JP5062008B2 - 望遠鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、望遠鏡に関する。
従来、無限遠物体の像を形成する対物光学系と、該対物光学系によって形成された物体の像を拡大する接眼光学系とを備えた望遠鏡が広く知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
特公平6−14131号公報
しかしながら、1つの対物光学系によって形成された物体の像を2つの接眼光学系で観察する即ち双眼観察が可能な望遠鏡はこれまで提案されていなかった。そこで、上述のような従来の望遠鏡に双眼光学系を導入して双眼観察可能な望遠鏡を構成することが考えられるが、望遠鏡の全長を短く保つには対物光学系の焦点距離を短くすることが必要となる。しかし、対物光学系の焦点距離を短くすると対物光学系と対物光学系によって形成された物体の像の間隔が短縮されるため、双眼光学系を導入するためのスペースが確保できず実現は困難であった。
そこで本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、単一の対物光学系で形成した物体の像を双眼観察可能な望遠鏡を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、
物体側から順に、
前記物体の一次像を形成する単一の対物光学系と、
前記一次像をリレーして二次像を形成するリレー光学系と、
前記リレー光学系の光路を2つに分割する光路分割手段と、
前記リレー光学系で結像した前記二次像の虚像を形成する接眼光学系をそれぞれ含み、前記光路分割手段で分割された光路を両眼へ導く一対の双眼光学系と、
を有し、
以下の条件式を満足することを特徴とする望遠鏡を提供する。
β≦2/3・fe/fo・φo
ただし、
β :前記リレー光学系の倍率
fo:前記対物光学系の焦点距離
φo:前記対物光学系の有効径
fe:前記接眼光学系の焦点距離
本発明によれば、単一の対物光学系で形成した物体の像を双眼観察可能な望遠鏡を提供することができる。
以下、本発明の各実施形態に望遠鏡を添付図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1及び図2は、本発明の第1実施形態に係る望遠鏡の構成を示す側面図及び上面図である。
本実施形態に係る望遠鏡1は、対物光学系2、光路偏向光学系3、正立リレー光学系4、及び双眼光学系5を筐体6内に備えてなる。
対物光学系2は、不図示の物体からの光を結像して物体の一次像(反転像)Aを形成するためのレンズであって最も物体側に配置されている。
光路偏向光学系3は、図1に示すように、対物光学系2からの光を垂直(図1上方)に反射する第1ミラー3aと、該第1ミラー3aからの光を物体側へ向かって垂直(図1左方)に反射する第2ミラー3bと、該第2ミラー3bからの光を第1ミラー3aの反射光軸と平行な方向(図1上方)へ反射する第3ミラー3cと、該第3ミラー3cからの光を対物光学系2の光軸と平行な方向(図1右方)へ反射する第4ミラー3dとからなる。
正立リレー光学系4は、物体の一次像Aを形成した光を再結像して二次像(正立像)Bを形成するための光学系であり、第1ミラー3aと第2ミラー3bとの間であって一次像A付近に配置された第1正立リレーレンズ4aと、第4ミラー3dの直後に結像レンズとして配置された第2正立リレーレンズ4bとからなる。
なお、第1正立リレーレンズ4aは視野レンズであって、対物光学系2からの光束を第2正立リレーレンズ4bへ有効に導くために対物光学系2の射出瞳を第2正立リレーレンズ4bの近傍に形成することができる。
双眼光学系5は、顕微鏡の双眼鏡筒として良く知られた所謂ジーデントップ型と呼ばれるプリズム配置の光学系であり、図2に示すように、正立リレー光学系4の光路(物体の一次像Aから二次像Bまでの光路)を2つに分割する光路分割プリズム7と、該光路分割プリズム7の透過光路上に配置された左眼光学系5aと、反射光路上に配置された右眼光学系5bとからなる。
左眼光学系5aは、光路分割プリズム7を透過した光を垂直に反射する三角プリズム8と、該三角プリズム8からの光を対物光学系2の光軸と平行な方向(図2右方)へ反射する三角プリズム9と、接眼光学系10aとからなる。また右眼光学系5bは、光路分割プリズム7で反射された光を対物光学系2の光軸と平行な方向(図2右方)へ反射する三角プリズム11と、光路長を補正する四角プリズム12と、接眼光学系10bとからなる。そして、正立リレー光学系4で再結像した二次像の虚像を使用者に見えるように形成する。
