JP3492828B2 - 単板積層材 - Google Patents

単板積層材

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JP3492828B2
JP3492828B2 JP25687795A JP25687795A JP3492828B2 JP 3492828 B2 JP3492828 B2 JP 3492828B2 JP 25687795 A JP25687795 A JP 25687795A JP 25687795 A JP25687795 A JP 25687795A JP 3492828 B2 JP3492828 B2 JP 3492828B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はベニヤ単板の繊維方向を
平行に積層接着して構成される単板積層材に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、ベニヤレースによる原木の回
転切削、スライサによる平面往復動切削によってベニヤ
単板を得、このベニヤ単板を複数枚繊維方向を平行に積
層接着して単板積層材(LVL:Laminated
Venner Lumber)を得、この単板積層材を
用途に応じて、足場板、梁等の構造材や、天井材、家具
等の比較的荷重の掛からない造作材として、通常、一旦
製造された単板積層材を用途、寸法に応じて、鋸断、鉋
掛け、サンダー等の加工を施している。
【0003】通常、単板積層材の製造過程においては、
ベニヤ単板の繊維方向の長さが所望の単板積層材の長さ
に至らない場合には、ベニヤ単板の繊維方向の両端(木
口)部分をスカーフ状、フィンガー状に加工して、加工
した端面に接着剤を塗布して接合(スカーフジョイン
ト、フィンガージョイント)、或いは端面に接着剤を塗
布してそのまま衝き合わせて接合(バッドジョイント)
して、所望長さの長尺なベニヤ単板とした後、この長尺
なベニヤ単板の繊維方向を平行として木表および/また
は木裏に接着剤を塗布して複数枚積層接着して単板積層
材を製造している。
【0004】個々のベニヤ単板を得るには、原木をベニ
ヤレース、或いはフリッチ材をスライサで切削する際、
原木或いはフリッチ材へ鋭利な刃物を押し当てながら、
ベニヤレースにおいては原木に回転運動、スライサにお
いてはフリッチ材若しくは刃物の何れかに往復運動を与
えると、原木、フリッチ材等の母材側に刃物が設定した
歩出し厚み分だけ喰い込むことになって、喰い込んだ刃
物の刃先延長方向(母材の表面側、即ち木表側)に向か
ってクサビ効果に伴う先割れが繊維方向と平行に発生す
ることになる。回転運動或いは往復運動が継続される
間、この先割れ状態を繰り返しながら母材側からベニヤ
単板が切削され、切削後のベニヤ単板にはその繊維方向
と直交する断面において、刃先方向に傾斜した先割れ状
態が無数に発生しており、ベニヤ単板の裏側から表側
(木裏側から木表側)に向かって、その厚み分のほぼ6
0〜70%位の深さに亘って傾斜した亀裂として残存
し、通称これらの亀裂は裏割れと称されている。
【0005】通常、切削される原木は貯木池に、またフ
リッチ材は煮沸され、何れの母材も切削開始時には湿潤
状態に維持されている関係上、切削されるベニヤ単板は
高含水率であり、さらにその直後においては、母材から
の切削過程に生じる曲げ応力や裏割れによって、母材の
樹種、含水状態によって相違はあるものの、木裏側から
木表側に向かう反りがベニヤ単板には発生し、反りの顕
著なものについては、繊維方向に直交する両端部分がカ
ールして丸まった状態となっている。切削後のベニヤ単
板は、接着条件に適合する含水率まで乾燥工程において
乾燥されることになるが、乾燥時、繊維方向に比して繊
維と直交する方向への収縮割合が大となり、収縮過程に
おいて、木裏側から木表側へ発生している各裏割れの空
