JP5086061B2 - 入浴装置 - Google Patents
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Description
従来技術では、台車のレールが入浴用受け台のレールに接続されている時にのみ椅子部が移動できる。
又、ロック機構が入浴用受け台とは異なるものに当ってロックが解除されることもあり得、危険である。そのため更にロック機構(=第1のロック機構)が必要となり、入浴用車椅子のロック機構に係る構成が複雑になっている。
又、ロック機構が2個必要になり、入浴用車椅子のロック機構に係る構成が複雑になり製作費用が嵩むという点である。
又、座部の操作に係る安全対策を十分に行なおうとしたものである。
即ち本発明は、入浴リフト13と、入浴用車椅子3とからなる入浴装置79において、入浴用車椅子3は、台車1と、台車1から分離可能に載設される座部2と、座部2を台車1に対し移動不可能に掛止する掛止機構17とからなり、掛止機構17は、座部2に設けられ操作具を介して手動で移動可能な掛止具18と、掛止具18の位置に対応して台車1に設けられる掛止受部19と、掛止具18と掛止受部19の両者による掛止作用を解除する方向への掛止具18の移動操作を阻止する阻止具20とで構成され、入浴用車椅子3が入浴リフト13に接合している時は、阻止具20を入浴リフト13との接合に連動して動かすことで掛止作用を解除する方向への掛止具18の移動操作を可能にする一方、入浴用車椅子3が入浴リフト13に接合していない時は、阻止具20によって掛止作用を解除する方向への掛止具18の移動操作を阻止することを特徴とする入浴装置である。
又、台車1は、台車枠12の前部に突出状に設けられる接合鉤具15と、車椅子側検出器38とを有し、入浴リフト13には、受穴14と、接合鉤具15に当って動くリフト側検出器63の受動片60とが設けられ、台車1を入浴リフト13に接合させる時に、接合鉤具15を受穴14に貫通させると、接合鉤具15の貫通した部位がリフト側検出器63に当ってこれを動かし、リフト側検出器63が車椅子側検出器38を介して阻止具20を動かすことで、掛止作用を解除する方向へ掛止具18を移動操作できるようにしたことを特徴とする。
更に、掛止具18は下方向に付勢され昇降可能であって、掛止受部19に嵌入できるものであり、掛止具18の途中部分に凹部67が形成され、阻止具20は前記凹部67に進入するように付勢され水平移動可能であって、入浴用車椅子3が入浴リフト13に接合していない時は、阻止具20は、掛止具18の凹部67に進入し、掛止受部19に嵌っている掛止具18の移動を阻止し、掛止機構17は、台車1に対する座部2の前後方向及び上方向への移動を阻止し、座部2が台車1から脱落しないようにする。
更に、台車1は、車輪11と台車枠12とからなり、台車枠12の前部の左右には、半円形に前方へ突出する保護枠16が設けられ、保護枠16は、外側面が丸味を帯びた形状であり、接合鉤具15の上前方及び上左右方にわたって位置しており、保護枠16は、接合鉤具15の損壊を防ぐものであると共に、車輪11の上方に位置しており、又、入浴リフト13の後部の左右には、案内具21が設けられ、台車1を入浴リフト13へ接合する時、保護枠16は入浴リフト13の案内具21に沿って摺動するものである。
又、入浴リフト13には、その上面にあって前後方向にレール41が設けられ、レール41の左右外側に上カバー61が設けられ、座部2は、座面部7と、座面部7の後部に設けられる背凭8とからなり、背凭8の左右に肘掛9が設けられ、該肘掛9は、入浴用車椅子3の前方向きから斜め後方向きへ回動させて掛止できるものであり、又、座部2は、台車1からレール41へ移乗でき、移乗した座部2は、入浴リフト13の後部から前部の入浴位置へ移動できるものであり、前記座部2は、肘掛9を斜め後方向きに掛止したままでは、肘掛9が上カバー61にぶつかって入浴位置へ移動できず、入浴を遂行出来ないようにした。
