JP5095045B2 - 置換モノカルボン酸誘導体又は置換ケトン誘導体の製造方法 - Google Patents

置換モノカルボン酸誘導体又は置換ケトン誘導体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換酢酸誘導体もしくは酢酸エステル体誘導体、又は2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換ケトン誘導体の製造方法、更に詳しくは、農薬の中間体として有用なテトラヒドロピランカルボン酸又はそのエステル体の工業的に有利な製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換酢酸誘導体もしくは酢酸エステル体誘導体、又は2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換ケトン誘導体の製造方法としては、従来より文献でいくつか知られている。例えば、酢酸エステルを塩基性条件下、α位を引き抜いてアニオンとした後、求電子試薬を反応させる方法が一般的であるが、このような条件下では、極低温で反応を行なったり、エステル基に嵩高い置換基を導入したとしても、酢酸エステルが二量化する副生成物の生成を抑えることができない問題がある。
【0003】
この点、マロン酸エステルを出発原料として用い、2位を修飾しその後、エステル基を1つ除去する方法は、温和な条件下、アルキル化が進行することから、上記問題を解決する方法として有用である。
【0004】
例えば、J. Chem. Soc., 1930, 2525頁には、農薬の中間体として有用な4−テトラヒドロピランカルボン酸エステルの製造方法として、2,2’−ジクロロエチルエーテルとマロン酸ジエチルエステルのナトリウム塩とを反応させてテトラヒドロフラン−4,4−ジカルボン酸ジエチルエステルにし、加水分解を行いテトラヒドロピラン−4,4−ジカルボン酸とし、更に脱炭酸を行いテトラヒドロピラン−4−カルボン酸に変え、最後にエステル化して、所望のテトラヒドロピラン−4−カルボン酸エステルにする方法が記載されている。
【0005】
また、Tetrahedron Lett., 27(1986), 2283頁には、シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸エステル誘導体をNaCl、水、DMF中、150℃で48時間反応させることで、シクロプロパンカルボン酸エステルを合成する反応が記載されている。
【0006】
更に、特開平5−271153号公報には、ジェミナルジカルボン酸エステルを酸性触媒の存在下、150〜400℃で反応させ、モノカルボン酸エステルを製造する方法が記載されている。
【0007】
また、農薬、医薬中間体として有用なテトラヒドロピランカルボン酸又はそのエステル体の合成方法としては、上述した方法以外にも幾つか報告されている。
例えば、EPA284963号公報には、3−(2’−ヒドロキシエチル)−ブチロラクトン又はそのエステル及びエーテルとアルコールとを酸性作用触媒存在下反応させてテトラヒドロピラン−4−カルボン酸エステルを製造する方法が記載されている。
【0008】
EPA284969号公報には、3−(2’−ヒドロキシエチル)−ジヒドロ−2(3H)フラノン又はそのエステル及びエーテルとアルコールとを酸性作用触媒存在下反応させてテトラヒドロピラン−4−カルボン酸エステルを製造する方法が記載され、特表平8−507495号公報には、2,7−ジオキサスピロ[4,4]−ノナン−1,6−ジオンとアルコールとを酸性触媒存在下反応させてテトラヒドロピラン−4−カルボン酸エステルを製造する方法が記載されている。
【0009】
一方、ホスホニウム塩は、脱炭酸を促進する触媒として使用されることが知られている。例えば、US4734535号公報には、ノナエチレングリコールとホスゲンを反応させ、ビスクロロギ酸エステルを合成し、その後、触媒量の臭化トリブチルヘキサデシルホスホニウム存在下、130℃に加熱することで脱炭酸し、ノナエチレンジクロライドを合成する方法が記載されている。
【0010】
また、Tetrahedron Lett.,1980,2581頁には、シリカゲルに坦持したホスホニウム塩が、触媒として6−ニトロベンツイソオキサゾール−3−カルボン酸エステルの脱炭酸反応を促進することが記載されている。
【0011】
また、Synthesis, 1984, 320頁には、マロン酸エステル及びβ−ケトエステル類を、ホスホニウム塩、高級脂肪酸を用い、加熱下脱炭酸させる反応が記載されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、置換マロン酸エステルを加水分解、脱炭酸、更にエステル化して置換酢酸エステルを製造する工程は反応工程が長く、かつ低い収率でしか目的物が得られないという問題がある。反応工程を短くするためTetrahedron Lett., 27, 2283(1986)頁記載の方法や特開平5−271153記載の方法により、2,2−ジ置換カルボン酸ジエステル誘導体又は2−モノ置換マロン酸エステル誘導体から1段階で2,2−ジ置換酢酸エステル誘導体又は2−モノ置換酢酸エステル誘導体を得ることができるものの、収率が低いのみならず、前者の方法では極めて長い反応時間が必要であるとともに目的物と使用する極性溶媒との分離が困難であり、又、後者の方法では一般的に高温・高圧の反応条件が必要であるなど、共に工業的に有利な方法ではないという問題がある。
