JP5088724B2 - カルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末の処理方法 - Google Patents

カルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末の処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、セメントキルンの排ガスの一部を抽気する塩素バイパス技術で得られる微粉末等のカルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末の処理方法に関し、より詳しくは、カルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末に含まれているカルシウム成分及び鉛成分を分別して回収するための処理方法に関する。
家庭ごみ等の廃棄物を原料の一部として用いるセメントキルンにおいては、塩素の含有率が高い排ガスが発生する。この排ガスは、塩素バイパス技術によって処理される。すなわち、セメントキルンの排ガスの一部を抽気した後、この抽気した高温の排ガス中の粗粉(塩素含有量が少ない固体分)をサイクロンで捕集し、セメント原料としてセメントキルンに戻す一方、サイクロンを通過した排ガスを冷却して生じる微粉末(塩素含有量が多い固体分)を、バグフィルター等の集塵機で捕集して、塩素成分を除去し、こうして浄化された排ガスを大気中に排出するものである。捕集した微粉末は、カルシウム成分、カリウム成分、鉛成分、塩素成分等を含む。なお、この微粉末は、カリウム成分、鉛成分、塩素成分等を除去すれば、カルシウム成分を主成分とするセメント原料として、セメントキルンに戻すことができる。
一方、塩素成分、カルシウム成分、鉛成分等を含むダストに対して、浮遊選鉱を行い、カルシウム成分、鉛成分等を分別して回収する技術が知られている。
例えば、廃棄物を焼却した際に発生する飛灰を処理する方法であって、炭酸ガスを吹送しながら水を用いて飛灰を洗浄する洗浄工程と、該洗浄工程で得られた固形残渣に対して、炭酸カルシウム用浮選剤を用いて浮遊選鉱を行い、フロス(浮鉱)として炭酸カルシウムを回収する第1浮遊選鉱工程と、該第1浮遊選鉱工程の沈降残渣(沈鉱)に硫酸を加えるなどして、金属銅、硫酸鉛等を含む混合物を生成させた後、この混合物を濾過等によって濾滓として回収する浸出工程と、該浸出工程で回収した濾滓に対して、金属用浮選剤を用いて浮遊選鉱を行い、フロス(浮鉱)として金属銅及び硫酸鉛を回収する第2浮遊選鉱工程とを有する飛灰の処理方法が、提案されている(特許文献1)。
特開平8−323321号公報
上述の塩素バイパス技術で得られる微粉末は、カルシウム成分、カリウム成分、鉛成分、塩素成分等を含むものである。このうち、カリウム成分、塩素成分等は、水洗処理後の濾液中の成分として回収することができる。
しかし、セメント原料として利用可能なカルシウム成分と、非鉄精錬原料として利用可能な鉛成分を、例えば、上述の文献に記載された技術を用いて分別して回収しようとすると、工程や薬剤の数が多いため、多大の手間を要し、かつ高コストになる。
そこで、本発明は、工程及び薬剤の数が少なく、しかも簡易な操作によって、カルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末から、カルシウム成分及び鉛成分を分別して回収することのできる処理方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、カルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末と、水を、水1リットル当たりの上記微粉末の量が20〜100gとなるように混合して、スラリーを得た後、該スラリーの全量に対し、硫酸を添加して、液性をpH1〜4に調整し、固体分である硫酸カルシウムを含むスラリーを得た後、このスラリーに硫化剤を加えて、固体分である硫化鉛をさらに生成させ、次いで、得られた硫酸カルシウム及び硫化鉛を含むスラリーに対し、捕収剤及び起泡剤を加えて、浮遊選鉱を行なえば、沈鉱である硫酸カルシウムと、浮鉱である硫化鉛を得ることができ、カルシウム成分及び鉛成分を容易に分別回収しうることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]及び[2]を提供するものである。
[1] (A)カルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末と、水を、水1リットル当たりの上記微粉末の量が20〜100gとなるように混合して、スラリーを得た後、該スラリーの全量に対し、硫酸を添加して、液性をpH1〜4に調整し、固体分である硫酸カルシウムを含むスラリーを得る硫酸カルシウム生成工程と、(B)工程(A)で得られた前記スラリーに硫化剤を加えて、固体分である硫酸カルシウム及び硫化鉛を含むスラリーを得る硫化鉛生成工程と、(C)工程(B)で得られたスラリーに捕収剤及び起泡剤を加えて、浮遊選鉱を行ない、硫化鉛を主成分とする浮鉱と、硫酸カルシウムを主成分とする沈鉱を得る鉛・カルシウム分離工程と、を含むことを特徴とするカルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末の処理方法。
