JP2022153699A - 搬送車及び入浴装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】座部の調整に手間と時間をかけることなく安全性を高めることができる搬送車、及び入浴装置を提供する。【解決手段】台車部と、座部9及び背凭れ部8を有し台車部上に載置される搭乗部と、を備え、通常状態の座部9の少なくとも一部分は前端側が上方向に回動自在な状態であり、座部9の少なくとも一部分は前端側が回動によって上方に移動して所定の傾斜状態になる。また、座部9の少なくとも一部分が所定の傾斜状態になると、座部9の少なくとも一部分を自動でロックするロック機構を備える。また、座部9が水平乃至略水平状態において、座部9の前方部分9aの上面9a1は、座部9の後方部分9bの上面9b1よりも高くなるように構成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、入浴者を乗せて搬送する搬送車、及び入浴装置に関するものである。
特許文献1には、折り畳み型車椅子において、座席支持フレームに、座席両側縁の座席固定部を座席支持フレームに対して角度調節可能な傾斜調節台を介して前上がり傾斜状態で固定できるようにすることで、座席からの腰のずり落ちを防止することが記載されている。具体的には、座席が座席支持フレーム上に水平状態から任意の角度θに前上がり傾斜状態で固定できるように、座席支持フレームに固定した固定ナットに対してその下から支持ボルトを螺着し、その先端部分で傾斜調節台を支えるようにする。支持ボルトの先端を座席支持フレームから高く伸ばせば、その位置で支持ボルトの先端が傾斜調節台を支持した状態となり、次に傾斜固定ボルトをその下部に螺着したナットで締め付ければ座席支持フレームと傾斜調節台と座席固定部とが固定され、座席が水平状態から任意の角度θに前上がり傾斜状態で固定される。
特開2002-52046号公報
しかしながら従来技術では、座席を前上がり傾斜状態にする際に、ボルトとナットを用いて調整しているため、調整に手間と時間がかかる。また、ナットを緩締するのに工具が必要となり、工具がないと調整できない。ここで、入浴介助に用いる入浴用車椅子の場合は、入浴前に身体が冷えないよう出来る限り速やかに入浴者を入浴させる必要がある。また、入浴後は入浴者が湯冷め等をしないように速やかに退浴をさせる必要がある。このため、従来技術のように座席の傾斜を調整するのに多くの時間をかけることは、入浴用車椅子の場合には好ましくない。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、座席の調整に手間と時間をかけることなく安全性を高めることができる搬送車、及び入浴装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために以下の手段を提供する。
本発明の第1の搬送車は、台車部と、座部及び背凭れ部を有し前記台車部上に載置される搭乗部と、を備え、通常状態の前記座部の少なくとも一部分は前端側が上方向に回動自在な状態であり、前記座部の少なくとも一部分は前記前端側が回動によって上方に移動して所定の傾斜状態になる、ことを特徴とする。これによれば、通常状態の座部の少なくとも一部分は前端側が上方向に回動自在な状態であってロックされた状態ではないので、座部の少なくとも一部分に上方向の力を作用させるだけで座部の少なくとも一部分を所定の傾斜状態にすることができる。すなわち、座部の少なくとも一部分を所定の傾斜状態にするための工具が不要であり、短時間で座部の少なくとも一部分を傾斜させることができる。また、座部の少なくとも一部分が所定の傾斜状態になることで、入浴者の身体が座部からずり落ちることを防止することができ、安全性を高めることができる。
本発明の第1の搬送車において、好ましい実施態様では、前記座部の少なくとも一部分が前記所定の傾斜状態になると、前記座部の少なくとも一部分を自動でロックするロック機構を備えている。これによれば、座部の少なくとも一部分が所定の傾斜状態になると自動でロックすることができ、その状態を維持することができる。
