JP5080161B2 - インバータ装置 - Google Patents

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本発明は、誘導電動機をPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)制御によって駆動するインバータ装置に係り、特に、運転中に停電があったときに回生エネルギーを利用して誘導電動機を減速停止させるようにしたインバータ装置に関する。
誘導電動機のインバータ装置は、商用3相交流電源からの入力交流電圧を整流回路で整流し、平滑コンデンサで平滑して直流電圧を生成し、この直流電圧をインバータ回路部の入力電圧とするとともに、制御手段で生成されたPWM信号でもってこのインバータ回路部のブリッジ接続された6対のスイッチング素子をオン,オフ制御することにより、所定周波数の3相交流電流を生成し、この3相交流電流を誘導電動機の駆動電流とする。
このようなインバータ装置では、停電が発生すると、このインバータ装置に入力交流電圧が供給されなくなるため、インバータ回路部から3相交流の駆動電流が出力されなくなり、誘導電動機はフリーラン状態となってしまう。このように、停電によって突然誘導電動機がフリーラン状態になると、これを使用する設備によっては、非常に危険な状態となる。
従来、このような停電が発生したときの誘導電動機のフリーラン状態を防止するために、停電の発生時、誘導電動機を減速停止させるようにしたインバータ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
かかる特許文献1に記載のインバータ装置は、停電が発生すると、誘導電動機を減速させるためのPWM信号を生成してインバータ回路部(インバータ主回路)のスイッチング素子を駆動し、誘導電動機を減速停止させるものである。このために、誘導電動機のコイルでこのときの回転によって発生する回生電流をインバータ回路部を介して上記の平滑コンデンサ供給することにより、この平滑コンデンサの充電電圧、従って、直流電圧をほぼ一定となるようにして、インバータ回路部の入力直流電圧を一定に確保し、これにより、このインバータ回路部を動作状態とし、上記PWM信号により誘導電動機を減速停止させるものである。
ところで、誘導電動機を利用する装置や設備によっては、運転中に停電があったとき、誘導電動機を停止させるまでに、例えば、30秒以内などの時間的な制約があり、迅速な停止を必要とするが、誘導電動機からの回生エネルギーを減速停止させるためのエネルギーに利用する技術において、かかる誘導電動機を迅速に減速停止させるためには、この回生エネルギーを短時間でできる限り多く消費するようにして減速が迅速に行なわせるようにし、また、この誘導電動機から回生エネルギーが充分には得られなくなる低速回転時には、この誘導電動機に直流制動を掛けることが必要となるが、この直流制動を充分に掛けることができる程度に、インバータ装置の平滑コンデンサにエネルギー(充電電圧)が残留していることが必要となる。このような直流制動は、特に、慣性力が大きい、あるいは回転抵抗が極めて小さい誘導電動機の場合に必要である。
このように、停電があったときに、誘導電動機を迅速に減速停止させるためには、誘導電動機の迅速な減速停止させるためのエネルギーを充分補う回生エネルギーが得られることが必要となる。回生エネルギーが充分に得られない場合には、誘導電動機が停止する前にインバータ回路部がオフ状態となり、直流制動も掛けることができないため、誘導電動機は完全には停止することができず、フリーラン状態となる。
しかも、インバータ回路部では、スイッチング素子のオン,オフにより、電力の消費が生ずるものであって、このため、回生エネルギーの一部がこのインバータ回路部で消費されることになり、その分回生エネルギーの減速停止のためのエネルギーへの利用が制限されることになる。
上記特許文献1に記載の発明は、運転中に停電が生じたときには、誘導電動機からの回生エネルギーを減速停止のためにエネルギーに利用しているものであるが、平滑コンデンサからインバータ回路部への電流が一定となるように、即ち、平滑コンデンサの充電電圧を一定に保持するように、回生エネルギーを制限して利用するものであって、これにより、誘導電動機を制動制御のための電圧を得ることができるようにしたものであって、上記の迅速に減速停止されるようにすることは配慮されておらず、それを期待することができない。
本発明の目的は、かかる問題を解消し、運転中に停電が発生したときの誘導電動機の減速制動での消費電力を低減し、誘導電動機を完全に停止させるための残留エネルギーを充分に確保できるようにして、誘導電動機を迅速に減速停止させることができるようにしたインバータ装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、平滑コンデンサからの直流電圧を、インバータ回路部により、所定回転数のための駆動周波数で、かつ所定のキャリア周波数の駆動電流に変換し、該駆動電流の駆動周波数に応じた回転数で誘導電動機を駆動するインバータ装置であって、運転中に停電があると、前記駆動電流の駆動周波数とともに、前記キャリア周波数を低減する手段を設け、前記キャリア周波数を低減する手段は、前記駆動電流の駆動周波数の低減によって該誘導電動機を減速駆動するとともに、前記キャリア周波数の低減により、前記インバータ回路部での消費電力を低減させ、前記誘導電動機への制動力を高めて停止までの時間を短縮させるものであり、前記キャリア周波数を変化させずに、前記駆動電流の前記駆動周波数を低減する機能を選択する手段をも有するものである。
