JP2002523152A - 予備成形ワイヤ・ガイド - Google Patents
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Abstract
Description
細には、本発明はワイヤ・ガイドに関する。
ルに装着した拡張バルーンを使用して、閉塞または狭窄した血管を拡張し、再開
する医療処置は、1970年代にAndreas Greuntzigが開拓した。この新しい処
置の冠状動脈版である経腔的冠状動脈血管形成術(PTCA)は、間もなく罹患
した冠状動脈疾患を治療する非常に効果的な方法として認識されるようになった
。その後、血管形成術は、腎動脈狭窄症を治療する標準的方法となった。経腔的
腎動脈血管形成術(PTRA)は、合併症の割合が低く、現在では腎動脈狭窄症
の治療としてほとんど外科手術に取って代わった。腎動脈狭窄症は、動脈性高血
圧、腎不全、または心不全と診断された患者に関連する共通の要因である。
部位まで誘導カテーテルを経皮的に導入し、次に血管の口と係合させる。ワイヤ
・ガイドは、誘導カテーテルおよび口を通して供給し、そこで血管の損傷に配置
する。最後に、バルーン・カテーテルをワイヤ・ガイド上に導入し、損傷に配置
して、血管を拡張する。バルーン拡張後にステントも配置して、損傷の再狭窄を
防止することが、ますます増加している。バルーン・カテーテルを治療部位に配
置する1つの方法は、「プッシュ・プル」技法として知られ、この方法では、医
師が誘導カテーテルにわずかな前方への圧力を加えながら、誘導カテーテルを通
してバルーン・カテーテルを前進させる(「プッシュ」)。それと同時に、助手
がワイヤ・ガイドの近位端を保持し、穏やかに牽引する(「プル」)。カテーテ
ルの前進中は、ワイヤ・ガイドが治療部位から外れないよう注意しなければなら
ない。これは、腎動脈が比較的短く、大動脈に対して腎動脈が鋭角であるので、
特に腎臓処置の間の問題である。
TRAに既存のワイヤ・ガイドを使用する場合、困難を生じる。多くの医師は、
曲がりくねった血管の処理を容易にし、小さく繊細な冠状動脈への外傷を最小に
するよう設計された、冠状動脈処置用に開発されたワイヤ・ガイドを選択する。
可撓性が必要とされるため、冠状動脈ワイヤ・ガイドは、通常、PTRAに望ま
れる剛性が欠けている。ワイヤ・ガイドの剛性を高くすると、ワイヤ上でカテー
テルによる追跡を向上させることができる。しかし、剛性のワイヤ・ガイドは、
操作中に脈管構造に、血管を穿孔したり、大動脈から腎血管への取出口を傷つけ
たりする可能性がある力を加えることもある。ワイヤ・ガイドは、処置の間に上
下方向の応力を多く受け、これを血管壁に伝達する。これら同じ応力は、往々に
して、ワイヤ・ガイドの遠位端が開口部から外れる原因となり、カテーテルを引
き抜いて、ワイヤ・ガイドを再度導入する必要がある。ワイヤ・ガイドが適正な
角度で血管の口に入ると、応力を受けるのはカテーテルであり、したがって脆弱
な血管を保護する。さらに、直線ワイヤの操作中にその部位にある典型的な応力
は、血管壁から血栓を切り取り、往々にして塞栓および関連の深刻な合併症を招
くこともある。
対して非外傷性である可撓性先端部分と、腎動脈などの血管と、その分岐元であ
る動脈との取出角度に近い予備成形曲りを含む近位端とを有する例示的な予備成
形ワイヤ・ガイドで、以上の問題が解決され、技術的進歩が達成される。適正な
解剖学的予備成形曲りを有するワイヤ・ガイドを作成することにより、血管に外
傷を与える危険が大幅に低下する。本発明の関連する利点は、特に狭窄障害が存
在する場合に、口のすぐ内側に形成されることが多い血栓が移動する危険が低下
することである。直線ワイヤは、前進するカテーテルで作成した口への曲がり角
で力の多くを受け、その力の多くを血管の壁に伝達する可能性がある。ワイヤ・
