JP2007268731A - 集成材 - Google Patents

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Abstract

【課題】特別な加工処理を施すことなく、複数重層される帯状板材の積層状態を工夫することによって、木材本来の調湿機能を保持しつつ、温度や湿度等の環境条件の変化がある場合でも、干割れの発生を効果的に回避することのできる集成材を提供する。
【解決手段】丸太12から製材した帯状板材13,13aを、接着剤を介して複数重層することによって得られる集成材10において、樹心14を含まない帯状板材13,13aを使用し、且つ両側の一対の最外層を構成する帯状板材13aが、木裏15を外側に向けて配置されている。また、一対の最外層を構成する帯状板材13aによって挟まれる中間層の帯状板材13が、木表16同士又は木裏15同士を接合することにより、隣接する帯状板材13の木表16又は木裏15を相反する方向に向けて重層されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、集成材に関し、特に丸太から製材した帯状板材を、接着剤を介して複数重層することによって得られる集成材に関する。
例えば住宅建築物の柱、梁、桁、土台等に用いられる角材として、従来より、通直で十分に太い丸太から所望の断面形状の角材を製材し、これを乾燥させて得られるものが広く用いられてきたが、近年、このような十分に太い丸太が不足してきていることから、2次林や間伐材のような小径木の丸太を有効利用し、これらの丸太から切り出した帯状板材(ラミナ、或いはひき板とも称される。)を複数重層して得られる集成材が積極的に使用されている(例えば、特許文献1参照)。
角材として集成材を積極的に用いることにより、品質に優れた通直で十分に太い丸太の伐採量を低減し、地球環境の保護や環境破壊の抑制を図ることが可能になると共に、角材の供給量を将来に亘って安定的に確保することが可能になる。
また、集成材は、切り出した帯状板材を乾燥させた後に所定の寸法に製材し、接着剤を介して複数重層することによって形成するのが一般的であり、このような集成材は、無垢材と比較して、乾燥による割れ、狂い、寸法変化等が少なく、精度の良い角材を形成することが可能であるとされている。
特開2001−150412号公報 特開2005−297208号公報 特開平5−24007号公報 実開平6−17932号公報
一方、このような集成材は、例えば住宅建築物の屋内空間において梁や柱を表出した状態で設けることにより、装飾性を考慮した現し部材として用いられる場合がある。現し部材として用いられる集成材は、屋内空間における温度や湿度等の環境条件の変化によって、膨潤や収縮を繰り返すことになり、これらの膨潤や収縮を起因として、積層面や板材面に干割れが発生し易くなる。干割れが生じた集成材は、強度面での問題はなく、例えば建築物の骨組み部材として、内装仕上げ材等によって覆い隠された状態で用いられる場合には支障はないが、現し部材として屋内空間に表出された状態で用いられる場合には、これらの干割れが目に付いて、美観や意匠性に問題が生じることになる。
環境条件の変化による干割れを防止する手段として、集成材の表面に干割れ防止剤(例えば、特許文献2参照)を塗布したり、裏打ち紙(例えば、特許文献3参照)やオーバーレイ含浸基材(例えば、特許文献4参照)を貼ることによって防湿層を形成する方法等が考えられるが、このような防湿層は、集成材の表面を介した水分の移動を軽減させることで集成材の寸法変化等を抑制するものであり、木材本来の特徴である吸湿や脱湿による調湿機能が損なわれると共に、処理方法によっては集成材の視覚的な木質感が阻害されることになる。
また、帯状板材に強度の大きな乾燥を施して、通常よりも含水率を低下させておくことも考えられるが、処理費用が増加すると共に、反りやねじれといった不良材が多く発生して歩留まりが低下し、また十分な干割れ防止効果が得られない。
本発明は、このような従来の課題に着目してなされたものであり、特別な加工処理を施すことなく、複数重層される帯状板材の積層状態を工夫することによって、木材本来の調湿機能を保持しつつ、温度や湿度等の環境条件の変化がある場合でも、干割れの発生を効果的に回避することのできる集成材を提供することを目的とする。