本発明の第1の搬送車において、好ましい実施態様では、前記座部が水平乃至略水平状態において、前記座部の前方部分の上面は、前記座部の後方部分の上面よりも高くなるように構成されている。これによれば、座部の前方部分が後方部分よりも高くなっていることで、搬送時に入浴者の臀部が座部の後方部分から前方部分に移動して身体が座部からずり落ちることを防止することができる。
本発明の入浴装置は、上記第1の搬送車と、浴槽と、を備え、前記台車部と前記搭乗部とは分離可能であり、前記搭乗部は、前記台車部を連結した前記浴槽と前記台車部との間で往復移動可能である、ことを特徴とする。これによれば、台車部を連結した浴槽に、台車部から搭乗部を移動させて入浴する際に、座部の少なくとも一部分が所定の傾斜状態になっていると入浴者の身体が座部からずり落ちることを防止することができる。
本発明の第1の搬送車を備えた入浴装置において、好ましい実施態様では、前記浴槽内の湯水の浮力によって前記座部の少なくとも一部分が回動して前記所定の傾斜状態になる。これによれば、浴槽内の湯水の浮力によって座部の少なくとも一部分が所定の傾斜状態になることで、入浴時に、入浴者の身体が座部からずり落ちることを防止することができる。
本発明の第2の搬送車は、台車部と、座部及び背凭れ部を有し前記台車部上に載置される搭乗部と、を備え、前記座部は、第1座部と、この第1座部の前側に配置された第2座部とを有し、通常状態の前記第2座部の少なくとも一部分は前端側が上方向に回動自在な状態であり、前記第2座部の少なくとも一部分は前記前端側が回動によって上方に移動して所定の傾斜状態になる、ことを特徴とする。これによれば、通常状態の第2座部の少なくとも一部分は前端側が上方向に回動自在な状態であってロックされた状態ではないので、第2座部の少なくとも一部分に上方向の力を作用させるだけで第2座部の少なくとも一部分を所定の傾斜状態にすることができる。すなわち、第2座部の少なくとも一部分を所定の傾斜状態にするための工具が不要であり、短時間で第2座部の少なくとも一部分を傾斜させることができる。また、第2座部の少なくとも一部分が所定の傾斜状態になることで、入浴者の身体が座部からずり落ちることを防止することができ、安全性を高めることができる。
本発明の第2の搬送車において、好ましい実施態様では、前記第2座部の少なくとも一部分が前記所定の傾斜状態になると、前記第2座部の少なくとも一部分を自動でロックするロック機構を備えている。これによれば、第2座部の少なくとも一部分が所定の傾斜状態になると自動でロックすることができ、その状態を維持することができる。
本発明の第2の搬送車において、好ましい実施態様では、前記第1座部及び前記第2座部が水平乃至略水平状態において、前記第2座部の上面は、前記第1座部の後方部分の上面よりも高くなるように構成されている。これによれば、水平乃至略水平状態において第2座部が第1座部の後方部分よりも高くなっていることで、搬送時に入浴者の臀部が第1座部から第2座部に移動して身体が座部からずり落ちることを防止することができる。
本発明の入浴装置は、上記第2の搬送車と、浴槽と、を備え、前記台車部と前記搭乗部とは分離可能であり、前記搭乗部は、前記台車部を連結した前記浴槽と前記台車部との間で往復移動可能である、ことを特徴とする。これによれば、台車部を連結した浴槽に、台車部から搭乗部を移動させて入浴する際に、第2座部の少なくとも一部分が所定の傾斜状態になっていると入浴者の身体が座部からずり落ちることを防止することができる。
本発明の第2の搬送車を備えた入浴装置において、好ましい実施態様では、前記浴槽内の湯水の浮力によって前記第2座部の少なくとも一部分が回動して前記所定の傾斜状態になる。これによれば、浴槽内の湯水の浮力によって第2座部の少なくとも一部分が所定の傾斜状態になることで、入浴時に、入浴者の身体が座部からずり落ちることを防止することができる。