【0013】
これと関連して、テトラヒドロピランカルボン酸又はそのエステル体の製造法として、上述した他の方法では、一般的に高温(通常200〜400℃)、高圧(通常1〜10気圧(ゲージ圧))の反応条件が必要となるという問題がある。
【0014】
また、ホスホニウム塩、高級脂肪酸を用いて置換マロン酸、置換マロン酸エステル、β−ケトエステルの脱炭酸反応を行う方法は、高級脂肪酸を基質に対して1当量以上用いる必要があり、反応後に高級脂肪酸を分離しなければならず、工業的製造方法としては問題がある。
【0015】
かかる事情下に鑑み、本発明は、高温・高圧の反応条件を必要とせず、かつ反応工程の短い、工業的に有利な2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換酢酸誘導体もしくは酢酸エステル誘導体、又は2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換ケトン誘導体の製造方法を提供することを課題とした。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討した結果、2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換マロン酸誘導体もしくはマロン酸エステル誘導体、又は2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換β−ケトエステル誘導体に水とホスホニウム塩を加え、アルカリ金属ハロゲン化物又はアルカリ土類金属ハロゲン化物存在下、加熱することにより、 2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換酢酸誘導体もしくは酢酸エステル体誘導体、又は2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換ケトン誘導体の製造方法を製造し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0017】
すなわち、本発明は、2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換マロン酸誘導体もしくはマロン酸エステル誘導体、又は2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換β−ケトエステル誘導体を、水、ホスホニウム塩、アルカリ金属ハロゲン化物又はアルカリ土類金属ハロゲン化物存在下加熱することを特徴とする 2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換酢酸誘導体もしくはそのエステル体誘導体、又は2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換ケトン誘導体の製造方法に関する。
【0018】
また、2−モノ置換又は2,2−ジ置換マロン酸誘導体又はそのエステル体誘導体が、4−又は3−テトラヒドロピラン−1,1−ジカルボン酸又はそのエステル体である 2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換酢酸誘導体もしくはそのエステル体誘導体、又は2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換ケトン誘導体の製造方法に関し、更にホスホニウム塩が塩化テトラn−ブチルホスホニウム、臭化テトラn−ブチルホスホニウム、塩化テトラフェニルホスホニウム、若しくは臭化テトラフェニルホスホニウムである 2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換酢酸誘導体もしくはそのエステル体誘導体、又は2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換ケトン誘導体の製造方法に関する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明方法について具体的に説明する。
本発明に使用される、2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換マロン酸誘導体もしくはマロン酸エステル誘導体、又は2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換β−ケトエステル誘導体の製造方法としては、通常用いられる方法が採用でき、例えば、アルコラート、水素化ナトリウム、有機リチウム、金属ナトリウム等の塩基を作用させアニオンを発生させた後、ハロゲン化アルキル等求核試薬を反応させることによって製造することができる。2,2−ジ置換体を得る場合は、一旦モノ置換体を製造した後、同様の反応でジ置換体を得ることもできるが、マロン酸エステル又はβ−ケトエステルとマロン酸エステル又はβ−ケトエステルに対して2当量の求核試薬の存在下、マロン酸エステル又はβ−ケトエステルに対して2当量の塩基を添加する方法等により、マロン酸エステル又はβ−ケトエステルより一段階で合成することができる。
