JP5094314B2 - エレベータ群管理システム - Google Patents

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Description

本発明は、複数台のエレベータの運行を統括管理する群管理システムに関し、特に乗り場やビルの入り口,廊下等で行先階呼びを登録するものに好適である。
乗り場に設置された呼び登録装置で行先階を登録する行先階登録式の群管理が知られ、一般の群管理ではまず乗り場で上または下の方向の呼びを登録して、到着したかごに乗ってから行先階を登録(行先階登録による呼びを行先階呼びとする。)するのに対して、先行して利用者の行先階が分かるため、その行先階に応じて最適なかごを割当てることができる。
例えば、乗り場での利用者の行先階の数が多い場合に(例えば8階床分など)、それらを複数のかごに分けて割当てることにより、1つのかご当たりの停止数を低減でき、各かごの運行効率を上げることが可能となる。これは、出勤時のように玄関が設けられたロビー階から多数の行先階へ向かうような場合に有利である。
しかし、行先階登録式群管理では、割当てられたかごのみが行先階にサービスするため、割当てられていない他のかごが先に到着してもそのかごには乗ることはできない(基本的にかご内には行先階登録ボタンが無い)。従って、混雑時などで割当てられたかごに対する乗り場の待ち客が増加していき、乗りかごに乗り切れない人数に達した時には、群管理システム側が追加のかごを割当てる必要がある。
そこで、乗り場の待ち人数を行先階別に検出して、待ち人数が所定値以上になった時に、割当てかご以外のかごに追加割当てを実施し、追加割当てかごの行先階は、乗り場に登録されている行先階呼び中の待ち人数が最大の階床にすることが知られ、例えば特許文献1に記載されている。
特開平3−216472号公報
上記従来技術では、追加割当てかごの行先階を単に、登録された行先階呼びから決定、つまり、現時点で待ち人数が最大の階床を行先階とするだけなので、かごに乗り切れない待ち客は決定された行先階へ行く乗客とは限らず、後から乗り場にやってきた待ち客が乗り切れない可能性が高くなる。
また、後から乗り場にやってくる待ち客は、登録された行先階へ行くとは限らないので、長待ちの発生や輸送効率の悪化を招くこととなる。さらに、乗客が乗り切れなくなるケースは、混雑時であり、乗り切れなかった乗客の行先階が複数となるケースの方がむしろ多く、不要な追加割当てとなり、乗り切れない待ち客の発生を回避することができない。したがって、追加のかご割当て実施が適正でなく、乗り場の待ち客が後から追加したかごを含めた割当てたかごに乗り込むことができず、さらに長い時間待たされたり、不要な追加割当てが実施されることにより、無駄な停止を増やして輸送効率を悪化させたりする。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、待ち客が次々に増加するような場合であっても、より的確な追加割当てを実施し、乗り切れない待ち客の発生を回避することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、複数台エレベータの運行を管理し、利用者が乗り場において行先階呼びを登録後、前記行先階呼びに応答するエレベータを割当てるエレベータ群管理システムにおいて、各前記エレベータの前記乗場の待ち人数を検出する待ち客センサを備え、前記待ち人数検出値と、各行先階呼びが登録されてからの経過時間と、により行先階呼び別の待ち人数の増加率を算出し、現時点での前記待ち人数検出値に前記行先階呼び別の待ち人数の増加率と時間との積で求められる今後の増加人数を加算して予測待ち人数を求め、該予測待ち人数がしきい値より大きい場合、前記行先階呼び別の待ち人数の増加率が最大の前記行先階呼びに応答するエレベータを追加して割当てるものである。
なお、待ち人数の増加とは、各エレベータ乗り場における待ち人数を検出できる手段(例えば、各エレベータ号機の乗り場に設置されたカメラによる待ち客センサなど)を備えたり、確実に全員が行先階を登録したり、して、待ち人数の増加量,待ち人数の増加率(単位時間当たりの増加人数)を意味している。
本発明によれば、行先階登録式のエレベータ群管理システムにおいて、待ち人数の増加率に応じて行先階呼びに応答するエレベータかごを割当てるので、乗り切れない待ち客の行先階呼びを推定することになり、待ち客が次々に増加するような場合であっても、より的確な追加割当てを実施し、乗り切れない待ち客の発生を回避することができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態を説明する。
図1は、エレベータ群管理システムの構成の一例を表している。このエレベータ群管理システムは、乗り場などで行先階を登録して、その行先階に応じてかごを割当てる行先階登録式の群管理であり、乗り場の待ち人数を行先階別に検出して、待ち人数が所定値以上になった時に、割当てかご以外のかごに追加割当てを実施するにしても、実際のケースでは全ての人が行先階登録するとは考えられない。
例えば、オフィスビルの昼食後半の時間帯では、同じ行先階の人が複数集まって食堂階から自分達の行先階へ戻ることになるが、この場合はその中の誰か1人のみが行先階を登録して割当てかごを確認し、他の人はそれに従えばよく、わざわざ行先階登録することはない。従って、行先階呼び毎の待ち人数の検出値には大きな誤差が発生する可能性がある。そして、行先階呼び1個当たりの予想乗客数を推測するにしても、例えば昼食時の例のように、その時の人数はまちまちであり、適正に予想することは難しい。
図1には、2台のエレベータ乗りかご3A(A号機),3B(B号機)、各エレベータ号機の制御装置2A(A号機の制御装置),2B(B号機の制御装置)、2台のエレベータを統括管理する群管理制御装置1が示され、1階と8階のエレベータ乗り場の状況が示されている(それ以外の階は省略している)。
