JP5063403B2 - 電子写真感光体の製造方法、並びにそれらの方法によって得られた電子写真感光体及び画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体の製造方法、並びにそれらの方法によって得られた電子写真感光体及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真感光体の製造方法、電子写真感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
近年、電子写真方式を用いた情報処理システム機の発展は目覚ましく、特に情報をデジタル信号に変換して光によって情報記録を行なうレーザープリンタやデジタル複写機は、そのプリント品質、信頼性において向上が著しい。急速に普及しているこれらのレーザープリンタやデジタル複写機は、今後高画質化と同時にさらなる高速化あるいは小型化が要求されている。さらに、最近ではフルカラープリントが可能なフルカラーレーザープリンタやフルカラーデジタル複写機の需要も急激に高くなっている。フルカラープリントを行なう場合には少なくとも4色のトナー画像を重ね合わせる必要があることから、特に装置の高速化並びに小型化がより一層重要な課題とされている。
装置の高速化及び小型化を実現するためには、電子写真感光体の耐久性を向上させることが必要となる。特に、フルカラー化と高速化を両立させる上で有効なタンデム方式の場合には、少なくとも4本の感光体が装置に内包されるため、感光体の小径化の要求度は非常に高い。また、感光体の小径化が進むに従い、感光体はより過酷な状況で使用されることになるため、従来の感光体ではその交換速度が大幅に早まることになる。従って、装置の高速化並びに小型化を実現するためには、同時に用いられる感光体の大幅な高耐久化が必要不可欠である。
画像形成装置に使用される電子写真感光体としては、有機系の感光材料を用いたものが、コスト、生産性及び環境安定性等の理由から一般に広く応用されている。これらの電子写真感光体の層構成としては、電荷発生機能を有する電荷発生層と電荷輸送機能を有する電荷輸送層とに機能分離した積層型、電荷発生機能と電荷輸送機能を一つの層に備えた単層型の感光体に大別される。積層型感光体の方が、材料の選択範囲が広いことや、感度や繰り返し安定性や機械的強度の向上が進んだことによって、現在ではこちらが主流として用いられている。
積層型感光体においては、高耐久化を実現するために、下引き層と表面層の必要性が増している。ここで下引き層とは導電性基体から最も近い層のことをいい、表面層とは、導電性基体から最も遠い層のことをいう。
下引き層に関しては、基体からの電荷の注入を阻止するというのが大きな役割である。下引き層を設けない場合、感光体に帯電を施した場合に、導電性基体に誘起されるそれとは逆極性の電荷が局所的にリークし、感光層さらには感光体の表面へ注入され、その部分が帯電低下を起こす。その結果未露光部が白地となる反転現像方式の画像形成装置において、白地領域に微小な斑点が無数に現像されてしまう画像欠陥(地汚れ)が生じてしまう。これらを防止するために、下引き層を設けることは非常に有効であり、高画質化が求められる昨今において、必要不可欠である。
また、表面層に関しては、耐摩耗性を向上させることが大きな目的である。装置が高速化し、かつ感光体が小径化すると、感光体の周辺部材との接触も増えるため、感光体の摩耗が感光体の寿命決定要因として大きくなっている。よって、感光体表面を耐摩耗性に優れた膜でコートすることが、今後さらに高耐久化するためには必要不可欠である。
これらの機能を十分に発揮させるために、下引き層、表面層ともに、硬化膜が有用である。下引き層は、上の層を湿式塗工した場合に溶出してしまうと、十分な電荷ブロッキング性を有することが出来ないため、硬化膜を用いることが効果的である。また表面層に関しては、十分な耐摩耗性を実現するために硬化膜を用いることが効果的である。
このように、近年の有機感光体においては、高耐久化を実現するために硬化膜を積層する技術が必要不可欠になってきている。
下引き層の硬化膜は以下のようなものが知られている。例えば特許文献1〜5(特開平2−59767号、特開平3−18858号、特開平4−124674号、特開平4−145416号、特開平4−162047号)等に記載されているように、シランカップリング剤などの加水分解により縮重合する化合物を用いたものがある。また、特許文献6(特開2007−034274号)にはポリアミド系樹脂を用いたものが、また、特許文献7(特開2004−177552号)にはアルキド樹脂を硬化させたものが、特許文献8(特開平01-144521号)にはウレタン樹脂を用いたものが記載されている。また、下引き層は基体からの電荷の注入をブロッキングする以外にも、モアレを防止したり、電荷発生層で発生した電荷を基体側に輸送するために、樹脂中に金属酸化物や、導電性粒子などを混合したものもある。例えば、特許文献9(特開昭58−58556号公報)にはアルミニウム又はスズの酸化物を分散した樹脂中間層が、特許文献10(特開昭60−111255号公報)には導電性粒子を分散した樹脂中間層が、特許文献11(特開昭59−17557号公報)にはマグネタイトを分散した中間層が、特許文献12(特開昭60−32054号公報)には酸化チタンと酸化スズを分散した樹脂中間層が、特許文献13〜18(特開昭64−68762号公報、特開昭64−68763号公報、特開昭64−73352号公報、特開昭64−73353号公報、特開平1−118848号公報、特開平1−118849号公報)には、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等のホウ化物、窒化物、フッ化物、酸化物の粉体を分散した樹脂の中間層が開示されている。 しかしこれらの硬化型下引き層のほとんどは、重合が十分に行われなかったために残った親水性基を有する。そのため、湿度が高い場合には低抵抗化し基体からの電荷ブロッキング性が低下するなど環境変動が大きくなってしまうという問題があった。前述の様に、モアレ防止などの目的で、金属酸化物微粒子等を混合した場合、硬化が不十分となることが多い。また、一般的な有機感光体は浸漬塗工で製膜されているが、塗工液の段階で重合が進んでしまうと液がゲル化するなど、塗工液の管理が難しい。よって塗工されるまでは重合があまり進行しないことが好ましいが、その場合、製膜した段階で硬化が不十分になる場合が多いという課題があった。
次に硬化膜を表面層に用いた技術について説明する。硬化性の表面層については様々なものが公知である。例えばフェノール樹脂とビニル系樹脂を熱硬化させたものが特許文献19〜20(特開2006−276263号、特開2003−186229号)などに記載されている。また、フェノール樹脂とビニル系樹脂を硬化させたものが特許文献21(特開2007−086345号)などに記載されている。また、近年有機シラン化合物を用いた硬化膜も盛んに開発されており、特許文献22〜27(特第3843765、特第3826639、特第3834002号、特開昭62−108260号、特開2007−025155号、特第3952700号)などに記載されている。これらは、硬化が十分に行われなかった場合、十分な耐摩耗性が得られないといった課題が生じやすい。また、前述した硬化性下引き層と同様に、多くの硬化性膜は硬化が十分でない場合、未反応の親水基が残存し、それによって高湿度環境下において低抵抗化し、画像ボケなどの問題が生じることがある。また、樹脂種や硬化条件によっては、硬化することにより、膜がひずみクラックなどを生じる場合があるため、完全に硬化してしまうと膜質が悪化するという制限がある場合がある。
このように硬化膜において、どの層に用いられる場合であっても、未反応部分を少なくし、親水性基を減らし、膜の緻密度を向上させることが、高耐久性、環境安定性などの観点から好ましい。
このような課題を解決するために、硬化を行う際、加えるエネルギー(熱や光など)を大きくするという手法を用いることが一般的であるが、この場合感光体構成材料に悪影響を及ぼすことが懸念されるため、この手法には限度がある。また、特許文献28(特開平08−015870号)には、高温加湿処理を行い、硬化を促進する方法が公知である。しかし、このような手法では、条件の設定が難しく、場合によっては硬化が十分に進まず、また、結露をするなどの副作用も懸念される。よって、現状の硬化方法においては完全に上記課題を克服することは出来ていないのが実情である。
次に、本発明に用いられる超臨界流体技術について説明する。本発明で用いている超臨界流体とは、物質を臨界点以上の温度、圧力にしたときに得られる高密度な液体相をいい、これは、例えば温度及び圧力のうち少なくとも一方を臨界点以上にすることにより達成される。また亜臨界流体とは、臨界点近傍の温度、圧力領域における流体のことであり、超臨界流体とほぼ同様の性質を示す。これらの流体は、液体の高い溶解力と気体の高い拡散性を併せ持つため、様々な分野で応用され始めている。
超臨界流体を用いた技術として、特許文献29〜30(特開2002−371480号公報、特開2000−160486号公報)の繊維などの染色などが挙げられる。これは超臨界流体中に染料を溶解もしくは含有させ、その超臨界流体下に繊維をさらすことで、繊維を膨潤させて繊維の内部に染料を注入するという技術である。これは超臨界流体が高圧力下にあるため、流体の運動エネルギーが大きいこと、また、粘性が小さいことから媒質への拡散が速いという、物質の注入に適した特性を利用した技術である。
電子写真感光体の分野においても、超臨界流体を用いた以下のような技術が開示されている。例えば、特許文献31〜34(特開平7−134435号公報、特開2001−92165号公報、特開2002−138216号公報、特開2002−356627号公報)には電荷発生物質の洗浄、精製、抽出、晶析方法が開示されている。また、特許文献35(特開2001−121094号公報)には、導電性基体の洗浄方法としても開示されている。また、特許文献31,36(特開平7−134435号公報、特許第3186010号公報)には表面層に含有した樹脂微粒子の精製方法としても開示されている。このように、これまでは感光体材料の洗浄や精製といった目的で超臨界流体が用いられている例はあった。本発明においては上述のような超臨界流体の特徴を生かして、副作用がなく、硬化膜の硬化を十分に促進させ、硬化膜がこれまで抱えていた課題を解決する方法を見出した。
特開平2−59767号公報 特開平3−18858号公報 特開平4−124674号公報 特開平4−145416号公報 特開平4−162047号公報 特開2007−034274号公報 特開2004−177552号公報 特開平1-144521号公報 特開昭58−58556号公報 特開昭60−111255号公報 特開昭59−17557号公報 特開昭60−32054号公報 特開昭64−68762号公報 特開昭64−68763号公報 特開昭64−73352号公報 特開昭64−73353号公報 特開平1−118848号公報 特開平1−118849号公報 特開2006―276263号公報 特開2003−186229号公報 特開2007−086345号公報 特第3843765号公報 特第3826639号公報 特第3834002号公報 特開昭62−108260号公報 特開2007−025155号公報 特第3952700号公報 特開平8−015870号公報 特開2002−371480号公報 特開2000−160486号公報 特開平7−134435号公報 特開2001−92165号公報 特開2002−138216号公報 特開2002−356627号公報 特開2001−121094号公報 特許第3186010号公報
