JP5078271B2 - 生体器官拡張用ステントおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、血管、胆管、気管、食道、尿道、その他の臓器などの管腔内に生じた狭窄部若しくは閉塞部の改善に使用される生体器官拡張用ステントおよびその製造方法に関する。
ステントは、血管あるいは他の生体内管腔が狭窄若しくは閉塞する事によって生じる様々な疾患を治療するために、その狭窄若しくは閉塞部位を拡張し、その内腔を確保するために、当該部位に留置される一般的には管状の医療用具である。
そして、ステントは、体外から体内に挿入し留置される。そのため、ステントは、留置操作時では直径が小さく、目的の狭窄若しくは閉塞部位にて、拡張させ直径を拡大させる。そして、拡大したステントの拡張保持力により、改善対象部位の管腔は、押し広げられるとともにその状態が保持される。
ステントは、機能及び留置方法によって、セルフエクスパンダブルステントとバルーンエクスパンダブルステントに区別される。バルーンエクスパンダブルステントはステント自体に拡張機能はなく、ステントを目的部位に挿入した後、ステント内にバルーンを位置させてバルーンを拡張させ、バルーンの拡張力によりステントを拡張(塑性変形)させ目的管腔の内面に密着させて固定する。このタイプのステントでは、上記のようなステントの拡張作業が必要になる。
ここで、一般的に行われている冠動脈ステントの植え込み手技について説明する。ステント埋込手技を行うためには、種々のカテーテルを血管の中に導入することが必要である、最初に、血管確保が行われる。具体的には、血管確保は、カテーテルの挿入が可能な内径を有する血管(例えば、主に大腿動脈、肘動脈、撓骨動脈)にシースを留置することにより行われる。シースは、薄肉のプラスチックチューブ本体と、このチューブ本体の末端に血液の漏洩を防止し、かつカテーテル類の挿入、抜去を実質的に液密状態にて行うことができるシール弁を備えるものが一般的である。
そして、上記のシースを通して、ガイディングカテーテルと呼ばれるカテーテルが挿入され、その先端は、目的とする冠動脈口(右若しくは左の冠動脈口)に固定される。これにより、体外と冠動脈の通路が確保される。
そして、0.014インチ程度の細径のガイドワイヤーを挿入し、冠動脈の狭窄部(治療対象部位)を通過させる。そして、このガイドワイヤーに沿わせて先端にバルーンのついた拡張カテーテルを挿入し、狭窄部でバルーンを拡張して狭窄部を広げ、これを抜去する。これにより、狭窄部のバルーン拡張が完了する。そして、ガイディングカテーテルから造影剤を注入し、狭窄部の拡張具合を確認する。そして、狭窄部は、十分拡張されており、不具合がなければこれで手技を終了する。
しかし、拡張が不充分であったり、内膜が剥離している場合は、ステントの留置手技が継続して行われる。近年では、ステントの植え込みを行う場合は、多くなっている。ステント埋込操作は、バルーンエクスパンダブルステントを装着した生体器官拡張器具を上記のガイドワイヤーに沿わせて上記の改善された狭窄部に挿入し、バルーンを拡張させて、狭窄部の内壁をステントが密着しかつ押し広げる状態とする。これにより、ステントは、狭窄部に植え込まれる。そして、バルーンを収縮させて、生体器官拡張器具を抜去する。
このステント植え込み術は、既に一般化された手技として広く普及しており、多くの種類のステントが臨床に用いられている。ステントは、一般的に1本の金属製チューブをさまざまな形状にくりぬいて作製されている。
ステントに要求される基本機能は、デリバリー性能と再狭窄予防機能である。デリバリー性能とは、目的の血管部位にステントを容易に運ぶことができる機能を意味する。デリバリー性能に関与するファクターとしては、生体器官拡張器具のバルーン上にマウントされた状態でのステント直径、マウントされた状態でのバルーンとステントの密着性、マウントされた状態でのステント部の柔軟性などがある。また、血管が屈曲していたり、石灰化しているとステントを構成するストラット(線状部分)が引っ掛かり、進行阻害を起こす場合がある。
また、ステントを植え込んだ部分において、ある程度再狭窄が発生することが知られている。再狭窄予防機能とは、このような再狭窄の発生を防止もしくは低減させる機能である。再狭窄の確認は、X線透視下で行われるため、植え込まれたステントは、X線造影性が良好であることが要求される。また、ステントが高いX線不透過性を備えていれば、狭窄部におけるステントの留置状態、例えば、ステントの留置位置、ステントの拡張状態の確認を容易なものとする。
