JP5069423B2 - フイルム、及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリエチレン系の横一軸延伸したフイルムとその用途に関する。より詳しくは、該フイルムを用いたひねり包装用フイルムに関する。尚、本発明の配合組成を示す「部」の単位は、特に断らない限り質量基準で表示する。
従来、ひねり性の優れたフイルムとしては、主にセロハンが知られている。セロハンは、その優れた透明性と易切断性、ヒネリ性等の特性により各種包装材料、粘着テープ用として重用されている。しかし、一方ではセロハンは吸湿性を有するため特性が季節により変動し一定の品質のものを常に供給することは困難であった。また、セロハンは縦横方向に切れやすく、ひねり包装時にフイルムが裂けてしまう場合があった。
前記欠点を解決する方法として、ポリエチレンを主成分とする樹脂組成物を一軸延伸したフイルム(例えば、特許文献1を参照)が知られているが、該フイルムは、ひねり特性、機械適正が良好であるものの、TD(延伸方向)の引張伸度が十分でなく、フイルムが裂けたりする場合があった。
特開平2−209932号公報
本発明は、従来の欠点を解決し、ひねり包装用フイルムとして必要とされるデッドホールド性、透明性、寸法安定性、剛性、及び、印刷性のすべての特性をバランスよく兼ね備えたフイルム、及び、製造方法を提供することにある。
前記課題を達成するために鋭意検討した結果、高密度ポリエチレンに低密度ポリエチレンを混合した樹脂組成物からなるフイルムを横一軸方向に延伸することによって、透明性、防湿性、デッドホールド性に優れ、さらに縦横どちらにひねる際にも、裂け難くしたフイルムであり、熱収縮率を抑えたフイルムが得られることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンを含む樹脂組成物からなり、以下の(1)〜(5)を具備するフイルムである。
(1)高密度ポリエチレン100質量部に対して、低密度ポリエチレンを25〜50質量部含有する。
(2)高密度ポリエチレンの密度が、0.94/gcm以上である。
(3)低密度ポリエチレンの密度が、0.91〜0.94gcmである。
(4)10〜20倍に横一軸延伸したフイルムである。
(5)低密度ポリエチレンの融点+10℃〜融点+30℃の温度で熱固定したフイルムである。
さらに、
(a)高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンをドライブレンドで混合する工程、
(b)前記ドライブレンドで混合した樹脂組成物をフイルムダイに通して押出し未延伸
フイルムを成形し、この未延伸フイルムをテンター内で10〜20倍に延伸して横一軸延伸フイルムを得る工程、
(c)低密度ポリエチレンの融点+10℃〜融点+30℃の温度でフイルムを熱固定する工程、
(d)フイルムを弛緩処理する工程、
を順次有するフイルムの製造方法である。
本発明のフイルムは、ひねり包装用フイルムとして必要とされるデッドホールド性、透明性、寸法安定性、剛性、及び、印刷性のすべての特性をバランスよく兼ね備えたフイルムを得ることができる。さらに、該フイルムを生産性よく製造することができる。
以下に本発明を詳細に説明する。本発明のフイルムは、高密度ポリエチレン(以下「HDPE」と略記する。)と低密度ポリエチレン(以下「LDPE」と略記する。)を混合したポリエチレン系樹脂組成物からなる。HDPEを単独で用いると、後述する延伸フイルムにしたときに、透明性が悪く、さらに、横方向にひねる際にフイルムが裂けてしまう傾向がある。また、LDPEを単独で用いると、寸法安定性が悪い上、熱収縮率とデッドホールド性が劣る。