本発明は、丸太から製材した帯状板材を、接着剤を介して複数重層することによって得られる集成材において、樹心を含まない帯状板材を使用し、且つ両側の一対の最外層を構成する帯状板材が、木裏を外側に向けて配置されている集成材を提供することにより、上記目的を達成したものである。
そして、本発明の集成材は、4枚以上の帯状板材が重層されて形成されていることが好ましい。
また、本発明の集成材は、前記一対の最外層を構成する帯状板材によって挟まれる中間層の帯状板材が、木表同士又は木裏同士を接合することにより、隣接する帯状板材の木表又は木裏を相反する方向に向けて重層されていることが好ましい。
さらに、本発明の集成材は、前記樹心を含まない帯状板材が、積層面において1cm未満の年輪間隔となることが好ましい。
さらにまた、本発明の集成材は、建築物の屋内空間に表出する現し梁部材として用いられることが好ましい。
また、本発明の集成材は、前記樹心を含まない帯状板材の含水率が8〜15%であることが好ましい。
さらに、本発明の集成材は、JIS A 1470−1に規定する調湿建材の吸放湿性試験方法による調湿性能が、単位面積当り20g/m2以上であることが好ましい。
本発明の集成材によれば、特別な加工処理を施すことなく、複数重層される帯状板材の積層状態を工夫することによって、木材本来の調湿機能を保持しつつ、温度や湿度等の環境条件の変化がある場合でも、干割れの発生を効果的に回避することができる。
本発明の好ましい一実施形態に係る集成材10は、図1に示すように、例えば住宅建築物の屋内空間に表出する、現し部材として設けられた梁11の構成材料として用いられる。このような現し部材としての梁11は、屋内空間における温度や湿度等の環境条件の変化によって、膨潤や収縮を繰り返すことになり、多数回繰り返される膨潤や収縮を起因として干割れが発生し易い状況下にある。また特に梁11が現し部材である場合には、干割れが生じると、その美観や意匠性が損なわれることから、このような干割れの発生を回避して、集成材10による梁11の木質感や、木材本来の調湿機能を保持しつつ、優れた美観や意匠性が損なわれるのを効果的に防止できるようにするために本発明が採用されたものである。
そして、本実施形態の集成材10は、図2に示すように、丸太12(図3参照)から製材した帯状板材13,13aを、接着剤を介して複数重層することによって得られる集成材において、樹心14(図3参照)を含まない帯状板材13,13aを使用し、且つ両側の一対の最外層を構成する帯状板材13aが、木裏15を外側に向けて配置されている。
本実施形態では、集成材10は、上述のように梁11の構成材料として用いられるものであり、4枚以上の帯状板材13として、例えば10枚の帯状板材13を、接着剤を介して積層状態で接合一体化することにより、例えば幅Bが90〜120mm、高さHが90〜550mm程度の大きさの矩形断面形状を備えると共に、2000〜6000mm程度の長さLを有する角材として形成される。
集成材10の原材料となる帯状板材13,13aは、図3に示すように、小径木として、例えば木径が100〜300mm程度の丸太12から、複数枚切り出して製材される。帯状板材13,13aを丸太12から切り出して製材する方法としては、各種の公知の方法を採用することができる。各帯状板材13,13aは、集成材10の幅Bに相当する、例えば90〜120mmの幅で形成されると共に、日本農林規格(JAS)に従って、50mm以内の厚さで形成される。帯状板材13,13aは、厚さが薄い方が継ぎ手や欠点が分散されて強度面では有利であるが、帯状板材13,13aの歩留まりの低下や接着剤の使用量の増加等によって製造コストが高くなるため、20〜30mm程度の厚さとすることが好ましい。
また、帯状板材13,13aは、一本の丸太12から切り出される複数の帯状板材のうち、樹心14を含む帯状板材13’を取り除いて使用する必要がある。樹心14を含む帯状板材13’を用いて集成材10を形成した場合には、積層面での帯状板材13’の収縮量が、樹心を含まない帯状板材13,13aの収縮量と比較して極めて大きくなることから、集成材10に干割れが発生しやすくなる。なお、切り出した帯状板材13,13aに、欠点となる割れ、狂い、節、目切れ、やにつぼ、あて材等が確認された場合には、クロスカットソー、パッチングマシン等を用いてこれらを除去した後に、長手方向に縦継ぎして所定の長さに形成することも可能である。長手方向に縦継ぎする方法としては、集成材10が構造用の部材である梁11として用いられることを考慮して、接合強度の高いスカーフジョイントやフィンガージョイントを用いることが好ましい。