また、ステントは、一度生体内に留置すると、外科手術以外に体外に取り出すことが困難であり、生体適合性が高いことも必要である。
そして、ステント素材について幾つかの提案が行われている。
例えば、特表2003−527931号公報(特許文献1)には、コバルト、クロム及びその他の金属を含む素材からなる肉厚25μm以上のステントが開示されている。しかし、特許文献1のものでは、X線不透過性が低いという欠点がある。
特開2003−260142号公報(特許文献2)には、ステンレス鋼よりX線不透過性の高い金、白金などの単一の材質からなり、肉厚が50〜100μmのステントが開示されている。しかし、単一な金属からなるため、機械強度が弱く、肉厚も厚い。
特表2004−505651公報(特許文献3)には、機械的特性として降伏点と伸びを限定した貴金属合金ステントが開示されている。しかし、この特許に示された合金には、アレルゲンとして問題が指摘されているパラジウムが多く含まれており、アレルギーを引き起こす可能性が高い。歯科用として用いられる貴金属合金は、時として金属アレルギーを引き起こす。治療方法として、歯科では単に問題となる金属を除去すれば良いが、ステントは外科手術以外の方法では除去できないため、歯科用のものを生体器官拡張用ステントに応用することは危険である。
特許2746755号公報(特許文献4)、特許3493195号公報(特許文献5)には、2つの金属又は合金を用いたクラッグワイヤーが開示されており、共にX線不透過性の向上を目的にしている。
特表2003−527931号公報 特開2003−260142号公報 特表2004−505651公報 特許2746755号公報 特許3493195号公報 Circulation.2001;103:p2816−p2821 JAm Coll Cardiol 2002;40:p409−p409
上述したように、ステントにはいろいろな機能が要求される。特に、重要なものは、デリバリー性能と再狭窄予防機能である。これらについて、ステント素材という観点から見てみると、デリバリー性能については、ステントの肉厚は薄いことが必要となる。ステントが薄肉のものであれば、必然的にバルーンに装着したときの直径が小さくなり、狭い管腔や曲がった管腔にもスムースに通過することが可能となり、デリバリー性は高いものとなる。
しかし、ステントを薄肉のものとすることは、機械的な物性の低下、拡張保持力の低下、X線不透過性の低下を生じる可能性が高い。
また、再狭窄予防機能の点においても、ステントの肉厚は薄い方が好ましい。ほぼ同じ構造で、肉厚の異なるステントの再狭窄率を比較した文献(非特許文献1:Circulation.2001;103:2816−2821)がある。また、市販の各種ステントを肉厚品と肉薄品にグループ分けし再狭窄率を比較した文献(非特許文献2:JAm Coll Cardiol 2002;40:409−409)もある。
これらによれば、再狭窄率は、肉薄のステントの方が有意に低いことが証明されている。
よって、本発明は、ステントを薄肉化しても、機械的な物性の低下、拡張保持力の低下、X線不透過性の低下を生じない生体器官拡張用ステントおよびその製造方法を提供する。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1) 略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、該管状体の内部より半径方向に広がる力が付加された時に拡張可能な生体器官拡張用ステントであって、該ステントは、金を主構成成分とし、白金、銀および銅のすべてを含有し、水銀、ニッケル、コバルト、スズ、パラジウム、クロムおよび鉄を含まず、かつ、金の含有量は、60〜90重量%であり、白金の含有量は、7〜8.5重量%であり、かつ、密度が14g/cm以上、耐力が600MPa以上、破断伸びが20%以上である合金から作製された生体器官拡張用ステント。
(2)前記合金の銀の含有量は、5.5〜13.4重量%である上記(1)に記載の生体器官拡張用ステント。
(3) 前記ステントは、肉厚が60μm以下である上記(1)または(2)に記載の生体器官拡張用ステント。
