JP5061849B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、定着装置および画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置に用いられる定着装置として、トナー像を熱溶融させて用紙に定着する発熱部材を電磁誘導により加熱するものが知られている。このような電磁誘導加熱方式の定着装置では、発熱部材での発熱むらを抑えるために、交流磁界を生成するコイルは、発熱部材との間が所定の距離を維持するように設定される。
例えば特許文献1には、第1のフレームと第2のフレームとの間にコイルを配置し、コイルが配置された第1のフレームと第2のフレームとの間に液状の樹脂を流し込み、これを硬化させることで、コイルの変形や位置移動を抑える技術が記載されている。
特開2003−68442号公報
ここで一般に、コイルから交流磁界が生成されると、コイル近傍に配置された磁心等の磁性体との間で相互に磁力が作用し、コイル自身に振動が発生する。そのため、時間の経過に伴ってコイルを支持する支持体との固定が徐々に緩み、発熱部材との位置関係にずれが生じる場合がある。
本発明は、交流磁界を生成する磁界生成部材とトナー像を定着する発熱部材との間に設定された位置関係を維持することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、導電層が形成され、当該導電層が電磁誘導加熱されて発熱する発熱部材と、前記発熱部材に形成された前記導電層と交差する交流磁界を生成する磁界生成部材と、前記磁界生成部材を前記発熱部材に対して所定の位置に設定する位置設定面が形成された位置設定部材と、前記磁界生成部材の長手方向に沿って複数に分割されて構成され、当該磁界生成部材を前記位置設定面に向けて押圧しながら弾性変形して当該磁界生成部材を当該位置設定面に支持する弾性支持部材と、前記磁界生成部材の長手方向に沿って複数に分割されて構成されるとともに、前記弾性支持部材を前記位置設定面に向けて押圧するように配置され、当該磁界生成部材にて生成された交流磁界を前記発熱部材の所定位置に導く磁路を形成する磁心部材と、弾性変形しながら前記磁心部材を前記弾性支持部材に向けて加圧する加圧部材とを備えたことを特徴とする定着装置である。
請求項2に記載の発明は、前記位置設定面と前記磁界生成部材との間に配置され、当該
位置設定面と当該磁界生成部材との間の押圧力により弾性変形して当該磁界生成部材を支
持する下部弾性支持部材をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の定着装置である

請求項3に記載の発明は、前記磁界生成部材と前記位置設定部材と前記弾性支持部材と
は、前記発熱部材の外周面側と内周面側との双方に備えられたことを特徴とする請求項1
記載の定着装置である。
請求項4に記載の発明は、トナー像を形成するトナー像形成手段と、前記トナー像形成手段によって形成されたトナー像を記録材上に転写する転写手段と、前記記録材上に転写されたトナー像を当該記録材に定着する定着手段とを有し、前記定着手段は、導電層が形成され、当該導電層が電磁誘導加熱されて発熱する発熱部材と、前記発熱部材に形成された前記導電層と交差する交流磁界を生成する磁界生成部材と、前記磁界生成部材を前記発熱部材に対して所定の位置に設定する位置設定面が形成された位置設定部材と、前記磁界生成部材の長手方向に沿って複数に分割されて構成され、当該磁界生成部材を前記位置設定面に向けて押圧しながら弾性変形して当該磁界生成部材を当該位置設定面に支持する弾性支持部材と、前記磁界生成部材の長手方向に沿って複数に分割されて構成されるとともに、前記弾性支持部材を前記位置設定面に向けて押圧するように配置され、当該磁界生成部材にて生成された交流磁界を前記発熱部材の所定位置に導く磁路を形成する磁心部材と、弾性変形しながら前記磁心部材を前記弾性支持部材に向けて加圧する加圧部材とを備えたことを特徴とする画像形成装置である。
請求項5に記載の発明は、前記定着手段は、前記磁界生成部材と前記位置設定部材と
前記弾性支持部材とが前記発熱部材の外周面側と内周面側との双方に備えられたことを特
徴とする請求項4記載の画像形成装置である。
請求項6に記載の発明は、前記定着手段は、前記位置設定面と前記磁界生成部材との間に配置され、当該位置設定面と当該磁界生成部材との間の押圧力により弾性変形して当該磁界生成部材を支持する下部弾性支持部材をさらに備えたことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置である。
本発明の請求項1によれば、交流磁界を生成する磁界生成部材とトナー像を定着する発
熱部材との間に設定された位置関係を、本発明を採用しない場合に比べて、高い精度で維
持することができる。
本発明の請求項2によれば、位置設定面に磁界生成部材を押圧することで、本発明を採
用しない場合に比べて、磁界生成部材に変形が生じることを抑えることができる。
本発明の請求項3によれば、本発明を採用しない場合に比べて、発熱部材の発熱量を高
めるとともに、発熱量の部分的なばらつきを小さく抑えることができる。
本発明の請求項4によれば、交流磁界を生成する磁界生成部材とトナー像を定着する発
