JP5084475B2 - 駆動装置及び該駆動装置の製造方法 - Google Patents

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本発明は、駆動装置及び該駆動装置の製造方法に関し、特に撮像装置のレンズ鏡筒等の駆動源として用いられる駆動装置及び該駆動装置の製造方法に関する。
従来、駆動装置としてのステッピングモータは、例えばスチルカメラやビデオカメラのレンズ鏡筒等の駆動源として用いられている。このようなステッピングモータとしては、例えば図4に示すようなステッピングモータが提案されている。
図4において、401は円周方向に4分割して異なる極に交互に着磁された永久磁石からなるロータ、402は回転軸、403A,403Bはロータ401の軸方向に互いに隣接して配置された第1及び第2のコイルである。408は第1のコイル403により励磁され軟磁性材料からなる第1のステータ、409は第2のコイル403により励磁され軟磁性材料からなる第2のステータである。第1のステータ408は、ロータ401の外周面に隙間をあけて対向する第1の外側磁極部408A,408Bと、ロータ401の内周面に隙間をあけて対向する第1の内側磁極部405C,405Dを備える。また、第2のステータ409は、ロータ401の外周面に隙間をあけて対向する第2の外側磁極部409A,409Bと、ロータ401の内周面に隙間をあけて対向する第2の内側磁極部406C,406Dとを備える。ロータ401は回転軸402に固着され、回転軸402は第1のステータ403の軸受部405A及び第2のステータ409の軸受部406Aに回転可能に保持されている。410は非磁性材料からなる連結リングであり、第1のステータ408と第2のステータ409とを所定の間隔で保持する。第1及び第2のコイル403A,403Bへの通電方向を切り換えて、第1の外側磁極部408A,408B、第1の内側磁極部405C,405D、第2の外側磁極部409A,409B及び第2の内側磁極部406C,406Dの各極性を切り換えることでロータ401を回転させる(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の他のステッピングモータとして、図5に示すようなステッピングモータが提案されている。
図5において、518は突起518f,518g(但し、突起518gは不図示)が一体成形された第1のステータ、19は突起519f,519g(但し、突起519gは不図示)が一体成形された第2のステータである。520は先端側に溝520a,520b(但し、溝520bは不図示)が設けられ且つ後端側に溝520c,520d(但し、溝520dは不図示)が設けられた円筒形状の連結リングである。第1のステータ518の突起518f,518gが夫々連結リング520の溝520a,520bに嵌合すると共に、第2のステータ19の突起519f,519gが夫々連結リング520の溝520c,520dに嵌合する。そして、各嵌合部分を接着又は溶接することにより、第1及び第2のステータ518,519が連結リング520を介して所定間隔を隔てた状態で固着される(例えば、特許文献2参照)。
また、従来の他のステッピングモータとして、図6に示すようなステッピングモータが提案されている。
図6において、615は、ボビン本体から軸方向に延出された桟橋形状の5本の桟橋形状部515aと、周方向の3箇所に等間隔で配設された外壁部615bとを備え、レーザ光透過性樹脂からなる第1のボビンである。617は、ボビン本体から軸方向に延出された桟橋形状の5本の桟橋形状部617aと、周方向の3箇所に等間隔で配設された外壁部617bとを備え、レーザ光吸収性樹脂からなる第2のボビンである。第1のボビン615の外壁部615bと第2のボビン617の桟橋形状部617aとが重畳する位置に外周方向からレーザ光を照射することにより、第1のボビン615及び第2のボビン617が互いに溶着される(例えば、特許文献3参照)。
特開平10−215558号公報 特開2000−102235号公報 特開2007−068267号公報
しかしながら、図4に示すような上記従来のステッピングモータでは、連結リング410が2つのステータを溶接により連接する部品として設けられているため、部品点数が増加してしまうという問題がある。
また、図5に示すような上記従来のステッピングモータでは、2つのステータの各突起部と嵌合する溝が形成された連結リング20が設けられているが、この連接リング520も、上記連接リング510と同様に、2つのステータを溶接により連接する部品として設けられているため、部品点数が増加してしまう。
