JP5081699B2 - 圧延ロールギャップ調整方法 - Google Patents

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Description

本発明は、圧延設備において圧延中の圧延ロール位置を直接計測して正確な圧延ロールギャップの設定を行うための延ロールギャップ調整方法に関する。
圧延設備の上、下圧延ロールで被圧延材を挟んで圧延する場合、先ず、上、下圧延ロールをそれぞれ保持する圧下、圧上装置を作動させ上、下圧延ロールが接触した位置を基準位置として、このときの上、下圧延ロールの位置をそれぞれ記憶する。次いで、基準位置からの上、下圧延ロールの各移動量の和を上、下圧延ロール間の隙間、すなわち圧延ロールギャップと認識し、圧延ロールギャップの値が圧延材の厚みとなるように設定する。圧延を開始すると上、下圧延ロールには圧延反力が作用し、上、下圧延ロールが変形して設定した圧延ロールギャップは増大する。このため、上、下圧延ロールに作用する圧延反力を圧下装置及び圧上装置のいずれか一方に設置した荷重検出センサで圧延荷重変動量として検出し、その圧延荷重変動量を圧延設備の推定ミル剛性で除して得られた値を、圧延設備の伸び(すなわち、圧延ロール変位)から圧延ロールギャップ増大量と推定する。そして、この圧延ロールギャップ増大量が消失するように圧下、圧上装置をそれぞれ操作して上、下圧延ロールの位置を調整し、圧延材の厚みの増加を防止している(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−288613号公報
しかしながら、特許文献1に記載された発明では、算出された圧延ロールギャップ増大量が消失するように上、下圧延ロールの位置を互いに近づけると、圧延荷重が増加し圧延反力も増加して更に圧延ロールギャップが増大するという制御となって制御系が発散する可能性が高い。このため、算出された圧延ロールギャップ増大量より小さい値で上、下圧延ロールの位置調整を行って制御系の発散を防止する必要があり、上、下圧延ロールの位置制御の応答が遅いという問題が生じる。また、推定ミル剛性は荷重に対して非線形性を有し、荷重検出センサによる圧延荷重測定にヒステリシスが存在するため測定の大きな誤差が生じ、高精度で圧延ロールギャップ増大量を求めることができず、圧延材の正確な厚み制御ができないという問題がある。そこで、圧延設備から出てきた圧延材の厚みを、例えば、X線厚み計で測定し、この厚み実測値と圧延ロールギャップ設定値との差が解消するように上、下圧延ロールの位置制御を行うと制御系の安定性を図ることができるが、圧延材の厚みを測定する場所と圧延ロール位置が離れるため制御に時間遅れが生じて圧延材の厚みを高精度で制御できないという問題が依然存在する。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、圧延設備において圧延中の圧延ロール位置を直接計測して正確な圧延ロールギャップの設定を可能にする圧延ロールギャップ調整方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係る圧延ロールギャップ調整方法は、圧延設備の対となる圧延ロールの圧延ロールギャップの調整を圧延中に行って、厚さがHの圧延材を製造する圧延ロールギャップ調整方法であって、
前記圧延設備の基台フレームに、先端部が少なくとも一方の前記圧延ロールに対して進退する駆動手段を設け、該駆動手段の先端部に前記圧延ロールとの距離を測定するギャップセンサを、前記基台フレームに該基台フレームと前記ギャップセンサとの距離を測定する距離計をそれぞれ配置して、圧延開始前に前記圧延ロール間に幅Hの圧延ロールギャップを形成する前記圧延ロールの設定位置Pを、前記ギャップセンサから出力される第1の測定値G及び前記距離計から出力される第2の測定値Lの和G+Lとして求める第1工程と、
前記圧延ロールの圧延時位置Pを、圧延開始後の前記ギャップセンサから出力される第1の測定値G及び前記距離計から出力される第2の測定値Lの和G+Lとして求める第2工程と、
