JP6081232B2 - 液圧装置、液圧システム、液圧装置の制御方法および液圧システムの制御方法 - Google Patents

液圧装置、液圧システム、液圧装置の制御方法および液圧システムの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、モータにより駆動される液圧ポンプからの圧液により液圧シリンダを駆動する液圧装置、液圧システム、液圧装置の制御方法および液圧システムの制御方法に関する。
従来から、サーボモータにより直接駆動する駆動装置が用いられている。しかし、大きな駆動力を必要とする際には、モータにより駆動される液圧ポンプからの圧液を液圧シリンダに供給して、液圧シリンダにより大きな駆動力を得る液圧装置が用いられる。液圧装置では、電動モータ、液圧ポンプ、液圧タンク、制御弁等の油圧機器を必要とするため、機器の大きさが大型化する問題があり、小型化するための研究および開発が実施されている。
特許文献1(特開2007−154983号公報)には、簡易な構成で、信頼性の高い油圧機器について開示されている。
特許文献1記載の油圧機器と負荷機器と降着装置試験機器は、内部に空洞を持ったシリンダ本体と該空洞を第1室と第2室とに区切り該シリンダ本体に移動自在に案内されるピストンとを持った油圧シリンダと、第1圧力を持ったガスを貯留するガスチャンバと、第2圧力を持った作動油を吐出するパワーポートとタンクに連通したタンクポートとを持った油圧源と、作動油の流量を調整可能なサーボバルブと、作動油の流路を開閉可能な開閉弁と、を備え、ガスチャンバと第1室とが連通され、第2室とタンクポートとが開閉弁を介して連通され、第2室とパワーポートとがサーボバルブを介して連通されるものである。
また、特許文献2(特開2000−81003号公報)には、シングルロッド形シリンダの振動振幅や出退位置の制御を容易に行うシングルロッド形液圧式シリンダの制御装置について開示されている。
特許文献2記載のシングルロッド形液圧式シリンダの制御装置は、ロッド側液圧室に接続された液圧供給手段と、このロッド側液圧室からヘッド側液圧室に接続された中間液圧管に介装されてロッド側液圧室の液圧をヘッド側液圧室に供給制御する第1電磁弁と、ヘッド側液圧室からドレンタンクに接続された液圧排出管に介装されてヘッド側液圧室の液圧を排出制御する第2電磁弁とを具備し、これら第1電磁弁と第2電磁弁の制御量が同一になるように設定したものである。
また、特許文献3(特開平11−272332号公報)には、ピストンロッドの行程端の位置を容易に変更できる位置決めシリンダ装置について開示されている。
特許文献3記載の位置決めシリンダ装置は、ピストンを内装したシリンダ本体と、ピストンからシリンダ本体の一端外方へ延びる中空状のピストンロッドと、ピストンロッドに嵌入し得るようにピストンを貫通し且つ周方向へ回動し得るようにシリンダ本体内に配置されたボールスクリューと、ピストンに固着され且つシリンダ本体に対するピストンの移動に伴いボールスクリューを周方向へ回転させるボールナットと、ボールスクリューの回転角を検出する回転角検出器と、ピストンにより区分されたシリンダ本体内のロッド側流体室及びヘッド側流体室へ作動流体を供給し得る電磁切換方式の方向切換弁と、回転角検出器からの回転角検出信号、予め設定された作動範囲信号及び外部から入力される作動指令信号に基づき方向切換弁のソレノイドを励磁するコントローラとを備えてなるものである。
特開2007−154983号公報 特開2000−81003号公報 特開平11−272332号公報
以上のように、液圧装置の開発は、種々行われており、特許文献2のように圧力損失をフィードバックして制御することで、低コスト化を実現するものがある。
また、近年、液圧装置において変位の精度向上が求められている。例えば、通常、液圧装置は、ロッドカバー端を取付け基準位置とし、ロッド端が変位するよう取り付けられる。
上記に示した特許文献1に記載されたリニアセンサは、外付けされた変位検出器タイプである。当該外付けされた変位検出器タイプであれば、ロッドカバー端からの変位を正確に検出できる。
しかしながら、リニアセンサのように外付けされた変位検出器タイプであれば、当該リニアセンサがロッド周囲に配設されるため、液圧装置の取付け構造上の制約が生じるという問題がある。すなわち、スペースが必要となるため、液圧装置を取り付けられないという場合に問題となる。
以上のことから、変位検出器を内蔵する内蔵型変位検出器タイプが主流となりつつある。