また、図6に示すような上記従来のステッピングモータでは、桟橋形状部617aが不図示のヨークの磁極部の間を縫って設けられているため、レーザ融着される第2のボビン617の桟橋形状部617aとボビン615の外壁部615bとの重畳部が、レーザ光の照射ターゲットとしては小さい。したがって、レーザ光の照射位置ズレが発生しやすく、また、重畳部の融着面積も小さくなることから融着強度の信頼性に限界がある。
また、レーザ光透過性樹脂からなる第1のボビン615及びレーザ光吸収性樹脂からなる第2のボビン617のいずれにも、コイルの導線を絡げる端子部614が樹脂で一体的に成形されている(図6)。この端子部614は主に半田付けにより各ボビンに溶接されるため、第1のボビン615及び第2のボビン617の双方に高い耐熱性が要求される。したがって、レーザ光吸収性樹脂及びレーザ光透過性樹脂として、例えば330度の耐熱性を有する液晶ポリマーを選定しなければならない。この場合、2つの相のユニット、すなわち第1のボビン615及び第2のボビン617をレーザ融着するためには高温溶融が必要となり、条件によっては過剰溶融、焦げ付きが発生し易く、融着精度が低くなる。
本発明の目的は、部品点数が少なく、加えて2つの相のユニットが高精度且つ十分な強度で結合される駆動装置及び該駆動装置の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の駆動装置は、回転可能に支持される円筒形状のマグネットと、前記マグネットと同心に配置される第1のコイル及び第2のコイルが夫々巻廻される第1のボビン及び第2のボビンと、前記マグネットの外周面に対向し、前記第1のコイルにより励磁される第1のヨークと、前記マグネットの外周面に対向し、前記第2のコイルにより励磁される第2のヨークとを備える駆動装置であって、前記第1のボビン及び前記第2のボビンに内接し、前記第1のボビン及び前記第2のボビンを同軸に結合する結合部材を有し、前記第1のボビン及び前記第2のボビンはレーザ光透過性樹脂からな且つ、前記結合部材はレーザ光吸収性樹脂からなり、前記第1のボビンと前記結合部材との当接部分及び前記第2のボビンと前記結合部材との当接部分が夫々融着され、前記第1のボビンと前記第2のボビンとが前記結合部材を介して接合されていることを特徴とする。
また、本発明の駆動装置の製造方法は、回転可能に支持される円筒形状のマグネットと、前記マグネットと同心に配置される第1のコイル及び第2のコイルが夫々巻廻される第1のボビン及び第2のボビンと、前記マグネットの外周面に対向し、前記第1のコイルにより励磁される第1のヨークと、前記マグネットの外周面に対向し、前記第2のコイルにより励磁される第2のヨークとを備える駆動装置の製造方法であって、レーザ光透過性樹脂からなる前記第1のボビン及び前記第2のボビンを同軸に結合するためのレーザ光吸収性樹脂からなる結合部材を、前記第1のボビン及び前記第2のボビンに内接させ、前記第1のボビンと前記結合部材との当接部分及び前記第2のボビンと前記結合部材との当接部分にレーザ光を照射して、前記第1のボビン、前記第2のボビン及び前記結合部材を前記レーザ光の照射領域で融着させることを特徴とする。
本発明によれば、レーザ光吸収性樹脂からなる結合部材を、レーザ光透過性樹脂からなる第1のボビン及び第2のボビンに内接させる。また、第1のボビンと結合部材との当接部分及び第2のボビンと結合部材との当接部分にレーザ光を照射して、第1のボビン、第2のボビン及び結合部材を一体的に融着する。すなわち、1つの結合部材を介して2つの相のユニットをレーザ照射により融着するので、部品点数が少なく、加えて2つの相のユニットを高精度且つ十分な強度で結合することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳述する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る駆動装置としてのステッピングモータの構成を概略的に示す分解斜視図であり、図2は、図1のステッピングモータの軸方向断面図である。
図1及び図2において、2相ステッピングモータは、マグネット10、コア20及び回転軸30からなるロータ1と、軸受部材40、コイルボビン50及びヨーク60を1組とする2組のコイルユニット2a,2bと、1つの結合部材7とで構成されている。
