太を、木口方向から見て年輪の中心を通る中心軸から互いに相反する方向へ夫々同じ距離の部位で前記丸太の長手方向へ前記中心軸と平行に切断して、互いに平行な一対の外板面を形成する外板面形成工程と、前記外板面と直交する両外側から該外板面に平行に前記中心軸に至らない深さで且つ前記丸太の長手方向全長に亘って切り込むことにより一対の切込部を形成すると共に、一対の該切込部同士の間で繋がっている二つの荒取木材を形成する切込工程と、二つの前記荒取木材が繋がっている部位に長手方向両端の二つを含む夫々同じ第一長さの五つの連結部が等間隔に形成されるように、一対の前記切込部同士を連続させると共に長手方向へ前記第一長さよりも長い第二長さで切抜くことにより形成される切抜部を四つ形成することにより、二つの前記荒取木材が五つの前記連結部により連結されている状態に形成する切抜工程と、一対の前記外板面の夫々において、少なくとも幅方向中央部に合板を全長に亘って木工用ボンドで貼り付ける合板貼付工程と、二つの前記荒取木材が五つの前記連結部により連結されていると共に、一対の前記外板面に前記合板が夫々貼り付けられている状態で、自然乾燥させて互いに連結されている二つの乾燥荒取木材を形成する主乾燥工程と、二つの前記乾燥荒取木材を連結している五つの前記連結部のうち両端と中央を除いた二つの該連結部を切断する第一切断工程と、該第一切断工程の後に、前記主乾燥工程よりも短い期間自然乾燥させる第一副乾燥工程と、該第一副乾燥工程の後に、中央の前記連結部を切断する第二切断工程と、該第二切断工程の後に、前記第一副乾燥工程と同じ期間自然乾燥させる第二副乾燥工程と、第二副乾燥工程の後に、両端の前記連結部を切断して二つの前記乾燥荒取木材に分離する第三切断工程と、分離させた前記乾燥荒取木材を製品木材に仕上げる仕上工程と
を具備している」ものである。
ここで、「荒取木材」とは、幅よりも厚さが薄いものであれば良い。また、「合板」とは、薄くスライスされた3枚以上の単板を、互いの木目を直交させた状態で貼り合わせたものである。この「合板」の材質としては、「ラワン合板」、「シナ合板」、等を例示することができる。合板は、荒取木材の全長と同じ長さものを貼り付けても良いし、荒取木材の全長よりも短いものを、端部同士を突き合わせるようにして荒取木材の全長に亘って貼り付けても良い。また、「木工用ボンド」としては、「酢酸ビニル系」、「ポリウレタン系」、「イソシアネート系」、「イソブテン・無水マイレン酸共重合系」、「にかわ」、等の成分のものを例示することができ、干し割れ防止剤やひび割れ防止用ボンドのような通気性を有するものが良い。
また、外板面の「中央部」とは、木口方向から見た時に年輪が接するように交わる部位(木目が板目の部位)のことであり、外板面の幅方向の中央を中心として、荒取木材の幅Wの1/3〜3/4の範囲内の幅W1の部位のことである(図2(b)を参照)。
また、外板面における合板が貼り付けられる部位としては、「幅方向中央部で全長に亘る部位」、「長手方向両端部における幅方向の全幅に亘る部位と、幅方向中央部で長手方向両端部同士の間の全長に亘る部位」、等を例示することができる。外板面における長手方向両端部の「端部」とは、長手方向の端(木口)から一定の距離(5cm〜15cm)までの間の部位のことである。
更に、「製品木材」としては、柱や梁等の建材、机板、家具材、飾り板、を例示することができる。また、製品木材となる丸太の樹種としては、広葉樹や針葉樹を挙げることができる。用いる樹種は、乾燥による反りの度合いが比較的大きい、「ケヤキ」、「クリ」、「ナラ」、「カエデ」、「サクラ」、「ブナ」、等の広葉樹(特に落葉樹)とすることが望ましい。
本発明では、一つの丸太から、年輪の中心を通る中心軸を境にして、二つの荒取木材が、幅方向の中央で長手方向へ等間隔に五つの連結部により連結されている状態に切り出し、二つの荒取木材の互いに背向している外板面に合板を夫々貼り付けた状態で自然乾燥させて乾燥荒取木材を形成している。これにより、幅方向及び長手方向に対して乾燥による反りが少ない状態で、五つの連結部により連結されている二つの乾燥荒取木材を形成することができる。
詳述すると、二つの荒取木材の木口面において、一対の切込部により互いに対向している面(内板面)では年輪が内板面と略垂直に交わっているのに対して、内板面とは反対側の切込部から遠い外板面では幅方向の両端部から中央へ向かうほど年輪が外板面と略垂直に交わる状態から接する方向へ交わるように変化している。内板面や外板面において、年輪が略垂直に交わっている部位では、年輪による木目が略平行に真直ぐ並んだ柾目の状態となり、年輪が接するように交わっている部位では、木目が平行に通らずに山形や不規則な波形をしている板目の状態となる。
