JP5093164B2 - サンプリング機構 - Google Patents

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Description

本発明は、試料容器に収容されている試料をプローブで吸引することによりサンプリングを行なうサンプリング機構に関するものである。
自動分析装置には、試料容器内に収容された試料をプローブを用いて一定量だけ吸引し、吸引した試料を所定の分注位置に吐出することによりサンプリングを行なうサンプリング機構が設けられている。このようなサンプリング機構では、試料の吸引・吐出を行なうためのプローブの先端が所定量吸引できる深さ以上に試料内に挿入されないと所定量の試料を吸引することができず、正確なサンプリングができない。そのため、プローブの先端に液面センサを組み込むことが行なわれている。液面センサでプローブ先端の液面との接触を検知することにより、プローブ先端を試料の所定の深さまで確実に挿入することができる。液面センサとしては、静電容量変化によってプローブが液面に接触したか否かを検知する静電容量センサがある。
しかし、試料容器内の試料の上方に気泡や試料の膜(以下、気泡等)が形成されることがある。試料の上方に気泡等が形成されると、液面センサが気泡等を試料の液面として誤って検知することがあり、そうすると誤った位置を基準としてプローブの高さ制御が行われてしまい、試料の吸引不良が発生して分析結果に異常データが混在することになる。
特開2007−322285号公報
上記の問題を解決するために、試料の吸引動作を行なう前に試料の上部の気泡等の有無を液面センサを用いて検知することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1で提案されている気泡等の検知方法は、試料吸引後におけるプローブ上昇時に試料容器内の試料の液面高さL1を計測して記憶装置に記憶させておき、次回の同一試料のサンプリングにおいて試料吸引前におけるプローブ下降時に試料の液面高さL2を計測し、L1とL2の差に基づいて気泡等の有無を検知するものである。すなわち、試料の上方に気泡等が形成されていなければL1計測時とL2計測時の試料容器内は同じ状態であるのでL1とL2の差はほぼ0になる。一方、試料の上方に気泡等が形成され、液面センサが気泡等を液面として検知すれば、気泡等が形成されている場合の方が液面が高いと認識されるので、L1とL2の差は大きくなる。したがって、L1とL2の差に基づいて試料の上方における気泡等の有無を検知することができる。
しかし、上記の方法では、試料の吸引前に気泡等の有無を確認することはできるものの、実際に行なわれた吸引動作が正常に行なわれたか否かを確認することはできない。そのため、すでに行なわれたサンプリングは正常とされ、仮に異常が発生していても分析者はそれを認識することができない。特にこの方法では、前回の吸引終了後におけるプローブ上昇時に計測する試料の液面高さを用いるため、第1回目のサンプリング時には気泡等の有無を検知するための前回サンプリング時の液面高さのデータが存在せず、気泡の有無を検知することができない。そのため、第1回目のサンプリング時に試料の上方に気泡等が存在して異常が発生したとしても正常なサンプリングとされてしまう虞がある。
そこで本発明は、サンプリングにおける試料の吸引が正常であるか否かを検証することができるようにすることを目的とするものである。
本発明にかかるサンプリング機構は、試料容器内に収容された試料を先端から吸引するプローブ、プローブに接続され、プローブ先端からの試料の吸引動作と吐出動作を行なう吸引・吐出機構、試料容器上の位置でプローブを上下動させるとともに、プローブを試料容器上の位置と所定の分注位置との間で平面内方向に移動させるためのプローブ駆動機構、プローブ先端が液面に接触したことを検知する液面センサ及び液面センサの検出信号を入力し、吸引・吐出機構及びプローブ駆動機構を制御する制御部を備えたものである。