10は回転可能に支持される円筒形状のマグネットであり、その外周面を円周方向にN分割して(本実施の形態では、N=10)、S極及びN極が交互に着磁されたマグネットとその内周に着磁部を有する。20は電磁軟鉄などの軟磁性材料からなるコアであり、その外周面にマグネット10が固定され、その中心部に設けられた貫通孔に回転軸30が圧入される。30は回転可能に支持されると共にコア20の貫通孔に圧入されている回転軸である。上記マグネット10、コア20及び回転軸30によってロータユニットが構成されている。
40はロータユニットの回転軸30を円滑に回転させる軟磁性材料からなる軸受部材であり、本実施の形態では、同一の軸受部材を2個使用し、軸受部材40が回転軸30の前後に配置される。
50は、マグネット10と同心に配置されるコイル50dが巻廻されるコイルボビンである。各コイルボビン50は、耐熱性を有するレーザ光透過性樹脂からなり、例えば乳白色のナチュラル材料である液晶ポリマーからなる。50aは後述する結合部材7の外周面と当接する内周面である。50bはレーザ光透過性樹脂でコイルボビン50と一体的に成形された端子部であり、端子部50bには導線が該導線先端部の絶縁被覆が除かれた状態で巻線されている。この端子部50bは、モータ組み立て後、フレキシブルプリント基板などの孔部に挿入された状態で半田付け処理によりフレキシブルプリント基板と電気的に結合される。また、コイルボビン50には、後述のヨークがコイルボビン50と組み合わされる際に後述の複数の磁極部が貫通される複数の孔部50cが設けられている。本実施の形態では、5個の磁極部が貫通するように5箇所の孔部50cがあり、これは2つのコイルボビン50を向かい合わせた時ときに2つのヨークが所定の回転方向の位相差を有するように設けられている。このコイルボビン50を形成するレーザ光透過性樹脂としては、モータ使用状態での発熱に対する耐熱性が考慮される。具体的には、端子部50bへの導線の固定の為の半田処理(半田槽へのディッピングなど)、及び後述するモータとフレキシブルプリント基板などへの結合の為の、いわゆる手半田付けに耐え得る耐熱性が考慮される。本実施の形態では、レーザ光透過性樹脂として、例えば耐熱温度が330度前後の材料が選択される。
60はマグネット10の外周面に対向しコイル50dにより励磁される、軟磁性材料からなるヨーク(第1のヨーク及び第2のヨーク)である。ヨーク60は、軸方向に延出する歯形状の複数の磁極部60aを有している。磁極部60aは、所定の歯幅を有し且つ所定のピッチ(本実施の形態では72度)で形成される。
軸受部材40は、円筒部40a及び円筒部40aと一体的に成形される鍔部40bを有している。円筒部40aをヨーク60の中心孔60bに圧入することにより、軸受部材40はヨーク60との間にコイルボビン50を挟み込むように保持する。軸受部材40、コイルボビン50及びヨーク60は一体的に固定されて1つのコイルユニット2a(2b)を構成する。また、軸受部材40、コイルボビン50及びヨーク60が一体的に固定されることにより、軸受部材40とヨーク60は磁気的に接続されている。
また、軸受部材40の中心部には軸方向に沿う貫通孔が設けられており、回転軸30は、軸受部材40の貫通孔と嵌合することによって回転可能に保持されている。また、この嵌合部において軸受部材40と回転軸30とが磁気的に接続されている。したがって、ヨーク60と回転軸30とが軸受部材40を介して磁気的に接続されており、コイル50dにより発生する磁束によって磁極部60aが励磁される。
7は2つのコイルボビン50に内接し、該2つのコイルボビン50を同軸に結合する結合部材である。結合部材7は、マグネット10の外径より大きい内径を有すると共にコイルボビン50の内径より小さい外径を有し、ヨーク60の磁極部60aの肉厚よりわずかに薄い薄肉円筒部材である。本実施の形態では、結合部材7はその外径がヨーク60の外径と同一である。また、結合部材7は、レーザ光吸収性樹脂からなり、例えば耐熱性を有する液晶ポリマーに黒色のカーボンなどを含有する樹脂からなる。70bは、結合部材7の両端部に設けられ且つ各ヨーク60の複数の磁極部60aの、円周方向の位相を決定する複数の凹部(位置決め手段)である。具体的には、複数の凹部70bは、結合部材7の前端部(一方の端部)に設けられた複数の切欠き部と、結合部材7の後端部(他方の端部)に設けられた複数の切欠き部とからなる。一方のヨーク60の複数の磁極部は、結合部材7の前端部に設けられた複数の切欠き部に嵌入され、他方のヨーク60の複数の磁極部は、結合部材7の後端部に設けられた複数の切欠き部に嵌入される。本実施の形態では、凹部70bが結合部材7の前端部及び後端部に各5箇所、合計10箇所設けられている。70cは、2つのヨーク60を連結する連結部であり、各磁極部の間を縫うように繋がって略リング形状をなす。また、結合部材7は、各コイルボビン50の内周面50aと当接する外周面70aを有している(図2)。