熱部材との間に設定された位置関係を、本発明を採用しない場合に比べて、高い精度で維
持することができる。
本発明の請求項5によれば、本発明を採用しない場合に比べて、発熱部材の発熱量を
高めるとともに、発熱量の部分的なばらつきを小さく抑えることができる。
本発明の請求項6によれば、位置設定面に磁界生成部材を押圧することで、本発明を採用しない場合に比べて、磁界生成部材に変形が生じることを抑えることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[実施の形態1]
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置1の全体構成を示した図である。図1に示す画像形成装置1は、所謂タンデム型のカラープリンタであり、各色の画像データに対応して画像形成を行う画像形成プロセス部10、画像形成装置1全体の動作を制御する制御部30、例えばパーソナルコンピュータ(PC)3や画像読取装置4等といった外部装置に接続され、これらから受信された画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理部35、各部に電力を供給する主電源38を備えている。
画像形成プロセス部10には、一定の間隔を置いて並列的に配置されるトナー像形成手段の一例である4つの画像形成ユニット11Y,11M,11C,11K(「画像形成ユニット11」とも総称する)が備えられている。各画像形成ユニット11は、静電潜像を形成してトナー像を保持する像保持体の一例としての感光体ドラム12、感光体ドラム12の表面を所定電位で一様に帯電する帯電器13、帯電器13によって帯電された感光体ドラム12を画像データに基づいて露光するLEDプリントヘッド14、感光体ドラム12上に形成された静電潜像を現像する現像器15、転写後の感光体ドラム12表面を清掃するクリーナ16を備えている。
また、各画像形成ユニット11は、現像器15に収納されるトナーを除いて、略同様に構成される。そして、各画像形成ユニット11は、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。
さらに、画像形成プロセス部10は、各画像形成ユニット11の感光体ドラム12にて形成された各色トナー像が多重転写される中間転写ベルト20、各画像形成ユニット11にて形成された各色トナー像を中間転写ベルト20に順次転写(一次転写)する一次転写ロール21、中間転写ベルト20上に重畳して転写された各色トナー像を記録材(記録紙)である用紙Pに一括転写(二次転写)する二次転写ロール22、二次転写された各色トナー像を用紙P上に定着させる定着手段(定着装置)の一例である定着装置60を備えている。なお、本実施の形態の画像形成装置1では、中間転写ベルト20、一次転写ロール21、および二次転写ロール22により転写手段が構成される。
本実施の形態の画像形成装置1において、PC3や画像読取装置4から入力された画像データは、画像処理部35によって所定の画像処理が施された後、不図示のインターフェースを介して各画像形成ユニット11に送られる。そして、例えば黒(K)色トナー像を形成する画像形成ユニット11Kでは、感光体ドラム12が矢印A方向に回転しながら、帯電器13により所定電位で一様に帯電され、画像処理部35から送信された画像データに基づいてLED(Light Emitting Diode)アレイが発光するLEDプリントヘッド14により走査露光される。それにより、感光体ドラム12上には、黒(K)色画像に関する静電潜像が形成される。そして、感光体ドラム12上に形成された静電潜像は現像器15により現像され、感光体ドラム12上には黒(K)色トナー像が形成される。同様に、画像形成ユニット11Y,11M,11Cにおいても、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色トナー像が形成される。
各画像形成ユニット11で形成された各色トナー像は、矢印B方向に移動する中間転写ベルト20上に、一次転写ロール21により順次静電吸引されて、各色トナーが重畳された重畳トナー像が形成される。中間転写ベルト20上の重畳トナー像は、中間転写ベルト20の移動に伴って二次転写ロール22が配置された領域(二次転写部T)に搬送される。重畳トナー像が二次転写部Tに搬送されると、重畳トナー像が二次転写部Tに搬送されるタイミングに合わせて用紙保持部40から用紙Pが二次転写部Tに供給される。そして、重畳トナー像は、二次転写部Tにて二次転写ロール22が形成する転写電界の作用により、搬送されてきた用紙P上に一括して静電転写される。
その後、重畳トナー像が静電転写された用紙Pは、中間転写ベルト20から剥離され、定着装置60まで搬送される。定着装置60に搬送された用紙P上のトナー像は、定着装置60によって熱および圧力による定着処理を受けて用紙P上に定着される。そして、定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置1の排出部に設けられた排紙積載部45に搬送される。
一方、二次転写後に中間転写ベルト20に付着しているトナー(転写残トナー)は、二次転写の終了後に中間転写ベルト20表面からベルトクリーナ25によって除去され、次の画像形成サイクルに備えられる。