接合鉤具15が完全に接合した時には、掛止機構17を解除することができ、座部2を入浴リフト13へ安全に移乗させることができ、好都合である。
入浴装置79は、入浴リフト13と、入浴用車椅子3とからなる。
前記入浴リフト13の両側には上カバー61(左上カバー61a、右上カバー61b)が所定間隔をもって突設される。
入浴リフト13は浴槽48の縁に設置されており、入浴リフト13の後部には入浴用車椅子3が接合され、入浴リフト13の前方は浴槽48に接する。(図4参照)
入浴用車椅子3の座部2は、入浴リフト13に移乗した後、入浴リフト13の前部の入浴位置へ移動可能である。
前記押し片76は、入浴リフト13の受穴14の下方に設けられた受動片60にアウター付ワイヤー62で連繋されている。
入浴リフト13に入浴用車椅子3が接合されていない時は、入浴リフト13の受動片60は元の通常位置(=上位置)にあり、押し片76は元の通常位置(=退入位置)にある(図9参照)。
背凭8には、肘掛9と、上体用フェンス10とが取着される。
肘置43と大腿フェンス44は一体化しており、肘置43及び大腿フェンス44は、肘軸45を中心に回動できる。前方向きにある肘掛9を回動させて斜め後方向きに変更でき、又、斜め後方向きにある肘掛9を前方向きに戻し変更できる。
肘掛9を後方向きに変更する時は、肘掛9を少し持ち上げ肘突起58を前肘溝から外してから、回動させる。肘掛9が後方向きに至った時は肘突起58が窓56の後肘溝57に嵌り固定される。
入浴者は、座部2への乗降時、搬送時、身体の洗浄時、浴槽48への昇降時、及び浴槽48内の入浴時に、フェンス部46を掴んで、乗降時の動作、搬送時の動作、洗浄時の動作、移乗時の動作、昇降時の動作及び入浴時の動作を楽に行なえる。
上体用フェンス10はフェンス軸部47を中心に回動できこれを回動させて前方向きにあるものを後方向きに変更でき、又、後方向きにあるものを前方向きに戻し変更できる。
一方側の肘掛9を斜め後方向きに開いたまま座部2を入浴リフト13の前部へ移動させた場合でも、肘掛9が上カバー61にぶつかる。
肘掛9が上カバー61にぶつかると、座部2は入浴リフト13の入浴位置へ移動できない。座部2は肘掛9のセッティングが不適切な状態では浴槽48に入れないようにしている。
台車枠12の前部に、入浴リフト13の受穴14に掛止できる接合鉤具15が設けられる。
保護枠16は、入浴リフト13に対する入浴用車椅子3の当接位置を所定位置に決める位置決め機能を有する。(図4参照)
掛止機構17は、座部2に設けられる掛止具18(具体例ではピン80)、及び、掛止具18を引き上げるピン操作具68と、台車1に設けられる掛止受部19(具体例では穴81)、及び、掛止具18が掛止受部19から抜けるのを阻止する阻止具20(具体例では当接片40)とからなる。
台車1側の当接片40は、座部2側の凹部67に嵌って、ピン80を押圧し移動不自在に拘束し、ピン80が穴81から抜けるのを阻止する。
従って、掛止機構17は、座部2を台車1に対して、前後方向及び上方向に移動不可能に掛止するものである。(図7参照)
台車レール66内に伝達器39が設けられ、該伝達器39は車椅子側検出器38に繋がりその動きを当接片40に伝達するものである。
下がった受動片60は、アウター付ワイヤー62を介して、押し片76を後方向へ突出移動させる。後方向へ突出移動した押し片76は、台車1の車椅子側検出器38を後方向へ押す(図9参照)。
車椅子側検出器38が押し片76に押された時、車椅子側検出器38に繋がる伝達器39と当接片40は、共に後方向に移動し、当接片40はピン80から離れピン80を押えない。
ピン80は、当接片40による移動阻止を解除され、介助者はピン80を穴81からの抜き差しが可能となる。