本発明の目的は、電子写真感光体に用いられる硬化膜において、硬化が不十分なことによって残存する親水性基を限りなく減らすことで、硬化膜の緻密化や疎水化を実現し、膜質に優れ、さらなる高耐久化や環境安定性を実現した電子写真感光体の製造方法ならびにこれを用いた電子写真感光体を提供することにある。
具体的には、硬化膜を下引き層に用いる場合においては、基体からの電荷注入を十分に防止し、帯電安定性を高め、地汚れなどの画像劣化を抑制すること、また高湿化における下引き層の低抵抗化を防止し、環境変動によっても安定した画像を出力することにある。また、硬化膜を表面層に用いる場合においては、耐摩耗性に優れ、高湿化においても低抵抗化せずに画像ボケなどの画像劣化を抑制することにある。
更には、上記感光体を用い、使用経時、また様々な環境下において、高安定な画像出力が可能な画像形成装置用プロセスカートリッジを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、少なくとも硬化膜を有する電子写真感光体において、硬化膜に金属アルコキシドを含有した超臨界流体を接触させることで、硬化膜中の未反応基部分と前記金属アルコキシドを反応させることで、膜全体を緻密化するとともに疎水化し、膜質に優れ、高耐久化と環境安定性に優れた電子写真感光体を提供できることを見出した。

すなわち、上記課題は、以下の本発明によって解決される。
(1)導電性基体上に少なくとも、硬化膜を有する電子写真感光体の製造方法において、該硬化膜を塗工後に、少なくとも下記式(1)で表される金属アルコキシドを含有した超臨界流体及び/もしくは亜臨界流体を該硬化膜に接触させることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
n−M−Bm 式(1)
(Aはアルコキシ基を示し、Mは金属原子を示し、Bは炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基を示す。またmとnの和は金属原子Mの価数であればいずれの自然数でも良い。)
(2)前記金属原子Mが珪素であることを特徴とする前記第1項に記載の電子写真感光体の製造方法。
(3)前記硬化膜の硬化工程の後に、前記金属アルコキシドを含有した超臨界流体及び/もしくは亜臨界流体を接触させることを特徴とする前記第1または第2項に記載の電子写真感光体の製造方法。
(4)前記硬化膜が下引き層及び/または表面層であることを特徴とする前記第1項乃至前記第3項に記載の電子写真感光体の製造方法。
(5)前記超臨界流体及び/又は亜臨界流体が、二酸化炭素であることを特徴とする前記第1項乃至前記第5項のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法。
(6)前記第1項乃至前記第5項のいずれかに記載の方法によって製造されたことを特徴とする電子写真感光体。
(7)前記第6項に記載の電子写真感光体、帯電手段、画像露光手段、現像手段及び転写手段を少なくとも有することを特徴とする画像形成装置。
(8)少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段及び電子写真感光体を有する画像形成装置において、該現像手段が異なる色のトナーによって充填された複数の現像部を有し、該複数の現像部に対応した複数の電子写真感光体を有するタンデム方式の画像形成装置であって、該電子写真感光体が前記第6項に記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置。
(9)前記第6項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段のうちの少なくとも一つの手段が一体となり、かつ画像形成装置本体に着脱可能であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
従来公知の感光体上に形成される硬化膜は、未反応の部分が存在することによって、環境による電気特性の変動や、十分な耐久性が得られないなどの課題があった。また、硬化膜の重合反応を促進するために、触媒を用いたり、高温に加熱したりするなどの方法が従来公知であるが、触媒成分の残存や、高温により、感光体特性に副作用を生じさせる可能性が高いため、これらの手法を用いるには制限が多く、未だ上記課題を十分に克服する技術がなかった。本発明において、硬化膜に対して超臨界流体を用いて金属アルコキシドを注入することで、硬化反応が未反応のため残った親水性基と金属アルコキシドを加水分解及び縮合反応させることで、親水性基を減少させ膜を疎水化出来、さらには硬化を促進する効果をも見出した。具体的には、アルコキシ基を一つ有する金属化合物を用いた場合は、残存している親水性基とアルコキシ基が加水分解及び縮合反応して疎水化される効果が得られる。また反応基を二つ以上有する金属アルコキシドを用いた場合は、残存している親水基の間を金属アルコキシドが橋渡しすることで、硬化を促進する効果も得られる。そして結果的に、環境による電気特性の変動が極めて少なく、また耐久性に優れた電子写真感光体を提供することが出来た。
本発明の感光体について、図面に沿って説明する。
図1は、導電性基体上に、下引き層と電荷発生物質及びバインダー樹脂を主成分とする電荷発生層、電荷輸送物質及びバインダー樹脂を主成分とする電荷輸送層を順次積層した感光体の層構成を説明する図であり、下引き層及び/または電荷輸送層(表面層)を塗布し硬化した後、金属アルコキシドを含有した超臨界流体に接触させたものである。
図2は、図1の感光体において、感光層上に表面層を形成した感光体の層構成を説明する図であり、表面層はその形成液を塗布し硬化した後、金属アルコキシドを含有した超臨界流体に接触させたものである。
図3は、導電性基体上に、単層の下引き層と単層の感光層を順次積層した感光体の層構成を説明する図であり、下引き層及び/または感光層を塗布し硬化した後、金属アルコキシドを含有した超臨界流体に接触させたものである。
図4は、図3の感光体において、感光層上に表面層を形成した感光体の層構成を説明する図であり、表面層はその形成液を塗布し硬化した後、金属アルコキシドを含有した超臨界流体に接触させたものである。
《硬化膜》
まず、本発明に用いられる感光体上の硬化膜について述べる。本発明に用いられる硬化膜は、感光体においてどの層に用いても良いが、特に下引き層や表面層に有効に用いられる。
硬化膜は様々な手段を用いて硬化されるものが公知である。例えば、熱、可視光、紫外光、電子線などが知られており、これら従来公知の手段を用いたいずれの硬化膜に対しても本発明は有効に用いられる。硬化膜の多くは反応性に富む親水性基を有した化合物が縮合反応したものが多い。本発明においては、このような硬化膜の硬化後に、金属アルコキシドを含有した超臨界流体を硬化膜に接触させることで、硬化膜中の未反応基と金属アルコキシドを加水分解及び縮合反応させ、膜中に残存している親水性基を減らすことで、疎水化するとともに、膜を緻密化することが狙いである。具体的には、アルコキシ基を一つ有する金属化合物を用いた場合は、残存している親水性基とアルコキシ基が加水分解及び縮合反応して疎水化される効果が得られる。また反応基を二つ以上有する金属アルコキシドを用いた場合は、残存している親水基の間を金属アルコキシドが橋渡しすることで、硬化を促進する効果も得られる。それにより、高湿下においても水分の影響を受けず、電気特性が安定し、また耐久性にも優れた硬化膜が提供できた。
《超臨界流体》
本発明に用いる超臨界流体について説明する。
超臨界流体としては、気体と液体とが共存できる限界(臨界点)を超えた温度・圧力領域において非凝縮性高密度流体として存在し、圧縮しても凝縮を起こさず、臨界温度以上、かつ、臨界圧力以上の状態にある流体である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、感光体材料への副作用を考慮すると、臨界温度がより低いものが好ましい。
また、本発明では超臨界流体に限らず、亜臨界流体でも有効に用いることが出来る。
図11に一例として二酸化炭素の状態図を示す。
超臨界流体とは臨界点を超えた状態の流体であり、液体と気体の両方の性質を併せ持つ。また、例えば超臨界二酸化炭素の流体密度は、200kg/cm3〜900Kg/cm3と非常に高密度である。亜臨界流体とは、温度の臨界点のみ超えていない状態もしくは温度と圧力両方の臨界点を超えていないがその近傍にある状態のことを指す。例えば二酸化炭素を用いた場合、圧力が臨界圧力の7.53MPa近傍であると、温度が臨界温度の31℃以上ではなくても非常に高密度であることが確認されており、超臨界流体と同じような効果を得ることが出来る場合がある。すなわち本発明において有効に用いることが出来る亜臨界流体としては、流体密度が700kg/cm3以上であり、その流体密度に到達している状態であれば、超臨界状態でも亜臨界状態でも有効に用いることが出来る。このように本発明においては、超臨界流体及び/または亜臨界流体を有効に用いることが出来るが、本発明においては便宜上超臨界流体及び/または亜臨界流体のことを超臨界流体と総称する場合もある。
これらの流体の一例としては、一酸化炭素、二酸化炭素、アンモニア、窒素、水、メタノール、エタノール、エタン、プロパン、2,3−ジメチルブタン、ベンゼン、クロロトリフロロメタン、ジメチルエーテルなどが好適に挙げられる。これらの中でも、臨界温度が常温に近く、取扱い性に優れる点で、二酸化炭素が特に好ましい。
臨界温度が30〜40℃と常温に近い超臨界流体、例えば超臨界二酸化炭素や超臨界一酸化炭素は、20〜150℃の温度、及び5〜70MPaの圧力で使用するのが望ましく、30〜100℃、7〜60MPaがより好ましい。20℃未満の温度や5MPa未満の圧力では、二酸化炭素や一酸化炭素は超臨界状態になりにくいことから好ましくない。一方、150℃を超える温度では、感光体の構成材料を分解する恐れが生じ、また70MPaを超える圧力では、上記理由の他、流体ポンプ等を具備する装置の運転に支障を生ずる恐れがあるため好ましくない。ちなみに、二酸化炭素の臨界温度は31℃、臨界圧力は7.53MPaで、一酸化炭素の臨界温度は37℃、臨界圧力は7.26MPaである。
また本発明の、超臨界流体には有機溶媒をエントレーナーとして添加することができる。一般には超臨界流体に溶解させたい溶質、本発明においては金属アルコキシドに対して親和力が強い溶媒をエントレーナーとして選択することが好ましい。エントレーナー添加によって所望の溶質にたいする超臨界流体への溶解度が増大する効果が得られる。エントレーナーとして用いる溶媒としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。たとえば、メタノール、エタノール、アセトン、酢酸エチル、プロパノール、アンモニア、メラミン、尿素、チオエチレングリコールなどが挙げられるが、これに限定されない。