(4) 前記合金の銅の含有量は、5.5〜7.5重量%である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の生体器官拡張用ステント。
(5) 前記合金の金の含有量は、65〜80重量%である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の生体器官拡張用ステント。
また、上記目的を達成するものは、以下のものである。
(6) 略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、該管状体の内部より半径方向に広がる力が付加された時に拡張可能な生体器官拡張用ステントの製造方法であって、該製造方法は、金を主構成成分とし、白金、銀および銅のすべてを含有し、水銀、ニッケル、コバルト、スズ、パラジウム、クロムおよび鉄を含まず、かつ、金の含有量は、60〜90重量%であり、白金の含有量は、7〜8.5重量%であり、かつ、密度が14g/cm以上、耐力が600MPa以上、破断伸びが20%以上である合金からなる管状体を準備する工程と、該管状体の側面をレーザー加工により部分的に除去するステント成型体作成工程を備える生体器官拡張用ステントの製造方法。
(7) 前記合金の銀の含有量は、5.5〜13.4重量%である上記(6)に記載の生体器官拡張用ステントの製造方法。
(8) 前記合金の銅の含有量は、5.5〜7.5重量%である上記(6)または(7)に記載の生体器官拡張用ステントの製造方法。
(9) 前記管状体は、肉厚が60μm以下である上記(6)ないし(8)のいずれかに記載の生体器官拡張用ステントの製造方法。
本発明の生体器官拡張用ステントは、略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、該管状体の内部より半径方向に広がる力が付加された時に拡張可能な生体器官拡張用ステントであって、該ステントは、金、白金、銀、銅から選ばれた少なくとも2つ以上の貴金属を含む合金からなり、密度が14g/cm以上、耐力が300MPa以上、破断伸びが20%以上である合金から作製されている。
このため、ステントを薄肉化しても、十分なX線不透過性を持ち、かつ、機械的な物性の低下、拡張保持力の低下もない。
また、本発明の生体器官拡張用ステントの製造方法は、略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、該管状体の内部より半径方向に広がる力が付加された時に拡張可能な生体器官拡張用ステントの製造方法であって、該製造方法は、金、白金、銀、銅から選ばれた少なくとも2つ以上の貴金属を含む合金からなり、密度が14g/cm以上、耐力が300MPa以上、破断伸びが20%以上である合金からなる管状体を準備する工程と、該管状体の側面をレーザー加工により部分的に除去するステント成型体作成工程を備えている。
よって、上述しステントを薄肉化しても、十分なX線不透過性を持ち、かつ、機械的な物性の低下、拡張保持力の低下もないステントを容易かつ確実に製造することができる。
本発明のステントを実施例を用いて説明する。
図1は、本発明のステントの一実施例の正面図である。図2は、図1に示したステントの展開図である。
本発明のステントは、略管状体に形成され、生体内への挿入のための直径を有し、管状体の内部より半径方向外方に広がる力が付加されたときに伸張可能なものであり、いわゆるバルーン拡張型ステントである。
そして、ステントは、金、白金、銀、銅から選ばれた少なくとも2つ以上の貴金属を含む合金からなり、密度が14g/cm以上、耐力が300MPa以上、破断伸びが20%以上である合金から作製されている。
ステントの形状としては、どのようなものでもよい。バルーン拡張型ステントとしては、例えば、図1および図2に示すものがある。なお、これはあくまでも例示であり、形態はどのようなものであってもよい。
