JP2009000932A - 構造用集成材 - Google Patents
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Abstract
【課題】 特殊な加工をすることなく、樹種及び樹木の使用部位の選択によって比較的安価に製造できるようにするとともに、構造材としての圧縮強度の向上を図り、他の部材をめり込みにくくし、耐朽性を確保できるようにする。
【解決手段】 樹木を切削して板状に加工した板材を、少なくとも3枚以上積層させた構造用集成材Cにおいて、最外側に位置する一対の外層材1及び外層材1に挟まれる内層材10を樹木の心材で構成し、少なくとも外層材1を、からまつ,ひば,ひのき,米ひのき,あかまつ,くろまつ,米まつから選択される樹木で構成した。
【選択図】図1
【解決手段】 樹木を切削して板状に加工した板材を、少なくとも3枚以上積層させた構造用集成材Cにおいて、最外側に位置する一対の外層材1及び外層材1に挟まれる内層材10を樹木の心材で構成し、少なくとも外層材1を、からまつ,ひば,ひのき,米ひのき,あかまつ,くろまつ,米まつから選択される樹木で構成した。
【選択図】図1
Description
本発明は、樹木を切削して積層させた構造用集成材に関する。
従来より、この種の構造用集成材としては、例えば、特許文献1(特開2005−88228号公報)に掲載されたものが知られている。
これは、図13に示すように、木造構造物の土台や架材等に用いるものである。図においては、この集成材Caは、ほぞ穴114やボルト穴115を設けた土台116として用いた例を示す。この集成材Caは、樹木として、杉,檜,欧州アカマツ,スプルース,ベイツガ,ベイマツ等の針葉樹あるいはブナ,ナラ,メランティ,アピトン等の広葉樹を用い、これを製材して板状の板材としてのラミナ110〜113にし、この製材したラミナ110〜113を、高温加熱処理してサーモウッド状にし、次に、このサーモウッド状にしたラミナ110〜113をプレーナで整形し、その後、ラミナ110〜113に接着剤を塗布し、プレスして硬化させ、最後に、プレーナで表面を綺麗に仕上げて製造されている。
これは、図13に示すように、木造構造物の土台や架材等に用いるものである。図においては、この集成材Caは、ほぞ穴114やボルト穴115を設けた土台116として用いた例を示す。この集成材Caは、樹木として、杉,檜,欧州アカマツ,スプルース,ベイツガ,ベイマツ等の針葉樹あるいはブナ,ナラ,メランティ,アピトン等の広葉樹を用い、これを製材して板状の板材としてのラミナ110〜113にし、この製材したラミナ110〜113を、高温加熱処理してサーモウッド状にし、次に、このサーモウッド状にしたラミナ110〜113をプレーナで整形し、その後、ラミナ110〜113に接着剤を塗布し、プレスして硬化させ、最後に、プレーナで表面を綺麗に仕上げて製造されている。
このように製造された構造用集成材Caは、高温加熱処理してラミナ110〜113の含水量を少なくしているため、耐朽性が向上されている。また、ラミナ110〜113を高温加熱処理してサーモウッド状にしているので、ラミナ110〜113の伸縮率が小さく、圧縮変形が抑えられる。
しかしながら、この従来の構造用集成材Caにおいては、種々の樹木を使用し、板材としてのラミナを高温加熱処理してサーモウッド状にしているが、高温加熱処理しても、必ずしも耐朽性が充分とはいえず、また、高温加熱処理する分、コスト高になるという問題があった。また、ラミナの伸縮率を小さくしてはいるが、圧縮強度の低い樹木のみを使用すると必ずしも圧縮変形の防止が充分でなく、支柱等の他の部材がめり込み易くなる等の問題もあった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、特殊な加工をすることなく、樹種及び樹木の使用部位の選択によって比較的安価に製造できるようにするとともに、構造材としての圧縮強度の向上を図り、他の部材をめり込みにくくし、耐朽性を確保できるようにした構造用集成材を提供することを目的とする。