本発明において超臨界流体を用いるのは、超臨界流体に金属アルコキシドを含有させ、予め設けられた硬化膜にその超臨界流体を接触させることで、金属アルコキシドを硬化膜中に浸透させ未反応基と反応させることが目的である。よって超臨界流体によって、接触させた層中の樹脂を膨潤させたり、金属アルコキシドを超臨界流体に溶解させたりすると、樹脂分子鎖間における物質の移動が起こりやすい状態となりより好ましい。
バインダー樹脂の膨潤は、超臨界流体の種類や圧力や温度や接触時間などにより所望の程度にすることができる。またバインダー樹脂の膨潤は樹脂のガラス転移温度以上の温度に設定することでも可能となるが、樹脂のガラス転移温度は圧力によっても変化し、温度が構成物質に与える影響や、用いる樹脂の物性を考慮して温度・圧力条件を設定すればよい。このように所望の効果を得るために任意に条件を設定可能であることが、本発明の実用性に非常に優れている点である。

注入する金属アルコキシドは、超臨界流体に含有される濃度、すなわち超臨界流体の種類、温度、圧力、金属アルコキシドの仕込み量や、超臨界流体と対象とする層との接触時間などによって制御できる。
超臨界流体に含有させる物質は金属アルコキシド以外にも、添加剤などその他の感光体構成材料を含有させても良い。超臨界流体の特性として、抽出作用があるため、層に超臨界流体を接触させた際に、感光体構成材料が抽出される可能性が考えられる。そのため、抽出されると問題のある物質は、あらかじめ超臨界流体に含有させておくことが好ましい。一方で、超臨界流体の抽出作用によって、残留溶媒などの不純物の除去も可能であり、この点が、超臨界流体を用いた場合の付加的な効果である。
超臨界流体は、1種単独で単体として使用してもよいし、2種以上を併用して混合物として使用してもよい。超臨界流体に加え、他の流体を併用する場合には、具体的には一酸化窒素、窒素、水、アンモニア、エタン、プロパン、エチレンなど、前記の超臨界流体を併用することができる。これにより、超臨界流体に対する物質の溶解度を高くすることができ、注入効率を向上させることができる場合もある。
超臨界流体を使用する装置は、導電性基体上に少なくとも硬化膜が形成された感光体が、超臨界流体と接触できる構成であれば、いかなる装置をも使用することができる。超臨界流体を閉鎖系で使用するバッチ方式、超臨界流体を循環させて使用する流通方式、バッチ方式と流通方式とを組み合わせた複合方式などの方式があり、いずれも使用可能である。
《金属アルコキシド》
次に本発明で用いられる金属アルコキシドについて説明する。本発明で用いられる金属アルコキシドは一般式(1)で示される。
Am−M−Bn 式(1)
(Aはアルコキシ基を示し、Mは金属原子を示し、特に珪素、チタニウム、ジルコニウムが好ましい。またBは炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基を示し、またmとnの和は金属原子Mの価数であればいずれの自然数でも良い。)
式(1)で表される金属アルコキシドの具体例としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトトキシシラン、ジメトキシジメチルシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシランなどが挙げられるが、これらに限られるものではない。
《下引き層》
次に、本発明の硬化膜を下引き層に用いた場合について説明する。下引き層の役割は、感光体の帯電時に導電性基体に誘起される逆極性の電荷の注入を抑制したり、素管の欠陥を隠蔽するなど多くの役割を有している。これらの役割を十分に担うために、上の層を塗工した場合に下引き層が溶出しないことが好ましく、下引き層は硬化膜を用いることが一般的である。その場合、硬化が十分に行われていないと、上の層を塗工した際に溶出し所望の効果が得られなかったり、残存している親水性の未反応基により、高湿下において基体からの電荷の注入が起こり、地汚れや帯電安定性が悪くなるなどの課題があった。また、硬化を十分に促進すると、膜の収縮によりクラックなどが生じ、結果的に電荷のリークが起こりやすくなるなどトレードオフとなる課題があった。
本発明においては、超臨界流体を用いて、硬化後の下引き層に金属アルコキシドを浸透させ、未反応基と金属アルコキシドを反応させることで上記の課題を克服するに至った。この手法によれば、親水性の未反応基はほとんど残存せず、また、硬化が促進したことによる膜欠陥も生じず緻密な膜が形成されため、耐久性や環境安定性に非常に優れた下引き層が形成できる。
本発明において有効な下引き層の樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、アルキド−メラミン樹脂、ポリエステル、ポリイミド、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリブダジエンなど従来公知の硬化性樹脂を用いることが出来るが、この中でも、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、アルキド−メラミン樹脂が好ましい。
また、下引き層にはモアレを防止するために金属酸化微粒子を含有してもよい。モアレとは、レーザー光のようなコヒーレント光による書き込みを行なう際に感光層内部での光干渉によってモアレと呼ばれる干渉縞が画像に形成される画像欠陥の一種である。基本的に、入射されたレーザー光をこの下引き層によって光散乱させることによりモアレ発生を防止するため、屈折率の大きな材料を含有させる必要がある。モアレを防止する上では、バインダー樹脂に金属酸化物を分散させた構成が最も有効である。使用される金属酸化物としては、白色の顔料が有効に使用され、例えば、酸化チタン、フッ化カルシウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化珪素、酸化錫などが挙げられるが、これらの中でも残留電位の低減、モアレ防止、地汚れの低減に有効な酸化チタンが好適に用いられる。
本発明に用いられる金属酸化物は、残留電位上昇を軽減する上で、高純度の方が好ましい。純度としては99.0%以上が好ましく、99.4%以上がより好ましい。特に、酸化チタンに含有される不純物は、Na2 O、K2 O等の吸湿性物質及びイオン性物質が主であり、酸化チタンの純度が99.4%より低い場合には、環境依存性が大きくなるため好ましくない。また、高湿環境では地汚れが増加する恐れもある。なお、金属酸化物の純度は、JIS K5116に示される測定法により求めることができる。
本発明の金属酸化物の平均一次粒径としては、0.01μm〜0.8μmが好ましく、0.05μm〜0.5μmがより好ましい。但し、平均一次粒径が0.1μm以下の金属酸化物のみを用いた場合には、地汚れの低減に対し有効であるが、モアレ防止効果が低下する傾向があり、一方、平均一次粒径が0.4μmよりも大きな金属酸化物のみを用いた場合には、モアレ防止効果に優れるものの、地汚れの抑制効果がやや低減する傾向が見られる。この場合、異なる平均一次粒径を有する金属酸化物を混合して用いることによって、地汚れの低減とモアレの低減を両立できる場合があり、また残留電位の低減にも効果が見られる場合があり有効である。
金属酸化物は、溶剤及びバインダー樹脂と共に従来公知の方法、例えばボールミル、サンドミル、アトライター等により分散することにより塗工液を得ることができる。バインダー樹脂は分散前に添加しても分散後に樹脂溶液として添加しても良いが、分散前に添加した方が有効性は高い。
また、本発明において下引き層に電子輸送物質を混入することで、残留電位の低減や感度向上などの効果を得ることも出来る。この場合、電子輸送物質は塗工液に予め混入していても良いが、超臨界流体に電子輸送物質を混入させておき、超臨界流体処理の際に注入させても良い。電子輸送物質としては、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、フタルイミド、4−ニトロフタルイミド、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ニトロ安息香酸、トリニトロフルオレノン、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2 ,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド顔料、ペリレンテトラカルボン酸ジイミダゾール顔料、多環キノン顔料、アントラキノンアクリドン顔料、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド顔料、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミダゾール顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料などが挙げられる。これらの電子輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。これらのなかでも特に、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド顔料は、米国特許第4442193号明細書,米国特許第5468583号明細書、特開平4−12466号公報、特開昭59−164559号公報、米国特許6794102号公報、Industrial Organic Pigments 2nd edition, VCH, 485(1997)などに、多環キノン顔料は特開平6−99668号公報、特開昭63−85749号公報、特表2005−520907号公報などに掲載されており、本発明において有効に用いることが出来る。
これらの下引き層の塗工液は、バインダー樹脂や溶媒を主成分とするが、必要に応じて分散剤、触媒等を添加しても良い。ただ、触媒によっては膜中に残存することで電気特性に悪影響を及ぼすものもある。本発明においては、硬化が十分に促進されていない場合においても、超臨界流体処理を行うことで、最終的には十分に硬化した膜が得られるため、わざわざ触媒を入れなくても良いということも、本発明の利点である。
上記下引き層は、従来公知の浸漬塗工法、スプレーコート、リングコート、ビードコート、ノズルコート法などにより塗布される。塗布後は、加熱乾燥することによって膜形成が完了されるが、硬化させる場合には必要に応じて加熱あるいは光照射等の硬化処理を行なうことができる。
《表面層》
次に、本発明の硬化膜を表面層に用いた場合について説明する。近年、感光体の高寿命化が要求される中、感光体の耐摩耗性を高めるということが急務となっている。そこで感光体の表面層に硬化膜を用いることは耐摩耗性を高める手段として有効である。この場合、硬化が不十分であると、十分な耐摩耗性が得られなかったり、高湿下で低抵抗化して画像ボケを起こしやすいなどの課題がある。硬化を十分に行うための手段はこれまでも検討されてきているが、硬化処理のエネルギーを大きくしたり、触媒を添加するなどの方法では、感光層に悪影響を起こしたり、副作用が懸念されるのが実情である。
本発明においては、超臨界流体処理により副作用なく表面層の硬化を十分に進行させることで、環境変動が少なく、かつ、耐摩耗性に優れた感光体を提供するに至った。