また、本発明は、キャリア周波数が単位時間当たり所定の割合で予め決められた下限周波数まで低減されるものである。
また、本発明は、キャリア周波数の低減の割合が誘導電動機の負荷に応じて変更可能とするものである。
また、本発明は、キャリア周波数が、平滑コンデンサの直流電圧が低減し始める前に下限周波数となるように、低減されるものである。
また、本発明は、駆動電流の駆動周波数が予め決められた所定の設定周波数に低減されたとき、インバータ回路部からの駆動電流を直流電流とし、誘導電動機を直流制動するものである。
また、本発明は、キャリア周波数を低減する手段が、インバータ回路部を制御駆動するPWM信号を生成するPWM信号生成部であって、PWM信号生成部が、駆動周波数の正弦波信号をパルス幅変調してPWM信号を生成し、パルス幅変調するキャリアの周波数を順次低減することにより、駆動電流のキャリア周波数を順次低減するものである。
また、本発明は、停電時、誘導電動機からの回生エネルギーで充電される平滑コンデンサの直流電圧が平滑コンデンサの容量に応じた上限電圧値に達したとき、回生エネルギーを消費する回生制動回路部を設けたものである。
また、本発明は、運転中に停電があると、キャリア周波数を変化させずに、駆動電流の駆動周波数を低減する機能を選択する手段を、さらに、有するものである。
本発明によると、運転中に停電したときに、消費電力を低減して回収エネルギーを誘導電動機を減速停止させるためのエネルギーに効果的に利用でき、この誘導電動機を迅速に減速させるとともに、完全に停止させるに充分な残留エネルギーを確保することが可能となる。
以下、本発明による実施形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明によるインバータ装置の一実施形態を示す回路構成図であって、1は交流電源、2は整流回路、3は平滑コンデンサ、4は回生制動回路部、4aは制動抵抗、4bはスイッチングトランジスタ、5はインバータ回路部、6はスイッチング素子、6aはスイッチングトランジスタ、6bはダイオード、7は誘導電動機、8はキャリア周波数低減モード設定部、9は通常モード設定部、10はモード切替部、11はキャリア/駆動周波数設定部、12はPWM信号生成部、13は停電検知部である。
同図において、交流電源1からの3相交流電圧V3Pは整流器2で整流され、平滑コンデンサ3で平滑されて直流電圧VCが生成される。この直流電圧VCはインバータ回路部5に供給され、PWM信号生成部12で生成されたPWM信号SPWMによってインバータ回路部5が駆動されることにより、この直流電圧VCがこのPWM信号SPWMに応じた3相交流電流に変換される。
ここで、インバータ回路部5は、スイッチングトランジスタ(以下、単にトランジスタという)6aとそのコレクタ,エミッタ間に並列に接続されたダイオード6bからなるスイッチング素子6が6個使用されて構成されており(なお、ここでは、スイッチング素子6は1個のみを示している)、具体的には、2つのスイッチング素子6が直列接続された直列回路が3個並列に接続され、かかる並列回路に平滑コンデンサ3から出力される直流電圧VCが印加される。これら直列回路夫々の2つのスイッチング素子6の接続点は誘導電動機7の星型あるいはデルタ型接続された3つのコイル夫々の端部に接続されており、これにより、インバータ回路部5はこれらスイッチング素子6がブリッジ接続された構成をなしている。
このブリッジの動作としては、これら直列回路での直流電圧VCの+側のスイッチング素子6を上流側スイッチング素子6、直流電圧VCの−側のスイッチング素子6を下流側スイッチング素子6ということにすると、PWM信号SPWMによって各スイッチング素子6のトランジスタ6aがオン,オフ制御されることにより、いずれか1つの直流回路の上流側トランジスタ6aとこれとは異なる直列回路の下流側トランジスタ6aとが同時にオンして、誘導電動機7の所定のコイルに流れる駆動電流IDが出力される。これにより、同時にオンする上流側トランジスタ6aと下流側トランジスタ6aとの組み合わせを順次変更していくことにより、誘導電動機7の夫々のコイルに順に供給される3相交流の駆動電流IDが出力され、これにより、誘導電動機7が回転駆動されることになる。