本実施形態では、一本又は複数本の丸太12から切り出され、必要に応じて縦継ぎされた帯状板材13,13aは、所定の含水率となるように乾燥された後に、所定の寸法(幅、厚さ、長さ)に製材される。接着剤を介して接合一体化される際の帯状板材13,13aは、集成材10の梁11としての使用時における平衡含水率と略等しい含水率を備えていることが好ましく、住宅建築物の屋内空間に設置される集成材に用いる帯状板材の含水率として、8〜15%、特に8〜12%となっていることが好ましい。帯状板材13,13aの乾燥方法としては、人工乾燥等、一般に行われる種々の乾燥方法を採用することができる。
ここで、帯状板材13,13aの含水率は、以下の方法によって測定される。
まず、乾燥後の各帯状板材13,13aの長手方向の中央部を30mm幅にカットしてサンプルとし、各サンプルの重量W1を測定する。次に、各サンプルを、JIS Z 2201、木材の試験方法、含水率の測定方法に準じて、乾燥機中で105℃に放置し、各サンプルが恒量に達した後の重量W2を測定する。そして、下記の式により含水率を求める。
含水率(%)=(W1−W2)/W2×100
乾燥された後に所定の寸法(幅、厚さ、長さ)に製材された帯状板材13は、接着剤を介して所定の積層状態で接合一体化されることにより、10枚の帯状板材13が重層された本実施形態の集成材10が形成されることになる。
本実施形態では、上下の両側の一対の最外層を構成する帯状板材13aは、木裏15を外側に向けて配置されている必要がある。一対の最外層を構成する帯状板材13aのいずれか一方又は双方が、木表16を外側に向けて配置されている場合には、中間層を構成する帯状板材13と比較して、最外層の帯状板材13aの幅方向(B方向)の収縮量が極めて大きくなることから、集成材10に干割れが発生しやすくなる。ここで、帯状板材13,13aの木裏15とは、表裏の一対の面のうち、切り出される前の丸太12において樹心14に近い側に配置されていた面を意味するものであり、帯状板材13の木表16とは、樹心14から遠い側に配置されていた面を意味するものである。
また、本実施形態では、一対の最外層を構成する帯状板材13aによって挟まれる中間層の8枚の帯状板材13は、好ましくは木表16同士又は木裏15同士を接合することにより、隣接する帯状板材13の木表16又は木裏15を相反する方向に向けて重層されている。最外層を構成する帯状板材13aによって挟まれる中間層に配置される帯状板材13は、木表16又は木裏15が全て同じ方向を向くように配置したり、ランダムな方向を向くように配置することもできるが、隣接する帯状板材13の木表16又は木裏15を相反する方向に向けて配置することにより、干割れの原因となる応力発生が分散されることになり、集成材10に干割れが発生するのを、より効果的に回避することが可能になる。
さらに、本実施形態では、各帯状板材13,13aは、積層面17において1cm未満の年輪間隔となっていることにより、例えば帯状板材13,13aが厚さ3cmの板目材である場合に、その側面において晩材が4つ以上連なっていることが好ましい。各帯状板材13が積層面17において1cm未満の年輪間隔となっていることにより、水分変化による収縮量が小さくなり、集成材10に干割れが発生するのを、より効果的に回避することが可能になる。
本実施形態では、これらの帯状板材13,13aは、接着剤を介して積層状態に接合一体化される。接着剤としては、例えば水性ビニルウレタン樹脂接着剤、レゾルシノール樹脂接着剤等の公知の各種の接着剤を用いることができる。接着剤は、スプレッダー等の公知の各種の塗布装置を用いて帯状板材13,13aの接合面に均一に塗布されて、帯状板材13,13a同士を接着させる。
また、帯状板材13,13a同士の接着は、帯状板材13,13aの接合面を面接させ、例えばプレス装置を用いて均等に圧力を加えながら接合させることが好ましい。プレス装置としては、平板プレス、高周波プレス等の公知の各種のプレス装置を用いることができる。