このような目的を達成するため、本発明の構造用集成材は、樹木の心材のみを用いて構成している。樹木の心材とは、丸太を木口から見たとき、中心部の色の濃い部分のことである。樹木は、毎年外側に新しい細胞ができて太く生長していくが、中心部は、科学物質により、変色していく。この変色した部分を心材という。心材は、樹種によっては赤い色を帯びることから赤身といわれることもある。樹木の心材は腐りにくく、耐朽性があることから、集成材の耐朽性が向上させられる。
より具体的には、樹木を切削して板状に加工した板材を、少なくとも3枚以上積層させた構造用集成材において、最外側に位置する一対の外層材及び該外層材に挟まれる内層材を樹木の心材で構成している。これにより、外層材及び内層材を樹木の心材で構成したので、集成材としての耐朽性が向上させられる。
そして、必要に応じ、少なくとも上記外層材を、からまつ,ひば,ひのき,米ひのき,あかまつ,くろまつ,米まつから選択される樹木で構成している。これらの樹木は、圧縮強度が高く、他の部材がめり込みにくくなり、集成材を構成する樹木の心材として最適である。特に、からまつは、建築,土木によく用いられ、心材部分は耐朽性に優れているため、使用する樹木の心材として極めて最適である。また、外層材にめり込みにくいこれらの樹木の心材を用いた場合は、内層材に比較的安価な樹木の心材を用いることができるので、集成材の製造コストを低減させることができる。更に、外層材及び内層材を全部同種の樹木を用いて構成しても良く、樹木の単価や入手状況に応じて集成材を製造することができる。
また、必要に応じ、上記外層材を、からまつ,ひば,ひのき,米ひのき,あかまつ,くろまつ,米まつから選択される樹木で構成し、上記内層材を、すぎ,米すぎ,スプルース,つが,米つが,もみ,えぞまつ,とどまつ,べにまつから選択される樹木で構成している。内層材を構成する樹木は、外層材を構成する樹木に比べて圧縮強度が低く、特に、構造物の土台としてそのまま使用すると他の部材がめり込み易くなるが、外層材を圧縮強度の高い樹木の心材で構成して、内層材を挟んでいるため、内層材が歪みによって反り返ったり圧縮変形することを防止することができ、集成材としての圧縮強度を高くして、他の部材をめり込みにくくして、構造物の土台等としての機能向上を図ることができる。
更に、必要に応じ、上記板材の幅寸法Dを70mm≦D≦150mm,厚さHを1mm≦H≦50mmとして構成している。この範囲内で集成材を製造することにより、集成材を構造物の土台として使用しやすくなる。
本発明の構造用集成材によれば、外層材及び内層材を樹木の心材を用いて構成したので、樹木の心材は腐りにくく、耐朽性があり、圧縮強度も高いことから、集成材の耐朽性が向上させられる。また、外層材に圧縮強度の高い樹木を用いた場合は、内層材に比較的安価な樹木を用いることができるので、集成材の製造コストを低減させることができる。更に、外層材及び内層材を全部同種の樹木を用いて構成しても良く、樹木の単価や入手状況に応じて集成材を製造することができる。
以下、添付図面に基づいて本発明の実施の形態に係る構造用集成材を説明する。
図1には、本発明の実施の形態に係り、圧縮成形後の完成した構造用集成材Cを示している。この構造用集成材Cは、外層材1と内層材10とを備えてなる。
図1には、本発明の実施の形態に係り、圧縮成形後の完成した構造用集成材Cを示している。この構造用集成材Cは、外層材1と内層材10とを備えてなる。
外層材1は、からまつ,ひば,ひのき,米ひのき,あかまつ,くろまつ,米まつから選択した樹木を、その心材20(図2)を用いて、板状に切削加工した板材である。本実施の形態では、からまつの心材を用いている。
板取りする場合、樹木の年輪の目に対して、切り出す角度によって、板表面の木目が異なる。主に、柾目,板目があるが、本実施の形態では、板目になるように板取りする。このとき、からまつの心材から板取りする。板目は、図2に示すように、年輪の目に沿うように接線方向に切り出し、板表面の木目が曲線模様になるものである。また、板目の板には、表裏があり、切り出しの際に辺材23側に面していた方が表面21となり、心材20側に面していた方が裏面22となる。