モード切替部10は、交流電源1から3相交流電圧V3Pが供給されている通常モード時では、接点B側に閉じており、通常モード設定部9から誘導電動機7の回転数を指定する通常モード信号がキャリア/駆動周波数設定部11に供給される。キャリア/駆動周波数設定部11では、供給されたこの通常モード信号によって指定される回転数に応じた誘導電動機7の駆動周波数fD(駆動電流IDの周波数)が設定され、また、この駆動周波数fDの正弦波信号をPWM変調してPWM信号SPWMを生成するためのキャリア(搬送波)として鋸歯状波信号の繰り返し周波数(キャリア周波数(搬送周波数))fCが規定される一定の周波数に設定される。
PWM信号生成部12では、キャリア/駆動周波数設定部11で設定された駆動周波数fDの正弦波信号を規定のキャリア周波数fCの鋸歯状波信号でPWM変調することにより、PWM信号SPWMが生成される。この鋸歯状波信号は、PWM信号SPWMのキャリア(搬送波)となる。
これを図2(a),(b)で説明すると、同図(a)に示すように、駆動周波数fDに等しい周波数の正弦波信号SDSとキャリア周波数fCに等しい繰り返し周波数の鋸歯状波信号SSAWとをレベル比較し、このレベル比較に基づいてレベルが“1”(高レベル),“0”(低レベル)と変化するPWM信号SPWMを生成する。このPWM信号SPWMのレベルは、
PWM信号SPWM=“1”(鋸歯状波信号SSAW≧正弦波信号SDSのとき)
PWM信号SPWM=“0”(鋸歯状波信号SSAW<正弦波信号SDSのとき)
である。従って、この得られたPWM信号SPWMは、図2(b)に示すように、その繰り返し周波数が鋸歯状波信号SSAWの周波数(即ち、キャリア周波数fC)に等しく、かつ正弦波信号SDSの振幅の変化に応じて鋸歯状波信号SSAWの周期毎にパルス幅が変化する信号であって、この鋸歯状波信号SSAWをキャリアとする正弦波信号SDSのPWM信号である。
ここで、このPWM信号SPWMで駆動制御されるインバータ回路部5から出力される誘導電動機7の3相交流の駆動電流IDは、各相の電流がPWM信号SPWMと同様の波形の電流であって、その駆動周波数fDは正弦波信号SDSの周波数に等しく、そのキャリア周波数fCは上記鋸歯状波信号SSAWの繰り返し周波数に等しい。
通常モードでは、鋸歯状波信号SSAWの繰り返し周波数(即ち、キャリア周波数fC)は一定であり、正弦波信号SDSの周波数(即ち、駆動周波数fD)を変化させることにより、インバータ回路部6から出力される3相交流の駆動電流IDは、キャリア周波数fCを一定として、駆動周波数fDが変化し、これにより、誘導電動機7の回転数が変化する。例えば、正弦波信号SDSの周波数を低くすると、駆動周波数fDが低くなって誘導電動機7は低速駆動され、正弦波信号SDSの周波数を高くすると、駆動周波数fDが高くなって誘導電動機7は高速駆動されることになる。
ここで、PWM信号SPWMで制御されるインバータ回路部5で駆動される誘導電動機7からは、キャリア周波数fCに応じて駆動電流が供給するコイルが切り替えられることにより、キャリア周波数fCに応じた周波数の騒音が発生する。この騒音を防止するために、この騒音が人間の可聴周波数域からはずれるように、通常モードでは、キャリア周波数fCをこの可聴周波数域以上(例えば、約10kHz以上)に設定する場合が多い。
なお、インバータ回路部5のスイッチング素子6でのトランジスタ6aは、このPWM信号SPWMによってオン,オフの切り替え制御されるが、かかる切り替えに伴って損失、即ち、スイッチング損失が生ずる。このスイッチング損失は、トランジスタ6aの単位時間当たりのオン,オフ切り替え回数が多いほど大きくなり、このため、キャリア周波数fCを上記のように高くすると、インバータ回路部5でのスイッチング損失も増大することになる。しかし、通常モードでは、誘導電動機7の騒音防止の点から、かかるスイッチング損失は許容されている。
交流電源1からの交流電圧V3Pの供給が停止して停電状態となると、停電検出部13が、停電による平滑コンデンサ3で生成される直流電圧VCの低下により、停電になったことを検出し、この検出結果をもとにモード切替部10を接点A側に切り替える。ここで、停電検知部13は、一旦停電を検知すると、停電状態が解除されてオペレータが停電解除などの所定の操作をしない限り、停電状態にあるとしてモード切替部10を接点A側にそのまま保持し続ける。
これにより、通常モードからキャリア周波数低減モードに切り替えられ、キャリア周波数低減モード設定部8からキャリア周波数低減モード指令信号が、モード切替部10を介し、キャリア/駆動周波数設定部11に供給される。
キャリア/駆動周波数設定部11では、供給されたキャリア周波数低減モード指令信号により、駆動周波数fDが停電直前までに設定されていた周波数fDnから0Hzへと順次低減されていくとともに、キャリア周波数fCも予め決められた下限周波数fC1へと低減されていく。PWM信号生成部12では、指令されるこの駆動周波数fDとともに周波数が順次低減していく正弦波信号SDSと指令されるキャリア周波数fCとともに繰り返し周波数が順次低減していく正弦波信号SDSとからPWM信号SPWMが生成され、このPWM信号SPWMによってインバータ回路部5のスイッチング素子6がオン,オフ制御される。
