JP2005328893A - ストラット及びステント - Google Patents

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賢一 下平
Akira Shinjo
明 新城
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Abstract

【課題】薬剤などの放出量、放出速度及び放出部位を、精密に制御し得るステントが形成できるストラット及びステントを提供する。
【解決手段】ステント11は、生体の管状器官の内腔部に挿入・留置して使用され、線状部(ストラット)21の組み合わせにより網状構造を有すると共に全体形状がほぼ筒状をなすステント本体2を有する。ステント本体2の線状部21は、薬剤などの充填物を収容するための中空部211と、中空部211を外部に開放する小孔212,214とを有している。小孔212は、中空部211の少なくとも一方の端で外部に開放して形成され、小孔214は、ステント本体2の周壁部で外部に開放して形成されている。
【選択図】図7

Description

本発明は、医療用のステント、特に、血管などの管状器官に挿入・留置して使用されるステントを形成するためのストラット及びステントに関するものである。
従来から、生体の管状器官(例えば、血管、気管、食道、胆管など)の内腔部に挿入・留置し、管状器官を内側から支持するためのステントが知られている。
ステントは、通常、全体として円筒形状をなしており、縮径状態として管状器官の内腔部に導入され、内腔部を移動させた後、留置部位において拡径状態とすることにより固定(装着)される。
このようなステントを利用した治療方法の一つとして、ステントに薬剤を担持させ、このステントを管状器官の治療部位に装着し、薬剤を放出させることによって、局所的な薬理学的治療を行うことが考えられている。
このような治療を行うステントとしては、例えば、特許文献1などに記載の構成のもの、すなわち、ステント本体に、薬剤を含浸させるためのポリマーを被覆させたものが提案されている。
この種のステントでは、ステントが管状器官の内腔部に装着されると、ポリマーに含浸させた薬剤が徐々に体液中に放出され、その治療効果が一定期間持続する。
特開2002−345972号公報
しかしながら、ポリマーからの薬剤の放出は、ポリマーに含浸させた薬剤が体液に拡散することによって生じるものであり、その放出箇所を微少部分に限定したり、薬剤の放出量や放出速度を精密に制御するのが難しい。このため、このポリマーを使用したステントでは、十分な治療効果が得られないといった問題がある。
そこで、本発明は、上記問題点を解決するものであり、その課題は、薬剤などの放出量、放出速度及び放出部位を、精密に制御し得るステントが形成できるストラット及びステントを提供することにある。
上記問題点を解決するために、本発明のストラットは、生体の管状器官の内腔部に挿入・留置して使用されるステントを形成するための線状のストラットであって、
ストラットの内部に形成された中空部と、
該中空部と外部とを連通する小孔とを有していることを特徴とする。この発明によれば、ストラットの使用に必要な機械的強度を保持しながら、ストラットの軽量化が図られる。
また、ストラットを構成する材料を変更しなくても、中空部の大きさ、形状、位置などを変更することで、ストラットの弾性や曲げ易さなどを変更できる。
本発明において、ストラットは、ステントの使用状態時に、前記中空部内に充填物が充填され、その充填物を前記小孔からステントの外部へ徐々に放出するようになっていることが望ましい。この発明によれば、ステントの使用状態時には、中空部に収容された薬剤などの充填物が小孔からステントの外部へ放出されるので、小孔の大きさ、数、位置などに応じて、充填物の放出量、放出速度、及び放出部位を調整できる。従って、薬剤などの充填物の放出量、放出速度及び放出部位を、精密に制御可能なステントを形成できる。
本発明において、前記充填物は、薬剤、細胞、及び生物由来物質のうちの少なくとも1つを含むものであることが望ましい。この発明によれば、より安全性の高い治療を行える。
本発明において、前記中空部には、前記充填物が担体に担持された状態で収容されていることが望ましい。この発明によれば、充填物の放出速度をより精密に制御できる。
本発明において、前記担体は、多孔質体であることが望ましい。この発明によれば、比較的簡単に、充填物の放出速度をより精密に制御できる。
本発明において、前記担体は、体液との接触により徐々に溶解する物質であることが望ましい。この発明によれば、比較的簡単に、充填物の放出速度をより精密に制御できる。
本発明において、ストラットの外形の平均横断面積をS1[μm2]、前記中空部の平均横断面積をS2[μm2]としたとき、S2/S1が0.01以上0.5以下の範囲であることが望ましい。この発明によれば、ストラットの使用に必要な剛性を確保しながら、薬剤などの放出量、放出速度及び放出部位を、精密に制御可能なステントを形成できる。
本発明において、前記中空部は、ストラットの長手方向に沿って存在していることが望ましい。この発明によれば、充填物の収容部である中空部を比較的簡単に形成できると共に、中空部内へ充填物を比較的容易に収容できる。
本発明において、前記小孔は、ストラットの外壁を貫通して形成されたものであり、前記小孔は、ストラットの長手方向に沿って複数点在していることが望ましい。この発明によれば、特に、ストラットの長手方向で小孔の分布及び数を変更することで、薬剤などの放出量、放出速度及び放出部位を、精密に制御できる。
本発明において、前記小孔は、前記中空部がストラットの長手方向での両端のうちの少なくとも一方で外部に開放するように形成されていることが望ましい。この発明によれば、ストラット内の中空部を貫通孔として形成するだけで、比較的簡単に小孔を形成できる。
本発明において、前記小孔は、その横断面積が前記中空部に向かって漸減する部分を有することが望ましい。この発明によれば、比較的簡単に小孔を形成できると共に、小孔から比較的広範囲に充填物を放出できる。又、小孔の軸線に対する、漸減する部分の傾斜を調整することで、比較的簡単に、充填物の放出量及び放出速度を調整できる。
本発明において、ストラットの外形の横断面形状は、多角形状をなしていることが望ましい。この発明によれば、比較的簡単に、ストラットを製造することができる。
本発明において、ストラットの外形の横断面における角部のうちの少なくとも一部は、丸みを帯びていることが望ましい。この発明によれば、ステントの留置操作や留置後などにおいて、ステント本体により、管状器官の内壁を不本意に傷つけてしまうのを防止できる。
本発明において、ストラットは、Au、Pt、Ta、Rh、Ru、Pd、Nb、Os、Ir、Agよりなる郡から選択された少なくとも1種又はこれらのうち少なくとも1種を含む合金を主材料として構成されていることが望ましい。この発明によれば、バルーン型ステントに好適に適用できると共に、留置後の生体適合性にも優れ、生体内における特性低下・分解を最少化できる。