一般的に、木材では、乾燥による収縮率が、年輪の幅方向(丸太の半径方向)よりも年輪の延びている方向(丸太の周方向)の方が大きい。そのため、互いに連結された二つの荒取木材を乾燥させると、柾目の部位が多い内板面ではその面に垂直な方向へ縮もうとするのに対して、板目の部位が多い外板面ではその面に沿った方向へ縮もうとすることから、外板面の方が乾燥による収縮が大きくなる。これに対して、本発明では、二つの荒取木材の夫々の外板面における少なくとも中央部(年輪が接するように交わる部位、つまり、板目の部位)に合板を貼り付けている。この合板は、薄くスライスされた複数の単板を、互いの木目を直交させた状態で貼り合わせたものであり、温度や湿度が変化しても伸び縮みすることは殆どないため、外板面の収縮を抑制させる(妨げる)ことができ、一つの荒取木材において内板面と外板面とを同じような割合で収縮させることができる。また、外板面に貼り付けられた合板により、外板面から蒸散する水分を遅らせることができるため、内板面と同じような割合で乾燥させることができる。従って、互いに連結されている二つの乾燥荒取木材を、外板面の幅方向の中央が凹むように湾曲するような乾燥による反りの少ないものとすることができる。
また、上述したように、二つの荒取木材の夫々の外板面の少なくとも中央部に、合板を貼り付けて外板面に沿った方向への収縮を妨げているため、乾燥による収縮によって外板面にヒビや割れが入るのを防止することができる。また、一対の切込部を丸太の中心軸(年輪の中心)に向かって形成しているため、一対の切込部により背割りの効果を発揮させることができ、乾燥による割れを防止することができる。
更に、二つの荒取木材の長手方向では、乾燥により夫々の外板面が凹むように湾曲しようとしても、夫々の反対側の内板面同士が長手方向へ間隔をあけて五つの連結部により連結されているため、乾燥により湾曲しようとする力を互いに打ち消し合わせることができる。従って、互いに連結されている二つの乾燥荒取木材において、長手方向に対しても乾燥による反りの少ないものとすることができる。
検討の結果、五つの連結部によって互いに連結されている二つの乾燥荒取木材に対して、全ての連結部を一度に切断して二つの乾燥荒取木材に分離させると、分離前では長手方向の反りが殆ど見られなかったにも関わらず、分離後に二つの乾燥荒取木材が、長手方向に対して互いに離反するように反ってしまうという知見が得られた。これは、二つの荒取木材を連結させた状態で乾燥させることにより、夫々の乾燥荒取木材に蓄積された内部応力によるものと思われる。これに対して、本発明では、五つの連結部により連結されている二つの乾燥荒取木材を分離する際に、まず、両端と中央を除いた二つの連結部を切断して乾燥させた後に、中央の連結部を切断して乾燥させ、最後に両端の連結部を切断して分離させるようにしている。これにより、連結されている二つの乾燥荒取木材を、自然乾燥させながら徐々に分離させているため、各連結部を切断することで互いに離れる方向へ変形しよう(反ろう)とする内部応力を徐々に逃すことができ、乾燥荒取木材が変形することを防止して長手方向に反らないように二つの乾燥荒取木材を分離させることができる。つまり、幅方向及び長手方向に対して反りの少ない二つの乾燥荒取木材を形成することができる。
そして、分離させた二つの乾燥荒取木材に対して、夫々の面を適宜仕上げることにより所望の製品木材を形成することができる。この際に、夫々の乾燥荒取木材は、上述したように、幅方向及び長手方向の反りが従来のものよりも少ないため、従来よりも少ない削り代(仕上代)で平らに仕上げることができる。つまり、乾燥荒取木材から仕上げられる製品木材の厚さを相対的に厚いものとすることができる。
このように、本発明によれば、一つの丸太から幅方向及び長手方向の反りの少ない二つの乾燥荒取木材を形成した上で、それら乾燥荒取木材を仕上げているため、一つの丸太から付加価値の高い厚手で幅広の乾燥した二つの製品木材を確実に製造することができる。また、製品木材に仕上げる際の仕上代を従来よりも少なくすることができることから、無駄に削り落とされる量を少なくすることができ、丸太の太さを十分に活用できることで製品木材の製造にかかるコストを低減させることができる。
また、乾燥による反りを可及的に少なくすることができるため、所望の大きさの製品木材を製造する際に、従来のように必要な太さに対して一回り太い丸太を用意する必要がなく、価格の安い丸太を用いることができる。詳述すると、丸太の価格は、体積に比例することから、丸太の太さが一回り(例えば、1.4倍)太くなると、体積が二倍となり、丸太の価格も二倍となるが、従来のように一回り太いことで価格が二倍となるような高価な丸太を用いる必要がないため、従来と比較しておよそ半分の価格の安価な丸太を用いることができ、製品木材の製造にかかるコストを低減させることができる。
更に、二つの製品木材は、年輪の中心を通る中心軸へ向かって切り込まれた一対の切込部同士の間を切除して二つの乾燥荒取木材に分離していることから、何れの製品木材にも年輪の中心が存在しないため、製造後においても割れの入り難い製品木材とすることができる。
本発明に係る木材製造方法は、上記の構成に加えて、「前記主乾燥工程は、一対の前記外板面の幅方向を、上下方向へ向けた状態で乾燥させる」ようにしても良い。