ガイドに曲りを形成することにより、ワイヤ上を追跡するカテーテルから生じる
力がカテーテル自体にかかり、傷害または血栓の破壊が生じる可能性がある血管
壁にはかからない。ニチノールは、超高温での焼き鈍し、またはワイヤに過剰な
応力を加える冷間加工によって永久形成することができる。血管を保護するため
に剛性がさらに高い曲り区画を作成するため、ニチノール・マンドレルの方が、
カテーテルの追跡力に対する抵抗力が低い焼き鈍しの実施態様より好ましい。
点は、ワイヤ上でカテーテルが前進する間、血管内で器具を維持するアンカとし
て働くワイヤ・ガイドの部分を提供することである。直線ワイヤ・ガイドは、カ
テーテルが治療部位まで追跡する過程で、外れる可能性が非常に高くなる。
が、中実のワイヤ・マンドレル上に取り付けたばねコイル・ワイヤを含む。非常
に可撓性の非外傷性先端と、より剛性が高いマンドレル間の遷移は、血管内でマ
ンドレルの固定部分が存在できるために使用できる長さが短く、適切な固定状態
を維持するためにマンドレルに十分な剛性が必要であるので、典型的なワイヤ・
ガイドと比較すると相対的に突然である。マンドレル・ワイヤに形成した30&d
eg;から150°の好ましい範囲を有する曲りにより、ワイヤ・ガイドは、患
者の特定の解剖学的形状に応じ、上位からのアプローチを使用しても下位からの
アプローチを使用しても、腎動脈または静脈の口により簡単に入ることができる
。曲り角度のより好ましい範囲は45°から135°であり、最も好まし
い範囲は60°から120°である。腎血管へのアクセス能力が改良され
たので、誘導カテーテルを使用してワイヤ・ガイドを配置する必要性を低下させ
ることができ、したがってその手順のステップおよびそれに伴う危険性がなくな
る。
りを保持するのに十分な剛性があり、ワイヤ上でカテーテルを供給する間に、ワ
イヤ・ガイドを血管内に固定しておくことができる。本発明の好ましい実施態様
では、マンドレル・ワイヤは、ニッケル・チタン(Ni−Ti)合金(ニチノー
ルとして市販されている)などの超弾性材料で作成する。マンドレルの曲りは、
ワイヤがオーステナイト状態にある間に、これに機械的に応力をかけて(冷間加
工)可塑変形させ、少なくとも部分的な局所的マルテンサイト領域を生成するこ
とにより形成する。ニチノール・ワイヤは、比較的薄くしながら、なお予備成形
した曲りおよび必要な剛性を保持するよう作成することができる。マンドレルに
可能な他の材料には、ステンレス鋼、チタン、またはタンタルなど、生体適合性
の弾性金属がある。ニチノール・ワイヤを冷間加工して元の形状を可塑変形させ
ることの潜在的な利点は、ワイヤ・ガイドおよび他の医療器具の製造業者に十分
に理解されていなかったが、標準的な焼き鈍し法に対して主に2つの利点がある
。第1は、曲げ応力を加えた場合における器具の挙動の差に関する。応力を加え
ないと、焼き鈍したワイヤ・ガイドは、湾曲した領域でも完全にオーステナイト
状態にある。器具の長さの任意の箇所に十分な応力を加えると、オーステナイト
材料の面心結晶は、応力が除去されるまで、マルテンサイトに移行する。したが
って、焼き鈍したワイヤ・ガイドの曲りおよび直線部分は、非常に似た屈曲特性
を有する。これに対して、冷間加工したワイヤ・ガイドは、その長さに沿ってオ
ーステナイトとマルテンサイト両方の領域で構成される。その結果、冷間加工し
た腎臓ワイヤ・ガイドの予備形成した曲りは、少なくとも部分的にマルテンサイ
ト状態のままであり、オーステナイトからマルテンサイトへの変態中に生じる珍
しい超弾性現象を呈さない。
様の可撓性先端部分は湾曲した形状を有する。例示的実施態様の「J字」形先端
は、ワイヤ・ガイドが腎静脈に前進する間、血管および繊細な組織を保護する。
湾曲した形状の先端は、さらに簡単に撓み、剛性マンドレル・ワイヤが危険な量
の力を血管壁に加えるのと防止する。可撓性先端から剛性マンドレルへの遷移は
、ばねコイル先端を、テーパが開始する点でマンドレルのテーパ先端にはんだ付
けすることによって達成される。マンドレルのテーパ状の遠位端は、コイル状部
分が重複し、遠位端に向かって剛性の程度が低下する。
ドのマンドレルにポリマー・コーティングを加える。ポリテトラフルオロエチレ
ン(PTFE)が好ましい材料であるが、代替材料としてSLIP−COAT(
登録商標)(Sterilization Technical Services, Inc., Rush, NT)などの親水
性コーティング、さらに他の滑性コーティングまたはコーティング材料を使用し
てもよい。
態様の側面図を示す。ワイヤ・ガイド10は、マンドレル11と、ワイヤ・ガイ
ドの遠位先端30から近位方向に延在する先端部分12、好ましくは可撓性の先
端部分12との両方を含む。好ましい実施態様では、マンドレル11は、ワイヤ
・ガイドの全長に延在し、可撓性先端部分12の遠位端25がワイヤ・ガイドの
遠位先端30から可撓性先端部分12の近位端26へ、およびはんだ接合部13
へと延在する。マンドレル11は、予備成形した曲り14を含み、これはワイヤ
・ガイドの遠位部分27が開始する印である。遠位部分27に角度をつけること
により、腎動脈の口へのワイヤ・ガイドの進入が容易になる。遠位部分27はア
ンカーとなり、配置した後にワイヤの外れを防止するのに役立つ。ワイヤ・ガイ
ドは、腎静脈が関与する処置のために解剖学的にも形成されているが、その一般
性ははるかに低い。大動脈からの腎動脈の分岐は様々な角度がある。したがって
、ワイヤ・ガイドは、患者の解剖学的構造の正常な変動に対応するため、様々な
曲げ角度で入手できることが想定される。追加の要素は、大腿動脈を介した下位
からのアプローチ(好ましい)または上腕のアクセス部位を介した上位からのア
プローチを用いて、ワイヤ・ガイドを導入できることである。ワイヤ・ガイドの
曲げ角度は、30°から150°の範囲が可能で、45°から135&
deg;がさらに好ましい。第1の例示的実施態様の遠位部分27は、ワイヤ・ガイ
ド10の縦軸28に対して約60°の角度15で曲げる。図4に図示した第
2の実施態様は、約120°の角度15を有する予備成形曲りを有する。こ
れらの2つの実施態様は、ともに、腎動脈にアクセスする最も一般的な、したが
って最も好ましい角度範囲を表す。第3の好ましい実施態様が図5に図示され、
ここでワイヤ・ガイド10の遠位部分27は90°の角度で形成される。
マンドレル11の部分は、図3で示すように、マンドレルの芯18と、ポリテト
ラフルオロエチレン(PTFE)などの極度に薄いポリマー外部コーティング1
9とで構成される。代替コーティングには、SLIP−COAT(登録商標)ポ
リマー(Sterilization Technical Services, Inc., Rush, NY)などの親水性材
料、または滑性を増加させるよう表面処理した他のポリマーがある。マンドレル
の芯18は、商業的に知られニチノールとして入手可能なNi−Ti合金など、
超弾性特性を有する材料を含む。ニチノールは、ほぼ等しい割合のニッケルとチ
タンで構成され、合金の物理的特性に影響を与えるバナジウム、クロミウム、ま
たは鉄などの他の金属を少量拭くんでもよい。この用途にとって好ましいニチノ
ールの配合は、体温より低い、最も好ましくは通常の室温より低いマルテンサイ
トからオーステナイトへの変態温度を有する。超弾性合金は、応力付与時に所定
の形状に復帰する驚くべき能力のため、この用途にとて優れた材料となる。ステ
ンレス鋼および他の非超弾性材料を使用することができるが、弾性が低下する。
ワイヤ・ガイドの形状が、これを使用する解剖学的部位に適合する本発明のケー
スでは、操作中に通常の金属ワイヤで生じる可能性がある可塑変形が、器具の効
力に影響することがある。ニチノールに加えて、Cu−Al−Ni、Cu−Al
−Zi、およびCu−Ziなどの超弾性または疑似弾性の銅合金を、代替ワイヤ
・ガイド材料として使用可能である。ワイヤ・ガイドの好ましい直径は、約.0
10から.035インチ(0.25〜0.89mm)の範囲であり、単一直径の
ワイヤ・ガイドを使用する場合は、大部分がニチノールの金属芯18で構成され
た約.018インチ(0.46mm)の直径が概ね好ましい。別の実施態様は、
マンドレル11の直径を例えば.023インチ(0.64mm)と大きくし、先
端12を.018インチ(0.46mm)と細くする。マンドレルが大きくなる
と、腎血管内に配置するための位置的支援が向上し、遠位部分27を細くすると
、ほぼ非外傷性の先端が提供されるので有利である。コーティング19は、例示
的実施態様では約.003±.001インチ(0.08±0.03
mm)の厚さであり、摩擦係数を低減し、血管内または誘導カテーテルを使用す
る場合はその中でのワイヤ・ガイドの操作を容易にする働きをする。
イヤに所望の曲りを生成するには、特殊な製造技術が必要である。ニチノールを
所望の形状に形成する標準的方法が、米国特許第5,597,378号公報およ
び同第4,665,906号公報に記載されている。基本的手順は、所定の時間
だけ極端な熱を加えながら、器具を所望の最終形状に維持する。焼き鈍し温度で
ワイヤ・ガイドに応力を加えると、曲線がオーステナイト状態に「ロック」され
る。焼き鈍したワイヤ・ガイドを撓ませると、オーステナイト材料が局所的にマ
ルテンサイトに一時的に移行する。これは応力誘導マルテンサイト(SIM)と
して知られる。焼き鈍しは、本発明の特定の曲げを生成するのに実行可能な方法
であるが、好ましい方法は、ワイヤ・ガイドを冷間加工する、つまり十分な機械
力を加えて、予備成形した曲りの領域内でニチノールの結晶構造の一部をオース
テナイトからマルテンサイトへと永久的に移行させることによって、ワイヤ・ガ
イドを成形し直すことである。オーステナイト・ニチノールは弾性が高いので、
必要が程度まで器具を永久変形させるのに必要な応力は、非常に大きい。ニチノ
ール・ワイヤを冷間加工する1つの方法は、ワイヤを保持してピンを含む取付具
または形成工具を使用し、ピンの周囲でワイヤを最終的角度よりはるかに急な角
度へと変形させることである。ピンの直径、取付具内でのワイヤの位置、および
加える力の程度が、その結果生じる曲りの急な程度を決定する。所定のワイヤお
よび取付具のパラメータを使用することにより、このような形成工具を使用して
ニチノール・ワイヤに過剰な応力を加え、予測可能な曲げ角度を達成することが
可能である。
チノール35および36から作成した同様のワイヤの一般化した応力歪み曲線3
5および36をグラフで示す。冷間加工したニチノール・ワイヤ35に応力37
を加えると、歪み39の増加に対して初期抵抗38がある。冷間加工ニチノール
の曲線のある点40で、さらなる応力により、歪みがより直線的に増加するよう
になる。焼き鈍したニチノールの曲線36は、従来通りのSIM応力歪み曲線を
呈し、ここでは、曲線の部分41によって示される歪みへの初期抵抗の後、材料
は、曲線の部分42で示す応力誘発マルテンサイト相に入る。このSIM相の間
、器具は、加える追加的応力を最小限にしても撓み(歪み)続けることができる
。曲線43の特定の点で、材料の応力と歪みとの関係は、はるかに直線的になる
。両方のプロセスで、ニチノールの超弾性特性を有する器具が生成されるが、焼
き鈍した器具の予備成形曲りは、応力が加わると非常に可撓性になり、相変化を
起こす。冷間加工した器具の余技成形した曲りの方が剛性が高く、腎動脈へのア
ンカとして、およびカテーテルを誘導する軌道としての二重の機能のため、腎臓
