JP2009258236A - 望遠鏡 - Google Patents
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Abstract
【課題】単一の対物光学系で形成した物体の像を双眼観察可能で全長の短縮化を図った望遠鏡を提供する。
【解決手段】物体側から順に、前記物体の一次像Aを形成する対物光学系2と、一次像Aをリレーして二次像Bを形成するリレー光学系4と、リレー光学系4からの光路を2つに分割する光路分割手段7と、光路分割手段7で分割された光路を両眼へ導く一対の接眼光学系5a,5bとを含む双眼光学系5と、を有する望遠鏡1であって、望遠鏡1中の光路を偏向して物体側へ進行する偏向光路を、リレー光学系4及び双眼光学系5に形成する偏向光学系3を有する。
【選択図】図1
【解決手段】物体側から順に、前記物体の一次像Aを形成する対物光学系2と、一次像Aをリレーして二次像Bを形成するリレー光学系4と、リレー光学系4からの光路を2つに分割する光路分割手段7と、光路分割手段7で分割された光路を両眼へ導く一対の接眼光学系5a,5bとを含む双眼光学系5と、を有する望遠鏡1であって、望遠鏡1中の光路を偏向して物体側へ進行する偏向光路を、リレー光学系4及び双眼光学系5に形成する偏向光学系3を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、望遠鏡に関する。
従来、無限遠物体の像を形成する対物光学系と、該対物光学系によって形成された物体の像を拡大する接眼光学系とを備えた望遠鏡が広く知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
特公平6−14131号公報
しかしながら、1つの対物光学系によって形成された物体の像を2つの接眼光学系で観察する即ち双眼観察が可能な望遠鏡はこれまで提案されていなかった。そこで、上述のような従来の望遠鏡に双眼光学系を導入して双眼観察可能な望遠鏡を構成することが考えられる。しかし、双眼光学系には左右の眼に対物光学系からの光束を分割する分割光学素子や、像を正立させるための正立光学系を導入する必要があるため、十分に長い光路長を確保する必要がある。しかしながらこれに伴って望遠鏡の全長が長くなってしまい、携帯性の向上を図ることが困難であった。
そこで本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、単一の対物光学系で形成した物体の像を双眼観察可能で全長の短縮化を図った望遠鏡を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、
物体側から順に、
前記物体の一次像を形成する対物光学系と、
前記一次像をリレーして二次像を形成するリレー光学系と、
前記リレー光学系からの光路を2つに分割する光路分割手段と、該光路分割手段で分割された光路を両眼へ導く一対の接眼光学系とを含む双眼光学系と、
を有する望遠鏡であって、
前記望遠鏡中の光路を偏向して物体側へ進行する偏向光路を、前記リレー光学系及び前記双眼光学系に形成する偏向光学系を有することを特徴とする望遠鏡を提供する。
物体側から順に、
前記物体の一次像を形成する対物光学系と、
前記一次像をリレーして二次像を形成するリレー光学系と、
前記リレー光学系からの光路を2つに分割する光路分割手段と、該光路分割手段で分割された光路を両眼へ導く一対の接眼光学系とを含む双眼光学系と、
を有する望遠鏡であって、
前記望遠鏡中の光路を偏向して物体側へ進行する偏向光路を、前記リレー光学系及び前記双眼光学系に形成する偏向光学系を有することを特徴とする望遠鏡を提供する。
本発明によれば、単一の対物光学系で形成した物体の像を双眼観察可能な望遠鏡を提供することができる。
以下、本発明の各実施形態に望遠鏡を添付図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1及び図2は、本発明の第1実施形態に係る望遠鏡の構成を示す断面図及び上面図である。
本実施形態に係る望遠鏡1は、対物光学系2、光路偏向光学系3、リレー光学系4、及び双眼光学系5を筐体6内に備えてなる。
対物光学系2は、不図示の物体からの光を結像して物体の一次像(反転像)Aを形成するためのレンズであって最も物体側に配置されている。
(第1実施形態)