最後に、周囲にはみ出して付着した接着剤の除去、サイズの調整、積層面17や板材面18の平滑化等を目的として、モルダー等の切削機械を用いた仕上げ加工を施し、本実施形態の集成材10が得られることになる。
そして、本実施形態の集成材10によれば、上述のように、一般的な集成材の製造方法に加えた特別な加工処理を施すことなく、複数重層される帯状板材13,13aの積層状態を工夫することによって、木材本来の調湿機能を保持しつつ、温度や湿度等の環境条件の変化がある場合でも、干割れの発生を効果的に回避することが可能になる。
すなわち、本実施形態によれば、樹心14を含まない帯状板材13,13aを使用し、且つ両側の一対の最外層を構成する帯状板材13aが、木裏15を外側に向けて配置されているので、積層面17及び板材面18の双方において、干割れが発生するほどの収縮量が生じなくなり、環境条件の変化がある場合でも、集成材10に干割れが発生するのを効果的に回避することが可能になる。また、集成材10の積層面17や板材面18を、干割れ防止剤やオーバーレイ含浸基材等による防湿層で覆う必要がないので、優れた木質感を得ることができると共に、木材本来の調湿機能として、好ましくは単位面積当り20g/m2以上の調湿性能(JIS A 1470−1に規定する調湿建材の吸放湿性試験方法による調湿性能)を積層面17及び板材面18おいて保持することが可能になる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、集成材は、10枚の帯状板材を重層して形成する必要は必ずしもなく、好ましくは4枚以上の帯状板材を重層して形成したものであれば良い。また、集成材は、建築物の屋内空間に表出する現し部材として用いるものである必要は必ずしもなく、その他の構造用部材等の角材として用いることができる。
以下、実施例及び比較例により、本発明の集成材をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〕
10枚の帯状板材13,13aを重層して形成した、図2に示す上記実施形態の集成材10と同様の構成を備える集成材を、実施例1の集成材とした。すなわち、帯状板材13,13aとして、オウシュウアカマツ丸太よりモルダー加工された、含水率13%の樹心を含まない板目ラミナ(サイズ30.4×112×2000(mm))を10枚用意し、これらを重層して、最終サイズが300×108×2000(mm)の、最外層の2枚の帯状板材13aが木裏15を外側に向けて配置され、残りの中間層の8枚の帯状板材13が、隣接する帯状板材13の木表16又は木裏15を相反する方向に向けて配置された、実施例1の集成材を作成した。
なお、接着剤としてレゾルシノール系接着剤((株)オーシカ製、主剤;ディアノールD−90、硬化剤;パラフォルムアルデヒド粉末、主剤/硬化剤=100/15)を使用し、塗布量を250g/m2とした。また、スプレッダーを使用して接着剤を塗布し、平板プレスを使用して、13kg/cm2の圧力で、24時間、常温プレスした。プレスした後に、1週間の養生を行い、モルダーを用いて四面を削り、均一な寸法として最終サイズに加工した。
〔実施例2〕
最外層を構成する帯状板材13aによって挟まれる中間層に配置される帯状板材13を、ランダムな方向を向くように配置したこと以外は実施例1の集成材と同様の構成を備える集成材を、実施例2の集成材とした。
〔実施例3〕
最外層を構成する帯状板材13aによって挟まれる中間層に配置される帯状板材13を、木表16又は木裏15が全て同じ方向を向くように配置したこと以外は実施例1の集成材と同様の構成を備える集成材を、実施例3の集成材とした。
〔比較例1〕
図4に示すように、オウシュウアカマツ丸太よりモルダー加工された、含水率13%の樹心を含む3枚の帯状板材13’を用いたこと、及び最外層の2枚の帯状板材13aを木表16を外側に向けて配置し、残りの中間層の8枚の帯状板材13を、概ね隣接する帯状板材13の木表16又は木裏15を相反する方向に向けて配置したこと以外は、実施例1の集成材と同様の構成を備える集成材を、比較例1の集成材とした。
〔比較例2〕
帯状板材13,13a及び樹心を含む帯状板材13’として、含水率9%のものを使用したこと以外は比較例1の集成材と同様の構成を備える集成材を、比較例2の集成材とした。
〔比較例3〕