上述の接合の構成では、接合鉤具15が受穴14に嵌った後に該接合鉤具15によって、ピン80が移動阻止を解除されるものである。(図7参照)
前記ピン80は、伸展バネ59で下方向に付勢され、必要時に手動で上方向へ動かされるものであって、その他にピン80を動かす機構は存在しない。
即ち、入浴リフト13の受動片60は元の通常位置(=上位置)にある。
押し片76は元の通常位置(=退入位置)にある。
当接片40は、座部2のピン80の凹部67に嵌ってピン80を押圧し、ピン80が穴81から抜けるのを阻止する。
ローラー枠27にはローラー28が取着され、該ローラー枠27は台車1上を自在に移動できる。
尚、構成部品の名称は入浴用車椅子3に乗る入浴者の左右部位に合わせて付けている。
入浴用車椅子3の前方向きの左下肢受4a及び右下肢受4bは、それぞれ入浴用車椅子3の外側に回動して、後方向きに変更できる。
又、入浴用車椅子3の後方向きの左下肢受4a及び右下肢受4bはそれぞれ入浴用車椅子3の外側に回動して、前方向きに変更できる。
下肢受4は、座部枠26の前部の左右部に下肢受台22(左下肢受台22a及び右下肢受台22b)を介してそれぞれ設けられる。
下肢受4は、下肢受台22を介して後方向へ回動するものであり180度方向転換できる。
入浴用車椅子3を乗降形態に変える時は、左下肢受台22a及び右下肢受台22bを、入浴用車椅子3の外側に180度回動して左右外向き状態に変更する。
又、入浴用車椅子3の外方向き状態の左下肢受台22a及び右下肢受台22bは、入浴リフト13に移乗する時(=入浴時、通常形態時)には、それぞれ入浴用車椅子3の外側に回動して、内向きの突合せ状態に戻し変更できる。
下肢受4が入浴用車椅子3の通常形態にある時、そして入浴者を乗降させる時に、足置5及び脹脛受6を回動させて水平状態から垂下状態へ変更すると、左右の緩衝部材23は互いに間隔をもって向き合う。
座部2が入浴形態にセッティングされていたら乗降形態のセッティングに変更する。
介助者は、肘掛9を回動させ、肘掛9の位置を入浴用車椅子3の前方向きから斜め後方向きへ変える。又、介助者は、上体用フェンス10を回動させ、入浴用車椅子3の側部の位置から後部の位置へ変える。
入浴用車椅子3の後部へ位置させていた上体用フェンス10を、回動させ前方向きに戻し、入浴用車椅子3の側部に位置させる。上体の左右側への食み出しを上体用フェンス10で防ぐ。
即ち、接合鉤具15の受穴14を貫通した部分が受動片60を押し下げる。受動片60は、アウター付ワイヤー62を経由して押し片76を、後方向へ進出移動させる。
入浴リフト13のレール41内の押し片76が突出し、該押し片76は、台車1の台車レール66内の車椅子側検出器38を後方向へ押す。
当接片40がピン80から離れると、ピン80の上昇動が自在となり、座部2と台車1との掛止は解除できる状態になる。即ち、入浴用車椅子3が入浴リフト13に確実に接合すると、掛止機構17が解除可能状態に変わる。
介助者は、ピン操作具68を掴んで上方向へ引き上げ、手動でピン80を穴81から抜き、座部2を台車1から掛止解除する。次に、座部2を入浴リフト13へ移乗する。
当接片40の阻止作用は解除されず、従って掛止機構17も解除されない。台車1上の座部2は、前方及び上方へ移動できない。座部2は台車1に対して、動かせず、ずれず、転落もしない。
座部2の肘掛9及び上体用フェンス10が、前方向を向いている入浴形態にあるので、これらが入浴リフト13の上カバー61にぶつからずに座部2は前進でき、入浴リフト13の前部の入浴位置へ至る。
暫時後、入浴リフト13を適宜操作して脱浴する。入浴者が乗った座部2を入浴リフト13から台車1へ移乗する。
リクライニング機構30の操作具34を操作し、背凭8を起立状態に戻す。
2 座部
3 入浴用車椅子
7 座面部
8 背凭
9 肘掛
11 車輪
12 台車枠
13 入浴リフト
14 受穴
15 接合鉤具
16 保護枠
17 掛止機構
18 掛止具