ところで、主乾燥工程において、五つの連結部により連結された二つの荒取木材を、一対の外板面のうちの一つを上方へ向けた状態で自然乾燥させた場合、反対側の外板面を下方へ向けた状態で乾燥させることとなるため、上方を向いた外板面よりも水分の蒸散が少なくなる。そのため、二つの荒取木材のうち上側の荒取木材の方が早く乾燥が進むこととなり、全体的に反ったり捩れたりする恐れが高くなる。
これに対して、本発明では、一対の外板面の幅方向を上下方向へ向けた状態で乾燥させているため、夫々の外板面から同じように水分を蒸散させることができる。従って、連結されている二つの荒取木材の乾燥を同じように進行させることができるため、乾燥による変形しようとする力を互いに相殺させることができる。従って、互いに連結された二つの乾燥荒取木材を反りや捩れの少ない状態とすることができ、上述した作用効果を確実に奏することができる。
以上のように、本発明の効果として、一つの丸太から厚手で幅広の乾燥した二つの製品木材を確実に製造することが可能な木材製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態である木材製造方法を示すフローチャートである。 (a)は二つの荒取木材の夫々の外板面に合板を貼り付けた状態で木口方向から見た端面図であり、(b)は(a)における各部位の寸法を示す説明図である。 図2(a)を上方から模式的に示す説明図である。 図2(a)の斜視図である。 (a)は互いに連結された二つの乾燥荒取木材を木口方向から見た端面図であり、(b)は二つの乾燥荒取木材を分離した状態を示す端面図である。 (a)は従来における一つの丸太から切出された二つの荒取木材を木口方向から見た端面図であり、(b)は(a)の二つの荒取木材を上方から見た平面図である。
本発明の一実施形態である木材製造方法1について、図1乃至図5を参照して詳細に説明する。本実施形態の木材製造方法1は、一つの丸太2から製品(例えば、柱や梁等の建材、机板、家具材、飾り板、等)として厚手で幅広の二つの製品木材3を製造するためのものである。木材製造方法1は、まず、外板面形成工程S10において、丸太2を、木口方向から見て年輪の中心を通る中心軸4から互いに相反する方向へ夫々同じ距離Tの部位で丸太2の長手方向へ中心軸4と平行に切断して、互いに平行な一対の外板面5を形成する。一対の外板面5は、図2(a)に示すように、木口面において、年輪の中心軸4と丸太の中心軸6とが表れる二点を通る直線からなる境界線7に対して平行に形成している。ここでは、帯鋸又は丸鋸を備えた製材機(図示は省略)により丸太2を板挽きする。
中心軸4から外板面5までの距離T(図2(b)を参照)は、製品木材3の厚さに対して、仕上代と切込部10の幅(切込部10を形成するための丸鋸の厚さ)とを加味したものである。仕上代は、2mm〜15mmの範囲内とすることが望ましい。仕上代をこの範囲内とした理由は、これよりも少ないと、表面の変色やヒビを十分に取り除くことができない恐れがあるためであり、これよりも多いと、取り除く量が多くなり丸太2に対する無駄が多くなると共にコストが増加するためである。
続く木端面形成工程S11では、木口面において丸太2の中心を通る中心軸6を通り一対の外板面5と直交する軸線8を境にした対称の位置で長手方向へ軸線8と平行に切断して、外板面5と直交し互いに平行な一対の木端面9を形成する(図2(a)を参照)。一対の木端面9同士の距離(後述する荒取木材11の幅W(図2(b)を参照))は、中心軸4から外板面5までの距離Tよりも大きい。
そして、次の切込工程S12では、外板面5と直交する両外側、つまり、一対の木端面9から外板面5に平行に中心軸4(ここでは、丸太2の中心軸6)に至らない深さD(図2(b)を参照)で且つ丸太2の長手方向全長に亘って切り込むことにより一対の切込部10を形成する。換言すると、一対の外板面5同士の間の中央となる位置(木口面における境界線7上)に一対の切込部10を形成する。これにより、一対の切込部10同士の間で繋がっている二つの荒取木材11が形成されると共に、一対の切込部10を間にして互いに対向している内板面12が形成される。切込部10は、例えば、丸鋸を備えた製材機により形成する。
荒取木材11の幅Wと、切込部10の深さDと、切込部10同士の間の距離A(図2(b)を参照)との関係は、[2D+A=W]であり、Aを、[D×1/3〜D×2/3](W×1/7〜W×1/4)の範囲内としている。切込部10同士の間の距離Aを上記の範囲内としている理由は、これよりも短いと、後述する主乾燥工程S15において二つの荒取木材11が乾燥することで互いに反する方向へ変形しようとする(反ろうとする)力に耐えられなくなって破断してしまう恐れがあるためであり、これよりも長いと、内板面12の露出面積が相対的に小さくなることで内板面12側を十分に乾燥させることができなくなり、後述する連結部14を切断した後で変形し易くなる恐れがあるためである。
