JP5094145B2 - 棚装置及び製品パレットへのワーク載置方法 - Google Patents

棚装置及び製品パレットへのワーク載置方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えばレーザ加工機あるいはプラズマ加工機などのごとく、板状のワークの加工を行う板材加工機に対して供給する素材を収容自在かつ板材加工機において加工された後のワーク(製品)を収容自在な複数の棚を備えた棚装置及び棚装置においての製品パレット、加工パレットに対する製品、ワークの載置方法に係り、さらに詳細には、棚装置から板材加工機へ移送される加工パレットに対して、予めX,Y方向の原点位置決めを行ったワークを載置する機能を備えた棚装置に関する。
例えばレーザ加工機,プラズマ加工機などのごとき板材加工機に対して、四角形の板材のワークを搬入し、加工後のワーク(製品)を搬出する機能を備えた棚装置が開発されている。この種の棚装置は、本体フレームに複数段に備えられた棚に対して、板状のワークを載置した素材パレットが出入れ自在に備えていると共に、製品を載置した製品パレットが出入れ自在に備えられている。そして、各棚に対して素材パレット,製品パレットの出入れを行うためのエレベータ装置が前記本体フレームの一側に上下動自在に備えられている。
さらに、棚装置における一部の棚内には、素材パレット上に積載されているワークの一枚取りを行うための一枚取り装置が備えられている。そして、上記一枚取り装置によって吸着されたワークを載置して板材加工機へ移送される加工パレットを備えていると共に、板材加工機において加工されたワーク(製品)を前記加工パレットから受け取って前記製品パレットへ載置するためのフォーク装置が備えられている(例えば特許文献1参照)。
特開2001−97505号公報
前述のごとき棚装置において、一枚取り装置によって一枚取りされたワークを加工パレット上に載置するとき、加工パレットに対してワークの位置決めを行うために、加工パレットにはワークと当接して位置決めを行うための位置決めピンが立設されているのが並通である(この点に関して、前記特許文献には詳細な説明はない)。したがってワークにレーザ加工を行う場合、前記位置決めピンとレーザ加工ヘッドとが干渉し、デッドゾーンを生じることがあるという問題がある。
また、一枚取り装置において吸着されたワークを加工パレット上に載置するとき、ワークの外部に位置する吸着パッドが加工パレット上の剣山等に接触して損傷を生じることがあるなどの問題もある。さらには、素材パレットが加工パレットの下方に位置することがあり、加工パレット上のスクラップが素材パレットに積載されている素材上に落下することがあるという問題がある。
また、従来の棚装置においては、フォーク装置は棚装置における本体フレームに対して出入する構成であるから、フォーク装置が出入りするための領域が必要であり、全体的な占有面積が大きくなるという問題がある。
本発明は、前述のごとき従来の問題に鑑みてなされたもので、板状のワークを載置した素材パレットを収容自在な棚及び加工後の製品を載置した製品パレットを収容自在な棚を備えると共に、一枚取り位置に位置決めされた素材パレット上のワークを一枚取りするための一枚取り装置を備え、かつ前記各パレットを所望の棚へ搬出入自在なエレベータ装置を上下動自在に備えた棚装置であって、前記一枚取り位置に上下動自在に備えたワーク吸着装置をX軸方向へ移動自在に備えると共に、前記ワーク吸着装置に保持されたワークを当接して当該ワークのX軸方向の位置決めを行うためのX軸方向ストッパを、X軸方向の原点位置へ位置決め自在に備え、前記ワーク吸着装置から受け取ったワークをY軸方向へ移動位置決め自在なワーク移動手段を備えたフォーク装置を、前記ワーク吸着装置の下側において上下動自在に備えると共に、前記フォーク装置上のワークのY軸方向の原点位置決めを行うためのストッパを、Y軸方向の原点位置へ位置決め自在に備え、前記フォーク装置の下方位置に備えた加工パレットに対して前記フォーク装置を相対的に下降して、XY方向の原点位置決めを行ったワークを前記フォーク装置から前記加工パレット上に直接載置自在に構成してあることを特徴とするものである。