板取りする場合、樹木の年輪の目に対して、切り出す角度によって、板表面の木目が異なる。主に、柾目,板目があるが、本実施の形態では、板目になるように板取りする。このとき、からまつの心材から板取りする。板目は、図2に示すように、年輪の目に沿うように接線方向に切り出し、板表面の木目が曲線模様になるものである。また、板目の板には、表裏があり、切り出しの際に辺材23側に面していた方が表面21となり、心材20側に面していた方が裏面22となる。
内層材10は、すぎ,米すぎ,スプルース,つが,米つが,もみ,えぞまつ,とどまつ,べにまつから選択した樹木を、その心材20を用いて、板状に切削加工した板材である。また、柾目,板目いずれでも良い。本実施の形態では、すぎの心材を用いている。
この内層材10は、奇数枚用いる。本実施の形態では、内層材10を3枚用いている。
この内層材10は、奇数枚用いる。本実施の形態では、内層材10を3枚用いている。
このような外層材1及び内層材10は、幅寸法Dが70mm≦D≦150mm,厚さHが1mm≦H≦50mmに設定される。このとき、外層材1及び内層材10の幅寸法D及び長さが同じになるように形成する。また、外層材1及び内層材10の厚さHは、実施の形態では、外層材1は厚さHを30mmにし、内層材10は厚さHを20mmにして形成されている。
これにより、一対の外層材1a,1bに、3枚の内層材10a,10b,10cが挟まれ、サンドウィッチ構造にされて集成される。このとき、各板材の表面21同士及び裏面22同士が接するように交互に積層させられる。
次に、この実施の形態に係る構造用集成材Cの製造方法について説明する。先ず、からまつ及びすぎを伐採し、樹皮を剥ぎ、これらをひき板に作成する。特に、からまつについては、心材20を板目になるように切削し、ひき板をつくる。詳しくは、図2に示すように、先ず、切断線(イ),(ロ)で切削し、左右の辺材23を切除する。次に、切断線(イ),(ロ)に直交する切断線(ハ)〜(ヌ)で切削し、上下の辺材23を切除するとともに、心材20を含む部分を所望の厚さに切削する。
本実施の形態では、からまつ及びすぎを、幅寸法Dが70mm≦D≦150mm,厚さHが1mm≦H≦50mmになるように切り出す。具体的には、すぎにおいては、D=120mm,H=20mm、からまつにおいては、D=120mm,H=30mmになるように切り出す。このとき、切断線(ニ)〜(リ)までの心材20のみのひき板を用いる。また、辺材23及び、辺材23を含む切断線(ハ)〜(ニ),(リ)〜(ヌ)までの板材は、他の用途に用いる。そのため、樹木を無駄にすることがない。
本実施の形態では、からまつ及びすぎを、幅寸法Dが70mm≦D≦150mm,厚さHが1mm≦H≦50mmになるように切り出す。具体的には、すぎにおいては、D=120mm,H=20mm、からまつにおいては、D=120mm,H=30mmになるように切り出す。このとき、切断線(ニ)〜(リ)までの心材20のみのひき板を用いる。また、辺材23及び、辺材23を含む切断線(ハ)〜(ニ),(リ)〜(ヌ)までの板材は、他の用途に用いる。そのため、樹木を無駄にすることがない。
次に、この外層材1及び内層材10を乾燥させる。乾燥は、例えば、JASに基づいて、周知の方法で人工乾燥を行なう。乾燥させることにより、板材の含水率を、JASに定める15%以下に低下させて、耐朽性を向上させることができる。
次に、大きな節や割れなどを取り除き、寸法を合わせてプレーナ等で整形する。それから、からまつからなる外層材1で、すぎからなる内層材10を挟んで、これらを積層する。詳しくは、各外層材1a,1b及び各内層材10a,10b,10cの表面21同士及び裏面22同士が接するようにし、最外側に外層材1a,1bが位置するように積層する。この際、各板材が接する面に、例えば、スプレッダーを用いて、接着剤を塗布する。
次に、JASに基づいて、周知の方法で、この積層した板材に対し、圧締,養生,仕上げを行なう。
これにより、構造用集成材Cが完成する。本実施の形態では、外層材1及び内層材10は、幅寸法Dを120mmにし、長さを4000mmにして形成され、外層材1は厚さHを30mmにし、内層材10は厚さHを20mmにして形成される。