上記に示した特許文献3には、内蔵型変位検出器タイプにおけるロッド変位の計測について磁気を利用する発明について開示されているが、シリンダチューブの内圧に起因するシリンダチューブ歪により、ミクロン単位でロッド変位検出誤差が発生する。例えば、ストローク300mmのシリンダでも、50μm程度もの誤差が発生する場合がある。
本発明の目的は、シリンダチューブ歪のロッド変位に与える誤差を低減することができる液圧装置、液圧システム、液圧装置の制御方法、および液圧システムの制御方法を提供することである。
(1)
一局面に従う液圧装置は、シリンダチューブ、ピストンおよびロッドと、シリンダチューブの端からロッド端までの変位を検出するロッド変位検出器と、シリンダチューブの内圧を検出する圧力センサと、ロッド変位検出器の出力および圧力センサの出力に基づいて、シリンダチューブのシリンダチューブ歪による誤差を補正する誤差制御部と、を含むものである。
本発明にかかる液圧装置においては、シリンダチューブ、ピストンおよびロッドと、シリンダチューブの端からロッド端までの変位を検出するロッド変位検出器と、シリンダチューブの内圧を検出する圧力センサと、ロッド変位検出器の出力および圧力センサの出力に基づいて、シリンダチューブのシリンダチューブ歪による誤差を補正する誤差制御部と、を含むものである。
この場合、誤差制御部によりロッド停止位置の精度を高めることができる。また、ロッド変位検出器が内蔵されているので、小型化を実現することができるとともに、取付け構造上の制限が少なく、汎用性を高めることができる。
(2)
第2の発明にかかる液圧装置は、一局面に従う液圧装置において、誤差制御部は、シリンダチューブの軸方向および径方向の少なくともいずれかのシリンダチューブ歪による誤差を補正してもよい。
この場合、シリンダチューブの径方向および軸方向の少なくともいずれかについて誤差を補正することができるので、シリンダチューブの変形に伴う誤差を抑制することができる。その結果、ロッド停止位置の精度をより高めることができる。
(3)
第3の発明にかかる液圧装置は、一局面または第2の発明にかかる液圧装置において、ロッド変位検出器と、圧力センサと、誤差制御部と、をシリンダチューブと一体に形成してもよい。
この場合、ロッド変位検出器と、圧力センサと、誤差制御部と、をシリンダチューブに一体に設けるので、液圧装置の取付けが容易となる。その結果、汎用性を高めることができる。
(4)
第4の発明にかかる液圧装置は、一局面から第3の発明のいずれかにかかる液圧装置において、誤差制御部は、シリンダチューブ歪に応じて予め作成されたテーブルにより誤差を補正してもよい。
この場合、予め作成されたテーブルにより誤差を補正するので、処理速度を高めることができる。
(5)
第5の発明にかかる液圧装置は、一局面から第4の発明のいずれかにかかる液圧装置において、誤差制御部は、シリンダチューブ歪に基づいて誤差を演算してもよい。
この場合、演算処理により誤差を算出し、補正するので、ロッド停止位置についてより精度を高めることができる。
また、予め作成されたテーブルにより補正を行なうとともに、演算してもよく、予めテーブルにより補正を行なった後、演算を行なってもよい。
(6)
第6の発明にかかる液圧装置は、一局面から第5の発明のいずれかにかかる液圧装置において、誤差制御部は、ロッド変位検出器の出力値を誤差に基づいて補正してもよい。
この場合、ロッド変位検出器の出力値自身を補正するので、ロッド変位検出器からの誤差のある出力を誤差のない出力として、外部に出力することができる。
(7)
他の局面に従う液圧システムは、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の液圧装置と、液圧装置に液圧を与えるポンプと、ポンプを駆動するモータと、モータの回転数を検出するエンコーダと、ロッド変位検出器からの出力およびエンコーダからの出力に応じて、モータを制御する制御部と、を含み、制御部は、誤差制御部を内蔵する。
第7の発明にかかる液圧システムは、モータによりポンプが駆動され、ポンプにより液圧装置に液圧が与えられる。制御部は、内蔵された誤差制御部により、エンコーダからのモータの回転数と、ロッド変位検出器からの出力とに応じて誤差を補正する。
この場合、誤差制御部が内蔵された制御部によりロッド停止位置の精度を高めることができる。
(8)
さらに他の例に従う液圧装置の制御方法は、シリンダチューブの端からロッド端までの変位を検出するロッド変位検出工程と、シリンダチューブの内圧を検出する圧力センシング工程と、ロッド変位検出工程および圧力センシング工程に基づいて、シリンダチューブのシリンダチューブ歪による誤差を補正する誤差制御工程と、を含むものである。
