JP5067474B2 - 空調システム - Google Patents

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本発明は、空調システムに関する。
従来より、飲食店等の店舗や事務所等の比較的広い空間には、空調システムが備えられている。空調システムには、複数の室内機の各吹き出し口から均等に空調空気を吹き出させて空調を行うものや、単に空調空気を吹き出させるだけではなく空調対象空間について気流制御を行うものがある。気流制御を行う空調システムとしては、例えば特許文献1(特許第3807305号公報)に開示されているように、赤外線センサを用いてユーザの位置に対応する高輻射温度部位を検知し、この検知結果に基づいて気流制御を行うものが知られている。この空調システムによると、例えば室内機の各吹き出し口から均等に吹き出されていた空調空気は、検知された高輻射温度部位によっていずれかの吹き出し口から局所的に吹き出されるようになる。
ところで、特許文献1以外の気流制御を行う空調システムとしては、赤外線センサ等を用いず、空調コントローラからの指示に基づいて複数の室内機の各吹き出し口からの空調空気の風向きを変更することで、気流制御を行うものが知られている。つまり、この空調システムでは、ユーザが各室内機の風向きを室内機毎に個別に設定することで、各室内機における空調空気の風向きが変更される。しかしながら、一般的に、このような設定は、少数のキーを用いて行われることが多い。例えば、ユーザは、1つのキーを複数回押下することで所望の室内機や吹き出し口を選択したり、風向きを選択したりする。従って、設定の手法が複雑であり、ユーザの手間がかかってしまう。
そこで、本発明は、各室内機の風向き等の設定における操作性が向上した空調システムの提供を目的とする。
発明1に係る空調システムは、空調部と、表示部と、受付部と、決定部と、制御部とを備える。空調部は、複数の吹き出し口を介して空調対象空間に空調空気を供給する。表示部は、複数の空調対象ゾーンを含む空調対象空間のレイアウト画面を表示すると共に、レイアウト画面における空調対象ゾーンを選択可能に表示する。受付部は、表示部に表示されたレイアウト画面上から、空調部による空調空気の供給を要する空調対象ゾーン、または空調空気の供給を要さない空調対象ゾーンの選択を受け付ける。決定部は、受付部により受け付けられた空調対象ゾーンの選択結果に基づいて、風向パターンを決定する。風向パターンは、各吹き出し口から吹き出される空調空気の風向きを含む。制御部は、決定部により決定された風向パターンに基づいて、空調部を制御する。そして、空調部は、複数の空調モードを有する。受付部は、任意の空調対象ゾーンに対し、相互排他的な空調モードの組み合わせを除く複数の空調モードの選択を受け付けることが更に可能である。決定部は、受付部が任意の空調対象ゾーンに対して複数の空調モードの選択を受け付けた場合、各空調モードの所定の優先順位に従って、選択された各空調モードに基づく風向パターンを決定していく。
ここで、空調対象ゾーンは、例えば空調対象空間内におけるテーブルや椅子の配置位置に基づいて定義される。この空調システムによると、表示部上には、複数の空調対象ゾーンが選択可能なレイアウト画面が表示される。そして、空調システムのユーザによって空調空気を供給すべき空調対象ゾーン、及び/または空調空気を供給すべきでない空調対象ゾーンが選択されることで、風向パターン、具体的には空調部の各吹き出し口から吹き出される空調空気の風向き等が決定される。特に、任意の空調対象ゾーンに対して、相互排他的な空調モードの組み合わせを除く複数の空調モードの選択が受け付けられると、各空調モードの所定の優先順位に従って、選択された各空調モードにおける風向パターンが決定されていく。これにより、ユーザは、レイアウト画面上から、空調対象空間の環境に応じてきめ細かい気流制御を容易に指示することができる。従って、各空調部の風向き等の設定における操作性が向上する。
発明2に係る空調システムは、発明1に係る空調システムであって、空調部は、空調対象空間に配置されている。そして、レイアウト画面には、空調対象空間における空調部の設置位置と共に、気流イメージが表示されている。気流イメージは、空調部から供給される空調空気の風向き及び風量を1つのアイコンとして示すイメージである。
この空調システムによると、レイアウト画面上には、空調対象空間に設置された空調部の位置が表示されると共に、各空調部から供給される空調空気の風向き及び風量の気流イメージが1つのアイコンとして表示される。従って、ユーザは、空調対象空間において空調部がどの位置に配置され、かつどのような空調空気がどの方向に吹き出されているのかを、レイアウト画面上から知ることができる。
発明3に係る空調システムは、発明1または2に係る空調システムであって、受付部は、決定された風向パターンにおける風向きの変更を更に受け付けることが可能である。
発明4に係る空調システムは、発明1〜3のいずれかに係る空調システムであって、レイアウト画面には、空調空気の供給を要さない空調対象ゾーンと空調空気の供給を要する空調対象ゾーンとが、区別可能に表示される。
この空調システムによると、ユーザは、空調空気の供給を要さない空調対象ゾーンと空調空気の供給を要する空調対象ゾーンとを、容易に知ることができる。
発明5に係る空調システムは、発明1〜4のいずれかに係る空調システムであって、受付部は、旋回気流モード及び通常気流モードのいずれかを更に受け付け可能である。旋回気流モードは、空調対象空間のうち少なくとも1つの空調対象ゾーンについて旋回気流を形成するモードである。通常気流モードは、旋回気流を形成しないモードである。そして、決定部は、受付部により受け付けられた旋回気流モードまたは通常気流モードに基づいて、更に風向パターンを決定する。
この空調システムによると、ユーザは、空調対象空間について全体旋回気流や部分旋回気流の設定を行うことができる。従って、空調対象空間内における温度ムラを解消することができる。
発明6に係る空調システムは、発明1〜5のいずれかに係る空調システムであって、決定部は、受付部が空調空気の供給を要さない空調対象ゾーンの選択を受け付けた場合、このゾーンと空調空気の供給を要する空調対象ゾーンとの間を空調空気が出入りしないような風向きを含む風向パターンを決定する。
この空調システムによると、空調空気の供給を要さない空調対象ゾーンと空調空気の供給を要する空調対象ゾーンとの間を空調空気が出入りしないように、空調部が制御される。具体的には、空調空気の供給を要する空調対象ゾーンに設置された空調部、及びこのゾーンに隣接する空調空気の要求を要さない空調対象ゾーンに設置された空調部双方が協調して冷気を流出し難い気流を発生させることができる。これにより、例えば冷房運転による冷気が空調空気の供給を要さないゾーンに漏れることを防ぐことができる。
発明7に係る空調システムは、発明1〜6のいずれかに係る空調システムであって、受付部は、空調空気の供給を要する空調対象ゾーンへの空調空気の風量の設定を更に受け付け可能である。そして、決定部は、受付部が受け付けた空調空気の風量の設定に基づいて、更に風向パターンを決定する。
この空調システムによると、ユーザは、空調空気の供給を要する空調対象ゾーンへの空調空気の風量を、例えば「弱」や「強」などに設定することができる。従って、各空調対象ゾーンへは、ユーザの好みに応じた風量の空調空気が送られるようになる。
発明8に係る空調システムは、発明1〜7のいずれかに係る空調システムであって、決定部は、受付部が空調空気の供給を要する空調対象ゾーンの選択を受け付けた場合、選択された空調対象ゾーンの位置情報に基づいて、このゾーンに空調空気を供給可能な空調部を判断する。そして、決定部は、判断した空調部について、風向パターンを決定する。 この空調システムによると、空調空気の供給を要する空調対象ゾーンには、このゾーン内またはこのゾーン近くに配置されている空調部から空調空気が供給されることになる。従って、空調空気の供給を要すると選択された空調対象ゾーンには、最適な位置の吹き出し口から空調空気が送られるようになる。
発明1,3に係る空調システムによると、ユーザは、レイアウト画面上から、空調対象空間の環境に応じてきめ細かい気流制御を容易に指示することができる。従って、各空調部の風向き等の設定における操作性が向上する。
発明2に係る空調システムによると、ユーザは、空調対象空間において空調部がどの位置に配置され、かつどのような空調空気がどの方向に吹き出されているのかを、レイアウト画面上から知ることができる。
発明4に係る空調システムによると、ユーザは、空調空気の供給を要さない空調対象ゾーンと空調空気の供給を要する空調対象ゾーンとを、容易に知ることができる。
発明5に係る空調システムによると、空調対象空間内における温度ムラを解消することができる。
発明6に係る空調システムによると、例えば冷房運転による冷気が空調空気の供給を要さないゾーンに漏れることを防ぐことができる。
発明7に係る空調システムによると、各空調対象ゾーンへは、ユーザの好みに応じた風量の空調空気が送られるようになる。 発明8に係る空調システムによると、空調空気の供給を要すると選択された空調対象ゾーンには、最適な位置の吹き出し口から空調空気が送られるようになる。
本実施形態に係る空調システムの概略構成図。 建物内を上から見た場合における室内機及び空調制御装置の配置図。 建物内のレイアウト図。 本実施形態に係る室内機の構成を模式的に示す図。 (a)上下フラップの採り得る位置を説明するための図。(b)左右ルーバの採り得る位置を説明するための図。 本実施形態に係る空調制御装置の構成を模式的に示す図。 空調制御装置の操作パネルに表示されるレイアウト画面例。 空調制御装置の操作パネルに表示される設定画面例。 空調制御装置の操作パネルに表示される風量設定用の画面例。 空調制御装置の記憶部が記憶する風向パターンテーブルの概念図。 エアカーテン気流を含む風向パターンを説明するための図。 旋回気流の風向パターンを説明するための図。 図8の設定画面中に含まれるボタンと、各ボタンの優先順位とが対応づけられた優先順位テーブル。 本実施形態に係る室内機の気流制御動作を説明するためのフローチャート。 本実施形態に係る室内機の気流制御動作を説明するためのフローチャート。 本実施形態に係る空調システムの気流制御の具体例Aを説明するための図。 本実施形態に係る空調システムの気流制御の具体例Bを説明するための図。 本実施形態に係る空調システムの気流制御の具体例Cを説明するための図。 その他の実施形態(e)に係る風向パターンテーブルの概念図。 その他の実施形態(j)に係る室内機において、旋回気流が行われた場合の一例を示す図。 その他の実施形態(l)に係る室内機の気流制御動作を説明するためのフローチャート。 その他の実施形態(l)に係る室内機の気流制御動作を説明するためのフローチャート。