隙内へ収縮応力が吸収され、母材の樹種によっては乾燥
後のベニヤ単板は切削直後とは逆に木表側から木裏側へ
の反りが発生する傾向となり、特に針葉樹においてこの
傾向は顕著となる。
【0006】乾燥後のベニヤ単板は、ベニヤ単板の繊維
方向の長さが所望の単板積層材の長さに至らない場合に
は、前記記載したように、ベニヤ単板の繊維方向の両端
(木口)部分を接合接着して所望長さの長尺なベニヤ単
板とした後、この長尺なベニヤ単板の繊維方向を平行と
して木表および/または木裏に接着剤を塗布して複数枚
積層接着して単板積層材を製造することになるが、この
製造時、長尺なベニヤ単板を得るため繊維方向へ接合し
たり、或いはベニヤ単板、長尺なベニヤ単板を積層する
場合に、ベニヤ単板の裏割れ発生側を限定しなければ、
前記記載したような反りが繊維方向の接合部位毎、或い
は積層毎にランダムに発生して、製品化した単板積層材
自体に反り、捻れが発生したり、この製品化した単板積
層材を鋸挽きした場合に、鋸挽き後の加工品に反り、捻
れが発生することになる。
【0007】このため、単板積層材を製造する場合に、
ベニヤ単板の積層において裏割れ発生側を限定するこ
とによって、反り、捻れの発生を防止する方法が提案さ
れている。即ち、実公昭52−24613号公報には、
複数枚のロータリーラワンベニヤ単板をその繊維方向を
同一方向に向けると共に、その裏割れ面(木裏)を互い
に中心に向けて積層して接着することによって、裏割れ
による複数枚のベニヤ単板の狂いが互いに打消されると
共に中心層が強力であるため、狂いが全く生じないとし
ている。また、実公昭52−31335号公報には、複
数枚のベニヤ単板の繊維の方向を平行に揃え、木表と木
裏が交互に上下の位置を交替するように貼合わせて反
り、ねじれ等の狂いを少なくすることができるとして、
応の成果を挙げている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、切削
発生する裏割れの発生側を限定して、裏割れ面を互い
に中心に向けて積層して接着することによって、ベニヤ
単板の繊維方向に直交する方向への反り、捻れは解消さ
れるものの、積層されるベニヤ単板、また接合されるベ
ニヤ単板の繊維方向への反り、捻れについても解消しな
ければ、製品化した単板積層材自体に反り、捻れが発生
したり、この製品化した単板積層材を鋸挽きした場合
に、鋸挽き後の加工品に反り、捻れが発生するという欠
点は解消されないことになる。
【0009】即ち、木材の成長過程においては、図1に
示すように、樹木尖端の組織が分裂しながら新しい細胞
を作って次第に上部に伸びる伸長成長と、伸長成長によ
って形成された一次組織のうちの一次木部のまわりに新
しく形成層ができ、この形成層の環状部分を樹木が太く
なるにつれて次第に外側へ押し出し、円周を広げる二次
成長があり、樹木の殆どの部分はこの二次成長によって
作られた二次組織である。したがって、木材は根元方向
(元口1)から尖端方向(末口2)に向かって伸長する
一方太くなり、二次組織3も元口1が太く末口2に至る
ほど細くなった円錐状であり、恰もお椀を何回もかぶせ
た状態で成長している。このような成長過程を経て、末
口2に至るほど二次組織3部分が先細になっている木材
を一定長さに鋸断した後、ベニヤレースによって木材の
樹芯部をほぼ中心として回転切削する際、図1に示す二
点鎖線のように、末口2に至るほど先細になっている二
次組織3部が平行に切断されず、前記記載したように繊
維方向と直交する断面においては、刃先方向に傾斜した
裏割れ状態が発生し、また、繊維方向と平行に切断して
矩形状のベニヤ単板とした時、繊維方向と平行な断面
(柾目)には二次組織3部の成長過程に応じた円錐状の
痕跡が現れており、これは、二次組織3部分がベニヤ単
板の表側から裏側(木表側から木裏側)に向かい、且つ
元口1から末口2方向へ傾斜状に切断されていることに
よる。
【0010】二次組織3部が傾斜状態で切断されると、