これにより、構造用集成材Cが完成する。本実施の形態では、外層材1及び内層材10は、幅寸法Dを120mmにし、長さを4000mmにして形成され、外層材1は厚さHを30mmにし、内層材10は厚さHを20mmにして形成される。
このように製造された構造用集成材Cは、樹木の心材20を用いているので、防腐剤等を使用しなくても耐朽性に優れている。このことから、構造物に使用した場合でも、化学物質を放散したり、土壌を汚染したりすることがなく、安全である。
また、構造物に使用する樹木として、すぎを使用することが考えられるが、すぎは構造物の土台として使用するには、他の部材のめり込みに対する強度に劣る。本実施の形態では、圧縮強度の高いからまつで構成した外層材1で内層材10を挟んだので、内層材10をすぎで構成しても、歪みによって反り返ったり圧縮変形したりしなくなり、圧縮強度が向上させられ、他の部材によるめり込みが防止される。
そして、このように製造された構造用集成材Cを、土台として使用した場合には、図1に示すように、ほぞ穴2やボルト穴3等を設け、外層材1が上下に位置するように用いる。
次に、実験例について説明する。実験例では、圧縮強度の試験を、以下のようにして行なった。図3及び図4に示すように、先ず、集成材Cの各板材の接着面30に垂直に加圧して試験を行なった。集成材の上面4及び下面5に鋼鉄製の加圧板40を置き、この加圧板40を介して荷重を負荷する。このとき、集成材Cの加圧される面4,5は完全に平行、かつ平滑で、荷重方向に垂直にする。加圧板40は、幅140mm,長さ90mm,厚さ30mmの矩形に形成され、集成材Cと接する側の面の端部は、半径3mmの丸身がつけられている。その他の試験条件は、JASに基づいて行なった。この試験の圧縮強度は、圧縮強度=集成材が破壊したときの荷重/(集成材の幅寸法×加圧板の長さ)で求められる。集成材Cの幅寸法Dは120mmである。
第1試験例として、図3に示すように、加圧板40を、集成材Cの端部に置いて加圧した。この結果を図6(A)に示す。試験体として、集成材Cを5体(No.1〜No.5)用いて、夫々同様に試験を行なった。国土交通省告示第1024号(平成13年6月12日)に基づく集成材等の基準強度によれば、からまつの基準強度は、材端で6.2N/mm2であるが、試験の結果、5体の平均強度は、7.24N/mm2となり、また、5体すべてにおいて、この基準強度を上回った。
第2試験例として、図4に示すように、加圧板40を、集成材Cの中間部に置いて加圧した。この結果を図6(B)に示す。試験体として、集成材を5体(No.6〜No.10)用いて、夫々同様に試験を行なった。図11に示す上述の基準強度によれば、からまつの基準強度は、材中間部で7.8N/mm2であるが、試験の結果、5体の平均強度は、9.95N/mm2となり、また、5体すべてにおいて、この基準強度を上回った。
次に、集成材Cの各板材の接着面30に平行に加圧して試験を行なった。図5に示すように、集成材Cの両側面6,7に鋼鉄製の加圧板50を置き、この加圧板50を介して荷重を負荷する。このとき、集成材Cの加圧される面6,7は完全に平行、かつ平滑で、荷重方向に垂直にする。加圧板50は、集成材Cの幅寸法よりも10mm以上長いものを使用する。本試験では、幅140mm,長さ90mm,厚さ30mmの矩形に形成されている。
第3試験例として、図5に示すように、加圧板50を、集成材Cの端部に置いて加圧した。この結果を図6(C)に示す。試験体として、集成材Cを5体(No.1〜No.5)用いて、夫々同様に試験を行なった。上述の基準強度によれば、からまつの基準強度は、材端で6.2N/mm2であるが、試験の結果、5体の平均強度は、6.89N/mm2となり、また、5体すべてにおいて、この基準強度を上回った。
次に、比較例として、からまつのみを用い、本実施の形態と同様の製造方法で集成材を製造し、上述の第1〜第3試験例と同様の試験を行なった。この結果を図7に示す。
集成材の各板材の接着面30に垂直に加圧した場合、5体の平均強度は、図7(A)に示すように、材端で8.73N/mm2となり、図7(B)に示すように、材中間部で12.82N/mm2となった。また、集成材の各板材の接着面30に平行に加圧した場合、5体の平均強度は、図7(C)に示すように、材端で9.02N/mm2となった。