1階の乗り場の状況について説明する。
利用者が行先階をテンキーなどのボタンによって登録してエレベータの呼びを作る行先階登録装置81があり、行先階を登録すると登録された行先階にサービスするエレベータ号機が表示され、利用者はその号機の前でエレベータを待つことになる。
A号機前のエレベータ乗り場41,B号機前のエレベータ乗り場41Bのそれぞれに対して、A号機の乗り場戸51A,B号機の乗り場戸51Bがあり、A号機の行先階を表示する行先階表示器71A,B号機の行先階を表示する行先階表示器71B,A号機前の乗り場の待ち人数を検出する待ち客センサ61A,B号機前の乗り場の待ち人数を検出する待ち客センサ61Bがある。行先階表示器は液晶表示器や発光ダイオードを用いたLED表示器などであり、待ち客センサはカメラと画像処理装置,赤外線によるセンサ,待ち客のIDタグや無線で発せられている電波を遠隔で検出する装置である。8階の乗り場についても1階の乗り場と同じ要素で構成されている。
以下、群管理制御装置1の詳細を説明する。
入出力手段101では、各エレベータ号機の制御装置からの情報,各階の各エレベータ号機の乗り場にある機器からの情報が入力され、群管理制御装置からの制御指令や出力情報が各エレベータ制御装置,乗り場の各機器に出力される。入出力手段101の情報を基に、割当て手段102では登録された行先階呼びに対する割当てかごの選択を実施し、追加割当て手段103では割当てかごに対する待ち人数の増加に応じてさらに追加の割当てかごの選択を実施する。
割当て手段102について説明する。
1階において、利用者が乗り場の行先階登録装置81で行先階呼びが登録されると、この情報が入出力手段101を通して、割当て手段102に入力される。割当て手段102の内部では、その行先階呼びに対して各エレベータかごを割当てた場合の待ち時間,乗車時間,停止回数,1周時間などを総合的に評価する評価関数の値が割当て評価関数算出手段1021で算出される。そして、各エレベータかごで算出された値を比較して、割当てかご選択手段1022では最も評価の良いエレベータかごを割当てかごに選定する。選定された割当てかごの号機名は入出力手段101を介して、行先階登録装置81に表示される。利用者は割当て号機の前でエレベータが到着するのを待つことになる。
次に、選定された割当てかごに対して、その後に待ち人数が増加した場合に、さらに追加のかご割当てを実施するかどうかを適正に判定して、実施する場合は適正な行先階呼びを選び追加の割当てかごを選定するのが追加割当て手段103となる。
追加割当て手段103では、各階の各エレベータ号機の乗り場に設置された待ち客センサ(1階のA号機ならば待ち客センサ61A)から待ち人数検出値と各行先階呼びの登録時間とを対応させて、行先階呼び別の待ち人数の増加率(時間当たりの増加人数)を増加率算出手段1031で算出する。算出法の詳細は図4,図5により後ほど詳しく説明する。
算出された行先階呼び別の待ち人数増加率を用いて、予測待ち人数算出手段1032により、そのエレベータ号機乗り場の予測待ち人数を算出する。現時点の検出人数に待ち客増加率と時間の積で求められる今後の増加人数を加算することにより、予測待ち人数が算出できる。この予測待ち人数を所定のしきい値と比較して、割当てかごに乗り切れない(乗りあふれる)待ち客が今後発生するか否かを追加割当て実施判定手段1033で判定する。
乗り切れない待ち客が発生すると判定された場合は追加割当て実施とする。追加割当て実施と判定された場合は行先階選定手段1034にて、追加割当てを実施する行先階呼びを選定する。
図1にある1階乗り場のA号機で、A号機には3階と8階の行先階呼びが割当てられており(行先階表示器71Aより)、A号機の乗り場41Aには多数の待ち客が存在している。待ち客の増加率が高く今後乗り切れないことが予測される場合は、この乗り切れない待ち客の行先階呼びが3階か8階かのいずれであるかを選定して、選定した呼びに追加割当てを実施する。
例えば、乗り切れない待ち客の行先階呼びが8階と予測された場合は、8階の行先階呼びをさらにB号機にも追加割当てする。このように追加割当てする行先階呼びを選定するのが行先階選定手段1034となる。乗り切れない待ち客の行先階呼びは各行先階呼びの待ち客増加率によって決定する。これは、待ち客の増加率の高い行先階呼びほど、現時点以降での待ち客増加数が多いと予測され、それだけ乗り切れない待ち客となる可能性が高いことに基づいている。
ここで、図1には示されていないが、待ち人数増加率ではなく、今後の待ち人数の増加数の多い行先階呼びを追加割当ての呼びに選定してもよい。この場合もやはり今後の待ち人数の増加数が多い行先階呼びほど、乗り切れなくなる呼びとなる可能性が高いことによる。
追加割当てする行先階呼びが決まると、割当てかご選択手段1022の処理と同様に、割当て評価関数算出手段1035によって各かごの評価関数値を算出して(但し、既にその呼びを割当てているかごは除く)、追加割当てかご選択手段1036によって最も評価値の良いかごにその行先階呼びを割当てる。
以上の制御の結果、乗り切れないと予測される待ち客の行先階呼びに応じて先行して追加かごを割当てることができ、長待ちの発生を回避することができる。
また、乗り切れない待ち客の行先階呼びを、行先階呼び別の待ち客増加率(時間当たりの待ち客増加人数)に基づいて推定するため、ある人数を超えてその後からやってきた待ち客が乗り切れなくなるという実際の状況に即したより確からしい推定が可能であり、無駄な追加割当ての発生を抑えることができる。
さらに、行先階呼び別の待ち客増加率ではなく、行先階呼び別での今後の待ち人数の増加数を用いても同じ効果が得られる。