なお、右眼光学系5b(光路分割プリズム7も含む)及び左眼光学系5aは、それぞれ対物光学系2の光軸と平行に設定された機構軸を中心に回動可能に設けられている。このため本実施形態に係る望遠鏡1の使用者は、左眼光学系5a及び右眼光学系5bをその機構軸を中心に回動させることで、これらの間隔を眼幅に合わせて調整することができる。
斯かる構成の本実施形態に係る望遠鏡1において、不図示の物体からの光は、対物光学系2によって結像されて一次像Aを形成する。そして一次像Aを形成した光は、第1ミラー3aによって反射され、第1正立リレーレンズ4aを経た後、さらに第2,第3,第4ミラー3b,3c,3dによって反射される。そしてこの光は、第2正立リレーレンズ4bを経た後、光路分割プリズム7によって分割されて左眼光学系5a及び右眼光学系5bへ導かれる。左眼光学系5aに入射した光は、2つの三角プリズム8,9で反射された後、二次像Bを形成する。また右眼光学系5bへ入射した光は、三角プリズム11と四角プリズム12を経た後、左眼光学系5aと同様に二次像Bを形成する。これにより望遠鏡1の使用者は、左眼光学系5a及び右眼光学系5bの接眼光学系10a,10bを覗き込むことで、物体の正立像を観察することが可能となる。
以上、本実施形態に係る望遠鏡1は、対物光学系2で形成された一次像Aを正立リレー光学系4によってリレーすることで、双眼光学系5を配置するスペースを光路中に確保している。
ところで、光路偏向光学系3を用いていない場合、正立リレー光学系4によって双眼光学系5を配置するスペースを確保し、本望遠鏡1の明るさを極力落とさないようにすると、本実施形態に係る望遠鏡1の全長は図6に示すように増大してしまう。特に、正立リレー光学系4の光路の長さが長くなってしまう。ここで、正立リレー光学系4の全長はその倍率と焦点距離によって決まり、対物光学系2の結像面(一次像面A)と第2正立リレーレンズ4bの間、及び第2正立リレーレンズ4bと二次像面Bの間にそれぞれ所定の空間を有している。このため、本実施形態に係る望遠鏡1の全長の短縮化を図るためには、正立リレー光学系4の全長の短縮化を図る必要がある。なお、第2正立リレーレンズ4bと二次像面Bの間には、双眼光学系5を構成する各プリズムを配置しかつ左右眼の眼幅に応じた左右それぞれの二次像の間隔を可変とするために所定の光路長が必要であり、この部分を短縮化することは好ましくない。したがって斯かる正立リレー光学系4においては、対物光学系2の結像面Aと第2正立リレーレンズ4bの間の空間を利用して全長の短縮化を図ることとなる。
そこで本実施形態に係る望遠鏡1では、対物光学系2と光路分割プリズム7との間に上述の光路偏向光学系3を配置し、これによって光路を偏向して物体側へ進行する光路を形成することで全長の短縮化を図っている。なお、対物光学系2によって形成された一次像Aは、正立リレー光学系4によって正立化されるため、光路偏向光学系3においては光路を偶数回偏向することで像の正立状態を維持している。
より詳細には、本実施形態に係る望遠鏡1では、次式で表される長さΔLA分だけ全長が短縮化されたこととなる。次式において、LA1,LA2,LA3,LA4を過度に大きく設定すれば、左眼光学系5a及び右眼光学系5bの光軸と対物光学系2の光軸との間隔が大きくなり過ぎて、裸眼視における中心に見える景色と本望遠鏡1で見たときの中心に見える景色が大きく異なり本望遠鏡1の操作性を損なうこととなる。このため、LA3,LA4の大きさを調整することで全長の短縮化を図ることが望ましい。特にLA3は逆方向に向かって伝搬する光路であるため、2倍の寄与度で全長の短縮化がなされる。
ΔLA=LA1+LA2+2LA3+LA4
ただし、
LA1:光路偏向光学系3の第1ミラー3aから一次像面Aまでの光軸上での距離
LA2:一次像面Aから第2ミラー3bまでの光軸上での距離
LA3:第2ミラー3bから第3ミラー3cまでの光軸上での距離
LA4:第3ミラー3cから第4ミラー3dまでの光軸上での距離
LA5:第4ミラー3dから第2正立リレーレンズ4bの最終レンズ面までの光軸上での距離
