JP5072571B2 - ケーブル弛み防止吊り車 - Google Patents

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Description

この発明は、通信ケーブルなどの敷設の際に用いられるケーブル吊り車に関し、特に電気制御を用いることなくケーブルの過度の弛みを防止することが可能なケーブル弛み防止吊り車に関する。
通信ケーブルなどの敷設作業において、複数の電柱間にケーブルを延線する場合は、ケーブルドラム側から引出されたケーブルを各電柱に取付けられた吊り車に支持させ、ケーブルの先端側を巻取り装置により巻取るようにしている。図13は、従来における通信ケーブルの敷設作業におけるケーブルの延線の状況を示しており、各電柱1a〜1dの上部には、吊り車4がそれぞれ取付けられている。ケーブルドラム2から引出された通信ケーブル5は、各吊り車4に支持された状態で巻取り装置3により巻取られるようになっている。この場合、ケーブルドラム2のケーブル送り出し量と巻取り装置3におけるケーブル巻取り量が同じであれば、電柱1a〜1d間でケーブル5の弛みは生じない。しかし、巻取り装置3の巻取り量に対してケーブルドラム2のケーブル送り出し量が多い場合は、図14に示すように、電柱間で通信ケーブル5の大きな弛みが生じ、通信ケーブル5が通行車両6などと干渉するというおそれがある。
そこで、ケーブルの敷設時におけるケーブルの過度の弛みを防止するようにした敷設工法が従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。この敷設工法では、ケーブルの延線方向と逆方向の張力を与えてケーブルの垂れ下がりを防止している。
特開2002−17011号公報
しかし、特許文献1の敷設工法は、電気的制御を用いてケーブルの張力を調整するので、次のような問題が存在する。すなわち、電気制御による張力調整の場合は、信号処理の関係からケーブルの張力調整動作に遅れが生じやすく、応答よくケーブルの弛み調整を行うことが難しい。また、電気制御による張力調整の場合は、電源のない場所で使用することができないという問題がある。通信ケーブルなどの敷設は、都市に限らず電源のない山間部などでも必要なことから、電気制御を用いることなくケーブルの弛みを自動調整することが要求される。
そこでこの発明は、電気制御を用いることなくケーブル敷設時におけるケーブルの弛みを自動調整し、ケーブルの過度の弛みを確実に防止することが可能なケーブル弛み防止吊り車を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、ケーブルを支持し該ケーブルを軸方向に移動させるための滑車と、ケーブルを支持し該ケーブルを軸方向に移動させるための滑車と、前記滑車を回転自在に保持するとともに、前記滑車の上方に吊りボルトまたは吊り下げ用のフックからなる吊り下げ部を有し、前記吊り下げ部を介して電柱に吊下げ可能なフレームと、前記フレームに搖動可能に支持され、前記ケーブルの前記滑車からの送り出し側と接触し前記ケーブルの送り出し側の弛みを検知する揺動アームと、前記ケーブルの弛みによる前記揺動アームの揺動を機械的に伝達する動力伝達手段と、前記動力伝達手段によって駆動され前記ケーブルの弛みによる前記揺動アームの揺動量が所定値を超えた際に前記ケーブルの送り出し側と接触し前記ケーブルの軸方向の移動を抑制する制動手段と、を備え、前記制動手段は、対向する二つのブレーキ材を有し、前記搖動アームの搖動量が所定値を超えた際に、前記二つのブレーキ材で前記ケーブルを上下方向から挟み、前記ケーブルの制動を行う、ことを特徴とするケーブル弛み防止吊り車である。