この実施例のステント1は、図1および図2に示すように、略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、管状体の内部より半径方向に広がる力が付加された時に拡張可能なステントである。ステント1は、多数の屈曲部5aを有する波状要素により環状に形成された第1の波状環状体12aと、第1の波状環状体12aの谷部に山部が近接するようにステント1の軸方向に配置されるとともに線状屈曲部5aを有する波状要素により環状に形成された第2の波状環状体12bと、第1の波状環状体12aの谷部と第2の波状環状体12bの山部とを接続する複数の接続部6とからなる環状ユニット4からなり、さらに、環状ユニット4は、ステント1の軸方向に複数配列されるとともに、隣り合う環状ユニットを接続部形成部位にて連結する連結部7を備える。さらに、連結部7は、隣り合う環状ユニット4間に複数かつ向かい合う位置もしくはステントの中心軸に対してほぼ等角度配置となるように設けられているものである。
ステント1は、複数の環状ユニット4が、ステント1の軸方向にほぼ直線状となるように配列されるとともに、隣り合う環状ユニットの波状要素(波状環状体12bと12a)を接続部6の形成部位において連結する連結部7を備えている。ステント1は、見方を変えれば、多数の環状ユニット4が、連結部7により連結したことにより構成された管状体である。
そして、ステントは、金、白金、銀、銅から選ばれた少なくとも2つ以上の貴金属を含む合金からなり、密度が14g/cm以上、耐力が300MPa以上、破断伸びが20%以上である合金から作製されている。
特に、合金としては、金を主構成成分とし、白金、銀、銅から選ばれた少なくとも1つ以上の貴金属を含有するものであることが好ましい。このように、金を主構成成分とすることにより、高いX線不透過性、バルーンによる良好な拡張性を有しかつステントの薄肉化を可能とし、かつ、副構成成分として、白金、銀、銅から選ばれた少なくとも1つ以上の貴金属を含有させることにより、ステントを薄肉化しても機械的な物性の低下、拡張保持力の低下が少ないものとなっている。白金、銀、銅から1つのみを選択する場合は、白金が好ましい。
さらには、合金としては、金を主構成成分とし、白金、銀、銅から選ばれた少なくとも2つ以上の貴金属を含有するものであることが好ましい。白金、銀、銅から2つを選択する場合は、白金と銀の組合せが好ましい。
そして、合金としては、金を主構成成分とし、白金、銀、銅のすべてを含有するものであることがより好ましい。
そして、合金中の金の含有量としては、60〜90重量%が好適であり、特に、65〜80重量%が好適である。
また、合金中の白金の含有量としては、銀および銅を併用しない場合には、5〜15重量%が好適であり、特に、7.5〜12.5重量%が好適であり、銀または/および銅と併用する場合には、0.1〜15重量%が好適であり、特に、0.2〜12.5重量%が好適である。
また、合金中の銀の含有量としては、白金および銅を併用しない場合には、0.1〜25重量%が好適であり、特に、0.3〜20重量%が好適であり、白金または/および銅と併用する場合には、0.1〜20重量%が好適であり、特に、0.3〜17重量%が好適である。
また、合金中の銅の含有量としては、白金および銀を併用しない場合には、0.1〜30重量%が好適であり、特に、0.3〜25重量%が好適であり、白金または/および銀と併用する場合には、0.1〜20重量%が好適であり、特に、0.3〜16重量%が好適である。
バルーン拡張型ステントに求められる機能および性状としては、上述したようなものがあり、さらに、ステントの拡張力、クロッシングプロファイル、ガイディングカテ−テルの太さに対する適合性(例えば5フレンチのガイドカテーテルにステントが使用出来るか否か)、マウント状態での柔軟性、クリッピング力、ステント単体での柔軟性、ベッセルカバレッジ、X線不透過性、MRI適合性、良好な表面状態などを備えることが望ましい。
本発明者が検討したところ、これらの機能および性状は、上述したステントの形成素材を用いることにより、ある程度達成できることを知見した。そして、本発明のステントでは、上記素材を用いることにより、ステントの薄肉化、生体適合性、X線不透過性、MRI適合性が特に優れたものとなっている。
ステントとしては、非拡張時の直径が0.6〜1.8mm程度が好適であり、特に、0.8〜1.6mmがより好ましい。また、ステントの長さは、8〜40mm程度が好適であり、特に、10〜30mmがより好ましい。また、ステントの肉厚としては、30〜100μm程度が好適であり、特に、40〜60μmが好適である。また、ステントは、成形時(圧縮前)の直径が、1.5〜3.5mm程度が好適であり、特に、2.0〜3.0mmがより好ましい。