本発明によれば、搬送車の座部の調整に手間と時間をかけることなく座部の少なくとも一部分を所定の傾斜状態にすることができ、入浴者を搬送する際に入浴者の身体が座部からずり落ちることが防止されるので、安全性を高めた搬送車を提供することができる。また、入浴する際、入浴者の身体が座部からずり落ちることを防止することができる。
本発明の実施形態1に係る搬送車の斜視図である。 搭乗部が担架状態になったときの同搬送車の正面図である。 担架状態の搭乗部を示す平面図である。 図3のA-A線で切断した部分拡大断面図である。 図3のB-B線で切断した拡大断面図である。 フットレストを収納したときの同搬送車の正面図である。 担架状態の搭乗部を上限位置にしたときの同搬送車の正面図である。 同搬送車を浴槽に連結した状態を示す平面図である。 本発明の実施形態2に係る搬送車の座部を説明するための側面図である。
(実施形態1)
実施形態1の搬送車(第1の搬送車)を、図1~図8を用いて説明する。ここで、図1に示すように、方向を表す前後、左右、上下は搬送車1に着座した入浴者から見た方向とする。図1に示すように、搬送車1は、台車部2と、台車部2の上に台車部2と分離可能に設けられた搭乗部3とを備えており、搭乗部3は昇降可能である。台車部2は台車フレーム4の4箇所に車輪5を備え、床面を走行可能に構成されている。台車フレーム4の上には搭乗部3を分離可能に載置するための2つのレール6が設けられている。台車フレーム4の側面には台車部2を浴槽23(後述の図8参照)に連結するための台車連結部7が設けられており、台車連結部7は、浴槽23に対して搬送車1を位置決めするためのローラ7aと、搬送車1を浴槽23に連結固定するためのフック7bとを有している。
搭乗部3は、背凭れ部8、座部9、足受け部10、上肢用サイドフェンス11、腰部用サイドフェンス12及び椅子フレーム13を有している。椅子フレーム13には複数のローラ14が設けられ、ローラ14によって搭乗部3が台車部2のレール6上を移動可能になっている。背凭れ部8、座部9及び足受け部10にはそれぞれ背部マット15a、座部マット15b及び脚部マット15cが敷設されている。背凭れ部8及び足受け部10は座部9に対して回動可能であり、図2に示すように背凭れ部8、座部9及び足受け部10がほぼ平坦な状態に姿勢変更することが可能になっている。ここで、図1に示す姿勢の搭乗部3を椅子状態とし、図2に示す姿勢の搭乗部3を担架状態とする。
図2に示すように、台車部2には足で操作するフットスイッチ16a、16b及びペダル17が設けられている。フットスイッチ16a、16bは搭乗部3を下降、上昇させるものである。フットスイッチ16aを足で踏んでいる間は搭乗部3が下降し、フットスイッチ16aから足を離すと下降が止まる。また、フットスイッチ16aを足で踏んでいる間に搭乗部3が下限位置に到達した場合には下降が止まる。フットスイッチ16bを足で踏んでいる間は搭乗部3が上昇し、フットスイッチ16bから足を離すと上昇が止まる。また、フットスイッチ16bを足で踏んでいる間に搭乗部3が上限位置に到達した場合には上昇が止まる。ペダル17はリンク片(不図示)でフック7bと繋がっており、ペダル17を踏むことでフック7bが浴槽23から外れ台車部2と浴槽23との連結が解除される。
図4に示すように、座部9が水平乃至略水平状態(以降、「略水平状態」という)において、座部9の前方部分9aの上面9a1は、座部9の後方部分9bの上面9b1よりも高くなるように構成されており、座部9の前方部分9aと後方部分9bとの境界で段差9cが形成されている。実施形態1では通常状態の座部9は略水平状態となっているが、座部9が若干傾斜している等、略水平状態でなくてもよい。
図4に示すように、座部9は椅子フレーム13に蝶番18を用いて固定されており、蝶番18の軸18aの回りに回動可能である。図5に示すように、座部9の前方部分9aの下面であって左右両側にプランジャ保持部19が設けられており、プランジャ支持部19にインデックスプランジャ20が取り付けられている。座部9が通常状態では、インデックスプランジャ20の先端は椅子フレーム13に圧接した状態であり、通常状態の座部9の前端側である前端部9fを上方に持ち上げるように力を加えると、座部9の前端部9fは回動によって上方に移動することができる。すなわち、通常状態の座部9は固定された状態ではなく、座部9の前端部9fが上方向に回動自在な状態である。