また、板状のワークを載置した素材パレットを収容自在な棚及び加工後の製品を載置した製品パレットを収容自在な棚を備えると共に、一枚取り位置に位置決めされた素材パレット上のワークを一枚取りするための一枚取り装置を備え、かつ前記各パレットを所望の棚へ搬出入自在なエレベータ装置を上下動自在に備えた棚装置であって、前記一枚取り位置に上下動自在に備えたワーク吸着装置をX軸方向へ移動自在に備えると共に、前記ワーク吸着装置に保持されたワークを当接して当該ワークのX軸方向の位置決めを行うためのX軸方向ストッパを、X軸方向の原点位置へ位置決め自在に備え、前記ワーク吸着装置から受け取ったワークをY軸方向へ移動自在なワーク移動手段を備えたフォーク装置を、前記ワーク吸着装置の下側において上下動自在に備えると共に、前記フォーク装置上のワークのY軸方向の原点位置決めを行うためのストッパを、Y軸方向の原点位置へ位置決め自在に備え、前記フォーク装置の下方位置に備えた加工パレットに対して前記フォーク装置からXY方向の原点位置決めを行ったワークを載置自在かつ加工パレットから前記フォーク装置にワークを受け取り自在に構成すると共に、前記加工パレットを、棚装置に隣接した板材加工機へ搬出入自在に備え、前記フォーク装置の下方位置に備えた製品パレットを前記エレベータ装置へ移動自在に備えると共に、上記製品パレットの前記エレベータ装置側への移動時に前記フォーク装置から前記製品パレットへ加工後のワークを送り出し自在に構成してあることを特徴とするものである。
また、前記棚装置において、前記フォーク装置の下方位置に、加工パレット又は製品パレットを支持自在なパレット支持部を上下2段に備えたラック装置を上下動自在に備えていることを特徴とするものである。
また、板状のワークを載置した素材パレットを収容自在な棚及び加工後の製品を載置した製品パレットを収容自在な棚を備えると共に、一枚取り位置に位置決めされた素材パレット上のワークを一枚取りするための一枚取り置を備え、かつ前記各パレットを所望の棚へ搬出入自在なエレベータ装置を上下動自在に備えた棚装置において、当該棚装置に隣接して備えた板材加工機によって加工された後のワークを製品パレットへ載置する方法であって、前記一枚取り装置の下側に素材パレットを配置した後、当該素材パレットの下方位置において上下動自在かつ前記エレベータ装置側へワークを移動自在なワーク移動手段を備えたフォーク装置上に、前記板材加工機によって加工されたワークを載置し、このフォーク装置の下側に配置した製品パレットを前記エレベータ装置へ移動時に、前記フォーク装置から加工後のワークを前記製品パレット上へ送り出して製品パレット上に加工後のワークを載置することを特徴とするものである。
また、板状のワークを載置した素材パレットを収容自在な棚及び加工後の製品を載置した製品パレットを収容自在な棚を備えると共に、一枚取り位置に位置決めされた素材パレット上のワークを一枚取りするための一枚取り置を備え、かつ前記各パレットを所望の棚へ搬出入自在なエレベータ装置を上下動自在に備えた棚装置において、当該棚装置に隣接して備えた板材加工機へ供給するためのワークを加工パレットへ載置する方法であって、前記一枚取り装置の下側に素材パレットから前記一枚取り装置によって一枚取りしたワークをX方向の原点位置に位置決めした後、前記エレベータ装置側へワークを移動自在なワーク移動手段を備えたフォーク装置上に前記ワークを載置し、このフォーク装置において前記ワークのY方向の原点位置決めを行い、前記フォーク装置を加工パレットに対して相対的に下降して、X,Y方向の原点位置決めを行ったワークを、前記フォーク装置から加工パレットへ直接載置することを特徴とするものである。
本発明によれば、一枚取りされた板状のワークを加工パレットに対して載置するときには、上記ワークはX,Y方向に予め位置決めをされた状態でもって載置されるものであり、加工パレットに位置決めピン等が不要であって、上記位置決めピンとレーザ加工ヘッドとの干渉に起因するデッドゾーンが発生するようなことがないものである。
また、本発明によれば、フォーク装置はワーク移動手段を備えた構成であって棚装置における棚内において上下動するのみであるから、装置全体が占有する占有面積を小さくすることができるものである。
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明するに、装置の全体的構成は前記特許文献等によって公知であるから、装置の全体的構成についての詳細な説明は省略する。