結合部材7のレーザ光吸収性樹脂の耐熱温度は、モータ構造物としての耐熱性を十分に満たすべく、各コイルボビン50のレーザ光透過性樹脂の耐熱温度より低い。本実施の形態では、レーザ光吸収性樹脂として、耐熱温度が280度前後である材料が選択される。
次に、上記のように構成されるステッピングモータの製造方法について説明する。
先ず、コア20の貫通孔に回転軸30を圧入し、コア20を回転軸30の軸方向の所定位置に固定する。そして、マグネット10をコア20の外周面に接着固定し、マグネット10、コア20及び回転軸30で構成されるロータユニットを作製する。次に、コイルボビン50の複数の孔部50cにヨーク60の複数の磁極部60aを夫々貫通させ、軸受部材40の円筒部40aをコイルボビン50の中心の孔部に貫通させた後に円筒部40aをヨーク60の中心孔60bに圧入する。これにより、一方の相のコイルユニット2a(又は2b)が作製される。このとき、コイルボビン50は軸受部材40の鍔部40bによって軸方向に関して固定されている。本実施の形態では、この同一のコイルユニットを2組用意する。尚、図1の軸方向矢視Aにおいて、コイルユニット2aのコイルボビン50に形成される複数の孔部50cの位置(位相)は、コイルユニット2bのコイルボビン50に形成される複数の孔部50cの位置(位相)に対して所定の角度回転して向かい合わせてある。(図3(b)参照)。
次に、上記のように作製されたロータユニットを結合部材7の内側に配置する。その後、回転軸30の前側から2つのコイルユニットのうち一方の軸受部材40を嵌め合わせると共に、回転軸30の後側から他方の軸受部材40を嵌め合わせる。またこれと同時に、2つのコイルユニットのうちの一方のコイルボビン50の内周面50a及び他方のコイルボビン50の内周面50aを結合部材7の外周面70aに当接させ、さらに各ヨーク60の複数の磁極部60aを結合部材7の複数の凹部70bに嵌入する。このとき、結合部材7はその外径がヨーク60の外径と同一であるので、結合部材7の外周面70aと2つのヨーク60の外周面とが軸中心から同一距離に位置する(図3(b)参照)。上記工程により、ステッピングモータの仮組が完成する。
図3は、仮組されたステッピングモータのレーザ融着方法を説明する図であり、(a)は融着前の状態を示し、(b)は融着後の状態を示す。
図3(a)及び(b)において、先ず、仮組されたステッピングモータを所定の冶具にセットする。そして、コイルボビン50と結合部材7が重畳している部分、すなわち、各コイルボビン50の内周面50aと結合部材7の外周面70aとの当接面における所定領域S1(当接部分)に、不図示のレーザ照射装置のレーザヘッドHを用いて所定強度のレーザ光を照射する。具体的には、一方のコイルボビン50の内周面50aと当接している結合部材7の外周面70aに、該外周面70aに直交する方向から所定強度のレーザ光を照射する(図3の所定領域Sの左端)。さらに、レーザ光を照射しながらレーザヘッドHをモータの軸方向(図3の矢印B方向)に移動させて、他方のコイルボビン50の内周面50aと当接している結合部材7の外周面70aにレーザ光を照射する。そして、図3の所定領域S1の右端でレーザ照射を停止する。すなわち、図3の左側のコイルユニットのコイルボビン50から右側のコイルボビン50に亘ってレーザ光を照射する。
図3(a)のS1で示す所定領域(溶融範囲)において、レーザヘッドHから照射されたレーザ光はレーザ光透過性樹脂である一方のコイルボビン50を通過し、レーザ光吸収性樹脂である結合部材7の外周面70aを発熱・溶融させる。また、外周面70aからの熱伝達により、一方のコイルボビン50の内周面50aが発熱・溶融する。レーザヘッドHの矢印B方向への移動によって外周面70a及び内周面50aの溶融部分が長円形状に広がっていく。また、レーザ光は、レーザ光透過性樹脂である他方のコイルボビン50を通過し、レーザ光吸収性樹脂である結合部材7の外周面70aを発熱・溶融させる。また、外周面70aからの熱伝達により、他方のコイルボビン50の内周面50aが発熱・溶融する。レーザ光透過性樹脂である一方のコイルボビン50とレーザ光吸収性樹脂である結合部材7が融着されると共に、結合部材7がレーザ光透過性樹脂である他方のコイルボビン50と融着される。これにより、2つのコイルボビン50と結合部材7とが所定領域S1で融着され、これら3つの部品が一体化される。