PWM信号生成部12でのキャリア周波数低減モードでのかかるPWM信号SPWMの生成動作を図2(c),(d)で説明する。但し、図2(c),(d)は、図(a),(b)での通常モードに対し、例えば、駆動周波数fDSが1.5倍、キャリア周波数fCが2倍となった状態を示すものである。
PWM信号生成部12では、図2(c)に示すように、上記と同様、駆動周波数fDの正弦波信号SDSとキャリア周波数fCの鋸歯状波信号SSAWとがレベル比較され、このレベル比較に基づいてレベルが“1”(高レベル),“0”(低レベル)と変化するPWM信号SPWMが生成される。このPWM信号SPWMのレベルは、
PWM信号SPWM=“1”(鋸歯状波信号SSAW≧正弦波信号SDSのとき)
PWM信号SPWM=“0”(鋸歯状波信号SSAW<正弦波信号SDSのとき)
である。従って、このPWM信号SPWMは、図2(d)に示すように、その周波数が鋸歯状波信号SSAWの繰り返し周波数(キャリア周波数fC)に等しく、かつ正弦波信号SDSの振幅の時間経過の変化とともにパルス幅が変化する信号であって、この正弦波信号SDSが鋸歯状波信号SSAWでPWM変調された信号である。
ここで、正弦波信号SDSの周波数(従って、駆動周波数fD)を低減させると、これに応じて生成されるPWM信号SPWMによって制御されるインバータ回路部5から出力される駆動電流IDの周波数、即ち、誘導電動機7の駆動周波数fDも低減し、この駆動周波数fDに応じた回転数Nで回転するように、誘導電動機7が減速駆動されることになる。そして、この正弦波信号SDSの周波数が順次低減されていって駆動周波数fDが順次低減していくと、誘導電動機7は、順次より低い回転数を目標として減速されていくことになる。
このキャリア周波数低減モードでは、さらに、キャリア周波数fCも低減されるので、このため、PWM信号SPWMの繰り返し周波数も低減される。これにより、通常モードでの減速停止動作時のようなキャリア周波数fCが一定に保持されている場合に比べて、インバータ回路部5でのスイッチング素子6でのトランジスタ6aの単位時間当たりのオン,オフ切り替え回数が低減し、このスイッチング素子6での消費電力が低減することになる。
このように、通常モードで運転中に停電となって、整流回路2から平滑コンデンサ3に電力が供給されなくなると、上記のように、キャリア周波数低減モードに切り替わるが、この通常モードからキャリア周波数低減モードに切り替わったときには、誘導電動機7が高速回転状態にあるので、誘導電動機7で大きな回生エネルギーが発生し、これによる回生電流がインバータ回路部5のスイッチング素子6でのダイオード6bを介して平滑コンデンサ3に流れ込み、これによってこの平滑コンデンサ3が充電されることになる。このとき、PWM信号生成部12で、駆動周波数fDとともに、キャリア周波数fCが順次低減していくPWM信号SPWMが生成され、これによりインバータ回路部5が制動駆動されるので、インバータ回路部5はその消費電力が低減された状態で動作することになり、通常モードでのキャリア周波数fCを一定に保持した場合に比べ、平滑コンデンサ3からインバータ回路部5への供給電力が低減されることになる。従って、誘導電動機7が高速回転状態にあるときには、誘導電動機7を減速停止させるための平滑コンデンサ3からインバータ回路部5への給電量に比べ、誘導電動機7で発生して平滑コンデンサ3に供給される回生エネルギーの方が大きく、大きい電流量の回生電流が平滑コンデンサ3に供給されて充電されることになる。このため、平滑コンデンサ3からの直流電圧VCが誘導電動機7の減速のために使用されているにもかかわらず、この直流電圧VCが上昇していき、これにより、誘導電動機7の減速制御を継続させることができる。
ところで、通常モードからキャリア周波数低減モードへの切り替わりによって誘導電動機7が高速回転状態にあるときには、この誘導電動機7の各コイルに誘起される回生電流は充分大きなエネルギーのものとなり、これによって充電される平滑コンデンサ3での直流電圧VCは上昇していく。そして、この直流電圧VCが平滑コンデンサ3で充電可能な上限の電圧になると、誘導電動機7で発生した回生電流(即ち、回生エネルギー)は消費しきれなくなり、誘導電動機7の減速が円滑に行なわれなくなる。これを回避するために、平滑コンデンサ3の容量を大きくすることが考えられるが、その容積の増大化とコストの上昇を招くことになる。
そこで、この実施形態では、かかる問題を回避して誘導電動機7で発生する回生エネルギーを効果的に消費させるために、平滑コンデンサ3とインバータ回路部5との間に回生制動回路部4を設け、この平滑コンデンサ3で充填しきれない余分の回生エネルギーを熱的に消費させるようにする。
この回生制動回路部4は、制動抵抗4aとスイッチングトランジスタ(以下、単にトランジスタという)4bとの直列接続回路が平滑トランジスタ3に並列に接続された構成をなしている。トランジスタ4bは、例えば、そのベースに平滑コンデンサ3で得られる直流電圧VCが分圧されて供給されることにより、この直流電圧VCが平滑コンデンサ3の充電可能な上限電圧に達すると、オンする。これにより、制動抵抗4aに電流が流れて、電気エネルギーが熱エネルギーに変換されて消費される。