前記設定位置Pと前記圧延時位置Pとの差から前記圧延ロールの圧延ロール変位を求め、該圧延ロール変位だけ前記圧延ロールを移動させて、前記圧延ロールの位置を前記設定位置P する第3工程とを有する。
本発明に係る圧延ロールギャップ調整方法において、対となる前記圧延ロールが上圧延ロール及び下圧延ロールであって、該上圧延ロール及び該下圧延ロールを互いに接触させると共に前記駆動手段を操作して前記ギャップセンサを該圧延ロールに接触させた際に該ギャップセンサから出力される第1の測定値Gと前記距離計から出力される第2の測定値Lとの和G+Lとして求まる値を圧延ロールギャップ零時の基準値とし、該上圧延ロールの上昇量と該下圧延ロールの下降量の和が製造しようとする前記圧延材の厚さHとなるように該上、下圧延ロール位置を設定することができる。
本発明に係る圧延ロールギャップ調整方法において、前記圧延ロール変位が前記下圧延ロールのみに対して求められる場合、前記上、下圧延ロールをそれぞれ支持する上、下圧延ロール装置の剛性がそれぞれM、Mであり、前記下圧延ロールの圧延ロール実測変位がδであるとき、前記上圧延ロールの圧延ロール変位を(M/M)・δと算出することができる。
本発明に係る圧延ロールギャップ調整方法においては、圧延開始前に測定した圧延ロールの設定位置Pと圧延中に測定する圧延ロールの圧延時位置Pの差から圧延ロール変位を求めるので、圧延荷重変動量を圧延設備の推定ミル剛性で除して求める従来の方法に比べて、圧延ロール変位を正確に求めることができる。そして、圧延中の圧延ロールギャップの調整は、圧延ロール変位だけ圧延中の圧延ロールを移動することにより行うので、圧延ロールギャップの調整を高応答かつ高精度で行うことができる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここで、図1は本発明の一実施の形態に係る圧延ロールギャップ調整方法に使用する圧延ロール位置測定装置の説明図、図2は同圧延ロール位置測定装置を適用した圧延設備の説明図、図3は変形例に係る流体噴出手段の説明図、図4(A)〜(E)は本発明の一実施の形態に係る圧延ロールギャップ調整方法の説明図である。
図1、図2に示すように、本発明の一実施の形態に係る圧延ロールギャップ調整方法が適用される圧延ロール位置測定装置10は、圧延設備11の対となる上圧延ロール12及び下圧延ロール13の両方又はいずれか一方、例えば、下圧延ロール13の直下に配置され、下圧延ロール13との距離を測定するギャップセンサ14と、圧延設備11の基台フレーム15に配置され、先端部にギャップセンサ14を載置してギャップセンサ14を下圧延ロール13に対して進退可能に支持する駆動手段の一例であるエアシリンダ16と、基台フレーム15に配置され、エアシリンダ16に支持されたギャップセンサ14と基台フレーム15との距離を測定する距離計17と、ギャップセンサ14から出力される第1の測定値及び距離計17から出力される第2の測定値の和から基台フレーム15に対する下圧延ロール13の位置を求めて出力する演算手段18とを有している。以下詳細に説明する。
ギャップセンサ14としては、例えば、測定範囲が0〜10mmで、検出精度が0.02〜0.03mmの特性を有する市販のギャップセンサが使用できる。ここで、ギャップセンサ14は、下圧延ロール13までの距離を検出する検出部20と、検出部20の出力信号から検出部20と下圧延ロール13との間の隙間(距離)を第1の測定値として出力する演算器21とを有している。また、エアシリンダ16のピストンロッド19の先端部には、下圧延ロール13に向けて流体の一例である空気を噴出し、検出部20と下圧延ロール13との間に隙間を形成する流体噴出手段22が設けられている。そして、流体噴出手段22は、検出部20を取付ける取付け部23と、取付け部23を囲んで配置され空気を噴出する噴出部24とを有している。