この発明によれば、ケーブルの滑車からの送り出し側の弛みが揺動アームによって検知され、ケーブルの弛みによる揺動アームの揺動が動力伝達手段によって制動手段へ機械的に伝達されることにより、制動手段によるケーブルの制動が行われる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のケーブル弛み防止吊り車において、前記動力伝達手段は、リンク機構から構成されていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のケーブル弛み防止吊り車において、前記動力伝達手段は、屈曲可能なフレキシブルチューブと該フレキシブルチューブに移動可能に挿通される動力伝達用のワイヤとを有するケーブルロッドから構成されていることを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のケーブル弛み防止吊り車において、前記制動手段は、制動力が調整可能に構成されていることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、揺動アームの揺動量を機械的に伝達してケーブルの制動を行うようにしているので、電気制御を用いる場合よりもケーブルの制動の応答性を高めることができ、ケーブル敷設作業におけるケーブルの過度の弛みを確実に防止することができる。また、ケーブルの過度の弛みが防止されることにより、ケーブルと通行車両などとの干渉が回避でき、従来に比べてケーブル敷設作業における監視員の数を削減することができる。さらに、電気制御が不要なことから、電源のない山間部などでも使用可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、動力伝達手段はリンク機構から構成されているので、歯車や油圧機器などの動力伝達機構を用いる場合よりも構成を簡素化できる。
請求項3に記載の発明によれば、動力伝達手段は屈曲可能なケーブルロッドから構成されているので、動力伝達機構の設計の自由度が高くなり、設計が容易となる。また、ケーブルロッドは、動力伝達時にワイヤがフレキシブルチューブに沿って移動するため、リンク機構のように揺動のためのスペースを装置内に確保する必要がなく、装置のコンパクト化が図れる。
請求項4に記載の発明によれば、制動手段は制動力が調整可能となっているので、ケーブルの種類や太さになどに応じて制動力を調整することで、ケーブルの移動を適正に抑制することができる。
つぎに、この発明の実施の形態について図面を用いて詳しく説明する。
(実施の形態1)
図1ないし図9は、この発明の実施の形態1を示している。図9に示すように、ケーブルの敷設作業においては、ケーブル弛み防止吊り車10は、例えば電柱1a〜1dの上部に取付けられた状態で使用される。ケーブルドラム2から引出されたケーブルとしての通信ケーブル5は、各電柱1a〜1dに取付けられたケーブル弛み防止吊り車10に支持された状態で巻取り装置3により巻取られるようになっている。
図1ないし図8は、ケーブル弛み防止吊り車10の詳細を示している。図1ないし図8に示すように、ケーブル弛み防止吊り車10は、主としてフレーム11と、滑車12と、揺動アーム13と、リンク機構14と、制動手段15を有している。このうち、制動手段15は、2種類について示しており、図3〜図6に示す制動手段15は、図1および図2の変形例を示している。図3に示すように、フレーム11は、第一の側部11aと第二の側部11cとを有している。第一の側部11aは下部が半円形に形成されており、上部が平板状の頂部11bと連結されている。第二の側部11cは、所定の間隔をおいて第一の側部11aと対向するように配置されている。第二の側部11cは、下部が半円形に形成されている。第一の側部11aの下端部と第二の側部11cの下端部は、底板11eを介して連結されている。第二の側部11cの上端部には、通信ケーブル5を第一の側部11aと第二の側部11cとの間に挿入するための開閉側部11dが取付けられている。開閉側部11dは、第二の側部11c側に固定されたヒンジ11fを中心として開閉可能となっている。フレーム11の頂部11bには、吊りボルト11hがナット11iを介して固定されている。吊りボルト11hは、図示しないロープなどを利用して電柱1a〜1d側と連結されるようになっている。第一の側部11aと頂部11bとの連結部は、図4に示すように補強部材11jによって補強されている。
フレーム11の第一の側部11aと第二の側部11cとの間には、通信ケーブル5を支持し、通信ケーブル5を軸方向に移動させるための滑車12が配設されている。図4に示すように、滑車12の外周面12aは、通信ケーブルの太さを考慮した円弧状の溝に形成されている。滑車12の外径は、フレーム11の第一の側部11aと第二の側部11cの幅よりも若干小となっている。滑車12の回転中心には保持軸12bが挿通されており、保持軸12bの両端はフレーム11の第一の側部11aと第二の側部11cに形成された保持穴11gに嵌合されている。これにより、滑車12は、保持軸12bを中心として軸心回りに回転自在となっている。
フレーム11の第一の側部11aには、通信ケーブル5の滑車12からの送り出し側と接触し、通信ケーブル5の送り出し側の弛みを検知する揺動アーム13が取付けられている。揺動アーム13は、アーム本体13aと、第一のガイドローラ13cと、第二のガイドローラ13eを有している。アーム本体13aは、通信ケーブル5の移動方向に延びており、支点Aとしてのボルトを中心として上下方向に揺動可能となっている。アーム本体13aの先端部には、軸13bを介して一対のブラケット13dが取付けられている。図3に示すように、一対のブラケット13dの間には、軸13bを回転中心として回転自在な第一のガイドローラ13cが配設されている。第一のガイドローラ13cの上方には、一対のブラケット13dにより両端部が支持され、軸心回りに回転自在な第二のガイドローラ13eが配設されている。第二のガイドローラ13eは、通信ケーブル5を第一のガイドローラ13cと第二のガイドローラ13eとの間に挿入するために、一対のブラケット13dに対して取外し可能となっている。アーム本体13aの後端部に設けられたネジ13fには、復元用バネ13gの上端部が連結されている。復元用バネ13gの下端部は、フレーム11の第一の側部11aに設けられた固定ネジ13hに連結されている。アーム本体13aは、復元用バネ13gの引張力により支点Aを中心としてガイドローラ側が常時上方に付勢されている。フレーム11の第一の側部11aには、揺動アーム13が過度に上方へ移動するのを規制するストッパーピン13iが取付けられている。
揺動アーム13には、動力伝達手段としてのリンク機構14が連結されている。リンク機構14は、通信ケーブル5の弛みによるアーム本体13aの揺動を機械的に制動手段15へ伝達する機能を有している。リンク機構14は、第一のリンク部材14aと、第二のリンク部材14bとを有している。第二のリンク部材14bは、フレーム11の第一の側部11aと平行に延びる板状の部材であり、第一の側部11aに取付けられた支点Dとしてのボルトを中心として上下方向に揺動可能となっている。第一のリンク部材14aは、一端部がジョイント(関節)Bを介して揺動アーム13のアーム本体13aの後端部と連結されている。ジョイントBは、図3においては支点Aと復元用バネ13gを連結するネジ13fとの間に配置されているが、図1に示すように、ネジ13fと同じ位置に配置する構成としてもよい。第一のリンク部材14aは、他端部がジョイントCを介して第二のリンク部材14bに連結されている。第二のリンク部材14bには、揺動アーム13のアーム本体13aの動きが第一のリンク部材14aを介して伝達されるようになっており、第一のリンク部材14aの動きにより第二のリンク部材14bは支点Dを中心として上下方向に揺動するようになっている。
リンク機構14の第二のリンク部材14bには、制動手段15が連結されている。制動手段15は、通信ケーブル5の弛みによるアーム本体13aの揺動量が所定値を超えた際に通信ケーブル5の送り出し側と接触し、通信ケーブル5の軸方向の移動を抑制する機能を有している。制動手段15は、図1および図5に示すように、第一のブレーキ材15aと、第二のブレーキ材15bと、第一の連結板15cと、第二の連結板15d、支持板15eを有している。第一のブレーキ材15aと第二のブレーキ材15bは、通信ケーブル5を挟んで上下方向に対向するように配設されている。第一のブレーキ材15aには、通信ケーブル5の外周面と接触可能な制動面S1が形成されており、制動面S1は通信ケーブル5との摩擦を大にするため波形に形成されている。同様に、第二のブレーキ材15bには、通信ケーブル5の外周面と接触可能な円弧状の制動面S2が形成されており、制動面S2は通信ケーブル5との摩擦を大にするため波形に形成されている。図1に示すように、第一の連結板15cの一端部は、支点Aを介して揺動アーム13のアーム本体13aに連結されている。第二の連結板15dの一端部は、ジョイントEを介してリンク機構14の第二のリンク部材14bに連結されている。第一の連結板15cの他端部と第二の連結板15dの他端部は、ジョイントFを介して第一のブレーキ材15aに連結されている。このように、図1においては、第一のブレーキ材15aは、第一の連結板15cと第二の連結板15dに連結されているが、図3に示すように、第一のブレーキ材15aを直接リンク機構14の第二のリンク部材14bに連結する構成であってもよい。
図5に示すように、制動手段15の第二のブレーキ材15bは、支持板15eを介してフレーム11に支持されている。支持板15eは、支持ピン15iを中心として第二の側部11cに対して回動可能となっており、また第二の側部11cに対して矢印方向に移動可能となっている。支持板15eは、平面形状が扇形となっており、一端部に第二のブレーキ材15bが偏心した軸心Gを中心として回動可能に取付けられている。支持板15eの他端部には、矩形波状の凹凸部15fが形成されている。凹凸部15fは、フレーム11の第二の側部11cに固定された位置決めピン15gと係合可能となっている。すなわち、支持板15eは、矢印方向の移動によって凹凸部15fと位置決めピン15gとの係合位置を変化させることにより、支持ピン15iを中心として傾きが可変となるように構成されている。支持板15eに設けられたコイルバネ15hは、凹凸部15fを位置決めピン15g側に付勢する機能を有している。これにより、通信ケーブル5の太さなどに応じて第二のブレーキ材15bを最適な位置に調整することが可能となっている。
この実施の形態1における制動手段15においては、凹凸部15fと位置決めピン15gにより、支持板15eの傾きを調整しているが、凹凸部15fおよび位置決めピン15gに代えて、ネジによる調整機構を採用してもよい。また、上述したように、図3〜図6に示す制動手段15は、図1および図2の変形例を示しており、図1および図2の制動手段15の構成は、図3〜図6の制動手段15の構成よりも多少複雑になっているが、リンク機構14からの動力伝達を受けて動作することは基本的に双方とも同じである。
つぎに、実施の形態1における作用について説明する。図9に示すように、通信ケーブル5の敷設の際には、各電柱1a〜1dの上部にケーブル弛み防止吊り車10がそれぞれ取付けられる。そして、ケーブルドラム2から引出された通信ケーブル5は、各電柱1a〜1dの各ケーブル弛み防止吊り車10の滑車12に支持された状態で先端側が巻取り装置3により巻取られる。滑車12は、保持軸12bを中心として軸心回りに回転自在となっているので、巻取り装置3によって通信ケーブル5を巻き取る力は小でよく、通信ケーブル5に過大な張力が作用することはない。ここで、ケーブルドラム2のケーブル送り出し量と巻取り装置3におけるケーブル巻取り量が同じであれば、電柱1a〜1d間で通信ケーブル5の大きな弛みが生じることはなく、通信ケーブル5の延線作業は継続して行われる。しかし、通信ケーブル5の延線作業中に巻取り装置3の巻取り量に対してケーブルドラム2のケーブル送り出し量が多くなった場合は、電柱1a〜1d間で通信ケーブル5に大きな弛みが生じることになるが、通信ケーブル5の弛みが大きくなる場合は、ケーブル弛み防止吊り車10が以下のように動作する。
図1は、ケーブルドラム2のケーブル送り出し量と巻取り装置3におけるケーブル巻取り量が同じであり、この状態では揺動アーム13のアーム本体13aはほぼ水平を保っている。揺動アーム13の第一のガイドローラ13cと第二のガイドローラ13eは、ケーブル敷設時には常時通信ケーブル5の外周面と接触しているので、図2に示すように、通信ケーブル5の弛みが大きくなった場合は、アーム本体13aは支点Aを中心として先端部側が下方に揺動する。これと同時にアーム本体13aの後端部側は、支点Aを中心として上方に揺動し、リンク機構14の第一のリンク部材14aを押し上げる。
揺動アーム13により第一のリンク部材14aが押し上げられると、第二のリンク部材14bは支点Dを中心として揺動する。これにより、図2の矢印に示すように、制動手段15の第二の連結板15dが押し下げられ、第一のブレーキ材15aが下方に移動する。そして、揺動アーム13のアーム本体13aの揺動量が所定値を超えた際には、通信ケーブル5が第一のブレーキ材15aと第二のブレーキ材15bによって挟まれた状態となり、通信ケーブル5の外周面に第一のブレーキ材15aおよび第二のブレーキ材15bが接触する。第一のブレーキ材15aおよび第二のブレーキ材15bには、波形の制動面S1、S2が形成されているので、接触面の摩擦抵抗が大となり、通信ケーブル5の軸方向の動きが抑制される。これにより、滑車12側からの通信ケーブル5の送り出し量が抑制され、通信ケーブル5が大きく弛むことはなくなる。
図8は、第二のブレーキ材15bの動きを示している。図8の(a)に示すように、通信ケーブル5に弛みが生じていない場合は、通信ケーブル5の外周面と第二のブレーキ材15bの軸心Gとの間の距離はH1となっている。通信ケーブル5に弛みが生じた場合は、図8の(b)に示すように、通信ケーブル5の外周面と第二のブレーキ材15bの軸心Gとの間の距離はH2となり、第二のブレーキ材15bの制動面S2の全面が通信ケーブル5の外周面と接触するようになっている。また、第二のブレーキ材15bの軸心Gは偏心しており、第二のブレーキ材15bを軸心Gを中心として回動自在にすることで、第二のブレーキ材15bの制動面S2が通信ケーブル5との摩擦力によって通信ケーブル5の外周面に食い込むように作用し、単にブレーキ材によって通信ケーブル5を挟む構造よりも、大きな制動効果を得ることができる。
その後、巻取り装置3によって通信ケーブル5が巻き取られ、通信ケーブル5の大きな弛みが無くなれば、揺動アーム13のアーム本体13aが上方に揺動し、アーム本体13aは再び図1に示す状態に戻る。この状態では、制動手段15による通信ケーブル5の制動は解除され、通信ケーブル5は滑車12によって軸方向に円滑に移動する。
このように、動力伝達手段としてのリンク機構14は純機械的な構成であるので、電気制御に比べて制動の応答性が高くなり、ケーブル敷設時における通信ケーブル5の大きな弛みを確実に防止することができる。これにより、ケーブル敷設作業における作業能率を高めることができるとともに、従来のように通信ケーブル5と通行車両6との干渉が回避でき、安全を確保することができる。また、電気制御が不要であるので、電源のない山間部でも使用することができる。さらに、リンク機構14は歯車や油圧機器などを用いる場合よりも構成が簡素化できるので、コストを低減することができる。
この実施の形態1では、電気制御は不要であるが、揺動アーム13のアーム本体13aの所定値を超える揺動を検知する検出スイッチ16を取付け、通信ケーブル5の弛みが大きくなった旨を知らせる構成を採用してもよい。
(実施の形態2)
図10ないし図12は、この発明の実施の形態2を示している。図10ないし図12に示すように、ケーブル弛み防止吊り車20は、主としてフレーム21と、滑車22と、揺動アーム23と、ケーブルロッド24と、制動手段25を有している。フレーム21は、形状が略台形に形成されており、上部に吊下げ用のフック21aを有している。フレーム21の側部には、通信ケーブル5のフレーム21内に進入させるための開閉部(図示略)が形成されており、開閉部はフレーム21の側部に取付けられたヒンジ21bによって開閉可能となっている。
フレーム21の下部側の左右両端部には、通信ケーブル5を支持し、通信ケーブル5を軸方向に移動させるための滑車22が配設されている。滑車22の外周面は、通信ケーブル5の太さを考慮した円弧状の溝に形成されている。滑車22の回転中心には保持軸22bが挿通されており、保持軸22bの両端はフレーム21により支持されている。これにより、滑車22は、保持軸22bを中心として軸心回りに回転自在となっている。フレーム21には、揺動アーム23が取付けられている。揺動アーム23は、アーム本体23aと、ガイド板23bと、ガイドローラ23dと有している。アーム本体23aは、通信ケーブル5の移動方向に延びており、支点A1を中心として上下方向に揺動可能となっている。アーム本体23aの後端部に形成された穴23fには、復元用バネ23gの上端部が係合されている。復元用バネ23gの下端部は、フレーム21に設けられた固定ネジ23hに連結されている。アーム本体23aの先端部側は、復元用バネ23gの引張力により支点A1を中心として常時上方に付勢されている。
アーム本体23aの先端部には、一対のガイド板23bが取付けられている。一対のガイド板23bの間には、通信ケーブル5の軸方向に所定の間隔をおいて2組のガイドローラ23dが設けられている。一方の組のガイドローラ23dは、通信ケーブル5を上下方向から挟むように配置されている。他方の組のガイドローラ23dも、通信ケーブル5を上下方向から挟むように配置されている。各ガイドローラ23dは、軸心回りに回転自在となっており、通信ケーブル5の外周面と接触可能となっている。一方のガイド板23bは、通信ケーブル5を挿入するために中央部が切除されており、図12に示すように、このガイド板23bには、切除部を覆うための回動可能なカバー23eが取付けられている。
揺動アーム23には、動力伝達手段としてのケーブルロッド24が連結されている。ケーブルロッド24は、フレキシブルチューブ24a内に動力伝達用のワイヤ24dを移動可能に挿通したものであり、ワイヤ24dを介して動力伝達を行う機能を有している。フレキシブルチューブ24aの一端部24bは、フレーム21に固定されている。フレキシブルチューブ24aの他端部24cは、制動手段25の下部レバー25aに固定されている。ワイヤ24dの一端部は、金具24fを介してアーム本体23aのジョイントB1と連結されている。ワイヤ24dの他端部は、金具24eを介して制動手段25の上部レバー25bに連結されている。
図10ないし図12に示すように、制動手段25は、下部レバー25aと、上部レバー25bと、一対のブレーキ材25cと、一対の制動力調整部25dを有している。ブレーキ材25cは、通信ケーブル5との接触面を増加させるために断面形状が円弧状に形成されている。一方のブレーキ材25cは、一方の制動力調整部25dを介して下部レバー25aに取付けられている。他方のブレーキ材25cは、他方の制動力調整部25dを介して上部レバー25bに取付けられている。下部レバー25aは、一対のガイド板23bに支持された支持ピン25a1を中心として上下方向に揺動可能となっている。上部レバー25bは、一対のガイド板23bに支持された支持ピン25b1を中心として上下方向に揺動可能となっている。制動力調整部25dは、ネジを利用してブレーキ材25cの位置を調整するものであり、通信ケーブル5の太さなどに応じてブレーキ材25cを最適な位置に調整することが可能となっている。
つぎに、実施の形態2における作用について説明する。図10に示すように、通信ケーブル5の敷設の際には、通信ケーブル5はケーブル弛み防止吊り車20の滑車22に支持された状態で先端側が巻取り装置(図示略)により巻取られる。通信ケーブル5の送り出し量と巻取り量が同じであれば、延線中の通信ケーブル5に大きな弛みが生じることはなく、ブレーキ材25cによる通信ケーブル5の制動は行われない。つぎに、通信ケーブル5の巻取り量に対して通信ケーブル5の送り出し量が多くなった場合は、通信ケーブル5に大きな弛みが生じることになり、揺動アーム23のアーム本体23aは支点A1を中心として先端部側が下方に揺動する。これと同時にアーム本体23aの後端部側は支点A1を中心として上方に揺動する。これにより、ケーブルロッド24のワイヤ24dがアーム本体23aによって上方に引張られ、下部レバー25aと上部レバー25bが互いに接近する方向に移動する。そのため、図10に示すように、通信ケーブル5は一対のブレーキ材25cによって上下方向から挟まれた状態となり、ブレーキ材25cと通信ケーブル5との摩擦により、通信ケーブル5の軸方向の移動が抑制され、通信ケーブル5が大きく弛むことはなくなる。
その後、通信ケーブル5の制動によりケーブル送り出し量が少なくなって通信ケーブル5の弛みが小さくなれば、揺動アーム23のアーム本体23aの先端部側が上方に揺動し、アーム本体23aは再び水平状態に戻る。この状態では、制動手段25による通信ケーブル5の制動は解除され、通信ケーブル5は滑車22によって軸方向に円滑に移動する。
このように、実施の形態2においては、動力伝達手段として純機械的なケーブルロッド24を用いているので、電気制御に比べて制動の応答性が高くなり、ケーブル敷設時における通信ケーブル5の大きな弛みを確実に防止することができる。また、電気制御が不要であるので、電源のない山間部などでも使用することができる。さらに、ケーブルロッド24は自在に屈曲させることが可能であるため、動力伝達機構の設計の自由度が高くなり、設計が容易となる。そして、ケーブルロッド24は、動力伝達時にワイヤ24dがフレキシブルチューブ24aに沿って移動するため、リンク機構のように揺動のためのスペースを装置内に確保する必要がなく、装置のコンパクト化が図れる。
以上、この発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の各実施の態様においては、ケーブル弛み防止吊り車10、20は、いずれも通信ケーブル5の敷設に用いられているが、対象は通信ケーブル5だけでなく、電力ケーブルやその他のケーブルに適用できることは勿論である。
本発明の実施の形態1に係わるケーブル弛み防止吊り車の正面図である。 図1のケーブル弛み防止吊り車におけるケーブルの制動状態を示す正面図である。 図1のケーブル弛み防止吊り車の斜視図である。 図3のケーブル弛み防止吊り車の上部拡大側面図である。 図3のケーブル弛み防止吊り車におけるケーブルの制動動作を示す正面図である。 図3のケーブル弛み防止吊り車の側面図である。 図3のケーブル弛み防止吊り車における揺動アームの先端部の正面図である。 図3のケーブル弛み防止吊り車における制動手段とケーブルとの位置関係を示す側面図であって、(a)はケーブルの非制動状態を示す側面図であり、(b)はケーブルの制動状態を示す側面図である。 本発明のケーブル弛み防止吊り車を用いたケーブル敷設作業を示す概要図である。 本発明の実施の形態2に係わるケーブル弛み防止吊り車の正面図である。 図10のケーブル弛み防止吊り車における揺動アーム近傍の平面図である。 図10のケーブル弛み防止吊り車における揺動アーム近傍の背面図である。 従来のケーブル敷設作業を示す概要図である。 図13のケーブル敷設作業におけるケーブルの弛み発生状況を示す概要図である。
符号の説明
2 ケーブルドラム
3 巻取り装置
5 ケーブル(通信ケーブル)
10 ケーブル弛み防止吊り車
11 フレーム
12 滑車
13 揺動アーム
14 リンク機構(動力伝達手段)
15 制動手段
20 ケーブル弛み防止吊り車
21 フレーム
22 滑車
23 揺動アーム
24 ケーブルロッド(動力伝達手段)
25 制動手段

Claims (4)

  1. ケーブルを支持し該ケーブルを軸方向に移動させるための滑車と、
    前記滑車を回転自在に保持するとともに、前記滑車の上方に吊りボルトまたは吊り下げ用のフックからなる吊り下げ部を有し、前記吊り下げ部を介して電柱に吊下げ可能なフレームと、
    前記フレームに搖動可能に支持され、前記ケーブルの前記滑車からの送り出し側と接触し前記ケーブルの送り出し側の弛みを検知する揺動アームと、
    前記ケーブルの弛みによる前記揺動アームの揺動を機械的に伝達する動力伝達手段と、
    前記動力伝達手段によって駆動され前記ケーブルの弛みによる前記揺動アームの揺動量が所定値を超えた際に前記ケーブルの送り出し側と接触し前記ケーブルの軸方向の移動を抑制する制動手段と、
    を備え、
    前記制動手段は、対向する二つのブレーキ材を有し、前記搖動アームの搖動量が所定値を超えた際に、前記二つのブレーキ材で前記ケーブルを上下方向から挟み、前記ケーブルの制動を行う、
    ことを特徴とするケーブル弛み防止吊り車。
  2. 前記動力伝達手段は、リンク機構から構成されていることを特徴とする請求項1に記載のケーブル弛み防止吊り車。
  3. 前記動力伝達手段は、屈曲可能なフレキシブルチューブと該フレキシブルチューブに移動可能に挿通される動力伝達用のワイヤとを有するケーブルロッドから構成されていることを特徴とする請求項1に記載のケーブル弛み防止吊り車。
  4. 前記制動手段は、制動力が調整可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のケーブル弛み防止吊り車。
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