そこで、上記のようにして、通常モードからキャリア周波数低減モードに切り替えられ、高速回転状態にある誘導電動機7が低減される駆動周波数fDとキャリア周波数fCの駆動電流IDで減速制動されると、上記のように、誘導電動機7で発生した大きなエネルギーの回生電流がインバータ回路部5を介して平滑コンデンサ3に供給され、高速な充電が行なわれる。そして、この平滑コンデンサ3での直流電圧VCが平滑コンデンサ3の充電可能な上記の上限電圧値に達すると、回生制動回路部4において、トランジスタ4bがオンし、回生電流が制動抵抗4aに流れる。これにより、この回生エネルギーが熱エネルギーとして消費されることになる。
このようにして、誘導電動機7で生ずる回生エネルギーは、平滑コンデンサ3が充電可能な状態にあるときには、この平滑コンデンサ3充電されることによって消費され、平滑コンデンサ3充電ができなくなって直流電圧V が上記の上限電圧値に達すると、回生電流のエネルギーが回生制動回路部4で消費されることになる。これにより、誘導電動機7で発生した回生エネルギーは、平滑コンデンサ3と回生制動回路部4都で無駄なく消費されることになり、誘導電動機7は効果的に減速され、迅速な減速が可能となる。
また、このキャリア周波数低減モードの誘導電動機7の減速駆動では、キャリア周波数fCを低減させるものであるので、インバータ回路部5でのスイッチング損失を大幅に低減できる。この減速駆動のためには、平滑コンデンサ3の直流電圧VC、即ち、平滑コンデンサ3の蓄積エネルギーが使用されるものであるが、この場合、インバータ回路部5でのスイッチング損失による消費電力を低減できるものであるから、減速駆動のための消費電力が低減され、誘導電動機7が減速駆動によって低回転数の状態となり、充分な回生エネルギーが得られない状態となっても、直流制動を行なうのに充分な残留エネルギーを平滑コンデンサ3で確保することができ、誘導電動機7を完全に停止させることが可能となる。このように、この実施形態では、運転中に停電したとき、誘導電動機7で発生する回生エネルギーを誘導電動機7の減速停止に有効に利用することが可能となる。
図3は図1に示す実施形態の動作を示すフローチャートである。以下、図1を参照して説明する。
図1,図3において、電源が投入されて運転が開始すると(ステップ100)、平滑コンデンサ3が充電されることにより、停電検知部13はこれを検知し、モード切替部10を接点B側に設定し、通常モードが設定されて通常モードの運転が行なわれる。この場合、通常モード設定部9からの指令により、誘導電動機7の回転数を変えることができる(ステップ101)。停電が発生せず(ステップ102の“Yes”)、通常モード設定部9から減速指令がないときには(ステップ106の“No”)、そのまま通常運転が継続する(ステップ101)。
通常モードで運転中(ステップ101)、停電が発生すると(ステップ102の“Yes”)、これを停電検知部13が検知してモード切替部10を接点A側に切り替え、誘導電動機7を減速駆動するためのキャリア周波数低減モードに切り替える(ステップ103)。そして、キャリア周波数低減モード設定部8からの指令により、PWM信号SPWMの駆動周波数fDとキャリア周波数fCを順次低減することにより(ステップ104)、駆動信号IDの駆動周波数fDとキャリア周波数fCとを順次低減して、誘導電動機7を急速に低減させ、停止させる(ステップ105)。
また、通常モードでの運転中(ステップ101,102)、誘導電動機7を停止させるために、通常モード設定部9から減速指令があると(ステップ106の“Yes”)、キャリア/駆動周波数設定部11は、キャリア周波数fCをそのまま保持して正弦波信号SDSの駆動周波数fDを低減し、これにより、PWM信号生成部12はキャリア周波数fCを変えずに駆動周波数fDを小さくしていくPWM信号SPWMを発生する(ステップ107)。インバータ回路部5はこのPWM信号SPWMによって駆動され、これにより、誘導電動機7は減速して停止する(ステップ105)。
図4は図1における各部の状態変化を示すタイムチャートであって、同図(a)は交流電源1からの交流電源電圧V3Pの実行値を、同図(b)は平滑コンデンサ3での直流電圧VCを、同図(c)はインバータ回路部5から出力される駆動電流IDを、同図(d)はキャリア/駆動周波数設定部11で設定されるキャリア周波数fCを、同図(e)は図2での正弦波信号SDSの周波数、即ち、インバータ回路部5からの駆動電流IDの駆動周波数fDを、同図(f)は誘導電動機7の回転数Nを夫々示すものである。
交流電源1から交流電源電圧V3P(図4(a))が供給されている通常モードでは、平滑コンデンサ3での直流電圧VC(図4(b))は一定の電圧値VCnである。インバータ回路部5から出力される駆動電流ID(図4(c))も一定の電流値IDnであり、キャリア周波数fC(図4(d))も一定の周波数fCnである。駆動周波数fD(図4(e))は通常モード設定部9による指定回転数に応じた周波数fDnであり、誘導電動機7の回転数N(図4(f))も、この指定された回転数Nnである。
通常モードで運転中に停電が発生すると(時刻t1)、平滑コンデンサ3に整流回路2の出力電圧が供給されないため、図4(b)に示すように、平滑コンデンサ3の直流電圧VCが低下する。この直流電圧VCが通常モードでは達成し得ない低い電圧値VC1になると、停電検出部13がこれを検知して停電があったと判定し、モード切替部10を接点A側に閉じてキャリア周波数低減モードに設定する(時刻t2)。
これにより、キャリア周波数低減モード設定部8からキャリア周波数低減モードの指令が出力され、これにより、キャリア/駆動周波数設定部11は、図4(e)に示すように、駆動周波数fDが低減させていくとともに、図4(d)に示すように、キャリア周波数fCを通常モードでの周波数fCnから順次低減させていき、誘導電動機7の減速停止動作を開始させる。これに伴って、図4(f)に示すように、誘導電動機7の回転数Nが回転数Nnから低下していく。
通常モードからキャリア周波数低減モードに切り替わったときには(時刻t2)、誘導電動機7は通常モードでの回転数Nnで高速回転しており、この高速回転状態で駆動周波数fDが低減されていくので、誘導電動機7から大きな回生エネルギーが得られ、その大きな回生電流がインバータ回路部5を介して平滑コンデンサ3に供給されるので、そして、上記のように、キャリア周波数fCの低減により、インバータ回路部5での消費電力が低減するので、この平滑コンデンサ3の充電電圧が上昇する。このため、図4(b)に示すように、通常モードからキャリア周波数低減モードへの切り替え(時刻t2)直後、平滑コンデンサ3での直流電圧VCが増大化する。これとともに、インバータ回路部5から出力される駆動電流IDの振幅も、図4(c)に示すように、大きくなる。
そして、平滑コンデンサ3で回生電流による充電が進み、平滑コンデンサ3の直流電圧VCが上記の上限電圧値VC2に達すると、回生制動回路部4が動作状態となり、これで回生エネルギーの一部が消費されることにより、直流電圧VCは、図4(b)に示すように、上限電圧値VC2に、駆動電流IDも上限電流値ID1に夫々保持される。
これによって誘導電動機7の減速駆動が行なわれ、図4(),(e)に示すように、キャリア周波数fCと駆動周波数fDとが順次低減し、また、図4(f)に示すように、誘導電動機7の回転数Nも低減していく。従って、誘導電動機7で発生する回生エネルギーも低減していく。そして、図4(d)に示すように、キャリア周波数f が予め決められた下限周波数fCminに達し、これ以上低減することはないが、駆動周波数f は、図4(e)に示すように、さらに低減し続け、これとともに、図4(f)に示すように、誘導電動機7もその回転数Nを低減し続け、発生する回生エネルギーもさらに低減する。
その後、誘導電動機7の回転数Nがある回転数まで低減すると、回生エネルギーが平滑コンデンサ3からの減速駆動のためのエネルギーよりも小さくなり、このため、平滑コンデンサ3での直流電圧V がその上限電圧値VC2よりも低下するようになる(時刻t)。これにより、回生制御回路部4は、トランジスタ4bがオフすることにより、動作しなくなる。
その後も、図4(e)に示すように、駆動周波数fDが低減し続け、これにより、図4(f)に示すように、誘導電動機7の回転数Nは低下していき、これに伴って回生エネルギーもさらに低下していくため、平滑コンデンサ3での直流電圧VCも低下し続ける。
そして、図4(e)に示すように、駆動周波数fDが予め決められた設定周波数fD1(例えば、0.1Hz。但し、これに限るものでなく、必要に応じて適宜決めることができる)まで低減し、図4(f)に示すように、誘導電動機7が極低回転状態となると(時刻t4)、キャリア/駆動周波数設定部11はPWM信号生成部12にPWM信号SPWMに代えて直流電圧を出力させる。これにより、PWM信号生成部12からインバータ回路部5に直流電圧が供給され、インバータ回路部5では、この直流電圧により、上流側のスイッチング素子6の特定の1つとこれとは直列接続回路を構成しない下流側のスイッチング素子の1つとがオン状態に設定され、図4(c)に示すように、平滑コンデンサ3の残留エネルギー(直流電圧VC)による駆動電流ID2が誘導電動機7の特定のコイルに流れ続けるようにする。これにより、誘導電動機7は直流励磁されて直流制動を掛けられ、完全に停止することになる(時刻t5)。
ここで、上記のように、キャリア周波数fCを低減することにより、インバータ回路部5でのスイッチング損失による消費電力を低減できるため、平滑コンデンサ3の充電電力(エネルギー)の消費速度が、キャリア周波数fCを通常モードでの周波数のままにしておくのに比べ、遅いものとなっており、このため、駆動周波数fDが非常に低い設定周波数fD1に達したときでも、平滑コンデンサ3には充分な残留エネルギーが存在し、これにより、上記のように、誘導電動機7の直流制動にこの残留エネルギーを利用することができる。