矩形状に切断されたベニヤ単板の表裏面には木目状の板
目が形成され、また、末口2方向に至るほど湿潤状態で
あり、切削直後には繊維方向と同方向への上向きの反
り、捻れ、即ち木裏側から木表側にかけて両木口からの
反り、捻れが発生する傾向となり、さらに、乾燥後のベ
ニヤ単板は切削直後とは逆に木表側から木裏側への反り
が発生する傾向となる。したがって、積層されるベニヤ
単板、また接合されるベニヤ単板の繊維方向と同方向へ
の反り、捻れが顕在化する限り、製品化した単板積層材
自体に反り、捻れが発生したり、この製品化した単板積
層材を鋸挽きした場合に、鋸挽き後の加工品に反り、捻
れが発生するという欠点は解消されないことになる。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は叙上に鑑み、
ニヤ単板の繊維方向と直交する断面である木口に現れる
裏割れの亀裂が、ベニヤ単板の木裏面に対して傾斜した
亀裂として残存しているベニヤ単板を用い、隣接する
ニヤ単板の繊維方向と直交する木口に残存している傾斜
した亀裂の方向が積層した時において交差する方向と
なるように揃え、且つベニヤ単板は繊維方向の両端木口
のうち元口部を同方向に揃えて木裏または木表同士を接
着して単板積層材を構成している。また、複数枚のベニ
ヤ単板の繊維方向と直交する木口に残存している傾斜し
た亀裂の方向が積層した時において任意枚数毎に交差
する方向となるように揃え、且つベニヤ単板は繊維方向
の両端木口のうち元口部を同方向に揃えて任意枚数の木
裏または任意枚数の木表同士を接着して単板積層材を構
成してもよい。更に、複数枚のベニヤ単板を繊維方向へ
接合するに際しては、繊維方向と直交する木口に発生し
ている傾斜した亀裂の方向を各ベニヤ単板の長手方向
に亘って同方向に傾斜するように揃え、前記ベニヤ単板
末口と元口同士接着された長尺なベニヤ単板を構成
して単板積層材を構成するものである。
【0012】
【作用】ベニヤレースによる原木の回転切削、またはス
ライサによる平面往復動切削によってベニヤ単板を得、
これらベニヤ単板の繊維方向と直交する木口に残存して
いる傾斜した亀裂の方向が、ベニヤ単板を積層した時に
おいて交差する方向となるように揃え、且つベニヤ単板
繊維方向の両端木口のうち元口部を同方向に揃えて木
裏または木表同士を接着して単板積層材を構成する。こ
の時、単板積層材を長尺としたい場合には、あらかじめ
複数枚のベニヤ単板繊維方向を揃えて長手方向に接合
することになるが、複数枚のベニヤ単板は繊維方向と直
交する木口に発生している傾斜した亀裂の方向が各ベ
ニヤ単板の長手方向に亘って同方向になるように揃え
、且つ各ベニヤ単板の末口と元口同士を接着すること
によって長尺なベニヤ単板を得るものである。尚、この
単板積層材では、ベニヤ単板を1枚毎の単位として木裏
と木表を交互に接着剤を塗布して積層方向に順次積み重
ねて単板積層材を構成しているが、これを1枚毎の単位
ではなく、任意枚数毎の単位とする場合もあり、繊維方
向の両端木口のうち元口部を同方向に揃えながら、木裏
として積層するベニヤ単板を任意枚数、また木表として
積層するベニヤ単板を任意枚数とし、この任意枚数毎の
ベニヤ単板群を1組、または複数組交互に積層方向に木
裏または木表同士を接着して単板積層材とするものであ
る。したがって、木裏または木表を構成している任意枚
数毎のベニヤ単板群の繊維方向と直交する木口の傾斜し
た亀裂は交差することなく、ほぼ同方向に平行に形成さ
れており、積層方向に隣接した木裏または木表を構成し
ている任意枚数毎のベニヤ単板群において、繊維方向と
直交する木口に発生している傾斜した亀裂の方向交差
することになる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の単板積層材の実施例を添付図
面に基づいて説明する。図2において、まず、6尺、8
尺等の一定長さに原木4を鋸断し、この一定長さに鋸断