本発明で用いられるHDPEは、融点がDSC法(示差走査熱量計)の測定で126〜136℃、密度が0.94〜0.97g/cm3、好ましくは0.95〜0.97g/cm3、メルトフローレート(MFR)がJISK−6922−2に規定される温度190℃、荷重2.16kgの測定条件下において、0.05〜5.0g/10分であり、さらに好ましくは0.05〜3.0のエチレン系重合体であり、該範囲内であればエチレン単独重合体のみならず、エチレンと他のα−オレフィン、例えば、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセンもしくはこれらの2種の混合物との共重合体を用いることができる。密度が0.94g/cm3未満では得られるフイルムとした時の強度、剛性が不足し、ひねり包装時のひねり保持性の低下が大きくなる。また、密度が0.97g/cm3を超えると得られるフイルムは、ひねり包装時のフイルム割れの発生が多くなる。さらに、MFRが0.05g/10分未満のものはフイルム加工性が悪く、5.0g/10分を超えるものはフイルムの強度が低下する。これらHDPEの製法は、公知のチーグラー触媒等を用いてスラリー法、溶液法または気相法による公知のプロセスにより製造される。
本発明で用いられるLDPEは、融点がDSC法(示差走査熱量計)の測定で100〜125℃、密度が0.91〜0.94g/cm3、好ましくは0.913〜0.938g/cm3 、さらに好ましくは0.913〜0.928g/cm3 、メルトフローレート(MFR)がJISK−6922−2に規定される温度190℃、荷重2.16kgの測定条件下において、好ましくは0.05〜5.0g/10分であり、さらに好ましくは0.05〜3.0g/10分である。密度が0.91g/cm3未満では得られるフイルムは、ひねり包装時のひねり保持性の低下が大きくなる。また、密度が0.94g/cm3を超えると得られるフイルムは、ひねり包装時のフイルム割れの発生が多くなる。また、MFRが0.05g/10分未満のものはフイルム加工性が悪く、5.0g/10分を超えるものはフイルムの寸法安定性が低下する。LDPEは、公知の高圧ラジカル重合法により製造され、チューブラー法、オートクレーブ法の何れで製造されたものもよい。
HDPEとLDPEの配合割合は、HDPE100質量部に対しLDPEを25〜50質量部、好ましくは30〜40質量部である。LDPEが25質量部未満では、得られたフイルムの透明性が悪くなる。一方、LDPEが50質量部を超えると、得られたフイルムの熱収縮率が大きくなり、十分なデッドホールド性が得られない。
本発明のフイルムには、フイルムの肌荒れや透明性を損なわない程度の範囲で抗ブロッキング剤を添加することにより、フイルム同士のブロッキングを防ぐことができる。用いられる抗ブロッキング剤は無機物としてシリカ、炭酸カルシウム、タルク、ゼオライト、炭酸マグネシウム等、有機物としてはアルキレンビス(不)飽和高級脂肪酸アミド等が挙げられ添加量は樹脂成分に対して100〜5000ppm程度、好ましくは200〜3500ppmである。また滑剤の添加により、フイルムに適度の滑性を与えることも同様の効果がある。用いられる滑剤としては(不)飽和脂肪酸アミド、(不)飽和高級脂肪酸の金属塩等が挙げられる。
さらに本発明においては、防曇剤、有機あるいは無機フィラー、酸化防止剤、帯電防止剤、有機あるいは無機系顔料、着色剤、紫外線防止剤、分散剤、核剤、架橋剤などの公知の添加剤を、本発明の特性を本質的に阻害しない範囲で添加することができる。
これらの添加剤のうち帯電防止剤としては、ポリオレフィン用として一般的に用いられている非イオン系界面活性剤、両性ベタイン型界面活性剤、アミン系帯電防止剤、多価アルコールの高級脂肪酸エステル系帯電防止剤等の内部練り込み型帯電防止剤が好適に使用される。前記非イオン系界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキル(またはアルケニル)アミン、ポリオキシエチレンアルキル(またはアルケニル)アミンの高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル(またはアルケニル)アミド、ポリオキシエチレンアルキル(またはアルケニル)アミドの高級脂肪酸エステル、高級アルコールの高級脂肪酸エステル、多価アルコールの高級脂肪酸エステル等を挙げることができる。両性ベタイン型界面活性剤の具体例としては、アルキル(またはアルケニル)ジヒドロオキシエチルベタイン等の単独または併用混合物が挙げられる。アミン系帯電防止剤の具体例としては、パルミチルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、パルミチルジエタノールアミド、ステアリルジエタノールアミド等が挙げられる。多価アルコールの高級脂肪酸エステル系帯電防止剤の具体例としては、グリセリンモノパルミテート、グリセリンモノステアレート等が挙げられる。これらの帯電防止剤は単独または複数の混合物として用いられるが、複数の混合物として用いるのが好ましい。具体例としては、アミン系帯電防止剤と多価アルコールの高級脂肪酸エステル系帯電防止剤の混合物等が挙げられる。
帯電防止剤を配合する場合、その配合割合は、樹脂成分の合計に対して0.01〜3.0質量%、好ましくは0.03〜2.0質量%、より好ましくは0.04〜1.0質量%である。帯電防止剤の配合量が3.0質量%を超えるとブロッキング現象が生じるおそれがあり、0.01質量%未満では帯電防止効果が得られにくいからである。
また、本発明において、フイルムの成形時等に発生するフイルムのロス分については再生原料としてフイルム物性を損なわない範囲で原料に添加することが可能である。
また、デザイン性・デッドホールド性向上の面からアルミとラミネートまたはアルミ蒸着してもよい。さらにデザイン性を付与するため、印刷してもよい。
本発明のフイルムの製造方法は、好ましくは
(a)HDPEとLDPEをドライブレンドで混合する工程、
(b)前記ドライブレンドで混合した樹脂組成物をフイルムダイに通して押出し未延伸
フイルムを成形し、この未延伸フイルムを100℃〜140℃のテンター内で10〜20倍に延伸して横一軸延伸フイルムを得る工程、
(c)テンター一軸延伸法において延伸ゾーン後の熱固定ゾーンにおいて、LDPEの融点+10℃〜融点+30℃の温度でフイルムを熱固定する工程、
(d)テンター熱固定ゾーンと冷却ゾーンの間で、延伸方向の幅長さを縮める弛緩処理工程、
を順次有している。
このように(a)〜(d)の工程を順次有していると、ひねり包装用フイルムとして必要とされるデッドホールド性、透明性、寸法安定性、及び、剛性のすべての特性をバランスよく兼ね備えたポリエチレン系のフイルムを安定して製造することができる。
本発明の組成物の配合は従来の樹脂組成物配合法として一般に用いられる公知の方法により配合することができる。その一例としてはHDPE、LDPE、及び、その他の添加可能なポリオレフィン樹脂等をフイルム成形時に単にドライブレンドすることにより行える。また、他の例としてはHDPE、LDPE、他のポリオレフィン樹脂、及び、所望により各種添加剤を、例えば、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、バンバリーミキサー、タンブラーミキサー等公知の混合機を用いて、室温またはその近傍の温度において混合する方法が挙げられる。混合した後、単軸押出機、二軸押出機等の連続式溶融混練機により溶融混合し、押し出してペレットを調製することによって該樹脂組成物を得ることができる。
本発明のフイルムは以下のようにして得ることができる。まず前記樹脂組成物を用いて未延伸フイルムを形成する。未延伸フイルムの形成方法としては、前記の原料樹脂の混合物を押出機に供給し、溶融させ、フイルムダイを通して押し出し、成形機で冷却することにより、厚みが約50〜1400μmの範囲である未延伸フイルムを形成し、得られた未延伸フイルムを100℃〜140℃において横方向に一軸延伸することにより得られる。
フイルムの延伸倍率は、10〜20倍、好ましくは13〜17倍の範囲である。延伸倍率が10倍未満では、得られたフイルムのデッドホールド性が劣り、延伸倍率が20倍を超えると延伸が困難になる。また、延伸されたフイルムの厚さは、5〜100μm、好ましくは10〜60μmの範囲である。フイルムの厚さが、5μm未満ではフイルムとして必要な強度が不足し、一方、100μmを超えるとひねり包装用フイルムには適さない場合がある。
未延伸フイルムを延伸する方法としては、従来公知の方法が使用できる。例えば、テンター延伸による横一軸延伸が考えられるが、この場合、延伸温度は100℃〜140℃であり、好ましくは110℃〜130℃で、前記延伸倍率の範囲で横一軸延伸する。
横一軸延伸後、フイルムの熱収縮を抑えるために、テンター熱固定ゾーンの温度をLDPEの前記融点+10℃〜融点+30℃の温度に設定することで熱収縮率の上昇を抑えることができる。また、熱固定ゾーンと冷却ゾーンの間で、延伸方向の幅長さを縮める、いわゆる弛緩処理(フイルム延伸方向の幅を狭めてフイルム幅方向にかかる応力を緩和する)を行なうのが好ましい。弛緩処理を行うことにより、得られるフイルム製品の巻き締まりが改善できる。
また、フイルムのデッドホールド性が失われない範囲で、延伸方向と垂直方向に1〜3倍に延伸してもよい。
本発明のフイルムは、横軸延伸方向に対し垂直な方向の引張破断伸度が600%以上を有するものが好ましい。
また、本発明のフイルムは、必要に応じてコロナ放電処理、フレーム処理、界面活性剤の塗布等の表面処理により金属蒸着、印刷性、帯電防止等のフイルムの二次加工性を改良することもできる。
以下に、表1,2(フイルム厚み25μm)を参照しつつ、実施例、比較例を挙げて本発明をより詳細に説明する。これらは、いずれも例示的なもので、本発明の内容を限定するものではない。
表1,2において「HAZE」は、ヘイズメータ(スガ試験機株式会社製、積分球式)を用いて、JIS K7105に準拠し測定したものである。次の評価基準
優良:HAZEが15%未満のものであって、非常にHAZEの低いもの
良 :HAZEが15%以上、40%未満であって、HAZEの低いもの
不良:HAZEが40%以上であって、HAZEの高いもの
で評価した。
表1,2において「デッドホールド性」は、縦10×横10×長さ30mmの長方形部材に縦50×横90mmのフイルムを2回転半(900°)ひねり包装し、温度23±2℃、湿度50±2%RHに設定された恒温恒湿装置内に1時間放置した後、ひねりの戻り角を測定し、次の評価基準
優良:デッドホールド性が55%以上であって、非常に保持率の高いもの
良 :デッドホールド性が50%以上、55%未満であって、保持率の高いもの
不良:デッドホールド性が50%未満であって、保持率の低いもの
で評価した。
表1,2において「寸法安定性」は厚み精度のことであり、次の評価基準
優良:厚み精度R(最大値−最小値)が2μm以下のものであって、非常に寸法安定性に優れたもの
良 :厚み精度R(最大値−最小値)が2.1μm以上3μm以下のものであって、寸法安定性に優れたもの
不良:厚み精度R(最大値−最小値)が3.1μm以上のものであって、寸法安定性が悪いもの
で評価した。
表1,2において「フイルム破損率」は、デッドホールド性評価で用いたフイルム(N=10個)をほどき、フイルムの破損している個数を目視で確認した。
表1,2において「弾性率TD」は、温度23±2℃、湿度50±2%RHに設定された恒温恒湿装置内で、JISK 7127に準拠して測定し、次の評価基準
優良:弾性率が3400MPa以上であって、フイルムのコシ(剛性)が非常に高いもの
良 :弾性率が3000MPa以上、3400MPa未満であって、フイルムのコシ(剛性)が高いもの
不良:弾性率が3000MPa未満であって、フイルムのコシ(剛性)が低いもの
で評価した。
表1,2において「引張破断伸度」は、温度23±2℃、湿度50±2%RHに設定された恒温恒湿装置内で、JIS Z 1702に準拠して測定し、次の評価基準
優良:破断伸度が650%以上であって、非常に縦方向に引裂けにくいもの
良 :破断伸度が550%以上、650%未満であって、縦方向に引裂けにくいもの
不良:破断伸度が550%未満であって、縦方向に引裂けにくいもの
で評価した。
表1,2において「熱収縮率」は、JIS K 6734に準拠して測定した。フイルムの長手方向、幅方向において100mm間隔に線を引きサンプルを切り取る。長手方向と幅方向の標線の間隔A(mm)を正確に測定する。125℃に保たれたギアオーブン中に無荷重の状態で10分間保持した後取り出し、温度23±2℃、湿度50±2%RHに設定された恒温恒湿装置内に静置し、平衡状態において、標線の間隔B(mm)を正確に測定する。A、Bの値から計算される「(A−B)/A)×100(%)」を熱収縮率とする。次の基準
優良:熱収縮率が8%以下であって品質上全く問題がないもの
良 :熱収縮率が8%以上15%未満であって品質上問題がないもの
不良:熱収縮率が15%以上であって品質上問題があるもの
で評価した。
(実施例1)
(a)HDPE(日本ポリエチレン製HB420R:融点=129℃、密度=0.956g/cm3、MFR=0.2g/10分)100質量部に、LDPE(日本ポリエチレン製LF125E:融点=108℃、密度=0.922g/cm3、MFR=0.4g/10分)30質量部をドライブレンドする工程、
(b)ドライブレンドしたものを押出機内に供給し、溶融したものをフイルムダイに通して押出し、成形機で冷却することにより、厚みが375μmの未延伸フイルムを成形して、この未延伸フイルムを120℃のテンター内で15倍に延伸して横一軸延伸フイルムを得る工程、
(c)テンター熱固定ゾーンにおいて、LDPEの融点より20℃高い128℃でフイルムを熱固定する工程、
(d)テンター熱固定ゾーンと冷却ゾーンの間で、延伸方向の幅長さを100mm縮める弛緩処理をする工程
を順次得て厚さ25μmのフイルムを得た。
(実施例2)
実施例1の(a)工程におけるLDPEを50質量部、(b)工程における延伸倍率を10倍とした以外は、実施例1と同様にしてフイルムを得た。
(実施例3)
実施例1の(a)工程におけるLDPEを、宇部丸善ポリエチレン製1520F(密度0.913,MFR2.0)とした以外は、実施例1と同様にしてフイルムを得た。
(実施例4)
実施例1の(a)工程におけるLDPEを、日本ポリエチレン製LF125E(密度0.922,MFR0.4)とした以外は、実施例1と同様にしてフイルムを得た。
(実施例5)
実施例1の(a)工程におけるLDPEを、日本ポリエチレン製LF280H(密度0.928,MFR0.7)とした以外は、実施例1と同様にしてフイルムを得た。
(実施例6)
実施例1の(a)工程におけるLDPEを、日本ユニカー製NUC8903(密度0.938,MFR2.2)とした以外は、実施例1と同様にしてフイルムを得た。
(実施例7)
実施例1の(c)工程における熱固定温度を118℃とした以外は、実施例1と同様にしてフイルムを得た。
(実施例8)
実施例1の(c)工程における熱固定温度を138℃とした以外は、実施例1と同様にしてフイルムを得た。
(比較例1)
実施例1の(b)工程における延伸倍率を5倍とした以外は、実施例1と同様にしてフイルムを得た。延伸工程が安定しなく表1,2の特性は、ばらつきが大であった。
(比較例2)
実施例1の(b)工程における延伸倍率を25倍とした以外は、実施例1と同様にしてフイルムを得た。延伸工程が安定しなく表1,2の特性は、ばらつきが大であった。
(比較例3)
実施例1の(a)工程におけるLDPEを配合しなかった以外は、実施例1と同様にしてフイルムを得た。
(比較例4)
実施例1の(a)工程におけるHDPEを配合しなかった以外は、実施例1と同様にしてフイルムを得た。
(比較例5)
実施例1の(a)工程におけるLDPEを、宇部丸善ポリエチレン製0520F(密度0.904,MFR2.0)、及び、(b)工程における延伸倍率を8倍とした以外は、実施例1と同様にしてフイルムを得た。
(比較例6)
実施例1の(a)工程におけるLDPEを、宇部丸善ポリエチレン製0520F(密度0.904,MFR2.0)とした以外は、実施例1と同様にしてフイルムを得た。
(比較例7)
実施例1の(c)工程における熱固定温度を108℃とした以外は、実施例1と同様にしてフイルムを得た。熱固定温度がLDPEの融点と同じで、熱収縮率の増加とデッドホールド性の低下があり、印刷特性が劣る。
(比較例8)
実施例1の(c)工程における熱固定温度を148℃とした以外は、実施例1と同様にしてフイルムを得た。熱固定温度がLDPEの融点より40℃高く、熱収縮率は優れるが、HAZEの悪化及びデッドホールド性の低下がある。
(比較例9)
実施例1の(a)工程におけるLDPEを20質量部とした以外は、実施例1と同様にしてフイルムを得た。
(比較例10)
実施例1の(a)工程におけるLDPEを60質量部とした以外は、実施例1と同様にしてフイルムを得た。
表1,2から明らかなように、本発明のフイルムは、ひねり包装用フイルムとして必要とされるデッドホールド性、透明性、寸法安定性、及び、剛性のすべての特性をバランスよく兼ね備えたフイルムを容易に得ることができる。さらに、延伸後のフイルムを熱固定する温度によって熱収縮率が大きく印刷できない場合があるが、熱固定温度をLDPEの融点+10〜融点+30℃にすることにより、熱収縮率が小さくなり印刷性に優れたフイルムにすることが出来る。また、帯電防止性に優れたフイルムにすることが出来る。さらに、横軸延伸方向に対し垂直な方向の引張破断伸度が600%以上を有することにより縦方向に引裂けにくいフイルムにすることが出来る。
本発明のフイルムは、例えば、チョコレート、飴、ラムネ、煎餅、ゼリー、クッキー、洋菓子、チーズなどのひねり包装用フイルムに好ましく使用することができる。
「デッドホールド性」を測定するための、フイルムをひねる向きの説明参考図である。

Claims (5)

  1. 高密度ポリエチレンと直鎖状でない低密度ポリエチレンを含む樹脂組成物からなり、以下の(1)〜(5)を具備するフイルム。
    (1)前記高密度ポリエチレン100質量部に対して、前記低密度ポリエチレンを25〜50質量部含有する。
    (2)前記高密度ポリエチレンの密度が、0.94/gcm以上である。
    (3)前記低密度ポリエチレンの密度が、0.91〜0.94gcmである。
    (4)10〜20倍に横一軸延伸したフイルムである。
    (5)前記低密度ポリエチレンの融点+10℃〜融点+30℃の温度で熱固定したフイルムである。
  2. 前記樹脂組成物に対して、帯電防止剤を0.01〜3.0質量%含有する請求項1に記載のフイルム。
  3. 横軸延伸方向に対し垂直な方向の引張破断伸度が600%以上である請求項1又は2に記載のフイルム。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のフイルムを用いたひねり包装用フイルム。
  5. (a)高密度ポリエチレンと直鎖状でない低密度ポリエチレンをドライブレンドで混合する工程、
    (b)前記ドライブレンドで混合した樹脂組成物をフイルムダイに通して押出し未延伸
    フイルムを成形し、この未延伸フイルムをテンター内で10〜20倍に延伸して横一軸延伸フイルムを得る工程、
    (c)前記低密度ポリエチレンの融点+10℃〜融点+30℃の温度でフイルムを熱固定する工程、
    (d)フイルムを弛緩処理する工程、
    を順次有するフイルムの製造方法。
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