【0020】
又、ジハロゲン化合物を用いれば、脂環式化合物を合成することができる。例えば、1,3−ジクロロプロパン、を用いれば、シクロプロピル−1,1−ジカルボン酸エステルを合成することができる。この場合、マロン酸エステル又はβ−ケトエステルの二量化を防止するため、例えば、マロン酸エステル又はβ−ケトエステルのモノアニオンに対して、塩基とジハロゲン化アルキル等の求核試薬を同時添加する方法等を例示することができる。
【0021】
2−モノ置換又は2,2−ジ置換マロン酸誘導体は、上記したエステル体を加水分解することによって得ることもできるが、あらかじめ塩基を酸部分と塩を生成するだけの分過剰に添加しておけば、後の操作は2−モノ置換又は2,2−ジ置換マロン酸エステル誘導体を合成した操作と同様にして行うことができる。
【0022】
農薬、医薬中間体として有用な4−又3−テトラヒドロピラン−1−カルボン酸又はそのエステル体の前駆体となる4−又3−テトラヒドロピラン−1,1−ジカルボン酸又はそのエステル体製造法方法を例示すると以下のようになる。
【0023】
2,2’−ジクロロエチルエーテル若しくは1,3’−ジクロロメチルプロピルエーテルとマロン酸エステルとを混合した後、攪拌下、0〜150℃、好ましくは50〜130℃で、温度制御可能な速度でアルカリ金属を添加する。アルカリ金属添加終了後、同温度で1〜15時間攪拌せしめて反応を完結させる。反応に際しては、アルカリ金属と反応しない溶媒の使用も可能である。
【0024】
この場合アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウムがあげられ、固体のまま添加しても良いし、溶融状態やアルカリ金属分散体で添加しても良い。アルカリ金属の添加量は、2,2’−ジクロロエチルエーテル若しくは1,3’−ジクロロメチルプロピルエーテルに対し、2倍モルである。
【0025】
本反応で用いられる2−モノ置換又は2,2−ジ置換マロン酸エステル誘導体又はβ−ケトエステルのエステル部については、特に制限されることはなく、例えば、メチル、エチル、イソプロピル、n−ブチル等のC1〜C10の直鎖又は分枝を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、置換基有していてもよいアラルキル基、又はアルケニル基等を例示することができる。
【0026】
2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換マロン酸誘導体もしくはマロン酸エステル誘導体、又は2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換β−ケトエステル誘導体を脱炭酸の工程を経て2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換酢酸誘導体もしくは酢酸エステル体誘導体又は2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換ケトン誘導体を得る工程は、置換反応終了後、反応液をそのままの脱炭酸工程に用いることができる。即ち、反応終了後、反応液に必要に応じてアルカリ金属ハロゲン化物又はアルカリ土類金属ハロゲン化物、水、及びホスホニウム塩を添加し加熱することによって行うことができる。
【0027】
また、置換反応終了後、アルコール及びエステル以外の水難溶性の溶媒を加え、水洗若しくは薄い鉱酸水溶液で洗浄してアルカリ金属ハロゲン化物又はアルカリ土類金属ハロゲン化物を除去した後、改めてアルカリ金属ハロゲン化物又はアルカリ土類金属ハロゲン化物、水、及びホスホニウム塩を添加して脱炭酸工程を行うこともできる。
【0028】
水は、出発原料として用いられるマロン酸誘導体、マロン酸エステル誘導体又はβ−ケトエステルに対して等モル以上の量を添加し、好ましくは1倍モル〜5倍モルの範囲で用いられる。
【0029】
用いられるホスホニウム塩は、特に制限されないが、具体的には、塩化テトラn−ブチルホスホニウム、臭化テトラn−ブチルホスホニウム、塩化テトラフェニルホスホニウム、臭化テトラフェニルホスホニウム等を例示することができる。これらは単独でも、2種以上混合してでも用いることができる。
又、ホスホニウム塩は、出発原料として用いられるマロン酸誘導体又そのエステル誘導体の0.01倍モル以上の量を用い、好ましくは0.01倍から0.5倍モルの範囲で用いられる。
【0030】
用いられるアルカリ金属ハロゲン化物又はアルカリ土類金属ハロゲン化物としては、特に制限されないが、具体的には、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、沃化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム等を例示することができる。又、これらのハロゲン化物は単独でも2種以上混合してでも用いるこことができる。これらのハロゲン化物は、最初の置換反応後、後処理を行わず、直接脱炭酸工程に付す場合、既に、置換反応によって脱離生成物としてアルカリ金属ハロゲン化物又はアルカリ土類金属ハロゲン化物が反応液に含まれている場合、別途特に添加する必要はないが、添加しても差し支えはない。したがって、アルカリ金属ハロゲン化物又はアルカリ土類金属ハロゲン化物の添加量は特に制限されないが、反応後処理後新たに添加する場合には、出発原料として用いられるマロン酸誘導体又そのエステル誘導体の0.5倍モル〜3倍モルの範囲が好ましい。