図1の追加割当て実施判定手段1033におけるしきい値は、乗りかご内の乗車人数センサ(例えば、乗りかご内のカメラなどによる人数検出センサ300A,300B、かご床下の荷重センサ301A,301B)、対象としている階に到着するまでの各階での乗車人数(乗り場待ち客センサで検出可能)、降車人数(登録された行先階から検出可能)から、対象としている階に到着する直前のかご内乗り人数を推定することで算出する(図10において後ほど説明する。)。
各人が必ず行先階登録をするケースでは、各行先階呼びの登録回数から待ち人数を検出することできる。この場合の各行先階呼びの待ち人数は直接に検出した値であるため、より正確であり、その値より求める行先階呼び別の待ち人数増加率などもより正確に算出できる。従って、図1の増加率算出手段1031で、各行先階呼びの時間当りの登録回数から行先階呼び別の待ち客増加率を算出してもより適正な追加割り当てを実施することが可能である。但し、この場合は各人が必ず行先階登録をするという条件が必要になる。
図1では、各階の各エレベータ号機乗り場に待ち客センサを設置する例を示したが、各階に1つまたは複数個(場所は特定しない)の待ち客センサがある場合でも、画像処理により、各エレベータ号機の乗り場待ち客を識別することによって同じことを実現できる。また乗り場待ち客センサは必ずしも各階に設置する必要はなく、ロビー階,食堂階,大会議室のある階など混雑しやすい階のみに設置してもよい。
次に図2のフローチャートにより、エレベータ群管理システムの追加割当て処理の流れに説明する。この処理の流れに従うことによって、乗り切れない待ち客の行先階呼びが複数個ある場合でも、順々に乗り切れない乗客に対する行先階呼びを予測して選定することにより、各呼びに対する追加かごの割当てを適正に実施することが可能となる。以下、図2の詳細を説明する。
追加割当て判定処理を実施する時間か否かを判定する(ST01)。この判定は周期的に繰り返して実施する。つまり、ある周期(△tとする)で追加割当てが必要かどうかを定期的にチェックしている。追加割当て判定処理を実施する時間の場合は、まず各階床を繰り返しループで走査する階床ループ処理を実行する(ST02)。ここではiを階床を表す変数にして、最下階から始めて最上階まで順にループ処理により走査する。
次に各エレベータ号機をループ処理で走査するエレベータ号機ループ処理を実行する(ST03)。ここではkを号機を表す変数にして、1号機から最終号機(kmax)まで順にループ処理による走査する。尚、号機名はアルファベットで表しているが、ここでの処理のみ数字で表すことにする。各数字はアルファベットの順に対応すると考えればよい(例えばA号機は1号機に対応)。以下が2つのループ内での処理となる。
まずi階のk号機に対して行先階呼びが割当てられているかどうかを判定する(ST04)。割当てが無い場合は以下の処理を飛ばして次の号機へ処理を移す(ST13)。割当てられている場合は、k号機に割当てられている各行先階呼びに対する呼び別の待ち人数を算出する(ST05)。
各行先階呼びの登録時間,その時の待ち人数検出値,過去データより推定される各行先階への利用人数比率などのデータより算出できる。算出された各行先階呼び別の待ち人数と各行先階呼びの経過時間から、その時間における各行先階呼び別の待ち人数の増加率(時間当たりの待ち客の増加数)を算出する(ST06)。この増加率に割当てかごが到着するまでの今後の経過時間を乗ずることにより今後の増加分を算出でき、これに現時点の待ち人数を加えることにより(ST05で算出済み)、各行先階呼び別の予測待ち人数が算出される(ST07)。そして各行先階呼び別の予測待ち人数の総和を求めることによって当該かご(i階のk号機)の乗り場における予測待ち人数が算出される(ST08)。
算出された予測待ち人数がしきい値より大きいか否かを判定して乗り切れない待ち客が発生するか否かを予測する(ST09)。予測待ち人数がしきい値よりも小さい場合は乗り切れない待ち客は発生しないとして次の号機へ処理を移す(ST13)。予測待ち人数がしきい値より大きい場合は、乗り切れない待ち客の発生を防ぐため、その行先階呼びを推定して事前に追加割当てを実施する。具体的には、追加割当てをまだ実施していない行先階呼びの中から、待ち客増加率(ST06で算出済み)が最大の行先階呼びを追加割当てする行先階呼びに選定する(ST10)。そして上記で選定した行先階呼びに対して、追加割当てかごを評価関数に基づいて選定し(ST11)、追加割当てを実施する。以上の処理を割当て行先階呼びのある全ての号機,全ての階床について実施する(ST13,ST14)。
以上、図2に示したフローチャートによって、予測待ち人数がしきい値を超える度に(乗り切れない待ち客発生を予測する度に)、追加割当てを行う行先階呼びを順次選定して、先行で追加割当てを実施することができる。その結果、複数の行先階呼びに対して乗り切れない待ち客が発生する場合でも、その発生する順番に応じて先行して追加割当てを実施でき、乗り切れない待ち客の発生を回避することができる。
図3は図2のフローチャートに基づいて順次行先階呼びを追加割当てする様子を表している。図3(a)は追加割当て実施前の1階でのエレベータ乗り場の状況を表しており、A号機には5階,8階,11階の行先階呼びが割当てられており(行先階表示器71Aに表示)、B号機には3階と12階の行先階呼びが割当てられ(行先階表示器71Bに表示)、C号機には7階の行先階呼びが割当てられている(行先階表示器71Cに表示)。A号機の乗り場には既に待ち客が多数集まっている。