[2] 工程(A)において、前記液性をpH2〜3に調整する前記[1]に記載のカルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末の処理方法。
本発明の処理方法によれば、工程及び薬剤の数が少なく、しかも簡易な操作によって、カルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末から、カルシウム成分及び鉛成分を分別して回収することができる。
このうち、カルシウム成分は、硫酸カルシウムとして回収され、セメント原料等として用いることができる。
鉛成分は、硫化鉛として回収され、山元還元による非鉄精練原料等として用いることができる。特に、浮遊選鉱で回収される固体分として、硫酸カルシウム、硫化鉛以外の他の物質(例えば、ケイ素、アルミニウム等の化合物)が高含有率で含まれる場合であっても、当該他の物質が、硫酸カルシウムと共に沈鉱として回収されるため、浮鉱に含まれる硫化鉛の含有率を高く維持することができ、常に、良質の非鉄精錬原料を得ることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明のカルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末の処理方法を説明する。
図1は、本発明のカルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末の処理方法の一例を示すフロー図である。
本発明のカルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末の処理方法は、図1に示すように、(A)硫酸の添加による硫酸カルシウム生成工程、(B)硫化剤の添加による硫化鉛生成工程、及び(C)捕収剤及び起泡剤の添加を伴う浮遊選鉱による鉛・カルシウム分離工程を含む。以下、各工程について説明する。
[(A)硫酸カルシウム生成工程]
本工程は、カルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末と、水を、水1リットル当たりの上記微粉末の量が20〜100gとなるように混合して、スラリーを得た後、該スラリーの全量に対し、硫酸を添加して、液性をpH1〜4に調整し、固体分である硫酸カルシウムを含むスラリーを得る工程である。本工程で調整されたpHは、工程(B)及び工程(C)においても維持される。
カルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末と、水と、硫酸の混合方法としては、例えば、撹拌翼付きの液槽内に水、及び、カルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末を収容した後、撹拌しながら硫酸を添加していく方法が挙げられる。撹拌時間は、好ましくは10〜60分間である。
本工程において、水1リットル当たりのカルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末の量は20〜100gである。該量が5g未満では、カルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末の単位質量当たりの水量が大きくなり、処理の効率が低下する。該量が300gを超えると、鉛・カルシウム分離工程(C)における鉛成分とカルシウム成分の分離性能が低下する。
カルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末と、水と、硫酸を混合してなるスラリーのpHは、1〜4、好ましくは2〜3である。該pHが1未満では、設備の耐久性が低下したり、SiOやAlが溶出して濾過性が悪化するなどの問題が生じうる。該pHが4を超えると、工程(C)(鉛・カルシウム分離工程)における浮鉱の量が小さくなり、鉛成分とカルシウム成分の分離性能が低下する。
[(B)硫化鉛生成工程]
本工程は、工程(A)で得られたスラリーに硫化剤を加えて、固体分である硫酸カルシウム及び硫化鉛を含むスラリーを得る工程である。
硫化剤の例としては、水硫化ソーダ(NaSH)、硫化ソーダ(NaS)、硫化水素ガス(HS)等が挙げられる。
硫化剤の添加量は、スラリー1リットルに対して、好ましくは100mg以上、より好ましくは250mg以上、特に好ましくは400mg以上である。該量が100mg未満では、工程(C)(鉛・カルシウム分離工程)における浮鉱の量が小さくなり、鉛成分とカルシウム成分の分離性能が低下する。
硫化剤の添加量の上限値は、特に限定されないが、薬剤コストの削減等の観点から、好ましくは3,000mg以下、より好ましくは2,500mg以下である。
本工程においては、硫化剤を添加した後に十分に撹拌することが好ましい。撹拌時間は、好ましくは5〜30分間である。
[(C)鉛・カルシウム分離工程]
本工程は、工程(B)で得られたスラリーに捕収剤及び起泡剤を加えて、浮遊選鉱を行ない、硫化鉛を主成分とする浮鉱と、硫酸カルシウムを主成分とする沈鉱を得る工程である。
浮遊選鉱とは、疎水性の表面を有する粒子及び親水性の表面を有する粒子を含む水中にガスを供給して、このガスと起泡剤とによって生じた泡の表面に、疎水性の表面を有する粒子を付着させ、該粒子が付着している泡を、水中で浮力により浮上させることによって、沈鉱である親水性の表面を有する粒子と、浮鉱である疎水性の表面を有する粒子とに分離するものである。