続いて、切抜工程S13では、二つの荒取木材11が繋がっている部位に長手方向両端の二つを含む夫々同じ第一長さL1の五つの連結部14が等間隔に形成されるように、一対の切込部10同士を連続させると共に長手方向へ第一長さL1よりも長い第二長L2さで切抜くことにより形成される切抜部13を、四つ形成する(図3を参照)。これにより、四つの切抜部13により切抜かれなかった部位が夫々連結部14となり、二つの荒取木材11が五つの連結部14により連結されている状態となる。切抜部13は、例えば、丸鋸、或いは、チェーンソー、により形成する。
荒取木材11の長さLと、切抜部13の長さ(第二長さ)L2と、連結部14の長さ(第一長さ)L1との関係は、[5×L1+4×L2=L]であり、[L1<L2]であり、そして、L1を、[L/50〜L/30]の範囲内としている。連結部14の長さL1を上記の範囲内としている理由は、これよりも短いと、後述する主乾燥工程S15において二つの荒取木材11が乾燥することで互いに反する方向へ変形しようとする(反ろうとする)力に耐えられなくなって破断してしまう恐れがあるためであり、これよりも長いと、内板面12の露出面積が相対的に小さくなることで内板面12側を十分に乾燥させることができなくなり、連結部14を切断した後で変形し易くなる恐れがあるためである。
次の合板貼付工程S14では、一対の外板面5の夫々において、少なくとも幅方向中央部に合板15を全長に亘って木工用ボンドで貼り付ける。木工用ボンドは、通気性を有した市販品のものである。合板15は、板厚が2mm〜6mmのラワン合板である。外板面5における合板15が貼り付けられる部位は、外板面5の長手方向両端部における幅方向の全幅に亘る部位と、幅方向中央部で長手方向両端部同士の間の全長に亘る部位である。詳述すると、合板15は、外板面5の長手方向両端部における幅方向の全幅に亘って貼り付けられる帯板状の第一合板15aと、外板面5の幅方向中央部で長手方向両端部に貼り付けられている第一合板15a同士の間の全長に亘って貼り付けられる帯板状の第二合板15bとから構成されている。
第一合板15aは、定尺品を一定の幅B1(図3を参照)に切断して帯板状に形成したものである。また、第二合板15bは、定尺品を一定の幅B2(図2(b)を参照)に切断して帯板状に形成したものである。第一合板15aの幅B1は、5cm〜15cmの範囲内である。幅B1を5cm〜10cmの範囲内とした理由は、5cmよりも小さいと、木口付近にヒビや割れの入りを十分に防止することができなくなる恐れがあるためであり、10cmよりも大きいと、木口付近でのヒビや割れの防止効果に対して第一合板15aの無駄な使用量が増えてコストが増加するためである。
第二合板15bは、荒取木材11の全長よりも短いものを、それらの端部同士を突き合わせるようにして第一合板15a同士の間の全長に亘って貼り付けている。この第二合板15bの幅B2と、荒取木材11の幅Wとの関係は、幅B2を、[W×1/3〜W×3/4]の範囲内としている。幅B2を上記の範囲内としている理由は、これよりも狭いと、外板面5における木目が板目の部位を十分に覆うことができなくなることで、乾燥による外板面5の収縮を十分に押えることができなくなり、荒取木材11の反りが大きくなる恐れがあると共に、外板面5にヒビや割れが入る恐れがあるためであり、これよりも広いと、反りやヒビの防止効果に対して合板15のコストが高くなるためである。また、合板15の板厚を上記の範囲内としている理由は、これよりも薄いと、乾燥により外板面5が収縮しようとする力に耐えられずに合板15を破損してしまう恐れがあるためであり、これよりも厚いと、反りやヒビの防止効果が高まらないと共に合板15のコストが高くなるためである。
このように、一つの丸太2を、二つの荒取木材11が五つの連結部14により連結されている状態に形成すると共に、二つの荒取木材11の夫々の外板面5に合板15を夫々貼り付けた状態(図4の状態)としたら、次の主乾燥工程S15において、直射日光や雨の当らない場所で、1年〜3年の間、自然乾燥させる。この主乾燥工程S15では、一対の外板面5の幅方向(中心軸4の延びている方向)を、上下方向へ向けた状態する。また、主乾燥工程S15では、定期的に、上下を逆転させても良い。
主乾燥工程S15において乾燥させられる二つの荒取木材11は、木口面において、互いに対向している内板面12では年輪が内板面12と略垂直に交わるのに対して、内板面12とは反対側の外板面5では幅方向の両端部から中央へ向かうほど年輪が外板面5と略垂直に交わる状態から接する方向へ交わるように変化している(図2(a)を参照)。つまり、年輪による木目が、内板面12では柾目の部位が多く表れ、外板面5では板目の部位が多く表れる。一般的に、木材では、乾燥による収縮率が、年輪の幅方向(丸太2の半径方向)よりも年輪の延びている方向(年輪の周方向)の方が大きい。そのため、互いに連結された二つの荒取木材11を乾燥させると、内板面12ではその面に垂直な方向へ縮もうとするのに対して、外板面5ではその面に沿った方向へ縮もうとすることから、外板面5の方が乾燥による収縮が大きくなる。