これに対し、図3でのステップ107の動作のように、図4(d)で一点鎖線で示すように、キャリア周波数fCを低減させず、通常モードでの周波数fDnのまま、図4(e)に示すように、駆動周波数fDを低減して減速制動を行なうと、誘導電動機7で発生する回生エネルギーにより、平滑コンデンサ3で充電が行なわれ、また、回生制動回路部4が作動することにより、回生エネルギーの一部がこの回生制動回路部4の制動抵抗4aで消費され、平滑コンデンサ3での直流電圧VCが上限電圧値VC2に保持されが、キャリア周波数fCが低減されないため、インバータ回路部5でのスイッチング損失が大きく、この分平滑コンデンサ3からのエネルギーの消費量が大きくなる。このため、図4(f)に示すように、減速によって誘導電動機7の回転数Nが低減し、誘導電動機7から充分な回生エネルギーが得られなくなると、平滑コンデンサ3での充電エネルギーが低下するが、この低下量は、キャリア周波数fCを低減させる場合に比べて大きくなり、図4(b)で一点鎖線で示すように、キャリア周波数fCを低減させる場合(実線で示す)よりも早い時点(即ち、時刻t3よりも早い時点)で平滑コンデンサ3での直流電圧VCが低下していく。
ここで、キャリア周波数fCを低減させる場合と同様、図4(e)に示すように、駆動周波数fDが設定周波数fD1になったとき(時刻t4)、直流制動を開始させるものとすると、このときの平滑コンデンサ3での残留エネルギーは、図4(b)での時刻4eでの一点鎖線で示す直流電圧VCで示すように、充分でないため、この直流電圧VCが利用可能な最低限度の利用下限電圧VC3に達しても(時刻t5’。但し、t4<t5’<t5)、図4(f)で一点鎖線で示すように、誘導電動機7は、わずかに回転が残ったフリーラン状態が継続しており、完全には停止させることができない。
これに対し、この実施形態でのキャリア周波数低減モードでは、上記のように、平滑コンデンサ3での回生エネルギーによる充電エネルギーを大きくできるので、駆動周波数fDが設定周波数fD1になったとき(時刻t4)の平滑コンデンサ3で残留エネルギーが多くて直流制動時間を長くすることができ、図4(b)に示すように、平滑コンデンサ3の直流電圧VCが利用下限電圧値VC3に低減する前に、誘導電動機7は完全に停止することになる(時刻t5)。
なお、キャリア周波数fCをほとんど瞬間的に通常モードでの周波数fCnから下限周波数fCminに切り替え設定することにより、インバータ回路部5でのスイッチング損失をより有効的に低減することができるが、負荷に応じて駆動電流IDが過電流状態となり、誘導電動機7が異常な状態となる可能性がある。このために、図4(d)に示すように、キャリア周波数fCを時間経過とともに低減されるようにする。キャリア周波数fCのかかる時間変化の割合は、誘導電動機7の負荷に応じて変更可能とすることができるが、平滑コンデンサ3の直流電圧VCが低下し始める時刻t3(図4(b))よりも前に、キャリア周波数fCが下限周波数fCminに達するように、キャリア周波数fCを低減させるようにする。一例としては、通常モードでのキャリア周波数fCを15kHzとし、下限周波数fCminを0.5kHzとした場合、2kHz/secの割合でキャリア周波数fCを低減させる。
以上のように、この実施形態では、運転中に停電したときに設定されるキャリア周波数低減モードにおいて、インバータ回路部5での消費電力を低減することができ、誘導電動機を急速に減速させて、誘導電動機を直流制動するための充分なエネルギーを平滑コンデンサで確保することができ、誘導電動機からの回生エネルギーを有効に利用してこの誘導電動機を確実にかつ完全に停止させることができる。
図5はこの実施形態での通常モードとキャリア周波数低減モードでの消費電力比を示す図であって、同図(a)はキャリア周波数fCの低減変化を、同図(b)はキャリア周波数fCの変化に対する消費電力比(%)を示す。
図5(a)に示すように、停電発生時(時刻t1)からキャリア周波数fCを低減していくと、上記のように、インバータ回路部5でのスイッチング素子6のトランジスタ6a(図1)のオン,オフ動作の回数が低減していくため、それによる電力損失(スイッチング損失)が低減し、インバータ回路部5の消費電力比が低減していく。そして、キャリア周波数fCが最低の下限周波数fCminになると、消費電力比も最低の値に保持される。
ここで、図5(a)に示すように、通常モードでのキャリア周波数fCnを15KHz、キャリア周波数低減モードでの下限周波数fCminを0.5KHzとすると、図5(b)に示すように、通常モードでの自己消費電力比を100%として、キャリア周波数低減モードでの自己消費電力比は約70%まで低減することができ、約30%低減可能となる。
このようにして、この実施形態でのキャリア周波数低減モードでは、消費電力を大幅に低減することも可能となる。
なお、従来では、停電が発生したときの誘導電動機の減速レートを最適化し、回生エネルギーを有効活用して誘導電動機を停止させる技術は、例えば、先の特許文献1に記載のように、知られているものであるが、誘導電動機を停止させるまでの時間に制約がある場合、最終的にインバータ装置、即ち、平滑コンデンサに残留するエネルギーが多い方が最終的に直流制動を必要な時間動作させるなどの理由から有利であり、上記実施形態では、誘導電動機7から取得した回生エネルギーの無駄な消費を低減し、最終的に誘導電動機を直流制動するための残留エネルギーを多くすることが可能となる。