次に、ステッピングモータを所定量(本実施の形態では72度)回転させ、コイルボビン50の内周面50aと結合部材7の外周面70aとの当接面における所定領域S2に、レーザ照射装置Hを用いて所定強度のレーザ光を照射する。これにより、2つのコイルボビン50と結合部材7が所定領域S2で融着される。以下、上記と同様の工程を順次行い、2つのコイルボビン50及び結合部材7が5箇所の照射領域(S1〜S5)で一体的に融着されたステッピングモータが作製される。
その後、前記コイルボビン50の端子部50bを不図示のフレキシブルプリント基板に接続するために、フレキシブルプリント基板に設けられた孔部に端子部50bを貫通させ、露出した端子部50bの半田とフレキシブルプリント基板のランド位置の半田とが溶け合うように、半田ごてで半田を加熱する。このとき、端子部50bは、半田の溶融する温度により250〜360度程度の温度に数秒間曝されるので所定の耐熱性が必要となり、端子部50bの材料としては、一般には液晶ポリマーが選択される。
本実施の形態によれば、レーザ光吸収性樹脂からなる結合部材7を、レーザ光透過性樹脂からなる2つのコイルボビン50に内接させる。また、各コイルボビン50と結合部材7との当接面における所定領域(当接部分)にレーザ光を照射して、2つのコイルボビン50及び結合部材7を一体的に融着する。すなわち、1つの結合部材7を介して2つのコイルボビン50をレーザ照射により融着するので、部品点数が少なく、加えて2つのコイルボビン50を高精度且つ十分な強度で結合することができる。
ここで、一般に、レーザ融着などの樹脂の熱融着では、融点が低い材質の方が小さいエネルギーで溶融させることができ、過剰溶融、焦げ付きなどが発生しにくいのでワークを量産し易い。逆に、融点が高い材質では、溶融部を高温とする為に焦げ付きが発生しやすくなるので、レーザ強度や照射時間等の条件設定が困難な場合がある。
また、コイルボビンの端子部分は金属ピンなどを打ち込まず、樹脂で一体成形した、いわゆる樹脂端子とすることで、低コスト化が達成される。
本実施の形態では、結合部材7を形成するレーザ光吸収性樹脂の融点は、コイルボビン50を形成するレーザ光透過性樹脂の融点より低い。これにより、樹脂端子を有するコイルボビン50はハンダ処理を考慮した耐熱性のある、融点の高い樹脂材質及びグレードを選定することができ、耐熱性のある樹脂端子はハンダ処理に対して加工不良が発生しにくい。また、レーザによる組立においては結合部材7は低融点の樹脂材質及びグレードを選定することにより小さいエネルギー照射でコイルボビン50の外周面50aを溶融することができる。したがって、結合部材7とコイルボビン50とが同融点の材質である場合と比べて、過剰溶融、焦げ付きなどが発生しにくくなり、ワークとしてのステッピングモータを量産し易くなるので、不良率の低下によるコスト低減を実現することができる。
また、本実施の形態では、樹脂融着はレーザ光の照射及び樹脂の溶融、硬化は非常に短時間に行われるので、金属溶接等に比べて加工時間を短くすることができる。また、一般に、樹脂融着の場合、樹脂の溶融後に収縮が発生するが、本実施の形態では、コイルボビン50において融着される部分は内周面50aに位置し、結合部材7において融着される部分は外周面70aに位置する。すなわち、レーザ照射により溶融する部分は共に強度のある周面上の一部であるので、コイルボビン50や結合部材7自体が径方向へ変形する虞はなく、また、2つのコイルボビン50がずれた常態で接合されて同軸度が悪化することもない。また、上記従来の桟橋形状のボビンに比べて融着部の面積が大きく確保されるので、確実な融着強度が得られると共に、融着部の面積を確保するためのステッピングモータの大型化を回避することができる。
ステッピングモータにおいては、磁極歯とマグネットの着磁部の位相によりステップ動作の安定位置が決定されるので、2つのヨーク60の間の位相精度がステップ動作の停止精度に大きく影響する。本実施の形態に示すような2相ステッピングモータにおいても、各相の間の物理的位置のずれが直接的に停止精度に影響するが、1つの結合部材によって2つのヨークの位相が決定されるので、精度良くステップ動作を実行することができる。
また、本実施の形態によれば、ステッピングモータ全体の外径はヨーク60の外径にコイルボビン50の肉厚を追加するだけの寸法でよいので、ステッピングモータ全体の外径を大幅に増大させることなく2つのコイルボビン50を融着することができる。