また、本実施形態に係る望遠鏡1において、観察像の明るさは左眼光学系5a及び右眼光学系5bに備えられた接眼光学系10a,10bの瞳径の大きさによって決まる。通常、人間の瞳の大きさは明るい環境において直径2mm程度と言われており、本望遠鏡1の接眼光学系10a,10bの瞳径が人間の瞳径よりも小さければ、観察像は物体を裸眼で見た場合よりも暗くなり、これが極端になれば本望遠鏡1の使用は困難になってしまう。
そこで本実施形態に係る望遠鏡1の正立リレー光学系4は、以下の条件式(1)を満足するように構成されている。条件式(1)は、正立リレー光学系4を対物光学系2に極力近づけて配置(一次像面Aと正立リレー光学系4の最終レンズ面との間隔を極力小さく)しながら、観察像の明るさを十分に確保するための条件式である。
条件式(1) β≦2/3・fe/fo・φo
ただし、
β :正立リレー光学系4の倍率
fo:対物光学系2の焦点距離
φo:対物光学系2の入射瞳径(有効径)
fe:接眼光学系10a,10bの焦点距離
以下に、条件式(1)の導出を説明する。
一般に、望遠鏡の瞳径(φe)は、望遠鏡の倍率をmとすると以下の式で表される。
(2) φe=φo/m
また、望遠鏡の倍率mは、よく知られるように、
(3) m=fo/fe
で表されるため、式(2)は、
(4) φe=φo・fe/fo
本発明の場合、対物光学系の焦点距離は、対物光学系の焦点距離に正立リレー光学系4の倍率を乗じたものが上記式(4)のfoに相当する。したがって、本発明の光学系における瞳径φeは、
(5) φe=φo・fe/(fo・β)
前述したように瞳径は極端に眼の瞳径より小さくなることは望ましくなく、2mm以上であることが望ましいが、昼間に使用される測量用の望遠鏡では瞳径が1.5mmのものでも視力の低下が少ないとして使用されていることから、φeを1.5とすると、
(6) 1.5≦φo・fe/(fo・β)
これをリレー光学系の倍率βについて書き直すと、式(1)が得られる。
(1) β≦2/3・fe/fo・φo
なお、快適に使用するには瞳径を2mm以上として、
(1a) β≦1/2・fe/fo・φo
とすることが望ましい。
以上、本実施形態によれば、単一の対物光学系2で形成した物体の像を双眼観察可能で、操作性が良く、像の明るさを維持しながら全長の短縮化を十分に図った望遠鏡1を実現することができる。
(第2実施形態)
本実施形態及び以下の各実施形態に係る望遠鏡について、上記第1実施形態と同様の構成の部分には同じ符号を付してその説明を省略し、異なる構成の部分について詳細に説明する。
図3は、本発明の第2実施形態に係る望遠鏡の構成を示す側面図である。
本実施形態に係る望遠鏡20は、上記第1実施形態に係る望遠鏡1に備えられた光路偏向光学系3と異なる構成の光路偏向光学系21を備えてなる。
図3に示すように本実施形態に係る望遠鏡20の光路偏向光学系21は、対物光学系2からの光を垂直(図1上方)に反射する第1全反射プリズム21aと、該第1全反射プリズム21aからの光を物体側へ向かって垂直(図1左方)に反射する第2全反射プリズム21bと、該第2全反射プリズム21bからの光を第1全反射プリズム21aの射出光軸と平行な方向(図1上方)へ反射しさらに対物光学系2の光軸と平行な方向(図1右方)へ反射する第3全反射プリズム21cとからなる。
斯かる構成により本実施形態に係る望遠鏡20は、上記第1実施形態と同様の効果を奏し、また単一の全反射プリズム21a,21b,21cからなる光路偏向光学系21を備えることで反射膜で反射させた場合よりも、可視波長域全体での光量の減衰を少なくすることができるため、物体のより明るい像を観察することが可能となる。
なお、本実施形態に係る望遠鏡20の光路偏向光学系21は、全反射プリズムのみで構成されているが、これに限られずミラーと全反射プリズムとを組み合わせて構成することも勿論可能である。
(第3実施形態)
図4は、本発明の第3実施形態に係る望遠鏡の構成を示す側面図である。
本実施形態に係る望遠鏡30は、上記第2実施形態と同様の光路偏向光学系21を備えており、図4に示すように第2全反射プリズム21bと第3全反射プリズム21cとの間の光路中に第2正立リレーレンズ4bを配置し、上記各実施形態に比して第2全反射プリズム21bから第3全反射プリズム21cまでの距離LA3を大きく確保している。
斯かる構成により本実施形態に係る望遠鏡30は、上記第2実施形態と同様の効果を奏し、また光路分割プリズム7以降の光学部材を第3全反射プリズム21cへより近づけて配置することができるため、さらなる全長の短縮化を図ることができる。