ところで、この実施形態のように、キャリア周波数を低下させると、可聴な騒音が発生するが、インバータ回路部の各スイッチング素子での上記スイッチング損失を大幅に低減することで有利である。また、誘導電動機の負荷の状況によって、停電時においても、キャリア周波数を低下させる必要がない場合もあるので、キャリア周波数を低減しないで誘導電動機の減速を行なうモードも選択できるようにし、騒音の発生を防止した減速制動を行なわせるようにすることもできる。
また、上記実施形態では、停電検出部13が平滑コンデンサ3の充電電圧、即ち、直流電圧VCから停電の有無を検出したが、交流電源1からの交流3相電圧V3Pから停電の有無を検出するようにしてもよい。
本発明は、エアーベアリングのように、回転中のベアリング部にエアー圧がなくなると、破損してしまう圧縮機の停止時間に制約があるような装置などにも、有効な手段である。
本発明によるインバータ装置の一実施形態を示すブロック構成図である。 通常モードとキャリア周波数低減モードとでの図1におけるPWM信号生成部の動作を示す図である。 図1に示す実施形態の動作を示すフローチャートである。 図1における各部の状態変化を示すタイムチャートである。 図1に示す実施形態での通常モードとキャリア周波数低減モードでの消費電力比を示す図である。
符号の説明
1 交流電源
2 整流回路
3 平滑コンデンサ
4 回生制動回路部
4a 制動抵抗
4b スイッチングトランジスタ
5 インバータ回路部
6 スイッチング素子
6a スイッチングトランジスタ
6b ダイオード
7 誘導電動機
8 キャリア周波数低減モード設定部
9 通常モード設定部
10 モード切替部
11 キャリア/駆動周波数設定部
12 PWM信号生成部
13 停電検知部

Claims (8)

  1. 平滑コンデンサからの直流電圧を、インバータ回路部により、所定回転数のための駆動周波数で、かつ所定のキャリア周波数の駆動電流に変換し、該駆動電流の駆動周波数に応じた回転数で誘導電動機を駆動するインバータ装置において、
    運転中に停電があると、前記駆動電流の駆動周波数とともに、前記キャリア周波数を低減する手段を設け、
    前記キャリア周波数を低減する手段は、前記駆動電流の駆動周波数の低減によって該誘導電動機を減速駆動するとともに、前記キャリア周波数の低減により、前記インバータ回路部での消費電力を低減させ、前記誘導電動機への制動力を高めて停止までの時間を短縮させるものであり、前記キャリア周波数を変化させずに、前記駆動電流の前記駆動周波数を低減する機能を選択する手段をも有することを特徴とするインバータ装置。
  2. 請求項1において、
    前記キャリア周波数は、単位時間当たり所定の割合で予め決められた下限周波数まで低減されることを特徴とするインバータ装置。
  3. 請求項2において、
    前記キャリア周波数の前記低減の割合は、前記誘導電動機の負荷に応じて変更可能とすることを特徴とするインバータ装置。
  4. 請求項2または3において、
    前記キャリア周波数は、前記平滑コンデンサの前記直流電圧が低減し始める前に前記下限周波数となるように、低減されることを特徴とするインバータ装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つにおいて、
    前記駆動電流の駆動周波数が予め決められた所定の設定周波数に低減されたとき、前記インバータ回路部からの前記駆動電流を直流電流とし、前記誘導電動機を直流制動することを特徴とするインバータ装置。
  6. 請求項5において、
    前記設定周波数は、適宜変更可能であることを特徴とするインバータ装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つにおいて、
    前記キャリア周波数を低減する手段は、前記インバータ回路部を制御駆動するPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成するPWM信号生成部であって、
    該PWM信号生成部は、前記駆動周波数の正弦波信号をパルス幅変調して該PWM信号を生成し、該パルス幅変調するキャリアの周波数を順次低減することにより、前記駆動電流のキャリア周波数を順次低減することを特徴とするインバータ装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つにおいて、
    前記停電時、前記誘導電動機からの回生エネルギーで充電される前記平滑コンデンサの直流電圧が前記平滑コンデンサの容量に応じた上限電圧値に達したとき、該回生エネルギーを消費する回生制動回路部を設けたことを特徴とするインバータ装置。
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