本発明にかかる液圧装置の制御方法においては、ロッド変位検出工程および圧力センシング工程に基づいて、誤差制御工程によりシリンダチューブ歪による誤差を補正する。
この場合、誤差制御工程によりロッド停止位置の精度を高める制御方法を実現することができる。
(9)
さらに他の例に従う液圧システムの制御方法は、請求項8記載の液圧装置の制御方法と、液圧装置に液圧を与える加圧工程と、加圧工程に関するパラメータを検出する検出工程と、ロッド変位検出工程および検出工程に応じて制御する制御工程と、を含み、制御工程は、誤差制御工程を内蔵する、ものである。
本発明にかかる液圧システムの制御方法においては、ロッド変位検出工程および検出工程に基づいて、制御工程によりシリンダチューブ歪による誤差を補正する。
この場合、制御工程によりロッド停止位置の精度を高める制御方法を実現することができる。
第1の実施の形態にかかる液圧シリンダを用いた液圧システムの一例を示す模式図である。 液圧シリンダにおける誤差補正のモデルを説明する模式図である。 液圧シリンダにおける誤差補正のモデルを説明する模式図である。 補正テーブルの一例を示す模式図である。 第2の実施の形態にかかる液圧システムの一例を示す模式図である。 第3の実施の形態にかかる液圧システムの一例を示す模式図である。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を用いて説明する。本実施の形態においては、液圧装置として、液圧シリンダを例示して説明を行う。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態にかかる液圧シリンダ200を用いた液圧システム100の一例を示す模式図である。
(液圧システムの概略構成)
図1に示す液圧システム100は、主に、液圧シリンダ200、内蔵型ロッド変位検出器300、測長センサ310、検出用マグネット320、制御装置400、モータ410、エンコーダ420、双方向のポンプ430、圧力センサ510、演算部500を含む。
液圧シリンダ200は、ピストンロッド210、ロッドカバー220、シリンダチューブ230、ピストン240、ヘッドカバー250を含む。
図1に示す液圧シリンダ200は、具体的に、油圧等により駆動される複動型タイプのシリンダからなる。
液圧シリンダ200においては、シリンダチューブ230内にピストン240が内蔵され、ピストンロッド210がピストン240に従動して、進退可能に設けられる。シリンダチューブ230の一端側にロッドカバー220が設けられ、他端側にヘッドカバー250が設けられる。
また、図1に示すように、ヘッドカバー250に内蔵型ロッド変位検出器300が設けられる。内蔵型ロッド変位検出器300は、測長センサ310を有する。
一方、ピストンロッド210の軸中芯部およびピストン240の中央部には、空洞が設けられている。また、当該ピストン240の当該空洞周囲には、検出用マグネット320が設けられている。当該空洞内部には、測長センサ310が挿入されている。
したがって、ピストン240が動作することにより、ピストンロッド210が進退動作を行なう。その場合、ピストンロッド210とともに、検出用マグネット320が進退動作を行なう。内蔵型ロッド変位検出器300は、検出用マグネット320による測長センサ310の磁力変化を検出し、ピストンロッド210の端面210aの変位を検出することができる。
(検出部S)
内蔵型ロッド変位検出器300は、演算部500に変位検出を出力する。
また、シリンダチューブ230のヘッドカバー250側には、圧力センサ510が設けられる。圧力センサ510は、演算部500にシリンダチューブ230の内圧を出力する。
(液圧システムの動作)
次いで、液圧システム100の動作について説明を行う。
まず、制御装置400から、液圧シリンダ200の突出量Lに応じてポンプ430に取り付けられたモータ410が回転させられる。また、モータ410に取り付けられたエンコーダ420が、モータ410の回転数を制御装置400に与える。既知の技術にあるように、制御装置400は、指示通りにモータ410の回転が実施されているか、判定し、自動調整を行なう。
また、ポンプ430から液圧シリンダ200に対して、圧力が加えられる。それにより、ピストン240が移動し、ピストンロッド210が進退動作を行なう。
そして、ピストンロッド210が進退動作を行なうことにより、内蔵型ロッド変位検出器300からピストンロッド210の変位が検出される。また、内蔵型ロッド変位検出器300および圧力センサ510から出力が演算部500に与えられる。演算部500は、後述する誤差補正処理を行ない、検出結果を制御装置400に与える。