比較例1の集成材の4側面に、干割れ防止剤(エバーウッドA−100、シントーファイン(株)製)を、刷毛を用いて100g/m2の塗布量で塗布し、養生を3日間行ったものを、比較例3の集成材とした。
〔比較例4〕
最外層の2枚の帯状板材13aを木裏15を外側に向けて配置したこと以外は比較例1の集成材と同様の構成を備える集成材を、比較例4の集成材とした。
〔比較例5〕
最外層の2枚の帯状板材13aを木表16を外側に向けて配置したこと以外は実施例1の集成材と同様の構成を備える集成材を、比較例5の集成材とした。
実施例1〜3の集成材、及び比較例1〜5の集成材について、以下の手順にしたがって干割れ促進試験を行い、各集成材の積層面17及び板材面18における、干割れの発生状況を評価した。評価結果を表1に示す。
〔干割れ促進試験〕
各集成材を50cmの長さにカットした後、木口面19に干割れ防止剤(エバーウッドA−100、シントーファイン(株)製)を、刷毛を用いて100g/m2の塗布量で塗布し、3日間養生したものを干割れ促進試験用材料とした。得られた各干割れ促進試験用材料について、恒温恒湿室内において、干割れ促進試験の条件を、低湿条件:20℃,50%,RH1週間、→高湿条件:30℃,90%,RH1週間、→低湿条件:20℃,50%,RH1週間として、環境条件を変化させつつ試験を行い、干割れの発生状態として干割れの発生数及び最大長さを計測すると共に、重量変化や積層面17の寸法変化等を測定する。
Figure 2007268731
表1に示す試験結果によれば、本発明に係る実施例1〜3の集成材は、比較例1〜5の集成材と重量変化や寸法変化がほぼ同じであったにも拘わらず、干割れが発生しないか又は殆ど無視できる程度にしか発生しなかったことから、本発明に係る実施例1〜3の集成材は、環境条件が変化する状況下においても、干割れ防止効果に優れていることが判明する。
また、実施例1〜3の集成材、及び比較例1〜5の集成材について、JIS A 1470−1に規定する調湿建材の吸放湿性試験方法によって調湿性能を評価した。評価結果を表2に示す。
Figure 2007268731
表2に示す試験結果によれば、本発明に係る実施例1〜3の集成材は、いずれも積層面17及び板材面18において単位面積当り20g/m2以上の吸湿量を備えており、周囲に干割れ防止剤を塗布した比較例3の集成材と比較して、優れた調湿性能を発揮できることが判明する。
本発明の好ましい一実施形態に係る集成材を、住宅建築物の屋内空間に表出する梁(現し部材)として用いる状況を説明する斜視図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る集成材の構成を説明する一部破断斜視図である。 丸太から切り出される帯状板材の割り付けを例示する端面図である。 比較例1の集成材の構成を説明する一部破断斜視図である。
符号の説明
10 集成材
11 梁
12 丸太
13 中間層の帯状板材
13a 最外層の帯状板材
13’ 樹心を含む帯状板材
14 樹心
15 木裏
16 木表
17 積層面
18 板材面
19 木口面

Claims (7)

  1. 丸太から製材した帯状板材を、接着剤を介して複数重層することによって得られる集成材において、樹心を含まない帯状板材を使用し、且つ両側の一対の最外層を構成する帯状板材が、木裏を外側に向けて配置されている集成材。
  2. 4枚以上の帯状板材が重層されて形成される請求項1に記載の集成材。
  3. 前記一対の最外層を構成する帯状板材によって挟まれる中間層の帯状板材が、木表同士又は木裏同士を接合することにより、隣接する帯状板材の木表又は木裏を相反する方向に向けて重層されている請求項2に記載の集成材。
  4. 前記樹心を含まない帯状板材が、積層面において1cm未満の年輪間隔となる請求項1〜3のいずれかに記載の集成材。
  5. 建築物の屋内空間に表出する現し部材として用いられる請求項1〜4のいずれかに記載の集成材。
  6. 前記樹心を含まない帯状板材の含水率が8〜15%である請求項1〜5のいずれかに記載の集成材。
  7. JIS規格A1470−1に規定する調湿建材の吸放湿性試験方法による調湿性能が、単位面積当り20g/m2以上である請求項1〜6のいずれかに記載の集成材。
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