された原木4をベニヤレースによって樹芯部をほぼ中心
として回転切削させる。ベニヤ単板5はベニヤレースに
設定された歩出し厚に応じた厚みで連続状に切削される
と、その繊維方向と直交する断面である木口6におい
て、刃先方向に傾斜した先割れ状態が無数に発生し、ベ
ニヤ単板5の裏側から表側(木裏7側から木表8側)に
向かって、その厚み分のほぼ60〜70%位の深さに亘
って傾斜した裏割れ9が発生することとになる。
【0014】一方、このようにして回転切削される連続
状のベニヤ単板5は、切削直後、或いは乾燥工程を経た
後、繊維方向と平行に1尺、2尺等の一定幅で切断して
矩形状のベニヤ単板5とされるのであるが、繊維方向と
平行な断面(柾目10)には、前記記載したような二次
組織3部の成長過程に応じた円錐状の痕跡が現れてお
り、これは、二次組織3部分がベニヤ単板5の表側から
裏側(木表8側から木裏7側)に向かい、且つ元口1か
ら末口2方向へ傾斜状に延在していることから、その切
口11は傾斜状に切断されている。
【0015】ベニヤ単板5の繊維方向の長さは、鋸断さ
れた原木4長に限定されることになるが、単板積層材1
2としての製品長さが単一のベニヤ単板5長さで許容で
きれば、そのまま、ベニヤ単板5の繊維方向の木口6に
発生している裏割れ9方向、即ち傾斜した亀裂の方向
交差するように、且つ繊維方向の両端木口6のうち元口
1部を同方向に揃えて木裏7または木表8に接着剤を塗
布した後、木裏7または木表8同士を接着して、積層数
を図3に示すような2層、或いは多層の単板積層材12
を構成する。
【0016】また、単板積層材12を長手方向に亘って
所望長さの長尺とする場合には、複数枚のベニヤ単板5
の繊維方向を接合することになるが、これには、図4に
示すように複数枚のベニヤ単板5の木口6を一旦スカー
フ状、フィンガー状に加工するか、若しくは罫引された
端面を接合面とし、各ベニヤ単板5の繊維方向の両端木
口6に発生している裏割れ9方向を各ベニヤ単板5の長
手方向に亘って同方向に揃えると共に、各ベニヤ単板5
を末口2と元口1同士が接合面となるように、即ち1枚
目のベニヤ単板5の末口2と2枚目のベニヤ単板5の元
口1、また2枚目のベニヤ単板5の末口2と3枚目のベ
ニヤ単板5の元口1、…を順次配列し、各接合面に接着
剤を塗布して各ベニヤ単板5を繊維方向に接合接着し
て、図5に示すような長尺なベニヤ単板5とする。この
ようにして長手方向に亘って長尺としたベニヤ単板5
は、積層方向に隣接する接合部位が長手方向に亘って或
る長さだけずらして重ねられ、また、繊維方向の木口6
に発生している裏割れ9方向が交差するように、且つ繊
維方向の両端木口6のうち元口1部を同方向に揃えて木
裏7または木表8に接着剤を塗布した後、木裏7または
木表8同士を接着して、図6に示すような長尺な単板積
層材12を構成する。
【0017】前記記載の実施例において、繊維方向の両
端木口6のうち元口1部を同方向に揃えながら、ベニヤ
単板5を1枚毎の単位として木裏7と木表8を交互に接
着剤を塗布して積層方向に順次積み重ねて単板積層材1
2を構成しているが、これを1枚毎の単位ではなく、任
意枚数毎の単位とする場合もある。即ち、図7に示すよ
うに、繊維方向の両端木口6のうち元口1部を同方向に
揃えながら、木裏7として積層するベニヤ単板5を任意
枚数(図示例では3枚)、また木表8として積層するベ
ニヤ単板5を任意枚数(図示例では3枚)とし、この任
意枚数毎のベニヤ単板5群を1組、または複数組交互に
積層方向に構成して単板積層材12とするものである。
したがって、木裏7または木表8を構成している任意枚
数毎のベニヤ単板5群の木口6の裏割れ9は交差するこ
となく、ほぼ同方向に平行に形成されており、積層方向
に隣接した木裏7または木表8を構成している任意枚数
毎のベニヤ単板5群の木口6の裏割れ9方向と交差する
ことになる。
【0018】また、ベニヤ単板5の両端木口6の何れが