本発明のサンプリング機構は、制御部が、試料用器の断面積及び予め設定された吸引量に基づいて、プローブによる試料の吸引の前後の試料容器内の試料の液面高さの変化量を予測する液面変化量予測手段、液面変化量予測手段による液面変化量の予測値に基づいて、試料の液面から前記吸引量に必要な深さまでプローブを下降させて試料を吸引した後、所定の分注位置までプローブを移動させて試料の分注を行なうサンプリング動作制御手段、該サンプリングにおけるプローブによる試料の吸引の前後の試料容器内の試料の液面高さの変化量を液面センサにより計測する液面変化量計測手段及び液面変化量予測手段による予測値と液面変化量計測手段による計測値との差を予め設定されたしきい値と比較し、予測値と計測値との差がしきい値以下である場合にのみ正常と判定する判定手段を備えていることを特徴とする。
設定された試料吸引量をS、試料用器の断面積をAとすれば、試料吸引前後の試料容器内の液面変化量ΔVは、ΔV=S/Aとして予測することができる。したがって、試料吸引前の液面高さをV1、試料吸引後の液面高さをV2とすれば、試料吸引が正確に行なわれた場合には、理論的にはV1−V2=ΔVとなる。しかし、実際には試料吸引に用いられるシリンジの吸引精度や液面センサによる液面検知精度等の影響により、実際の計測値は多少の誤差が生じる。そこで、その誤差に相当する分をしきい値として設定し、V1−V2とΔVとの差がそのしきい値を超えるか否かによって試料吸引が正常であるか否かを判定することができる。
液面センサとしては、プローブの静電容量変化に基づいて液面への接触を検知するものが挙げられる。
ところで、試料吸引後、プローブが試料を分注するために移動する際に試料容器内に膜や気泡が形成されることがある。その場合、試料吸引後の液面検知でその膜や気泡を液面として認識してしまうと、試料吸引が正常に行なわれていたとしてもV1−V2とΔVとの差がしきい値を超えてしまうことになり、正常とは判定されない。
そこで、液面変化量計測手段は、予測値と計測値との差がしきい値を超える場合に試料容器内の平面内の前回計測時と異なる位置で液面高さを計測し、その液面高さに基づいて求められる試料吸引前後の液面変化量を新たな計測値とするように構成されており、判定手段は、予測値と新たな計測値との差がしきい値を超えない場合には正常と判定し、しきい値を超える場合には異常と判定するように構成されていることが好ましい。そうすれば、試料の液面に気泡が存在し、その気泡によって試料吸引後の液面高さの計測が正確に行なわれなかった場合にも、液面高さの計測位置を変更することによってその気泡の影響を受けることなく液面高さを正確に計測できるようになり、正常に行なわれたサンプリングの試料を無駄にすることを防止できる。試料吸引後の液面高さの計測時に膜が形成されていた場合にも、プローブが1回接触することによって膜が破壊され、再計測時に膜がなくなって正確な液面高さを計測できることがあるので有効である。
本発明のサンプリング機構では、試料吸引前後の試料容器内の液面変化量の予測値と実際の試料吸引前後の試料容器内の液面変化量の計測値との差としきい値とを比較し、計測値と予測値との差がしきい値を超えない場合にのみサンプリングにおける試料吸引を正常であると判定するように構成されているので、次のサンプリング動作へ移行する前にそのサンプリングが正常であるか否かを判定することができる。これにより、吸引不良が発生したときに分析者は早く知ることができ、迅速に対応することができる。
サンプリング機構の一実施例を示すブロック図である。 同実施例の構成を概略的に示す構成図である。 同実施例のサンプリング機構の動作を示すフローチャート図である。 同実施例のサンプリング機構によりサンプリングが正常に行なわれたときの各工程におけるプローブと試料容器内の様子を示す断面図である。 同実施例において試料容器内に膜が形成されている場合の各工程におけるプローブと試料容器内の様子を示す断面図である。 試料の液面に気泡が存在する場合のプローブの動作を示す断面図である。
図1はサンプリング機構の一実施例を示すブロック図である。
吸引・吐出機構3を駆動することによって先端部から液体試料の吸引・吐出を行なうためのプローブ2を備えている。プローブ2はプローブ駆動機構4によって上下方向と平面内方向へ移動することができる。また、プローブ2には例えば静電容量センサからなる液面センサ6が接続されており、プローブ2先端部の液面への接触を検知することができる。