さて、本発明の実施形態に係る装置全体を概略的に示した図1,図2を参照するに、実施形態に係る棚装置1は、公知の棚装置と同様に、枠体フレーム構造の本体フレーム3を備えており、この本体フレーム3の左右方向の一側には、板材加工機5の一例としてのレーザ加工機が隣接して配置してある。前記本体フレーム3には前後方向(Y方向:図1において紙面に垂直な方向)に長いガイドレール7を左右に対向して複数段備えることにより、公知の棚装置と同様に複数段の棚9を備えている。
そして、前記棚9には、前記板材加工機5において加工される素材としての四角形の板状のワークWを積層載置した素材パレット11が出入自在に収容されていると共に、前記板材加工機5において加工された後のワーク(製品)を載置する製品パレット13が棚9に出入自在に収容されている。そして、前記棚9に対して各パレット11,13の出入れを行うために、前記本体フレーム3の前側には、公知の棚装置と同様に、エレベータ装置15(図2参照)が上下動自在に備えられており、このエレベータ装置15には、前後方向(図2において左右方向)へ移動自在なトラバーサ17が備えられている。
前記本体フレーム3に対して前記エレベータ装置15を上下動する構成及び前記エレベータ装置15に備えたトラバーサ17によって各棚9とエレベータ装置15との間においてパレットを往復動する構成は、既に公知であるから、エレベータ装置15等についての詳細な説明は省略する。
前記棚装置1において、前記本体フレーム3のほぼ中間の高さ位置には、素材パレット11上に積載されているワークWの一枚取りを行う一枚取り装置19が備えられている。上記一枚取り装置19は、上下動自在な井桁状の昇降フレーム21を備えており、この昇降フレーム21の下側には、バキュームパッドや電磁石などのごとき複数の吸着手段23を備えた吸着フレーム25がX軸方向(図1において左右方向)へ移動自在に装着支持されている。そして、前記昇降フレーム21と吸着フレーム25との間には、昇降フレーム21に対して吸着フレーム25をX軸方向へ移動するための、例えば小型の流体圧シリンダなどのごとき往復動用アクチュエータ27が介在してある。
前記昇降フレーム21を上下動するための構成としては、例えばエアーシリンダ等の流体圧シリンダ等によって昇降フレーム21を直接上下動する構成など種々の構成を採用することが可能であるが、本例においては次のごとき構成としてある。
すなわち、本体フレーム3の中間高さ位置に固定した左右方向に長い支持フレーム29の左右端寄りの位置には、前後方向に長い回転軸31がそれぞれブラケットを介して回転自在に支持されており、各回転軸31の両端付近に備えた各スプロケットに掛け回して垂設した4本のチエン33の先端部が前記昇降フレーム21の四隅部にそれぞれ連結してある。そして、前記4本のチエン33の他端部は、前記本体フレーム3に固定した左右方向のガイド部材35に沿って左右方向へ移動自在なスライダ37に連結してある。前記スライダ37は、例えばモータ39によって回転されるボールネジ機構あるいはエンドレスチエン機構によって左右方向に往復動されるものである。なお、前記スライダ37を左右方向に往復動する構成としては、例えば流体圧シリンダ等のアクチュエータによって往復動する構成としてもよいものである。
上記構成により、スライダ37をガイド部材35に沿って左右方向へ移動することにより、4本のチエン33が同時に緩められたり、引っ張されたりするので、昇降フレーム21は水平を保持して上下動するものである。そして、往復動用アクチュエータ27を作動することにより、昇降フレーム21に対して吸着フレーム25を左右方向(X方向)に移動することができるものである。したがって、吸着フレーム25に垂設した複数の吸着手段23によって板状のワークWを保持した状態において上記ワークWを左右方向に移動することができる。
前記吸着手段23に吸着保持されたワークWの左右方向(X方向)の原点位置決めを行うために、X軸方向の原点位置決め手段が設けられている。すなわち、前記本体フレーム3には、原点位置決め手段の一例として、X軸方向の位置決めストッパ41が備えられている。より詳細には、前記一枚取り装置19において上下動する前記吸着フレーム25の上下動範囲に対応した適宜高さ位置には、例えば小型のエアーシリンダなどのごとき位置決め用アクチュエータ43が本体フレーム3に装着してあり、この位置決め用アクチュエータ43においてX方向へ往復動自在なピストンロッドなどのごとき作動子の先端部に前記位置決めストッパ41が備えられている。なお、上記位置決めストッパ41の構成としては、前記作動子の先端面とすることも可能である。