制御装置400は、演算部500から与えられた変位検出結果に応じて、自動調整を行なう。
(誤差補正処理)
続いて、誤差補正処理について説明する。図2および図3は、液圧シリンダ200における誤差補正のモデルを説明する模式図である。
図2は、液圧シリンダ200に圧力を加えない場合の状態を示し、図3は、液圧シリンダ200に圧力を加えた場合の状態を示す。図4は、補正テーブルTAの一例を示す模式図である。
シリンダチューブ230の内圧Pによるチューブ歪が、ピストンロッド210の変位に与える誤差ΔLは、シリンダチューブ230の内圧Pと、内蔵型ロッド変位検出器300の検出値SLとの関数で示すと以下の式になる。
(数1) ΔL=F(P,SL)
ここで、一般的な直動型の液圧シリンダ200について説明を行なう。
ピストンロッド210の変位に与える誤差ΔLは、シリンダチューブ230の軸方向歪のロッド変位方向誤差ΔL1、およびシリンダチューブ230の径方向歪のロッド変位方向誤差ΔL2を用いて以下の式で表すことができる。
(数2) ΔL=ΔL1―ΔL2=F1(P)−F2(P,SL)
ここで、シリンダチューブ230の軸方向歪のロッド変位方向誤差ΔL1は、シリンダチューブ230の内圧Pによるシリンダチューブ230の軸方向の伸びである。したがって、軸方向歪のロッド変位方向誤差ΔL1は、シリンダチューブの内圧Pの関数で表すことができる。
(数3) ΔL1=F1(P)
また、シリンダチューブ230の径方向歪のロッド変位方向誤差ΔL2は、シリンダチューブ230の内圧Pによるシリンダチューブ230の径方向への膨れに起因する軸方向の縮みである。したがって、径方向歪のロッド変位方向誤差ΔL2は、シリンダチューブ230の内圧Pと内蔵型ロッド変位検出器300の検出値SLとの関数で表すことができる。
(数4) ΔL2=F2(P,SL)
また、内蔵型ロッド変位検出器300はシリンダチューブ230の端のヘッドカバー250に取り付けられる。
上述したように、内蔵型ロッド変位検出器300からの検出値SLは、ピストン240に取り付けられた検出用マグネット320とヘッドカバー250の端との距離を測長センサ310で測長した値である。
ロッドカバー220の端面220aを取付け基準位置とする誤差を補正した真のロッド変位Ltrueは、以下の式で表せる。
(数5) Ltrue=SL−ΔL
また、シリンダチューブ230の軸方向歪のロッド変位方向誤差ΔL1は、軸方向に加わる力Faおよびシリンダチューブ230の軸方向バネ定数Kaを用いて表すことができる。
(数6) ΔL1=F1(P)=Fa/Ka
図2に示すように、軸方向に加わる力Faは、シリンダチューブ230の内圧Pとシリンダチューブ230の内径Dを用いて次のように表すことができる。
(数7) Fa=PπD2/4
また、シリンダチューブ230の軸方向バネ定数Kaは、シリンダチューブ230の材質と構造とにより一意的に決まる定数であるので、次のように表すことができる。
(数8) ΔL1=F1(P)=PπD2/4Ka
続いて、図2および図3に示すように、シリンダチューブ230の内圧Pによるシリンダチューブ230の径方向への膨れに起因する軸方向の縮みについてモデル化を行なう。
本実施の形態においては、図3に示すように、モデル化する。図3に示すように、内圧Pが加えられているシリンダチューブ230の両端は径方向に固定されていると仮定する。また、シリンダチューブ230の全長Lは不変のまま、シリンダチューブ230の長さ方向の中心、即ちL/2の位置が膨らむモデルとする。当該位置の膨らみにより、シリンダチューブ230は軸方向に縮むと仮定する。
図3に示すモデルにおいて、シリンダチューブ230の径方向歪のロッド変位方向誤差ΔL2は、即ち、圧力を加えない場合の元の長さLからの縮みは、内蔵型ロッド変位検出器300の検出値SLおよびシリンダチューブ230の膨らみによる半径の増加値Δrにより以下のように示される。
(数9) ΔL2=F2(P,SL)=L−SL
=2×√(SL2/4+Δr2)−SL
=√(SL2+4Δr2)−SL
ここで、シリンダチューブ230の膨らみによる半径の増加値Δrは、シリンダチューブ230の径方向に加わる力によるものである。すなわち、増加値Δrは、シリンダチューブ230の内円周面全体に加わる力Fdと相関関係にある。また、図3に示すモデルでは、ばね定数Kdを係数とする比例関係にあるため、以下の式で表すことができる。
(数10) Δr=Fd/Kd
また、図2に示すように、シリンダチューブ230の内円周面全体に加わる力Fdは、シリンダチューブ230の内圧P、シリンダチューブ230の内径D、内蔵型ロッド変位検出器300の検出値SLを用いて、以下のように示すことができる。
(数11) Fd≒PπDSL
続いて、ばね定数Kdは内蔵型ロッド変位検出器300の検出値SLをパラメータとして、シリンダチューブ230の材質と構造により決まる定数であるので、径方向歪のロッド変位方向誤差ΔL2は、以下の式で表すことができる。
(数12) ΔL2=F2(P,SL)
=√{SL2+4(PπDSL/Kd)2}−SL
また、ピストンロッド210の変位に与える誤差ΔLは、以下の式で表すことができる。
(数13)ΔL=ΔL1−ΔL2
=PπD2/4Ka−[√{SL2+4(PπDSL/Kd)2}−SL]
したがって、数5に上記数12および13を適用すると、ロッドカバー220の端面220aを取付け基準位置とする誤差を補正した真のロッド変位Ltrueは、以下の式で表すことができる。
(数14)
Ltrue=SL―ΔL
=SL−PπD2/4Ka+[√{SL2+4(PπDSL/Kd)2}−SL]
=√{SL2+4(PπDSL/Kd)2}−PπD2/4Ka
演算部500は、数14を用いてロッドカバー220の端面220aを取付け基準位置とする誤差を補正した真のロッド変位Ltrueを算出し、制御装置400へ与える。その結果、精度の高い位置制御を行うことができる。
なお、本実施の形態においては、演算部500において算出を行なうこととしているが、図4に示すように、補正テーブルTAにおいて、シリンダチューブ230内の内圧A,内圧Bにより予め補正値α1から補正値α5を定めてもよい。ここで、内圧A,内圧Bとは、シリンダチューブ230内のピストン240により分割された一方の空間の内圧を内圧Aと規定し、他方の空間の内圧を内圧Bと規定している。
なお、内圧A,内圧Bを計測するために、圧力センサ510を複数個用いてもよい。さらに、補正テーブルTAにおいては、内圧A,内圧Bに基づいて補正テーブルが作成されているが、内圧A,内圧Bのいずれか一方に応じて補正値α1から補正値α5を設定してもよい。
さらに、図2、3のモデルにおいては、作用反作用の効果を無視しているため、数式11において、力Fdに1/2を乗算してもよい。
(第2の実施の形態)
次いで、第2の実施の形態について説明を行なう。以下、第2の実施の形態にかかる液圧システム100aが、第1の実施の形態にかかる液圧システム100と異なる点のみ説明を行なう。
図5は、第2の実施の形態にかかる液圧システム100aの一例を示す模式図である。
図5に示すように、液圧システム100aは、演算部500が制御装置400に内蔵されたものである。
すなわち、制御装置400において、内蔵型ロッド変位検出器300の出力および圧力センサ510からの出力を制御装置400に与える。
それにより、制御装置400は、上記の数14の誤差補正を行なう。
この場合、制御装置400は、内蔵型ロッド変位検出器300の出力および圧力センサ510からの出力を用いて誤差補正処理を行なって、モータ410の出力を算出し、モータ410に出力してもよい。
(第3の実施の形態)
次いで、第3の実施の形態について説明を行なう。以下、第3の実施の形態にかかる液圧システム100bが、第1の実施の形態にかかる液圧システム100および第2の実施の形態にかかる液圧システム100aと異なる点のみ説明を行なう。
図6に示すように、液圧システム100bは、内蔵型ロッド変位検出器300、圧力センサ510および演算部500が液圧シリンダ200のヘッドカバー250に一体に形成されたものである。
この場合、内蔵型ロッド変位検出器300、圧力センサ510および演算部500が、ヘッドカバー250に一体形成されているので、液圧シリンダ200の取付け構造上の制約が生じない。
なお、上記の第1の実施の形態から第3の実施の形態において、双方向のポンプ430を用いることとしているが、これに限定されず、通常の液圧ポンプとバルブとを用いて構成してもよい。
以上の本実施の形態にかかる液圧シリンダ200を用いた液圧システム100,100a,100bは、シリンダチューブ230の変形に伴う誤差を抑制することができる。すなわち、シリンダチューブ230の径方向および軸方向の少なくともいずれかについて誤差を補正することができるので、演算部500によりピストンロッド210の端面210aの停止位置の精度を高めることができる。
また、内蔵型ロッド変位検出器300と、圧力センサ510と、演算部500と、をシリンダチューブ230に一体に設けた場合には、液圧シリンダ200の取付けが容易となる。その結果、小型化を実現することができるとともに、取付け構造上の制限が少なく、汎用性を高めることができる。