このようにして、画像形成装置1での画像形成がプリント枚数分のサイクルだけ繰り返して実行される。
次に、本実施の形態の画像形成装置1に配置された定着装置60の構成を説明する。
図2は、本実施の形態の定着装置60の構成を示す側断面図である。図2に示すように、定着装置60は、交流磁界を発生させる交流磁界発生手段の一例としてのIH(Induction Heating)ヒータ80、IHヒータ80により電磁誘導加熱される発熱部材の一例としての定着ベルト61、定着ベルト61に対向するように配置された加圧ロール62、定着ベルト61を介して加圧ロール62から押圧される押圧パッド65を備えている。
また、定着装置60は、押圧パッド65等を支持するホルダ63、定着ベルト61の内周面を支持するベルトガイド部材64、定着ベルト61内周面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布部材66、IHヒータ80による定着ベルト61に対する加熱効率を高めるためのフェライト部材67、定着ベルト61内周面と押圧パッド65との摺擦抵抗を低減する低摩擦シート68、定着ベルト61の両端部を支持するエッジガイド部材90(後段の図4参照)、定着ベルト61からの用紙Pの剥離を補助する剥離補助部材70を備えている。
定着ベルト61は、無端ベルトであって、原形(円筒形状)時の直径が例えば30mmである。また、図3(定着ベルト61の断面図)に示したように、定着ベルト61は、耐熱性の高いシート状部材からなる基材層611、基材層611の上に積層された導電層612、トナー像の定着性を向上させる弾性層613、最上層に被覆された表面離型層614からなる多層ベルトで構成される。
基材層611は、例えばポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリアミド等といった耐熱性の高い合成樹脂からなるシート状部材で構成される。基材層611の厚さは、10〜150μmに形成される。
導電層612は、IHヒータ80にて生成される交流磁界によって電磁誘導加熱される電磁誘導発熱体層であり、厚み1〜80μmの例えば鉄、コバルト、ニッケル、銅、クロム等といった金属が用いられる。本実施の形態の定着装置60では、押圧パッド65と加圧ロール62とで形成されるニップ部Nおよびこのニップ部Nの近傍において定着ベルト61を変形させて使用する。そのため、本実施の形態では、例えば導電率の高い銅を基材層611上に厚さ10μm程度にメッキまたは蒸着等することで導電層612を形成して、定着ベルト61全体としての柔軟性・フレキシブル性を高めている。
弾性層613は、シリコーンゴム等の弾性体で構成される。定着対象となる用紙Pに保持されるトナー像は、粉体である各色トナーが積層して形成されている。そのため、ニップ部Nにおいてトナー像の全体に均一に熱を供給するには、用紙P上のトナー像の凹凸に倣って定着ベルト61表面が変形することが好ましい。そこで、本実施の形態の弾性層613では、例えば、厚みが100〜600μm、硬度が10°〜30°(JIS−A)のシリコーンゴムを用いている。
表面離型層614は、用紙P上に保持された未定着トナー像と直接接触するため、離型性の高い材質が使用される。例えば、PFA(テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、シリコーン共重合体、またはこれらの複合層等が用いられる。表面離型層614の厚さとしては、薄すぎると、耐摩耗性の面で充分でなく、定着ベルト61の寿命を短くする。一方、厚すぎると、定着ベルト61の熱容量が大きくなりすぎ、ウォームアップタイムが長くなる。そこで、本実施の形態の表面離型層614では、耐摩耗性と熱容量とのバランスを考慮して、厚さを1〜50μmに設定している。
次に、押圧パッド65は、加圧ロール62と対向する位置にてホルダ63に支持されている。そして、定着ベルト61を介して加圧ロール62から押圧される状態で配置され、加圧ロール62との間でニップ部Nを形成する。押圧パッド65は、ニップ部Nの入口側(用紙Pの搬送方向上流側)に配置されたプレニップ部材651と、ニップ部Nの出口側(用紙Pの搬送方向下流側)に配置された剥離ニップ部材652とで構成される。
プレニップ部材651は、加圧ロール62側の面がほぼ加圧ロール62の外周面に倣う円弧形状に形成されたシリコーンゴム等やフッ素ゴム等の弾性体で構成される。それにより、幅の広いニップ部Nを形成する。
また、剥離ニップ部材652は、剥離ニップ部材652の配置領域を通過する定着ベルト61の曲率半径が小さくなるように、加圧ロール62表面から局所的に大きなニップ圧で押圧されるように構成される。それにより、剥離ニップ部材652の配置領域を通過する用紙Pに定着ベルト61表面から離れる方向のカールを形成して、用紙Pを定着ベルト61表面から剥離させる。
なお、本実施の形態では、押圧パッド65による剥離の補助手段として、ニップ部Nの下流側に、剥離補助部材70を配設している。剥離補助部材70は、剥離バッフル71が定着ベルト61の回転移動方向と対向する向き(カウンタ方向)に定着ベルト61と近接する状態でホルダ72によって支持される。そして、剥離ニップ部材652によって用紙Pに形成されたカール部分を剥離バッフル71により支持することで、用紙Pが定着ベルト61方向に向かうことを抑制する。