本発明において、ストラットは、Ni・Ti合金を主材料として構成されていることが望ましい。この発明によれば、自己拡張型ステントに好適に適用できると共に、留置後の生体組織適合性にも優れ、生体内における特性低下・分解を最少化できる。
上記問題点を解決するために、本発明のステントは、本発明のストラットを用いて形成されたことを特徴とする。この発明によれば、ステントの使用に必要な機械的強度を保持しながら、ステントの軽量化が図られる。
また、ステントを構成する材料を変更しなくても、中空部の大きさ、形状、位置などを変更することで、ステントの弾性や曲げ易さなどを変更できる。
本発明において、ステントは、生体の管状器官の内腔部に挿入・留置して使用され、網目構造を有すると共に全体形状がほぼ筒状をなすことが望ましい。この発明によれば、ステントの使用に必要な機械的強度を保持しながら、ステントの軽量化が図られる。
また、ステントを構成する材料を変更しなくても、中空部の大きさ、形状、位置などを変更することで、ステントの弾性や曲げ易さなどを変更できる。
上記問題点を解決するために、本発明のステントは、生体の管状器官の内腔部に挿入・留置して使用され、網目構造を有すると共に全体形状がほぼ筒状をなすステント本体を有するステントであって、
前記ステント本体は、前記ステント本体にその周面に沿うように形成された中空部と、該中空部と外部とを連通する小孔とを有していることを特徴とする。この発明によれば、ステントの使用に必要な機械的強度を保持しながら、ステントの軽量化が図られる。
また、ステントを構成する材料を変更しなくても、中空部の大きさ、形状、位置などを変更することで、ステントの弾性や曲げ易さなどを変更できる。
本発明において、ステントは、使用状態時に、前記中空部内に充填物が充填され、その充填物を前記小孔からステントの外部へ放出するようになっていることが望ましい。この発明によれば、ステントの使用状態時には、中空部に収容された薬剤などの充填物が小孔からステントの外部へ放出されるので、小孔の大きさ、数、位置などに応じて、充填物の放出量、放出速度、及び放出部位を調整できる。従って、薬剤などの充填物の放出量、放出速度及び放出部位を、精密に制御可能なステントを形成できる。
本発明において、前記小孔は、前記ステント本体の半径方向に開放したものであり、前記小孔は、前記ステント本体の周面の少なくとも一部に複数点在していることが望ましい。この発明によれば、特に、ステント上における小孔の分布及び数を変更することで、薬剤などの充填物の放出量、放出速度及び放出部位を、精密に制御できる。
本発明において、前記小孔は、前記ステント本体の周方向に開放したものであり、前記小孔は、前記ステント本体の周面の少なくとも一部に複数点在していることが望ましい。この発明によれば、特に、ステント上における小孔の分布及び数を変更することで、薬剤などの充填物の放出量、放出速度及び放出部位を、精密に制御できる。また、管状器官に塞がれることなく、管状器官にできるだけ近い位置で、充填物を放出することができる。
本発明によれば、ステントから放出される薬剤などの充填物の放出量、放出速度及び放出部位を、精密に制御できる。
次に、添付図面を参照して本発明に係るステントの実施形態について詳細に説明する。
ステントの第1の実施形態
まず、本発明のステントの第1の実施形態について説明する。
このステント1は、生体の管状器官の内腔部に挿入・留置させて使用されるものであり、図1に示すように全体形状がほぼ筒状をなすステント本体2と、図2に示すようにステント本体2内に収容され、薬剤などの充填物を担持する担体10とを有している。
このステント1は、ステント本体2の外径を収縮(縮径)させた状態(以下、「縮径状態」と称す。)で、管状器官の内腔部の目的部位まで移送(搬送)される。そして、この目的部位において、ステント本体2自体の復元力により、又は外力を付与することにより、ステント本体2の外径が、縮径状態の外径より大きくなるように拡大(拡径)し、この状態(以下、「拡径状態」と称す。)で目的部位に固定(装着)される。
ステント本体2は、平板状の線状部(ストラット)21を複数連結して構成したような網状構造を有している。これにより、ステント本体2は、縮径状態又は拡径状態に変形可能となっている。
そして、複数の線状部21で囲まれる部分には、開口20が形成されている。
線状部21同士は、180°未満の角度で互いに連結され、これにより、各開口20は、多角形形状(この実施形態では、4つの線状部21で囲まれることにより菱形形状)をなしている。この構成により、ステント本体2は、十分な剛性や強度を確保しながら、径方向の柔軟性(伸縮性)に優れたものとなる。また、十分な剛性や強度を確保できることから、ステント1は、放射支持力に優れたものとなる。
ここで、本明細書中、「径方向の柔軟性」とは、中心軸から外側に向かう方向における柔軟性のことを言う。また、「放射支持力」とは、拡径状態において管状器官の形状を保持する力のことを言う。また、「軸方向の柔軟性」とは、中心軸の延びる方向への柔軟性(撓み易さ、すなわち可撓性)のことを言う。
また、線状部21の横断面形状は、図2に示すように、略四角形をなし、図1に示すように、ステント本体2のほぼ全体に亘って、ほぼ一定となっている。このように線状部21の横断面形状がステント本体2のほぼ全体に亘ってほぼ一定となっていると、ステント本体2の軸方向の柔軟性(可撓性)が、各部において不均一となるのを防止できる。
なお、線状部21の横断面形状は、ステント本体2の各部において異なっていてもよい。また、線状部21の横断面形状は、図2に示すような四角形(直方形)の他、例えば、円形、楕円形、正方形、菱形、三角形、五角形、六角形などの多角形でもよい。
線状部21の横断面形状が四角形である場合、その幅及び高さはそれぞれ10μm以上150μm以下の範囲であるのが望ましい。
また、図2に示すように、ステント本体2(線状部21)の縁部213は、丸みを帯びている。これにより、ステント1の留置操作時や留置後などにおいて、ステント本体2により、管状器官の内壁を不本意に傷付けてしまうのを防止できる。また、ステント1を血管内留置ステントに適用した場合には、血栓形成を防止するのにも役立つ。
線状部21の平均横断面積は、ステント本体2の構成材料などによっても若干異なるが、1×10-5mm2以上0.1mm2以下の範囲であることが望ましく、1×10-4mm2以上0.01mm2以下の範囲であることがより望ましい。これにより、ステント本体2は、使用に際して必要な剛性を保持しながら、軸方向の柔軟性(可撓性)が優れたものとなる。これに対し、線状部21の横断面積が小さ過ぎる(線状部21が細すぎる)と、ステント本体2の剛性が低下する場合があり、線状部21の横断面積が大き過ぎる(線状部21が太過ぎる)と、ステント本体2の軸方向の柔軟性(可撓性)が低下する場合がある。ここで、線状部21の平均横断面積とは、線状部21の横断面の外周の輪郭によって囲まれた領域の面積を言う。