図5に示すように、椅子フレーム13の左右両側面であって座部9の前方部分9aの下方位置に穴21が設けられており、座部9の回動によって座部9の前端部9fが上方向に移動するのに伴ってインデックスプランジャ20の先端が穴21の位置に達すると、インデックスプランジャ20の先端からロッド(不図示)が突出して穴21に嵌り込み、座部9はロックされ回動できない状態になる。このとき、図4に仮想線で示すように、座部9は水平から所定角度だけ傾斜した状態(所定の傾斜状態)となっており、この状態が維持される。座部9がロックされた状態を解除する場合には、左右のインデックスプランジャ20を、穴21から遠ざかる方向に引っ張ることでロッドを穴21から抜くようにすればよい。このように、プランジャ保持部19、インデックスプランジャ20及び椅子フレーム13に設けられた穴21は、座部9を自動でロックするロック機構22を構成する。なお、所定角度は例えば5度に設定できるが、5度に限定されるものではない。また、5度、10度など多段階に角度を設定し適宜選択できるようにしてもよい。
次に、座位姿勢を維持できる入浴者に対して、搬送車1を用いて入浴させる場合について説明する。
[移乗、搬送]
まず図6に示すように、搬送車1の搭乗部3を椅子状態とし、入浴者の移乗時に足受け部10が邪魔にならないよう、足受け部10を中間位置で折りたたんで座部9の下方の空間に収納した状態にした後、入浴者を搬送車1に移乗させる。ここで、例えば搬送車1の左側から入浴者を搬送車1に移乗させる場合には、図6の仮想線で示すように左側の上肢用サイドフェンス11及び腰部用サイドフェンス12を倒した状態にする。入浴者を搬送車1に乗せたら、足受け部10を図1に示す状態にした後、浴槽23の近くまで搬送する。前述のように座部9の前方部分9aと後方部分9bとの境界で段差9cが形成されているので、この段差9cによって搬送時に入浴者の臀部が前方にずれて身体が座部9からずり落ちることを防止することができる。
[洗身、連結]
続いて、搭乗部3を担架状態に姿勢変更するとともに、搭乗部3を上昇させ上限位置に達した状態(図7に示す状態)にする。この状態で入浴者の身体を洗う洗身作業を行う。なお、搭乗部3を、搭乗部3がとり得る任意の高さに昇降させて洗身作業を行ってもよい。洗身作業の後、図8に示すように搬送車1を浴槽23の長辺に沿うように連結させる。ここで、浴槽23内には2本のレール24が設けられており、この2本のレール24間の距離は、搬送車1の2本のレール6間の距離と同じである。浴槽23内の2本のレール24の高さは搬送車1の搭乗部3が上限位置に上昇したときの2本のレール6の高さと同じである。
[入浴]
続いて、搭乗部3を搬送車1から浴槽23の方へスライドさせて浴槽23内のレール24上に移動させた後、浴槽23を上昇させる。浴槽23内には湯水が貯められており、浴槽23が所定の高さまで上昇することにより、搭乗部3上の入浴者を入浴させることができる。ここで、浴槽23の上昇に伴って浴槽23内の湯水による浮力が座部9に働くとともに入浴者の身体にも浮力が働くため、回動自在な状態の座部9は前端部9fが上方向に回動することになる。座部9は所定の角度だけ回動すると自動でロックされて所定の傾斜状態となり、その状態が維持されることになる。座部9が所定の傾斜状態になることにより、入浴時に浮力等により入浴者の臀部が前方にずれて身体が座部9からずリ落ちることを防止することができる。また、浴槽23の上昇に伴って、座部9が自動で所定の傾斜状態となるので、介助者の操作を不要にできる。
[退浴、搬送]