また、木材では、長手方向両端の木口面において、無数の導管が開口していることから、未乾燥の荒取木材11を乾燥させると、長手方向に延びている外板面5、木端面9、及び内板面12よりも、木口面の方が早く乾燥が進む。そのため、荒取木材11の乾燥が進むと、初めに木口付近の外板面5にヒビが入り易く、ヒビが入った状態で更に乾燥が進むと、ヒビが開いて割れとなる。
この際に、本実施形態では、外板面5において、長手方向両端部に幅方向の全長に亘って第一合板15aを貼り付けていると共に、幅方向中央部で長手方向両端部に貼り付けられている第一合板15a同士の間の全長に亘って第二合板15bを貼り付けている。これら第一合板15a及び第二合板15b(合板15)は、薄くスライスされた3枚以上の単板を、互いの木目を直交させた状態で貼り合わせたものであり、温度や湿度が変化しても伸び縮みすることは殆どない。そのため、外板面5において、乾燥により幅方向へ収縮しようとする力を、貼り付けられている第一合板15aや第二合板15bによって妨げることができる。
従って、外板面5の長手方向両端部では、第一合板15aにより外板面5の木口付近でのヒビの入りを防止することができる。また、たとえヒビが入ったとしても、第一合板15aによりヒビの拡大を防止することができるため、ヒビが大きくなることによる割れの入りを防止することができる。また、外板面5の幅方向中央部(板目の部位)では、第二合板15bにより長手方向や幅方向の収縮を抑制させる(妨げる)ことができ、一つの荒取木材11において内板面12と外板面5とを同じような割合で収縮させることができる。
また、外板面5に貼り付けられた合板15(第一合板15a及び第二合板15b)により、外板面5から蒸散する水分を遅らせることができるため、内板面12と同じような割合で乾燥させることができる。従って、二つの荒取木材11において、外板面5の幅方向の中央が凹むように湾曲するような乾燥による反りを低減させることができる。
更に、二つの荒取木材11の長手方向では、乾燥により夫々の外板面5が凹むように湾曲しようとしても、夫々の内板面12同士が長手方向へ等間隔に間隔をあけて五つの連結部14により連結されているため、乾燥により湾曲しようとする力を互いに打ち消し合わせることができ、乾燥による長手方向の反りを低減させることができる。
このように、主乾燥工程S15において、二つの荒取木材11を連結させた状態で乾燥させることにより、幅方向及び長手方向に対して反りが少なく、互いに連結されている二つの乾燥荒取木材16を形成することができる(図5(a)を参照、図5では反りを誇張して記載している。)。
そして、次の第一切断工程S16では、互いに連結された二つの乾燥荒取木材16において、五つの連結部14のうち長手方向の両端と中央を除いた二つの連結部14を切断する。二つの連結部14は、例えば、手鋸、鋸刃が往復運動する電動鋸、チェーンソー、を用いて切断する。その後、次の第一副乾燥工程S17では、二つの連結部14を切断した乾燥荒取木材16を、直射日光や雨の当らない場所で、主乾燥工程S15よりも短い期間(4日〜10日)自然乾燥させる。
続いて、第二切断工程S18では、二つの乾燥荒取木材16を連結している長手方向の中央の連結部14を切断する。この第二切断工程S18でも、第一切断工程S16と同様に、中央の連結部14を、手鋸、又は、鋸刃が往復運動する電動鋸を用いて切断する。次の第二副乾燥工程S19では、長手方向両端が連結された二つの乾燥荒取木材16を、第一副乾燥工程S17と同じ環境で同じ期間自然乾燥させる。
その後、第三切断工程S20では、二つの乾燥荒取木材16を連結している両端の連結部14を切断して二つの乾燥荒取木材16に分離する。第三切断工程S20では、両端の連結部14を、手鋸、又は、鋸刃が往復運動する電動鋸を用いて切断しても良いし、帯鋸、又は、丸鋸、を備えた製材機を用いて切断しても良い。そして、次の第三副乾燥工程S21では、分離させた二つの乾燥荒取木材16を、夫々第一副乾燥工程S17と同じ環境で同じ期間自然乾燥させる。第一副乾燥工程S17、第二副乾燥工程S19、及び第三副乾燥工程S21では、主乾燥工程S15と同様に、一対の外板面5の幅方向を、上下方向へ向けた状態で乾燥させる。
上記の第一切断工程S16〜第三副乾燥工程S21を行うことにより、主乾燥工程S15によって、五つの連結部14により連結されていることで二つの乾燥荒取木材16に蓄積された内部応力を、反りを抑えつつ徐々に逃すことができ、幅方向及び長手方向の反りの少ない二つの乾燥荒取木材16を形成することができる。
そして、仕上工程S22では、二つに分離させた乾燥荒取木材16を、製材機を用いて加工することにより製品木材3に仕上げる。この際に、外板面5に合板15を貼り付けたまま製材機で加工する。なお、仕上工程S22では、製材機で加工(機械加工)した後に、手鉋やサンドペーパーがけ等の手加工を行って製品木材3に仕上げても良い。製品木材3に仕上げる際に、上述したように、乾燥荒取木材16は、幅方向及び長手方向の反りが従来の乾燥荒取木材102よりも少ないと共に、外板面5や内板面12のヒビや割れが殆どないため、外板面5、内板面12、及び木端面9を、少ない削り代で平に仕上げることができる。このようなことから、仕上工程S22を行うことで、幅方向及び長手方向の反りの無い、所望の、厚さ、幅、及び、長さ、の製品木材3を製造することができる。