本発明に有効に用いられる硬化膜の表面層の樹脂としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シロキサン樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂等が挙げられる。本発明においては、これら公知の樹脂のうち一種または二種以上を用いることが出来る。
硬化膜の表面層は、硬化性樹脂とともに電荷輸送物質を含有することが好ましい。表面層に含有する電荷輸送物質としては、ポリ(N−ビニルカルバゾール)及びその誘導体、ポリ(γ−カルバゾリルエチルグルタメート)及びその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、アミノビフェニル誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジエン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、エナミン誘導体等の材料が挙げられる。これらの電荷輸送物質は、単独又は2種以上混合して用いられる。
また、硬化膜の表面層に含有される電荷輸送物質は、分子内にヒドロキシル基やアルコキシル基などのアルコキシ基を有しているものが好ましく、電荷輸送物質と硬化性樹脂が反応することが好ましい。
また電荷輸送物質は表面層の塗工液に予め混合されていても良いが、超臨界流体処理の際に、超臨界流体中に電荷輸送物質を含有させることで、表面層中に注入することも出来る。
本発明の表面層にはレベリング剤を含有させてもよく、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが利用でき、その使用量は塗工液の総固形分に対し3重量%以下が適当である。これらはアルコキシ基を有していてもよく、樹脂と反応させても良い。またこれらのレベリング剤は予め表面層塗工液中に含有させていても良いが、超臨界流体処理の際に、超臨界流体中に含有させることで、表面層中に注入することも出来る。
本発明の表面層は、必要に応じて溶媒を用いて塗布される。
このとき用いられる溶媒としては、樹脂に対して溶解性のあるものであればいずれのものでもよく、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール系、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系、テトラヒドロフラン、ジオキサン、プロピルエーテルなどのエーテル系、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼンなどのハロゲン系、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、セロソルブアセテートなどのセロソルブ系などが挙げられる。これらの溶媒は単独または2種以上を混合して用いてもよい。溶媒による希釈率は組成物の溶解性、塗工法、目的とする膜厚により変わり、任意である。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコート法などを用いて行うことができる。
《感光層》
次に、感光層について説明する。まず、積層構成の感光層について説明する。積層構成の感光層は、電荷発生層と電荷輸送層に大別される。
《電荷発生層》
まず電荷発生層について説明する。 電荷発生層は、電荷発生物質を主成分とする層である。電荷発生層には、公知の電荷発生物質を用いることが可能であり、例えば、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、非対称ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料等のアゾ顔料;チタニルフタロシアニン、銅フタロシアニン、バナジルフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料;ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、インジゴ顔料、ピロロピロール顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクエアリウム顔料等が挙げられる。電荷発生物質は、単独で用いても2種以上混合して用いてもよい。
必要に応じて、電荷発生層に用いられるバインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
バインダー樹脂の添加量は、電荷発生物質100重量部に対して、通常、0〜500重量部であり、10〜300重量部が好ましい。
電荷発生層は、電荷発生物質を必要に応じてバインダー樹脂と共に、ボールミル、アトライター、ビーズミル、サンドミル、超音波等の公知の分散方法を用いて溶剤中に分散した塗工液を、導電性基体上又は下引き層上に塗布、乾燥することにより形成される。なお、バインダー樹脂の添加は、電荷発生物質の分散前及び分散後のどちらでも構わない。
ここで用いられる溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等の一般に用いられる有機溶剤が挙げられるが、中でも、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒を使用することが好ましい。すなわち、下引き層の構成物質に対して溶解性の乏しいものが好ましい。下引き層の上に電荷発生層を塗工した場合に、下引き層の構成成分が溶出した場合、残留電位上昇要因になったりする可能性が考えられるからである。またこれらの溶媒は、単独で用いても2種以上混合して用いてもよい。
電荷発生層の塗工液は、電荷発生物質、溶媒及びバインダー樹脂を主成分とするが、その中には、増感剤、分散剤、界面活性剤、シリコーンオイル等の添加剤が含まれていてもよい。
上記塗工液を用いて電荷発生層を塗工する方法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の公知の方法を用いることができる。電荷発生層の膜厚は、通常、0.01〜5μmであり、0.1〜2μmが好ましい。塗工後には、オーブン等で加熱乾燥される。電荷発生層の乾燥温度は、50〜160℃であることが好ましく、80〜140℃がさらに好ましい。
《電荷輸送層》
次に、電荷輸送層について説明する。本発明において電荷輸送層が表面層となる場合は前述した硬化膜を用いると耐久性を高める為には有効である。ここでは硬化型ではない電荷輸送層について説明する。硬化型ではない電荷輸送層を設ける場合は、その上に前述した硬化型の表面層を設けてることが、耐久性の観点から好ましい。 バインダー樹脂としては、熱可塑性の樹脂が有効に用いられ、例えば、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラールなどが挙げられ、これらの中でも、ポリカーボネート及びポリアリレートが、膜質や静電特性に優れ、本発明においてはより好ましく用いられる。
正孔輸送物質としては、ポリ(N−ビニルカルバゾール)及びその誘導体、ポリ(γ−カルバゾリルエチルグルタメート)及びその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、アミノビフェニル誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジエン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、エナミン誘導体等の材料が挙げられる。これらの電荷輸送物質は、単独又は2種以上混合して用いられる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質及びバインダー樹脂を溶剤に溶解又は分散した塗工液を、塗布、乾燥することにより形成される。また、電荷輸送層の塗工液には、必要に応じて、単独又は2種以上の可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤、滑剤等の添加剤を添加してもよい。
塗工溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、キシレン、アセトン、ジエチルエーテル、メチルエチルケトン等が挙げられ、2種以上併用してもよい。
電荷輸送層を形成した後は、オーブン等で加熱乾燥される。乾燥温度は塗工液に含有される溶媒によっても異なるが、80〜160℃あることが好ましく、110〜140℃がより好ましい。また、乾燥時間は、10分以上であることが好ましく、20分以上がさらに好ましい。
電荷輸送物質の含有量は、バインダー樹脂100重量部に対して、通常、20〜300重量部であり、40〜150重量部が好ましい。
電荷輸送層の膜厚は、解像度や応答性の点から、15〜50μmであることが好ましく、20〜35μmがさらに好ましい。
《単層》
次に感光層が単層の場合について説明する。
上述した電荷発生物質、電荷輸送物質をバインダー樹脂中に分散及び/又は溶解させ、電荷発生機能及び電荷輸送機能を一つの層で実現した感光体である。感光層は、電荷発生物質、電荷輸送物質およびバインダー樹脂をテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、トルエン、キシレン等の溶剤に溶解ないし分散し、これを浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコートなどの従来公知の方法を用いて塗工して形成できる。
電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質の双方が含有されることが好ましい。また、必要により可塑剤やレベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。単層の感光層に用いられる電荷発生物質、電荷輸送物質、バインダー樹脂、有機溶剤及び各種添加剤等に関しては、前述の電荷発生層及び電荷輸送層に含有されるいずれの材料をも使用することが可能である。電子輸送物質に関しては、本発明の下引き層に含有されるいずれの材料をも使用することが可能である。バインダー樹脂としては、先に電荷輸送層で挙げたバインダー樹脂のほかに、電荷発生層で挙げたバインダー樹脂を混合して用いてもよい。バインダー樹脂100重量部に対する電荷発生物質の量は5〜40重量部が好ましく、さらに好ましくは10〜30重量部であり、電荷輸送物質の量は0〜190重量部が好ましく、さらに好ましくは50〜150重量部である。また、感光層の膜厚は5〜40μmが適当であり、10〜30μmがより好ましい。
また、単層の感光層が最表面となる場合には、バインダー樹脂に硬化性樹脂を用いると、耐摩耗性に優れた感光体を提供でき、このとき、本発明による超臨界流体処理により、金属アルコキシドを注入して硬化亜を促進することにより耐久性、耐摩耗性に優れた膜が形成できるのは当然である。
《添加剤》
本発明においては、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止する目的で、電荷発生層、電荷輸送層、下引き層、表面層等の少なくとも1層