図1及び図2は、本発明の第1実施形態に係る望遠鏡の構成を示す断面図及び上面図である。
本実施形態に係る望遠鏡1は、対物光学系2、光路偏向光学系3、リレー光学系4、及び双眼光学系5を筐体6内に備えてなる。
対物光学系2は、不図示の物体からの光を結像して物体の一次像(反転像)Aを形成するためのレンズであって最も物体側に配置されている。
光路偏向光学系3は、図1に示すように対物光学系2からの光を垂直(図1下方)に反射するミラー3aと、該ミラー3aからの光を物体側へ向かって垂直(図1左方)に反射して後述する光路分割プリズム7へ導くペンタダハプリズム3bと、図2に示すように光路分割プリズム7によって分割された光をそれぞれ像側へ向かって対物光学系2の光軸と平行な方向(図2右方)へ反射する一対の全反射プリズム系3c,3dとからなる。
より詳しくは、ペンタダハプリズム3bは、ミラー3aからの光を一旦像側へ反射し、これをさらに対物光学系2の光軸と平行な方向(図1左方)へ反射するものであり、ペンタダハプリズム3b以降の光学系において左右反転してしまう物体の像を正立化する役割を担っている。
より詳しくは、ペンタダハプリズム3bは、ミラー3aからの光を一旦像側へ反射し、これをさらに対物光学系2の光軸と平行な方向(図1左方)へ反射するものであり、ペンタダハプリズム3b以降の光学系において左右反転してしまう物体の像を正立化する役割を担っている。
また、全反射プリズム系3c,3dのうち、全反射プリズム系3cは、光路分割プリズム7で反射された光を物体側へ向かって垂直(図2左方)に反射する全反射プリズム13aと、該全反射プリズム13aからの光を垂直(図2下方)に反射しさらに対物光学系2の光軸と平行な方向(図2右方)へ反射して後述する左眼光学系5aへと導く全反射プリズム13bとからなる。そして全反射プリズム系3dは、光路分割プリズム7を透過した光を垂直(図2上方)に反射する全反射プリズム14aと、該全反射プリズム14aからの光を対物光学系2の光軸と平行な方向(図2右方)へ向かって垂直に反射して後述する右眼光学系5bへと導く全反射プリズム14bとからなる。
リレー光学系4は、物体の一次像Aを形成した光を再結像して二次像Bを形成するための光学系であり、ミラー3aとペンタダハプリズム3bとの間であって一次像A付近に配置された第1リレーレンズ4aと、ペンタダハプリズム3bの直後に結像レンズとして配置された第2リレーレンズ4bとからなる。
なお、第1リレーレンズ4aは視野レンズであって、対物光学系2からの光束を第2リレーレンズ4bへ有効に導くために対物光学系2の射出瞳を第2リレーレンズ4bの近傍に形成することができる。
なお、第1リレーレンズ4aは視野レンズであって、対物光学系2からの光束を第2リレーレンズ4bへ有効に導くために対物光学系2の射出瞳を第2リレーレンズ4bの近傍に形成することができる。
双眼光学系5は、図2に示すようにリレー光学系4の光路(物体の一次像Aから二次像Bまでの光路)を2つに分割する光路分割プリズム7と、該光路分割プリズム7の反射光路上に配置された左眼光学系5aと、透過光路上に配置された右眼光学系5bとからなり、上述の全反射プリズム系3c,3dと併せて顕微鏡の双眼鏡筒として良く知られた所謂ジーデントップ型の光学系を構成している。なお、左眼光学系5aは、接眼光学系10aのみからなる。一方、右眼光学系5bは、左眼光学系5aとの光路長差を補正する四角プリズム12と、接眼光学系10bとからなる。
また、左眼光学系5aと右眼光学系5bは、それぞれ対物光学系2の光軸と平行に設定された不図示の機構軸を中心に回動可能に設けられている。詳細には、本実施形態において左眼光学系5aは、全反射プリズム13aの射出光軸の延長線上に機構軸が設定されており、これを中心に全反射プリズム13bと一体的に回動させることができる。また、右眼光学系5bは、全反射プリズム14aの入射光軸の延長線上に機構軸が設定されており、これを中心に全反射プリズム14a、全反射プリズム14b、及び四角プリズム12と一体的に回動させることができる。斯かる構成によって本実施形態に係る望遠鏡1の使用者は、左眼光学系5aと右眼光学系5bをそれぞれの機構軸を中心に回動させることで、これらの間隔を眼幅に合わせて調整することができる。