上記構成により、位置決め用アクチュエータ43を作動して、位置決めストッパ41を、図1において右方向へ移動してX方向の原点位置に位置決めした状態にあるとき、一枚取り装置19における吸着手段23に保持されたワークWを、前記位置決めストッパ41に対応した高さ位置に位置決めし、往復動用アクチュエータ27を作動して、昇降フレーム21に対して吸着フレーム25を、図1において左方向に移動し、四角形のワークWのX方向の端縁を前記位置決めストッパ41に当接し位置決めすることにより、一枚取り装置19に保持されたワークWのX方向の原点位置決めを行うことができるものである。なお、上述のように、ワークWのX方向の原点位置決めを行った後は、位置決め用アクチュエータ43の復作動によって位置決めストッパ41はワークWから離反されて初期の位置に戻されるものである。
前述のように、X方向の原点位置決めを行ったワークWをそのまま受け取ってY方向の原点位置決めを行うためのフォーク装置45が前記一枚取り装置19の下方位置に上下動自在に備えられている。より詳細には、前記本体フレーム3における枠体フレームのうちの後側(図2において右側)の枠体フレームには、左右方向(図2において紙面に垂直な方向)に長いフォーク基体47が流体圧シリンダなどのごとき上下動用アクチュエータ49によって上下動するように備えられている。
そして、前記フォーク基体47には、前後方向(Y方向)に長い複数のフォーク51が水平に取付けてある。上記複数のフォーク51は、前記板材加工機5において加工されるワークWを支持する加工パレット53上にX軸方向へ適宜ピッチで備えた剣山あるいはスキッド板55の間に入り込み自在なものであって、各フォーク51の基端部側(後端部側:図2において右端部側)は前記フォーク基体47に一体的に取付けてある。より詳細には、複数のフォーク51は、前記加工パレット53に備えたスキッド板55に等しいピッチで、かつ前記スキッド板55に対して半ピッチずらしてX軸方向に等間隔に配置してある。
前記各フォーク51は、前記フォーク基体47に基端部側(後端部側)を片持式に支持された構成であって、適数のフォーク51には、フォーク51上に載置されたワークWを前後方向(Y軸方向)へ移動位置決め自在なワーク移動手段57(図3参照)が備えられている。より詳細には、適数のフォーク51には、基端部側と先端部側とにそれぞれチエンスプロケット又はプーリなどのごとき回転体59が回転自在に備えられており、上記各回転体59には、Y軸方向(前後方向)に長いエンドレス状のチエン又はベルトなどのごときエンドレス部材61が掛回してある。
したがって、サーボモータなどのごときモータ(図示省略)によって前記回転体59を回転することにより、フォーク装置45におけるフォーク51上のワークWをY軸方向に移動位置決めすることができるものである。なお、ワークWのY軸方向の原点位置決めを行うY軸方向の原点位置決め手段の構成としては、例えばフォーク51の基端部側又は先端部側に例えば光センサなどのごとき適宜のセンサを設けて、ワークWのY軸方向の端縁を検出したときにワークWのY軸方向の位置決めを行う構成とすることができる。また、図2に示すように、前記フォーク装置45が上下動する範囲において、本体フレーム3に、例えば小型の流体圧シリンダなどのごとき往復動用アクチュエータ63を装着し、このアクチュエータ63においてY軸方向に往復動するピストンロッドのごとき作動子にストッパ65を備えた構成とすることもできる。
したがって、前記アクチュエータ63における作動子が突出作動され、前記ストッパ65がY軸方向の原点位置に位置決めされた状態にあるとき、フォーク装置45におけるフォーク51上に載置されたワークWの前端縁(図2において左端縁)を前記ストッパ65に当接し位置決めすることにより、ワークWのY軸方向の原点位置決めを行うことができるものである。
再び図1を参照するに、前記一枚取り装置19によって素材パレット11上に積載されたワークWの一枚取りを行うために、前記一枚取り装置19が最上昇した上昇位置と前記フォーク装置45との間には、素材パレット11などのパレットの出入れを行うためのガイドレール7Aが左右に対向して備えられている。すなわち、素材パレット11は、前記エレベータ装置15の作用によって前記棚9に対して出入れされると共に、前記ガイドレール7Aが対向した一枚取り棚67に対して出入れされるものである。