押圧パッド65と定着ベルト61との間には、低摩擦シート68が配置されている。低摩擦シート68には、定着ベルト61内周面と押圧パッド65との摺擦抵抗を低減するために、摩擦係数が小さく、耐摩耗性・耐熱性に優れた材質が用いられる。例えば、ポリイミドフィルムやフッ素樹脂を含浸させたガラス繊維シート等が用いられる。なお、低摩擦シート68は、押圧パッド65と別体に構成しても、押圧パッド65と一体的に構成しても、いずれでもよい。本実施の形態の定着装置60では、低摩擦シート68は押圧パッド65と別体に構成し、一端をホルダ63に固定して、押圧パッド65と定着ベルト61との間に挟持されるように設定される。
押圧パッド65を支持するホルダ63は、押圧パッド65が加圧ロール62からの押圧力を受けた状態での撓み量が一定量以下となるように、剛性の高い材料で構成される。それにより、ニップ部Nにおける長手方向の圧力(ニップ圧)の均一性を維持している。さらに、本実施の形態の定着装置60では、電磁誘導を用いて定着ベルト61を加熱する構成を採用していることから、ホルダ63は、誘導磁界に影響を与えないか、または与え難い材料であり、かつ、誘導磁界から影響を受けないか、または受け難い材料で構成される。例えば、ガラス混入PPS(ポリフェニレンサルファイド)等の耐熱性樹脂や、アルミニウム等の非磁性金属等が用いられる。
また、ホルダ63は、高透磁率の材質(例えば、フェライトやパーマロイ等)で構成され、IHヒータ80による定着ベルト61に対する加熱効率を高めるためのフェライト部材67を支持する。さらに、ホルダ63の長手方向に沿って、定着ベルト61の回転移動を定着ベルト61の内周面側から支持するベルトガイド部材64を支持する。ベルトガイド部材64には、定着ベルト61内周面との接触面積を少なくするように、定着ベルト61の移動方向に沿った複数のリブが形成されている(後段の図4参照)。
ベルトガイド部材64には、長手方向に亘って潤滑剤塗布部材66が配置される。潤滑剤塗布部材66は、定着ベルト61の内周面に接触するように設定され、潤滑剤を定着ベルト61内周面に適量供給する。それにより、定着ベルト61と低摩擦シート68との摺擦部に潤滑剤を供給し、低摩擦シート68を介した定着ベルト61と押圧パッド65との摺擦抵抗を低減する。なお、潤滑剤としては、例えば、シリコーンオイルやフッ素オイル等の液体状オイルや、固形物質と液体とを混合させた合成潤滑油グリース等、さらにはこれらを組み合わせたものが用いられる。
また、ホルダ63の軸方向両端部には、定着ベルト61を支持するエッジガイド部材90が配置される。定着ベルト61は、両端部の内周面がエッジガイド部材90で支持されることで、所定の形状(例えば、略円形)を維持しながら回転移動する。
ここで、図4は定着ベルト61がエッジガイド部材90によって支持される構成を説明する図であり、用紙Pの搬送方向下流側(ニップ部Nの出口側)から見た定着装置60の一方の端部領域を示している。
図4に示したように、エッジガイド部材90は、ニップ部Nとその近傍に対応する部分に切り欠きが形成された円筒状、すなわち断面がC形状のベルト走行ガイド部91、このベルト走行ガイド部91の長手方向外側に設けられ、定着ベルト61の外径よりも大きな外径で形成されたフランジ部92、さらにエッジガイド部材90の外側面に設けられ、エッジガイド部材90を定着装置60本体に結合するための保持部93で構成される。
そして、定着ベルト61は、定着ベルト61の幅方向両端部において、両端部の内周面がエッジガイド部材90のベルト走行ガイド部91に支持されながら、加圧ロール62に従動して回転移動する(図2の矢印D)。それにより、定着ベルト61は、IHヒータ80との間隙が所定値(例えば、0.5〜2mm)に設定される。さらに、フランジ部92によって幅方向への移動(ベルトウォーク)が制限される。
次に、加圧ロール62は、定着ベルト61に対向するように配置され、図示しない駆動モータにより矢印C方向に、例えば140mm/sのプロセススピードで回転する。この回転により定着ベルト61は加圧ロール62に従動して回転移動する(図2の矢印D)。そして、加圧ロール62と押圧パッド65とにより定着ベルト61を挟持した状態でニップ部Nを形成し、このニップ部Nに未定着トナー像を保持した用紙Pを通過させることで、熱および圧力を加えて未定着トナー像を用紙Pに定着する。
加圧ロール62は、例えば直径18mmの中実の鉄製コア (円柱状芯金)621と、コア621の外周面に被覆された例えば厚さ5mmのシリコーンスポンジ等の耐熱性弾性体層622と、さらに例えば厚さ50μmのPFA等の耐熱性樹脂被覆または耐熱性ゴム被覆による離型層623とが積層されて構成されている。そして、例えば20kgfの荷重で定着ベルト61を介して押圧パッド65を押圧している。
続いて、定着ベルト61の導電層612に交流磁界を作用させて電磁誘導加熱するIHヒータ80について説明する。
本実施の形態のIHヒータ80は、交流磁界生成部(図5の励磁コイル82)が定着ベルト61の外周面と例えば0.5〜2mmの間隙を保持して配置される(図2参照)。またIHヒータ80は、定着ベルト61の移動方向と直交する方向を長手方向とする、定着ベルト61の全幅に亘って伸びた長方形状で形成される。なお、IHヒータ80は、定着ベルト61の内周面側に配置してもよい。また、定着ベルト61の内周面側および外周面側の双方に配置してもよい。
図5は、本実施の形態のIHヒータ80の構成を説明する概略断面図である。図5に示したように、IHヒータ80は、例えば耐熱性樹脂等の非磁性体から構成される支持体81、交流磁界を生成する励磁コイル82、励磁コイル82を支持体81上に固定する弾性体で構成された弾性支持部材83、励磁コイル82にて生成された交流磁界の磁路を形成する磁心84、磁界を遮蔽するシールド85、磁心84を支持体81側に加圧する加圧部材86、励磁コイル82に交流電流を供給する励磁回路88を備えている。
支持体81は、位置設定部材の一例であって、断面が定着ベルト61の表面形状に沿って湾曲した形状で形成され、励磁コイル82を支持する上部面(支持面)81aが、いずれの位置においても定着ベルト61との距離が所定値となるように形成されている。すなわち、支持面81aは、励磁コイル82と定着ベルト61との距離が所定値となる位置に設定する位置設定面を構成する。また、支持体81を構成する材質としては、例えば、耐熱ガラス、ポリカーボネート、ポリエーテルサルフォン、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等の耐熱性樹脂、またはこれらにガラス繊維を混合した耐熱性樹脂等の耐熱性のある非磁性材料が用いられる。
励磁コイル82は、磁界生成部材の一例であって、相互に絶縁された例えば直径0.5mmの銅線材を例えば20本束ねたリッツ線が長円形状や楕円形状、長方形状等の中空きの閉ループ状に巻かれて構成される。そして、励磁コイル82に励磁回路88から所定の周波数の交流電流が供給されることにより、励磁コイル82の周囲には、閉ループ状に巻かれたリッツ線を中心とする交流磁界Hが生成される。
磁心84は、磁心部材の一例であって、例えばフェライト樹脂等の高透磁率の材質で構成される。磁心84は、励磁コイル82にて生成された交流磁界Hによる磁力線が、励磁コイル82から定着ベルト61を横切ってフェライト部材67に向かい、フェライト部材67の中を通過して励磁コイル82に戻るといった磁力線の通路(磁路)を形成する。磁心84によって磁路を形成することにより、励磁コイル82にて生成された交流磁界H(磁力線)が定着ベルト61の磁心84と対向する領域に集中される。
ここで、図6は、交流磁界によって定着ベルト61が発熱する状態を説明する図である。図6に示したように、交流磁界H(磁力線)が定着ベルト61の導電層612を横切る際に、導電層612には、その交流磁界Hの変化を妨げる磁界を生成するように渦電流Iが発生する。そして、渦電流Iが導電層612を流れることによって、導電層612の抵抗値Rに比例したジュール熱W(W=IR)が発生し、定着ベルト61が加熱される。その際の励磁コイル82に印加する交流電流の周波数は、例えば10〜50kHzに設定される。
本実施の形態の定着装置60では、IHヒータ80により定着ベルト61を電磁誘導加熱することで、定着ベルト61を定着可能温度まで上昇させる時間が短縮化される。また、エネルギーの利用効率が向上する。
次に、本実施の形態のIHヒータ80における励磁コイル82の支持体81への固定方法について述べる。
本実施の形態のIHヒータ80においては、励磁コイル82を支持体81に支持する弾性支持部材の一例である弾性支持部材83は、例えばシリコーンゴム等やフッ素ゴム等の弾性体で構成される。そして、弾性支持部材83が励磁コイル82を支持体81に対して押圧しながら弾性変形することで、支持体81の支持面に支持する。すなわち、弾性支持部材83は、ヤング率が低い材質で構成される。そのため、弾性支持部材83が励磁コイル82を支持体81に向けて押圧するに際して、ヤング率の低い弾性支持部材83が弾性変形して、励磁コイル82を支持体81に支持する。
図7は、本実施の形態のIHヒータ80の積層構造を説明する図である。図7に示したように、励磁コイル82は、支持体81の支持面81a上にて、励磁コイル82の閉ループ中空き部82aが支持面81aに設けられた凸部81bに嵌め込まれるように設置される。支持面81aは、上記したエッジガイド部材90(図4参照)に支持されて所定の軌跡を描きながら回転移動する定着ベルト61との距離が所定値(設計値)に設定された位置設定面として形成されている。それにより、励磁コイル82が支持面81a上に配置されることで、励磁コイル82と定着ベルト61との距離が設計値に設定されることとなる。
そして、支持体81の支持面81a上に配置された励磁コイル82は、磁心84が取付部材87によって支持体81に取り付けられることで(図5参照)、磁心84の下側面(支持体81側の側面)に配置された弾性支持部材83により支持面81a側に向けて押圧される。それにより、励磁コイル82は、弾性支持部材83による弾性力を受けながら、弾性変形する弾性支持部材83によって支持面81a上に支持される。