斯かる構成の本実施形態に係る望遠鏡1において、不図示の物体からの光は、対物光学系2によって結像され、ミラー3aで反射された後に一次像Aを形成する。そして一次像Aを形成した光は、第1リレーレンズ4aを経てペンタダハプリズムによって反射され、さらに第2リレーレンズ4bを経た後、光路分割プリズム7によって分割される。光路分割プリズム7によって反射された光は、全反射プリズム13a,13bによって反射されて左眼光学系5aへ導かれ、二次像Bを形成する。一方、光路分割プリズム7を透過した光は、全反射プリズム14a,14bによって反射されて右眼光学系5bへ導かれ、四角プリズム12を経た後、左眼光学系5aと同様に二次像Bを形成する。これにより望遠鏡1の使用者は、左眼光学系5a及び右眼光学系5bの接眼光学系10a,10bを覗き込むことで、物体の正立像を観察することが可能となる。
以上、本実施形態に係る望遠鏡1は、対物光学系2で形成された一次像Aをリレー光学系4によってリレーすることで、対物光学系2の焦点距離を長くしなくとも双眼光学系5を配置するスペースを光路中に確保している。
ところで、光路偏向光学系3を用いていない場合、リレー光学系4によって双眼光学系5を配置するスペースを確保し、本望遠鏡1の明るさを極力落とさないようにすると、本実施形態に係る望遠鏡1の全長は図5に示すように増大してしまう。特に、リレー光学系4の光路の長さが長くなってしまう。ここで、リレー光学系4の全長はその倍率と焦点距離によって決まり、図5に示されるように対物光学系2の結像面(一次像面A)と第2リレーレンズ4bの間、及び第2リレーレンズ4bと二次像面Bの間にそれぞれ所定の空間を有している。このため、本実施形態に係る望遠鏡1の全長の短縮化を最大限に図るためには、リレー光学系4の全長の短縮化を図り、さらに双眼光学系5の全長の短縮化も図る必要がある。
ところで、光路偏向光学系3を用いていない場合、リレー光学系4によって双眼光学系5を配置するスペースを確保し、本望遠鏡1の明るさを極力落とさないようにすると、本実施形態に係る望遠鏡1の全長は図5に示すように増大してしまう。特に、リレー光学系4の光路の長さが長くなってしまう。ここで、リレー光学系4の全長はその倍率と焦点距離によって決まり、図5に示されるように対物光学系2の結像面(一次像面A)と第2リレーレンズ4bの間、及び第2リレーレンズ4bと二次像面Bの間にそれぞれ所定の空間を有している。このため、本実施形態に係る望遠鏡1の全長の短縮化を最大限に図るためには、リレー光学系4の全長の短縮化を図り、さらに双眼光学系5の全長の短縮化も図る必要がある。
そこで本実施形態に係る望遠鏡1では、対物光学系2よりも像側に上述した構成の光路偏向光学系3を設けている。この光路偏向光学系3によって光路を偏向して物体側へ進行する光路(以下、この光路を「偏向光路」という。)をリレー光学系4及び双眼光学系5にそれぞれ形成することで、これらの光学系4,5の全長の短縮化を図っている。
そして本実施形態に係る望遠鏡1は、光路偏向光学系3がリレー光学系4の光路を偏向して前記偏向光路を形成し、さらにこの偏向光路中に光路分割プリズム7を配置した構成である。このため、第2リレーレンズ4bと光路分割プリズム7との間の光路も偏向光路となっており、即ちリレー光学系4から双眼光学系5にわたって偏向光路を形成することができるため、本望遠鏡1の全長の短縮化を最大限に図ることができる。
そして本実施形態に係る望遠鏡1は、光路偏向光学系3がリレー光学系4の光路を偏向して前記偏向光路を形成し、さらにこの偏向光路中に光路分割プリズム7を配置した構成である。このため、第2リレーレンズ4bと光路分割プリズム7との間の光路も偏向光路となっており、即ちリレー光学系4から双眼光学系5にわたって偏向光路を形成することができるため、本望遠鏡1の全長の短縮化を最大限に図ることができる。
ここで、本実施形態に係る望遠鏡1において、観察像の明るさは左眼光学系5a及び右眼光学系5bに備えられた接眼光学系10a,10bの瞳径の大きさによって決まる。通常、人間の瞳の大きさは明るい環境において直径2mm程度と言われており、本望遠鏡1の接眼光学系10a,10bの瞳径が人間の瞳径よりも小さければ、観察像は物体を裸眼で見た場合よりも暗くなり、これが極端になれば本望遠鏡1の使用は困難になってしまう。
そこで本実施形態に係る望遠鏡1のリレー光学系4は、以下の条件式(1)を満足するように構成されている。条件式(1)は、リレー光学系4を対物光学系2に極力近づけて配置(一次像面Aとリレー光学系4の最終レンズ面との間隔を極力小さく)しながら、観察像の明るさを十分に確保するための条件式である。