特に、本発明のステントとしては、肉厚が50μm以下であることが好ましい。そして、ステントの肉厚を上記のように薄いものとすることにより、再狭窄率の低減を図ることができる。
大きな血管、例えば、3.5mmから4.5mmなどでは再狭窄率は低い。しかし、3.0mm以下の小血管、例えば2.5mmの血管に肉厚0.15mmのステントを植え込むと、内腔は2.2mmとなり肉厚の血管径に占める割合は12%となる。もし、肉厚0.05mmのステントであれば、内腔は2.4mmであり、同様に肉厚の血管径に占める割合は、わずか4%である。このように、血管径が小さいと肉厚の相対的影響度は高くなる。更に肉厚が厚いと、血流の乱れが生じて血栓が生じやすくなったり、血小板の影響が強くなって再狭窄率が上昇するなどと言われている。さらに、薄肉のステントは、バルーン上に装着したときの径も小さくなり、狭窄部の通過をより容易なものとする。例えば、直径1mmのバルーンに肉厚0.15mmのステントを装着すると、マウント後の径は、1.3mmとなり、ステント肉厚の占める割合は、23%となる。しかし、肉厚0.05mmであれば、マウント後の径は1.1mmであり、ステント肉厚の占める割合は、9%しかない。このように径が小さいことは、ステントのデリバリー性能を大きく向上させる。また、より小さいガイドカテーテルを使用することが出来るため、挿入手技も容易となる。また、バルーンとステントとの段差も少ないものとなり、アテロームのために凹凸の激しい血管や石灰化した血管でも引っかかることなくデリバリーすることが可能となる。
しかし、肉厚を薄くすることによって、同じ形状のステントであれば拡張力が低下し、X線造影性も低下する。肉薄のステントで拡張力を高く維持するためには、形状的な工夫も可能であるが、本発明では、薄肉化したステントに適合した物性を有する素材を選択してある。
なお、ここにおける適合した物性における項目としては、耐性と破断伸びを考えた。耐性とは、素材を引っ張ったとき0.2%の永久歪が残る時の力である。単位は、N/mmやMPaが使われる。これは、降伏点が出にくい非鉄金属などの強度を表すときに使われる。一方、破断伸びは、素材の弾性や柔らかさを表す物性である。この耐性と破断伸びは、金属ではしばしば相反する値を示す。即ち、一般的には耐性が高いと伸びは少ないもので、逆に伸びが高いと耐性が低いものである。これは、同じ素材で焼きいれや焼きなましをしたときにも同じ事が言える。すなわち高温で加熱後急冷する焼入れをしたときは、耐性は上がるが伸びがなくなり、硬くもろくなる。逆に時間をかけて冷却することで焼きなましをすると、耐性は落ちるが伸びは高くなる。ステントの場合、拡張力を上げるには耐性が高ければ伸びは少なくても良いと思われがちであるが、耐久性が必要なため、伸びも必要なのである。ステントは一般的に動脈に植え込まれるため、動脈の振動を絶えず受け続けるので耐久性が必要である。このため硬くもろい素材は適さない。従って、ステントの素材としては、耐性が高く、破断伸びも大きいものが好ましい。
特表2004−505651公報(特許文献3)では、機械的特性として降伏点と伸びを限定した貴金属合金ステントを提案しており、その数値は、降伏点(耐性)200N/mm以上、伸び8%以上としている。また、市販されているステント素材であるコバルトクロム合金MP35Nの破断伸びは、17%以上である。よって、本発明のステントに使用される合金としては、破断伸び20%以上であることが必要であると考える。また、耐性は、ステンレススチールSUS316Lの耐性規格値190MPa以上に安全率をかけて、300MPa以上であることが必要と考える。
ステントのX線造影性に関し特に問題となるのは、X線透視化におけるステント自体の識別の可否である。X線透視下におけるステントの確認ができない場合、別のステントの直列的な留置の必要性が生じた場合に、留置されているステントの位置を確認できないものとなり、次に留置するステントの位置決めを正確に出来ないものとなる。2つのステント間に隙間があると、そこに再狭窄が発生する可能性が高い。また、ステント留置後、数日から数ヶ月経過して再狭窄等の症状が出た場合に、ステントをX線透視化において確認できない場合、正確な診断が困難となる場合がある。このように、透視でステントが見えることは重要である。現在市販されているステントでX線不透過性で最適な見え方をするものを分析した結果、密度は約10g/cmで肉厚は約120μmであった。そこで、密度の異なる各種の合金で肉厚50μmのステントを試作し、X線透過性を比較した。その結果、密度は、14g/cm以上が必要であることが分かった。また、密度は、15g/cm以上であることが好ましい。