本実施形態の木材製造方法1に基づいて、細い方の直径(太さ)が約40cm、長さLが約4mの広葉樹(ケヤキ)からなる未乾燥の丸太2を、中心軸4から外板面5までの距離Tを約15cm、一対の木端面9同士の距離(幅W)を約30cm、切込部10の深さDを約13cm、一つの連結部14の第一長さL1を約10cm、切抜部13の第二長さL2を約88cm、のような寸法とした互いに連結された二つの荒取木材11に形成し、夫々の外板面5に、厚さが約3mm、幅B1が約8cm、のラワンからなる第一合板15aと、厚さが約3mm、幅B2が約20cm、のラワンからなる第二合板15bと、を木工用ボンドで貼り付けたものを形成した。これを、約1年半、自然乾燥させたところ、外板面5における幅方向の反りが2mm以下、内板面12における幅方向の反りが4mm以下、長手方向の反りが殆ど見られない乾燥荒取木材16が得られた。
このように、本実施形態によれば、一つの丸太2から幅方向及び長手方向の反りの少ない二つの乾燥荒取木材16を形成した上で、それら乾燥荒取木材16を仕上げているため、一つの丸太2から付加価値の高い厚手で幅広の乾燥した二つの製品木材3を確実に製造することができる。また、製品木材3に仕上げる際の仕上代を従来よりも少なくすることができることから、無駄に削り落とされる量を少なくすることができ、丸太2の太さを十分に活用できることで製品木材3の製造にかかるコストを低減させることができる。
また、上述したように、乾燥による反りを可及的に少なくすることができるため、所望の大きさの製品木材3を製造する際に、従来のように必要な太さに対して一回り太い丸太を用意する必要がなく、価格の安い丸太2を用いることができる。詳述すると、丸太2の価格は、体積に比例することから、丸太2の太さが一回り(ここでは、40cmから60cmに)太くなると、体積が約二倍となり、丸太2の価格も約二倍となるが、従来のように一回り太いことで価格が約二倍となるような高価な丸太を用いる必要がないため、従来と比較しておよそ半分の価格の安価な丸太2を用いることができ、製品木材3の製造にかかるコストを低減させることができる。
また、二つの製品木材3では、年輪の中心を通る中心軸4へ向かって切り込まれた一対の切込部10同士の間を切除して二つの乾燥荒取木材16に分離していることから、何れの製品木材3にも年輪の中心が存在しないため、製造後においても割れの入り難い製品木材3とすることができる。
更に、主乾燥工程S15において、一対の外板面5の幅方向を上下方向へ向けた状態で乾燥させているため、夫々の外板面5から同じように水分を蒸散させることができる。従って、連結されている二つの荒取木材11の乾燥を同じように進行させることができるため、乾燥による変形しようとする力を互いに相殺させることができる。従って、互いに連結された二つの乾燥荒取木材16を反りや捩れの少ない状態とすることができるため、上述した作用効果を確実に奏することができる。
また、木工用ボンドにより外板面5に合板15を貼り付けているため、製品木材3に仕上げる際に、合板15を貼り付けたままの状態で製材機にかけることができ、仕上工程S22での手間を低減させて、コストの増加を抑制させることができる。
また、木口面において、荒取木材11同士の間の中央となる境界線7を、年輪の中心軸4と丸太2の中心軸6とが表れる二点を通る直線としていることから、境界線7が丸2太の最も太い部位を通ることとなるため、境界線7を境にした両側に、厚手で幅広の荒取木材11を取り易くすることができ、厚手で幅広の乾燥した二つの製品木材3を製造することができる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
例えば、上記の実施形態では、外板面形成工程S10の次に、木端面形成工程S11を行うものを示したが、これに限定するものではなく、木端面形成工程の次に外板面形成工程を行っても良い。また、上記の実施形態では、木端面形成工程S11を行うものを示したが、これに限定するものではなく、木端面形成工程S11を省略して、荒取木材11、或いは、製品木材3に、木端面側に丸太2の周面を残した状態としても良い。
また、上記の実施形態では、第三切断工程S20の後に第三副乾燥工程S21を行うものを示したが、これに限定するものではなく、第三切断工程S20の後に、第三副乾燥工程S21を行わずに仕上工程S22を行うようにしても良い。
更に、上記の実施形態では、長手方向の両端の木口面については切断したままの状態で主乾燥工程S15を行うものを示したが、これに限定するものではなく、木口面に木工用ボンドを塗布した状態で主乾燥工程S15を行うようにしても良い。木口面に木工用ボンドを塗布することで、木口面からの乾燥を遅らせることができると共に、木口面を形成している各細胞同士を離れ難くすることができるため、木口面にヒビや割れが入ることを抑制させることができる。