条件式(1) β≦2/3・fe/fo・φo
ただし、
β :リレー光学系4の倍率
fo:対物光学系2の焦点距離
φo:対物光学系2の入射瞳径(有効径)
fe:接眼光学系10a,10bの焦点距離
ただし、
β :リレー光学系4の倍率
fo:対物光学系2の焦点距離
φo:対物光学系2の入射瞳径(有効径)
fe:接眼光学系10a,10bの焦点距離
以下に、条件式(1)の導出を説明する。
一般に、望遠鏡の瞳径(φe)は、望遠鏡の倍率をmとすると以下の式で表される。
(2) φe=φo/m
また、望遠鏡の倍率mは、よく知られるように、
(3) m=fo/fe
で表されるため、式(2)は、
(4) φe=φo・fe/fo
本発明の場合、対物光学系の焦点距離は、対物光学系の焦点距離にリレー光学系4の倍率を乗じたものが上記式(4)のfoに相当する。したがって、本発明の光学系における瞳径φeは、
(5) φe=φo・fe/(fo・β)
一般に、望遠鏡の瞳径(φe)は、望遠鏡の倍率をmとすると以下の式で表される。
(2) φe=φo/m
また、望遠鏡の倍率mは、よく知られるように、
(3) m=fo/fe
で表されるため、式(2)は、
(4) φe=φo・fe/fo
本発明の場合、対物光学系の焦点距離は、対物光学系の焦点距離にリレー光学系4の倍率を乗じたものが上記式(4)のfoに相当する。したがって、本発明の光学系における瞳径φeは、
(5) φe=φo・fe/(fo・β)
前述したように瞳径は極端に眼の瞳径より小さくなることは望ましくなく、2mm以上であることが望ましいが、昼間に使用される測量用の望遠鏡では瞳径が1.5mmのものでも視力の低下が少ないとして使用されていることから、φeを1.5とすると、
(6) 1.5≦φo・fe/(fo・β)
これをリレー光学系の倍率βについて書き直すと、式(1)が得られる。
(1) β≦2/3・fe/fo・φo
なお、快適に使用するには瞳径を2mm以上として、
(1a) β≦1/2・fe/fo・φo
とすることが望ましい。
(6) 1.5≦φo・fe/(fo・β)
これをリレー光学系の倍率βについて書き直すと、式(1)が得られる。
(1) β≦2/3・fe/fo・φo
なお、快適に使用するには瞳径を2mm以上として、
(1a) β≦1/2・fe/fo・φo
とすることが望ましい。
以上、本実施形態によれば、単一の対物光学系2で形成した物体の像を双眼観察可能で、操作性が良く、像の明るさを維持しながら全長の短縮化を最大限に図った望遠鏡1を実現することができる。
また、本実施形態に係る望遠鏡1は、上述のようにリレー光学系4から双眼光学系5にわたって形成した偏向光路によって全長の短縮化を十分に図ることが可能であるため、光路偏向光学系3におけるミラー3aとペンタダハプリズム3bとの間隔を小さくすることができる。したがって左眼光学系5a及び右眼光学系5bの各光軸と対物光学系2の光軸との距離を小さくすることができるため、物体の視差を低減することができ、使用者が狙った物体に望遠鏡の視野を合わせやすくすることができ、本望遠鏡1の上下方向(図1上下方向)における全長の短縮化を実現することもできる。
また、本実施形態に係る望遠鏡1は、上述のようにリレー光学系4から双眼光学系5にわたって形成した偏向光路によって全長の短縮化を十分に図ることが可能であるため、光路偏向光学系3におけるミラー3aとペンタダハプリズム3bとの間隔を小さくすることができる。したがって左眼光学系5a及び右眼光学系5bの各光軸と対物光学系2の光軸との距離を小さくすることができるため、物体の視差を低減することができ、使用者が狙った物体に望遠鏡の視野を合わせやすくすることができ、本望遠鏡1の上下方向(図1上下方向)における全長の短縮化を実現することもできる。
(第2実施形態)
本実施形態及び以下の各実施形態に係る望遠鏡について、上記第1実施形態と同様の構成の部分には同じ符号を付してその説明を省略し、異なる構成の部分について詳細に説明する。
図3及び図4は、本発明の第2実施形態に係る望遠鏡の構成を示す断面図及び上面図である。
本実施形態及び以下の各実施形態に係る望遠鏡について、上記第1実施形態と同様の構成の部分には同じ符号を付してその説明を省略し、異なる構成の部分について詳細に説明する。
図3及び図4は、本発明の第2実施形態に係る望遠鏡の構成を示す断面図及び上面図である。