19 掛止受部
20 阻止具
21 案内具
38 車椅子側検出器
40 当接片
41 レール
60 受動片
61 上カバー
63 リフト側検出器
67 凹部
79 入浴装置
80 ピン
81 穴
Claims (5)
- 入浴リフト13と、入浴用車椅子3とからなる入浴装置79において、
入浴用車椅子3は、台車1と、台車1から分離可能に載設される座部2と、座部2を台車1に対し移動不可能に掛止する掛止機構17とからなり、
掛止機構17は、座部2に設けられ操作具を介して手動で移動可能な掛止具18と、掛止具18の位置に対応して台車1に設けられる掛止受部19と、掛止具18と掛止受部19の両者による掛止作用を解除する方向への掛止具18の移動操作を阻止する阻止具20とで構成され、
入浴用車椅子3が入浴リフト13に接合している時は、阻止具20を入浴リフト13との接合に連動して動かすことで掛止作用を解除する方向への掛止具18の移動操作を可能にする一方、入浴用車椅子3が入浴リフト13に接合していない時は、阻止具20によって掛止作用を解除する方向への掛止具18の移動操作を阻止することを特徴とする入浴装置。 - 台車1は、台車枠12の前部に突出状に設けられる接合鉤具15と、車椅子側検出器38とを有し、
入浴リフト13には、受穴14と、接合鉤具15に当って動くリフト側検出器63の受動片60とが設けられ、
台車1を入浴リフト13に接合させる時に、接合鉤具15を受穴14に貫通させると、接合鉤具15の貫通した部位がリフト側検出器63に当ってこれを動かし、リフト側検出器63が車椅子側検出器38を介して阻止具20を動かすことで、掛止作用を解除する方向へ掛止具18を移動操作できるようにしたことを特徴とする請求項1記載の入浴装置。 - 掛止具18は下方向に付勢され昇降可能であって、掛止受部19に嵌入できるものであり、掛止具18の途中部分に凹部67が形成され、阻止具20は前記凹部67に進入するように付勢され水平移動可能であって、
入浴用車椅子3が入浴リフト13に接合していない時は、阻止具20は、掛止具18の凹部67に進入し、掛止受部19に嵌っている掛止具18の移動を阻止し、掛止機構17は、台車1に対する座部2の前後方向及び上方向への移動を阻止し、座部2が台車1から脱落しないようにすることを特徴とする請求項1または2記載の入浴装置。 - 台車1は、車輪11と台車枠12とからなり、台車枠12の前部の左右には、半円形に前方へ突出する保護枠16が設けられ、保護枠16は、外側面が丸味を帯びた形状であり、接合鉤具15の上前方及び上左右方にわたって位置しており、
保護枠16は、接合鉤具15の損壊を防ぐものであると共に、車輪11の上方に位置しており、又、入浴リフト13の後部の左右には、案内具21が設けられ、台車1を入浴リフト13へ接合する時、保護枠16は入浴リフト13の案内具21に沿って摺動するものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の入浴装置。 - 入浴リフト13には、その上面にあって前後方向にレール41が設けられ、レール41の左右外側に上カバー61が設けられ、座部2は、座面部7と、座面部7の後部に設けられる背凭8とからなり、背凭8の左右に肘掛9が設けられ、該肘掛9は、入浴用車椅子3の前方向きから斜め後方向きへ回動させて掛止できるものであり、
又、座部2は、台車1からレール41へ移乗でき、移乗した座部2は、入浴リフト13の後部から前部の入浴位置へ移動できるものであり、前記座部2は、肘掛9を斜め後方向きに掛止したままでは、肘掛9が上カバー61にぶつかって入浴位置へ移動できず、入浴を遂行出来ないようにしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の入浴装置。
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