また、上記の実施形態に加えて、五つの連結部14により連結されている二つの荒取木材11の夫々の外板面5に合板15を夫々貼り付けた後に、長手方向へ一定(40cm〜60cm)の間隔をあけて、梱包用バンド(例えば、ポリプロピレン製のバンド(PPバンド))により外周を締付けた状態で、主乾燥工程S15を行うようにしても良い。これにより、外板面5及び内板面12における乾燥による幅方向の反りを低減させることができる。
更に、上記の実施形態では、合板貼付工程S14において、外板面5の長手方向両端部に、幅方向の全長に亘って第一合板15aを貼り付ける例を示したが、これに限定するものではなく、外板面5の幅方向中央部に一定の幅B2の合板15を全長に亘って貼り付けるようにしても良い。
また、上記の実施形態では、丸太2として広葉樹のケヤキを用いた例を示したが、これに限定するものではなく、クリ、ナラ、カエデ、サクラ、ブナ、等の広葉樹を用いても良い。また、丸太2として、ヒノキ、スギ、マツ、イチイ、イチョウ、カヤ、等の針葉樹を用いても良い。
1 木材製造方法
2 丸太
3 製品木材
4 中心軸(年輪)
5 外板面
6 中心軸(丸太)
7 境界線
8 軸線
9 木端面
10 切込部
11 荒取木材
12 内板面
13 切抜部
14 連結部
15 合板
15a 第一合板
15b 第二合板
16 乾燥荒取木材
100 丸太
101 荒取木材
102 乾燥荒取木材
103 製品木材

Claims (2)

  1. 丸太を、木口方向から見て年輪の中心を通る中心軸から互いに相反する方向へ夫々同じ距離の部位で前記丸太の長手方向へ前記中心軸と平行に切断して、互いに平行な一対の外板面を形成する外板面形成工程と、
    前記外板面と直交する両外側から該外板面に平行に前記中心軸に至らない深さで且つ前記丸太の長手方向全長に亘って切り込むことにより一対の切込部を形成すると共に、一対の該切込部同士の間で繋がっている二つの荒取木材を形成する切込工程と、
    二つの前記荒取木材が繋がっている部位に長手方向両端の二つを含む夫々同じ第一長さの五つの連結部が等間隔に形成されるように、一対の前記切込部同士を連続させると共に長手方向へ前記第一長さよりも長い第二長さで切抜くことにより形成される切抜部を四つ形成することにより、二つの前記荒取木材が五つの前記連結部により連結されている状態に形成する切抜工程と、
    一対の前記外板面の夫々において、少なくとも幅方向中央部に合板を全長に亘って木工用ボンドで貼り付ける合板貼付工程と、
    二つの前記荒取木材が五つの前記連結部により連結されていると共に、一対の前記外板面に前記合板が夫々貼り付けられている状態で、自然乾燥させて互いに連結されている二つの乾燥荒取木材を形成する主乾燥工程と、
    二つの前記乾燥荒取木材を連結している五つの前記連結部のうち両端と中央を除いた二つの該連結部を切断する第一切断工程と、
    該第一切断工程の後に、前記主乾燥工程よりも短い期間自然乾燥させる第一副乾燥工程と、
    該第一副乾燥工程の後に、中央の前記連結部を切断する第二切断工程と、
    該第二切断工程の後に、前記第一副乾燥工程と同じ期間自然乾燥させる第二副乾燥工程と、
    第二副乾燥工程の後に、両端の前記連結部を切断して二つの前記乾燥荒取木材に分離する第三切断工程と、
    分離させた前記乾燥荒取木材を製品木材に仕上げる仕上工程と
    を具備していることを特徴とする木材製造方法。
  2. 前記主乾燥工程は、
    一対の前記外板面の幅方向を、上下方向へ向けた状態で乾燥させるものであることを特徴とする請求項1に記載の木材製造方法。
JP2016123667A 2016-06-22 2016-06-22 木材製造方法 Expired - Fee Related JP6157692B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016123667A JP6157692B1 (ja) 2016-06-22 2016-06-22 木材製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016123667A JP6157692B1 (ja) 2016-06-22 2016-06-22 木材製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6157692B1 true JP6157692B1 (ja) 2017-07-05
JP2017226142A JP2017226142A (ja) 2017-12-28

Family

ID=59272969