以下、本発明に係る空調システムについて、図面を用いて詳細に説明する。
(1)空調システムの概要
図1は、本発明の一実施形態に係る空調システム1の構成を概略的に示す図である。空調システム1は、建物RA(空調対象空間に相当)内に設置されている複数の室内機2a,2b,2c,2d(空調部に相当)を、空調制御装置3で統括して制御するシステムである。図1の空調システム1は、主として、建物RA内に空調空気を供給するための複数の室内機2a〜2d、及び空調制御装置3を備える。
尚、本実施形態に係る室内機2a〜2dは、4方向へ空気を吹き出すことができる天井埋込型の室内機であって、図2に示すように建物内RA内に4つ設けられている場合を例に取る。そして、各室内機2a〜2dには、空調制御装置3による各室内機2a〜2dの制御の便宜上、各室内機を識別するための情報として室内機ID1〜ID4が割り当てられている。ここで、図2は、建物RAの上面視における室内機2a〜2d及び空調制御装置3の配置図である。
また、空調制御装置3は、室内機2a〜2dと同じ建物RA内に設置されていてもよく、また建物RAとは異なる建物に設置されていてもよいが、本実施形態では、図2に示すように、室内機2a〜2dと同じ建物RA内の壁に設置されている。このような空調制御装置3は、各室内機2a〜2dと配線を介して接続されている。
ここで、建物RA内には、図3に示すように、室内機2a〜2dの他、複数のテーブルや椅子等が設置されている。本実施形態では、建物RA内において、16卓のテーブルTa11〜Ta44が互いに等間隔離れて横に4卓、縦に4卓ずつ並んで配置されている。そして、各テーブルTa11〜Ta44の周りには、4脚の椅子が設置されている。以下では、図3に示すように配置されたテーブルTa11〜Ta44及び複数の椅子の設置位置に基づき定義される範囲を、空調対象ゾーンzo11,zo12,zo13,zo14,zo21,・・・zo43,zo44という。具体的に、本実施形態では、図3に示すように、1卓のテーブルとそのテーブルの周りに設置された4脚の椅子とを囲む範囲で、1つの空調対象ゾーンが定義されている。従って、本実施形態では、建物RA内に設置されたテーブルTa11〜Ta44の数に合わせて、16個の空調対象ゾーンzo11〜zo44が定義されている。各空調対象ゾーンzo11〜zo44には、空調制御装置3の制御の便宜上、空調対象ゾーンzo11,zo12,・・・,zo21,zo22,・・・zo31,zo32,・・・zo43,zo44の順に、ゾーンID1〜ID16が割り当てられている。
(2)構成
(2−1)室内機
次に、室内機2a〜2dの構成について、図1〜2及び図4〜5を用いて説明する。尚、以下の室内機2a〜2dの構成の説明では、室内機2a〜2d全てが同じ構造を有しているため、説明の便宜上、室内機2a〜2dを単に“室内機2”と記載する。
図4に示すように、室内機2は、本体21、上下フラップ22a,22b,22c,22d及び左右ルーバ23a,23b,23c,23dを有する。本体21は、箱状の形状を有しており、下面には4つの吹き出し口21a,21b,21c,21dが形成されている(図1及び図2)。4つの吹き出し口21a〜21dは、本体21の下面における4辺に沿ってそれぞれ細長い形状に形成されており、各吹き出し口21a〜21dには、各吹き出し口21a〜21dを識別するための情報として吹き出し口ID1〜4が振り当てられている(図2)。この吹き出し口ID1〜4は、室内機ID1〜ID4やゾーンID1〜ID16と同様、空調制御装置3による室内機2の制御の際に用いられる。
そして、上下フラップ22a〜22d及び左右ルーバ23a〜23dは、それぞれ本体21の各吹き出し口21a〜21d付近に設けられている。上下フラップ22a〜22dは、各吹き出し口21a〜21dから吹き出された空調空気を上下方向に導くための風向調整板であって、各吹き出し口21a〜21dの形状と同様に細長い矩形状に形成されている。上下フラップ22a〜22dは、図5(a)に示すように、本体21に対し上下に回動することで、各吹き出し口21a〜21dを開閉することができる。図5(a)は、上下フラップ22a〜22dが採り得る位置の例として、フラップが水平であるフラップ位置1(水平)、フラップ位置1から下方に30°回動した状態であるフラップ位置3(30°)、及びフラップ位置1から下方に90°回動した状態であるフラップ位置9(90°)を示している。左右ルーバ23a〜23dは、各吹き出し口21a〜21dから吹き出された空調空気を左右方向に導くための風向調節板である。各左右ルーバ23a〜23dは、図5(b)に示すように、所定の間隔で並べられた複数の板で構成されており、本体21に対し左右に回動することができる。図5(b)は、左右ルーバ23a〜23dが採り得る位置の例として、ルーバが垂直に位置するルーバ位置1(0°)、ルーバ位置1から図5(b)における右方向に5°回動した状態であるルーバ位置2(5°)、及びルーバ位置1から図4(b)における右方向に10°回動した状態であるルーバ位置3(10°)を示している。
また、本体21の内部には、図4に示すように、通信部24、室内温度センサ25、送風ファン26、制御部27及び各種モータが設けられている。通信部24は、各室内機2a〜2dと通信を行うための通信用インターフェースである。室内温度センサ25は、建物RA内(即ち室内)の温度を検知する。送風ファン26は、例えばターボファンであって、各吹き出し口21a〜21dを介して空調空気が室内に送られるように空気流を生成する。制御部27は、通信部24、室内温度センサ25及び各種モータと接続されており、これらの各種機器の制御を行う。モータは、上下フラップ22a〜22d、左右ルーバ23a〜23d及び送風ファン26の駆動源として機能する。更に、本体21の内部には、図示してはいないが、室内に送られる前の空気と熱交換を行う熱交換器等が設けられている。
(2−2)空調制御装置
次に、空調制御装置3の構成について、図6〜13を用いて説明する。図6に示すように、空調制御装置3は、通信部31、操作パネル32(表示部及び受付部に相当)、記憶部33及び制御部35を有している。
〔通信部〕
通信部31は、各室内機2a〜2dと通信を行うための通信用インターフェースである。例えば、通信部31は、室内機2a〜2dの室内温度センサ25が検知した室内の温度を、室内機2a〜2dから受信することができる。また、通信部31は、各室内機2a〜2dの運転指示や風向きを制御するための指示等を、各室内機2a〜2dに送信することができる。
〔操作パネル〕
操作パネル32は、例えば液晶ディスプレイ及びマトリクススイッチ等で構成されるタッチパネルであって、各種画面を表示することができると共に、各種指示を受け付けることができる。
ここで、操作パネル32が表示する画面としては、図7に示すように、空調対象ゾーンzo11〜zo44を含む建物RA内のレイアウト画面p1が挙げられる。レイアウト画面p1には、空調対象ゾーンzo11〜zo44が選択可能に表示されている。より具体的には、図7のレイアウト画面p1には、空調対象ゾーンzo11〜zo44に加え、建物RA内における室内機2a〜2dの設置位置と共に、各室内機2a〜2dから供給される空調空気の風向き及び風量を示す気流イメージim1,im2,im3・・・が表示されている。ここで、気流イメージim1,im2,im3,・・・では、室内機2a〜2dそれぞれの各吹き出し口21a〜21dから延びる矢印の向きによって風向きが示され、矢印の太さによって風量が示されている。例えば、気流イメージim1では、室内機2aの吹き出し口21aから上方向に比較的太い矢印が表示されていることから、空調対象ゾーンzo11,zo21方向に風量“強”の空調空気が吹き出されることが分かる。そして、図7のレイアウト画面p1では、空調空気の供給を要する空調対象ゾーン及び空調空気の供給を要さない空調対象ゾーンを区別可能なように、空調空気をあてるべき空調対象ゾーンに位置するテーブルを斜線で、空調空気をあてない空調対象ゾーンに位置するテーブルを白抜きで、それぞれ表示している。また、図7のレイアウト画面p1では、不在テーブルか否かが区別可能なように、不在テーブルを塗り潰して表示している。更に、図7のレイアウト画面p1では、運転中の室内機2a〜2c及び運転停止中の室内機2dが区別可能なように、運転中の室内機2a〜2cを斜線で、運転停止中の室内機2dを白抜きで、それぞれ表示している。
尚、本実施形態では、レイアウト画面p1上における空調対象ゾーンzo11〜zo44及び室内機2a〜2dの設置位置が(つまり、気流イメージim1,im2,im3・・・を除くレイアウト画面p1上の情報)、例えば空調システム1の施工業者によって空調システム1が実際に利用される前に予め登録されている場合を例に取る。具体的には、施工業者は、空調システム1の設置時に、建物RA内の室内機2a〜2dの位置、テーブルTa11〜Ta44の位置及び椅子の位置等を表す座標データを、建物RA内の設計図面等に基づいて作成し、作成した座標データをフラッシュメモリや図示しない通信ネットワークを介して空調制御装置3にインプットさせておく。また、施工業者は、上記座標データの他、建物RA内における床から室内機2a〜2dの下面までの高さ(即ち、床から天井までの高さ)、テーブルTa11〜Ta44から室内機2a〜2dの下面までの高さについても、座標データと共に予め空調制御装置3に入力しておく。このようにして施工業者により入力された各種データにより、気流イメージim1,im2,im3・・・を除くレイアウト画面p1中の情報(具体的には、空調対象ゾーンzo11〜zo44及び室内機2a〜2dの設置位置)は、空調システム1の利用開始時より既に空調操作パネル32に表示可能なデータとして空調制御装置3にインプットされた状態となる。気流イメージim1,im2,im3・・・は、各室内機2a〜2dの運転開始時に、既にインプットされた状態にある上記情報に加え、各室内機2a〜2dにおいて設定されている風向きや風量等から決定され、上記情報と共にレイアウト画面p1上に表示されるようになる。