また、ステント素材は生体適合性が高いことが好ましい。生体適合性の問題としては、金属アレルギーの問題がある。現在、バルーンエクスパンダブルステントにおいて、最も多く使用されている素材であるステンレススチールSUS316Lについてでさえ、金属アレルギーに関して注意を喚起するよう求められている。また、歯科用金属では、しばしばアレルギーの問題がある。口の中の金属は唾液で金属イオンが溶出し全身に回るため、身体のどこにアレルギー反応が出るかわからない。どの金属のアレルギーかを調べるためにパッチテストがある。17種類程度の金属片を背中等に貼り付け数日後にアレルギー反応を見るものである。この試験で、どの金属がアレルギー反応を起こしやすいかを調査すると、頻度の多い順位に、水銀、ニッケル、コバルト、スズ、クロム、パラジウムとなっている。従って、本発明ではこれらの金属を含まないことも特徴としてあげている。また、鉄は単体の金属としては酸化されやすいこと、更に後述するように磁性体でもあることから、本発明の構成金属として含まないこととしている。一方、金、白金、銀、銅はアレルギー発生の頻度が少なく、これらの金属を含む合金はアレルギーが少なく、生体適合性が高いといえる。
また、本発明で用いる合金は、強磁性体である鉄、ニッケル、コバルトを含まないので、磁性がないか非常に弱いため、MRIの画像に影響を与えない。MRIは、特に腹部や頭部に利用される診断装置であり、このステントを頚動脈深部や頭蓋内動脈に植え込む場合、その画像に影響を与えないので有利である。ステンレススチールは、時として強い磁性を持つためMRI画像でハレーションを引き起こしたり、MRIの強い磁性でステントの位置が移動したりする恐れがあり、一般的にはステンレススチール製ステント植え込み後数ヶ月は、MRI診断を禁止している。
次に、本発明の生体器官拡張用ステントの製造方法について説明する。
本発明の生体器官拡張用ステントの製造方法は、略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、該管状体の内部より半径方向に広がる力が付加された時に拡張可能な生体器官拡張用ステントの製造方法であって、該製造方法は、金、白金、銀、銅から選ばれた少なくとも2つ以上の貴金属を含む合金からなり、密度が14g/cm以上、耐力が300MPa以上、破断伸びが20%以上である合金からなる管状体を準備する工程と、該管状体の側面をレーザー加工により部分的に除去するステント成型体作成工程を備えている。
最初に、上記の合金からなる管状体を準備する。本発明の生体器官拡張用ステントの製造方法に用いられる管状体を形成する合金としては、上述したものが好適に使用される。
管状体は、上述の合金を用いて、熱間プレス、冷間プレスもしくは押し出しにより、太径パイプを形成し、その後順次ダイス引き抜き工程を繰り返すことにより、所定の肉厚、所定の外径に細径化し、さらに、必要により、表面を化学的または物理的研磨することにより作製される。
そして、上述した合金からなる管状体の側面をレーザー加工により部分的に除去するステント成型体作成工程が行われる。
このステント成型体作成工程は、例えば、レーザー加工(例えば、YAGレーザー)による切削加工により行われる。具体的には、合金管状体の側面にレーザーを照射し、不要な部分を除去し、ステントのほぼ目的形状に初期加工するレーザー加工(一次加工)工程を行う。続いて、レーザー加工処理したステント形成体のエッジを削りとる面取り工程(二次加工)を行う。面取り工程は、例えば、硬質微粒子を用いたサンドブラスト処理することにより行われる。このサンドブラスト処理によりバリ取りおよび面取りが行われる。