したがって、一枚取り棚67に搬入された素材パレット11上のワークWを、一枚取り装置19によって一枚取りした後、前記一枚取り棚67からエレベータ装置15上へ素材パレット11を移動することにより、前記一枚取り装置19を下降すると共に前記フォーク装置45を上昇することによって、一枚取り装置19からフォーク装置45のフォーク51上へワークWを直接載置することができるものである。
前記フォーク装置45の下方位置には、前記加工パレット53又は製品パレット13を支持自在なパレット支持部69U,69Lを上下2段に備えたラック装置71が上下動自在に備えられている。上記ラック装置71は、複数箇所に備えた例えば流体圧シリンダ等のごとき上下動用アクチュエータ73(図2参照)によって上下動されるものであって、下降した状態においては上側のパレット支持部69Uが前記板材加工機5に備えたレール(図示省略)と高さが一致し、上側のパレット支持部69U上の加工パレット53を前記板材加工機5に対して搬出入自在に構成してある。
そして、前記ラック装置71が上昇された状態においては、下側のパレット支持部69Lが板材加工機5に備えたレールに高さが一致し、下側のパレット支持部69Lに支持されている加工パレット53を板材加工機5に対して搬出入自在に構成してある。
ところで、前記加工パレット53を平面視したときの外形形状は四角形状であって、X軸方向の両側にはY軸方向に移動するためのYローラ74を備え、Y軸方向の両側には、X軸方向に移動するためのXローラ(図示省略)を備えた構成である。そして、上記加工パレット53を支持するラック装置71における上下のパレット支持部69U,69Lには、前記Yローラ74を支持する支持レール75をX軸方向の両側に備え、かつ前記Xローラを支持する支持レール77をY軸方向の両側に備えた構成である。そして、一方の支持レール77は、他方の支持レール75に対して上下動可能に構成してある。
したがって、一方の支持レール77を他方の支持レール75より高く上昇することにより、上下のパレット支持部69U,69Lに支持されている加工パレット53を板材加工機5に対して容易に搬出入することができるものである。逆に、一方の支持レール77を他方の支持レール75より低くなるように下降することにより、上下のパレット支持部69U,69Lに支持されている加工パレット53を、前記エレベータ装置15に対して搬出入することができるものである。
なお、前記ラック装置71における上下のパレット支持部69U,69Lに支持されている加工パレット53を、板材加工機5に対して搬出入する方向(X軸方向)及びエレベータ装置に対して搬出入する方向(Y軸方向)へ移動自在に支持する構成としては、上下のパレット支持部69U,69Lに複数のボールを回転自在に備え、このボールによって加工パレット53をX軸方向,Y軸方向へ移動自在に支持する構成とすることも可能である。さらには、上下のパレット支持部69U,69Lに、加工パレット53をX軸方向へ移動自在に支持する複数のX軸ローラを回転自在に備えると共に、Y軸方向へ移動自在に支持する複数のY軸ローラを回転自在に備え、上記X軸ローラ又はY軸ローラの一方を他方のローラに対して上下動して出没する構成とすることも可能である。
すなわち、ラック装置71における上下のパレット支持部69U,69Lにおいて、加工パレット53に限らず各種のパレットをX軸方向及びY軸方向へ搬出入可能に支持する構成としては種々の構成を採用することができるものである。
以上のごとき構成においての作用について、概略的に示した図4以下の図面を参照して説明する。
図4に示すように、一枚取り棚67に素材パレット11が搬入された状態にあるとき、一枚取り装置19によってワークWの一枚取りを行う。次に、エレベータ装置15を一枚取り棚67に対応した高さ位置に位置決めし、エレベータ装置15に備えたトラバーサ17によって前記素材パレット11をエレベータ装置15上に搬出する。前述のように、一枚取り装置19によってワークWの一枚取りを行った後、一枚取り装置19における往復動用アクチュエータ27を作動し、吸着フレーム25をX軸方向に移動して、X軸方向の原点位置に位置決めされている位置決めストッパ41にワークWのX軸方向の端縁を当接してX軸方向の原点位置決めを行う。
上述のようにワークWのX軸方向の原点位置決めを行った後、図6に示すように、一枚取り装置19を下降してワークWをフォーク装置45のフォーク51上に配置する。その後、図7に示すように、一枚取り装置19を元の上昇位置に復帰すると共に、フォーク装置45のフォーク51に備えたワーク移動手段57によってワークWをY軸方向に移動し、予めY軸方向の原点位置に位置決めしてあるストッパ65にワークWのY軸方向の端縁を当接してワークWのY軸方向の原点位置決めを行う。