尚、本実施の形態では、結合部材7のレーザ光吸収性樹脂は各コイルボビン50のレーザ光透過性樹脂の耐熱温度より低い耐熱温度を有するが、これに限るものではない。結合部材7のレーザ光吸収性樹脂が、各コイルボビン50のレーザ光透過性樹脂の融点より低い融点を有していてもよい。
尚、本実施の形態では、被照射体であるステッピングモータを所定量回転させ、1つのレーザヘッドを用いて複数個所を融着するが、これに限るものではない。被照射体であるステッピングモータを固定し、複数のレーザヘッド、例えば5つのレーザヘッドを用いて複数個所を融着してもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る駆動装置としてのステッピングモータの構成を概略的に示す分解斜視図である。 図1のステッピングモータの軸方向断面図である。 仮組されたステッピングモータのレーザ融着方法を説明する図であり、(a)は融着前の状態を示し、(b)は融着後の状態を示す。 従来のステッピングモータの構成を示す断面図である。 従来の他のステッピングモータの構成を示す側面図である。 従来の他のステッピングモータの構成を示す斜視図である。
符号の説明
1 ロータ
2a,2b コイルユニット
7 結合部材
10 マグネット
40 軸受部材
50 コイルボビン
50a 内周面
50c 孔部
50d コイル
60 ヨーク
70a 外周面
70b 凹部

Claims (6)

  1. 回転可能に支持される円筒形状のマグネットと、前記マグネットと同心に配置される第1のコイル及び第2のコイルが夫々巻廻される第1のボビン及び第2のボビンと、前記マグネットの外周面に対向し、前記第1のコイルにより励磁される第1のヨークと、前記マグネットの外周面に対向し、前記第2のコイルにより励磁される第2のヨークとを備える駆動装置であって、
    前記第1のボビン及び前記第2のボビンに内接し、前記第1のボビン及び前記第2のボビンを同軸に結合する結合部材を有し、
    前記第1のボビン及び前記第2のボビンはレーザ光透過性樹脂からな且つ、前記結合部材はレーザ光吸収性樹脂からなり、
    前記第1のボビンと前記結合部材との当接部分及び前記第2のボビンと前記結合部材との当接部分が夫々融着され、前記第1のボビンと前記第2のボビンとが前記結合部材を介して接合されていることを特徴とする駆動装置。
  2. 記レーザ光吸収性樹脂の融点は、前記レーザ光透過性樹脂の融点より低いことを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
  3. 前記第1のヨーク及び前記第2のヨークは夫、当該駆動装置の軸方向に延出する歯形状の複数の磁極部を有し、
    前記結合部材は、前記第1のヨークの複数の磁極部及び前記第2のヨークの複数の磁極部の、円周方向の位相を決定する位置決め手段を有することを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
  4. 前記結合部材は、前記マグネットの外径より大きい内径を有する円筒部材であり、
    前記位置決め手段は、前記円筒部材の両端部に設けられた複数の凹部であることを特徴とする請求項3記載の駆動装置。
  5. 前記複数の凹部は、前記円筒部材の一方の端部に設けられた複数の切欠き部と、前記円筒部材の他方の端部に設けられた複数の切欠き部とからなり、
    前記第1のヨークの複数の磁極部は、前記円筒部材の一方の端部に設けられた複数の切欠き部に嵌入され、前記第2のヨークの複数の磁極部は、前記円筒部材の他方の端部に設けられた複数の切欠き部に嵌入されることを特徴とする請求項4記載の駆動装置。
  6. 回転可能に支持される円筒形状のマグネットと、前記マグネットと同心に配置される第1のコイル及び第2のコイルが夫々巻廻される第1のボビン及び第2のボビンと、前記マグネットの外周面に対向し、前記第1のコイルにより励磁される第1のヨークと、前記マグネットの外周面に対向し、前記第2のコイルにより励磁される第2のヨークとを備える駆動装置の製造方法であって、
    レーザ光透過性樹脂からなる前記第1のボビン及び前記第2のボビンを同軸に結合するためのレーザ光吸収性樹脂からなる結合部材を、前記第1のボビン及び前記第2のボビンに内接させ、
    前記第1のボビンと前記結合部材との当接部分及び前記第2のボビンと前記結合部材との当接部分にレーザ光を照射して、前記第1のボビン、前記第2のボビン及び前記結合部材を前記レーザ光の照射領域で融着させることを特徴とする駆動装置の製造方法。
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