このような構成とすることにより、図示しない空気源から空気供給配管25を介して流体噴出手段22に設けられた空気取入れ口26に空気を供給すると、供給された空気は空気取入れ口26と噴出部24を接続する導通路27を通って噴出部24に達して放出し、下圧延ロール13に向けて噴出する空気噴流が形成される。このとき、空気噴流に発生する圧力(動圧)により、取付け部23は下向きの反力を受け、この反力がピストンロッド19を押下げ、検出部20と下圧延ロール13との間に隙間が形成される。なお、空気源から供給された空気は、空気供給配管25に設けた減圧弁28を操作して、空気噴流に、例えば、0.3〜0.5MPaの動圧が発生するように調整し、検出部20と下圧延ロール13との間に5〜10mmの隙間を形成する。
図3に、変形例に係る流体噴出手段57を示す。流体噴出手段57は、噴出部24の外側に噴出部24を囲んで隔壁部材58が設けられている。これによって、噴出部24から噴出した空気を取付け部23と下圧延ロール13の間に滞留させて静圧を発生させることができ、取付け部23は静圧によって下向きの反力を受け、この反力がピストンロッド19を押下げ、検出部20と下圧延ロール13との間に隙間を形成することができる。なお、空気供給配管25に設けた減圧弁28を操作して、取付け部23と下圧延ロール13の間に滞留する空気の静圧を、例えば、0.2〜0.3MPaに調整し、検出部20と下圧延ロール13との間に4〜6mmの隙間を形成する。
エアシリンダ16は、ピストンロッド19の先端部を上方(下圧延ロール13)に向け、固定台29を介して基台フレーム15に立設されている。そして、ピストンロッド19の基部と連結するピストン30が内部で摺動するピストンチューブ31の両端部には、ピストン30で分割されたピストンチューブ31内の空間部にそれぞれ連通する接続口32、33が形成され、各接続口32、33は、減圧弁34、35を備えた第1、第2のシリンダ用空気配管36、37を介して空気供給配管25と接続している。更に、接続口33と減圧弁35の間には、第2のシリンダ用空気配管37内を通過する空気の流れ方向を切替える方向制御弁38が設けられている。このような構成とすることにより、減圧弁34、35及び方向制御弁38を同時に操作することで、ピストン30をシリンダチューブ31内で進退させてピストンロッド19を下圧延ロール13に対して進退させることができる(図1及び図3参照)。
距離計17としては、例えば、測定範囲が0〜300mmで、検出精度が0.005〜0.01mmの特性を有する市販のものが使用できる。ここで、距離計17は、ピストン30のピストンチューブ31内での位置を検出する検出部39と、検出部39の出力信号からピストンロッド19の先端部のギャップセンサ14と基台フレーム15との間の距離を第2の測定値として出力する演算器40とを有している。また、演算手段18は、第1の測定値及び第2の測定値の和を求めて、基台フレーム15に対する圧延ロール13の位置、すなわち、基台フレーム15に対する下圧延ロール13の下部表面の位置として出力する演算器41を有している。そして、演算器41から、基台フレーム15に対する下圧延ロール13の位置が出力される(図1参照)。
図2に示すように、圧延設備11は、上圧延ロール12を支持する上圧延ロール装置42と、下圧延ロール13を支持する下圧延ロール装置43とを有している。そして、上、下圧延ロール12、13は、ハウジング44に流体圧シリンダの一例である油圧シリンダ46、47を介してそれぞれ取付けられており、上、下圧延ロール装置42、43の圧延時の剛性はそれぞれ、M、Mである。また、上、下圧延ロール12、13の位置調整は、油圧シリンダ46、47をそれぞれ油圧サーボ弁48、49を介して制御することにより行われる。なお、油圧サーボ弁48、49の制御は、上、下圧延ロール12、13の設定位置信号と上、下圧延ロール12、13の実位置信号とを調節器50、51で比較して、その差が0となるように行われる。