したがって、フォーク装置45におけるフォーク51上のワークWはX軸,Y軸方向の原点位置に位置決めされた状態にある。このように、ワークWのX,Y軸方向の原点位置決めを行った後、フォーク装置45を下降して、ラック装置71における上側のパレット支持部69Uに支持されている加工パレット53にワークWを載置すると共に、前記エレベータ装置15上の素材パレット11を一枚取り棚67に戻す(図8,図9参照)。
前述したように、X,Y軸方向の原点位置決めを予め行ったワークWを、ラック装置71における上側のパレット支持部69Uに支持されている加工パレット53上にそのまま載置した後、当該加工パレット53をエレベータ装置15上へ移動すると共に、フォーク装置45を元の高さ位置に上昇復帰する(図10,図11参照)。その後、エレベータ装置15上の前記加工パレット53を、ラック装置71における上側のパレット支持部69U上に戻し(図12参照)、その後に当該パレット53を板材加工機5へ移動して、ワークWの加工を行う。
上述のように、ワークWの加工を行っている最中に、前述と同様の動作により一枚取り装置19においてワークWの一枚取りを行いX軸方向の原点位置決めを行うと共に、フォーク装置45のフォーク51に載置してY軸方向の原点位置決めを行う。この際、素材パレット11は、前述同様にエレベータ装置15上へ一時的に移動し、その後に一枚取り棚67に戻す。
上述のように、素材パレット11を元の一枚取り棚67に戻した後、次に、ラック装置71における下側のパレット支持部69Lに支持されている加工パレット53をエレベータ装置15を介して上側のパレット支持部69Uに移動する。そして、前記フォーク装置45のフォーク51上においてX,Y軸方向の原点位置決めが行われた状態にあるワークWを前記加工パレット53上に載置する。その後、当該加工パレット53を、エレベータ装置15を介して元の下側のパレット支持部69L上に戻して待機状態とする(図13参照)。
その後、前記板材加工機5においてワークWの加工終了後、加工されたワーク(製品)WAを載置した加工パレット53をラック装置71における上側のパレット支持部69U上に戻した後、上下動用アクチュエータ73を作動してラック装置71を上昇し、下側のパレット支持部69Lを板材加工機5の高さに対応するよう位置決めする。そして、下側のパレット支持部69Lに支持されている加工パレット53を板材加工機5側へ移動して、次のワークWの加工を開始する(図14参照)。
前述のごとく次のワークWの加工が行われている最中に、ラック装置71の上側のパレット支持部69Uに支持されている加工パレット53をエレベータ装置15上へ移動すると共に、フォーク装置45を上記加工パレット53に対応した高さ位置に下降する(図15参照)。その後、前記加工パレット53をラック装置71における上側のパレット支持部69U上に戻すと、フォーク装置45におけるフォーク51上は加工パレット53上の製品WAの下側へ相対的に入り込む態様となる(図16参照)。したがって、フォーク装置45を上昇すると、製品WAはフォーク51によって支持される(図17参照)。
前述のように、フォーク装置45によって製品WAが持ち上げられることによって空になった加工パレット53はエレベータ装置15を介してラック装置71における下側のパレット支持部69Lへ移動される(図18,図19参照)。このように、空の加工パレットがラック装置71における下側のパレット支持部69Lへ移動されると、次に、適宜棚9の製品パレット13がエレベータ装置15を介してラック装置71における上側のパレット支持部69Uに移動される(図20,図21参照)。
次に、前記ラック装置71における上側のパレット支持部69Uからエレベータ装置15上へ製品パレット13を移動するとき、フォーク装置45に備えたワーク移動手段57を作動して、フォーク51上の製品WAをフォーク51の先端側へ送り出すことにより、製品WAは製品パレット13上に載置されると共に、一枚取り装置19によって次に加工すべきワークWの一枚取りが行われる(図3(A),(B),図22参照)。そして、エレベータ装置15上に載置された製品パレット13は元の棚9に戻される(図23参照)。