入浴が終わると浴槽23を降下させ、搭乗部3を浴槽23から搬送車1の台車部2上へ移動させた後、搬送車1と浴槽23との連結を解除する。その後、入浴者の身体を拭くなどし、搭乗部3を椅子状態にして入浴者を元の場所まで搬送する。ここで、座部9は所定の傾斜状態が維持されており、搬送時に入浴者の身体が座部9からずり落ちることをより一層防止することができる。そして、座部9を所定の傾斜状態から通常状態に戻し、足受け部10を座部9の下方の空間に収納した状態にし、必要に応じて上肢用サイドフェンス11及び腰部用サイドフェンス12を倒した状態にした後、入浴者を搬送車1から別の車椅子等に移乗させて入浴作業を終了する。
上記の説明では、搬送車1を図6に示す状態にして入浴者を搬送車1に移乗させていたが、図6の搬送車1において、座部9の前端部9fを介助者が引き上げて座部9を所定の傾斜状態にした後、入浴者を搬送車1に移乗させるようにしてもよい。この場合、搬送時に、入浴者の臀部が前方にずれて座部9からずり落ちることをより一層防止することができる。また、座部9を所定の傾斜状態にするためには、座部9の前端部9fを介助者が引き上げるだけでよいため、作業が簡単であって短時間で行うことができる。
次に、座位姿勢を維持できない入浴者に対して、搬送車1を用いて入浴させる場合について説明する。
[移乗、搬送]
まず図2に示すように、搬送車1の搭乗部3を担架状態とした後、入浴者を搬送車1に移乗させる。例えば、搬送車1の左側から入浴者を搬送車1に移乗させる場合には、図2の仮想線で示すように左側の上肢用サイドフェンス11及び腰部用サイドフェンス12を倒した状態にする。そして、入浴者を搬送車1に乗せたら、浴槽23の近くまで搬送する。なお、搭乗部3を、搭乗部3がとり得る任意の高さに昇降させて移乗作業を行えばよい。
[洗身、連結、入浴]
入浴者の洗身作業、搬送車1と浴槽23との連結作業、入浴作業については、座位姿勢をとることができる入浴者に対して説明した[洗身、連結]の過程及び[入浴]の過程と同様の作業を行えばよい。
[退浴、搬送]
入浴が終わると浴槽23を降下させ、搭乗部3を浴槽23から搬送車1の台車部2上へ移動させた後、搬送車1と浴槽23との連結を解除する。その後、座部9を通常状態に戻した後に入浴者の身体を拭くなどし、入浴者を元の場所まで搬送する。そして、上肢用サイドフェンス11及び腰部用サイドフェンス12を倒した状態にした後、入浴者を搬送車1から別の搬送車等に移乗させて入浴作業を終了する。
なお、第1の搬送車1では座部9の全体が回動したが、座部9の少なくとも一部分が回動してもよい。すなわち、通常状態の座部9の少なくとも一部分は前端側が上方向に回動自在な状態であり、少なくとも一部分を除いた座部9の残りの部分は椅子フレーム13に固定された構成とし、座部9の少なくとも一部分が回動によって所定の傾斜状態になると座部9の少なくとも一部分を自動でロックするロック機構を設けるようにしてもよい。座部9の少なくとも一部分として、例えば、入浴者が座部9に座ったときに左右の大腿部の間に起立可能な大きさの円柱形状とする。この構成によれば、入浴者が座部9に座った状態でも座部9の少なくとも一部分を容易に回動させることができ、入浴者の身体が座部9からずり落ちることを防止することができる。また、入浴時には浴槽23内の湯水の浮力によって座部9の少なくとも一部分が回動して所定の傾斜状態となる。なお、座部9の少なくとも一部分の大きさや形状は、座部9に座った入浴者の左右の大腿部の間に安全に起立可能であり、入浴者の身体が座部9からずり落ちることを防止可能なものであれば、前述の例に限定されるものではない。
(実施形態2)
実施形態2の搬送車(第2の搬送車)は、座部が2つに分割された構成である。以下に第2の搬送車の座部について図9を用いて説明する。図9に示すように、座部25は、後方に配置された第1座部25aと、第1座部25aの前側に配置された第2座部25bとから構成され、第1座部25aは椅子フレーム13に固定されており、略水平状態である。第2座部25bの取付フレーム26の一端は、椅子フレーム13に固定された軸受27に回動可能に連結されており、第2座部25bは軸27aの回りに回動可能である。取付フレーム26の他端の連結部26aには角度調整レバー28の一端が回動可能に連結されている。角度調整レバー28の他端には左右方向に延在する突起部28aが設けられ、角度調整レバー28の中間位置には取っ手28bが設けられている。