以上のことから、本実施の形態に係る集成材Cは、からまつのみを用いた集成材と比べると圧縮強度は低くなるが、からまつよりも基準強度の低いすぎを用いても、圧縮強度はからまつの基準強度を上回り、集成材として圧縮強度が高いという結果が得られた。
集成材の各板材の接着面30に垂直に加圧した場合、5体の平均強度は、図7(A)に示すように、材端で8.73N/mm2となり、図7(B)に示すように、材中間部で12.82N/mm2となった。また、集成材の各板材の接着面30に平行に加圧した場合、5体の平均強度は、図7(C)に示すように、材端で9.02N/mm2となった。
以上のことから、本実施の形態に係る集成材Cは、からまつのみを用いた集成材と比べると圧縮強度は低くなるが、からまつよりも基準強度の低いすぎを用いても、圧縮強度はからまつの基準強度を上回り、集成材として圧縮強度が高いという結果が得られた。
また、せん断強度の試験を、以下のようにして行なった。集成材Cの各板材の接着面30に垂直に加圧して試験を行なった。図8に示すように、集成材Cの下面5を2点で支持し、上面4から荷重を負荷する。荷重は、集成材Cが破壊される最大荷重に達するまでの時間が1分以上となるように試験を行なう。その他の試験条件は、JASに基づいて行なった。この試験のせん断強度は、せん断強度=(3×最大荷重)/(4×断面積)で求められる。
第4試験例は、図8に示すように、集成材Cを2体の支持体41で支持し、この2体の支持体41を600mmの間隔で設けて行なった。この結果を図9に示す。試験体として、集成材Cを5体(No.1〜No.5)用いて、夫々同様に試験を行なった。これら5体の集成材Cの断面積は、幅寸法120mm×厚さ120mm=14400mm2である。図12に示す国土交通省告示第1024号(平成13年6月12日)に基づく集成材等の基準強度によれば、からまつの基準強度は、3.6N/mm2であるが、試験の結果、5体の平均強度は、4.81N/mm2となり、また、5体すべてにおいて、この基準強度を上回った。
次に、比較例として、からまつのみを用い、本実施の形態と同様の製造方法で集成材を製造し、上述の第4試験例と同様の試験を行なった。この結果を図10に示す。5体の平均強度は、6.30N/mm2となった。
以上のことから、本実施の形態に係る集成材Cは、からまつのみを用いた場合と比べると、せん断強度は低くなるが、からまつよりも基準強度の低いすぎを用いても、せん断強度はからまつの基準強度を上回り、集成材としてせん断強度が高いという結果が得られた。
以上のことから、本実施の形態に係る集成材Cは、からまつのみを用いた場合と比べると、せん断強度は低くなるが、からまつよりも基準強度の低いすぎを用いても、せん断強度はからまつの基準強度を上回り、集成材としてせん断強度が高いという結果が得られた。
尚、上記実施の形態において、集成材を一枚板を積層させて形成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、幅方向に複数の材料を接合した、所謂幅はぎで形成しても良く、適宜変更して差支えない。
また、上記実施の形態において、外層材1及び内層材10を上述の大きさに形成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、どのような大きさにしても良く、適宜変更して差支えない。
更に、上記実施の形態において、外層材1をからまつで構成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、上述の外層材を構成する樹木若しくは、これらと同等以上の圧縮強度及びせん断強度の高い樹木であれば良く、適宜変更して差支えない。
更にまた、上記実施の形態において、内層材10をすぎで構成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、どのような樹木でも良く、適宜変更して差支えない。