(第4実施形態)
図5は、本発明の第4実施形態に係る望遠鏡の構成を示す側面図である。
本実施形態に係る望遠鏡40は、上記第2実施形態と同様の光路偏向光学系21を備えており、図5に示すように第3全反射プリズム21cが、第2全反射プリズム21bからの光を第1全反射プリズム21aの射出光軸と平行な方向(上記第2実施形態とは反対に図1下方)へ反射しさらに対物光学系2の光軸と平行な方向(図1右方)へ反射するように配置されている。
斯かる構成により本実施形態に係る望遠鏡40は、上記第2実施形態と同様の効果を奏し、また第1全反射プリズム21aと第2全反射プリズム21bとの間の光路と第3全反射プリズム21cの射出光軸とが交差するようにすることで第3全反射プリズム21cの射出光軸を対物光学系2の光軸に対してより近づけることができる。したがって左眼光学系5a及び右眼光学系5bの各接眼光学系10a,10bの光軸と対物光学系2の光軸との距離を小さくすることができるため、本望遠鏡による観察と裸眼視による観察における視差を低減することができ、使用者が狙った物体に望遠鏡の視野を合わせやすくすることができる。
(第5実施形態)
図7及び図8は、本発明の第5実施形態に係る望遠鏡の構成を示す側面図及び上面図である。
本実施形態に係る望遠鏡50は、上記各実施形態に係る望遠鏡に備えられた光路偏向光学系とは異なる構成の光路偏向光学系51を備えてなる。
図7に示すように本実施形態に係る望遠鏡50の光路偏向光学系51は、対物光学系2からの光を垂直(図7下方)に反射する第1ミラー51aと、該第1ミラー51aからの光を物体側へ向かって垂直(図7左方)に反射する第2ミラー51bと、該第2ミラー51bからの光を第1ミラー51aの反射光軸と平行な方向(図7上方)へ反射する第3ミラー51cと、該第3ミラー51cからの光を対物光学系2の光軸と平行な方向(図7右方)へ反射する第4ミラー51dとからなる。
また光路偏向光学系51は、第3ミラー51cと第4ミラー51dとの距離LA4を、第1ミラー51aと第2ミラー51bとの距離(LA1+LA2)よりも大きく設定することで、対物光学系2と第1ミラー51aとの間の光路と第3ミラー51cと第4ミラー51dとの間の光路とが略垂直に交差するミラー配置としている。
斯かる構成により本実施形態に係る望遠鏡50は、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、前述のように第1ミラー51aと第2ミラー51bとの距離(LA1+LA2)よりも第3ミラー51cと第4ミラー51dとの距離LA4を大きくすることで、第2ミラー51bと第3ミラー51cとの距離LA3を小さくすることができる。これにより本実施形態に係る望遠鏡50では、光路偏向光学系51を対物光学系2から十分に離して配置することが可能となる。このことは、本望遠鏡50を製造するにあたり、対物光学系2を支持する支持部品と光路偏向光学系51を支持する支持部品との物理的な干渉を防止することに有利であり、また対物光学系2にズーム機構や防振機構を組み込む場合や対物光学系2として交換レンズを切替可能に用いる構成とする場合の適用性にも優れている。
(第6実施形態)
図9は、本発明の第6実施形態に係る望遠鏡の構成を示す側面図である。
本実施形態に係る望遠鏡60は、上記各実施形態に係る望遠鏡に備えられた光路偏向光学系とは異なる構成の光路偏向光学系61を備えてなる。
図9に示すように本実施形態に係る望遠鏡60の光路偏向光学系61は、対物光学系2からの光を垂直(図9下方)に反射する第1全反射プリズム61aと、該第1全反射プリズム61aからの光を物体側へ向かって垂直(図9左方)に反射しさらに第1全反射プリズム61aの射出光軸と平行な方向(図9上方)へ反射する第2全反射プリズム61bと、該第2全反射プリズム61bからの光を対物光学系2の光軸と平行な方向(図9右方)へ反射する第3全反射プリズム61cとからなる。
また光路偏向光学系61は、第2全反射プリズム61bと第3全反射プリズム61cとの距離を、第1全反射プリズム61aと第2全反射プリズム61bとの距離よりも大きく設定することで、対物光学系2と第1全反射プリズム61aとの間の光路と第2全反射プリズム61bと第3全反射プリズム61cとの間の光路とが略垂直に交差するプリズム配置としている。