板状の角度調整レバー受け29が椅子フレーム13に固定され、角度調整レバー受け29の内側に略矩形の穴29aが設けられており、その穴29a内に角度調整レバー28の突起部28aが位置している。角度調整レバー受け29の穴29aは、略矩形の4つの角のうち前方で下側に位置する角に、後方から前方に行くにしたがって下方へ傾斜した凹み部29bを有している。
図9に示すように、角度調整レバー28の突起部28aが角度調整レバー受け29の凹み部29bに嵌っていることで、第2座部25bが水平に対して所定の角度で傾斜した状態(所定の傾斜状態)を維持することができる。図9の状態において、取っ手28bを操作して角度調整レバー28の突起部28aを角度調整レバー受け29の凹み部29bから外れさせると、第2座部25bは通常状態(ここでは略水平状態だが略水平状態に限らない)になる。このとき、角度調整レバー28の突起部28aは角度調整レバー受け29の穴29aの下側の辺上で凹み部29bの後方に位置する。第1座部25a及び第2座部25bが略水平状態において、第2座部25bの上面25b1が第1座部25aの後方部分の上面25a1よりも高くなるように構成されており、図4を用いて説明した座部9と同様に、搬送時に入浴者の身体が座部25からずり落ちることを防止することができる。
通常状態の第2座部25bの前端側である前端部25fは固定された状態ではなく、前端部25fを上方に持ち上げるように力を加えると、第2座部25bの前端部25fは回動によって上方に移動することができる。すなわち、通常状態の第2座部25bは、第2座部25bの前端部25fが上方向に回動自在な状態である。第2座部25bの前端部25fが上方に移動すると、角度調整レバー28の突起部28aは前方へ向かって移動し、凹み部29bに嵌ることで第2座部25bが自動でロックされる。このように、角度調整レバー28及び角度調整レバー受け29は第2座部25bを自動でロックするロック機構30を構成する。
第2の搬送車では、第2座部25bの前端部25fを介助者が引き上げて第2座部25bを所定の傾斜状態にした後、入浴者を搬送車に移乗させることができる。第2座部25bを所定の傾斜状態にするためには第2座部25bの前端部25fを介助者が引き上げるだけでよいため、作業が簡単であって短時間で行うことができる。なお、入浴者の臀部が第1座部25a上に乗って第2座部25b上にほとんど乗っていない場合には、入浴者が座部25に乗った状態で第2座部25bの前端部25fを引き上げることも可能である。また、浴槽23内の湯水の浮力によって第2座部25bが回動して所定の傾斜状態になるときには、その傾斜状態をロック機構30によって自動でロックすることができる。
第2の搬送車では第2座部25bの全体が回動したが、第2座部25bの少なくとも一部分が回動してもよい。すなわち、通常状態の第2座部25bの少なくとも一部分は前端側が上方向に回動自在な状態であり、少なくとも一部分を除いた第2座部25bの残りの部分は椅子フレーム13に固定された構成とし、第2座部25bの少なくとも一部分が回動によって所定の傾斜状態になると第2座部25bの少なくとも一部分を自動でロックするロック機構を設けるようにしてもよい。第2座部25bの少なくとも一部分として、例えば、入浴者が座部25に座ったときに左右の大腿部の間に起立可能な大きさの円柱形状とする。この構成によれば、入浴者が座部25に座った状態でも第2座部25bの少なくとも一部分を容易に回動させることができ、入浴者の身体が座部25からずり落ちることを防止することができる。また、入浴時には浴槽23内の湯水の浮力によって第2座部25bの少なくとも一部分が回動して所定の傾斜状態となる。なお、第2座部25bの少なくとも一部分の大きさや形状は、座部25に座った入浴者の左右の大腿部の間に安全に起立可能であり、入浴者の身体が座部25からずり落ちることを防止可能なものであれば、前述の例に限定されるものではない。