一般に、励磁コイル82にて交流磁界が生成されると、励磁コイル82近傍に配置された磁心84や定着ベルト61の内周面側に配置されたフェライト部材67等との間で相互に磁力が作用し、励磁コイル82自身に振動が発生する。そのため、支持体81に対して例えば接着剤等の所謂剛性体(ヤング率が高い材質)を用いて励磁コイル82を固定したとすると、定着装置60の長期に亘る累積使用により、励磁コイル82の振動が要因となって、接着剤等の剛性体と励磁コイル82との間が剥離し易くなる。そして、励磁コイル82が接着剤等の剛性体から剥離すると、励磁コイル82が支持面81a上で位置ずれを起こしたり、或いは、励磁コイル82に変形が生じる。そうなると、励磁コイル82の定着ベルト61との距離が当初の設計値から外れ、磁心84を経て定着ベルト61を通過する磁力線(図6参照)の密度(磁束密度)が、定着ベルト61表面で部分的にばらつくこととなる。それにより、定着ベルト61で発生する渦電流Iの大きさに不均一が生じ、定着ベルト61表面での発熱量に部分的なばらつきが生じた状態が形成される。
また、接着剤等の剛性体を用いて励磁コイル82を支持体81に固定する場合には、接着剤等が固化するまでの間、励磁コイル82の全面を支持体81との位置ずれが生じないように固定しておく必要がある。ところが、励磁コイル82は例えばリッツ線を閉ループ状に束ねて接着されたものであるため、変形が生じ易い。そのため、接着剤等が固化するまで、励磁コイル82を支持体81と位置ずれが生じないように固定しておくことは困難を伴い、励磁コイル82の支持体81に対する位置精度が低下し易くなる。励磁コイル82の支持体81に対する位置精度が低下すると、上記の同様に、定着ベルト61表面での発熱量に部分的なばらつきが生じた状態が形成される。
そこで、本実施の形態のIHヒータ80では、例えばシリコーンゴム等やフッ素ゴム等の弾性体で構成された弾性支持部材83が、励磁コイル82を支持体81に対して押圧することで、支持体81の支持面81aに支持するように構成している。そして、弾性体で構成された弾性支持部材83は、励磁コイル82の振動を吸収しながら、励磁コイル82の振動に合わせて弾性支持部材83自身が弾性変形する。それにより、定着装置60の長期に亘る累積使用によって励磁コイル82の振動の累積数が多大となっても、弾性支持部材83と励磁コイル82との間は剥離せず、支持体81と励磁コイル82との間を初期に設定された両者の位置関係に維持する。
また、弾性支持部材83は、製造時に厚さ(設定値)が所定の寸法精度に収まるように管理される。そのため、励磁コイル82を支持面81a上に支持する長手方向に亘る押圧力がほぼ均等となるように設定される。特に、本実施の形態のIHヒータ80では、励磁コイル82の長手方向に亘って分割して設けられた複数の磁心84が励磁コイル82を長手方向に亘って均一に押圧する。それにより、励磁コイル82と支持面81aとの密着性が長手方向に亘って高められ、励磁コイル82と定着ベルト61との位置が長手方向に亘って設定される。
さらには、IHヒータ80の製造時には、接着剤等が固化するまでの時間を要さず、短時間で励磁コイル82が取り付けられる。
引き続き、磁心84の上部には、磁界を遮蔽するシールド85が取り付けられる。シールド85は、磁心84とともに取付部材87によって支持体81に固定される。その際に、シールド85の下側面(支持体81側の側面)には、例えばシリコーンゴム等やフッ素ゴム等の弾性体で構成された加圧部材の一例である加圧部材86が配置されている。そして、シールド85が支持体81に固定されることにより、加圧部材86が磁心84を支持体81側に加圧する。すなわち、加圧部材86は、シールド85の中央部に配置され、厚みが磁心84とシールド85との間の間隙よりも大きく構成されている。それにより、両側部が支持体81に支持された磁心84の中央部を下方に加圧することで磁心84の中央部が下方に撓み、弾性支持部材83が磁心84を介して加圧されることとなる。それによって、弾性支持部材83による励磁コイル82を支持面81a側に向けて押圧する力が高められ、励磁コイル82は、支持体81の支持面81aと密着して設置される。
なお、加圧部材86としては、例えばシリコーンゴム等やフッ素ゴム等の弾性体の他に、バネ等の弾性部材を用いてもよい。
なお、本実施の形態のIHヒータ80では、磁心84とシールド85とは、ともに取付部材87によって支持体81に固定される構成とした。このような取付方法の他に、例えば、磁心84とシールド85との双方に爪状の取付部を設けておき、そして支持体81側には、磁心84とシールド85との双方に設けられた爪状の取付部が嵌め込まれる溝部を設け、双方の爪状の取付部を支持体81側の溝部に嵌め込むように固定する方法を用いてもよい。また、磁心84に爪状の取付部を設けておき、支持体81側に磁心84に設けられた爪状の取付部が嵌め込まれる溝部を設け、磁心84の爪状の取付部を支持体81側の溝部に嵌め込む。さらに、シールド85に爪状の取付部を設けておき、磁心84側にシールド85に設けられた爪状の取付部が嵌め込まれる溝部を設け、シールド85の爪状の取付部を磁心84側の溝部に嵌め込む。このようにして、磁心84と支持体81、およびシールド85と磁心84をそれぞれ別途嵌め込むように固定する方法を用いてもよい。このような取付方法を用いれば、IHヒータ80の組み立て時の作業工程数が少なくなる。