斯かる構成により本実施形態に係る望遠鏡60は、上記第5実施形態と同様の効果を奏することができる。また、単一の全反射プリズム61a,61b,61cからなる光路偏向光学系61を備えることで、反射膜(ミラー)で反射させた場合よりも可視波長域全体での光量の減衰を少なくすることができるため、物体のより明るい像を観察することが可能となる。
なお、本実施形態に係る望遠鏡60の光路偏向光学系61は、全反射プリズムのみで構成されているが、これに限られずミラーと全反射プリズムとを組み合わせて構成することも勿論可能である。
(第7実施形態)
図10は、本発明の第7実施形態に係る望遠鏡の構成を示す側面図である。
本実施形態に係る望遠鏡70は、上記各実施形態に係る望遠鏡に備えられた光路偏向光学系とは異なる構成の光路偏向光学系71を備えてなる。
図10に示すように本実施形態に係る望遠鏡70の光路偏向光学系71は、対物光学系2からの光を垂直(図10下方)に反射する全反射プリズム71aと、該全反射プリズム71aからの光を物体側へ向かって垂直(図10左方)に反射する第1ミラー71bと、該第1ミラー71bからの光を入射光軸と射出光軸とのなす角が鈍角となるように物体側斜め方向(図10斜め上方)へ反射する第2ミラー71cと、該第2ミラー71cからの光を対物光学系2の光軸と平行な方向(図10右方)へ反射する第3ミラー71dとからなる。
斯かる構成により本実施形態に係る望遠鏡70は、上記第5実施形態と同様の効果を奏することができる。また、前述のように第1ミラー71bからの光を第2ミラー71cによって物体側斜め方向へ反射させることによって、対物光学系2と全反射プリズム71aとの間の光路と第2ミラー71cと第3ミラー71dとの間の光路とが斜めに交差するミラー配置としている。これにより、上記第5実施形態における第3ミラー51cと第4ミラー51dとの距離LA4に比して、第2ミラー71cと第3ミラー71dとの距離をより大きく確保しており、さらなる全長の短縮化を実現することができる。
以上、上記各実施形態によれば、単一の対物光学系で形成した物体の像を双眼観察可能な望遠鏡を実現することができる。
なお、上記各実施形態に係る望遠鏡において、光路偏向光学系3の第1ミラー3a(或いは光路偏向光学系21の第1全反射プリズム21a、光路偏向光学系51の第1ミラー51a、光路偏向光学系61の第1全反射プリズム61a、光路偏向光学系71の全反射プリズム71a)をハーフミラー又はクイックリターンミラーとし、さらにこの第1ミラー3aの透過光路上に形成される一次像面上に受光素子を配置すれば、オートフォーカス光学系やデジタルカメラ光学系を構成することもできる。
また、上記各実施形態に係る望遠鏡において、正立リレー光学系4の第1正立リレーレンズ4aは、上述のように対物光学系2からの光束を第2正立リレーレンズ4bへ有効に導き、第2正立リレーレンズ4bの小型化を図る効果を奏している。しかしながら第1正立リレーレンズ4aは必須のものではなく、これを省略して全長のさらなる短縮化を図ることも可能である。
また、上記各実施形態に係る望遠鏡の対物光学系2に、ズーム機構又は防振機構を組み込むこともできる。例えば双眼鏡は、対物光学系と正立プリズムと接眼光学系とからなる一対の接眼光学系を眼幅分だけ離し独立に備えてなる。このため、双眼鏡の各対物光学系をズームレンズとした場合には、ズーミングに際してズームレンズどうしに僅かな移動誤差が生じれば、これが接眼光学系によって拡大され、観察像に悪影響を及ぼすこととなってしまう。したがって、各ズームレンズのズーム機構には非常に高い駆動精度と調整が求められ、その結果重量化や高額化を招くこととなってしまう。なお、このことは双眼鏡の各対物光学系の1つの光学素子を防振レンズとした場合においても同様である。これに対して、上記各実施形態に係る望遠鏡は上述のように単一の対物光学系2を備えた構成であるため、ズーム機構や防振機構を組み込む場合でも、前述のような駆動精度や調整を必要とせず、重量化や高額化を招くことがないという利点がある。なお、上記各実施形態に係る望遠鏡は、対物光学系2として例えばカメラ用のズームレンズや防振光学系を搭載することもできる。