本発明で用いられる捕収剤は、工程(B)で生成した硫化鉛の疎水性を高めるためのものである。硫化鉛は、捕収剤によって疎水性を高められた後、泡の表面に付着して、水中を浮上し、浮鉱となる。
捕収剤の例としては、ザンセートや、酸性ジチオリン酸エステル類(商品名:エロフロート)や、n−ドデシル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩や、オレイン酸ナトリウム等の不飽和脂肪族カルボン酸塩等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
中でも、ザンセート、酸性ジチオリン酸エステル類、オレイン酸ナトリウム等は、本発明において好ましく用いられる。
ここで、ザンセートとは、−OC(=S)−Sの化学構造を有するキサントゲン酸塩をいう。
ザンセートの例としては、R−OC(=S)−S(式中、Rは炭素数1〜20(好ましくは2〜5)のアルキル基、MはNa、K等のアルカリ金属またはNH等を表す。)の一般式で表される化合物が挙げられる。
捕収剤の添加量は、スラリー1リットルに対して、好ましくは10mg以上、より好ましくは30mg以上、特に好ましくは50mg以上である。該量が10mg未満では、硫化鉛を浮鉱として十分に浮上させることが困難となる。
捕収剤の添加量の上限値は、特に限定されないが、薬剤コストの削減等の観点から、スラリー1リットルに対して、好ましくは1,000mg以下、より好ましくは500mg以下である。
起泡剤の例としては、メチルイソブチルカルビノール(MIBC;4−メチル−2−ペンタノール)、メチルイソブチルケトン、パイン油、エチレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、クレゾール酸等が挙げられる。
起泡剤の添加量は、スラリー1リットルに対して、好ましくは5〜100mgである。
なお、起泡剤として、前記の例示物の他に、例えば、炭素数6〜8の鎖状の炭化水素基(アルキル基等)や炭素数10〜15の環状の炭化水素基(芳香族基、シクロアルキル基等)等の疎水性基、及び、水酸基、カルボキシル基等の親水性基を有する化合物も、使用することができる。
浮遊選鉱の手段としては、ファーレンワルド型浮選機(FW型)、MS型浮選機、フェジャーグレン型浮選機、アジテヤ型浮選機、ワーマン型浮選機等の浮選機が挙げられる。
浮鉱は、スラリーの液中の上部領域(特に液面付近)に存在する固体分を回収することによって、スラリーの他の成分(液分、沈鉱)から分離することができる。
浮鉱は、硫化鉛を主成分とし、かつ、硫化鉛以外の成分(例えば、硫酸カルシウム)の含有率が小さいので、山元還元による非鉄精錬原料等として用いることができる。
沈鉱は、スラリーの液中の下部領域(特に底面上)に存在する固体分を回収することによって、スラリーの他の成分(液分、浮鉱)から分離することができる。
沈鉱は、硫酸カルシウムを主成分とし、かつ、硫化鉛の含有率が小さいので、セメント原料等として用いることができる。沈鉱には、ケイ素、アルミニウム等の化合物が含まれることがある。
本発明においては、カルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末に含まれるカルシウム成分の含有率に応じて、浮鉱中の鉛(Pb)の含有率、分配率等、及び沈鉱中のカルシウム(Ca)の含有率、分配率等の各目標値を定めることができる。
ここで、浮鉱中のPbの分配率とは、浮鉱中のPb及び沈鉱中のPbの合計量中の浮鉱中のPbの質量割合をいう。沈鉱中のCaの分配率とは、浮鉱中のCa及び沈鉱中のCaの合計量中の沈鉱中のCaの質量割合をいう。
目標値を得るためには、工程(A)におけるpH、工程(B)における硫化剤の添加量、及び工程(C)における捕収剤の添加量等を、上述の好ましい範囲内に調整すればよい。
[カルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末中のカルシウム成分の含有率が20質量%未満である場合]
(1)浮鉱
浮鉱中のPbの含有率は、好ましくは40質量%以上、より好ましくは45質量%以上、特に好ましくは50質量%以上である。
浮鉱中のCaの含有率は、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、特に好ましくは2質量%以下である。
浮鉱中のPbの分配率は、好ましくは60質量%以上、より好ましくは65質量%以上、特に好ましくは70質量%以上である。
浮鉱中のCaの分配率は、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、特に好ましくは2質量%以下である。
(2)沈鉱
沈鉱中のPbの含有率は、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、特に好ましくは6質量%以下である。
沈鉱中のCaの含有率は、好ましくは15質量%以上、より好ましくは18質量%以上、特に好ましくは21質量%以上である。
沈鉱中のPbの分配率は、好ましくは40質量%以下、より好ましくは35質量%以下、特に好ましくは30質量%以下である。
沈鉱中のCaの分配率は、好ましくは95質量%以上、より好ましくは97質量%以上、特に好ましくは98質量%以上である。
[カルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末中のカルシウム成分の含有率が20〜60質量%である場合]
(1)浮鉱
浮鉱中のPbの含有率は、好ましくは15質量%以上、より好ましくは18質量%以上、特に好ましくは21質量%以上である。
浮鉱中のCaの含有率は、好ましくは18質量%以下、より好ましくは15質量%以下、特に好ましくは12質量%以下である。
浮鉱中のPbの分配率は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは55質量%以上、特に好ましくは60質量%以上である。
浮鉱中のCaの分配率は、好ましくは6質量%以下、より好ましくは4質量%以下、特に好ましくは3質量%以下である。
(2)沈鉱
沈鉱中のPbの含有率は、好ましくは6質量%以下、より好ましくは4質量%以下、特に好ましくは3質量%以下である。
沈鉱中のCaの含有率は、好ましくは15質量%以上、より好ましくは18質量%以上、特に好ましくは21質量%以上である。
沈鉱中のPbの分配率は、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下、特に好ましくは40質量%以下である。
沈鉱中のCaの分配率は、好ましくは94質量%以上、より好ましくは96質量%以上、特に好ましくは97質量%以上である。
本発明を実施例によって説明する。なお、以下の「%」は、特に断らない限り、質量基準である。
[カルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末の用意]
処理対象物であるカルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末として、表1に示す2種(A、B)を用意した。
Figure 0005088724
[実施例1]
[カルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末の処理]
撹拌翼付きの液槽内に、水0.3リットルと、水1リットル当たり55gの量のカルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末Aを投入して撹拌し、スラリーを得た後、このスラリーに対し、撹拌しながら硫酸(濃度:98%)を添加して、スラリーのpHを2に調整した。その後、30分間撹拌して、硫酸カルシウムを生成させた。
次いで、このスラリーに、スラリー1リットル当たり750mgの量の水硫化ソーダ水溶液(濃度:1%)を添加して、15分間撹拌し、硫化鉛を生成させた。
その後、このスラリーに、捕収剤として、スラリー1リットル当たり160mgの量のアミルザンセート水溶液(濃度:0.4%、アミルザンセートの化学式:C11−O−C(=S)−S)、及び、起泡剤として、スラリー1リットル当たり60mg/リットルのメチルイソブチルカルビノール(MIBC)を添加して撹拌し、10分間保持した。次いで、このスラリーを、FW型浮選機を用いて20分間、送気しながら浮遊選鉱し、浮鉱及び沈鉱を得た。
浮鉱及び沈鉱の質量比、浮鉱及び沈鉱の成分組成、Pbの分配率、及びCaの分配率を、表2に示す。
[実施例2〜7、比較例1]
ダストの種類、pH、硫化剤の添加量、捕収剤の添加量及び浮遊選鉱の時間を表2に示すように変えた以外は実施例1と同様にして実験した。結果を表2に示す。
Figure 0005088724
表1に示すように、本発明で規定するpHの範囲内に調整した実施例1〜7では、浮鉱における鉛(Pb)の分配率が60%以上であり、浮鉱としての鉛成分の回収量が大きいことがわかる。一方、比較例1では、pHが本発明で規定する数値範囲外であるため、浮鉱におけるPbの分配率が40%以下であり、鉛成分とカルシウム成分の分離が不十分であることがわかる。
本発明のカルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末の処理方法の一例を示すフロー図である。

Claims (2)

  1. (A)カルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末と、水を、水1リットル当たりの上記微粉末の量が20〜100gとなるように混合して、スラリーを得た後、該スラリーの全量に対し、硫酸を添加して、液性をpH1〜4に調整し、固体分である硫酸カルシウムを含むスラリーを得る硫酸カルシウム生成工程と、
    (B)工程(A)で得られた前記スラリーに硫化剤を加えて、固体分である硫酸カルシウム及び硫化鉛を含むスラリーを得る硫化鉛生成工程と、
    (C)工程(B)で得られたスラリーに捕収剤及び起泡剤を加えて、浮遊選鉱を行ない、硫化鉛を主成分とする浮鉱と、硫酸カルシウムを主成分とする沈鉱を得る鉛・カルシウム分離工程と、
    を含むことを特徴とするカルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末の処理方法。
  2. 工程(A)において、前記液性をpH2〜3に調整する請求項1に記載のカルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末の処理方法。
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