のワイヤ・ガイドには理想的である。可撓性の増加は、特定の医療用途では有利
になり得るが、より可撓性が高い焼き鈍しワイヤ・ガイドは、PTRAバルーン
・カテーテルがガイド上を追跡すると、血管から外れる可能性も高くなる。本発
明のワイヤ・ガイドの曲りを冷間加工することの第2の利点は、在庫のポリマー
・コーティングしたニチノールを使用して、完成した器具を製造できることであ
る。焼き鈍したワイヤ・ガイドを作成するには高温が必要なために、予めコーテ
ィングしたワイヤの在庫品を使用することができない。というのは、ポリマーの
コーティングが、焼き鈍しプロセスに使用する温度に耐えられないからである。
つまり、製造業者は、ほぼ全てのコーティングまたは処理を最終ステップとして
実施しなければならない。冷間加工では、製造業者は予めコーティングしたニチ
ノール・ワイヤの在庫品を自由に仕入れ、任意の用途のために在庫品または既存
の直線のワイヤ・ガイドの形状を簡単に改造することができ、それを低コストで
実行する。
イドの導入および配置中に、血管に外傷を与えず、繊細な組織に損傷を与える可
能性を非常に低下させた遠位先端30を提供する。例示的実施態様では、可撓性
先端部分12は、巻線が密着したばねコイル・ワイヤ16の区画を備える。プラ
チナのワイヤを使用して、X線透視装置で明瞭に見える器具の遠位端を作成する
。他に可能な放射線不透過性材料には、金、タンタル、またはタングステンがあ
る。ステンレス鋼などの放射線透過性材料も使用することができる。画像形成が
劣るという欠点は、ステンレス鋼のコイルの先端に、またはそれと巻き合わせて
、第2の放射線不透過性材料をステンレス鋼と組み合わせて使用すると、克服す
ることができる。表面処理を用いて、コイルを放射性不透過性にするか音波を発
生するようにすることもできる。コイル状の可撓性部分の遠位先端30は、はん
だの先端で終了し、これは、外傷の可能性を最小にするよう、丸い形状に研削さ
れてからバフ研磨される。コイル状の可撓性部分をマンドレルと接合するはんだ
接合部13は、米国特許第5,242,759号公報に詳細に記載されている。
イドから生じる外傷の可能性を低下させるため、曲線31を含む。例示的実施態
様では、曲線31は、「J字」または「牧羊者の杖」など、フック形の先端29
を備える。可撓性部分の遠位先端30をワイヤ・ガイドの遠位端25から離すよ
う配向すると、先端が接触すると屈曲するよう作成されている場合でも、前方に
向いた先端によって加えられる可能性がある集中した力と比較して、組織への損
傷に対する保護の程度が上がる。図2は、抵抗に遭遇すると遠位先端30を横方
向に撓ませる約45°の曲線31を含む、非外傷性の代替可撓性先端部分1
2を示す。
分12の拡大部分側断面図を示す。図示の好ましい実施態様では、マンドレル1
1の一方の端部分20はテーパ状の遠位部分20を含み、テーパは、コイル状の
可撓性先端部分12がマンドレルにはんだ付けされた点13で開始する。テーパ
は、マンドレルの遠位端にはんだ付けされた遠位先端30まで続く。テーパは、
ニチノール新18の心なし研削を実施することによって作成され、これは既存の
PTFEコーティングも除去するプロセスである。好ましい実施態様では、テー
パ状遠位部分20の直径の減少は、全長にわたって漸進的である。あるいは、全
体的なテーパは、テーパ部分と直線部分と系列を交互にした階段状の方法で達成
することができる。テーパにより、ワイヤ・ガイドの外径が全長にわたって一定
になるよう、可撓性部分をコーティングしたマンドレル・ワイヤと比較的面一に
取り付けることができるとともに、ワイヤ・ガイドの可撓性部分の可撓性程度を
上げることができる。可撓性部分がマンドレル芯より小さい直径を有する実施態
様では、マンドレルのテーパは通常、可撓性部分の取付点より前で開始する。可
撓性部分は、マンドレルの遠位端にはんだ付けすることができるが、通常は可撓
性部分がマンドレルに固定されたままであるよう、標準的な安全ワイヤが必要と
なり、その結果、先端の可撓性が均一で、これよりはるかに剛性が高いマンドレ
ル・ワイヤが前進すると、患者をそれほど保護しない。可撓性先端部分12のコ
イル状ワイヤ16は、形成されたテーパ状遠位部分20の形状をとり、それ以外
は器具の遠位端に直線区画を備える。ワイヤ・ガイドの遠位端25に「J字」形
フック29などの曲線31の作成は、マンドレル(図1に図示)の解剖学的に予
備成形した曲り14と同様の方法で達成される。芯がニチノールを含む場合、テ
ーパ状遠位部分20は、形成工具上でワイヤに過剰な応力を加えて所望の最終的
な予備成形曲りを作成することにより、曲線31に形成する。より近位側の解剖
学的に予備成形した曲り14と同様、テーパ状ニチノール部分20の遠位曲り3
2は、機械的応力のため、少なくとも部分的に局所化した相変化を経験する。同
様に、テーパ状部分の遠位曲り32は、熱と機械的応力の組合せによって生成さ
れた応力誘発マルテンサイトとは構造が異なるが、後者の技術も遠位曲り32を
形成する代替方法である。遠位端にコイル状可撓性先端がある、つまり放射線不
透過性を与え、器具の遠位部分がマンドレル部分と同じ直径を持てるようにする
と、幾つか利点があるが、コイル状部分がないワイヤ・ガイドは使用可能な代替
実施態様を提供する。主要な要件は、遠位部分が、テーパ状にするか、他の構造
的変形によって、組織に対して非外傷性であるのに十分な可撓性を有することで
ある。
に配置した本発明のワイヤ・ガイド10の部分断面図を示す。図示のように、ワ
イヤ・ガイドの遠位部分27は、右腎24に供給する腎動脈23内に固定される
。マンドレル部分の予備成形曲り14は、この特定の実施態様では90°の
角度であり、大動脈33が腎動脈に流れ込む管口22に位置する。ワイヤ・ガイ
ドの可撓性先端部分12は、腎動脈23内で管口22の遠位側にあり、通常は、
腎動脈が分岐して小葉間動脈34を形成する場所より近位側の点まで延在する。
ワイヤ・ガイドの遠位部分27は、約3から13cmの長さで、大部分の患者に
は約7cmが最も好ましいが、PTRAカテーテル21をワイヤ上に供給して腎
動脈の狭窄17を拡張する場合に、外れないための堅固なアンカーを提供する。
これは、前進するカテーテルが管口22に近づくにつれて、特に必須要件となる
。
面図である。
図である。
実施態様の部分概要断面図である。
成した同様のワイヤの一般化した応力歪み曲線を示す特性図である。
Claims (20)
- 【請求項1】 (a)マンドレル(11)と、 (b)マンドレルの少なくとも一
方の端部分(20)の周囲に配置された先端部分(12)とからなり、 前記マ
ンドレル(11)が、血管内にワイヤ・ガイドを固定するための、自身に沿って
配置された少なくとも1つの予備成形曲り(14)を有する、ことを特徴とする
ワイヤ・ガイド。 - 【請求項2】 前記先端部分が可撓性であり、これにより血管に導入した場
合に、該血管に対して非外傷性であり、 前記少なくとも一方の端部分がマンド
レルのテーパ状遠位部分(20)からなり、 前記先端部分がマンドレルのテ
ーパ状遠位部分に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載のワイヤ・ガイ
ド。 - 【請求項3】 前記可撓性先端部分が、ばねコイル・ワイヤ(16)を含む
、ことを特徴とする請求項2に記載のワイヤ・ガイド。 - 【請求項4】 前記可撓性先端部分が湾曲した形状(31)を含む、ことを
特徴とする請求項2に記載のワイヤ・ガイド。 - 【請求項5】 前記可撓性先端部分がフック形状(29)を含む、ことを特
徴とする請求項4に記載のワイヤ・ガイド。 - 【請求項6】 前記マンドレルが超弾性合金を含む、ことを特徴とする請求
項1に記載のワイヤ・ガイド。 - 【請求項7】 前記超弾性合金がニッケル・チタン合金である、ことを特徴
とする請求項6に記載のワイヤ・ガイド。 - 【請求項8】 前記予備成形した曲りが、局所的なオーステナイト領域を含
み、マンドレルの冷間加工からマルテンサイト領域が生成される、ことを特徴と
する請求項7に記載のワイヤ・ガイド。 - 【請求項9】 前記マンドレルが、ポリマー・コーティング(19)を更に
含む、ことを特徴とする請求項1に記載のワイヤ・ガイド。 - 【請求項10】 前記予備成形曲りが、マンドレルの縦軸(28)に対して
30から150度の角度(15)を形成する、ことを特徴とする請求項1に記載
のワイヤ・ガイド。 - 【請求項11】 前記予備成形曲りが、マンドレルの縦軸(28)に対して
45から135度の角度(15)を形成する、ことを特徴とする請求項1に記載
のワイヤ・ガイド。 - 【請求項12】 前記予備成形曲りが、マンドレルの縦軸(28)に対して
60から120度の角度(15)を形成する、ことを特徴とする請求項1に記載
のワイヤ・ガイド。 - 【請求項13】 (A)ばねコイル状ワイヤ(16)を含む可撓性先端部分(
12)と、 (B)超弾性合金からなるマンドレル(11)と、 (C)ワイヤ・ガイ
ドを第1の血管に固定するための、予備成形曲りを越えて延在するワイヤ・ガイ
ドの遠位部分(27)とからなり、 前記マンドレルがテーパ状遠位部分(20
)を有し、 前記可撓性先端部分が前記テーパ状遠位部分に取り付けられており
、 前記マンドレルが単一の予備成形曲り(14)を有し、 前記予備成形曲り
が、その中に配置されると、第2の血管に対して第1の血管の分岐角度に近似す
る、ことを特徴とするワイヤ・ガイド。 - 【請求項14】 前記超弾性合金がニッケル・チタン合金である、ことを特
徴とする請求項13に記載のワイヤ・ガイド。 - 【請求項15】 前記予備成形曲りが、マンドレルの冷間加工によって生成
されたマルテンサイト・ニチノールを含む、ことを特徴とする請求項14に記載
のワイヤ・ガイド。 - 【請求項16】 前記マンドレルが、ポリマー・コーティング(19)を更
に含む、ことを特徴とする請求項13に記載のワイヤ・ガイド。 - 【請求項17】 前記予備成形曲りが、マンドレルの縦軸(28)に対して
30から150度の角度(15)を形成する、ことを特徴とする請求項13に記
載のワイヤ・ガイド。 - 【請求項18】 前記予備成形曲りが、マンドレルの縦軸(28)に対して
45から135度の角度(15)を形成する、ことを特徴とする請求項13に記
載のワイヤ・ガイド。 - 【請求項19】 前記予備成形曲りが、マンドレルの縦軸(28)に対して
60から120度の角度(15)を形成する、ことを特徴とする請求項13に記
載のワイヤ・ガイド。 - 【請求項20】 (i)ばねコイル状ワイヤ(16)を含む可撓性先端部分(
12)と、 (ii)超弾性合金からなるマンドレル(11)と、 (iii)ワイヤ・
ガイドを固定するための、予備成形曲りを越えて延在する遠位部分(2)とから
なり、 前記可撓性先端部分が非外傷性曲線形状(31)を有し、 前記マンド
レルがテーパ状遠位部分(20)を有し、 前記可撓性先端部分がテーパ状遠位
部分に取り付けられており、 前記マンドレルが、マンドレルの縦軸(28)に
対して45から135度の角度(15)を有する単一の予備成形曲り(14)を
含み、 前記マンドレルが、ポリマー・コーティング(19)を更に有し、 前
記予備成形曲りが、マンドレルの冷間加工によって生成された局所的オーステナ
イト領域を含む、ことを特徴とするワイヤ・ガイド(10)。
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