に、酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、低分子電荷輸送物質及びレベリング剤を添加することができる。これらの化合物の代表的な材料を以下に記す。
各層に添加できる酸化防止剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)フェノール系化合物
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノ−ル)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノ
ール)、4,4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3'−ビス(4'−ヒドロキシ−3'−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]グリコールエステル、トコフェロール類等。
(b)パラフェニレンジアミン類
N−フェニル−N'−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジ−s−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−s−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジメチル−N,N'−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミン等。
(c)ハイドロキノン類
2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノン等。

(d)有機硫黄化合物類
ジラウリル−3,3'−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3'−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3'−チオジプロピオネート等。
(e)有機燐化合物類
トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィン等。
各層に添加できる可塑剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)リン酸エステル系可塑剤
リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリクロルエチル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリブチル、リン酸トリ(2−エチルヘキシル)、リン酸トリフェニル等。
(b)フタル酸エステル系可塑剤
フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ(2−エチルヘキシル)、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸メチルオレイル、フタル酸オクチルデシル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチル等。
(c)芳香族カルボン酸エステル系可塑剤
トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ−n−オクチル、オキシ安息香酸オクチル等。
(d)脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤
アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ(2−エチルヘキシル)、アジピン酸ジ−n−オクチル、アジピン酸n−オクチル−n−デシル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジカプリル、アゼライン酸ジ(2−エチルヘキシル)、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ(2−エチルヘキシル)、セバシン酸ジ(2−エトキシエチル)、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチル等。
(e)脂肪酸エステル誘導体
オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステル、アセチルリシノール酸メチル、ペンタエリスリトールエステル、ジペンタエリスリトールヘキサエステル、トリアセチン、トリブチリン等。
(f)オキシ酸エステル系可塑剤
アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチル等。

(g)エポキシ可塑剤
エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸デシル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジデシル等。
(h)二価アルコールエステル系可塑剤
ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ(2−エチルブチラート)等。
(i)含塩素可塑剤
塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル、塩素化脂肪酸メチル、メトキシ塩素化脂肪酸メチル等。
(j)ポリエステル系可塑剤
ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケート、ポリエステル、アセチル化ポリエステル等。
(k)スルホン酸誘導体
p−トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンエチルアミド、o−トルエンスルホンエチルアミド、トルエンスルホン−N−エチルアミド
、p−トルエンスルホン−N−シクロヘキシルアミド等。
(l)クエン酸誘導体
クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリ(2−エチルヘキシル)、アセチルクエン酸n−オクチルデシル等。
(m)その他
ターフェニル、部分水添ターフェニル、ショウノウ、2−ニトロジフェニル、ジノニルナフタリン、アビエチン酸メチル等。
各層に添加できる滑剤としては、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)炭化水素系化合物
流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、低重合ポリエチレン等。
(b)脂肪酸系化合物
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルチミン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸等。
(c)脂肪酸アミド系化合物
ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレイルアミド、メチレンビスステアリルアミド、エチレンビスステアロアミドなど。
(d)エステル系化合物
脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステル等。
(e)アルコール系化合物
セチルアルコール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセロール等。
(f)金属石けん
ステアリン酸鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等。
(g)天然ワックス
カルナウバロウ、カンデリラロウ、蜜ロウ、鯨ロウ、イボタロウ、モンタンロウ等。
各層に添加できる紫外線吸収剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定
されるものではない。
(a)ベンゾフェノン系
2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2',4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等。
(b)サルシレート系
フェニルサルシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等。
(c)ベンゾトリアゾール系
(2'−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2'−ヒドロキシ−3'−t−ブチル−5'−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール等。
(d)シアノアクリレート系
2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸エチル、2−カルボメトキシ−3−p−メトキシアクリル酸メチル等。
(e)クエンチャー(金属錯塩系)
ニッケル(2,2'−チオビス(4−t−オクチル)フェノレート)、ニッケルジブチルジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカルバメート、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェート等。
(f)HALS(ヒンダードアミン)
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピリジン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等。
《導電性基体》
導電性基体としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金等の金属、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物を、蒸着又はスパッタリングにより、フィルム状又は円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの;アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス等の板及びそれらを、押し出し、引き抜き等の工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩等の表面処理した管等を使用することができる。また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性基体として用いることができる。
この他に、上記の導電性基体上に導電性粉体をバインダー樹脂に分散させて導電性層を塗工したものも、導電性基体として用いることができる。導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック;アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀等の金属粉、導電性酸化スズ、ITO等の金属酸化物粉体等が挙げられる。また、同時に用いられるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂が挙げられる。導電性層は、導電性粉体とバインダー樹脂を、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエン等の溶剤に分散させて塗布することにより設けることができる。この場合も、硬化性樹脂を用いる場合、本発明による超臨界流体による処理が有効に用いられる。
さらに、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、ポリテトラフルオロエチレン系フッ素樹脂等の素材に導電性粉体を含有させた熱収縮チューブを用いて、円筒基体上に導電性層を設けたものも、導電性基体として用いることができる。
《画像形成装置》
次に図面を用いて本発明の電子写真方法ならびに画像形成装置を詳しく説明する。 図5は、本発明の電子写真プロセス及び画像形成装置を説明するための概略図であり、下記のような例も本発明の範疇に属するものである。感光体(21)はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。帯電チャージャ(23)、転写前チャージャ(26)、転写チャージャ(29)、分離チャージャ(30)、クリーニング前チャージャ(32)には、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャ)のほか、ローラ状の帯電部材あるいはブラシ状の帯電部材等が用いられ、公知の手段がすべて使用可能である。
帯電部材は、コロナ帯電等の非接触帯電方式やローラあるいはブラシを用いた帯電部材による接触帯電方式が一般的であり、本発明においてはいずれも有効に使用することが可能である。特に、帯電ローラは、コロトロンやスコロトロン等に比べてオゾンの発生量を大幅に低減することが可能であり、感光体の繰り返し使用時における安定性や画質劣化防止に有効である。しかし、感光体と帯電ローラとが接触していることにより、繰り返し使用によって帯電ローラが汚染され、それが感光体に影響を及ぼし異常画像の発生や耐摩耗
性の低下等を助長する原因となっていた。特に、耐摩耗性の高い感光体を用いる場合、表面の摩耗によるリフェイスがしにくいことから、帯電ローラの汚染を軽減させる必要があった。
そこで、図6のごとく帯電ローラを感光体に対してギャップを介して、近接配置させることによって、汚染物質が帯電ローラに付着しにくく、あるいは除去しやすくなり、それらの影響を軽減することが可能である。この場合、感光体と帯電ローラとのギャップは小さい方が好ましく、100μm以下、より好ましくは50μm以下である。しかし、帯電ローラを非接触とすることによって、放電が不均一になり、感光体の帯電が不安定になる場合がある。直流成分に交流成分を重畳させることによって帯電の安定性を維持し、これによりオゾンの影響、帯電ローラの汚染の影響及び帯電性の影響を同時に軽減することが可能となる。
画像露光部(24)、除電ランプ(22)等の光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。これらの中でも半導体レーザー(LD)や発光ダイオード(LED)が主に用いられる。
所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
光源等は、図5に示される工程の他に光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程、あるいは前露光などの工程を設けることにより、感光体に光が照射される。但し、除電工程における感光体への露光は、感光体に与える疲労の影響が大きく、特に帯電低下や残留電位の上昇を引き起こす場合がある。従って、露光による除電ではなく、帯電工程やクリーニング工程において逆バイアスを印可することによっても除電することが可能な場合もあり、感光体の高耐久化の面から有効な場合がある。
電子写真感光体に正(負)帯電を施し、画像露光を行なうと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。かかる現像手段には、公知の方法が適用されるし、また、除電手段にも公知方法が用いられる。
転写手段には、一般に前述の帯電器を使用することができるが、図5に示されるように転写チャージャ(29)と分離チャージャ(30)を併用したものが効果的である。また、このような転写手段を用いて、感光体からトナー像を紙に直接転写されるが、本発明においては感光体上のトナー像を一度中間転写体に転写し、その後中間転写体から紙に転写する中間転写方式であることが感光体の高耐久化あるいは高画質化においてより好ましい。感光体表面に付着する汚染物質の中でも帯電によって生成する放電物質やトナー中に含まれる外添剤等は、湿度の影響を拾いやすく異常画像の原因となっているが、このような異常画像の原因物質には、紙粉もその一つであり、それらが感光体に付着することによって、異常画像が発生しやすくなるだけでなく、耐摩耗性を低下させたり、偏摩耗を引き起こしたりする傾向が見られる。従って、上記の理由により感光体と紙とが直接接触しない構成であることが高画質化の点からより好ましい。
また、中間転写方式は、フルカラー印刷が可能な画像形成装置に特に有効であり、複数のトナー像を一度中間転写体上に形成した後に紙に一度に転写することによって、色ズレの防止の制御もしやすく高画質化に対しても有効である。しかし、中間転写方式は、一枚のフルカラー画像を得るのに4回のスキャンが必要となるため、感光体の耐久性が大きな問題となっていた。本発明における感光体は、ドラムヒーターなしでも画像ボケが発生しにくいことから中間転写方式の画像形成装置に組み合わせて用いることが容易であり、特に有効かつ有用である。中間転写体には、ドラム状やベルト状など種々の材質あるいは形状のものがあるが、本発明においては従来公知である中間転写体のいずれも使用することが可能であり、感光体の高耐久化あるいは高画質化に対し有効かつ有用である。
現像ユニット(25)により感光体(21)上に現像されたトナーは、転写紙(28)に転写されるが、すべてが転写されるわけではなく、感光体(21)上に残存するトナーも生ずる。このようなトナーは、ファーブラシ(33)あるいはブレード(34)により、感光体より除去される。このクリーニング工程は、クリーニングブラシだけで行なわれたり、ブレードと併用して行なわれることもあり、クリーニングブラシにはファーブラシ、マグファーブラシを始めとする公知のものが用いられる。
クリーニングは、前述のとおり転写後に感光体上に残ったトナー等を除く工程であるが、上記のブレードあるいはブラシ等によって感光体が繰り返し擦られることにより、感光体の摩耗が促進されたり、傷が入ったりすることによって異常画像が発生することがある。また、クリーニング不良によって感光体の表面が汚染されたりすると異常画像の発生の原因となるだけでなく、感光体の寿命を大幅に低減させることにつながる。特に、耐摩耗性の向上のために顔料を含有させた層を最表面に形成された感光体の場合には、感光体表面に付着した汚染物質が除去されにくいことから、フィルミングや異常画像の発生を助長することになる。従って、感光体のクリーニング性を高めることは感光体の高耐久化及び高画質化に対し非常に有効である。
感光体のクリーニング性を高める手段としては、感光体表面の摩擦係数を低減させる方法が知られている。感光体表面の摩擦係数を低減させる方法としては、各種の潤滑性物質を感光体表面に含有させる方法と、外部より感光体表面に潤滑性物質を供給させる方法とに分類される。前者はエンジン廻りのレイアウトの自由度が高いため、小径感光体には有利であるが、繰り返し使用によって摩擦係数は顕著に増加するため、その持続性に課題が残されている。一方、後者は潤滑性物質を供給する部品を備える必要があるが、摩擦係数の安定性は高いことから感光体の高耐久化に対しては有効である。その中で、潤滑性物質を現像剤に含有させることによって現像時に感光体に付着させる方法は、エンジン廻りのレイアウトにも制約を受けずに、感光体表面の摩擦係数低減効果の持続性も高いため、感光体の高耐久化及び高画質化に対しては非常に有効な手段である。
これらの潤滑性物質としては、シリコーンオイル、フッ素オイル等の潤滑性液体、PTFE、PFA、PVDF等の各種フッ素含有樹脂、シリコーン樹脂、ポリオレフィン系樹脂、シリコングリース、フッ素グリース、パラフィンワックス、脂肪酸エステル類、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩、黒鉛、二硫化モリブデン等の潤滑性液体や固体、粉末等が挙げられるが、特に現像剤に混合させる場合には粉末状である必要があり、特にステアリン酸亜鉛は悪影響が少なく、極めて有効に使用することができる。ステアリン酸亜鉛粉末をトナーに含有させる場合には、それらのバランスやトナーに与える影響を考慮する必要があり、トナーに対して0.01〜0.5重量%が好ましく、0.1〜0.3重量%がより好ましい。
本発明による感光体は、繰り返し使用による電気特性の安定性や耐摩耗性に優れた感光体であるので、小径感光体に適用できる。従って、上記の感光体がより有効に用いられる画像形成装置あるいはその方式としては、複数色のトナーに対応した各々の現像部に対して、対応した複数の感光体を具備し、それによって並列処理を行なう、いわゆるタンデム方式の画像形成装置に極めて有効に使用される。上記タンデム方式の画像形成装置は、フルカラー印刷に必要とされるイエロー(C)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の少なくとも4色のトナー及びそれらを保持する現像部を配置し、さらにそれらに対応した少なくとも4本の感光体を具備することによって、従来のフルカラー印刷が可能な画像形成装置に比べ極めて高速なフルカラー印刷を可能としている。
図7は、本発明のタンデム方式のフルカラー電子写真装置を説明するための概略図であり、下記するような変形例も本発明の範疇に属するものである。図7において、符号(1C,1M,1Y,1K)はドラム状の感光体であり、感光体は本発明の感光体である。この感光体(1C,1M,1Y,1K)は図中の矢印方向に回転し、その周りに少なくとも回転順に帯電部材(2C,2M,2Y,2K)、現像部材(4C,4M,4Y,4K)、
クリーニング部材(5C,5M,5Y,5K)が配置されている。帯電部材(2C,2M,2Y,2K)は、感光体表面を均一に帯電するための帯電装置を構成する帯電部材である。
この帯電部材(2C,2M,2Y,2K)と現像部材(4C,4M,4Y,4K)の間の感光体裏面側より、図示しない露光部材からのレーザー光(3C,3M,3Y,3K)が照射され、感光体(1C,1M,1Y,1K)に静電潜像が形成されるようになっている。そして、このような感光体(1C,1M,1Y,1K)を中心とした4つの画像形成要素(6C,6M,6Y,6K)が、転写材搬送手段である転写搬送ベルト(10)に沿って並置されている。転写搬送ベルト(10)は各画像形成ユニット(6C,6M,6Y,6K)の現像部材(4C,4M,4Y,4K)とクリーニング部材(5C,5M,5Y,5K)の間で感光体(1C,1M,1Y,1K)に当接しており、転写搬送ベルト(10)の感光体側の裏側に当たる面(裏面)には転写バイアスを印加するための転写ブラシ(11C,11M,11Y,11K)が配置されている。各画像形成要素(6C,6M,6Y,6K)は現像装置内部のトナーの色が異なることであり、その他は全て同様の構成となっている。