上述のごとく製品WAを載置した製品パレット13が元の棚9に戻されると、前述したごとき動作が繰り返されて、前記ラック装置71における下側のパレット支持部69Lに支持されている空のパレット53に次のワークWが載置されて待機状態となり(図13参照)、そして、必要枚数のワークWの加工が終了するまで、図13に示した状態から図23に示した状態の動作が繰り返される。
以上のごとき説明より理解されるように、フォーク装置45におけるフォーク51から加工パレット53上に板状のワークWの載置を行うとき、ワークWは予めX,Y軸方向の原点位置決めが行われているので、前記加工パレット53には位置決め用の位置決めピン等が不要なものである。したがって、ワークWの加工を行うときの、例えばレーザ加工ヘッドと位置決めピンとの干渉を生じるようなことがなく、デッドゾーンを生じることがないものである。すなわち前述したごとき従来の問題を解消することができるものである。
また、一枚取り装置19によって一枚取りしたワークWは、フォーク装置45におけるフォーク51上に載置され、その後に加工パレット53上にワークWが載置されるものであるから、加工パレット53の例えば剣山と一枚取り装置19における吸着パッド等の干渉を生じるようなことがなく、前述したごとき従来の問題を解消し得るものである。
さらに、素材パレット11や製品パレット13が加工パレット53の下方に位置するようなことがないので、加工パレット53上のスクラップ等が素材パレット11や製品パレット13上に落下するようなことがなく、前述したごとき従来の問題を解消し得るものである。
また、フォーク装置45はワーク移動手段57を備えた構成であって、一枚取り装置19の下方位置において上下動のみする構成であって、棚装置1における本体フレーム3から外方向に突出する構成ではないので、装置全体が占有する面積を小さくすることができるものである。
本発明の実施形態に係る棚装置を概念的、概略的に示した正面説明図である。 本発明の実施形態に係る棚装置を概念的、概略的に示した側面説明図である。 フォーク装置に備えたワーク移動手段の構成を概略的に示した作用説明図である。 棚装置の作用を説明するために概略的に示した作用説明図である。 棚装置の作用を説明するために概略的に示した作用説明図である。 棚装置の作用を説明するために概略的に示した作用説明図である。 棚装置の作用を説明するために概略的に示した作用説明図である。 棚装置の作用を説明するために概略的に示した作用説明図である。 棚装置の作用を説明するために概略的に示した作用説明図である。 棚装置の作用を説明するために概略的に示した作用説明図である。 棚装置の作用を説明するために概略的に示した作用説明図である。 棚装置の作用を説明するために概略的に示した作用説明図である。 棚装置の作用を説明するために概略的に示した作用説明図である。 棚装置の作用を説明するために概略的に示した作用説明図である。 棚装置の作用を説明するために概略的に示した作用説明図である。 棚装置の作用を説明するために概略的に示した作用説明図である。 棚装置の作用を説明するために概略的に示した作用説明図である。 棚装置の作用を説明するために概略的に示した作用説明図である。 棚装置の作用を説明するために概略的に示した作用説明図である。 棚装置の作用を説明するために概略的に示した作用説明図である。 棚装置の作用を説明するために概略的に示した作用説明図である。 棚装置の作用を説明するために概略的に示した作用説明図である。 棚装置の作用を説明するために概略的に示した作用説明図である。
符号の説明
1 棚装置
3 本体フレーム
5 板材加工機(レーザ加工機)
9 棚
11 素材パレット
13 製品パレット
15 エレベータ装置
19 一枚取り装置
23 吸着手段
25 吸着フレーム
41 位置決めストッパ
43 位置決め用アクチュエータ
45 フォーク装置
51 フォーク
53 加工パレット
57 ワーク移動手段

Claims (5)

  1. 板状のワークを載置した素材パレットを収容自在な棚及び加工後の製品を載置した製品パレットを収容自在な棚を備えると共に、一枚取り位置に位置決めされた素材パレット上のワークを一枚取りするための一枚取り装置を備え、かつ前記各パレットを所望の棚へ搬出入自在なエレベータ装置を上下動自在に備えた棚装置であって、前記一枚取り位置に上下動自在に備えたワーク吸着装置をX軸方向へ移動自在に備えると共に、前記ワーク吸着装置に保持されたワークを当接して当該ワークのX軸方向の位置決めを行うためのX軸方向ストッパを、X軸方向の原点位置へ位置決め自在に備え、前記ワーク吸着装置から受け取ったワークをY軸方向へ移動位置決め自在なワーク移動手段を備えたフォーク装置を、前記ワーク吸着装置の下側において上下動自在に備えると共に、前記フォーク装置上のワークのY軸方向の原点位置決めを行うためのストッパを、Y軸方向の原点位置へ位置決め自在に備え、前記フォーク装置の下方位置に備えた加工パレットに対して前記フォーク装置を相対的に下降して、XY方向の原点位置決めを行ったワークを前記フォーク装置から前記加工パレット上に直接載置自在に構成してあることを特徴とする棚装置。
  2. 板状のワークを載置した素材パレットを収容自在な棚及び加工後の製品を載置した製品パレットを収容自在な棚を備えると共に、一枚取り位置に位置決めされた素材パレット上のワークを一枚取りするための一枚取り装置を備え、かつ前記各パレットを所望の棚へ搬出入自在なエレベータ装置を上下動自在に備えた棚装置であって、前記一枚取り位置に上下動自在に備えたワーク吸着装置をX軸方向へ移動自在に備えると共に、前記ワーク吸着装置に保持されたワークを当接して当該ワークのX軸方向の位置決めを行うためのX軸方向ストッパを、X軸方向の原点位置へ位置決め自在に備え、前記ワーク吸着装置から受け取ったワークをY軸方向へ移動自在なワーク移動手段を備えたフォーク装置を、前記ワーク吸着装置の下側において上下動自在に備えると共に、前記フォーク装置上のワークのY軸方向の原点位置決めを行うためのストッパを、Y軸方向の原点位置へ位置決め自在に備え、前記フォーク装置の下方位置に備えた加工パレットに対して前記フォーク装置からXY方向の原点位置決めを行ったワークを載置自在かつ加工パレットから前記フォーク装置にワークを受け取り自在に構成すると共に、前記加工パレットを、棚装置に隣接した板材加工機へ搬出入自在に備え、前記フォーク装置の下方位置に備えた製品パレットを前記エレベータ装置へ移動自在に備えると共に、上記製品パレットの前記エレベータ装置側への移動時に前記フォーク装置から前記製品パレットへ加工後のワークを送り出し自在に構成してあることを特徴とする棚装置。
  3. 請求項1又は2に記載の棚装置において、前記フォーク装置の下方位置に、加工パレット又は製品パレットを支持自在なパレット支持部を上下2段に備えたラック装置を上下動自在に備えていることを特徴とする棚装置。
  4. 板状のワークを載置した素材パレットを収容自在な棚及び加工後の製品を載置した製品パレットを収容自在な棚を備えると共に、一枚取り位置に位置決めされた素材パレット上のワークを一枚取りするための一枚取り置を備え、かつ前記各パレットを所望の棚へ搬出入自在なエレベータ装置を上下動自在に備えた棚装置において、当該棚装置に隣接して備えた板材加工機によって加工された後のワークを製品パレットへ載置する方法であって、前記一枚取り装置の下側に素材パレットを配置した後、当該素材パレットの下方位置において上下動自在かつ前記エレベータ装置側へワークを移動自在なワーク移動手段を備えたフォーク装置上に、前記板材加工機によって加工されたワークを載置し、このフォーク装置の下側に配置した製品パレットを前記エレベータ装置へ移動時に、前記フォーク装置から加工後のワークを前記製品パレット上へ送り出して製品パレット上に加工後のワークを載置することを特徴とする製品パレットへのワーク載置方法。
  5. 板状のワークを載置した素材パレットを収容自在な棚及び加工後の製品を載置した製品パレットを収容自在な棚を備えると共に、一枚取り位置に位置決めされた素材パレット上のワークを一枚取りするための一枚取り置を備え、かつ前記各パレットを所望の棚へ搬出入自在なエレベータ装置を上下動自在に備えた棚装置において、当該棚装置に隣接して備えた板材加工機へ供給するためのワークを加工パレットへ載置する方法であって、前記一枚取り装置の下側に素材パレットから前記一枚取り装置によって一枚取りしたワークをX方向の原点位置に位置決めした後、前記エレベータ装置側へワークを移動自在なワーク移動手段を備えたフォーク装置上に前記ワークを載置し、このフォーク装置において前記ワークのY方向の原点位置決めを行い、前記フォーク装置を加工パレットに対して相対的に下降して、X,Y方向の原点位置決めを行ったワークを、前記フォーク装置から加工パレットへ直接載置することを特徴とする加工パレットへのワーク載置方法。
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