また、補正テーブルTAを用いた場合には、処理速度を高めることができ、補正テーブルTAを用いない場合には、演算部500により誤差を算出し、補正するので、ロッド停止位置についてより精度を高めることができる。
本発明においては、シリンダチューブ230がシリンダチューブに相当し、ピストン240がピストンに相当し、ピストンロッド210がロッドに相当し、ロッドカバー220の端面220aがシリンダチューブの端に相当し、ピストンロッド210の端面210aがロッド端に相当し、内蔵型ロッド変位検出器300およびその動作がロッド変位検出器およびロッド変位検出工程に相当する。
また、圧力センサ510およびその動作が圧力センサおよび圧力センシング工程に相当し、シリンダチューブ230がシリンダチューブに相当し、演算部500およびその動作が誤差制御部および誤差制御工程に相当し、液圧システム100,100a,100bおよびその動作が、液圧システムおよび液圧システムの制御方法に相当し、液圧シリンダ200およびその動作が、液圧装置および液圧装置の制御方法に相当し、補正テーブルTAが予め作成されたテーブルに相当し、ポンプ430およびその動作がポンプおよび加圧工程に相当し、モータ410がモータに相当し、エンコーダ420およびその動作がエンコーダおよび検出工程に相当し、制御装置400および制御動作が制御部および制御工程に相当する。
本発明の好ましい一実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
100,100a,100b 液圧システム
200 液圧シリンダ
210 ピストンロッド
220 ロッドカバー
230 シリンダチューブ
240 ピストン
300 内蔵型ロッド変位検出器
400 制御装置
410 モータ
420 エンコーダ
430 ポンプ
500 演算部
510 圧力センサ
TA 補正テーブル

Claims (7)

  1. シリンダチューブ、ピストンおよびロッドと、
    前記シリンダチューブの端から前記ロッド端までの変位を検出するロッド変位検出器と、
    前記シリンダチューブの内圧を検出する圧力センサと、
    前記ロッド変位検出器の出力および前記圧力センサの出力に基づいて、前記シリンダチューブのシリンダチューブ歪による誤差を補正する誤差制御部と、を含み、
    前記ロッド変位検出器と、
    前記圧力センサと、
    前記誤差制御部と、を前記シリンダチューブと一体に形成した、液圧装置。
  2. 前記誤差制御部は、前記シリンダチューブの軸方向および径方向の少なくともいずれかの前記シリンダチューブ歪による誤差を補正する、請求項1記載の液圧装置。
  3. 前記誤差制御部は、
    前記シリンダチューブ歪に応じて予め作成されたテーブルにより誤差を補正する、請求項1または2に記載の液圧装置。
  4. 前記誤差制御部は、
    前記シリンダチューブ歪に基づいて誤差を演算する、請求項1からのいずれか1項に記載の液圧装置。
  5. 前記誤差制御部は、前記ロッド変位検出器の出力値を前記誤差に基づいて補正する、請求項1からのいずれか1項に記載の液圧装置。
  6. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の液圧装置と、
    前記液圧装置に液圧を与えるポンプと、
    前記ポンプを駆動するモータと、
    前記モータの回転数を検出するエンコーダと、
    前記ロッド変位検出器からの出力および前記エンコーダからの出力に応じて、
    前記モータを制御する制御部と、を含み、
    前記制御部は、前記誤差制御部を内蔵する、液圧システム。
  7. シリンダチューブの端からロッド端までの変位を検出するロッド変位検出工程と、
    前記シリンダチューブの内圧を検出する圧力センシング工程と、
    前記ロッド変位検出工程および前記圧力センシング工程に基づいて、前記シリンダチューブのシリンダチューブ歪による誤差を補正する誤差制御工程と、
    前記液圧装置に液圧を与える加圧工程と、
    前記加圧工程に関するパラメータを検出する検出工程と、
    前記ロッド変位検出工程および前記検出工程に応じて制御する制御工程と、を含み、
    前記制御工程は、前記誤差制御工程を内蔵する、液圧システムの制御方法。
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