元口1であるかの確認は、原木4を一定長さに鋸断した
時、元口1側および/または末口2側の木口6に識別可
能に着色、刻印等のマーキングを施せば足りるものであ
る。尚、本実施例において、ベニヤ単板5はベニヤレー
スによる回転切削で得られるとしているが、ベニヤスラ
イサによる平面往復動切削によっても、ベニヤ単板5は
同様に得られるものである。
【0019】前記記載のように構成した単板積層材12
は直方体状であり、繊維方向の両端木口6のうち元口1
部を同方向に揃えている関係上、六面のうちの相対する
面は何れも対称であり、一定の方向性を有している。即
ち、その上下面は板目13と称されて木目状の模様が通
常元口1から末口2にかけて収束方向に形成されてい
る。また、この板目13の繊維方向に平行な両端面は柾
目10となり、この柾目10には二次組織3部分の傾斜
状の切口11が木裏7と木表8との間で交差するよう
に、また、両端の木口6には木裏7と木表8との間で裏
割れ9方向が交差するように形成されている。
【0020】即ち、ベニヤ単板5を1枚毎の単位として
木裏7と木表8を交互に接着剤を塗布して積層方向に順
次積み重ねて単板積層材12を構成している場合には、
2枚のベニヤ単板5が木裏7または木表8同士が接着さ
れていることより、両端の木口6においては裏割れ9方
向が交差するように、両端面の柾目10においては二次
組織3部分の傾斜状の切口11が交差するように形成さ
れ、また、木裏7として積層するベニヤ単板5を任意枚
数、また木表8として積層するベニヤ単板5を任意枚数
とし、この任意枚数毎のベニヤ単板5群を1組、または
複数組交互に積層方向に構成して単板積層材12として
構成している場合には、任意枚数単位のベニヤ単板5の
木裏7または木表8同士が接着されていることより、木
裏7または木表8を構成している任意枚数毎のベニヤ単
板5群の木口6の裏割れ9は交差することなく、ほぼ同
方向に平行に形成されており、積層方向に隣接した木裏
7または木表8を構成している任意枚数毎のベニヤ単板
5群の木口6の裏割れ9方向と交差することになる。
【0021】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、ベニヤ単板
の繊維方向の木口に発生している裏割れ方向が積層方向
において交差するように、且つ繊維方向の両端木口のう
ち元口部を同方向に揃えて木裏または木表同士を接着し
て単板積層材を構成したり、また、長尺の単板積層材と
する場合、複数枚のベニヤ単板を繊維方向へ接合するに
際しては、両端木口に発生している裏割れ方向を各ベニ
ヤ単板の長手方向に亘って同方向に揃え、且つ各ベニヤ
単板の元口と末口同士を接着し、また積層方向において
は、繊維方向の木口に発生している裏割れ方向が交差す
るように、且つ繊維方向の両端木口のうち元口部を同方
向に揃えて木裏または木表同士を接着することにより、
単板積層材の相対向する面である木口、板目、柾目の各
部分が一定の方向性を有しているので、繊維方向への反
り、捻れ等が解消されるばかりでなく、前記記載した従
来の単板積層材に生じた欠点、即ち、積層されるベニヤ
単板、また接合されるベニヤ単板の繊維方向への反り、
捻れに起因して製品化した単板積層材自体に反り、捻れ
が発生したり、この製品化した単板積層材を鋸挽きした
場合に、鋸挽き後の加工品に反り、捻れが発生するとい
う欠点を解消できるものである。
【0022】また、木裏として積層するベニヤ単板を任
意枚数、木表として積層するベニヤ単板を任意枚数と
し、この任意枚数毎のベニヤ単板群を1組、または複数
組交互に積層方向に構成して、前記記載のように単板積
層材、或いは長尺の単板積層材としても、前記記載と同
様、単板積層材の相対向する面である木口、板目、柾目
の各部分が一定の方向性を有することになり、前記記載
と同様の効果が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】木材の模式的説明図である。