図3(a)の状況から時間が経過した後の状況が図3(b)となる。A号機の乗り場にはさらに待ち人数が増加しており、待ち客センサの検出情報を介して、この時点で予測待ち人数からA号機かごが到着する前に乗り切れない待ち客が発生することが判定される(図2の処理ST05〜ST09で実施)。そこで、その時間での各行先階呼び(5階,8階,11階)の待ち人数の増加率から最大の行先階呼びに対して追加割当てを実施する。この例では11階の行先階呼びの増加率が最大と判定されて、11階の呼びをA号機以外のエレベータに追加割当てする(図2の処理ST10で実施)。評価関数による評価の結果、C号機が追加割当てかごと選定されて(図2の処理ST11で実施)、C号機に11階の行先階呼びが追加される(図2の処理ST12で実施)。C号機の行先階表示器71Cには11階の行先階が新たに表示される(71CP)。従って、これ以降に乗り場にやってくる11階を行先階とする利用者はC号機の方でも待つことができる(A号機の前で待つ可能性もあるが、既に混雑しており、C号機の前で待つ可能性が高い)。
また、行先階登録装置で11階が登録された場合もC号機が割当て号機と表示されるため、やはり利用者はC号機で待つようになる。この結果、11階を行先階とする利用者がC号機に振り分けられて、A号機に対する乗り切れない待ち客の発生可能性は一旦抑えられることになる。
さらに時間が経過してなおもA号機の乗り場の待ち人数が増加した場合の状況が図3(c)で表されている。待ち人数が増加したため、再度、予測待ち人数からA号機かごが到着する前に乗り切れない待ち客が発生することが判定される(図2の処理ST05〜ST09で実施)。そこで、今度は既に追加割当てを実施した11階の呼びを除いた5階と8階の行先階呼びから最も待ち客増加率の大きい行先階呼びを次の追加割当て呼びに選定する(図2の処理ST10で実施)。尚、11階の呼びを除く理由は、11階の呼びについては既にC号機に追加割当てを実施しており、新たに到着した11階を行先階とする利用者はそのほとんどがC号機の方で待つ(A号機乗り場には行かない)ことによる。
待ち客増加率の最も大きい行先階呼びを仮に5階とすると、5階の行先階呼びに対して追加割当てが実施される。割当て号機はB号機と選定されて(図2の処理ST11で実施)、B号機に5階の行先階呼びが追加割当される(図2の処理ST12で実施)。B号機の行先階表示器71Bには5階の行先階表示(71BP)が追加されて、新たに乗り場に到着した5階を行先階とする利用者はB号機の乗り場の前で待つことになる。また5階の行先階呼びが行先階登録装置で新たに登録された場合も割当て号機はB号機が表示される。この結果、新たに増加する5階を行先階とする利用者はB号機の乗り場で待つようになり、A号機の待ち客の増加は再び抑制されて、乗り切れない乗客が発生することを未然に回避できる。
複数の行先階呼びに対して、乗り切れない待ち客が発生するような場合でも、順次乗り切れなくなる行先階呼びを予測して、先行で追加割当てを実施することによって、乗り切れなくなる待ち客の発生を回避することができる。
複数の行先階呼びに対しても適正に追加割当てをできる理由は、まず待ち客の増加を予測にすることによって事前に乗り切れない待ち客の発生を予測することが第一にあり、乗り切れない待ち客の発生が予測された場合は、その都度順次、待ち客増加率の最も行先階呼びを追加割当ての呼びに選び出すことが第二にある。事前に乗り切れなくなることを予測することで、実際に乗り切れなくなる事象が発生するまでの猶予時間を確保でき、この猶予時間で順次行先階呼びを追加することが可能となる。つまり、第1の追加割当てによってその行先階呼びの待ち人数増加を抑え、さらに待ち人数が増加するならばそれに応じて第2,第3と順次追加割当てをすることによって、結果的に必要な行先階呼びにのみ適切に追加割当てを実施することができる。
図4は、図1に示した追加割当て手段103の詳細構成を示している。図1と同じ要素については、図1と同じ符号を付している。以下、図4により追加割当て手段の詳細を説明する。
入出力手段101を介して得られる各階の各エレベータ号機に対する乗り場待ち客センサのデータより、号機別乗り場待ち人数検出手段1042では、各エレベータ号機の乗り場待ち人数が検出される。例えば図3(a)の例では、1階、A号機の乗り場待ち客人数は7人と検出される。また行先階呼びの登録からの経過時間検出手段1044では、各行先階登録装置からの呼び登録信号を基に、各行先階呼びの登録されてからの経過時間が記録される。図3(a)では、1階、A号機に割当てられている11階の行先階呼びは登録から20秒経過と記録される。
階間交通需要データ蓄積手段1041では、乗車階と降車階(行先階)の交通需要(時間当たりの利用人数)のデータが2次元の行列形式(車などの交通分野ではOD(Origin-Destination)行列とも呼ばれる。)で蓄積される。この階間交通需要データは、時間帯別(例えば出勤時,昼食前半時など)や交通流モード別(アップピーク交通流モードなど)にその特徴を分類されて蓄積される。例えば、アップピーク交通流の乗車階1階,降車階5階の階間交通需要データは21人/5分間などのように蓄積される。
この階間交通需要データは、乗車階での乗り人数と降車階での降り人数(図1のかご内乗り人数検出センサ300Aや荷重センサ301で検出)、行先階呼びが登録された階とその行先階情報などを基にして算出することができる。階間交通需要算出手段1043では、その時の時間帯または識別した交通流モードに対応する階間交通需要データ(階間交通需要データ蓄積手段より得られる)、さらに直前までの階間交通需要データ(例えば直前までの10分間の階間交通需要など)に基づいて、現時点およびそれ以後に予測される階間交通需要データが算出される。
行先階呼び別の待ち人数算出手段1045では、各号機の乗り場待ち人数検出値,各行先階呼びの登録からの経過時間,階間交通需要データから、各行先階呼びに対する待ち人数が算出される。この算出方法について、図5,図6を用いて以下その詳細を説明する。
図5は、行先階呼び別の待ち時間算出法の考え方を示している。図5のグラフは横軸G05が時間、縦軸G06が乗り場待ち人数を表しており、時間経過に対する乗り場待ち人数の推移を表している。ここでは、図3に示したA号機乗り場の状況を例にして説明する。