また、上記実施の形態において、外層材1及び内層材10を上述の大きさに形成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、どのような大きさにしても良く、適宜変更して差支えない。
更に、上記実施の形態において、外層材1をからまつで構成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、上述の外層材を構成する樹木若しくは、これらと同等以上の圧縮強度及びせん断強度の高い樹木であれば良く、適宜変更して差支えない。
更にまた、上記実施の形態において、内層材10をすぎで構成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、どのような樹木でも良く、適宜変更して差支えない。
尚また、上記実施の形態において、外層材1及び内層材10は、板目でも柾目でも良く、適宜変更して差支えない。
また、上記実施の形態において、内層材10を3枚用いて構成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、何枚用いても良く、適宜変更して差支えない。
更に、上記実施の形態において、構造用集成材Cを土台に用いたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、どのように用いても良いのは勿論である。
また、上記実施の形態において、内層材10を3枚用いて構成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、何枚用いても良く、適宜変更して差支えない。
更に、上記実施の形態において、構造用集成材Cを土台に用いたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、どのように用いても良いのは勿論である。
C 構造用集成材
1 外層材
2 ほぞ穴
3 ボルト穴
4 上面
5 下面
6 側面
7 側面
10 内層材
20 心材
21 表面
22 裏面
23 辺材
30 接着面
40 加圧板
41 支持体
50 加圧板
1 外層材
2 ほぞ穴
3 ボルト穴
4 上面
5 下面
6 側面
7 側面
10 内層材
20 心材
21 表面
22 裏面
23 辺材
30 接着面
40 加圧板
41 支持体
50 加圧板
Claims (5)
- 樹木の心材のみを用いて構成したことを特徴とする構造用集成材。
- 樹木を切削して板状に加工した板材を、少なくとも3枚以上積層させた構造用集成材において、最外側に位置する一対の外層材及び該外層材に挟まれる内層材を樹木の心材で構成したことを特徴とする構造用集成材。
- 少なくとも上記外層材を、からまつ,ひば,ひのき,米ひのき,あかまつ,くろまつ,米まつから選択される樹木で構成したことを特徴とする請求項2記載の構造用集成材。
- 上記外層材を、からまつ,ひば,ひのき,米ひのき,あかまつ,くろまつ,米まつから選択される樹木で構成し、
上記内層材を、すぎ,米すぎ,スプルース,つが,米つが,もみ,えぞまつ,とどまつ,べにまつから選択される樹木で構成したことを特徴とする請求項3記載の構造用集成材。 - 上記板材の幅寸法Dを70mm≦D≦150mm,厚さHを1mm≦H≦50mmとしたことを特徴とする請求項2乃至4何れかに記載の構造用集成材。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011245741A (ja) * | 2010-05-27 | 2011-12-08 | Kanichi Fukui | 杉中目材集成材の製造方法 |
CN102535752A (zh) * | 2012-03-20 | 2012-07-04 | 南京工业大学 | 一种结构用层板胶合木圆木柱及制备方法 |
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-
2007
- 2007-06-22 JP JP2007165083A patent/JP2009000932A/ja active Pending
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