以上説明したように、本実施の形態の定着装置60では、定着ベルト61を電磁誘導加熱するIHヒータ80において、励磁コイル82は、弾性体で構成された弾性支持部材83により押圧されることで、支持体81に支持される。それにより、定着装置60の長期に亘る累積使用によって励磁コイル82の振動の累積数が多大となっても、弾性支持部材83と励磁コイル82との間が初期に設定された状態のままに維持される。そのため、定着ベルト61と励磁コイル82との距離が設計値に保たれ、定着ベルト61表面での発熱量の均一性が高められる。
[実施の形態2]
実施の形態1では、励磁コイル82が上方から弾性支持部材83により押圧されることで、支持体81に固定される構成について説明した。本実施の形態では、励磁コイル82が上方の弾性支持部材83と下方の弾性シート部材89とで挟み込まれるように支持体81に固定される構成について説明する。なお、実施の形態1と同様な構成については同様な符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。
図8は、本実施の形態の定着装置60に搭載されるIHヒータ80の構成を説明する概略断面図である。また、図9は、本実施の形態のIHヒータ80の積層構造を説明する図である。図8および図9に示したように、本実施の形態のIHヒータ80では、実施の形態1のIHヒータ80の構成に加えて、支持体81の支持面81a上に例えばシリコーンゴム等やフッ素ゴム等からなる一定の厚さを持った弾性シートで構成された下部弾性支持部材の一例としての弾性シート部材89が配置される。そして、励磁コイル82を弾性シート部材89上に設置し、弾性支持部材83と弾性シート部材89とで挟み込むようにして励磁コイル82を支持する。
このように励磁コイル82を支持することで、励磁コイル82にて発生する振動を吸収しながら、励磁コイル82の振動に合わせて弾性支持部材83および弾性シート部材89の双方が弾性変形する。それにより、定着装置60の長期に亘る累積使用によって励磁コイル82の振動の累積数が多大となっても、弾性支持部材83および弾性シート部材89の双方と励磁コイル82との間は剥離せず、支持体81と励磁コイル82との間を初期に設定された両者の位置関係に維持する。
特に、励磁コイル82と支持体81との間に弾性シート部材89を配置することで、励磁コイル82が弾性支持部材83から押圧されて支持面81aに支持される際に、剛性体である支持面81aによって励磁コイル82に変形が生じることを抑える。
[実施の形態3]
実施の形態1では、IHヒータ80を定着ベルト61の外周面側に配置した構成について説明した。本実施の形態では、定着ベルト61の外周面側に配置されたIHヒータ80に加えて、内周面側にIHヒータ100を配置した構成について説明する。なお、実施の形態1と同様な構成については同様な符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。
図10は、本実施の形態の定着装置60の構成を示す側断面図である。図10に示すように、定着装置60は、実施の形態1の定着装置60の構成に加えて、定着ベルト61の内周面側にIHヒータ100をさらに配置した構成を有する。
図11は、定着ベルト61の内周面側に配置されたIHヒータ100の構成を説明する概略断面図である。図11に示したように、IHヒータ100は、例えば耐熱性樹脂等の非磁性体から構成される支持体101、交流磁界を生成する励磁コイル102、励磁コイル102を支持体101上に固定する弾性体で構成された弾性支持部材103、励磁コイル102にて生成された交流磁界の磁路を形成する磁心104、磁界を遮蔽するシールド105を備えている。
また、励磁コイル102は、IHヒータ80の励磁コイル82と直列に接続される。そして、IHヒータ80の励磁回路88から、励磁コイル82に供給される交流電流に同期した交流電流が供給される。それにより、IHヒータ80の励磁コイル82とIHヒータ100の励磁コイル102とは一体的な励磁コイルを形成することとなり、IHヒータ80の磁心84から定着ベルト61を横切ってIHヒータ100の磁心104に向かい、磁心104の中を通過して磁心84に戻るといった磁力線の通路(磁路)を形成する。それによって、定着ベルト61を通過する磁束密度は高まって、定着ベルト61の発熱量を増加させる。
本実施の形態のIHヒータ100においても、IHヒータ80と同様に、例えばシリコーンゴム等やフッ素ゴム等の弾性体で構成された弾性支持部材103が、励磁コイル102を支持体101に対して弾性的に押圧することで、支持体101の支持面101aに支持するように構成している。弾性体で構成された弾性支持部材103は、励磁コイル102の振動を吸収しながら、励磁コイル102の振動に合わせて弾性支持部材103自身が弾性変形する。それにより、定着装置60の長期に亘る累積使用によって励磁コイル102の振動の累積数が多大となっても、弾性支持部材103と励磁コイル102との間は剥離せず、支持体101と励磁コイル102との間を初期に設定された両者の位置関係を維持する。
特に、本実施の形態の定着装置60では、IHヒータ80の励磁コイル82とIHヒータ100の励磁コイル102とが一体的な励磁コイルを形成することにより、定着ベルト61を磁束密度の高い交流磁界が通過するので、定着ベルト61には大きなジュール熱が発生する。そのため、IHヒータ100における支持体101と励磁コイル102との間の位置関係、およびIHヒータ80における支持体81と励磁コイル82との間の位置関係のいずれか一方または双方にずれが生じた場合には、定着ベルト61表面での発熱量の部分的なばらつきは大きくなる。