また、レイアウト画面p1における空調対象ゾーンzo11〜zo44上にペン型のポインティングデバイスdeが接触することで、任意の空調対象ゾーンzo11〜zo44が選択されると、図8に示すような設定画面p2が更に表示される。図8に係る設定画面p2には、「通常気流モード」ボタンb1、「旋回気流モード」ボタンb2、「不在」ボタンb3、「気流をあてる」選択用ボタンb4、「気流をあてない」選択用ボタンb5、「禁煙」ボタンb6、及び「喫煙」ボタンb7が、いずれも選択可能に表示されている。ここで、「通常気流モード」ボタンb1は、レイアウト画面p1において選択された空調対象ゾーン(図8では、空調対象ゾーンzo12が選択されている)について旋回気流を行わず、通常気流を行う“通常気流モード”を設定するためのボタンである。「旋回気流モード」ボタンb2は、選択された空調対象ゾーンzo12について旋回気流を行う“旋回気流モード”を設定するためのボタンである。「不在」ボタンb3は、選択された空調対象ゾーンzo12には人が不在である旨を設定するためのボタンである。「気流をあてる」選択用ボタンb4は、選択された空調対象ゾーンzo12に気流をあてる設定を行うためのボタンであって、言い換えると、“選択した空調対象ゾーンzo12は空調空気の供給を要するゾーンである”と設定するためのボタンである。「気流をあてない」選択用ボタンb5は、選択された空調対象ゾーンzo12に気流をあてない設定を行うためのボタンであって、言い換えると、“選択した空調対象ゾーンzo12は空調空気の供給を要しないゾーンである”と設定するためのボタンである。「喫煙」ボタンb6は、選択された空調対象ゾーンzo12を禁煙エリアに設定するためのボタンであって、「喫煙」ボタンb7は、選択された空調対象ゾーンzo12を喫煙エリアに設定するためのボタンである。
尚、上記設定画面p2では、複数のボタンb1〜b7を同時に選択することが可能である。但し、1つの空調対象ゾーンzo11〜zo44において、「気流をあてる」選択用ボタンb4と「気流をあてない」選択用ボタンb5、「気流をあてる」選択用ボタンb4と「不在」ボタンb3、「禁煙」ボタンb6と「喫煙」ボタンb7は、いずれも相互排他的な状態となるため、これらの組み合わせについては、同時に選択することは不可能である。
また、「旋回気流モード」ボタンb2は、選択された空調対象ゾーンzo11〜zo44が、4台の室内機2a〜2d全てを含む矩形または正方形の領域となっている場合に、選択可能となる。例えば、建物RA内のゾーンzo11〜zo44全てが選択されている場合には、「旋回気流モード」ボタンb2はアクティブな状態となる。よって、例えば互いに隣り合う2つのゾーンzo11,zo21が選択されていたとしても、当該ゾーンzo11,zo21の空調を主に行う室内機2a1台では、旋回気流の実現は不可能であるため、「旋回気流モード」b2はアクティブな状態とはならない。つまり、旋回気流が実現可能となるまでゾーンzo11〜zo44が選択されて初めて、「旋回気流モード」b2がアクティブな状態となる。
上述した設定画面p2によると、空調システム1のユーザは、設定画面p2の各種ボタンb1〜b7をポインティングデバイスdeで選択することにより、レイアウト画面p1において選択した空調対象ゾーンzo11〜zo44について、モード設定や不在設定、気流をあてるか否かの設定、禁煙エリアか喫煙エリアかといった設定を行うことができる。尚、レイアウト画面p1及び設定画面p2から選択及び設定された各種情報は、操作パネル32によって受け付けられ、制御部35に出力される。つまり、操作パネル32は、レイアウト画面p1及び設定画面p2上から、室内機2a〜2dによる空調空気の供給を要する空調対象ゾーン、または空調空気の供給を要さない空調対象ゾーンの選択を受け付けたり、人が不在である空調対象ゾーンを受け付けたりすることができる。特に、操作パネル32は、設定画面p2上において「不在」ボタンb3が選択された場合には、空調対象ゾーンzo12を空調空気の供給を要さないゾーンとして受け付ける。また、操作パネル32は、レイアウト画面p1及び設定画面p2上から、空調対象ゾーンzo11〜zo44について旋回気流を行うか否かといった設定や、空調対象ゾーンzo11〜zo44を禁煙エリアとするか喫煙エリアとするかといった設定を受け付けることができる。
また、上記レイアウト画面p1においては、各室内機2a〜2d自体も選択可能に表示される。更に、本実施形態に係る空調システム1では、後述の「〔決定部〕」でも説明するように、レイアウト画面p1に表示される気流イメージim1,im2,im3・・・に対応する風量や風向については、基本的に決定部35aとして機能する制御部35(後述)によって自動で決定されるようになっている。しかし、本実施形態に係る空調制御装置3の操作パネル32では、更なるユーザの好みに合わせて風量や風向を微調整可能にするべく、レイアウト画面p1上の室内機2a〜2dのうち、風量や風向を微調整するべき吹き出し口21a〜21d付近にポインティングデバイスdeが接触すると、操作パネル32上には、図9に示すような画面p3が表示されるようになる。画面p3は、室内機2aの吹き出し口21cに対する風量の微調整を行うための設定画面であって、風量のデフォルト値をユーザが好みに合わせて調整する際に用いられる画面である。画面p3は、風量“強”“中”“弱”“停止”の4段階を選択可能な風量設定ボタンb8が選択可能となっている。更に、画面p3では、室内機2a〜2dの縦方向の風向(b9)、及び横方向の風向(b10)が選択可能であり、特に本実施形態に係る縦方向の風向b9及び横方向の風向b10は、いずれも離散的な角度から選択することが可能となっている。このように、操作パネル32は、設定画面p3上から、各室内機2a〜2dの吹き出し口21a〜21dにおける風量及び風向の設定を受け付けることで、空調空気の供給を要する空調対象ゾーンzo11〜zo44への空調空気の風量及び風向の、ユーザによる好みを受け付けることができる。設定された空調空気の風量及び風向は、後述する決定部35aにより自動で決定された結果について微調整を行うためのデータとして用いられる。
〔記憶部〕
記憶部33は、例えばHDDやフラッシュメモリ等で構成されている。記憶部33は、決定部35aとして機能する制御部35(後述)が決定した風向パターンを複数含む風向パターンテーブル34を記憶する。
ここで、風向パターンテーブル34について説明する。先ず、風向パターンは、各室内機2a〜2dの吹き出し口21a〜21dそれぞれから吹き出される空調空気の風向き等を定めた情報である。風向パターンテーブル34には、図10に示すように、複数の風向パターンが、風向パターンID、空調対象ゾーンID、室内機ID、吹出口ID、フラップ位置、ルーバ位置、風速及び風温を1レコードとして表されている。風向パターンIDは、複数の風向パターンを識別するための情報であって、風向パターン毎に別々の風向パターンID101,201,202・・・が割り当てられている。尚、本実施形態では、空調空気の風向きを、各吹き出し口21a〜21dにおける上下フラップ22a〜22dの位置(即ち、フラップ位置)及び左右ルーバ23a〜23dの位置(即ち、ルーバ位置)で表している。
具体的に、図10の風向パターンテーブル34において、風向パターンID101に対応する風向パターンは、図8の設定画面p2において「旋回気流モード」が選択された場合に生成される風向パターンの一例を示している。特に、この風向パターンは、建物RA内全体について旋回気流を行うように設定された場合の風向パターンを示しており、室内機2a〜2d全てにおける各吹き出し口21a〜21dの風向、風速及び風温等が含まれている。風向パターンID201,202・・・に対応する風向パターンは、図8の設定画面p2において「通常気流モード」「気流をあてる/あてない」「禁煙/喫煙」が選択された場合に生成される風向パターンの一例であって、空調対象ゾーンzo11〜zo44毎に個別の風向き等が示されている。
また、記憶部33は、施工業者により入力された建物RA内の室内機2a〜2dの位置、テーブルTa11〜Ta44の位置及び椅子の位置等を表す座標データ、建物RA内における床から室内機2a〜2dの下面までの高さ(即ち、床から天井までの高さ)、テーブルTa11〜Ta44から室内機2a〜2dの下面までの高さ等を、風向パターンテーブル34とは別の記憶領域に記憶する。
〔制御部〕
制御部35は、CPU及びRAMで構成されるマイクロコンピュータであって、図6に示すように、通信部31、操作パネル32及び記憶部33と接続されている。制御部35は、接続されたこれらの機器それぞれを制御する。例えば、制御部35は、通信部31の通信制御や、操作パネル32の表示操作制御を行う。
特に、本実施形態に係る制御部35は、風向パターンの決定及び室内機2a〜2dの空調制御を行う。このような動作を行うため、制御部35は、決定部35a及び空調制御部35bとして機能する。
〔決定部〕
決定部35aは、操作パネル32により受け付けられた空調対象ゾーンzo11〜zo44の選択結果に基づいて風向パターンを決定する。具体的には、操作パネル32を介して空調空気の供給を要する空調対象ゾーンが選択された場合、決定部35aは、選択された空調対象ゾーンの位置情報に基づいて、選択されたゾーンに空調空気を供給可能な室内機2a〜2dを判断する。つまり、決定部35aは、選択された空調対象ゾーンが建物RA内のどの位置にあるかを示す情報(即ち、座標データ)から、最寄りの吹き出し口21a〜21dを特定し、特定した吹き出し口21a〜21dを有する室内機2a〜2dを判断する。次いで、決定部35aは、判断した室内機2a〜2dから選択された空調対象ゾーン内に設置されているテーブルTa11〜Ta44までの高さ、建物RA内における床から天井までの高さ等の各種データを用いて、上下フラップ22a〜22dの位置及び左右ルーバ23a〜23dの位置を決定する。更に、決定部35aは、風量のデフォルト値を用いて、各吹き出し口21a〜21dから吹き出される風量を決定する。
また、決定部35aは、図9の画面p3等から空調空気の風量の設定、即ち風量の微調整が行われた場合には、当該微調整された風量の内容に基づいて、該当する吹き出し口21a〜21dから吹き出される風量のデフォルト値を変更する。尚、変更後の風量の値は、デフォルト値として更新される。
また、操作パネル32を介して空調空気の供給を要さない空調対象ゾーンが選択された場合、決定部35aは、このゾーンと空調空気の供給を要する空調対象ゾーンとの間を空調空気が出入りしないような風向き、いわゆるエアカーテン気流を含む風向パターンを決定する。具体的に、空調空気の供給を要さない空調対象ゾーンとしてzo11,zo12,zo21,zo22が選択されたとする。この場合、決定部35aは、図11に示すように、選択された空調対象ゾーンzo11,zo12,zo21,zo22に位置する室内機2aの吹き出し口21c,21dからはほぼ真下に冷気が吹き出され(エアカーテン気流)、室内機2bの吹き出し口21b及び室内機2cの吹き出し口21aからは風量“弱”の空調空気が吹き出されるように、風向パターンを決定する。つまり、決定部35aは、室内機2aから吹き出される冷房気流と隣接室内機2b,2cの気流とを衝突させることで下方向への気流が発生するように相互のフラップ角度を設定し、空気中の粉塵を下方向へ押しやるような風向パターンに決定する。尚、このように、空調空気の供給を要さない空調対象ゾーンが選択された場合としては、図8の設定画面p2において「気流をあてない」選択用ボタンb5が選択された場合、不在ボタンb3が選択された場合等が挙げられる。
また、図7のレイアウト画面p1及び図8の設定画面p2上から空調対象ゾーンzo11〜zo44について旋回気流モードが設定された場合、決定部35aは、空調対象ゾーンzo11〜zo44全てについて旋回気流が形成されるような風向パターンを決定する。つまり、設定画面p2上から「旋回気流モード」ボタンb2が選択された場合には、決定部35aは、図10の風向パターンテーブル34における風向パターンID101に示されるような風向パターンを決定する。この風向パターンにより、各室内機2a〜2dからは、建物RA内において、図12に示すような旋回気流が形成されるようになる。但し、旋回気流モードによる制御は、既に述べたように、選択された空調対象ゾーンzo11〜zo44が、4台の室内機2a〜2d全てを含む矩形または正方形の領域となっている場合に行われる。
図7のレイアウト画面p1及び図8の設定画面p2上から、空調対象ゾーンzo11〜zo44について通常気流モードが設定された場合(つまり、設定画面p2上の「通常気流モード」ボタンb1が選択された場合)、決定部35aは、その他の設定(具体的には、他に選択されている設定画面p2上の「気流をあてる」選択用ボタンb4、「気流をあてない」選択用ボタンb5等)に基づいて、風向パターンを決定する。例えば、図8の設定画面p2上から「通常気流モード」ボタンb1と「気流をあてる」選択用ボタンb4とが同時に選択されていれば、決定部35aは、先ずは選択されている空調対象ゾーンzo11〜zo44に空調空気が供給されるような風向パターンを決定し、この風向パターンに基づく気流制御が開始されてから一定時間経過後に、旋回気流などではない通常の空調空気が供給されるような風向パターンに決定する。つまり、決定部35aは、先ずは「気流をあてる」選択用ボタンb4に対応する風向パターンを優先的に決定し、その後「通常気流モード」ボタンb1に対応する風向パターンを決定する。尚、「通常気流モード」ボタンb1のみが選択されている場合には、決定部35aは、選択された空調対象ゾーンzo11〜zo44についてPID制御が行われるように、風向パターンを決定する。
また、レイアウト画面p1及び図8の設定画面p2上から、禁煙エリアとするべき空調対象ゾーンまたは喫煙エリアとするべき空調対象ゾーンが設定された場合(つまり、設定画面p2上の「禁煙」ボタンb6または喫煙ボタンb7が選択された場合)、決定部35aは、禁煙エリアとするべき空調対象ゾーンへは、喫煙エリアとするべき空調対象ゾーンからの煙が流入しにくくなるような風向パターンを決定する。例えば、操作パネル32を介して、空調対象ゾーンzo11,zo12,zo21,zo22について喫煙ボタンb7が選択されている場合には、決定部35aは、「気流をあてない」設定がなされた場合と同様、図11に示すような風向パターンに決定する。即ち、決定部35aは、禁煙エリアとするべき空調対象ゾーンzo11,zo12,zo21,zo22内へは、喫煙エリアである空調対象ゾーンzo13,zo14,zo23,zo24,zo31〜zo44からの空調空気が流入しないように、空調対象ゾーンzo11,zo12,zo21,zo22と空調対象ゾーンzo13,zo14,zo23,zo24,zo31〜zo44との間を冷気で遮断するような風向パターンを決定する。
上述したようにして決定された風向パターンは、決定部35aによって図10の風向パターンテーブル34に書き込まれていく。
尚、本実施形態では、既に説明したように、設定画面p2上のボタンb1〜b7のうち、「気流をあてる」選択用ボタンb4と「気流をあてない」選択用ボタンb5、「気流をあてる」選択用ボタンb4と「不在」ボタンb3、「禁煙」ボタンb6と「喫煙」ボタンb7の組み合わせについては、いずれも相互排他的な制御となるため、同一の空調対象ゾーンzo11〜zo44に対して同時に選択することは不可能である。しかし、ボタンb1〜b7が上記以外の組み合わせで選択されている場合には、決定部13aは、図13に示す優先順位テーブルに基づいて風向パターンを決定する。例えば全ての空調対象ゾーンzo11〜zo44について旋回気流モードボタンb2が選択されており、これと同時に所定のゾーン(例えば、空調対象ゾーンzo14)について「気流をあてない」選択用ボタンb4が選択されている場合、決定部35aは、重複してボタンb2,b4が選択されているゾーンzo14については、図13に示す優先順位テーブルに基づいて、空調対象ゾーンzo14には空調空気が供給されないような風向パターンを決定する。これは、図13に示す優先順位テーブルによると、「旋回気流モード」ボタンb2よりもゾーン別である「気流をあてない」選択用ボタンb4の方が優先順位が高くなっているためである。
ここで、図13の優先順位テーブルでは、設定画面p2上のボタンb1〜b7の種類と、各ボタンの優先順位とが、対応づけられている。特に、「気流をあてる/気流をあてない」選択用ボタンb4,b5に対応する制御は、現在暑いと感じているユーザに風を送り、寒いと感じているユーザには風を送らないようにするため、旋回気流モード等の他の制御よりも優先順位が高く設定されている。当該制御のうち、特に「気流をあてる」選択用ボタンb4に対応する制御は、例えば10分程度の短時間の間実施されることを目的としている。また、「旋回気流モード」ボタンb2に対応する制御は、ゾーンにおける空気を攪拌し温度ムラを解消させるための制御であり、優先順位は2番目となっている。優先順位が1番目及び2番目に該当する制御は、例えばユーザによって再度ボタンb2,b4,b5が押されたり、他のボタンb3,b5〜7が押されたりすることによって解除される。更に、優先順位が1番目の制御のうち「気流をあてる」選択用ボタンb4に該当する制御、及び優先順位が2番目である「旋回気流モード」ボタンb2に対応する制御においては、所定時間経過した場合にも、自動的に制御が解除されるものとする。例えば、「気流をあてる」選択用ボタンb4に対応する制御では、所定時間が10分と設定される。このように、制御が解除された後、それまでは解除された制御が行われていたゾーンzo11〜zo44に対しては、同時に設定されていた他のボタン(例えば「不在」ボタンb3等)に対応する制御が行われる。また、その他のボタンb3,b6〜b7についても、ユーザによって再度ボタンb3,b6〜b7が押されたり、他のボタンが押されたりすることによって解除される。
尚、以下では、本実施形態に係る「通常気流モード」は、「通常気流モード」ボタンb1が押されているか否かにかかわらず、デフォルト設定されているとする。
〔空調制御部〕
空調制御部35bは、決定部35aにより決定された風向パターンに基づいて、各室内機2a〜2dを制御する。
例えば、図10の風向パターンテーブル34における風向パターンID101が決定部35aにより決定された場合、空調制御部35bは、各室内機2a〜2dが旋回気流を行うように制御する。風向パターンID201が決定された場合には、空調制御部35bは、空調対象ゾーンID“1”に対応する空調対象ゾーンzo11に対し、室内機2aの吹き出し口21aから風量“強”の空調空気が吹き出されるように制御する。
(3)動作
次に、空調制御装置3が行う動作について、図14〜15を用いて説明する。尚、以下では、既に述べたように、「通常気流モード」がデフォルト設定されているとする。
ステップS1〜S2:空調制御装置3の管理者等により空調制御装置3の電源がオンされると(S1のYes)、操作パネル32上には、レイアウト画面p1が表示される(S2)。また、空調制御装置3は、図示してはいないが、人の在/不在、床温度分布を検知するために建物RA内に配置された複数のセンサノードと接続されており、該ノードの検知結果の監視を開始する。尚、複数のセンサノードは、各ゾーンzo11〜zo44に配置されている。
ステップS3〜S4:管理者等によって、レイアウト画面p1上から空調対象ゾーンzo11〜zo44の少なくとも1つが選択され、次いで表示された設定画面p2,p3から選択されたゾーンzo11〜zo44に対する各種設定がなされた場合には(S3のYes)、空調制御装置3は、ステップS3以降の動作を行う。空調対象ゾーンzo11〜zo44の選択がなされない場合には(S3のNo)、現在、「通常気流モード」のみがデフォルトで設定されている状態にあることから、空調制御部35bは、PID制御に基づき、各室内機2a〜2dの気流制御を行う(S4)。ここで、PID制御とは、建物RA内の温度ムラを低減し、設定温度に近づけようとする制御である。つまり、ステップS4では、PID制御に基づいて各室内機2a〜2dの気流制御が行われることで、建物RA内については、従来からの全体空調(または均一空調)が行われる。例えば、建物RA内の温度が設定温度に近づくと、インバータ制御を行う空調機については、インバータ周波数を低下させると共に、設定温度と建物RA内の温度との差が所定温度以下であれば、サーモオフする制御が行われる。また、空調機がノンインバータ機であれば、設定温度と建物RA内の温度とを比較し、これらの温度の差が所定温度以下であれば、サーモオフする制御が行われる。
ステップS5〜S6:ステップS3において、選択された各ゾーンzo11〜zo44に対し設定がなされている場合(S3のYes、即ち、1つ以上のボタンb1〜b7が押されている場合)、選択された各ボタンb1〜b7に対応する制御の起動条件が成立していれば(S5のYes)、制御部35は、図13に示す優先順位が一番高いボタンb1〜b7に対応する制御を、対象となる室内機2a〜2dの吹き出し口21a〜21dについて行う(S6)。一方、ステップS5において、選択された各ボタンb1〜b7に対応する制御の起動条件が成立していない場合には(S5のNo)、ステップS3の動作が繰り返される。ここで、上記起動条件としては、例えば1つのゾーンに対し重複して複数のボタンb1〜b7が選択されている場合において、これらのボタンb1〜b7が相互排他的でなく、共に選択可能であるという条件や、空調制御装置3が監視しているセンサノードによる検知結果が当該ボタンに対応する制御を実行可能な状態である条件が挙げられる。決定部35aは、上述したような起動条件が成立している場合、選択されているボタンb1〜b7に対応する制御のうち、優先順位の最も高い制御を優先して行うべく、風向パターンを決定する。空調制御部35bは、該風向パターンに基づいて気流制御を行う。例えば、ゾーンzo11〜zo24について、デフォルト設定されている「通常気流モード」に加え、「旋回気流モード」ボタンb2及び「気流をあてる」選択用ボタンb4が選択されていれば、これらのボタンb2,b4に対応する制御内容は相互排他的なものではない。そのため、制御部35は、先ずは優先順位の高い「気流をあてる」選択用ボタンb4に基づく気流制御を、ゾーンzo11〜zo24に対し空調空気を送る室内機2a〜2dの吹き出し口21a〜21dについて行う。
ステップS7:制御部35は、ステップS6の制御には影響しない他の吹き出し口21a〜21dについても、設定されている優先順位に従って気流制御を行う。つまり、ステップS6の制御には影響しない他の吹き出し口21a〜21dについては、ステップS6の優先順位よりも下位の順位である気流制御が行われることになる。
ステップS8〜S9:現在行われている気流制御が開始されてから所定時間が経過した等の所定条件が成立した場合(S8のYes)、制御部35は、所定条件の成立した吹き出し口21a〜21dについて、優先順位に対応する制御(すなわち、それまでとは別の制御)を行う(S9)。例えば、ゾーンzo11〜zo24について、デフォルト設定されている「通常気流モード」に加え、「旋回気流モード」ボタンb2と「気流をあてる」選択用ボタンb4とが選択されていた場合には、優先的に「気流をあてる」選択用ボタンb4に基づく気流制御が行われているわけであるが、この気流制御が開始されてから所定時間が経過した場合には、制御部35は、選択されたゾーンzo11〜zo24に気流をあてていた室内機2a〜2dの吹き出し口21a〜21dに対し、「気流をあてる」よりも優先順位の低い旋回気流制御モードでの気流制御を行う。尚、ステップS8における所定条件のその他の例としては、起動条件と同様、空調制御装置3が監視しているセンサノードによる検知結果が、選択されたボタンb1〜b7に対応する制御を実行可能な状態となった条件が挙げられる。
ステップS10〜S11:ステップS3において選択されたゾーンとは別のゾーンが選択されたり、ステップS3において選択されたボタンとは別のボタンが選択される等して、ステップS3に係るゾーン及び設定が変更されない限りは(S10のNo)、空調制御装置3は、ステップS8以降の動作を繰り返す。ステップS4の後、ならびにゾーン及び設定が変更された場合(S10のYes)であっても、空調制御装置3は、電源がオフされるまでステップS5以降の動作を繰り返す(S11のNo)。空調制御装置3は、電源がオフされた場合には(S11のYes)、一連の動作を終了する。
(4)気流制御の具体例
以下では、空調システム1に係る気流制御の具体例A〜Cについて説明する。
(4−1)具体例A
図16は、本実施形態に係る空調システム1が、回転寿司店舗内の気流制御用として利用された場合の一例を示している。図16(a)〜(c)は順に、在席率が約25%である時間帯、平日10時半〜11時半及び15時〜16時の時間帯(在席率約50%)、週末及び休日(具体的には、金曜日、土曜日、日曜日)の12時〜13時及び17時〜19時の時間帯(在席率約100%)の店舗内の状態を表している。尚、図16(a)〜(c)において、運転中である室内機2a〜2dは、冷房運転を行っているものとする。また、この店舗では、来店した顧客を建物RA内の左上エリアから順に案内していくとする。
先ず、図16(a)に示されるように、顧客が店舗内の左上エリアにのみ在席している場合、店舗の店員は、空調制御装置3の操作パネル32に表示されたレイアウト画面p1及び設定画面p2を用いて、顧客のいないその他のエリアについて「不在」設定を行う。すると、空調制御装置3は、顧客のいる左上エリアには空調空気が供給されるが、顧客のいないその他のエリアには空調空気が供給されないような風向パターンに決定するため、図16(a)に示されるような空調運転が各室内機2a〜2dによって行われるようになる。つまり、室内機2aは、4方向に空調空気を吹き出すが、室内機2b,2cは、室内機2a側に位置する吹き出し口からエアカーテン気流を吹き出す。これにより、全室内機2a〜2dが弱冷房を行う場合よりも、室内機2a〜2dにより消費されるエネルギーを例えば約20%抑えることができる。
次いで、図16(b)に示されるように、顧客が店舗内の左エリアに在席している場合、店舗の店員は、空調制御装置3の操作パネル32に表示されたレイアウト画面p1及び設定画面p2を用いて、顧客のいない右エリアについて「不在」設定を行う。すると、空調制御装置3は、顧客のいる左エリアには空調空気が供給されるが
、顧客のいない右エリアには空調空気が供給されないような風向パターンに決定するため、図16(b)に示されるような空調運転が各室内機2a〜2dによって行われるようになる。つまり、室内機2a,2cは、4方向に空調空気を吹き出すが、室内機2b,2dは、室内機2a,2c側に位置する吹き出し口それぞれからエアカーテン気流を吹き出す。これにより、全室内機2a〜2dが弱冷房を行う場合よりも、室内機2a〜2dにより消費されるエネルギーを例えば約10%抑えることができる。
次いで、図16(c)に示されるように、顧客が店舗内全体に在席している場合、店舗の店員は、空調制御装置3の操作パネル32に表示されたレイアウト画面p1及び設定画面p2を用いて、店舗内全てのエリアについて「旋回気流モード」の設定を行う。すると、空調制御装置3は、全室内機2a〜2dにおいてPID制御がなされる風向パターンと(図16(c−1)、つまり、デフォルト設定されている「通常気流モード」に対応する風向パターン)、空調空気を吹き出す吹き出し口21a〜21dを経時的に変えていくことで気流を旋回させる風向パターン(図16(c−2)、つまり設定された「旋回気流モード」に対応する風向パターン)とに決定すると共に、これらが適宜切り替わるような制御を行う。より具体的には、PID制御に基づく室内機2a〜2dの気流制御が1時間なされた後、旋回気流制御が10分程度実施され、その後またPID制御に基づく気流制御がなされるといった風向パターンの切り換えが繰り返される。これにより、PID制御に基づく従来の気流制御(図16(c−1))により冷気溜まりが生じ、その結果店舗内に温度ムラが発生した場合であっても、適宜実施される旋回気流によって温度ムラは解消される。つまり、図16(c−2)に示すように気流を旋回させることで、定期的に室内全体の温度が攪拌されるため、温度ムラが解消されるようになる。また、室内機2a〜2dにより消費されるエネルギーも抑えることができる。
このように、本実施形態に係る空調システム1によると、店舗の店員等は、経時的に変化する店舗の混雑具合に応じて風向パターンを適宜切り換えるように利用することができる。これにより、来店した顧客の快適席を維持することができると共に、店舗に対応した最大限の省エネ運転を行うことができる。
(4−2)具体例B
図17は、本実施形態に係る空調システム1が、ファミリーレストランの店舗内の気流制御用として利用された場合の一例を示している。図17(a)(b)では、図16(a)〜(c)と同様、運転中である室内機2a〜2dは、冷房運転を行っているものとする。
ところで、一般的に、ファミリーレストランの店舗内は、喫煙エリアと禁煙エリアとが固定されている場合が多い。そのため、例えば喫煙エリア及び禁煙エリアにおける在席率がそれぞれ50%,100%である状態時に、更に来店した顧客が禁煙者である場合、喫煙エリアには空いているテーブルがあるものの禁煙エリアには空いているテーブルがないため、その顧客を直ぐに案内することができない。
これに対し、本実施形態に係る空調システム1を利用すると、その時々に来店する顧客に応じて、喫煙エリア及び禁煙エリアの領域を変えることができる。例えば、図17(a)に示されるように、禁煙エリアにおける在席率が100%である状態において、新たに禁煙者である顧客が来店した場合、店舗の店員は、空調制御装置3の操作パネル32に表示されたレイアウト画面p1及び設定画面p2を用いて、喫煙エリアにおける空席のテーブルTaA,TaBを含むゾーンについて「禁煙」設定を行う。すると、空調制御装置3は、選択されたテーブルTaA,TaBを含むゾーン及びそれまでの禁煙エリアには、喫煙エリアからの空調空気が流入しにくくなるような風向パターンに決定するため、図17(b)に示されるような空調運転が各室内機2a〜2dによって行われるようになる。つまり、室内機2bは、禁煙エリア側、つまり室内機2a側に近い吹き出し口から禁煙エリア側に向かってエアカーテン気流を吹き出す。室内機2dは、テーブルTaA,TaBを含むゾーン側へのエアカーテン気流をやめ、風量“強”の空調空気を、テーブルTaA,TaBを含むゾーンに供給する。尚、室内機2a,2cは、図17(a)と同様の空調運転を継続して行う。これにより、これまで喫煙エリアに含まれていたテーブルTaA,TaBを含むゾーンは、「喫煙」設定から「禁煙」設定に変更され、喫煙エリア内のたばこの煙は、空調空気と共に禁煙エリアには流出しにくくなる。従って、店舗側は、空席があれば、顧客を待たせることなくスムーズに案内することができるため、店舗における顧客の回転率が向上する。
(4−3)具体例C
図18は、本実施形態に係る空調システム1が、営業オフィス内の気流制御用として利用された場合の一例を示している。図18(a)(b)では、図16(a)〜(c)や図17(a)(b)と同様、運転中である室内機2a〜2dは、冷房運転を行っているものとする。
例えば、図18(a)に示すように、営業オフィス内における在席率が100%に近い状態の場合、暑がりな社員や寒がりな社員が混在した状態となっている場合がある。この場合、個々の社員は、空調制御装置3の操作パネル32に表示されたレイアウト画面p1の気流イメージim1,im2・・・によって風向きや風量を確認する。そして、個々の社員は、空調空気を所望する設定にしたい場合には、レイアウト画面p1上の空調対象ゾーンzo11〜zo44の中から自分自身の席を含む空調対象ゾーンを選択し、次いで設定画面p2,p3を用いて「気流をあてない」「気流をあてる」設定や、風向きや風量を変更する。すると、空調制御装置3は、選択された空調対象ゾーンに対し風量“強”の空調空気を供給するような風向パターンや、選択された空調対象ゾーンに対し気流をあてないようにする風向パターンを決定する。このため、例えば図18(a)に示すような空調運転が各室内機2a〜2dによって行われるようになる。図18(a)では、社員shAの席を含む空調対象ゾーンに対しては空調空気を供給せず、その他の空調対象ゾーンに対しては、4方向に風量“強”の空調空気が吹き出されている一例を示している。これにより、各ゾーンには、ゾーン別に設定された通りに空調空気が供給されるようになるため、営業オフィス内の全員が快適に過ごせるようになる。
次いで、図18(b)に示すように、多くの社員が席を離れ、エリア的には25%、在席率は約33%未満となった場合、在席中の社員は、空調制御装置3の操作パネル32に表示されたレイアウト画面p1及び設定画面p2,p3上から、社員が不在であるゾーンに対しては「不在」設定を行い、社員が在席しているエリアsq内の各ゾーンに対しては風量“弱”の設定を行う。ここで、「不在」設定としては、風量“弱”の空調空気が供給されるエリアsqについて、例えば設定温度を1℃高くする設定が挙げられる。すると、空調制御装置3は、社員のいるエリアsqには風量“弱”の空調空気が供給されると共に、設定温度が1℃高めに設定されるが、社員のいないその他のエリアについては、設定温度が変化することなく、室内機2c〜2dがサーモオフの状態となる。そのため、図18(b)に示されるような空調運転が、各室内機2a〜2dによって行われるようになる。つまり、室内機2aは、4方向に風量“弱”の空調空気を吹き出すが、室内機2b,2cは、エリアsq側に位置する吹き出し口からエアカーテン気流を吹き出す。これにより、エリアsq内には、室内機2aによる空調空気が行き渡るようになる。従って、室内機2aの設定温度が高めであったとしても、社員のいるエリアsqに集中して空調空気を供給することができるようになるため、エリアsq内の社員の快適性が確保される。また、その時々の在席している社員の人数に応じた空調を行うことができるため、全室内機2a〜2dが弱冷房を行う場合よりも、室内機2a〜2dにより消費されるエネルギーを例えば約20%抑えることができる。
(5)効果
(A)
本実施形態に係る空調システム1によると、操作パネル32上には、例えば建物RA内におけるテーブルTa11〜Ta44や椅子の配置に基づいて定義された複数の空調対象ゾーンzo11〜zo44が選択可能となっているレイアウト画面p1が表示される。そして、空調システム1のユーザによって空調空気を供給すべき空調対象ゾーン、及び/または空調空気を供給すべきでない空調対象ゾーンが選択されることで、風向パターン、即ち室内機2a〜2dの各吹き出し口21a〜21dから吹き出される空調空気の風向き等が決定される。これにより、ユーザは、レイアウト画面p1上から、建物RA内の環境に応じてきめ細かい気流制御を容易に指示することができる。従って、各空調部の風向き等の設定における操作性が向上する。
(B)
また、本実施形態に係る空調システム1によると、レイアウト画面p1上には、建物RA内に設置された室内機2a〜2dの位置が表示されると共に、各室内機2a〜2dから供給される空調空気の風向き及び風量を示す気流イメージim1,im2,・・・が表示される。従って、ユーザは、建物RA内において室内機2a〜2dがどの位置に配置され、かつどのような空調空気がどの方向に吹き出されているのかを、レイアウト画面p1上から知ることができる。
(C)
また、本実施形態に係る空調システム1によると、レイアウト画面p1には、空調空気の供給を要さない空調対象ゾーンと空調空気の供給を要する空調対象ゾーンとが、区別可能に表示される。そのため、ユーザは、空調空気の供給を要さない空調対象ゾーンと空調空気の供給を要する空調対象とを、容易に知ることができる。
(D)
また、本実施形態に係る空調システム1によると、空調制御装置3は、人が不在である空調対象ゾーンを、空調空気の供給を要さない空調対象ゾーンとして受け付けることができる。ユーザによって人が不在である空調対象ゾーンが選択されると、室内機2a〜2dは、人が不在である空調対象ゾーンへの空調空気の供給を停止することができるため、室内機2a〜2dによって消費されるエネルギーを抑えることができる。
(E)
また、本実施形態に係る空調システム1では、ユーザは、空調対象ゾーンzo11〜zo44について旋回気流を形成する旋回気流モード、及び旋回気流を形成しない通常気流モードのいずれかを設定することができる。従って、建物RA内における温度ムラを解消することができる。
(F)
また、本実施形態に係る空調システム1によると、空調空気の供給を要さない空調対象ゾーンが選択された場合、このゾーンと空調空気の供給を要するゾーンとの間を空調空気が出入りしないように、室内機2a〜2dが制御される。具体的には、空調空気の供給を要する空調対象ゾーンに設置された室内機2a〜2d、及びこのゾーンに隣接する空調空気の要求を要さない空調対象ゾーンに設置された室内機2a〜2d双方が協調して冷気を流出し難い気流を発生させることができる。これにより、例えば冷房運転による冷気が空調空気の供給を要さないゾーンに漏れることを防ぐことができる。
(G)
また、本実施形態に係る空調システム1によると、ユーザが、禁煙エリアとするべき空調対象ゾーン、または喫煙エリアとするべき空調対象ゾーンを選択することができる。これにより、例えば喫煙エリアと禁煙エリアとの間の空調空気の出入りがブロックされるような気流制御が行われる。従って、建物RA内にいる人にあわせて、容易に建物RA内を禁煙エリアまたは喫煙エリアにすることができる。
(H)
また、本実施形態に係る空調システム1によると、ユーザは、空調空気の供給を要する空調対象ゾーンへの空調空気の風量を、例えば「弱」や「強」などに設定することができる。従って、各空調対象ゾーンzo11〜zo44へは、ユーザの好みに応じた風量の空調空気が送られるようになる。
(I)
また、本実施形態に係る空調システム1では、空調空気の供給を要する空調対象ゾーンが選択された場合、選択された空調対象ゾーンの位置情報に基づいて、このゾーンに空調空気を供給可能な室内機2a〜2dが判断され、判断された室内機2a〜2dについての風向パターンが決定される。つまり、空調空気の供給を要する空調対象ゾーンには、このゾーン内またはこのゾーン近くに配置されている室内機2a〜2dから空調空気が供給されることになる。従って、空調空気の供給を要すると選択された空調対象ゾーンには、最適な位置の吹き出し口21a〜21dから空調空気が送られるようになる。
<その他の実施形態>
(a)
上記実施形態では、図3に示すように、空調対象ゾーンzo11〜zo44が、1卓のテーブルとそのテーブルの周りに設置された4脚の椅子とを囲む範囲で定義された場合について説明した。しかし、空調対象ゾーンzo11〜zo44の定義は、これに限定されない。例えば、建物RA内に設置された椅子の位置によって空調対象ゾーンを定義したり、椅子やテーブルの位置に関係なく単に建物RA内を複数の区画に区分し、その各区分を1つの空調対象ゾーンとして定義したりしてもよい。また、空調対象ゾーンは、1台の室内機を基準とした所定範囲で定義されていてもよい。
(b)
また、上記実施形態では、旋回気流モードが選択された場合、図10の風向パターンテーブル34における風向パターンID101に示されるように、全ての室内機2a〜2dが旋回気流を行う場合(つまり、建物RA内全体、即ち全空調対象ゾーンzo11〜zo44について旋回気流が行われる場合)について説明した。しかし、旋回気流モードでは、全ての空調対象ゾーンzo11〜zo44について旋回気流が行われる他に、選択された複数の空調対象ゾーンzo11〜zo44について部分的に旋回気流が行われてもよい。但し、部分的な旋回気流についても、上記実施形態と同様、旋回気流を実行可能な複数の空調対象ゾーンzo11〜zo44が選択されているという条件が満たされる場合に行われるものとする。
また、上記実施形態では、選択された空調対象ゾーンzo11〜zo44が、4台の室内機2a〜2d全てを含む矩形または正方形の領域となっている場合に、「旋回気流モード」ボタンb2が選択可能となると説明した。しかし、「旋回気流モード」ボタンb2が選択可能となる条件は、これに限定されない。例えば、操作パネル32に表示されたレイアウト画面p1上から室内機2a〜2dを直接選択可能であれば、選択された室内機2a〜2dが4台であって、かつ選択された全ての室内機2a〜2dによって形作られる空調対象領域が矩形または正方形である場合に、「旋回気流モード」ボタンb2が選択可能となってもよい。
このように、旋回気流モードの設定条件から鑑みると、上述した方法(つまり、室内機2a〜2dを選択する方法)は、上記実施形態のように空調対象ゾーンzo11〜zo44を選択する方法に比して、容易に旋回気流モードを設定することが可能となる。空調対象ゾーンzo11〜zo44を選択する方法においては、1つの空調対象ゾーンの範囲が小さい程、「旋回気流モード」ボタンb2をアクティブな状態にするのに選択すべきゾーンの数が多くなってしまうからである。
(c)
また、上記実施形態では、空調制御装置3の操作パネル32を介して「旋回気流モード」が設定された場合に、旋回気流が行われる場合について記載した。しかし、旋回気流制御は、自動で行われてもよい。
この場合、例えば、人付近や床付近の温度を検知するための赤外線センサを建物RAの各空調対象ゾーンzo11〜zo44に配置しておく。空調制御装置3は、赤外線センサによる空調対象ゾーンzo11〜zo44毎の検知結果と、各ゾーンzo11〜zo44に対応する室内機2a〜2dそれぞれの吸い込み温度との差を所定時間毎に求める。求めた差が例えば4度以上となる箇所が全体の約50%以上であれば、空調制御装置3は、室内機2a〜2dに旋回気流を行わせても良い。
尚、上記赤外線センサの代わりに無線センサが用いられても良い。
(d)
上記実施形態では、操作パネル32に表示されたレイアウト画面p1上から、不在である空調対象ゾーンがユーザによって選択される場合について説明した。しかし、不在である空調対象ゾーンが設定される方法は、これ以外であってもよい。
例えば、人を検知するためのセンサを、センサの有する検知可能範囲を考慮して建物RAの各空調対象ゾーンzo11〜zo44に配置しておく。空調制御装置3は、該センサの検知結果から、各空調対象ゾーンzo11〜zo44に居る人の人数を例えば10分である所定時間毎に把握し、人のいない空調対象ゾーンがあるか否かを判断する。そして、空調制御装置3は、人のいない空調対象ゾーンがあると判断した場合、該空調対象ゾーンを空調する室内機について、該空調対象ゾーンへの空調を停止させると共に、該空調対象ゾーンに隣接するゾーンへは空調空気が供給されるように、風向パターンを決定する。このように、センサを用いて人のいない空調対象ゾーンがあるか否かを判断することで、無駄に空調運転を行っている室内機をなくすことができる。
また、センサを各空調対象ゾーンzo11〜zo44に配置する代わりに、空調制御装置3は、各ゾーンzo11〜zo44に配置されている複数のPCから例えばログイン情報を得ることで、人のいない空調対象ゾーンがあるか否かを判断してもよい。
(e)
上記実施形態に係る空調システム1は、空調対象ゾーンzo11〜zo44それぞれについての空調制御の他、更に建物RA内にいる人それぞれの好みに応じた空調制御を自動で行うことが可能であってもよい。この場合、人が着席する椅子の近くには、椅子付近の温度及び/または湿度を検知するためのセンサノードが配置されており、各椅子には、制御の便宜上、椅子IDが割り当てられている。空調制御装置3は、センサノードの検知結果を取得すると、そのセンサノードの設置位置付近の椅子の位置、該椅子に対応する椅子ID、及びセンサノードの検知結果(即ち、椅子付近の温度及び/または湿度)と、予め記憶している着席している人物の嗜好情報とから、風向き及び風量を含む風向パターン301,302を決定する(図19参照)。つまり、図19における風向パターンID301,302・・・に対応する風向パターンは、椅子に着席している各個人向けに空調空気を提供するか否かといった、いわゆるパーソナル空調のパターンを示している。この場合、空調制御装置3の記憶部33が記憶する風向パターンテーブル34’には、図10の風向パターンテーブル34における風向パターンID、ゾーンID、室内機ID等に加え、更に椅子IDが1レコードとして表されている。これにより、空調システム1は、各個人の好みに応じた空調空気を自動で提供することができる。
尚、空調制御装置3は、椅子に人が着席しているか否かの判断については、センサノードによる検知結果からではなく、人が該椅子に座った場合に操作されるPCのログイン情報を用いて行っても良い。また、空調制御装置3は、人が所持しているRFIDタグ情報を建物RA内に設けられたタグリーダーで読み取り、読み取られた情報に基づいて、人が着席しているか否かを判断してもよい。
(f)
上記実施形態では、4台の室内機2a〜2dが、建物RA内に図2に示すようにして配置される場合について説明した。しかし、建物RA内に配置される室内機の数は4台に限定されず、また設置位置についても、図2に限定されず、どのように配置されてもよい。
(g)
上記実施形態では、室内機2a〜2dが、天井埋込タイプの室内機である場合を例にとり説明した。しかし、本発明に係る室内機は、天井埋込タイプに限定されず、天井吊り下げタイプ、ダクト式(天井吹き出し、床吹き出し)タイプ等、吹き出し口毎に風向及び風速を制御できるものであれば、どのようなタイプの室内機であってもよい。
(h)
上記実施形態では、空調システム1が実際に利用されるようになる前より、予めレイアウト画面p1上における空調対象ゾーンzo11〜zo44及び室内機2a〜2dの設置位置、つまり、気流イメージim1,im2,im3・・・を除くレイアウト画面p1上の情報が空調制御装置3にインプットされており、気流イメージim1,im2,im3・・・は、各室内機2a〜2dの運転時にその都度決定され、上記情報と共にレイアウト画面p1上に表示されると説明した。しかし、レイアウト画面p1上における空調対象ゾーンzo11〜zo44及び室内機2a〜2dの設置位置は、利用可能なデータとして予め空調制御装置3にインプットされているのではなく、気流イメージim1,im2,im3・・・と共にレイアウト画面p1が表示される度に決定されてもよい。
(i)
また、上記実施形態では、各室内機2a〜2dの運転時にその都度風向パターンが計算され、当該風向パターンに基づく気流イメージim1,im2,im3・・・がレイアウト画面p1上に表示される場合について説明した。しかし、本発明に係る空調システムにおいては、風向パターンは、その都度計算されずともよい。予め試運転ツール等で計算された複数の風向パターンが風向パターンテーブル内に格納されており、操作パネル32を介して設定された各種内容やその時々の各種情報(建物RA内の温度等)に応じて当該テーブルの中から風向パターンを選択する手法が採用されてもよい。また、風向パターンは、当該テーブル内の既存の風向パターンを複数組み合わせる等して作成され、気流制御に利用されてもよい。
尚、上記風向パターンテーブルは、上記実施形態に係る座標データ等と同様、空調システムの施工業者によって、空調システムが実際に利用される前からフラッシュメモリや図示しない通信ネットワークを介して空調制御装置の記憶部内にインプットされている。
(j)
上記実施形態では、レイアウト画面p1中の気流イメージim1,im2,im3・・・に対応する風量や風向については、基本的に空調制御装置3によって自動で決定され、更にユーザは、図9を用いて風量や風向を好みに合わせて微調整することが可能であると説明した。しかし、本発明に係る空調システム1では、風量や風向が空調制御装置3によって自動でのみ決定され、ユーザによる微調整機能が無くてもよい。
(k)
上記実施形態では、風向が縦方向、横方向の両方向に制御できる室内機2a〜2dを例に取り説明した。しかし、本発明では、横方向の風向制御がない室内機が利用されてもよい。この場合、旋回気流が行われる際には、図12のように空調空気は斜め方向には供給されないが、図20に示すように供給されるようになる。つまり、隣接する室内機に向けて空調空気が供給されるが、どの室内機においても、空調空気を供給するゾーンが重複することなく、それぞれが異なるゾーンへと空調空気を供給する。図20では、空調空気が反時計回り方向に供給されている一例を示している。
(l)
上記実施形態では、図10の風向パターンテーブル34、図19の風向パターンテーブル34’に示すように、空調制御装置3は、風向だけではなく、風温を制御することができる場合について説明した。しかし、本発明に係る空調システムは、少なくとも風向の制御が実行されればよく、風温の制御が行われなくともよい。
(m)
上記実施形態では、図8の設定画面p2上において、1以上のボタンb1〜b7が選択された場合、図14,15に示すように、選択された各ボタンに対応する動作が優先順位(図13)等に基づいて実行されると説明した。しかし、本発明に係る空調システム1では、図8の設定画面p2上において1つのボタンが選択されると、そのボタンに対応する制御が終了するまでは他のボタンが選択できないような、全モード相互排他方式が採用されてもよい。図21及び図22は、全モード相互排他方式が採用された場合の、空調制御装置3が行う動作の流れを示している。
ステップS101〜S102:空調制御装置3の管理者等により空調制御装置3の電源がオンされると(S101のYes)、操作パネル32上には、レイアウト画面p1が表示される(S102)。
ステップS103〜S104:管理者等によって、レイアウト画面p1上から空調対象ゾーンzo11〜zo44のいずれかが選択され、次いで表示された設定画面p2,p3から各種設定がなされた場合には(S103のYes)、空調制御装置3は、ステップS103以降の動作を行う。空調対象ゾーンzo11〜zo44の選択がなされない場合には(S103のNo)、空調制御部35bは、PID制御に基づき、各室内機2a〜2dの気流制御を行う(S104)。
ステップS105〜S106:ステップS103においてなされた設定が「旋回気流モード」設定である場合(S105のYes)、決定部35aは、図10の風向パターンID101に示されるように、建物RA内について旋回気流が形成されるような風向パターンを決定する。空調制御部35bは、該風向パターンに基づいて、各室内機2a〜2dについて旋回気流制御を行う(S106)。これにより、建物RAには、図12に示されるような旋回気流が供給されるようになる。
ステップS107〜S108:ステップS103においてなされた設定が「不在」設定である場合(S107のYes)、決定部35aは、レイアウト画面p1上から選択された空調対象ゾーンに対しては空調空気が供給されないような、不在気流制御用の風向パターンを決定する。空調制御部35bは、該風向パターンに基づいて、該当する室内機2a〜2dについて不在気流制御を行う(S108)。これにより、建物RAには、例えば図11に示されるような気流が供給されるようになる。
ステップS109〜S110:ステップS103においてなされた設定が「気流をあてる」設定である場合(S109のYes)、決定部35aは、レイアウト画面p1上から選択された空調対象ゾーンに対し、空調空気が供給されるような風向パターンを決定する。具体的には、決定部35aは、図10の風向パターンID201,202に示されるような風向パターンを決定する。空調制御部35bは、該風向パターンに基づいて、該当する室内機2a〜2dについて気流制御を行う(S110)。
ステップS111〜S112:ステップS103においてなされた設定が「気流をあてない」設定である場合(S111のYes)、決定部35aは、レイアウト画面p1上から選択された空調対象ゾーンに対しては空調空気が供給されないような風向パターンを決定する。つまり、決定部35aは、ステップS108の不在気流制御用の風向パターンと同様に、風向パターンを決定する。空調制御部35bは、該風向パターンに基づいて、該当する室内機2a〜2dについて気流制御を行う(S112)。これにより、建物RAには、例えば図11に示されるような気流が供給されるようになる。
ステップS113〜S114:ステップS103においてなされた設定が「禁煙」設定である場合(S113のYes)、決定部35aは、レイアウト画面p1上から選択された空調対象ゾーンには、禁煙設定でない空調対象ゾーンからの空調空気が流入しないような禁煙用の風向パターンを決定する。空調制御部35bは、該風向パターンに基づいて、該当する室内機2a〜2dについて気流制御を行う(S114)。
ステップS115〜S116:ステップS103においてなされた設定が「喫煙」設定である場合(S115のYes)、決定部35aは、レイアウト画面p1上から選択された空調対象ゾーンからは、喫煙設定でない空調対象ゾーンに空調空気が流出しないような喫煙用の風向パターンを決定する。空調制御部35bは、該風向パターンに基づいて、該当する室内機2a〜2dについて気流制御を行う(S116)。
ステップS117:管理者等により、操作パネル32上のレイアウト画面p1及び設定画面p2,p3上を用いて、現在とは異なる設定に変更された場合には(S117のYes)、空調制御装置3は、ステップS105以降の動作を繰り返す。
ステップS118:空調制御装置3は、電源がオフされるまでステップS117の動作を繰り返す(S118のNo)。空調制御装置3は、電源がオフされた場合には(S118のYes)、一連の動作を終了する。
尚、図21,22では、一例として、「旋回気流モード」設定、「不在」設定、「気流をあてる」設定、「気流をあてない」設定、「禁煙」設定、「喫煙」設定の順で、設定の確認が行われる場合について説明した。しかし、どのような設定が受け付けられたかが確認される順番は、これに限定されず、任意に変更可能である。例えば、図13にて記載した各ボタンに対応する動作の優先順位に基づき、「気流をあてる」/「気流をあてない」設定、「旋回気流モード」設定、「不在」設定、「禁煙」/「喫煙」設定、の順で設定の確認がなされてもよい。
また、選択された各ボタンに対応する動作の優先順位についても、図13の順番に限定されない。例えば、各ボタンに対応する動作の優先順位は、ユーザの利用する状況に応じてユーザ毎にカスタマイズされたり、実際にユーザが利用している状態に応じて優先順位が変化する、いわゆる学習機能によって適宜変更されたりしてもよい。
(n)
また、上記実施形態に係る「(3)動作」においては、人の在/不在、床温度分布を検知するためのセンサノードが建物RA内に複数配置されており、当該センサノードの検知結果に基づいて、選択された各ボタンb1〜b7に対応する制御の起動条件が成立したか否かが把握されると説明した。しかし、本発明に係る空調システムでは、センサノードを利用せずに、各ボタンb1〜b7に対応する制御の起動条件が成立したか否かを把握する手法が採用されてもよい。この場合、建物RA内にいるユーザが空調制御装置に直接入力した各種データ(例えば、人の在/不在、体感温度等)を用いて、各ボタンb1〜b7に対応する制御の起動条件が成立したか否が把握される。
(o)
また、上記実施形態において、「通常気流モード」がデフォルトで設定されていることをユーザに知らせるべく、設定画面p2上の「通常気流モード」ボタンb1は常に選択されている状態となっていてもよい。
本発明に係る空調システムによると、ユーザは、レイアウト画面上から、空調対象空間の環境に応じてきめ細かい気流制御を容易に指示することができるため、各空調部の風向き等の設定における操作性が向上するという効果を有する。従って、本発明に係る空調システムは、飲食店等の店舗や、事務所等の比較的広い空間を空調対象とする空調システムとして利用することができる。
1 空調システム
2a〜2d 空調機
3 空調制御装置
21a〜21d 吹き出し口
22a〜22d 上下フラップ
23a〜23d 左右ルーバ
31 通信部
32 操作パネル
33 記憶部
34 風向パターンテーブル
35 制御部
35a 決定部
35b 空調制御部
p1 レイアウト画面
p2 各種設定画面
p3 風量設定用の画面
zo11〜zo44 空調対象ゾーン
特許第3807305号公報

Claims (8)

  1. 複数の吹き出し口(21a〜21d)を介して空調対象空間(RA)に空調空気を供給する空調部(2a〜2d)と、
    複数の空調対象ゾーン(zo11〜zo44)を含む前記空調対象空間(RA)のレイアウト画面(p1)を表示すると共に、前記レイアウト画面(p1)における前記空調対象ゾーン(zo11〜zo44)を選択可能に表示する表示部(32)と、
    前記表示部(32)に表示された前記レイアウト画面(p1)上から、前記空調部(2a〜2d)による空調空気の供給を要する前記空調対象ゾーン(zo11〜zo44)または空調空気の供給を要さない前記空調対象ゾーン(zo11〜zo44)の選択を受け付ける受付部(32)と、
    前記受付部(32)により受け付けられた前記空調対象ゾーン(zo11〜zo44)の選択結果に基づいて、各前記吹き出し口(21a〜21d)から吹き出される空調空気の風向きを含む風向パターンを決定する決定部(35a)と、
    前記決定部(35a)により決定された前記風向パターンに基づいて前記空調部(2a〜2d)を制御する制御部(35b)と、
    を備え、
    前記空調部は、複数の空調モードを有し、
    前記受付部は、任意の前記空調対象ゾーンに対し、相互排他的な前記空調モードの組み合わせを除く複数の前記空調モードの選択を受け付けることが更に可能であって、
    前記決定部は、前記受付部が任意の前記空調対象ゾーンに対して複数の前記空調モードの選択を受け付けた場合、各前記空調モードの所定の優先順位に従って、選択された各前記空調モードに基づく前記風向パターンを決定していく、
    空調システム(1)。
  2. 前記空調部(2a〜2d)は、前記空調対象空間(RA)に配置されており、
    前記レイアウト画面(p1)には、前記空調対象空間(RA)における前記空調部(2a〜2d)の設置位置と共に、前記空調部(2a〜2d)から供給される空調空気の風向き及び風量を1つのアイコンとして示す気流イメージ(im1,im2・・・)が表示されている、
    請求項1に記載の空調システム(1)。
  3. 前記受付部は、決定された前記風向パターンにおける風向きの変更を更に受け付けることが可能である、
    請求項1または2に記載の空調システム(1)。
  4. 前記レイアウト画面(p1)には、空調空気の供給を要さない前記空調対象ゾーン(zo11〜zo44)と空調空気の供給を要する前記空調対象ゾーン(zo11〜zo44)とが区別可能に表示される、
    請求項1〜3のいずれかに記載の空調システム(1)。
  5. 前記受付部(32)は、前記空調対象空間(RA)のうち少なくとも1つの前記空調対象ゾーン(zo11〜zo44)について旋回気流を形成する旋回気流モード、及び前記旋回気流を形成しない通常気流モードのいずれかを更に受け付け可能であって、
    前記決定部(35a)は、前記受付部(32)により受け付けられた前記旋回気流モードまたは前記通常気流モードに基づいて、更に前記風向パターンを決定する、
    請求項1〜4のいずれかに記載の空調システム(1)。
  6. 前記決定部(35a)は、前記受付部(32)が空調空気の供給を要さない前記空調対象ゾーン(zo11〜zo44)の選択を受け付けた場合、このゾーンと空調空気の供給を要する前記空調対象ゾーン(zo11〜zo44)との間を空調空気が出入りしないような風向きを含む前記風向パターンを決定する、
    請求項1〜5のいずれかに記載の空調システム(1)。
  7. 前記受付部(32)は、空調空気の供給を要する前記空調対象ゾーン(zo11〜zo44)への空調空気の風量の設定を更に受け付け可能であって、
    前記決定部(35a)は、前記受付部(32)が受け付けた空調空気の前記風量の設定に基づいて、更に前記風向パターンを決定する、
    請求項1〜6のいずれかに記載の空調システム(1)。
  8. 前記決定部(35a)は、
    前記受付部(32)が空調空気の供給を要する前記空調対象ゾーン(zo11〜zo44)の選択を受け付けた場合、選択された前記空調対象ゾーン(zo11〜zo44)の位置情報に基づいて、このゾーンに空調空気を供給可能な前記空調部(2a〜2d)を判断し、
    判断した前記空調部(2a〜2d)について前記風向パターンを決定する、請求項1〜7のいずれかに記載の空調システム(1)。
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