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016123667A Expired - Fee Related JP6157692B1 (ja) 2016-06-22 2016-06-22 木材製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6157692B1 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6447503A (en) * 1987-08-17 1989-02-22 Toshikimi Fujii Surface and back peeling board of wood
JPH0250072A (ja) * 1988-08-11 1990-02-20 Asahi Mokuzai Kogyo Kk 木材の乾燥方法およびそれを用いて乾燥された木材
JPH02249602A (ja) * 1989-03-24 1990-10-05 Yuji Hayashi 木材、並びに木材製造装置及び方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6447503A (en) * 1987-08-17 1989-02-22 Toshikimi Fujii Surface and back peeling board of wood
JPH0250072A (ja) * 1988-08-11 1990-02-20 Asahi Mokuzai Kogyo Kk 木材の乾燥方法およびそれを用いて乾燥された木材
JPH02249602A (ja) * 1989-03-24 1990-10-05 Yuji Hayashi 木材、並びに木材製造装置及び方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017226142A (ja) 2017-12-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10589441B2 (en) Method of producing a laminated wood product, and laminated wood products
AU2012301542B2 (en) Construction timber
US20030010434A1 (en) Process of making a lamellated wood product
US6286571B1 (en) Process for sawing logs
US6318046B1 (en) Engineered wood member
KR101777989B1 (ko) 나무결 무늬 맞춤 구조용 집성재 제조방법 및 그를 통해 얻어진 구조용 집성재
JP6157692B1 (ja) 木材製造方法
JP3177639B2 (ja) 木材、竹等の繊維割り裂き装置。
JP6360461B2 (ja) 突板の製造方法
ES2907487T3 (es) Procedimiento de fabricación de paneles de madera maciza multicapa
CN1165728A (zh) 一种木质板材的制造方法
JP3492828B2 (ja) 単板積層材
JP2010012740A (ja) 平角材の製造方法
JP3341836B2 (ja) 柱又は土台用の角材の製造方法
RU2624285C1 (ru) Способ получения строганого шпона из короткомерных отходов ванчесов
KR102531011B1 (ko) 원목의 외부표면이 복층으로 노출된 기능성 집성목 및 그 제조방법
US20170037205A1 (en) Unknown
JP6214614B2 (ja) 木材の乾燥方法
US3589963A (en) Method for preparing building boards having attached onto their bases veneer strips standing on their narrow edge and attached to each other
JP6486296B2 (ja) 板材の製造方法
FI103492B (fi) Puutuote ja sen valmistusmenetelmä
SE1851599A1 (en) A method for producing a furniture board product
KR20230107992A (ko) 곧은결무늬 원목단판 제조방법
JPS6116099Y2 (ja)
JPS6116337Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170530

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170606

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6157692

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees