JP5092364B2 - 投写型画像表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像をスクリーンの背面側から投写してスクリーン上に拡大画像を形成する背面投写型画像表示装置に係わり、特にスクリーンを装置に好適に取り付けるための技術に関する。
背面投写型画像表示装置(以下、単に「装置」と称する場合もある)に取り付けられるスクリーンに対して、上下(垂直)及び左右(水平)方向に張力を与えることによってスクリーンに生じる反りや撓み等を防止することが知られている。例えば特許文献1には、ガラス板及びフレネルレンズシートの重さによりレンチキュラーレンズシートの垂直方向に張力を与え、コイルばね等によりレンチキュラーレンズシートの水平方向に張力を与えることが開示されている。
特開2001−154274号公報
背面投写型画像表示装置用のスクリーンは、一般的にアクリルなどの樹脂で形成されている。このため、装置周囲の温度や湿度の変化に起因して伸縮が生じ、スクリーンにソリや撓み等が発生する場合がある(以下、これらのソリや撓み等を「歪み」と称する)。近年においては、装置のコスト及び重量低減のために、スクリーン、特にレンチキュラーシートの厚さが薄くされており、周囲の温度や湿度変化の影響を受けやすい。
上記特許文献1は、その図6に示されるように、スクリーンの上部にブロック状の部材を設け、これを装置筐体上部に設けた金具の折り曲げ部に載せることによって、スクリーンを吊り下げて垂直方向に張力を与えている。しかしながら、このような構成では、上記ブロック状の部材と折り曲げ部との接触面積が大きいため、周囲温度や湿度変化に伴う歪みを吸収するように上記ブロック状の部材を摺動させることが困難である。すなわち、従来の構成では、周囲温度や湿度変化に伴うスクリーンの歪みを良好に吸収もしくは緩和し難い。
本発明は、上記した事情に鑑みて為されたものであって、その目的は、周囲温度や湿度変化に伴う歪みを良好に低減可能な技術を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、スクリーンの上辺側の中央部及び左右側の各々に、スクリーンフレームに取り付けられる吊り部材を設け、左右側の吊り部材には吊り部材の水平方向に張力を与える張力付与部材が連結されているとともに、スクリーンの左右側に設けられた各吊り部材の水平方向の移動量が、スクリーンの中央部に位置する吊り部材の水平方向の移動量よりも大きくなるように構成したことを特徴とする。
具体的には、上記複数の吊り部材のそれぞれにスクリーンフレームのボスが挿入される穴を設け、上記スクリーンの左右側に位置する各吊り部材の穴の水平方向寸法を、中央部に位置する吊り部材の穴の水平方向寸法よりも大きくするとともに、左右の吊り部材に例えば、コイルばね等の張力付与部材を連結して、スクリーンの水平方向に張力を与えた。
また、吊り部材とスクリーンフレームの接触部に潤滑剤を塗布する。
上記のような構成によれば、部品点数の増加を最小限に抑えながら、スクリーンの中心を基準にして、スクリーンの左側及び右側がスクリーンの伸縮に応じて水平方向に移動可能なので、当該伸縮によるスクリーンの歪みを良好に緩和もしくは吸収することが可能となる。
本発明によれば、周囲温度や湿度変化に伴うスクリーンの歪みを良好に低減することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、各図において、共通な機能を有する要素には同一な符号を付して示し、一度述べたものについては、煩雑さを避けるためにその反復する説明を省略する。
本発明の一実施例に係るスクリーン100は、図1に示すように、フレネルレンズシート2とフロントシート1とを有している。フレネルレンズシート2は、図示しない画像発生源から入射する斜め光を略平行光とする。フロントシート1は、例えばその入射側にレンチキュラーレンズが形成されており、フレネルレンズシート2からの平行光を少なくとも画面水平方向に拡散して観視者から見たときの指向特性を良好にしている。フロントシート1の上辺部には、その長辺に沿って複数の板状の吊り部材3が設けられている。また、フロントシート1の下辺部には、その長辺に沿って、断面がL字形状を有する複数の支持部材4が設けられている。また、フロントシート1の左右端部には、コイルばね6a,6bやワイヤなどを含む張力付与部材と結合されるための結合部材5が設けられている。
上記フロントシート1は、スクリーン画面水平(左右)及び垂直方向(上下)に拡散するための光学部材として拡散材を含有するレンチキュラーレンズシートであってもよい。また、垂直方向に延びる全反射面を水平方向に多数配置した全反射タイプの拡散シート、または微小ビーズを稠密に配置したビーズタイプの拡散シートであってもよい。また、その他の要素により拡散機能を持たせたものであってもよい。本実施例では、どのようなタイプのシートにも適用できるが、ここでは便宜上、フロントシート1として、レンチキュラーレンズシートを用いた例について説明する。
本実施例では、フロントシートであるレンチキュラーレンズシート1およびフレネルレンズシート2の基材としてアクリル系樹脂を用いている。更に、本実施例では、スクリーンの重量およびコストを下げるために、レンチキュラーレンズシート1の厚さを約0.45mm、フレネルレンズシート2の厚さを約2mmとする。レンチキュラーレンズシート1の厚さが0.45mmと薄いので、温度や湿度の変化によって歪みが生じ易くなる。そこで、後述するようにレンチキュラーレンズシート1の画面上下方向および左右方向に張力を与えるようにしている。
レンチキュラーレンズシート1は、その上辺部に、長辺に沿って複数(ここでは3個)の吊り部材3a,3b,3cが接着材または粘着材で接着され、その下辺部に、長辺に沿って吊り部材と同数の、断面形状がL字形状の支持部材4a,4b,4cが接着材または粘着材で接着されている。また、左右辺部の略中央に、結合部材5a,5bが、同様に接着材または粘着材で接着されている。図1に示されるように、吊り部材3bは、レンチキュラーレンズ1上辺部の中央部に設けられ、吊り部材3aはレンチキュラーレンズ1上辺部の左側、吊り部材3cはレンチキュラーレンズ1上辺部の右側にそれぞれ設けられている。またレンチキュラーレンズ1の下辺部に設けられる支持部材4a,4b,4cは、それぞれ吊り部材3a,3b,3cと、スクリーンの垂直方向において位置的に対応している。
本実施例に係る各部材のサイズは次の通りである。すなわち、吊り部材3aと3cは幅20×長さ80×厚さ1.2mm、吊り部材3bは幅20×長さ120×厚さ1.2mmである。支持部材4a,4b,4cは、スクリーン面側で幅15×長さ60×厚さ1.2mm、L字に折れ曲がった曲げ部側で幅5×長さ60×厚さ1.2mmである。また、結合部材5a,5bは幅20×長さ120×厚さ1.2mmである。
上述したように、吊り部材3と支持部材4の配置位置は、吊り部材3b,支持部材4bが、それぞれレンチキュラーレンズシート1の長辺の略中央とされ、吊り部材3a,3cおよび支持部材4a,4cが吊り部材3b,支持部材4bに対して略左右対称とされている。この対称配置の理由については後述する。
なお、吊り部材3,支持部材4を所定のほぼ均等な間隔をあけて配置しているのは、次の理由による。すなわち、吊り部材3(3a,3b,3c),支持部材4(4a,4b,4c)はレンチキュラーレンズシート1と厚さが異なるため、湿度、温度変化に対する膨張もしくは収縮の特性が互いに相違する。例えば、レンチキュラーレンズシート1が吸湿により左右方向に伸びようとしても、吊り部材3,支持部材4はレンチキュラーレンズシート1に比較して厚さが大きいために伸びがレンチキュラーレンズシート1小さく、またレンチキュラーレンズシート1に遅れて伸び始める。この伸縮の差を吸収するために、各部材のサイズを上記の通りとしてその接着面積を小さくし、平面性を劣化させないようにしている。
吊り部材3bは、その長手方向(レンチキュラーレンズシート1の長辺に沿う方向)の略中央に丸穴3b1が形成されている。吊り部材3a,3cは、それぞれその略中央に長手方向に長い長穴3a1,3c1が形成されている。すなわち、長穴3a1,3c1は長円形状を有しており、その水平方向寸法は、丸穴3b1の水平方向寸法よりも長くなっている。この理由については後述する。また、結合部材5a,5bは、その長手方向(レンチキュラーレンズシート1の短辺に沿う方向)の略中央に丸穴5a1,5b1が形成されている。
吊り部材3,支持部材4および部材5が接着されたレンチキュラーレンズシート1と、フレネルレンズシート2とは、吊り部材3,支持部材4を介して背面投写型画像表示装置のスクリーンフレームに装着される。その装着状態を図2,図3に示す。
スクリーン100を装着するためのスクリーンフレーム200は、装置筐体に固定されており、その基材としてポリスチレン樹脂(PS)が用いられている。図2,図3から明らかなように、スクリーンフレーム200の上部および下部には、その観視者側前面の内面22から後方(スクリーン主平面の垂線と平行な方向)に延びた円柱状のスクリーン押え金具固定用ボス21が、吊り部材3,支持部材4の穴に対応して形成されている。また、観視者側前面の内面22には、吊り部材3および支持部材4に当接してスクリーン100を保持するための櫛歯状の突起23が形成されている。更に、内面22の周縁部には、上記突起23を含むスクリーンの保持構造が外部から見えなくするために、凸部24が形成されている。この凸部24により、上記突起23等が視覚的に隠蔽される。
凸部24がスクリーン100に直接的に接触していないのは、スクリーンが振動した時にスクリーンが凸部24で擦れて傷が生じ、その傷が観視者から視認されることを避けるためである。
スクリーン100に当接して保持する突起23を吊り部材3に対応する部位に設けることにより、スクリーンフレーム200の観視者側前面の垂直方向寸法Lを短くすることが可能となる。これにより、材料費つまりコストを抑えることができる。
スクリーンを装着する際、まず、図2に示すようにレンキキュラーレンズシート1の吊り部材3(3a,3b,3c)の穴3a1,3b1,3c1がそれぞれ対応するスクリーン押え金具固定用ボス21に挿入されて、レンキキュラーレンズシート1がスクリーンフレーム200に装着される。次に、図3に示すようにフレネルレンズシート2が、レンキキュラーレンズシート1の下辺部の支持部材4(4a,4b,4c)の曲げ部4a2,4b2,4c2に載置される。そして、スクリーン押え金具固定用ボス21にスクリーン押え金具25が挿入され、ネジ27で固定される。
このようにして、スクリーン100は、スクリーン押え金具固定用ボス21に吊り下げられ、突起23とスクリーン押え金具25との間で挟持されて保持される。これにより、レンチキュラーレンズシート1が、支持部材4(4a,4b,4c)の曲げ部4a2,4b2,4c2を介して、フレネルレンズシート2の重みにより張力が与えられる。
このとき、スクリーン押え金具25は、フレネルレンズシート2に当接しないように所定の隙間が確保されるようになっている。所定の隙間は、厚さ方向に熱膨張ができるように、またフレネルレンズシート2の荷重が確実に支持部材4(4a,4b,4c)の曲げ部4a2,4b2,4c2にかかるようにするためである。
上記したように、本実施形態では、フレネルレンズシート2の荷重により、レンチキュラーレンズシート1にスクリーン垂直方向の張力を付与している。これによって、装置周囲の温度や湿度の変化によって生じる伸縮にともなうスクリーン垂直方向の歪みを低減している。
また、スクリーン水平方向の歪みは、例えばコイルばね6a,6bや板ばね等の弾性部材やワイヤなどで構成される張力付与部材で水平方向に張力を与えることにより低減している。この張力付与部材の一端は、結合部材5a,5bと結合されており、多端は装置の筐体に取り付けられている。そして、張力付与部材で結合部材5a,5bを図1紙面の矢印101,102方向に引っ張ることにより、スクリーンに対し水平方向に張力を付与している。結合部材5a,5bの丸穴5a1,5b1は、上記張力付与部材の一端(例えばコイルバネの一端)が引っ掛けられる。
なお、ここでは、レンチキュラーレンズシート1の左右辺部の略中央に結合部材5(5a,5b)を設けたが、これに限定されるものではない。例えば、複数の結合部材を、左右辺部の略中央部と上下部の計3箇所に設けてもよいし、またそれ以上の箇所に設けてもよい。結合部材5を複数設けるときは、スクリーン垂直方向の中央を基準にして上下対象となるように結合部材5を奇数個とすることが好ましいが、偶数個でもよい。また、スクリーンの左右辺の寸法は上下辺の寸法よりも短いために、結合部材5の個数は、吊り部材3または支持部材4の個数よりも少なくすることが好ましい。しかしながら、両者は同数であってもよい。
次に、吊り部材、支持部材の略対称配置および吊り部材の穴形状について説明する。前述したように、本実施形態による吊り部材3bには、スクリーン押え金具固定用ボス21が挿入されるための丸穴3b1が開けられている。吊り部材3bに開けられた穴は丸穴3b1であるため、レンチキュラーレンズシート1を吊り下げる役割の他に、位置決めの役割を担っている。また、吊り部材3a、3cに設けられた長穴3a1,3c1は、その水平方向寸法が上記丸穴3b1の水平方向寸法よりも大きくされている。このため、当該長穴3a1,3c1は、レンチキュラーレンズシート1を吊り下げる役割の他に、レンチキュラーレンズシート1が周囲温度や湿度変化に伴い伸縮したときに、吊り部材3a、3cが水平方向へ摺動できるようになっている。すなわち、吊り部材3a、3cは上記の長円形状の長穴3a1,3c1が設けられているため、吊り部材3bよりも水平方向の移動量が大きい。よって、周囲温度や湿度の変化によりスクリーン(特にレンチキュラーレンズシート1)に伸縮が生じた場合でも、その伸縮に伴い吊り部材3a、3cが吊り部材3bとは個別に長穴3a1,3c1に沿って摺動される。すなわち、当該伸縮が生じた場合は、スクリーンの中心(丸穴3b1)を基準にして、上記長穴3a1,3c1に従いスクリーンの左側及び右側が水平方向にスライド可能とされる。このため、スクリーン当該収縮、膨張によるスクリーンの歪みを緩和もしくは吸収することができる。
本実施例では、吊り部材3a,3cの長穴3a1,3c1とこれに対応した円柱状のボス21との接触状態は、吊り部材の厚さが1.2mmであるのでほぼ線接触の状態に近い。このためボス21と長穴3a1,3c1との摩擦抵抗が小さく、摺動し易いという特徴を有している。これにより、周囲温度や湿度の変化によって生じる伸縮にともなうスクリーン画面左右方向のスクリーンの歪みを低減することができる。
また、本実施形態では、スクリーンフレーム200の基材を樹脂としているので、温度や湿度の変化による膨張や収縮の特性を樹脂製のスクリーンとほぼ同じとすることができる。これによっても、スクリーン水平方向の歪みを低減できる。
更に本実施例では、吊り部材3a,3cを吊り部材3bに対してほぼ左右対称に配置しているので、画面左右方向の摺動は、吊り部材3bの丸穴3b1を中心に対称に生じる。つまり左右方向の伸縮力はほぼ等しくなる。従って、画面左側および画面右側にそれぞれ設けられる例えばコイルばね6a,6b等の張力付与部材による張力を、それぞれほぼ等しくすることができる。このため、例えば適切な同じコイルバネを用いることができ、部品管理や使用数量によるコストダウンを図ることができる。
次に、垂直方向の張力について説明する。レンチキュラーレンズシート1に加わる荷重は、レンチキュラーレンズシート1の歪みが低減されるとともに、レンチキュラーレンズシート1が破損されない程度の張力が加えられるようにする。このときの張力(レンチキュラーレンズシート1の単位面積あたりに加わる荷重)は、約0.10g/cm2〜0.50g/cm2とすることが好ましい。
例えば、スクリーンサイズ(つまりレンチキュラーレンズシート1とフレネルレンズシート2のサイズ)が50インチの場合、レンチキュラーレンズシート1の面積は約7600cm2で、フレネルレンズシート2の重さは約2Kgである。レンチキュラーレンズシート1の下方部に設けられる支持部材3の重量を約500g程度とすると、このときのレンチキュラーレンズシート1に加わる荷重(張力)は約2.5Kgとなり、単位面積(cm2)あたりの張力は、約0.33g/cm2である。また、スクリーンサイズが70インチの場合、レンチキュラーレンズシート1の面積は約15200cm2で、フレネルレンズシート2の重さは約4Kgである。支持部材3の重量を同様に約500g程度とすると、このときにレンチキュラーレンズシート1に加わる荷重(張力)は約4.5Kgとなり、単位面積(cm2)あたりの張力は、約0.30g/cm2である。
このような張力を与えるために、本実施例では、レンチキュラーレンズシート1の厚さを0.45mm、フレネルレンズシート2の厚さを2.0mmとしているが、これに限られるものではない。単位面積あたりの張力が約0.10g/cm2〜0.50g/cm2であれば、どのような厚さであってもよい。しかしながら、現在3管式の背面投射型表示装置に使用されているレンチキュラーレンズシートの厚さが0.75mm程度であるため、スクリーンのコストと重量の低減の点から、レンチキュラーレンズシート1の厚さは、0.75mm以下、好ましくは0.5mm程度とされる。この厚さであれば、単位面積あたりの張力が約0.10g/cm2〜0.50g/cm2とでき、良好にスクリーンの歪みを低減することができる。
次に、水平方向の張力について説明する。本実施例では、スクリーン100を吊り部材3bの丸穴3b1を基準として配置しているので、スクリーン左側およびスクリーン右側にそれぞれ設けられる張力付与部材による張力をほぼ等しくすることができ、適切な値に設定することが可能である。
このときの水平方向の張力は、例えば次の通りとなる。使用されるレンチキュラーレンズシート1の厚さは0.45mmで、フレネルレンズシート2の厚さは2mmであり、それぞれのサイズは50インチであるとする。また、レンチキュラーレンズシート1にはフレネルレンズシート2の荷重で垂直方向の張力が付与され、周囲温度は−10℃〜50℃、湿度は最大40℃で95%であるものとする。このような条件において、水平方向に約24.5Nの張力をかけたとき、周囲温度や湿度が変化してもレンチキュラーレンズシート1に歪みが発生しないことを実験により確認した。
また、同様な実験を種々のスクリーンサイズで行った。この結果をプロットしたのが図4である。図4は、水平方向の張力とスクリーンサイズとの関係が示されており、スクリーンのサイズが大きくなるほど水平方向の張力を大きくしていることが理解されるだろう。
尚、本実施例では、低コスト化のために、吊り部材3を、上辺部の中央部と該中央部に対して対称な左右側の計3箇所に設けたが、これに限定されるものではない。吊り部材3を中心に対して対称に配置とするためには、吊り部材3の数を3以上の奇数個とすればよい。例えば、5つの吊り部材を用い、それらをスクリーン上辺部の中央位置に1つ、かつ左右側それぞれに2つずつ配置してもよい。7つの吊り部材を用いるときも同様に配置すればよい。いずれの場合も、周囲温度や湿度変化によるスクリーンの伸縮に伴う左右側の吊り部材の摺動が、中央を基準にして左右対称とされる。
投写型映像表示装置の構造の違いによっては、室温と筐体内部の温度、湿度に差を生じることがあり、この温度、湿度差によって投写型映像表示装置の外側に位置するレンチキュラーレンズシート1と内側に位置する吊り部材3(3a、3b、3c)の伸縮量、伸縮速度に差が生じるため、これらを接着しているスクリーン上端に歪みが発生しやすい。そこで、水平方向にスライド可能な長穴を有するスクリーン上端の吊り部材3a、3cに張力付与部材としての機能を持たせ、張力付与機能付き吊り部材3´a、3´cに直接張力を与えることで、張力付与機能付き吊り部材3´a、3´cは水平方向に移動しやすくなりスクリーン上端の歪みの発生を防ぐことができる。
例えば、図5に示すように、吊り部材3´aには、丸穴3´a2を、吊り部材3´cには、丸穴3´c2を形成し、それぞれに例えばコイルばね7a,7cや板ばね等の弾性部材やワイヤなどで構成される張力付与部材を連結し、スクリーンの水平方向に張力を与えている。
このように、吊り部材に直接水平方向への張力を付与することで、結合部材の5a、5bを使用する必要がなくなるため、部品点数を減らすことができ、構造を簡潔にすることができる。
さらに、吊り部材3´とスクリーンフレーム200部分の間の摩擦を非常に小さくするような材質を選択するか、または、吊り部材3´とスクリーンフレーム200との間に潤滑剤を塗布するなどで、吊り部材3´とスクリーンフレーム200の間の摩擦を非常に小さくし、吊り部材3を´水平方向に移動しやすくすることができる。
このように、上記本実施例の構成によれば、周囲温度や湿度変化によってスクリーンに
伸縮が生じても、良好にスクリーンの歪みを緩和もしくは吸収することができる。
本発明による一実施例に係るスクリーンの構成図である。 本実施例に係るスクリーンの上辺部近傍部における断面の拡大図である。 本実施例に係るスクリーンの下辺部近傍部における断面の拡大図である。 スクリーンに付与される張力とスクリーンサイズとの関係を示した図である 他の実施例により、スクリーンに付与される張力とスクリーンサイズとの関係を示した図である
符号の説明
1…レンチキュラーレンズシート、2…フレネルレンズシート、3…吊り部材、3a1,
3c1…長穴、3b1…丸穴、3´…張力付与機能付き吊り部材,3´a1…長穴、3´c1…長穴,3´a2,3´c2…丸穴、4…支持部材、4a2,4b2,4c2…曲げ部、5…部材、6a,6b…コイルばね、7a,7c…コイルばね、21…スクリーン押え金具固定用ボス、22…内面、23…突起、24…凸部、25…スクリーン押え金具、27…ねじ、100…スクリーン、101,102…矢印、200…スクリーンフレーム

Claims (10)

  1. 投写型画像表示装置において、
    画像が投写されるスクリーンと、
    前記表示装置の筐体に固定されるとともに、前記スクリーンが吊り下げられるスクリーンフレームと、
    前記スクリーン上辺の中央部に設けられる第1の吊り部材と、
    前記スクリーン上辺の左端に設けられる第2の吊り部材と、
    前記スクリーン上辺の右端に設けられる第3の吊り部材と、を備え、
    前記スクリーンは、前記第1乃至第3の吊り部材を介して、前記スクリーンフレームに取り付けられ、
    前記第2及び第3の吊り部材の水平方向の移動量が、前記第1の吊り部材の水平方向の移動量よりも大きくなるように構成され、
    前記第2の吊り部材は、前記スクリーンの水平方向、かつ、前記第1の吊り部材から前記第2の吊り部材の方向へ張力を与える第1の張力付与部材を備え、
    前記第3の吊り部材は、前記スクリーンの水平方向、かつ、前記第1の吊り部材から前記第3の吊り部材の方向へ張力を与える第2の張力付与部材を備える、投写型画像表示装置。
  2. 前記第1乃至第3の吊り部材と前記スクリーンフレームの接触部に潤滑剤が塗布される、請求項1記載の投写型画像表示装置。
  3. 前記スクリーンは、前記画像の光を少なくとも水平方向に拡散するためのフロントシートと、前記フロントシートの光入射側に配置され、かつフレネルレンズが形成されたフレネルレンズシートとを含み、
    前記第1乃至第3の吊り部材、前記フロントシートの上辺側に設けられる、請求項1又は2記載の投写型画像表示装置。
  4. 前記フロントシートの下辺側に、断面がL字状の支持部材が設けられ、前記支持部材に前記フレネルシートが載置され、前記フレネルレンズシートの重みにより前記フロントシートの垂直方向に張力を与えるようにする、請求項3記載の投写型画像表示装置。
  5. 前記第1乃至第3の吊り部材は、それぞれ、第1乃至第3の穴を備え、
    前記スクリーンフレームは、前記第1乃至第3の穴に対応する位置に設けられ、前記第1乃至第3の穴に挿入されるボスを備える、請求項1乃至4何れか一に記載の投写型画像表示装置。
  6. 前記第2及び第3の穴の水平方向寸法が、前記第1の穴の水平方向寸法よりも大きい、請求項5記載の投写型画像表示装置。
  7. 前記第1の穴は円形であり、前記第2及び第3の穴は横長の長円形状である、請求項6記載の投写型画像表示装置。
  8. 前記第2の穴に前記第1の張力付与部材が取り付けられており、前記第3の穴に前記第2の張力付与部材が取り付けられている、請求項6又は7記載の投写型画像表示装置。
  9. 前記フロントシートの下辺側において、前記第1乃至第3の吊り部材のそれぞれに対応する第1乃至第3の支持部材設けられる、請求項4記載の投写型画像表示装置。
  10. 投写型画像表示装置において、
    画像が投写されるスクリーンと、
    前記表示装置の筐体に固定されるとともに、前記スクリーンが吊り下げられるスクリーンフレームと、
    前記スクリーン上辺側の中央部に取り付けられた第1の吊り部材と、
    前記第1の吊り部材の水平方向の移動量よりも大きくなるよう構成された前記スクリーンの左端付近に設けられた第2の吊り部材と、
    前記第1の吊り部材の水平方向の移動量よりも大きくなるよう構成された前記スクリーンの右端付近に設けられた第3の吊り部材と、
    前記第2の吊り部材連結され、前記第2の吊り部材に前記スクリーンの水平方向、かつ、前記第1の吊り部材から前記第2の吊り部材の方向へ張力を与える第1の張力付与部材と
    前記第3の吊り部材に連結され、前記第3の吊り部材に前記スクリーンの水平方向、かつ、前記第1の吊り部材から前記第3の吊り部材の方向へ張力を与える第2の張力付与部材と、を備える、投写型画像表示装置。
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