【図2】ベニヤ単板切削過程の説明図である。
【図3】本発明の単板積層材の一実施例を示す斜視図で
ある。
【図4】長尺なベニヤ単板とする説明図である。
【図5】長尺なベニヤ単板の斜視図である。
【図6】本発明の単板積層材の他の実施例を示す斜視図
である。
【図7】本発明の単板積層材の他の実施例を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1…元口、2…末口、3…二次組織、4…原木、5…ベ
ニヤ単板、6…木口、7…木裏、8…木表、9…裏割
れ、10…柾目、11…切口、12…単板積層材、13
…板目。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベニヤ単板の繊維方向と直交する断面で
    ある木口に現れる裏割れの亀裂が、ベニヤ単板の木裏面
    に対して傾斜した亀裂として残存しているベニヤ単板を
    用い、 隣接する ベニヤ単板の繊維方向と直交する木口に残存
    ている傾斜した亀裂の方向が積層した時において交差
    する方向となるように揃え、 且つベニヤ単板は繊維方向の両端木口のうち元口部を同
    方向に揃えて木裏または木表同士が接着されて成る単板
    積層材。
  2. 【請求項2】 ベニヤ単板の繊維方向と直交する断面で
    ある木口に現れる裏割れの亀裂が、ベニヤ単板の木裏面
    に対して傾斜した亀裂として残存しているベニヤ単板を
    用い、 複数枚のベニヤ単板の繊維方向と直交する木口に発生し
    ている傾斜した亀裂の方向が各ベニヤ単板の長手方向
    に亘って同方向に傾斜するように揃えられ、前記ベニヤ
    単板末口と元口同士が接着された長尺なベニヤ単板を
    構成し隣接するベニヤ単板の 繊維方向と直交する木口に残存
    ている傾斜した亀裂の方向が、積層した時において交差
    する方向となるように揃え、 且つ長尺なベニヤ単板は繊維方向の両端木口のうち元口
    部を同方向に揃えて木裏または木表同士が接着されて成
    る単板積層材。
  3. 【請求項3】 積層数が2層である請求項1または2記
    載の単板積層材。
  4. 【請求項4】 積層数が多層である請求項1または2記
    載の単板積層材。
  5. 【請求項5】 ベニヤ単板の繊維方向と直交する断面で
    ある木口に現れる裏割れの亀裂が、ベニヤ単板の木裏面
    に対して傾斜した亀裂として残存しているベニヤ単板を
    用い、 複数枚の ベニヤ単板の繊維方向と直交する木口に残存
    ている傾斜した亀裂の方向が積層した時において任意
    枚数毎に交差する方向となるように揃え、 且つベニヤ単板は繊維方向の両端木口のうち元口部を同
    方向に揃えて任意枚数の木裏または任意枚数の木表同士
    が接着されて成る単板積層材。
  6. 【請求項6】 ベニヤ単板の繊維方向と直交する断面で
    ある木口に現れる裏割れの亀裂が、ベニヤ単板の木裏面
    に対して傾斜した亀裂として残存しているベ ニヤ単板を
    用い、 複数枚のベニヤ単板の繊維方向と直交する木口に発生し
    ている傾斜した亀裂の方向が各ベニヤ単板の長手方向
    に亘って同方向に傾斜するように揃えられ、前記ベニヤ
    単板末口と元口同士が接着された長尺なベニヤ単板を
    構成し隣接するベニヤ単板の 繊維方向と直交する木口に残存
    ている傾斜した亀裂の方向が、積層した時において任意
    枚数毎に交差する方向となるように揃え、 且つ長尺なベニヤ単板は繊維方向の両端木口のうち元口
    部を同方向に揃えて任意枚数の木裏または任意枚数の木
    表同士が接着されて成る単板積層材。
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