吸引・吐出機構3、プローブ駆動機構4及び液面センサ6は制御部5に接続されている。制御部5は吸引・吐出機構3及びプローブ駆動機構4を制御することによってサンプリングを実行するためのプログラムとして、サンプリング動作制御手段7、液面変化量予測手段8、液面変化量計測手段10及び判定手段12を備えている。制御部5は専用のコンピュータ又は汎用のパーソナルコンピュータにより実現される。制御部5には、分析者がサンプリング条件を設定するための入力部16や設定事項その他の情報を記憶しておくための記憶部18が接続されている。
サンプリング動作制御手段7は試料容器1の形状や設定された分注量と液面センサ6からの信号に基づいてプローブ2の移動及び吸引・吐出動作を制御するためのものである。
液面変化量予測手段8は、プローブ2先端部からの試料の吸引前後における試料容器内試料の液面変化量の予測値ΔVを予め設定された吸引量Sと試料用器形状(断面積)Aから算出するように構成されている。ΔVはΔV=S/Aで求めることができる。液面変化量予測手段8により算出された予測値ΔVは記憶部18に記憶される。
液面変化量計測手段10は、試料吸引前後の試料容器内試料の液面高さの変化量(液面変化量)を液面センサ6による液面検出位置に基づいて計測するように構成されている。液面変化量は、試料吸引前に計測した液面高さV1と、試料を吸引し分注した後に再度計測した液面高さV2との差V1−V2である。計測値は記憶部18に記憶される。
判定手段12は、液面変化量の予測値ΔVと計測値V1−V2の差と予め設定されたしきい値との比較によりサンプリングの正常・異常を判定するように構成されている。判定方法の詳細については後述する。
図2に同実施例のサンプリング機構の構成図を示す。
プローブ2は水平方向に配置された支持部材22の先端部に取り付けられている。支持部材22の他端は支持軸20によって鉛直下向きに支持されている。支持軸20はプローブ駆動機構4を構成する上下動駆動部4aと回転駆動部4bによって上下方向と回転方向に駆動される。支持軸20が上下方向に駆動されることによりプローブ2が上下方向に移動し、支持軸20が回転方向に駆動されることによりプローブ2が支持軸20を中心とする円弧上を移動する。支持部材22内に、プローブ2の静電容量変化に基づいて液面との接触を検知する液面センサを構成する静電容量センサ基板6が設けられている。
プローブ2の基端部に送液管24aが接続されており、送液管24aは支持部材22の支持軸20側上部から送液管24bによってロータリーバルブ26の1つのポートへと引き出されている。ロータリーバルブ26の共通ポートにはシリンジポンプ3aが接続されており、ロータリーバルブ26の共通ポートを送液管24aへ接続してシリンジポンプ3aを駆動することで、プローブ2先端部からの液体の吸引と吐出を行なうことができる。シリンジポンプ3aは例えばモータやカム機構からなるシリンジ駆動機構3bによって駆動される。ロータリーバルブ26の他のポートに洗浄液30を供給するための洗浄液送液管28が接続されている。シリンジ3aを洗浄液送液管28に接続してシリンジ3a内に洗浄液を吸引した後、送液管24bをシリンジ3aに接続してシリンジ3a内の洗浄液を押し出すことで、シリンジ3aからプローブ2までの流路内を洗浄することができる。
次に、この実施例のサンプリング機構の動作を図3を参照しながら説明する。図3は同実施例のサンプリング機構の動作を示すフローチャート図である。また、図4はサンプリングが正常に行なわれたときの各工程におけるプローブと試料容器内の様子を示す断面図であり、図5はサンプリングに異常が発生したときの各工程におけるプローブと試料容器内の様子を示す断面図であり、図6は試料の液面に気泡が存在する場合のプローブの動作を示す断面図である。
プローブ2による試料吸引前後の液面高さの変化量の予測値ΔVは式ΔV=S/Aを用いて予め算出され、記憶部18に記憶されている。Sは1回のサンプリングにおける試料吸引量、Aは試料容器の断面積である。第1回目のサンプリング時は、サンプリングする試料の上方から徐々にプローブ2を下降させて液面センサ6により液面を検知し(ステップS1、図4(A)参照。)、そのときのプローブ2の先端位置に基づいて試料の液面高さV1を計測する(ステップS2、図4(A)参照。)。このとき、試料1aの上方に膜1bが形成されている場合(図5(A)参照。)や液面に気泡1cが存在する場合(図6(A)参照。)は、それらが液面センサ6に液面として認識される場合がある。計測した試料吸引前の液面高さV1は記憶部18に記憶される。
次に、プローブ2を、所定の吸引量Sを吸引するのに必要な距離ΔVに液面検知等の誤差を考慮した距離αを合わせた距離(ΔV+α)だけさらに下降させ(図4(B)及び図5(B)参照。)、シリンジ3aを吸引側へ駆動することにより試料を吸引する(ステップS3、図4(C)及び図5(C)参照。)。αは液面センサ6の液面検知精度やシリンジ3aの吸引精度により生じる誤差よりも大きく、実験的に求めた液面からその上に形成される膜1bまでの距離及び液面から気泡の最上部までの距離よりも小さく設定されている。試料吸引時にプローブ2を液面からΔV+αだけ下降させるのは、プローブ2を必要以上に試料中に深く進入させると、プローブ2の外周面の広い範囲に試料が付着してしまうからである。
液面センサ6が正確に試料1aの液面を検知している場合(図4(A)の場合)には、液面検知後の下降時にプローブ2の先端が液面からΔVの深さに到達することができるため、所定量Sの試料を正確に吸引することができる。試料吸引後には試料1aの液面がΔVだけ低下する。
他方、液面センサ6が膜1bや気泡1cを液面として検知した場合(図5(A)や図6(A)の場合)には、液面検知後の下降時にプローブ2の先端が液面からΔVの深さまで到達することができず(図5(B)参照。)、吸引不良が発生する(図5(C)参照。)。この場合、試料吸引後の液面の高さは試料吸引前に比べてΔVだけ低下しないが、試料吸引前に計測した液面高さV1と比較すればΔV+α以上低くなる。
試料を吸引した後、プローブ2を試料容器1外へ上昇させ、所定の分注位置へ移動させて分注する(ステップS4、図4(D)及び図5(D)参照。)。試料を分注した後、プローブ2を試料1a上へ移動させ、液面センサ6が液面を検知するまで徐々に下降させ(ステップS5)、液面センサ6が液面を検知した位置でプローブ2を停止させ、そのときのプローブ2の高さに基づいて試料1aの吸引後の液面高さV2を計測する(ステップS6、図4(E)及び図5(E)参照。)。
試料吸引前の液面高さV1と試料吸引後の液面高さV2との差V1−V2を液面変化量として算出し、その液面変化量V1−V2とΔVとを比較することにより当該サンプリングが正常か異常かを判定する(ステップS7)。吸引不良が発生していなければV1−V2≒ΔVとなり(図4(E)参照。)、吸引不良が発生していればV1−V2≠ΔVとなる(図5(E)参照。)。ただし、シリンジ3aの吸引精度や液面センサ6の液面検知精度等により多少の誤差が生じるため、その誤差範囲がしきい値として設定されている。すなわち、V1−V2とΔVとの差がしきい値を超えなければ「正常」と判定される(ステップS8)。
他方、V1−V2とΔVとの差がしきい値を超えれば吸引不良が発生している可能性が高いため「異常」となるが、試料吸引前には存在しなかった膜1bや気泡1cが試料吸引後に形成される場合がある。その場合にもV1−V2とΔVとの差がしきい値を超えてしまうが、これを「異常」と判定してしまうと試料吸引が正常に行なわれたサンプリングを「異常」と判定することになり、そのサンプリングによる試料の分析をキャンセルするなどの処置をとるとすれば正常にサンプリングした試料が無駄になる。
そこで、このような事態を回避するために、V1−V2とΔVとの差がしきい値を超えた場合には、図6(B)に示されているように、プローブ2の平面内での位置を変更して(ステップS9)、別の位置での液面高さV2の再計測が行なわれ(ステップS10)、新たに計測したV2を用いて「正常」「異常」が判定される(ステップS11)。これでもなおV1−V2とΔVとの差がしきい値を超える場合には「異常」と判定され(ステップS12)、しきい値を超えない場合には「正常」と判定される(ステップS8)。これにより、液面に気泡1cが存在しても、気泡1cのない位置で液面高さV2が計測される可能性が高まり、吸引不良の有無の判定精度が高まる。また、気泡に限らず試料吸引後に液面に膜が形成された場合でも、最初のV2の測定時にプローブ2が膜に接触することによって膜が破壊され、再計測時に正確なV2を測定することができることもあるため、この方法は有効である。後述するが、サンプリングを続行して行なう場合には、ここで計測した液面高さV2が次回のサンプリングでの試料吸引前の液面高さV1として用いられる。したがって、上記のように気泡や膜の影響を受けることなくV2を正確に計測しておくことにより、次回のサンプリングでの吸引不良の予防にもなる。
制御部5は、「異常」と判定された場合は、サンプリングにおいて吸引不良が発生していることを分析者に示す表示や当該サンプリングでの分注試料の分析のキャンセルを分析者に促す表示がなされたり、分析装置の動作を停止させたりするように構成されていることが好ましい。そうすれば、分析者はサンプリングに異常が発生していることを早急に知ることができ、そのような分析試料に対する処置を迅速に行なうことができる。
引き続き第2回目のサンプリングが続行される場合(ステップS13)には、第1回目の試料分注後に計測した液面高さV2が第2回目の試料吸引前の液面高さV1とされ、ステップS3以降の動作が実行される。第3回目以降のサンプリングについても同様である。
なお、サンプリングにおける試料吸引の「正常」・「異常」の判定方法は上記の方法に限定されない。例えば、V1−V2とΔVとの差がしきい値を超える場合に、さらにV1−V2>ΔVであるかV1−V2<ΔVであるかによって以降のステップが異なるようになっていてもよい。V1−V2>ΔVである場合は、V2の再計測ステップ(ステップS9〜S11)を経ずに「異常」と判定され、V1−V2<ΔVである場合は、再計測ステップ(ステップS9〜S11)を経て、再度「正常」・「異常」の判定が行なわれるようになっていてもよい。V1−V2>ΔVである場合は、試料吸引前のV1測定時に存在した膜や気泡が試料吸引後のV2測定時には存在しなくなったと考えられ、V1−V2<ΔVである場合は、試料吸引前のV1測定時に存在しなかった膜や気泡が試料吸引後に形成されたと考えられるからである。
1 試料容器
1a 試料
1b 膜
1c 気泡
2 プローブ
3 吸引・吐出機構
4 プローブ駆動機構
5 制御部
6 液面センサ
7 サンプリング動作制御手段
8 液面変化量予測手段
10 液面変化量計測手段
12 判定手段
16 入力部
18 記憶部

Claims (2)

  1. 試料容器内に収容された試料を先端から吸引するためのプローブと、
    前記プローブに接続され、前記プローブ先端からの試料の吸引動作と吐出動作を行なう吸引・吐出機構と、
    前記試料容器上の位置で前記プローブを上下動させるとともに、前記プローブを試料容器上の位置と所定の分注位置との間で平面内方向に移動させるためのプローブ駆動機構と、
    前記プローブ先端が液面に接触したことを検知する液面センサと、
    前記液面センサの検出信号を入力し、前記吸引・吐出機構及びプローブ駆動機構を制御する制御部と、を備え、
    この制御部は、
    前記試料容器の断面積及び予め設定された吸引量に基づいて、サンプリングにおける前記プローブによる試料の吸引の前後の前記試料容器内の試料の液面高さの変化量を予測する液面変化量予測手段と、
    前記液面変化量予測手段による液面変化量の予測値に基づいて、試料の液面から前記吸引量に必要な深さまで前記プローブを下降させて試料を吸引した後、所定の分注位置まで前記プローブを移動させて試料の分注を行なうサンプリング動作制御手段と、
    サンプリングにおけるプローブによる試料の吸引の前後の前記試料容器内の試料の液面高さの変化量を液面センサにより計測する液面変化量計測手段と、
    前記液面変化量予測手段による予測値と前記液面変化量計測手段による計測値との差を予め設定されたしきい値と比較し、前記予測値と計測値との差がしきい値を超えない場合にのみ正常と判定する判定手段と、を備え
    前記液面変化量計測手段は、前記予測値と計測値との差がしきい値を超える場合に前記試料容器内の平面内の前回計測時と異なる位置で液面高さを計測し、その液面高さに基づいて求められる試料吸引前後の液面変化量を新たな計測値とするように構成されており、
    前記判定手段は、前記予測値と前記新たな計測値との差がしきい値を超えない場合には正常と判定し、前記しきい値を超える場合には異常と判定するように構成されているサンプリング機構。
  2. 前記液面センサは前記プローブの静電容量変化に基づいて液面への接触を検知するものである請求項1に記載のサンプリング機構。
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