11階の行先階呼びが登録されて(図5中の11階呼び登録時点)、時間経過と共にA号機の乗り場待ち人数検出値(乗り場待ち客センサで検出)が増加していく(図5のグラフ中の実線のG01部分)。その後に8階の行先階呼びが登録される(図5中の8階呼び登録時点)。ここで、8階呼びの登録時点もしくはその直前の時点でのA号機の乗り場待ち人数検出値をm1とする。
8階呼び登録後も乗り場待ち人数の検出値は増加していく(図5のグラフ中の実線のG02部分)。そして5階の行先階呼びが登録される(図5中の5階呼び登録時点)。ここで、8階呼び登録時点から5階呼びの登録時点もしくはその直前の時点まで時間におけるA号機の乗り場待ち人数検出値をm2とする。
5階の行先階呼びが登録されてからも待ち人数検出値は増加して現在の時点となる(図5のグラフ中の実線のG03部分)。ここで、5階の呼びが登録されてから現時点までの時間におけるA号機の乗り場待ち人数検出値をm3とする。また、11階呼び登録時点から現時点までの経過時間をtY1、8階呼び登録時点から現時点までの経過時間をtY2、5階呼び登録時点から現時点までの経過時間をtY3とする。サフィックスY1,Y2,Y3はそれぞれ発生順の呼びを表すものとし、今の場合、11階呼び,8階呼び,5階呼びを表している。
待ち人数検出値m1,m2,m3に対する行先階呼び別の待ち人数を分析すると、まずm1は全て11階の行先階呼びに対する待ち人数であり、次式のようになる。
m1=m1,Y1 (1)
ここで、m1,Y1はm1中のY1呼び(11階呼び)の待ち人数を表すものとする。m2については、11階呼びと8階呼びの待ち人数が含まれており、次式のようになる。
m2=m2,Y1+m2,Y2 (2)
ここで、m2,Y1はm2中のY1呼び(11階呼び)、m2,Y2はm2中のY2呼び(8階呼び)の待ち人数を表すものとする。
同様にm3については、11階呼び,8階呼び,5階呼びの待ち人数が含まれており、次式のようになる。
m3=m3,Y1+m3,Y2+m3,Y3 (3)
ここで、m3,Y1はm3中のY1呼び(11階呼び)、m3,Y2はm3中のY2呼び(8階呼び)、m3、Y3はm3中のY3呼び(5階呼び)の待ち人数を表すものとする。
現時点におけるY1呼び(11階呼び),Y2呼び(8階呼び),Y3呼び(5階呼び)の待ち人数をmY1,mY2,mY3とすると、それぞれ次のように表すことができる。
Y1=m1,Y1+m2,Y1+m3,Y1 (4)
Y2=m2,Y2+m3,Y2 (5)
Y3=m3,Y3 (6)
従って、式(1)〜(3)における各行先階呼びの比率が分かれば、式(4)〜(6)より、mY1,mY2,mY3を求めることができる。
各行先階呼びの比率を図4の階間交通需要算出手段1043で求められる現時点での階間交通需要データより求めることする。この階間交通需要データは、過去の同じ時間帯または同じ交通流モードの交通需要データと直前の交通需要データを組合わせて算出されたものであるため、上記の比率を推定するのに最も可能性が高いデータと考えられる。図6が算出された現時点での階間交通需要データを表している。図6の表(2次元行列に対応)の列方向が乗車階を表しており、行方向が降車階を表している。表の各要素が乗車階,降車階(行先階)に対する交通需要(時間当たりの利用人数)を表している。図6より、乗車階1階,降車階11階の交通需要データはn1,11であり、乗車階1階,降車階8階の交通需要データはn1,8、乗車階1階,降車階5階の交通需要データはn1,5となる。この各データを用いて、11階呼びと8階呼びの待ち人数比α:(1−α),11階呼び,8階呼び,5階呼びの待ち人数比β:γ:(1−β−γ)の未知数α,β,γはそれぞれ次のように推定できる。
α=n1,11/(n1,11+n1,8) (7)
β=n1,11/(n1,11+n1,8+n1,5) (8)
γ=n1,8/(n1,11+n1,8+n1,5) (9)
α,β,γを用いるとm2,Y1,m2,Y2,m3,Y1,m3,Y2,m3,Y3は次のように算出できる。
2,Y1=α・m2 (10)
2,Y2=(1−α)・m2 (11)
3,Y1=β・m3 (12−1)
3,Y2=γ・m3 (12−2)
3,Y3=(1−β−γ)・m3 (13)
式(4)〜(10)および式(10)〜(13),式(1)より、待ち人数検出値m1,m2,m3から求めたい各行先階呼び別の待ち人数の推定値mY1,mY2,mY3は次のように算出することができる。
Y1=m1+α・m2+β・m3 (14)
Y2=(1−α)・m2+γ・m3 (15)
Y3=(1−β−γ)・m3 (16)
算出された各行先階呼びに対する待ち人数と各行先階呼びの登録からの経過時間から、行先階呼び別の待ち人数の増加率(時間当たりの増加人数)が増加率算出手段1031により計算される。具体的には次式のように計算される。
Y1呼び(11階呼び)の待ち人数の増加率=mY1/tY1 (17)
Y2呼び(8階呼び)の待ち人数の増加率=mY2/tY2 (18)
Y3呼び(5階呼び)の待ち人数の増加率=mY3/tY3 (19)
予測待ち人数算出手段1032では、行先階呼び別の待ち人数,行先階呼び別の待ち人数の増加率から割当てかごが到着する予測時間(割当てかごの到着予測時間算出手段1046で算出)までの間での予測待ち人数が算出される。この予測待ち人数は図5のグラフ中、点線のG04部分に対応する。この予測待ち人数を基にして乗り切れない待ち客が発生するかどうかを事前に予測する。予測待ち人数の算出法は現時点から割当てかご到着までの予測時間をtfとして次のようになる。
予測待ち人数=mY1+(mY1/tY1)・tf+mY2+(mY2/tY2)・tf+mY3+(mY3/tY3)・tf (20)
つまり、各行先階呼びの現時点の待ち人数とその増加率と予測時間の積を加算することによって求めることができる。また式(20)は次のように変形できるため、現時点の乗り場待ち人数検出値と各行先階呼びの増加率と予測時間からも算出することができる。