このようなステント本体2は、後述するような方法により、各線状部21が一体的に形成されている。これにより、ステント本体2の全体としての強度がより向上する。
そして、このステント1では、特に、各線状部21に、それぞれ当該線状部21の長手方向に沿うように中空部211が形成されており、中空部211の両端は外部に開放されて小孔212を形成している。このような中空部211は、比較的簡単に形成できると共に、中空部211内へ充填物を比較的容易に収容できる。また、中空部211の両端が外部に開放されて小孔212を形成しているため、ストラット11内の中空部211を貫通孔として形成するだけで、比較的簡単に小孔212を形成できる。
この中空部211は、薬剤などの充填物を収容する収容部となるものである。ステント1が管状器官の内腔部に挿入・留置されると、この中空部211に収容された薬剤などの充填物が、両端の小孔212から内腔部に放出される。
このような中空部211を有するステント1では、薬剤などの充填物の放出量及び放出速度が、中空部211の容積及び形状と、小孔212の大きさを調整することによって精密にコントロールできる。また、ステント1の装着部位と、小孔212の大きさを調整することによって、薬剤などの充填物の放出部位を特定の部位に限定できる。従って、治療目的とする部位において高い治療効果などが得られる。
このように、このステント1の充填物の放出量及び放出速度、放出部位は、中空部211の大きさ及び形状、小孔212の大きさによって制御される。従って、中空部211及び小孔212のこれらパラメータは、薬剤などの所望の放出量、放出速度及び放出部位に応じて適宜設定されるが、以下に示すような範囲とするのが望ましい。
まず、中空部211の平均横断面積は、50μm2以上0.03mm2以下の範囲であることが望ましく、80μm2以上0.01mm2以下の範囲であることがより望ましい。中空部211の横断面積が小さ過ぎると、薬剤の粘度などによっては薬剤が流動し難くなり、薬剤などの所望の放出量が得られない場合があり、中空部211の横断面積が大き過ぎると、線状部21の横断面積によっては、ステント本体2の剛性が低下する場合がある。
また、線状部21の平均横断面積をS1[μm2]、中空部211の平均横断面積をS2[μm2]としたとき、S2/S1が0.01以上0.5以下の範囲であるのが好ましい。これにより、線状部21の使用に必要な剛性を確保しながら、薬剤などの充填物の放出量、放出速度及び放出部位を、精密に制御できる。
また、中空部211の横断面形状は、ステント本体2のほぼ全体に亘って、ほぼ一定となっている。これにより、ステント本体2の軸方向の柔軟性(可撓性)が、各部において不均一となるのを防止できる。
なお、中空部211の横断面形状は、ステント本体2の各部において異なっていてもよい。また、中空部211の横断面形状は、図2に示すような四角形(直方形)の他、例えば、円形、楕円形、正方形、菱形、三角形、五角形、六角形などの多角形でもよい。
中空部211の横断面形状が四角形である場合、その幅及び高さはそれぞれ8μm以上150μm以下の範囲であるのが望ましい。
また、中空部211は、ステント本体2の少なくとも一部に形成されていればよく、ステント本体2の全体に亘って形成されていても、ステント本体2の一部にのみ形成されていても構わない。
小孔212の平均横断面積は、0.10μm2以上0.002mm2以下の範囲であることが望ましく、0.20μm2以上0.001mm2以下の範囲であることがより望ましい。小孔212の平均横断面積が小さ過ぎると、薬剤の粘度などによっては、薬剤が放出され難くなり、薬剤などの所望の放出量が得られない場合がある。また、小孔212の平均横断面積を前記範囲より大きくすると、小孔212の大きさによる放出量や放出部位の微少な制御が困難になる。
なお、小孔212の横断面形状は、四角形(直方形)の他、例えば、円形、楕円形、正方形、菱形、三角形、五角形、六角形などの多角形でもよい。
また、本実施形態においては、小孔212は、中空部211の両端のうち、いずれか一方に形成されていればよい。すなわち、中空部211の一端は閉塞され、他端にのみ小孔212が形成されていてもよい。
ステント本体2の構成材料には、ステント1の種類に応じて、次のようなものを使用することが望ましい。
ステント1をバルーン拡張型ステントに適用する場合、ステント本体2は、拡径状態において、管状器官から受ける圧縮応力に対して変形しない必要がある。このため、ステント本体2の構成材料には、拡張による塑性変形により加工硬化し、拡張後、比較的剛性が高くなる材料を使用することが望ましい。また、生体組織適合性や化学的安定性の高い材料を使用することが望ましい。
このような材料としては、Au、Pt、Ta、Rh、Ru、Pd、Nb、Os、Ir、Ag又はこれらを含む合金、高密度ポリオレフィンなどが使用できる。
これらの中でも、特に、Au、Pt、Ta、Rh、Ru、Pd、Nb、Os、Ir、Ag又はこれらを含む合金を主とするものが望ましく、Au、Pt、Rh、Ru、Ir又はこれらを含む合金を主とするものがより望ましい。これらは、拡張による塑性変形により加工硬化する特性(加工硬化性)に特に優れると共に、生体組織適合性やX線造影性にも優れる。また、合金の場合には、組成比により、加工硬化性を容易に制御できるという利点がある。
このため、これらの材料でステント本体2を構成することにより、例えば、ステント1を血管内留置ステントに適用した場合には、血栓形成を効果的に防止できる。また、ステント1を管状器官の内腔部内に留置する操作をX線透視下にて行えるので、その留置操作をより円滑且つ正確に行える。
一方、ステント1を自己拡張型ステントに適用する場合、ステント本体2は、その形状を自発的に復元し得る必要がある。このため、ステント本体2の構成材料には、超弾性合金、形状記憶合金や比較的弾性の高い材料を使用することが望ましい。
このような材料としては、例えば、Ni・Ti合金、Cu・Zn合金、Ni・Al合金、Cu・Cd合金、Au・Cd合金、Au・Cd・Ag合金、Ti・Al・V合金などが使用できる。
これらの中でも、特に、Ni・Ti合金を主とするものが望ましい。これは、特に高い弾性を示し、さらに形状記憶特性にも優れる材料だからである。
また、これらの材料は、生体組織適合性に優れると共に、X線造影性にも優れる。このため、これらの材料でステント本体2を構成することにより、例えば、ステント1を血管内留置ステントに適用した場合には、血栓形成を効果的に防止できる。また、ステント1を管状器官の内腔部内に留置する操作をX線透視下にて行えるので、その留置操作をより円滑且つ正確に行える。
中空部211内に収容された担体10は、後述する充填物を(一時的に)担持する機能を有するものである。これにより、充填物の放出速度をより精密に制御できる。
担体10としては、多孔質体、体液との接触により徐々に溶解する物質を用いるのが望ましい。これにより、比較的簡単に、充填物の放出速度をより精密に制御できる。
担体10を構成するものとしては、例えば、ポリカプロラクトン、ポリDL乳酸、ポリL乳酸、ポリグリコール酸、ポリグラクチン(ポリグリコール酸とポリ乳酸との共重合体)、ポリジオキサノン、ポリグリコネイト(トリメチレンカーボネイトとグリコリドとの共重合体)、ポリグリコール酸又はポリ乳酸とε-カプロラクトンとの共重合体、ラクチド、ポリオルトエステル、ポリイミノカーボネイト、脂肪族ポリカーボネイト、ポリホスファゼンなどのうちの1種又は2種以上が使用できる。
なお、担体10は、必要に応じて設ければよく、担体自体の生体適合性が危惧される場合などには、設けなくてもよい。この場合、充填物を、担体に担持させない状態で、中空部211内に収容する。
中空部211に収容する充填物としては、薬剤、細胞、及び生物由来物質のうちの少なくとも1つが使用できる。
中空部211に収容する薬剤としては、ステント1を留置する管状器官の種類などに応じて選択されるが、例えば、抗血栓剤、鎮痛・鎮静剤、抗増殖剤、抗癌剤、免疫抑制剤などが使用できる。このような薬剤は、前述の担体10に保持された状態で、中空部211内に収容され、使用時に、徐々にステント本体2の外部へ放出され、各種治療効果を発揮する。なお、担体10を用いずに、薬剤のみを中空部211に収容した場合にも、使用時に、同様に各種治療効果を発揮させることができる。
抗血栓剤としては、例えば、ヘパリンナトリウム、ヘパリンカルシウム、低分子量ヘパリン、ヘパリン様物質(低分子デキストラン)、ヒルジン、組み換えヒルジン、アルガトロバン、フォルスコリン、バピプロスト、プロスタグランジンE1、プロスタサイクリン、プロスタサイクリン同族体、アスピリン、スルピリン、ジピリダモール、アンチトロンビンIII、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、プロウロキナーゼなどが使用できる。
鎮痛・鎮静剤としては、例えば、ペンタゾシン、塩酸ブプレノルフィン、酒石酸ブトルファノール、塩酸トラマドール、塩酸アヘンアルカロイド、塩酸モルヒネ、塩酸ペチジン、ペチジン・レバロルファン、クエン酸フェンタニール、フェンタニール・ドロペリドールなどが使用できる。
また、抗増殖剤としては、例えば、ソマトスタチン又はその同族体、ニトロプルシド、コルヒチン、魚油(ω3系脂肪酸)、ステロイド剤、セロトニン拮抗剤、カルシウム溝阻止抗体、ヘスタミン拮抗剤、酵素阻害剤(例えば、アンギオテンシン変換酵素阻害剤、プロスタグランジン合成酵素阻害剤、HMG-CoA還元酵素阻害剤、ホスホジエステラーゼ阻害剤、チオールプロテアーゼ阻害剤、メトトレキサート)、増殖因子拮抗剤(例えば、繊維芽細胞増殖因子拮抗剤、血小板由来増殖因子拮抗剤)、酸化窒素などが使用できる。
また、抗癌剤としては、例えば、メクロルエタミン、ナイトロジェンマスタード N-オキシド(ナイトロミン)、シクロフォスファミド、メルファラン、クロラムブシルなどのナイトロジェンマスタード類、トリエチレンチオホスホラミド、カルボコン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホラミドなどのエチレンイミン類、ブスルファンなどのアルキルスルフォン酸類、カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ニムスチンなどのニトロソ尿素類、ダカルバジンなどのトリアゼン類、8-アザグアニン、6-チオグアニン、6-メルカプトプリン、6-メルカプトプリン リボシッド、6-クロロプリン、アザチオプリンなどのプリン代謝拮抗物質、5-フルオロウラシル、5-フルオロデオキシウラシル、テガフール、シタラビン、アンシタビン、アザウリジンなどのピリミジン代謝拮抗物質、メトトレキサート、アミノプテリンなどの葉酸代謝拮抗物質、アザセリン、DON(6-アジド-5-オキソ-L-ノルレウシン)などのグルタミン代謝拮抗物質、ビンブラスチン、ビンクリスチンなどのビンカアルカロイド、VM26、VP16-213などのエピポドフィロトキシン誘導体、コルヒチン、デメコルチンなどのコルヒチン誘導体、アクチノマイシンD、マイトマイシンC、クロモマイシンA3、ブレオマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシンなどの抗生物質などが使用できる。
また、免疫抑制剤としては、例えば、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、ヒドロコルチゾンなどの副腎皮質ステロイド類、シクロホスファミド、ブスルファン、クロランブシルなどのアルキル化剤、6-メルカプトプリル、アザチオプリンなどのプリン代謝拮抗物質、ペントスタチンなどのアデノシン脱アミノ酵素抑制薬、6-アザウラシルなどのピリミジン代謝拮抗物質、メトトレキサートなどの葉酸代謝拮抗物質、アゾトマイシンなどのグルタミン酸代謝拮抗薬、ダウノマイシン、アドリアマイシン、ミタラマイシンなどの抗生物質、サイトカラシンBなどの細胞分裂阻止物質などが使用できる。
中空部211に収容する細胞としては、例えば、適用する管状器官の内壁を構成する細胞、又は、この細胞に分化する前の幹細胞、組み換えプラスミド(組み換えベクター)が導入された宿主細胞などが使用できる。
中空部211に収容する生物由来物質としては、例えば、ヌクレオチド、cDNA、RNAなどの核酸、アミノ酸、ペプチド、タンパク質などが使用できる。
次に、このステント1の使用方法について、バルーン拡張型ステントを、血管の狭窄部に適用する場合を一例に説明する。
(I) まず、血管(管状器官の内腔部)内に、周知のセルディンガー法により、案内カテーテルを経皮的に挿入し、その先端部を狭窄部(目的部位)の近傍に到達させる。
(II) そして、バルーン付カテーテル先端部のバルーンの外周に、ステント1を縮径状態で装着しておき、このバルーン付カテーテルを上記案内カテーテルを通して血管内に導く。
(III) 次に、バルーン付カテーテル内に挿入したガイドワイヤをガイドにして、バルーン付カテーテルをさらに押し進め、その先端部に装着したステント1を狭窄部にまで移送し、配置する。
(IV) この状態で、バルーン付カテーテルを通して生理食塩水などの液体をバルーン内に注入し、バルーンを膨らませる。これにより、ステント1の外径が徐々に拡径していく。
(V) さらに、バルーンを膨らませ拡張させると、ステント1は、その外径がさらに拡径し(拡径状態に至り)、血管の内壁に当接し、内壁を押圧する。
(VI) ステント1を十分に拡径させた後、バルーン内の液体を抜き出してバルーンを萎ませ、バルーン付カテーテルをステント1の内周から引き抜く。これにより、ステント1を血管内に留置できる。
このようにして血管内にステント1が挿入・留置されると、ステント本体2の中空部211に収容された薬剤が小孔212から放出され、薬剤の放出が停止するまで、その治療効果などが持続する。
次に、ステント1の製造方法について説明する。
(1-A) まず、図3に示すような、ほぼ円柱状又は円筒状の芯材3を用意する。
芯材3は、比較的硬質であり、且つ、後述の工程(H)にて比較的容易に除去できるものが望ましい。
この芯材3の構成材料としては、ステント本体2の構成材料などに応じて選択されるが、例えば、ポリオレフィン(例えば、PE、PPなど)、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネイト、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルのような樹脂材料や、その他、Ni及びNi合金、Cu及びCu合金、Fe及びFe合金などのステント本体2を構成する金属材料と比較して、自然電極電位的に卑な金属材料などが使用できる。
(1-B) 次に、図4(a)に示すように、芯材3の周面に、上述したようなステント本体2の構成材料(本体材料)を用いて、第1の本体材料層4を形成する。
この第1の本体材料層4の形成方法としては、ステント本体2の構成材料(本体材料)などに応じて適宜選択されるが、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法などの物理気相成膜法、化学気相成膜法、電解メッキ、無電解メッキなどのメッキ法、本体材料を含む液状材料(溶液又は分散液)の付与(塗布)による方法のような液体成膜法などのうちの1種又は2種以上が使用できる。
(1-C) 続いて、第1の本体材料層4の周面の、中空部211に対応する部分に、次のようにして中空部用材料層51を形成する。
図4(b)に示すように、まず、第1の本体材料層4の周面に、材料層5を形成する。
材料層5の構成材料は、後述の工程(1-H)にて比較的容易に除去できるものが望ましく、芯材3と同じ材料を使用するのがより望ましい。これにより、芯材3の除去工程と同じ工程で中空部用材料層51を除去することができ、工程数を削減できる。
この材料層5の構成材料としては、ステント本体2の構成材料などに応じて選択されるが、例えば、ポリオレフィン(例えば、PE、PPなど)、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネイト、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルのような樹脂材料や、その他、Ni及びNi合金、Cu及びCu合金、Fe及びFe合金などのステント本体2を構成する金属材料と比較して、自然電極電位的に卑な金属材料などが使用できる。
この材料層5の形成方法としては、その構成材料(本体材料)などに応じて適宜選択されるが、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法などの物理気相成膜法、化学気相成膜法、電解メッキ、無電解メッキなどのメッキ法、本体材料を含む液状材料(溶液又は分散液)の付与(塗布)による方法のような液体成膜法などのうちの1種又は2種以上が使用できる。
次に、材料層5の中空部に対応する部分にマスクを形成し、このマスクを介してエッチングを行うことにより、マスクが形成されていない部分の材料層5を除去する。
この材料層5の除去方法としては、例えば、ドライエッチング法、ウェットエッチング法、電解エッチング法、放電加工、微粉ブラスト法、レーザー加工、マシニングセンターなどによる機械加工、彫刻機などによる彫刻加工などのうちの1種又は2種以上が使用できる。
その後、マスクを除去することにより、図4(c)に示すように、中空部用材料層51が得られる。
なお、中空部用材料層51は、第1の本体材料層4の周面の、中空部211に対応する部分を除いた部分にマスクを形成し、このマスクを覆うように材料層5を形成した後、このマスクを、その上に形成された材料層5とともに剥離、除去することによっても、形成できる。
(1-D) 次に、図5(d)に示すように、第1の本体材料層4上に、中空部用材料層51を覆うように、第2の本体材料層6を形成する。
この第2の本体材料層6には、上述したようなステント本体2の構成材料(本体材料)が使用され、このうち第1の本体材料層4と同じ材料を使用するのが望ましい。これにより、第1の本体材料層4と第2の本体材料層6の接合強度が増し、機械的強度に優れたステント1が得られる。
この第2の本体材料層6の形成方法としては、第1の本体材料層4の形成方法と同様の方法が挙げられる。
(1-E) 次に、必要に応じて、各層の内部応力の除去を目的とする低温ひずみ取り焼鈍を兼ねながら、第1の本体材料層4と第2の本体材料層6との界面において、各層4,6間の構成材料が互いに拡散するような処理(第1の拡散処理)を行う。これにより、図5(e)に示すように、第1の本体材料層4と第2の本体材料層6との界面41がほぼ消失し、これらの接合強度が増大する。
この処理としては、熱処理、CIP(冷間等方加圧)、HIP(高温等方加圧)などが挙げられる。
これら処理を行うに際しては、第1の本体材料層4と第2の本体材料層6との間で拡散が生じ、これら本体材料層4,6と芯材3及び中空部用材料層51との間では拡散が生じないような条件を選択するのが望ましい。
例えば、熱処理を行う場合には、加熱雰囲気は窒素雰囲気、アルゴン雰囲気などの不活性雰囲気(非酸化性雰囲気)、又は水素、アンモニア分解ガス等の還元性雰囲気であるのが望ましく、加熱温度は250℃以上600℃以下の範囲であるのが望ましく、300℃以上500℃以下の範囲であるのがより望ましい。また、加熱時間は0.5時間以上3時間以下の範囲であるのが望ましく、1.0時間以上2時間以下の範囲であるのがより望ましい。このような条件で熱処理を行うことにより、本体材料層と中空部用材料層及び芯材との間の拡散を防止しながら、第1の本体材料層と第2の本体材料層との間で拡散を生じさせることができる。
なお、以上のような各層の応力除去を兼ねた第1の拡散処理は、各層の材料の組み合わせによっては、後述の1-Iの工程(第2の拡散処理)で代替することも可能である。
(1-F) 次に、図5(f)に示すように、本体材料層4の中空部材料層に対応する部分以外の部分の、一部を除去して開口20を形成する。
この開口20の形成方法(本体材料層4の除去方法)としては、例えば、ドライエッチング法、ウェットエッチング法、電解エッチング法、微粉ブラスト法、レーザー加工、マシニングセンターなどによる機械加工、彫刻機などによる彫刻加工などのうちの1種又は2種以上が使用できる。
(1-G) 次に、図6(g)に示すように、必要に応じて、ステント本体2の縁部に丸みを付ける加工を施す。
この加工方法としては、例えば、研磨加工、バレル研磨、電解研磨、化学研磨、ホーニング加工、電磁バレル研磨などが使用できる。
(1-H) 次に、図6(h)に示すように、芯材3及び中空部用材料層51を除去する。
この芯材3及び中空部用材料層51の除去方法としては、芯材3及び中空部用材料層の構成材料などによって適宜選択されるが、例えば、加熱により焼失させる方法(焼き飛ばす方法)、ステント本体2を溶解又は膨潤させず、芯材3を選択的に溶解可能な溶剤に溶解させる方法、ケミカルエッチング又は、電気化学的手法により芯材3を選択的に溶出させる方法などが使用できる。
(1-I) 次に、第1の本体材料層4と第2の本体材料層6の界面において、各層間の構成材料が互いに拡散するような処理(第2の拡散処理)を行う。
この第2の拡散処理としては、第1の拡散処理と同様の方法が挙げられる。
但し、この第2の拡散処理では、芯材3及び中空部用材料層51が前工程で除去されており、本体材料層4,6と、芯材3及び中空部用材料層51との拡散防止を考慮しなくてよいので、第1の拡散処理よりも材料の拡散を重視した条件を選択できる。これにより、図6(i)に示すように、第1の本体材料層4と第2の本体材料層6との拡散がさらに進行するとともに、これら本体材料層4,6が固溶化し、これらの接合強度がより向上する。
例えば、熱処理を行う場合には、加熱雰囲気は窒素雰囲気、アルゴン雰囲気などの不活性雰囲気(非酸化性雰囲気)、又は水素、アンモニア分解ガス等の還元性雰囲気であるのが望ましく、加熱温度は600℃〜1200℃であるのが望ましく、700℃以上900℃以下の範囲であるのがより望ましい。また、加熱時間は1時間以上3時間以下の範囲であるのが望ましく、1.5時間以上2.5時間以下の範囲であるのがより望ましい。このような条件で熱処理を行うことにより、第1の本体材料層4及び第2の本体材料層6の、溶融による変形を防止しながら、第1の本体材料層4と第2の本体材料層6との間の接合強度を向上させることができる。
(1-J) 次に、必要に応じて、芯材3が除去されることによって露出したステント本体2の縁部213に、丸みを付ける加工を施す。
この加工方法としては、前述した工程1-Gと同様、研磨加工、バレル研磨、電解研磨、化学研磨、ホーニング加工、電磁バレル研磨などが使用できる。
以上のようにして、図1、2に示すステント1が得られる。
なお、上述した説明では省略したが、各工程へ移行する前に、先の工程の後には、洗浄工程を設けることが望ましい。これにより、次の工程に不要な物質(不純物)を持ち込むことが防止され、ステント1の品質が向上する。
ステントの第2の実施形態
次に、本発明に係るステントの第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態のステント11は、中空部211に連通する複数の小孔214を有している点で、前述の第1の実施形態と相違している。なお、その他の構成は第1の実施形態と同様であるので、前述の第1の実施形態と同様の構成については、その説明を省略する。
図7,8に示すように、このステント11は、ステント本体2の一方の壁部215に、各線状部21の延在方向に点在する複数の小孔214を有しており、各小孔214は中空部211に連通している。
各小孔214は、ステント本体2の外周側へ向け、半径方向(図8に示すX方向)に開放している。
このステント11は、例えば小孔214が形成された壁部215が管状器官の内壁に対向するように、管状器官の内腔部に挿入・留置される。ステント11が内腔部に挿入・留置されると、中空部211に収容された薬剤などの充填物が、両端の小孔212とともに、この小孔214からも放出され、この薬剤などの放出が停止するまで、その治療効果などが持続する。
このようなステント11では、薬剤などの放出量及び放出期間(放出速度)が、中空部211の容積及び形状と、小孔212の大きさと、小孔214の大きさ、数及びピッチを調整することによって精密にコントロールできる。また、ステント11の装着部位と、小孔212の大きさと、小孔214の大きさ、数及びピッチを調整することによって、薬剤の放出部位を管状器官の特定の部位に限定できる(限局させられる)。そして、このステント11では特に、小孔214による調整が行えることによって、このようなコントロールをより精密に行える。従って、治療目的とする部位においてより高い治療効果などが得られる。
また、小孔214は、その横断面積が中空部211に向かって漸減する部分を有している。このような小孔214は、比較的簡単に形成できると共に、小孔214から比較的広範囲に充填物を放出させることができる。又、小孔214の軸線に対する、漸減する部分の傾斜を調整することで、比較的簡単に、充填物の放出量及び放出速度を調整できる。
以上のように、このステント1の薬剤などの放出量、放出速度、及び放出部位は、中空部211の容積及び形状と、小孔212の大きさと、小孔214の大きさ、数及びピッチによって制御される。従って、中空部211、小孔212及び小孔214のこれらパラメータは、薬剤などの所望の放出量及び薬剤放出速度、放出部位に応じて適宜設定されるが、以下に示すような範囲とするのが望ましい。
まず、中空部211の平均横断面積及び横断面形状、小孔212の横断面積及び横断面形状は、第1の実施形態の場合と同様である。
小孔214の平均横断面積は、0.10μm2以上0.002mm2以下の範囲であることが望ましく、0.20μm2以上0.001mm2以下の範囲であることがより望ましい。小孔214の横断面積が小さ過ぎると、薬剤の粘度などによっては薬剤が放出され難くなり、薬剤などの所望の放出量が得られない場合がある。また、小孔214の横断面積を前記範囲より大きくすると、小孔214の大きさによる放出量や放出部位の微少な制御が困難になる。
小孔214の横断面形状は、図10に示すような円形の他、例えば、楕円形、直方体、正方形、菱形、三角形、五角形、六角形などの多角形でもよい。
小孔214の横断面形状が円形の場合、その外径は5μm以上80μm以下の範囲であるのが望ましい。
小孔214のピッチ及び数は特に限定されず、薬物などの所望の放出量及び放出速度に応じて適宜選択する。
また、小孔214は、図7に示すようにストラット本体2の特定の箇所に偏在していてもよく、ストラット本体2の軸方向全域に亘って点在していてもよい。また、小孔214のピッチは、一定であっても、変化していてもよい。さらに、この小孔214は、ステント本体2の周方向(図8に示すY方向)全域に亘って点在していてもよく、特定箇所に偏在していてもよい。また、小孔214は、図7に示すようにステント本体2の外周側に形成されるものの他、ステント本体2の内周側に形成されるものであってもよい。また、小孔214は、図8に示すようにステント本体2の内周側又は外周側でステント本体2の半径方向(図8に示すX方向)に開放するものの他、ステント本体2の周方向(図8に示すY方向)に開放するものであってもよい。小孔214がステント本体2の周方向に開放するものであると、小孔214が管状器官の壁面に塞がれることなく、管状器官にできるだけ近い位置で、充填物を放出することができる。これら小孔214の形成態様は、治療の目的部位に応じて適宜選択するのが望ましい。
次に、ステント11の製造方法について説明する。
(2-A)〜(2-F) まず、前記工程(1-A)〜工程(1-F)を行い、芯材3の周面に、第1の本体材料層4、中空部用材料層51、第2の本体材料層6を形成した後、第1の拡散処理を行い、その後、開口20を形成する。
(2-G) 次に、図9(a)に示すように、第2の本体材料層6に、その延在方向に点在するように複数の小孔214を形成する。このとき、例えば、小孔214に対応する部分に、第2の本体材料層6を貫通し、第1の本体材料層4には到達しないような凹部を形成する。
この小孔214の形成方法としては、例えば、ドライエッチング法、ウェットエッチング法、電解エッチング法、放電加工、微粉ブラスト法、レーザー加工、マシニングセンターなどによる機械加工、彫刻機などによる彫刻加工などのうちの1種又は2種以上が使用できる。
(2-H) 次に、必要に応じて、ステント本体2の縁部213及び小孔の縁部216に丸みを付ける加工を施す。
この加工方法としては、例えば、研磨加工、バレル研磨、電解研磨、化学研磨、ホーニング加工、電磁バレル研磨などが使用できる。
(2-I)〜(2-K) 次に、前記工程(1-H)〜工程(1-J)を行い、芯材3及び中空部用材料層51を除去した後、第2の拡散処理を行い、その後、必要に応じて、芯材3が除去されることによって露出したステント本体2の縁部213に丸みを付ける加工を施す。
以上のようにして、図7、8に示すステント11が得られる。
なお、この場合も、第1実施形態と同様に、各工程へ移行する前に、先の工程の後には、洗浄工程を設けることが望ましい。これにより、次の工程に不要な物質(不純物)を持ち込むことが防止され、ステント11の品質が向上する。
ステントの第3の実施形態
次に、本発明に係るステントの第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態のステント12は、本発明のストラットによって形成されている点で、前述の第2の実施形態と相違している。なお、その他の構成は第2の実施形態と同様であるので、前述の第2の実施形態と同様の構成については、その説明を省略する。
本発明のストラット121は、図10に示すように、長尺状(線状)に形成されており、軸周りに巻回されることによって、ステント12(ステント本体2)を形成する。
ストラット121(線状部)の巻回形態は、特に限定されず、例えば、ストラット121を軸に対して一定方向に傾斜させながら巻回したコイル状、図11に示すように、コイル状に巻回したストラット121に、さらに、ストラット121を重ねて逆方向に巻回した網目状などが挙げられる。
ストラット121の平均横断面積及び横断面形状は、第2の実施形態の線状部21の場合と同様である。
また、このストラット121には、特に、その延在方向に沿うように中空部211が形成され、中空部211の両端は外部に開放されて小孔212を形成している。
また、このストラット121の一方の壁部215には、その延在方向に点在するように複数の小孔214が形成され、各小孔214は中空部211に連通している。
中空部の平均横断面積及び横断面形状、小孔の横断面積及び横断面形状、小孔の横断面積、横断面形状及び形成態様は、第2の実施形態の線状部の場合と同様である。
例えば、ストラット121の平均横断面積をS1[μm2]、中空部211の平均横断面積をS2[μm2]としたとき、S2/S1が0.01以上0.5以下の範囲であるのが好ましい。これにより、ストラット121の使用に必要な剛性を確保しながら、薬剤などの充填物の放出量、放出速度及び放出部位を、精密に制御できる。
このようなストラット121によって形成されたステント12は、各小孔214がステント本体2の外周側で半径方向に開放し、例えば小孔214が管状器官の内壁に対向するように、管状器官の内腔部に挿入・留置される。ステント12が内腔部に挿入・留置されると、中空部211に収容された薬剤などが、両端の小孔212とともに、この小孔214からも放出され、この薬剤などの放出が停止するまで、その治療効果などが持続する。
このようなステント12では、薬剤などの放出量及び放出期間(放出速度)を、中空部211の容積及び形状と、小孔212の大きさと、小孔214の大きさ、数及びピッチを調整することによって精密にコントロールできる。また、ステント12の装着部位と、小孔212の大きさと、小孔214の大きさ、数及びピッチを調整することによって、薬剤の放出部位を管状器官の特定の部位に限定できる(限局させられる)。そして、このステント12では、特に、小孔214による調整が行えることによって、このようなコントロールをより精密に行える。従って、治療目的とする部位においてより高い治療効果などが得られる。
なお、以上のようなステント12の形成に用いられるストラット121は、前記第2の実施形態におけるステントの製造方法において、工程(2-C)で、中空部用材料層を螺旋状のパターンとし、工程(2-F)で、この中空部用材料層が形成されていない部分の一部を除去して、螺旋状のパターンを残存させることによって、螺旋状に巻回された巻回体として製造できる。
ステントの第4の実施形態
次に、本発明に係るステントの第4の実施形態について説明する。
第4の実施形態のステント13は、ステント本体2の中心軸に向かって凹没する凹没部22aを有すると共に、凹没部22aに対応する位置に小孔214が形成されている点で、前述の第2の実施形態と相違している。なお、その他の構成は第2の実施形態と同様であるので、前述の第2の実施形態と同様の構成については、その説明を省略する。
図12に示すように、このステント13は、各線状部21に、それぞれ、その交点及び/又は途中に、ステント本体2の中心軸に向かって凹没する凹没部22aが形成されている。ここで、複数の凹没部22aのうち、ステント本体2の周方向で隣り合うものは、ステント本体2のほぼ同一の横断面(中心軸に対してほぼ垂直な方向での断面)上に配置されている。すなわち、ステント本体2の軸線に対しほぼ垂直な平面上で、ステント本体2の周方向にわたって、ステント本体2が凹没している。これにより、ステント本体2(ステント13)に対して、優れた軸方向の柔軟性(可撓性)を付与できる。また、凹没部22aを設けることにより、ステント本体2の外面側に凹凸が形成されるので、管状器官の内面に対する滑りが防止され、ステント13を管状器官の内腔部内により確実に固定できる。
また、図12に示すように、凹没部22aに対応する位置に小孔214が設けられているので、使用状態時に、小孔214が管状器官の内壁に対向していても、小孔214から薬剤などを比較的広範囲(特に、ステント11の周方向)に放出できる。
なお、本発明のステントは、上述の図示例のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは無論である。
例えば、第2の実施形態のステントは小孔212を有していないものであってもよく、また第3の実施形態のステント及びストラットは小孔212又は小孔214のいずれかを有していないものであってもよい。
また、第4の実施形態のステントは、ステント本体が中心軸とは反対方向に凹没して凹没部を形成していてもよい。また、複数の凹没部22aのうち、ステント本体2の周方向で隣り合うものは、ステントのほぼ同一の横断面上に位置せずに、ステント本体の周面に螺旋を描くように並んで設けられていてもよい。
本発明に係るステントの第1の実施形態を示す側面図。 図1中に示すA-A線での断面図。 図1に示すステントの製造方法を説明する図。 図1に示すステントの製造方法を説明する図。 図1に示すステントの製造方法を説明する図。 図1に示すステントの製造方法を説明する図。 本発明に係るステントの第2の実施形態を示す側面図。 図7中に示すB-B線での断面図。 図7に示すステントの製造方法を説明する図。 本発明に係るストラットを示す斜視図。 本発明に係るステントの第3の実施形態を示す側面図。 本発明に係るステントの第4の実施形態を示す側面図。
符号の説明
1,11,12,13……ステント
2……ステント本体
10……担体
20……開口
21……線状部(ストラット)
211……中空部
212……小孔
213……縁部
214……小孔
215……壁部
216……縁部
22a……凹没部
3……芯材
4……第1の本体材料層
41……界面
5……材料層
51……中空部用材料層
6……第2の本体材料層
121……ストラット(線状部)

Claims (21)

  1. 生体の管状器官の内腔部に挿入・留置して使用されるステントを形成するための線状のストラットであって、
    ストラットの内部に形成された中空部と、
    該中空部と外部とを連通する小孔とを有していることを特徴とするストラット。
  2. ステントの使用状態時に、前記中空部内に充填物が充填され、その充填物を前記小孔からステントの外部へ徐々に放出するようになっていることを特徴とする請求項1に記載のストラット。
  3. 前記充填物は、薬剤、細胞、及び生物由来物質のうちの少なくとも1つを含むものであることを特徴とする請求項2に記載のストラット。
  4. 前記中空部には、前記充填物が担体に担持された状態で収容されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のストラット。
  5. 前記担体は、多孔質体であることを特徴とする請求項4に記載のストラット。
  6. 前記担体は、体液との接触により徐々に溶解する物質であることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のストラット。
  7. ストラットの外形の平均横断面積をS1[μm2]、前記中空部の平均横断面積をS2[μm2]としたとき、S2/S1が0.01以上0.5以下の範囲であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のストラット。
  8. 前記中空部は、ストラットの長手方向に沿って存在していることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のストラット。
  9. 前記小孔は、ストラットの外壁を貫通して形成されたものであり、前記小孔は、ストラットの長手方向に沿って複数点在していることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のストラット。
  10. 前記小孔は、前記中空部がストラットの長手方向での両端のうちの少なくとも一方で外部に開放するように形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のストラット。
  11. 前記小孔は、その横断面積が前記中空部に向かって漸減する部分を有することを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のストラット。
  12. ストラットの外形の横断面形状は、多角形状をなしていることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載のストラット。
  13. ストラットの外形の横断面における角部のうちの少なくとも一部は、丸みを帯びていることを特徴とする請求項12に記載のストラット。
  14. ストラットは、Au、Pt、Ta、Rh、Ru、Pd、Nb、Os、Ir、Agよりなる郡から選択された少なくとも1種又はこれらのうち少なくとも1種を含む合金を主材料として構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載のストラット。
  15. ストラットは、Ni・Ti合金を主材料として構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載のストラット。
  16. 請求項1乃至請求項15のいずれか1項に記載のストラットを用いて形成されたことを特徴とするステント。
  17. 生体の管状器官の内腔部に挿入・留置して使用され、網目構造を有すると共に全体形状がほぼ筒状をなすことを特徴とする請求項16に記載のステント。
  18. 生体の管状器官の内腔部に挿入・留置して使用され、網目構造を有すると共に全体形状がほぼ筒状をなすステント本体を有するステントであって、
    前記ステント本体は、前記ステント本体にその周面に沿うように形成された中空部と、該中空部と外部とを連通する小孔とを有していることを特徴とするステント。
  19. 使用状態時に、前記中空部内に充填物が充填され、その充填物を前記小孔からステントの外部へ放出するようになっていることを特徴とする請求項18に記載のステント。
  20. 前記小孔は、前記ステント本体の半径方向に開放したものであり、前記小孔は、前記ステント本体の周面の少なくとも一部に複数点在していることを特徴とする請求項16乃至請求項19のいずれか1項に記載のステント。
  21. 前記小孔は、前記ステント本体の周方向に開放したものであり、前記小孔は、前記ステント本体の周面の少なくとも一部に複数点在していることを特徴とする請求項16乃至請求項20のいずれか1項に記載のステント。
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