ここで、下圧延ロール13の設定位置は、被圧延材52を圧延して圧延材53に加工する場合の圧延条件から予め求まる下圧延ロール基準位置の信号と、演算器41から出力される下圧延ロール13の位置の信号を演算器54に入力して得られるもので、下圧延ロール設定位置の信号と下圧延ロール13位置の信号の差から下圧延ロール変位δを求めて、この下圧延ロール変位δだけ下圧延ロール13を押込み、下圧延ロール変位をキャンセルするように設定される。また、上圧延ロール12の設定位置は、被圧延材52を圧延材53に加工する場合の圧延条件から予め求まる上圧延ロール基準位置の信号と、演算器41から出力される下圧延ロール13の位置に基づいて求めた上圧延ロール12の位置の信号を演算器55に入力して得られるもので、上圧延ロール設定位置の信号と上圧延ロール12位置の信号の差から上圧延ロール変位を求めて、この上圧延ロール変位だけ上圧延ロール12を押込み、上圧延ロール変位をキャンセルするように設定される。なお、上圧延ロール変位は、上、下圧延ロール装置42、43の剛性をそれそれM、Mとした場合、(M/M)・δとして得られ、上、下圧延ロール装置42、43の剛性が等しい場合は、上圧延ロール変位は下圧延ロール変位δに一致する。
続いて、本発明の一実施の形態に係る圧延ロール位置測定装置10を適用した圧延ロールギャップ調整方法について説明する。
本発明の圧延ロールギャップ調整方法は、圧延設備11の対となる上、下圧延ロール12、13間の圧延ロールギャップの調整を圧延中に行うものである。圧延設備11の基台フレーム15に先端部が下圧延ロール13に対して進退するエアシリンダ16を設け、エアシリンダ16の先端部に下圧延ロール13との距離を測定するギャップセンサ14を、基台フレーム15に基台フレーム15とギャップセンサ14との距離を測定する距離計17をそれぞれ配置する。ここで、本発明の圧延ロールギャップ調整方法は第1〜第3工程よりなる。第1工程では、圧延開始前に設定した圧延ロールギャップを形成する上、下圧延ロール12、13において下圧延ロール13の設定位置Pを、ギャップセンサ14から出力される第1の測定値G及び距離計17から出力される第2の測定値Lの和G+Lとして求める。第2工程では、下圧延ロール13の圧延時位置Pを、圧延開始後のギャップセンサ14から出力される第1の測定値G及び距離計17から出力される第2の測定値Lの和G+Lとして求める。第3工程では、設定位置Pと圧延時位置Pとの差から上、下圧延ロール12、13の圧延ロール変位をそれぞれ求め、各圧延ロール変位だけ上、下圧延ロール12、13を移動する。以下、詳細に説明する。
第1工程は、図4(A)に示す1a工程と、図4(B)に示す1b工程とを有している。図4(A)の1a工程は、上、下圧延ロール12、13を互いに接触させると共にエアシリンダ16を操作して流体噴出手段22の取付け部23に取付けたギャップセンサ14の検出部20を下圧延ロール13に接触させ、基台フレーム15に対する下圧延ロール13の下部表面の位置を第1の測定値G(G=0)と第2の測定値Lとの和G+L、すなわちLとして求めて圧延ロールギャップ零時の基準値とする(このとき、流体噴出手段22の噴出部24から空気は噴出させない。)。図4(B)の1b工程では、下圧延ロール13の基準値Lを求めた後、流体噴出手段22の噴出部24から空気を噴出させながらエアシリンダ16を操作してギャップセンサ14の検出部20を下圧延ロール13から下方に移動させてギャップセンサ14と下圧延ロール13間に隙間を設ける。ギャップセンサ14と下圧延ロール13間に隙間を設けることで、ギャップセンサ14の破損を防止して上、下圧延ロール12、13を回転させることができる。このとき、上、下圧延ロール12、13の軸心位置は変化していないので、第1の測定値Gと第2の測定値Lとの和G+Lは基台フレーム15に対する下圧延ロール13の下部表面の位置を示しており基準値Lと等しい。