図7に示す構成のカラー電子写真装置において、画像形成動作は次のようにして行なわれる。まず、各画像形成要素(6C,6M,6Y,6K)において、感光体(1C,1M,1Y,1K)が矢印方向(感光体と連れ周り方向)に回転する帯電部材(2C,2M,2Y,2K)により帯電され、次に感光体の外側に配置された露光部(図示しない)でレーザー光(3C,3M,3Y,3K)により、作成する各色の画像に対応した静電潜像が形成される。
次に現像部材(4C,4M,4Y,4K)により潜像を現像してトナー像が形成される。現像部材(4C,4M,4Y,4K)は、それぞれC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),K(ブラック)のトナーで現像を行なう現像部材で、4つの感光体(1C,1M,1Y,1K)上で作られた各色のトナー像は転写紙上で重ねられる。転写紙(7)は給紙コロ(8)によりトレイから送り出され、一対のレジストローラ(9)で一旦停止し、上記感光体上への画像形成とタイミングを合わせて転写搬送ベルト(10)に送られる。転写搬送ベルト(10)上に保持された転写紙(7)は搬送されて、各感光体(1C,1M,1Y,1K)との当接位置(転写部)で各色トナー像の転写が行なわれる。
感光体上のトナー像は、転写ブラシ(11C,11M,11Y,11K)に印加された転写バイアスと感光体(1C,1M,1Y,1K)との電位差から形成される電界により、転写紙(7)上に転写される。そして4つの転写部を通過して4色のトナー像が重ねられた記録紙(7)は定着装置(12)に搬送され、トナーが定着されて、図示しない排紙
部に排紙される。また、転写部で転写されずに各感光体(1C,1M,1Y,1K)上に残った残留トナーは、クリーニング装置(5C,5M,5Y,5K)で回収される。
次に現像部材(4C,4M,4Y,4K)により潜像を現像してトナー像が形成される。現像部材(4C,4M,4Y,4K)は、それぞれC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),K(ブラック)のトナーで現像を行なう現像部材で、4つの感光体(1C,1M,1Y,1K)上で作られた各色のトナー像は転写紙上で重ねられる。転写紙(7
)は給紙コロ(8)によりトレイから送り出され、一対のレジストローラ(9)で一旦停止し、上記感光体上への画像形成とタイミングを合わせて転写搬送ベルト(10)に送られる。転写搬送ベルト(10)上に保持された転写紙(7)は搬送されて、各感光体(1C,1M,1Y,1K)との当接位置(転写部)で各色トナー像の転写が行なわれる。
感光体上のトナー像は、転写ブラシ(11C,11M,11Y,11K)に印加された転写バイアスと感光体(1C,1M,1Y,1K)との電位差から形成される電界により、転写紙(7)上に転写される。そして4つの転写部を通過して4色のトナー像が重ねられた記録紙(7)は定着装置(12)に搬送され、トナーが定着されて、図示しない排紙部に排紙される。また、転写部で転写されずに各感光体(1C,1M,1Y,1K)上に残った残留トナーは、クリーニング装置(5C,5M,5Y,5K)で回収される。
なお、図7の例では画像形成要素は転写紙搬送方向上流側から下流側に向けて、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),K(ブラック)の色の順で並んでいるが、この順番に限るものでは無く、色順は任意に設定されるものである。また、黒色のみの原稿を作成する際には、黒色以外の画像形成要素(6C,6M,6Y)が停止するような機構を設けることは本発明に特に有効に利用できる。更に、図7において帯電部材は感光体と当接しているが、図6に示したような帯電機構にすることにより、両者の間に適当なギャップ(10−200μm程度)を設けてやることにより、両者の摩耗量が低減できると共に、帯電部材へのトナーフィルミングが少なくて済み良好に使用できる。
以上に示すような画像形成手段は、複写装置、ファクシミリ、プリンタ内に固定して組み込まれていてもよいが、各々の電子写真要素はプロセスカートリッジの形でそれら装置内に組み込まれてもよい。プロセスカートリッジとは、感光体を内蔵し、他に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段等を含んだ1つの装置(部品)である。
上記のタンデム方式による画像形成装置は、複数のトナー像を一度に転写できるため高速フルカラー印刷が実現される。しかし、感光体が少なくとも4本を必要とすることから、装置の大型化が避けられず、また使用されるトナー量によっては、各々の感光体の摩耗量に差が生じ、それによって色の再現性が低下したり、異常画像が発生したりするなど多くの課題を有していた。それに対し、本発明による感光体は、高耐久化が実現されたため小径感光体でも適用可能であり、かつ地汚れ等の影響が低減されたことから、4本の感光体の使用量が異なっていても、長期繰り返し使用しても色再現性に優れたフルカラー画像を得ることが可能となる。
以上の図示した電子写真プロセスは、本発明における実施形態を例示するものであって、もちろん他の実施形態でも可能である。 以上に示すような画像形成手段は、複写装置、ファクシミリ、プリンタ内に固定して組み込まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形でそれら装置内に組み込まれてもよい。プロセスカートリッジとは、感光体を内蔵し、他に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段を含んだ1つの装置(部品)である。プロセスカートリッジの形状等は多く挙げられるが、一般的な例として、図8に示すものが挙げられる。感光体(101)は図1〜図4に示される本発明の電子写真感光体である。
以下、本発明について、実施例を挙げて説明するが、本発明は、これら実施例により制約を受けるものではない。なお、部は、全て重量部である。
(実施例1)
φ30mmのアルミニウムシリンダー上に、下記組成の下引き層用塗工液を用いて塗布後、140℃20分間加熱硬化を行ない、約3.5μmの下引き層を形成した。
(下引き層用塗工液)
酸化チタンCR−EL(石原産業社製) 70部
アルキッド樹脂ベッコライトM6401−50
(固形分50重量%、大日本インキ化学工業社製) 16部
メラミン樹脂L−145−60 10部
(固形分60重量%、大日本インキ化学工業社製)
2−ブタノン: 80部
その後に、図9に表される装置を用いて、金属アルコキシドとしてメチルトリエトキシシランKBE−13(信越化学工業社製)を含有した超臨界流体を接触させた(超臨界流体処理)。本実施例では超臨界流体として二酸化炭素を用いた。まず、内容積が3Lの耐圧反応セルに上記の金属アルコキシドを5.0g、水2.0gを耐圧反応セルの底に攪拌子とともに入れた。そして、図9に示すように治具により耐圧セルの底から離れた状態で、前記導電性基体上に上記下引き層を塗付したドラムサンプルを、耐圧セル内に立て、耐圧セルを封止した。
次いで二酸化炭素を供給ボンベより前記耐圧セルに供給し、加圧ポンプと温度調節機で30MPa、80℃に調節し、温度および圧力が安定した後にドラムの下で攪拌子を回転させながら1時間放置した。その後、温度は80℃に保ったまま圧力を10MPaまで低下させ、この圧力を維持したまま加圧ポンプと排圧弁を使用して、流量8L/minで30分間二酸化炭素を流すことによって、下引き層に注入されなかった金属アルコキシドを耐圧セルから除去した。除去後、温度・圧力を徐々に大気圧雰囲気まで低下させることによって、超臨界流体処理を終了した。
続いて下記組成の電荷発生層用塗工液を用いて塗布後、130℃20分間乾燥を行ない、約0.2μmの電荷発生層を形成した。さらに、下記組成の電荷輸送層用塗工液を用いて塗布後、130℃20分間乾燥を行ない、約27μmの電荷輸送層を形成して感光体を作製した。塗布はいずれも浸漬塗工法を用いた。
(電荷発生層用塗工液)
図10に示すX線回折スペクトルを示すチタニルフタロシアニン 8部
ポリビニルブチラールBX−1(積水化学工業社製) 5部
2−ブタノン 400部
(電荷輸送層用塗工液)
ポリカーボネートZポリカ(帝人化成社製) 10部
下記化学式で示される電荷輸送物質 7部
Figure 0005063403
テトラヒドロフラン 80部
下記構造式で示される硫黄系酸化防止剤 0.5部
Figure 0005063403
シリコーンオイル(100cs、信越化学工業社製) 0.002部
(実施例2)
実施例1において下引き層用塗工液を下記のものに変更した以外は、実施例1と同様にして感光体を作製した。
(下引き層用塗工液)
酸化チタンCR−EL(石原産業社製) 70部
メラミン樹脂L−145−60 30部
(固形分60重量%、大日本インキ化学工業社製)
2−ブタノン: 80部
(実施例3)
実施例1において下引き層用塗工液を下記のものに変更した以外は、実施例1と同様にして感光体を作製した。
(下引き層用塗工液)
エポキシ樹脂 エピコート828(シェル化学社製) 4部
メトキシプロパノール 50部
ベンジルアルコール 50部
(実施例4)
実施例1において、超臨界流体処理の際、金属アルコキシド以外に下記化学構造式の電子輸送物質を耐圧セル内に5g仕込んだこと以外は、実施例1と同様にして感光体を作製した。
(電子輸送物質)
Figure 0005063403
(実施例5)
φ30mmのアルミニウムシリンダー上に、下記組成の下引き層用塗工液を用いて塗布後、140℃20分間加熱硬化を行ない、約3.5μmの下引き層を形成した。
(下引き層用塗工液)
酸化チタンCR−EL(石原産業社製) 70部
アルキッド樹脂ベッコライトM6401−50
(固形分50重量%、大日本インキ化学工業社製) 16部
メラミン樹脂L−145−60 10部
(固形分60重量%、大日本インキ化学工業社製)
2−ブタノン: 80部

続いて下記組成の電荷発生層用塗工液を用いて塗布後、130℃20分間乾燥を行ない、約0.2μmの電荷発生層を形成した。さらに、下記組成の電荷輸送層用塗工液を用いて塗布後、130℃20分間乾燥を行ない、約27μmの電荷輸送層を形成して感光体を作製した。塗布はいずれも浸漬塗工法を用いた。
(電荷発生層用塗工液)
図10に示すX線回折スペクトルを示すチタニルフタロシアニン 8部
ポリビニルブチラールBX−1(積水化学工業社製) 5部
2−ブタノン 400部

(電荷輸送層用塗工液)
ポリカーボネートZポリカ(帝人化成社製) 10部
下記化学式で示される電荷輸送物質 7部
Figure 0005063403
テトラヒドロフラン 80部
下記構造式で示される硫黄系酸化防止剤 0.5部
Figure 0005063403
シリコーンオイル(100cs、信越化学工業社製) 0.002部

さらに下記組成の表面層用塗工液を用いて電荷輸送層上にスプレー塗工法により塗工した。次いで、円筒状アルミニウム基体を回転させた状態で10分間放置して指触乾燥を行った後、150℃にて30分間加熱硬化して厚み1μmの表面層を形成した。
(表面層用塗工液)
ポリオール(スチレン、メチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレートからなるスチレン−アクリル共重合体
R−170(OH当量約367)、:藤倉化成社製) 60部
ポリイソシアネート(スミジュールHT:住化バイエルン社製) 20部
シクロヘキサノン 120部
テトラヒドロフラン 400部
下記化学式で表される電荷輸送物質 10部
Figure 0005063403
その後に、図9に表される装置を用いて、金属アルコキシドとしてメチルトリメトキシシランKBM−13(信越化学工業社製)を含有した超臨界流体を接触させた(超臨界流体処理)。本実施例では超臨界流体として二酸化炭素を用いた。まず、内容積が3Lの耐圧反応セルに上記の金属アルコキシドを5.0g、水2.0gを耐圧反応セルの底に攪拌子とともに入れた。そして、図9に示すように治具により耐圧セルの底から離れた状態で、前記導電性基体上に上記表面層まで塗付したドラムサンプルを、耐圧セル内に立て、耐圧セルを封止した。
次いで二酸化炭素を供給ボンベより前記耐圧セルに供給し、加圧ポンプと温度調節機で30MPa、80℃に調節し、温度および圧力が安定した後にドラムの下で攪拌子を回転させながら1時間放置した。その後、温度は80℃に保ったまま圧力を10MPaまで低下させ、この圧力を維持したまま加圧ポンプと排圧弁を使用して、流量8L/minで30分間二酸化炭素を流すことによって、注入されなかった金属アルコキシドを耐圧セルから除去した。除去後、温度・圧力を徐々に大気圧雰囲気まで低下させることによって、超臨界流体処理を終了した。
(実施例6)
実施例5において、超臨界流体処理の際に用いる金属アルコキシドを下記のものに変更した以外は、実施例5と同様にして感光体を作製した。
(金属アルコキシド)
ジフェニルジメトキシシラン KBM−202SS (信越化学工業社製)
(実施例7)
実施例5において、表面層用塗工液を下記のものに変更した以外は、実施例4と同様にして感光体を作製した。
(表面層用塗工液)
フェノール樹脂 プライオーフェンTD−447(大日本インキ化学工業社製) 70部
シクロヘキサノン 120部
テトラヒドロフラン 400部
下記化学式で表される電荷輸送物質 10部
Figure 0005063403
(実施例8)
実施例5において、超臨界流体処理の際、金属アルコキシド以外に下記化学構造式の電荷輸送物質を耐圧セル内に5g仕込んだこと以外は、実施例5と同様にして感光体を作製した。
(電荷輸送物質)
Figure 0005063403
(実施例9)
実施例1において、電荷輸送層を形成後に以下の表面層を設けたこと以外は、実施例1と同様にして感光体を作製した。
電荷輸送層の上に、下記組成の表面層用塗工液を用いて電荷輸送層上にスプレー塗工法により塗工した。次いで、円筒状アルミニウム基体を回転させた状態で10分間放置して指触乾燥を行った後、150℃にて30分間加熱硬化して厚み1μmの表面層を形成した。
(表面層用塗工液)
ポリオール(スチレン、メチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレートからなるスチレン−アクリル共重合体
R−170(OH当量約367)、:藤倉化成社製) 60部
ポリイソシアネート(スミジュールHT:住化バイエルン社製) 20部
シクロヘキサノン 120部
テトラヒドロフラン 400部
下記化学式で表される電荷輸送物質 10部
Figure 0005063403
その後に、図9に表される装置を用いて、金属アルコキシドとしてメチルトリメトキシシランKBM−13(信越化学工業社製)を含有した超臨界流体を接触させた(超臨界流体処理)。本実施例では超臨界流体として二酸化炭素を用いた。まず、内容積が3Lの耐圧反応セルに上記の金属アルコキシドを5.0g、水2.0gを耐圧反応セルの底に攪拌子とともに入れた。そして、図9に示すように治具により耐圧セルの底から離れた状態で、前記導電性基体上に上記表面層まで塗付したドラムサンプルを、耐圧セル内に立て、耐圧セルを封止した。
次いで二酸化炭素を供給ボンベより前記耐圧セルに供給し、加圧ポンプと温度調節機で30MPa、80℃に調節し、温度および圧力が安定した後にドラムの下で攪拌子を回転させながら1時間放置した。その後、温度は80℃に保ったまま圧力を10MPaまで低下させ、この圧力を維持したまま加圧ポンプと排圧弁を使用して、流量8L/minで30分間二酸化炭素を流すことによって、注入されなかった金属アルコキシドを耐圧セルから除去した。除去後、温度・圧力を徐々に大気圧雰囲気まで低下させることによって、超臨界流体処理を終了した。
(実施例10)
実施例9において、表面層を超臨界処理する際の金属アルコキシドを以下のものに変更した以外は、実施例9と同様にして感光体を作製した。
(金属アルコキシド)
フェニルトリメトキシシラン KBM−103 (信越化学工業社製)
(比較例1)
実施例1において超臨界流体処理を行わなかったこと以外は、すべて実施例1と同様にして感光体を作製した。
(比較例2)
実施例2において超臨界流体処理を行わなかったこと以外は、すべて実施例2と同様にして感光体を作製した。
(比較例3)
実施例3において超臨界流体処理を行わなかったこと以外は、すべて実施例3と同様にして感光体を作製した。
(比較例4)
実施例5において超臨界流体処理を行わなかったこと以外は、すべて実施例5と同様にして感光体を作製した。
(比較例5)
実施例7において超臨界流体処理を行わなかったこと以外は、すべて実施例7と同様にして感光体を作製した。
(比較例6)
実施例7において超臨界流体処理を行わなかったこと以外は、すべて実施例7と同様にして感光体を作製した。
[実施例1〜10、比較例1〜6]
以上のようにして作製した電子写真感光体をプロセスカートリッジに装着し、(株)リコー製デジタル複写機(imagioNeo271)改造機にセットした。本画像形成装置における感光体の線速は、362mm/secであった。帯電部材にはスコロトロンを用い、画像露光光源は780nmの半導体レーザー(ポリゴン・ミラーによる画像書き込み)を用いた。初期において帯電電位(VD)は800(−V)になるように印加電圧を設定し、現像バイアスは600(−V)に設定して、画像を出力し画像評価を実施した。その後、1万枚の通紙ランを行い、画像を出力し画像評価を実施した。評価は、高温高湿環境(温度:30度、湿度:90%)で1ヶ月感光体を保存した後、高温高湿環境(温度:30度、湿度:90%)で行った。これらの結果を表に示す。
Figure 0005063403
本発明に用いられる電子写真感光体の層構成を表わした図である。 本発明に用いられる別の電子写真感光体の層構成を表わした図である。 本発明に用いられる別の電子写真感光体の層構成を表わした図である。 本発明に用いられる別の電子写真感光体の層構成を表わした図である。 本発明の電子写真プロセス及び画像形成装置を説明するための図である。 本発明の別の電子写真プロセス及び画像形成装置を説明するための図である。 本発明の別の電子写真プロセス及び画像形成装置を説明するための図である。 本発明の画像形成装置用プロセスカートリッジを説明するための図である。 実施例で用いた超臨界処理装置の概略図である。 実施例で用いたチタニルフタロシアニンのXDスペクトルを表わした図である。 二酸化炭素の状態図である。
符号の説明
(図1〜4について)
(1)導電性支持体
(2)下引き層
(3)電荷発生層
(4)電荷輸送層
(5)表面層
(6)単層型感光層

(図5について)
21 感光体
22 除電ランプ
23 帯電ローラ
24 画像露光部
25 現像ユニット
26 転写前チャージャ
27 レジストローラ
28 転写紙
29 転写チャージャ
30 分離チャージャ
31 分離爪
32 クリーニング前チャージャ
33 ファーブラシ
34 クリーニングブレード
(図7について)
1C、1M、1Y、1K 感光体
2C、2M、2Y、2K 帯電部材
3C、3M、3Y、3K レーザー光
4C、4M、4Y、4K 現像部材
5C、5M、5Y、5K クリーニング部材
6C、6M、6Y、6K 画像形成要素
7 転写紙
8 給紙コロ
9 レジストラー
10 転写搬送ベルト
11C、11M、11Y、11K 転写ブラシ
12 定着装置
(図8について)
101 感光体
102 接触帯電装置
103 像露光
104 現像装置
105 転写体
106 接触転写装置
107 クリーニングユニット
(図9について)
V1 バルブ1
V2 バルブ2
T 温度センサ
P 圧力センサ

Claims (9)

  1. 導電性基体上に少なくとも、硬化膜を有する電子写真感光体の製造方法において、該硬化膜を塗工後に、少なくとも下記式(1)で表される金属アルコキシドを含有した超臨界流体及び/もしくは亜臨界流体を該硬化膜に接触させることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
    Am−M−Bn 式(1)
    (Aはアルコキシ基、Mは金属原子、Bは炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基を示す。またmとnの和は金属原子Mの価数であればいずれの自然数でも良い。)
  2. 前記金属原子Mが珪素であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体の製造方法。
  3. 前記硬化膜の硬化工程の後に、前記金属アルコキシドを含有した超臨界流体及び/もしくは亜臨界流体を接触させることを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真感光体の製造方法。
  4. 前記硬化膜が下引き層及び/または表面層であることを特徴とする請求項1乃至3に記載の電子写真感光体の製造方法。
  5. 前記超臨界流体及び/又は亜臨界流体が、二酸化炭素であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の方法によって製造されたことを特徴とする電子写真感光体。
  7. 請求項6に記載の電子写真感光体、帯電手段、画像露光手段、現像手段及び転写手段を少なくとも有することを特徴とする画像形成装置。
  8. 少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段及び電子写真感光体を有する画像形成装置において、該現像手段が異なる色のトナーによって充填された複数の現像部を有し、該複数の現像部に対応した複数の電子写真感光体を有するタンデム方式の画像形成装置であって、該電子写真感光体が請求項6に記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項6に記載の電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段のうちの少なくとも一つの手段が一体となり、かつ画像形成装置本体に着脱可能であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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