本発明の第1実施形態に係る望遠鏡の構成を示す上面図である。 本発明の第1実施形態に係る望遠鏡の構成を示す側面図である。 本発明の第2実施形態に係る望遠鏡の構成を示す側面図である。 本発明の第3実施形態に係る望遠鏡の構成を示す側面図である。 本発明の第4実施形態に係る望遠鏡の構成を示す側面図である。 本発明の第1実施形態に係る望遠鏡から光路偏向光学系を取り除いた様子を示す参照図である。 本発明の第5実施形態に係る望遠鏡の構成を示す側面図である。 本発明の第5実施形態に係る望遠鏡の構成を示す上面図である。 本発明の第6実施形態に係る望遠鏡の構成を示す側面図である。 本発明の第7実施形態に係る望遠鏡の構成を示す側面図である。
符号の説明
1,20,30,40,50,60,70 望遠鏡
2 対物光学系
3,21,51,61,71 光路偏向光学系
4 正立リレー光学系
5 双眼光学系
5a 左眼光学系
5b 右眼光学系
6 筐体
7 光路分割プリズム
10a,10b 接眼光学系
A 一次像(一次像面)
B 二次像(二次像面)

Claims (11)

  1. 物体側から順に、
    前記物体の一次像を形成する単一の対物光学系と、
    前記一次像をリレーして二次像を形成するリレー光学系と、
    前記リレー光学系の光路を2つに分割する光路分割手段と、
    前記リレー光学系で結像した前記二次像の虚像を形成する接眼光学系をそれぞれ含み、前記光路分割手段で分割された光路を両眼へ導く一対の双眼光学系と、
    を有し、
    以下の条件式を満足することを特徴とする望遠鏡。
    β≦2/3・fe/fo・φo
    ただし、
    β :前記リレー光学系の倍率
    fo:前記対物光学系の焦点距離
    φo:前記対物光学系の有効径
    fe:前記接眼光学系の焦点距離
  2. 前記望遠鏡の光路を偏向して物体側へ進行する光路を形成する光路偏向光学系を有することを特徴とする請求項1に記載の望遠鏡。
  3. 前記光路偏向光学系は、前記対物光学系と前記光路分割手段との間に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の望遠鏡。
  4. 前記光路偏向光学系は、対物光学系からの光を略垂直に偏向する第1偏向手段と、該第1偏向手段からの光を物体側へ向かって略垂直に偏向する第2偏向手段と、該第2偏向手段からの光を前記第1偏向手段の射出光軸と略平行な方向へ偏向する第3偏向手段と、該第3偏向手段からの光を像側へ向かって前記対物光学系の光軸と略平行な方向へ偏向する第4偏向手段とを有することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の望遠鏡。
  5. 前記第3偏向手段は、前記第2偏向手段からの光を前記第1偏向手段の射出光軸と略平行な方向であって、前記第1偏向手段の射出光軸の進行方向と反対向きに偏向することを特徴とする請求項4に記載の望遠鏡。
  6. 前記光路偏向光学系は、対物光学系からの光を異なる方向に偏向する第1偏向手段と、該第1偏向手段からの光を物体側へ向かって偏向する第2偏向手段と、該第2偏向手段からの光を前記対物光学系の射出光軸に対して斜めに交差させるように偏向する第3偏向手段と、該第3偏向手段からの光を像側へ向かって前記対物光学系の光軸と略平行な方向へ偏向する第4偏向手段とを有することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の望遠鏡。
  7. 前記第3偏向手段と前記第4偏向手段との距離が、前記第1偏向手段と前記第2偏向手段との距離よりも大きいことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の望遠鏡。
  8. 前記光路偏向光学系における少なくとも2つの前記偏向手段は、単一のプリズムからなることを特徴とする請求項4から請求項7のいずれか一項に記載の望遠鏡。
  9. 前記リレー光学系として、前記一次像を正立化して二次像を形成する正立リレー光学系を有することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の望遠鏡。
  10. 前記対物光学系として、ズームレンズを有することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の望遠鏡。
  11. 前記対物光学系として、防振光学系を有することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の望遠鏡。
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