しかし、本実施の形態の定着装置60では、上記の構成により、IHヒータ80およびIHヒータ100での励磁コイル82および励磁コイル102の位置が初期に設定された位置に維持される。それにより、定着ベルト61表面での発熱量の部分的なばらつきが小さく抑えられる。
本発明が適用される画像形成装置の全体構成を示した図である。 実施の形態1の定着装置の構成を示す側断面図である。 定着ベルトの断面図である。 定着ベルトがエッジガイド部材によって支持される構成を説明する図である。 実施の形態1のIHヒータの構成を説明する概略断面図である。 交流磁界によって定着ベルトが発熱する状態を説明する図である。 実施の形態1のIHヒータの積層構造を説明する図である。 実施の形態2の定着装置に搭載されるIHヒータの構成を説明する概略断面図である。 実施の形態2のIHヒータの積層構造を説明する図である。 実施の形態3の定着装置の構成を示す側断面図である。 定着ベルトの内周面側に配置されたIHヒータの構成を説明する概略断面図である。
符号の説明
1…画像形成装置、60…定着装置、61…定着ベルト、62…加圧ロール、67…フェライト部材、80,100…IHヒータ、81,101…支持体、81a…支持面、82,102…励磁コイル、83,103…弾性支持部材、84,104…磁心84,105…シールド、86…加圧部材、87…取付部材、88…励磁回路、89…弾性シート部材

Claims (6)

  1. 導電層が形成され、当該導電層が電磁誘導加熱されて発熱する発熱部材と、
    前記発熱部材に形成された前記導電層と交差する交流磁界を生成する磁界生成部材と、
    前記磁界生成部材を前記発熱部材に対して所定の位置に設定する位置設定面が形成された位置設定部材と、
    前記磁界生成部材の長手方向に沿って複数に分割されて構成され、当該磁界生成部材を前記位置設定面に向けて押圧しながら弾性変形して当該磁界生成部材を当該位置設定面に支持する弾性支持部材と
    前記磁界生成部材の長手方向に沿って複数に分割されて構成されるとともに、前記弾性支持部材を前記位置設定面に向けて押圧するように配置され、当該磁界生成部材にて生成された交流磁界を前記発熱部材の所定位置に導く磁路を形成する磁心部材と、
    弾性変形しながら前記磁心部材を前記弾性支持部材に向けて加圧する加圧部材と
    を備えたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記位置設定面と前記磁界生成部材との間に配置され、当該位置設定面と当該磁界生成部材との間の押圧力により弾性変形して当該磁界生成部材を支持する下部弾性支持部材をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記磁界生成部材と前記位置設定部材と前記弾性支持部材とは、前記発熱部材の外周面側と内周面側との双方に備えられたことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  4. トナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記トナー像形成手段によって形成されたトナー像を記録材上に転写する転写手段と、
    前記記録材上に転写されたトナー像を当該記録材に定着する定着手段とを有し、
    前記定着手段は、
    導電層が形成され、当該導電層が電磁誘導加熱されて発熱する発熱部材と、
    前記発熱部材に形成された前記導電層と交差する交流磁界を生成する磁界生成部材と、
    前記磁界生成部材を前記発熱部材に対して所定の位置に設定する位置設定面が形成された位置設定部材と、
    前記磁界生成部材の長手方向に沿って複数に分割されて構成され、当該磁界生成部材を前記位置設定面に向けて押圧しながら弾性変形して当該磁界生成部材を当該位置設定面に支持する弾性支持部材と
    前記磁界生成部材の長手方向に沿って複数に分割されて構成されるとともに、前記弾性支持部材を前記位置設定面に向けて押圧するように配置され、当該磁界生成部材にて生成された交流磁界を前記発熱部材の所定位置に導く磁路を形成する磁心部材と、
    弾性変形しながら前記磁心部材を前記弾性支持部材に向けて加圧する加圧部材と
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記定着手段は、前記磁界生成部材と前記位置設定部材と前記弾性支持部材とが前記発熱部材の外周面側と内周面側との双方に備えられたことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  6. 前記定着手段は、前記位置設定面と前記磁界生成部材との間に配置され、当該位置設定面と当該磁界生成部材との間の押圧力により弾性変形して当該磁界生成部材を支持する下部弾性支持部材をさらに備えたことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
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