また、レーザー加工時にステント形成体の周縁に熱変性部分が形成されている場合には、その除去を行ってもよい。この熱変性部分処理工程は、既存の各種の処理及び研磨方法が利用できる。例えば、磁気研磨、バレル研磨、ガラスビーズ等を用いたサンドブラスト、電解研磨、化学研磨、回転工具による研磨などである。尚、表面の熱変性部分は、ほとんどの場合硬化して脆くなっている。従って、力が加わったときにひび割れが生じ、そこに応力が集中して熱変性がない部分をも巻き込んで割れ等が生じることがあるので注意が必要である。このことは、ステントの耐久性試験等で明らかな差を生じる。また、ステント表面の研磨状態や平滑性が悪いと、そこに血液中の血小板等の凝固因子が粘着し血栓を生じる可能性が高いため、これも注意が必要である。
本発明のステントの具体的実施例について説明する。
(実施例1ないし4)
下記表1に示す組成の合金にて、外径2mm、肉厚0.06mmの合金管状体を作製した。これを定法に従ってYAGレーザーを用いて、図1に示す形状のステントを作製した。
[表1]
┌────────┬─────┬─────┬─────┬─────┐
│ │実施例1 │実施例2 │実施例3 │実施例4 │
├────────┼─────┼─────┼─────┼─────┤
│密度 g/cm │ 15.4 │ 16.6 │ 15.2 │ 16.7 │
├────────┼─────┼─────┼─────┼─────┤
│耐力 MPa │ 380 │ 686 │ 315 │ 600 │
├────────┼─────┼─────┼─────┼─────┤
│伸び % │ 42 │ 20 │ 38 │ 21 │
├───┬────┼─────┼─────┼─────┼─────┤
│ │金 │ 71 │ 75 │ 75 │ 70 │
│ ├────┼─────┼─────┼─────┼─────┤
│ 組成 │プラチナ│ 3.9 │ 7 │ 0.4 │ 8.5 │
│w/w %├────┼─────┼─────┼─────┼─────┤
│ │銀 │ 12.3 │ 5.5 │ 9 │ 13.4 │
│ ├────┼─────┼─────┼─────┼─────┤
│ │銅 │ 12.3 │ 5.5 │ 14.6 │ 7.5 │
│ ├────┼─────┼─────┼─────┼─────┤
│ │その他 │ 0.6 │ 7 │ 1 │ 0.6 │
└───┴────┴─────┴─────┴─────┴─────┘
(比較例)
ステンレススチールSUS316Lにて、外径2mm、肉厚0.1mmのパイプを作製した。これを用いて実施例の形状のステントを作製した。
実施例1〜4のステントと比較例のステントについて、以下の評価を行った。
(1)拡張力について評価を行った。
各ステントを長さ20mm、径3.0mmの血管拡張用バルーンに装着し、規定圧にて拡張して、内径3.0mmのステントを得た。このステントを横において上下方向から押して、変位量が2mmになったときの力を測定した。そのときの値を比較例と同じ程度かそれ以上であったかを記録した。結果は、表2に示す通りであった。
(2)X線不透過性について評価を行った。
上記の内径3mmのステントを、X線造影装置にて撮影し、X線不透過性の評価を行った。サンプルは、骨に見立てた15mm厚のアルミニウム板の上に置き、約73KV/500mAの条件で撮影した。差ははっきりしていたので目視にて、X線不透過性の結果を確認することができた。結果は、表2に示す通りであった。
(3)MRIアーチファクトの評価を行った。
プラスチック製容器に1000倍に希釈したMRI用造影剤Gd−DTPA(ガドリニウムージエチレントリアミン五酢酸)液を入れ、そこに前記の内径3mmのステントを入れた。MRI装置、MAGNETOM Vision1.5T(シーメンス社)を用いて撮影した。ここでも、その差ははっきりしていたので、目視で評価した。結果は、表2に示す通りであった。
[表2]
┌──────┬─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐
│ │実施例1 │実施例2 │実施例3 │実施例4 │比較例 │
├──────┼─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤
│拡張力 │標準と同等│標準以上 │標準と同等│標準以上 │標準 │
├──────┼─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤
│X線不透過性│ 良 │ 優 │ 良 │ 優 │ 不可 │
├──────┼─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤
│MRI │ 良 │ 良 │ 良 │ 良 │ 不可 │
├──────┼─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤
│アレルギー性│ 良 │ 良 │ 良 │ 良 │ニッケル等│
│ │ │ │ │ │を含む │
└──────┴─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘
拡張力については、耐力の高い実施例2および実施例4のステントは、臨床に使われている素材であるSUS316Lを標準とした場合、それ以上の拡張力を示した。それより低い実施例1と実施例3のステントでも標準と同程度であった。X線不透過性については、密度の高い実施例2と実施例3のステントは、不透過性が高く、次に実施例1と実施例2が良く、比較例はほとんど見えなかった。MRIのアーチファクトについては、実施例1〜4のステントは、アーチファクトがなく問題なかったが、比較例は、アーチファクトが強く問題であった。アレルギーでは、比較例の場合、ニッケル等のアレルギーが問題となる場合がある。冠動脈ステントのステンレススチール比較例に含まれるニッケルやモリブデンがアレルゲンとなり、再狭窄に影響を与えている可能性を指摘されている。
よって、上記実施例のステントは、ステントの肉厚を薄くしても、X線不透過性が高く、MRIの影響がなく、拡張力が高く、アレルギー性の少ないものとなっている。また、肉厚を薄くすることによって、再狭窄率を低く抑えることが期待される。
図1は、本発明のステントの一実施例の正面図である。 図2は、図1に示したステントの展開図である。

Claims (9)

  1. 略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、該管状体の内部より半径方向に広がる力が付加された時に拡張可能な生体器官拡張用ステントであって、該ステントは、金を主構成成分とし、白金、銀および銅のすべてを含有し、水銀、ニッケル、コバルト、スズ、パラジウム、クロムおよび鉄を含まず、かつ、金の含有量は、60〜90重量%であり、白金の含有量は、7〜8.5重量%であり、かつ、密度が14g/cm以上、耐力が600MPa以上、破断伸びが20%以上である合金から作製されたことを特徴とする生体器官拡張用ステント。
  2. 前記合金の銀の含有量は、5.5〜13.4重量%である請求項1に記載の生体器官拡張用ステント。
  3. 前記ステントは、肉厚が60μm以下である請求項1または2に記載の生体器官拡張用ステント。
  4. 前記合金の銅の含有量は、5.5〜7.5重量%である請求項1ないし3のいずれかに記載の生体器官拡張用ステント。
  5. 前記合金の金の含有量は、65〜80重量%である請求項1ないし4のいずれかに記載の生体器官拡張用ステント。
  6. 略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、該管状体の内部より半径方向に広がる力が付加された時に拡張可能な生体器官拡張用ステントの製造方法であって、該製造方法は、金を主構成成分とし、白金、銀および銅のすべてを含有し、水銀、ニッケル、コバルト、スズ、パラジウム、クロムおよび鉄を含まず、かつ、金の含有量は、60〜90重量%であり、白金の含有量は、7〜8.5重量%であり、かつ、密度が14g/cm以上、耐力が600MPa以上、破断伸びが20%以上である合金からなる管状体を準備する工程と、該管状体の側面をレーザー加工により部分的に除去するステント成型体作成工程を備えることを特徴とする生体器官拡張用ステントの製造方法。
  7. 前記合金の銀の含有量は、5.5〜13.4重量%である請求項6に記載の生体器官拡張用ステントの製造方法。
  8. 前記合金の銅の含有量は、5.5〜7.5重量%である請求項6または7に記載の生体器官拡張用ステントの製造方法。
  9. 前記管状体は、肉厚が60μm以下である請求項6ないし8のいずれかに記載の生体器官拡張用ステントの製造方法。
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