【0031】
反応温度は、通常100℃以上で行われ、好ましくは130〜180℃の範囲で行われる。又は、反応時間は、用いる基質によって異なるが、3時間〜25時間である。
【0032】
以下、本発明を実施例によって、より具体的に説明するが、本発明方法はこれら実施方法の記載により限定されるものではない。
【0033】
【実施例】
実施例1
内容積1000mlの反応容器を用いて、これに2,2’−ジクロロエチルエーテル143.0gとマロン酸ジメチル132.1gを仕込み、窒素気流下、110〜120℃に保ちながら、金属ナトリウム46.0gを5時間かけて添加し、その後同温度で5時間攪拌した。次いで、臭化テトラn−ブチルホスホニウム33.9gと水18.0gを加え、150℃で5時間攪拌した。
反応後、トルエン300mlを加え、水300mlで2回水洗した後、トルエンを留去し、残った粗生成物を減圧下精留することにより、沸点48〜48.2℃/0.9mmHgの無色油状物68.9gを得た(粗収率47.8%)。
ガスクロマトグラフィーにより分析したところ、目的物テトラヒドロピラン−4−カルボン酸メチルエステルの純度は、98.1%であった(収率46.9%対2,2’−ジクロロエチルエーテル)。
【0034】
実施例2
内容積1000mlの反応容器を用いて、これに2,2’−ジクロロエチルエーテル143.0g、マロン酸ジメチル132.1g、及びトルエン300mlを仕込み、トルエン還流下、金属ナトリウム46.0gを5時間かけて添加し、その後同温度で5時間攪拌した。
反応後、水300mlで2回水洗し、溶媒を留去した後、無水塩化リチウム84.8g、臭化テトラn−ブチルホスホニウム33.9g、及び水18.0gを加え、150℃で3時間攪拌した。
次いで、トルエン300mlを加え、水300mlで2回水洗した後、トルエンを留去し、残った粗生成物を減圧下精留することにより、沸点101〜103℃/35mmHgの無色油状物78.4gを得た(粗収率54.4%)。
ガスクロマトグラフィーにより分析したところ、目的物テトラヒドロピラン−4−カルボン酸メチルエステルの純度は、95.8%であった(収率52.1%対2,2’−ジクロロエチルエーテル)。
【0035】
比較例1
テトラヒドロピラン−4,4−ジカルボン酸メチルエステル6.06gに、第1表の欄に記載の如く反応試剤を添加し、150℃で3時間攪拌した。
反応後、トルエンを30ml加え良く攪拌した後結晶を濾別し、トルエン溶液をガスクロマトグラフィーにより分析した。その結果を第1表に示す。
【0036】
【表1】
Figure 0005095045
【0037】
この結果、水、ホスホニウム塩、及びアルカリ金属ハロゲン化物またはアルカリ土類金属ハロゲン化物の組み合わせた場合のみ、高収率で目的物を得ることができた。
【0038】
【発明の効果】
以上詳述した本発明の方法によれば、置換モノカルボン酸誘導体、置換モノエステル誘導体、又は置換ケトン誘導体を、高温、高圧な反応条件を必要とせず、かつ反応工程の短い工業的に有利な方法で製造し得るもので、工業的価値は頗る大である。

Claims (3)

  1. 2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換マロン酸誘導体もしくはマロン酸エステル誘導体、又は2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換β−ケトエステル誘導体を、水、ホスホニウム塩、並びにアルカリ金属ハロゲン化物又はアルカリ土類金属ハロゲン化物存在下加熱することを特徴とする2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換酢酸誘導体もしくは酢酸エステル体誘導体又は2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換ケトン誘導体の製造方法
  2. 2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換マロン酸誘導体もしくはマロン酸エステル誘導体が、4−又3−テトラヒドロピラン−1,1−ジカルボン酸又はそのエステル体である請求項1記載の2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換酢酸誘導体もしくは酢酸エステル体誘導体、又は2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換ケトン誘導体の製造方法
  3. ホスホニウム塩が塩化テトラn−ブチルホスホニウム、臭化テトラn−ブチルホスホニウム、塩化テトラフェニルホスホニウム、若しくは臭化テトラフェニルホスホニウムである、請求項1乃至請求項2記載の2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換酢酸誘導体もしくは酢酸エステル体誘導体、又は2−モノ置換もしくは2,2−ジ置換ケトン誘導体の製造方法
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