予測待ち人数=(m1+m2+m3)+{(mY1/tY1)+(mY2/tY2)+(mY3/tY3)}・tf (21)
算出した予測待ち時間としきい値算出手段1047で算出されたしきい値とを比較することによって、乗り切れない待ち客が発生するか否かを追加割当て実施判定手段1033にて判定する。乗り切れない待ち客が発生すると判定した場合は、追加割当てを実施する。例えば図5のグラフの場合は、予測待ち人数(点線部分G04)が判定しきい値G07を超えているため、乗り切れない乗客が発生すると予測して、事前に追加割当てを実施することを判定する。
乗り切れない乗客発生を判定するしきい値は、図10のフローチャートに従って算出する。以下、図10のフローチャートを説明する。
追加割当て実施判定しきい値を算出するエレベータ号機(k号機)と対象階(i階)を設定する(ST20)。現時点でのk号機の乗り人数P1をかご内乗り人数センサや荷重センサによって検出する(ST21)。k号機がi階に到着する直前までの割当て行先階呼びをもつ各階でのk号機への乗り込み人数P2を検出する(ST22)。この乗り込み人数P2は乗り場待ち客センサにより検出する。またk号機がi階に到着する直前までの行先階登録された各階でのk号機への降り人数の合計P3を算出する(ST23)。この各階での降り人数の合計P3は、既に説明した行先階呼び別の予測待ち人数の算出を各階で実施することにより、その行先階から各階の降り人数を算出できる。k号機にi階が行先階登録されている場合は、i階での降り人数P4を算出する(ST24)。i階での降り人数P4も行先階呼びがi階となっている各階の予測待ち人数(対象はk号機)を合計することにより算出できる。尚、どの階にもi階が登録されていない場合はP4は零とする。以上で算出したP1,P2,P3,P4を基にして、追加割当ての判定しきい値PTを次の式により算出する(ST25)。
PT=PN−{P1+P2−(P3+P4)}+PM (22)
式(22)において、PNはk号機の乗りかごの乗車定員、PMはマージンを表す。
以上のように、かご内の乗り人数,行先階別に推定した乗り込み人数,降り人数を用いてしきい値を定めることによって、i階でのk号機に対する乗り切れない待ち客の発生をより正確に判定することができる。その結果、必要に応じた追加割当てを実施でき、特に輸送効率を悪化させる無駄な追加割当てを抑えることができる。これは特に行先階別の予測待ち人数を推定していることによる。
図4に戻り、追加割当て実施判定手段1033にて、予測待ち人数がしきい値を超えており追加割当てを実施すると判定した場合は、次に追加割当てを実施する行先階呼びを行先階選定手段1034で選び出す。追加割当て実施の行先階呼びは、行先階呼び別の待ち客増加率が最大となる呼びに選定する(この増加率は増加率算出手段1031によって)。待ち客増加率によって追加する行先階呼びを決めるのが特徴の一つであり、図11により説明する。
図11は時間軸Z04に対して、各行先階呼びの待ち人数が時間と共に増加する様子を長方形の面積によって表したものとなっている。行先階呼びY1に対する待ち客増加数が長方形Z01によって表されており、この長方形Z01の左端の辺が行先階呼びY1が登録された時点であり、縦の辺の長さ(上下の辺間の間隔)がY1階呼びに対する待ち人数増加率mY1/tY1を表している。また、長方形Z01の面積は各時間におけるY1呼びの待ち人数を表している。
例えば、Y1階呼びの登録時点から現時点までの時間tY1における面積は現時点での待ち人数を表している。現時点以降(現時点より右側の領域)は先の時間に生じる待ち人数を表している。ここで、長方形Z01では待ち人数増加率mY1/tY1を一定値としているが、実際には時間によって増加率が変動するのであるが、平均的に見るとmY1/tY1の値となっており、このように近似する。尚、行先階登録を各人が必ず実行する場合は、平均値ではなくその時点毎に算出した増加率を用いることでも良い。
登録時点から現時点までの平均増加率で現時点以降も待ち客が増加することが予測されるため、図11の長方形Z01のように、現時点以後も同じ増加率で待ち客が増加するものとして待ち人数を予測する。行先階呼びY2階に対する待ち人数(長方形Z02)、行先階呼びY3階に対する待ち人数(長方形Z03)についても、行先階呼びY1階と同様になる。
例えば、行先階呼びY2階の待ち人数を表す長方形Z02は、左端の辺が行先階呼びY2の登録時点に対応しており、縦の辺の長さが待ち人数増加率mY2/tY2となる。図11に示すように現時点以降も行先階呼びY1,Y2,Y3の待ち人数はそれぞれの増加率で増加していき、その結果、図11中の点線Z05で示される時点で、かごに乗り切れずに乗りあふれが発生する人数に達すると予測される。各長方形の点線Z05から右側の面積が乗り切れない待ち客の人数に対応しており、この面積は長方形の縦辺の長さである待ち人数増加率に比例している。
従って、乗り切れない待ち客人数は待ち人数増加率に比例して発生しやすいと予測され、増加率が最も大きい行先階呼びから順に追加割当てを実施している。図11の場合は、行先階呼びY1階の待ち客増加率が最大のため、まずY1階呼びに対して追加割当てを実施する。
従来技術では例えば待ち人数が最も多い行先階呼びに追加割当てを実施することとしていたが、実際には先に到着した順にかごに乗り込むため、乗り切れなくなるのは後から到着する待ち客になる。待ち人数が多くても先に乗り場に到着していればその呼びに対しては乗りあふれが発生する可能性は小さい。一方、待ち人数増加率を用いれば、乗りあふれとなる人数に達してから後に乗り場にやってくる人の行先階は増加率の大きさに従って生じる可能性が高いと考えられ、より正確に予測することができる。尚、図11の場合は行先階呼びY1階が待ち人数,待ち人数増加率共に最大となっているが、例えば、Y1階呼びの長方形の横辺の長さが短い場合を考えると、待ち人数が小さくても、増加率が大きいために追加割当て呼びとして選定される場合となる。