なお、実施形態1、2では寝た状態で入浴する寝位入浴用の搬送車について説明したが、椅子状態の搭乗部を台車部から分離し浴槽内に挿入する座位入浴用又はリフト入浴用の搬送車に対しても本発明を適用することができる。
本発明は、入浴介助に用いる搬送車に適用することができる。
1 搬送車(第1の搬送車)
2 台車部
3 搭乗部
8 背凭れ部
9 座部
9a 前方部分
9a1 前方部分の上面
9b 後方部分
9b1 後方部分の上面
9c 段差
9f 前端部
18 蝶番
18a 軸
19 プランジャ保持部
20 インデックスプランジャ
21 穴
22 ロック機構
23 浴槽
25 座部
25a 第1座部
25a1 第1座部の上面
25b 第2座部
25b1 第2座部の上面
25f 前端部
26 取付フレーム
27 軸受
27a 軸
28 角度調整レバー
28a 突起部
28b 取っ手
29 角度調整レバー受け
29a 穴
29b 凹み部
29c 角
30 ロック機構

Claims (10)

  1. 台車部と、座部及び背凭れ部を有し前記台車部上に載置される搭乗部と、を備え、
    通常状態の前記座部の少なくとも一部分は前端側が上方向に回動自在な状態であり、前記座部の少なくとも一部分は前記前端側が回動によって上方に移動して所定の傾斜状態になる、
    ことを特徴とする搬送車。
  2. 前記座部の少なくとも一部分が前記所定の傾斜状態になると、前記座部の少なくとも一部分を自動でロックするロック機構を備えた、
    ことを特徴とする請求項1に記載の搬送車。
  3. 前記座部が水平乃至略水平状態において、前記座部の前方部分の上面は、前記座部の後方部分の上面よりも高くなるように構成された、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の搬送車。
  4. 請求項1~3のいずれかに記載の搬送車と、浴槽と、を備え、
    前記台車部と前記搭乗部とは分離可能であり、前記搭乗部は、前記台車部を連結した前記浴槽と前記台車部との間で往復移動可能である、
    ことを特徴とする入浴装置。
  5. 前記浴槽内の湯水の浮力によって前記座部の少なくとも一部分が回動して前記所定の傾斜状態になる、
    ことを特徴とする請求項4に記載の入浴装置。
  6. 台車部と、座部及び背凭れ部を有し前記台車部上に載置される搭乗部と、を備え、
    前記座部は、第1座部と、この第1座部の前側に配置された第2座部とを有し、
    通常状態の前記第2座部の少なくとも一部分は前端側が上方向に回動自在な状態であり、前記第2座部の少なくとも一部分は前記前端側が回動によって上方に移動して所定の傾斜状態になる、
    ことを特徴とする搬送車。
  7. 前記第2座部の少なくとも一部分が前記所定の傾斜状態になると、前記第2座部の少なくとも一部分を自動でロックするロック機構を備えた、
    ことを特徴とする請求項6に記載の搬送車。
  8. 前記第1座部及び前記第2座部が水平乃至略水平状態において、前記第2座部の上面は、前記第1座部の後方部分の上面よりも高くなるように構成された、
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載の搬送車。
  9. 請求項6~8のいずれかに記載の搬送車と、浴槽と、を備え、
    前記台車部と前記搭乗部とは分離可能であり、前記搭乗部は、前記台車部を連結した前記浴槽と前記台車部との間で往復移動可能である、
    ことを特徴とする入浴装置。
  10. 前記浴槽内の湯水の浮力によって前記第2座部の少なくとも一部分が回動して前記所定の傾斜状態になる、
    ことを特徴とする請求項9に記載の入浴装置。
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