本実施形態に係る望遠鏡50では、全反射プリズム13aの射出面と全反射プリズム13bの入射面、光路分割プリズム7の透過光の射出面と全反射プリズム14aの入射面、全反射プリズム14bの射出面と四角プリズム12の入射面がそれぞれ貼り合わせられている。
また本実施形態に係る望遠鏡50は、左眼光学系5a中に、全反射プリズム13bからの光を垂直(図4上方)に反射しさらに対物光学系2の光軸と平行な方向(図4右方)へ反射する全反射プリズム15aを備えている。そして右眼光学系5b中に、四角プリズム12からの光を垂直(図4下方)に反射しさらに対物光学系2の光軸と平行な方向(図4右方)へ反射する全反射プリズム15bを備えている。
また本実施形態に係る望遠鏡50は、左眼光学系5a中に、全反射プリズム13bからの光を垂直(図4上方)に反射しさらに対物光学系2の光軸と平行な方向(図4右方)へ反射する全反射プリズム15aを備えている。そして右眼光学系5b中に、四角プリズム12からの光を垂直(図4下方)に反射しさらに対物光学系2の光軸と平行な方向(図4右方)へ反射する全反射プリズム15bを備えている。
なお、左眼光学系5aと右眼光学系5bはそれぞれ、上記第1実施形態と同様に、対物光学系2の光軸と平行に設定された不図示の機構軸を中心に回動可能に設けられている。詳細には、左眼光学系5aにおいては、全反射プリズム13bの射出光軸の延長線上に機構軸が設定されており、これを中心に接眼光学系10aと全反射プリズム15aとを一体的に回動させることができる。また右眼光学系5bにおいては、四角プリズム12の射出光軸の延長線上に機構軸が設定されており、これを中心に接眼光学系10bと全反射プリズム15bとを一体的に回動させることができる。斯かる構成により本実施形態に係る望遠鏡1の使用者は、左眼光学系5aと右眼光学系5bをそれぞれの機構軸を中心に回動させることで、これらの間隔を眼幅に合わせて調整することができる。
以上の構成により本実施形態に係る望遠鏡50は、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、眼幅調整に際して左眼光学系5aと右眼光学系5bにおける共通の光学要素(接眼光学系10aと全反射プリズム15a,接眼光学系10bと全反射プリズム15b)のみを回動させる構成であるため、眼幅調整により適した構成を実現し回動機構の簡素化を図ることもできる。
以上、上記各実施形態によれば、単一の対物光学系で形成した物体の像を双眼観察可能で全長の短縮化を図った望遠鏡を実現することができる。
なお、上記各実施形態に係る望遠鏡において、光路偏向光学系3のミラー3aをハーフミラー又はクイックリターンミラーとし、さらにこのミラー3aの透過光路上に形成される一次像面上に受光素子を配置すれば、オートフォーカス光学系やデジタルカメラ光学系を構成することもできる。
また、上記各実施形態に係る望遠鏡において、リレー光学系4の第1リレーレンズ4aは、上述のように対物光学系2からの光束を第2リレーレンズ4bへ有効に導き、第2リレーレンズ4bの小型化を図る効果を奏している。しかしながら第1リレーレンズ4aは必須のものではなく、これを省略して全長のさらなる短縮化を図ることも可能である。
また、上記各実施形態に係る望遠鏡において、光路偏向光学系3の全反射プリズム系3c,3dは、それぞれ全反射プリズムのみで構成されているが、これに限られずミラーと全反射プリズムとの組み合わせ、或いはミラーのみによって構成することも勿論可能である。
なお、上記各実施形態に係る望遠鏡において、光路偏向光学系3のミラー3aをハーフミラー又はクイックリターンミラーとし、さらにこのミラー3aの透過光路上に形成される一次像面上に受光素子を配置すれば、オートフォーカス光学系やデジタルカメラ光学系を構成することもできる。
また、上記各実施形態に係る望遠鏡において、リレー光学系4の第1リレーレンズ4aは、上述のように対物光学系2からの光束を第2リレーレンズ4bへ有効に導き、第2リレーレンズ4bの小型化を図る効果を奏している。しかしながら第1リレーレンズ4aは必須のものではなく、これを省略して全長のさらなる短縮化を図ることも可能である。
また、上記各実施形態に係る望遠鏡において、光路偏向光学系3の全反射プリズム系3c,3dは、それぞれ全反射プリズムのみで構成されているが、これに限られずミラーと全反射プリズムとの組み合わせ、或いはミラーのみによって構成することも勿論可能である。