上記では、各行先階呼びの増加率を平均値で扱ったが(そのため一定値となる)、時間毎に細かく算出して、より時間的に近い領域の増加率を使用してもよい。またある時間で見て、時間的に近いほど重みを大きくして重み付け線形和で求めても良い。
また、行先階呼び登録をほぼ全員が実施する場合は、各行先階呼びの待ち人数増加率を時々刻々と高精度に計算できるため、このように算出した待ち人数増加率を用いてもよい。待ち人数増加率の変化の傾向から先の時点の予測増加率を用いても良く、正午のようにある時間スケジュールによって増加率が予測できる場合は、その予測増加率を用いることでより正確に乗りあふれる行先階呼びを選定することができる。
上記では、各行先階呼びの増加率に基づいて追加割当てを実施する行先階呼びを選定することとしたが、増加率ではなく、今後の待ち人数の増加量(現時点以降に増加する待ち人数の予測値)に基づいて、追加割当てを実施する行先階呼びを選定しても同じ効果が得られる。何故なら、図11のように現時点以降に増加する待ち人数の予測値(各長方形の現時点を示す点線から右の部分の面積)は、増加率と予測時間を乗じた値となり、予測時間は各エレベータ号機で同じとなるため、結局、今後の待ち人数の増加量は増加率に比例して決まることによる。今後の待ち人数の増加量が多い行先階呼びほど、乗りあふれの人数に達した後にやってくる利用者がその行先階である可能性が高い。従って、今後の待ち人数の増加量(現時点以降に増加する待ち人数の予測値)の大きさによって、追加割当てを実施する行先階呼びを選定しても乗り切れない待ち客が発生する行先階呼びを適正に推定することでも良い。
図4において、行先階選定手段1034で選定された行先階呼びは追加割当て情報記憶手段1048に記憶されて、再度、当該階の当該エレベータ号機で乗り切れない待ち客発生が予測された場合は、既に追加したエレベータ号機を外した号機の中から追加割当て号機を選定する。追加割当てかご選択手段1036では、選択された行先階呼びに対する割当てかごを評価関数に基づいて選定する。
図7は、行先階呼び別の予測待ち人数データの算出例を示している。この特徴は、行先階呼びY2に対して既に追加割当てが実施されている場合に良い。
以下、具体的に説明する。
割当てられている行先階呼びがY1階呼び,Y2階呼び,Y3階呼びの3個があり、それぞれの待ち人数(例えば図4の行先階呼び別の待ち人数算出手段1045で算出)、呼び経過時間,待ち客増加率が図7の表のようになっている。また追加割当ての状況(図4の追加割当て情報記憶手段1048で記憶)は、Y2呼びが既に追加割当てが実施され、それ以外は実施されていない状況となっている。この時の予測待ち客増加率は、図7の表のようにY2呼びの値だけ0.2の係数が乗じられている。この係数が、追加割当てによって別のエレベータ号機に新たな利用者が割り振られる作用を表しており、この場合は追加割当て実施以降にやってくる行先階Y2の利用者に対して、その80%が追加した割当てエレベータ号機を利用し、残り20%が前から割当てられているエレベータ号機を利用するものとしている。後者のエレベータ号機の行先階表示器にもY2階が表示されているため(行先階表示器がある場合)、こちらを利用する人も若干はいることを考慮している。
このように追加割当てによる効果を予測待ち客増加率の低減(図7の場合は係数を乗算)として反映させることで、追加割当て後の予測待ち人数をより正確に推定でき、これにより、複数の行先階呼びに対して乗り切れない待ち客が発生する場合も、順次それによる待ち人数増加を捉えることができ、追加割当てを実施することができる。
図8は、行先階呼び別に順次追加割当てが実施できる理由を説明している。以下、図8を説明する。
図8(a)のグラフは横軸が時間軸、縦軸が乗り場待ち人数を表しており、実線G10が検出した乗り場待ち人数の時間推移を表し、点線G11がその予測値を表している。乗り場待ち人数の予測値を表す点線G11は、判定しきい値G07を超えており、割当てかごが到着する前に乗りあふれが発生することを予測している。そこで、Y1階の行先階呼びに対して追加割当て実施を判定する。
その結果、図8(b)のように待ち人数の予測値を表す点線G11は点線G12のように傾きが下がり、乗りあふれ発生が回避されるようになる。これは図7で述べたように予測待ち客増加率の低減作用を入れたことによるもので、具体的には、Y1階呼びの予測待ち客増加率が追加割当てによって下がるため、点線G12のように増加の傾きが小さくなる。
しかし、しばらく時間経過後に今度はY2階呼びの待ち人数が急増していることが検出されて、待ち人数予測値は点線G12から点線G13に移る。この結果、再びしきい値を超えるため、乗りあふれが発生することが予測されて、Y2階呼びに対して追加の割当てが実施される。
このように追加割当ての作用を考慮して、行先階呼び別の待ち人数増加率を修正して乗り場待ち人数を予測するため、複数の行先階呼びに対して乗り切れない待ち客が発生する場合でもそれに対応して、各行先階呼びに順次追加割当てを実施することができる。既に説明した図3(a)から図3(b),図3(c)に示すような順次の追加割当てを実施することが可能となる。
図9は特徴の一つである予測待ち人数によって乗り切れない乗客発生を事前予測して、先行で追加割当てすることの利点を示している。以下、図9を説明する。
図9(a)は待ち人数検出値により乗りあふれ発生を判定するケース(従来技術)、図9(b)は待ち人数予測値により乗りあふれ発生を判定するケース(本実施例)を表しており、両者の対比によって後者のメリットを説明する。