また、第1工程は、図4(C)に示すように、製造しようとする圧延材53の厚みがHである場合、上、下圧延ロール12、13が接触している状態から、上圧延ロール12の上昇量と下圧延ロール13の下降量とを同一とする場合、上圧延ロール12を上方に距離H/2、下圧延ロール13を下方に距離H/2それぞれ移動させて、上、下圧延ロール12、13間に幅Hの圧延ロールギャップを形成する1c工程を有している。ここで、基台フレーム15に対する下圧延ロール13の下部表面の位置はL−H/2である。そして、このときの基台フレーム15に対する下圧延ロール13の下部表面の位置は、圧延開始前に設定される圧延ロールギャップを形成する下圧延ロール13の設定位置Pであるので、P=G+L=L−H/2となる。ここで、幅Hの隙を、上、下圧延ロール12、13で折半して(すなわち、上圧延ロール12を上方に距離H/2、下圧延ロール13を下方に距離H/2それぞれ移動させて)形成せずに、上圧延ロール12の上昇量δと下圧延ロール13の下降量δをδ+δ=Hの関係が成立するようにそれぞれ設定することもでき、例えば、δ=0.8H、δ=0.2Hとできる。
下圧延ロール13を下方にH/2移動させた際に、流体噴出手段22の噴出部24からの空気の噴出によりギャップセンサ14を取付けている取付け部23は下向きの力を受け下方に移動する。このとき、第1の測定値はGからGに、第2の測定値はLからLにそれぞれ変化する。そして、第1の測定値Gと第2の測定値Lとの和G+Lは、基台フレーム15に対する下圧延ロール13の下部表面の位置を示しているので、G+L=L−H/2となる。
図4(D)に示すように、第2工程では、圧延開始時、すなわち、被圧延材52を上、下圧延ロール12、13に噛み込ませると、上、下圧延ロール12、13には圧延反力Fが作用し、上、下圧延ロール12、13はそれぞれ上下方向に変位する。その結果、下圧延ロール13の下部表面の位置は基台フレーム15に接近し、第1の測定値はGからGに、第2の測定値はLからLにそれぞれ変化する。従って、下圧延ロール13の圧延時(噛み込み時)位置Pは、第1の測定値G及び第2の測定値Lの和G+Lとして求まる。
図4(E)に示すように、第3工程は、設定位置Pと圧延時位置Pとの差から上、下圧延ロール12、13の各圧延ロール変位δ、δをそれぞれ求める3a工程と、上、下圧延ロール12、13の各圧延ロール変位δ、δだけ上、下圧延ロール12、13を移動する3b工程とを有している。ここで、下圧延ロール13の圧延ロール変位δは、設定位置P(L−H/2)と圧延時位置P(G+L)との差から求まり、δ=(L−H/2)−(G+L)である。一方、上圧延ロール12の圧延ロール変位δは、上、下圧延ロール12、13をそれぞれ支持する上、下圧延ロール装置42、43の剛性がそれぞれM、Mである場合、(M/M)・δと求まる。
従って、3b工程では、下圧延ロール13を上方に圧延ロール変位δだけ移動し、上圧延ロール12を下方に圧延ロール変位δだけそれぞれ移動する。その結果、第1の測定値はGからGに、第2の測定値はLからLにそれぞれ変化し、第1の測定値Gと第2の測定値Lとの和G+Lは、圧延開始前に設定される下圧延ロール13の設定位置P(L−H/2)となる。なお、上、下圧延ロール12、13に加わる圧延反力は、上、下圧延ロール12、13をそれぞれδ、δだけ押込んでいるので、ΔF(M・δ)増加する。そして、圧延中、第1の測定値と第2の測定値の和として求まる下圧延ロール13の位置が設定位置Pとなるように、下圧延ロール13の圧延ロール変位δを求めて下圧延ロール13の移動を行いながら、下圧延ロール13の圧延ロール変位δから上圧延ロール12の圧延ロール変位δを求めて上圧延ロール12の移動を行うことで、圧延ロールギャップの調整を高応答かつ高精度で行うことができる。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載した構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。