また、上記各実施形態に係る望遠鏡の対物光学系2に、ズーム機構又は防振機構を組み込むこともできる。例えば双眼鏡は、対物光学系と正立プリズムと接眼光学系とからなる一対の接眼光学系を眼幅分だけ離し独立に備えてなる。このため、双眼鏡の各対物光学系をズームレンズとした場合には、ズーミングに際してズームレンズどうしに僅かな移動誤差が生じれば、これが接眼光学系によって拡大され、観察像に悪影響を及ぼすこととなってしまう。したがって、各ズームレンズのズーム機構には非常に高い駆動精度と調整が求められ、その結果重量化や高額化を招くこととなってしまう。なお、このことは双眼鏡の各対物光学系の1つの光学素子を防振レンズとした場合においても同様である。これに対して、上記各実施形態に係る望遠鏡は上述のように単一の対物光学系2を備えた構成であるため、ズーム機構や防振機構を組み込む場合でも、前述のような駆動精度や調整を必要とせず、重量化や高額化を招くことがないという利点がある。なお、上記各実施形態に係る望遠鏡は、対物光学系2として例えばカメラ用のズームレンズや防振光学系を搭載することもできる。
1,50 望遠鏡
2 対物光学系
3 光路偏向光学系
4 リレー光学系
5 双眼光学系
5a 左眼光学系
5b 右眼光学系
6 筐体
7 光路分割プリズム
10a,10b 接眼光学系
A 一次像(一次像面)
B 二次像(二次像面)
2 対物光学系
3 光路偏向光学系
4 リレー光学系
5 双眼光学系
5a 左眼光学系
5b 右眼光学系
6 筐体
7 光路分割プリズム
10a,10b 接眼光学系
A 一次像(一次像面)
B 二次像(二次像面)
Claims (7)
- 物体側から順に、
前記物体の一次像を形成する対物光学系と、
前記一次像をリレーして二次像を形成するリレー光学系と、
前記リレー光学系からの光路を2つに分割する光路分割手段と、該光路分割手段で分割された光路を両眼へ導く一対の接眼光学系とを含む双眼光学系と、
を有する望遠鏡であって、
前記望遠鏡中の光路を偏向して物体側へ進行する偏向光路を、前記リレー光学系及び前記双眼光学系に形成する偏向光学系を有することを特徴とする望遠鏡。 - 前記偏向光学系は、前記リレー光学系の光路を偏向して物体側へ進行する前記偏向光路を形成するものであり、
前記光路分割手段は、前記偏向光路上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の望遠鏡。 - 前記偏向光学系は、前記対物光学系からの光を略垂直に偏向する第1偏向手段と、該第1偏向手段からの光を物体側へ向かって略垂直に偏向して前記光路分割手段へ導く第2偏向手段と、前記光路分割手段で分割された光をそれぞれ像側へ向かって前記対物光学系の光軸と略平行な方向へ偏向する一対の第3偏向手段とを有することを特徴とする請求項2に記載の望遠鏡。
- 前記第2偏向手段は、ペンタダハプリズムであることを特徴とする請求項3に記載の望遠鏡。
- 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の望遠鏡。
β≦2/3・fe/fo・φo
ただし、
β :前記リレー光学系の倍率
fo:前記対物光学系の焦点距離
φo:前記対物光学系の有効径
fe:前記接眼光学系の焦点距離 - 前記対物光学系として、ズームレンズを有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の望遠鏡。
- 前記対物光学系として、防振光学系を有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の望遠鏡。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2008
- 2008-04-14 JP JP2008105004A patent/JP2009258236A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPWO2019117102A1 (ja) * | 2017-12-11 | 2020-12-10 | デンカ株式会社 | 液体試料検査キット用膜担体、液体試料検査キット、液体試料検査キットの製造方法、液体試料の検査方法及び膜担体 |
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