図9(a)について、グラフは横軸が時間軸、縦軸が乗り場待ち人数を表している。グラフの実線は待ち人数の検出値を表しており、点線の乗りあふれ発生レベルを超えた時点で乗りあふれ発生が検出される。従って、これ以降(現時点以降)に到着する待ち客に対しては、各行先階呼び毎に確実に追加割当てを実施して、追加かごへ導く必要がある。しかし、各利用者の行先階を知ることは実際のケースでは非常に難しい。何故なら、各人が確実に行先階登録するわけではなく、例えば行先階表示器があれば先にそれを見て自分の行先階があることを確認した場合は登録をしない。また行先階表示器が無い場合でも多数いる待ち客の中に自分の行先階に行く人を見つけた場合にはその号機で待つため、やはり行先階登録はなされない。このように待ち人数検出値に基づいて乗りあふれ発生を判定する場合は、その後の待ち客の行先階を正確に検出して追加割当てを実施しなければならず、行先階の検出が難しい実際ケースではなかなか適切には実施できず、結局乗りあふれが発生する可能性が大となる。
これに対して図9(b)は待ち人数予測値により乗りあふれ発生を判定するケースであり、グラフ内の太い点線によって今後の待ち人数を予測して乗りあふれ発生を判定している。この方法では、実際の乗りあふれ発生までに時間的な余裕があるためにその後に到着する待ち客に対して、ある程度の確からしさで行先階呼びへの追加割当てを実施すればよい。各エレベータ号機の乗り場に行先階表示器がある場合など行先階が確実に登録されない場合には非常に有効となる。また時間的な余裕があるために、図8で説明したように乗りあふれ発生を予測する度に順次行先階呼びを追加することができる。つまり、複数個の行先階呼びに対して乗りあふれが発生するような場合は、本例で示した待ち人数予測値による判定が非常に有効となる。
図12は追加割当て実施の他の実施例を表している。以下、図12を説明する。
図12のグラフは横軸が時間、縦軸が乗り場待ち人数を表しており、グラフの実線G20が乗り場待ち人数の検出値を表している。この特徴は乗り切れない待ち客発生のしきい値を複数設けたことにあり、具体的には、判定しきい値A(線G21A),判定しきい値B(線G22),判定しきい値C(線G23)の3つのしきい値により乗りあふれ発生を検出する。このように複数のしきい値を設けて、小さいしきい値から順に待ち人数検出値がそれを超える度に順次その時に待ち人数が最大の行先階呼びに対して追加割当てを実施する。行先階呼び別の待ち人数の算出法は既に図5,図6により説明した方法を用いる。しきい値を複数設けて、しきい値を超えるたびに順次行先階呼びを追加することによっても、複数の行先階呼びに乗りあふれが発生するケースに対応することができる。
本発明による一実施の形態のエレベータ群管理システムを示すブロック図。 一実施の形態によるエレベータ群管理システムの追加割当て処理のフローチャート。 一実施の形態によるエレベータ群管理システムの動作例を示す図。 一実施の形態による追加割当て手段の詳細を示すブロック図。 一実施の形態による行先階呼び別の予測待ち人数算出方法を示すグラフ。 一実施の形態による階間交通需要データを示すグラフ。 一実施の形態による行先階呼び別の待ち人数データを示す表。 一実施の形態による行先階呼び別の追加割当ての実施過程を説明するグラフ。 従来例及び一実施の形態と対比して説明するグラフ。 一実施の形態による追加割当て実施の判定しきい値の算出を示すフローチャート。 一実施の形態による行先階呼び別の待ち人数算出の詳細を説明するグラフ。 本発明による一実施の形態の追加割当て実施を説明するグラフ。
符号の説明
1 群管理制御装置
2A エレベータ号機の制御装置
3A エレベータかご
41A エレベータ号機の乗り場
51A 乗り場戸
61A 待ち客センサ
71A 行先階表示器
81 行先階登録装置
101 入出力手段
102 割当て手段
103 追加割当て手段
300A 人数検出センサ
301A 荷重センサ
1021 割当て評価関数算出手段
1022 割当てかご選択手段
1031 増加率算出手段
1032 予測待ち人数算出手段
1033 追加割当て実施判定手段
1034 行先階選定手段
1035 割当て評価関数算出手段
1036 追加割当てかご選択手段

Claims (4)

  1. 複数台エレベータの運行を管理し、利用者が乗り場において行先階呼びを登録後、前記行先階呼びに応答するエレベータを割当てるエレベータ群管理システムにおいて、
    各前記エレベータの前記乗場の待ち人数を検出する待ち客センサを備え、前記待ち人数検出値と、各行先階呼びが登録されてからの経過時間と、により行先階呼び別の待ち人数の増加率を算出し、
    現時点での前記待ち人数検出値に前記行先階呼び別の待ち人数の増加率と時間との積で求められる今後の増加人数を加算して予測待ち人数を求め、
    該予測待ち人数がしきい値より大きい場合、前記行先階呼び別の待ち人数の増加率が最大の前記行先階呼びに応答するエレベータを追加して割当てることを特徴とするエレベータ群管理システム。
  2. 請求項1に記載のものにおいて、前記しきい値は、前記エレベータ内の乗車人数と、対象としている行先階に到着するまでの各階での乗車人数及び降車人数とから、対象としている階に到着するかご内乗り人数を算出し、その値を乗りかごの乗車定員から引いた値とすることを特徴とするエレベータ群管理システム。
  3. 請求項1に記載のものにおいて、各エレベータの前記待ち人数検出値と、各行先階呼びが登録されてからの経過時間と、階間交通需要データとから、各行先階呼び別の待ち人数及びその増加率を算出し、割当てられたエレベータが到着する予測時間までの予測待ち人数を算出することを特徴とするエレベータ群管理システム。
  4. 請求項1に記載のものにおいて、前記待ち客センサは、各階の各エレベータの乗り場に設置されたことを特徴とするエレベータ群管理システム。
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