例えば、基台フレームに対する下圧延ロールの下部表面の位置を実測する圧延ロール位置測定装置を構成したが、エアシリンダの取付け位置を変えることで、基台フレームに対する上圧延ロールの上部表面の位置を実測でき、上圧延ロールの圧延ロール変位に基づいて圧延時の圧延ロールギャップの調整を行うようにすることもできる。また、上、下圧延ロールの位置をそれぞれ実測するようにすると、更に高精度で、圧延中の上、下圧延ロールのそれぞれの位置を求めることができ、上、下圧延ロールの各圧延ロール変位に基づいて圧延時の圧延ロールギャップの調整を行うようにすることもできる。
本発明の一実施の形態に係る圧延ロールギャップ調整方法に使用する圧延ロール位置測定装置の説明図である。 同圧延ロール位置測定装置を適用した圧延設備の説明図である。 変形例に係る流体噴出手段の説明図である。 (A)〜(E)は本発明の一実施の形態に係る圧延ロールギャップ調整方法の説明図である。
符号の説明
10:圧延ロール位置測定装置、11:圧延設備、12:上圧延ロール、13:下圧延ロール、14:ギャップセンサ、15:基台フレーム、16:エアシリンダ、17:距離計、18:演算手段、19:ピストンロッド、20:検出部、21:演算器、22:流体噴出手段、23:取付け部、24:噴出部、25:空気供給配管、26:空気取入れ口、27:導通路、28:減圧弁、29:固定台、30:ピストン、31:ピストンチューブ、32、33:接続口、34、35:減圧弁、36:第1のシリンダ用空気配管、37:第2のシリンダ用空気配管、38:方向制御弁、39:検出部、40、41:演算器、42:上圧延ロール装置、43:下圧延ロール装置、44:ハウジング、46、47:油圧シリンダ、48、49:油圧サーボ弁、50、51:調節器、52:被圧延材、53:圧延材、54、55:演算器、57:流体噴出手段、58:隔壁部材

Claims (3)

  1. 圧延設備の対となる圧延ロールの圧延ロールギャップの調整を圧延中に行って、厚さがHの圧延材を製造する圧延ロールギャップ調整方法であって、
    前記圧延設備の基台フレームに、先端部が少なくとも一方の前記圧延ロールに対して進退する駆動手段を設け、該駆動手段の先端部に前記圧延ロールとの距離を測定するギャップセンサを、前記基台フレームに該基台フレームと前記ギャップセンサとの距離を測定する距離計をそれぞれ配置して、圧延開始前に前記圧延ロール間に幅Hの圧延ロールギャップを形成する前記圧延ロールの設定位置Pを、前記ギャップセンサから出力される第1の測定値G及び前記距離計から出力される第2の測定値Lの和G+Lとして求める第1工程と、
    前記圧延ロールの圧延時位置Pを、圧延開始後の前記ギャップセンサから出力される第1の測定値G及び前記距離計から出力される第2の測定値Lの和G+Lとして求める第2工程と、
    前記設定位置Pと前記圧延時位置Pとの差から前記圧延ロールの圧延ロール変位を求め、該圧延ロール変位だけ前記圧延ロールを移動させて、前記圧延ロールの位置を前記設定位置P する第3工程とを有することを特徴とする圧延ロールギャップ調整方法。
  2. 請求項記載の圧延ロールギャップ調整方法において、対となる前記圧延ロールが上圧延ロール及び下圧延ロールであって、該上圧延ロール及び該下圧延ロールを互いに接触させると共に前記駆動手段を操作して前記ギャップセンサを該圧延ロールに接触させた際に該ギャップセンサから出力される第1の測定値Gと前記距離計から出力される第2の測定値Lとの和G+Lとして求まる値を圧延ロールギャップ零時の基準値とし、該上圧延ロールの上昇量と該下圧延ロールの下降量の和が製造しようとする前記圧延材の厚さHとなるように該上、下圧延ロール位置を設定することを特徴とする圧延ロールギャップ調整方法。
  3. 請求項記載の圧延ロールギャップ調整方法において、前記圧延ロール変位が前記下圧延ロールのみに対して求められる場合、前記上、下圧延ロールをそれぞれ支持する上、下圧延ロール装置の剛性がそれぞれM、Mであり、前記下圧延ロールの圧延ロール実測変位がδであるとき、前記上圧延ロールの圧延ロール変位を(M/M)・δと算出することを特徴とする圧延ロールギャップ調整方法。
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