JP2012203346A - 定着装置、画像形成装置および定着用無端ベルト - Google Patents

定着装置、画像形成装置および定着用無端ベルト Download PDF

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Abstract

【課題】定着部材として金属層を備えるベルト部材を用いた場合でも損傷が生じにくく、より安定して定着動作を行なうことができる定着装置等を提供する。
【解決手段】交流磁界を生成するIHヒータ80と、IHヒータ80により生成された交流磁界により電磁誘導加熱されることで用紙Pにトナーを定着する定着ベルト61と、定着ベルト61の外周面に圧接することでニップ部Nを形成する加圧ロール62と、を備え、定着ベルト61は、金属材料からなる基材層および保護層と、基材層および保護層の間に設けられ電磁誘導加熱される導電層と、を備える少なくとも3層以上積層された金属層を備え、金属層の中立軸は、定着ベルト61の厚み方向断面において、金属層の厚み中心線より保護層側に位置するとともに保護層の内部に位置することを特徴とする定着ユニット60。
【選択図】図3

Description

本発明は、定着装置、画像形成装置、定着用無端ベルトに関する。
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置では、例えばドラム状に形成された感光体を一様に帯電し、この感光体を画像情報に基づいて制御された光で露光して感光体上に静電潜像を形成する。そして、この静電潜像をトナーによって可視像(トナー像)とし、更にこのトナー像を記録材に転写し、これを定着装置によって定着して画像形成している。そして定着装置として、電磁誘導加熱方式を用いたものが知られている。
特許文献1には、定着ベルトが、電磁誘導され発熱する発熱層と、発熱層の上下に配置される基層及び保護層とを有する金属層を備えており、各金属層の層厚及び抵抗は、予め定められた式で規定されており、また、発熱層が定着ベルトの中立軸に位置している加熱装置が記載されている。
特開2008−209487号公報
ここで一般に、電磁誘導コイルにより加熱される定着部材を熱容量の小さいベルト部材で構成することにより、定着部材を定着可能温度まで上昇させる時間(ウォームアップタイム)が短縮される。ところが、定着部材として金属層を備えるベルト部材を用いた場合、定着動作の際に受ける曲げ変形に起因して定着部材に損傷が生じることがあった。
本発明は、定着部材として金属層を備えるベルト部材を用いた場合でも損傷が生じにくく、より安定して定着動作を行なうことができる定着装置等を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、交流磁界を生成する磁界生成部材と、前記磁界生成部材により生成された交流磁界により電磁誘導加熱されることで記録材にトナーを定着する定着ベルトと、前記定着ベルトの外周面に圧接することで当該定着ベルトとの間に未定着画像を保持した記録材が通過するための定着加圧部を形成する加圧部材と、を備え、前記定着ベルトは、金属材料からなる基材層および保護層と、前記基材層および前記保護層の間に設けられ電磁誘導加熱される導電層と、を備える少なくとも3層以上積層された金属層を備え、前記金属層の中立軸は、前記定着ベルトの厚み方向断面において、当該金属層の厚み中心線より保護層側に位置するとともに当該保護層の内部に位置することを特徴とする定着装置である。
請求項2に記載の発明は、定着ベルトの前記保護層は、前記基材層より厚さが厚いことを特徴とする請求項1に記載の定着装置である。
請求項3に記載の発明は、定着ベルトの前記保護層のヤング率は、前記基材層のヤング率より大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置である。
請求項4に記載の発明は、前記定着ベルトの前記金属層上に形成される弾性層と、当該弾性層上に形成される離型層を更に備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の定着装置である。
請求項5に記載の発明は、前記定着ベルトの前記金属層が、クラッド鋼により形成されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の定着装置である。
請求項6に記載の発明は、トナー像を形成するトナー像形成手段と、前記トナー像を記録材に転写する転写手段と、交流磁界を生成する磁界生成部材と、当該磁界生成部材により生成された交流磁界により電磁誘導加熱されることで記録材にトナーを定着する定着ベルトと、当該定着ベルトの外周面に圧接することで当該定着ベルトとの間に未定着画像を保持した記録材が通過するための定着加圧部を形成する加圧部材と、を備える定着手段と、を備え、前記定着手段の前記定着ベルトは、金属材料からなる基材層および保護層と、前記基材層および前記保護層の間に設けられ電磁誘導加熱される導電層と、を備える少なくとも3層以上積層された金属層を備え、前記定着ベルトの前記金属層の中立軸は、前記定着ベルトの厚み方向断面において、当該金属層の厚み中心線より保護層側に位置するとともに当該保護層の内部に位置することを特徴とする画像形成装置である。
請求項7に記載の発明は、前記定着ベルトの前記金属層が、クラッド鋼により形成されることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置である。
請求項8に記載の発明は、金属材料からなる基材層と、当該基材層上に形成され電磁誘導加熱される導電層と、当該導電層上に金属材料により形成され当該導電層を保護する保護層と、を備える少なくとも3層以上積層された金属層と、前記金属層上に形成される弾性層と、前記弾性層上に形成される離型層と、を備え、前記金属層の中立軸は、当該金属層の厚み方向断面において、当該金属層の厚み中心線より保護層側に位置するとともに当該保護層の内部に位置することを特徴とする定着用無端ベルトである。
請求項9に記載の発明は、前記金属層が、クラッド鋼により形成されることを特徴とする請求項8に記載の定着用無端ベルトである。
請求項1の発明によれば、定着部材として金属層を備えるベルト部材を用いた場合でも損傷が生じにくく、より安定して定着動作を行なうことができる定着装置を提供できる。
請求項2の発明によれば、金属層を構成する保護層と基材層の厚さを調整することで、金属層の中立軸を保護層の内部に位置するようにすることができる。
請求項3の発明によれば、金属層を構成する保護層と基材層のヤング率を調整することで、金属層の中立軸を保護層の内部に位置するようにすることができる。
請求項4の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、トナー像の全体により均一に熱を供給することができるとともに、記録材との剥離性に優れた定着ベルトが製造できる。
請求項5の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、より耐久性に優れた定着ベルトが製造できる。
請求項6の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、より良好な画像形成を行なうことができる画像形成装置を提供することができる。
請求項7の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、より耐久性に優れた画像形成装置を提供することができる。
請求項8の発明によれば、定着部材として用いた場合でも、損傷が生じにくい定着用無端ベルトを提供できる。
請求項9の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、より耐久性に優れた定着用無端ベルトが製造できる。
本実施の形態の定着装置が適用される画像形成装置の構成例を示した図である。 本実施の形態の定着ユニットの構成を示す正面図である。 図2における定着装置のIII−III断面図である。 本実施の形態の定着ベルトの断面層構成図である。 金属層を構成する基材層、導電発熱層、および保護層を模式的に表わした断面層構成図である。 本実施の形態のIHヒータの構成を説明する断面図である。 定着ベルトの温度が透磁率変化開始温度以下の温度範囲にある場合の磁力線の状態を説明する図である。 移動機構により加圧ロールを定着ベルトから離間させた状態を説明した図である。 実施例および比較例の試験条件および結果について説明した図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<画像形成装置の説明>
図1は本実施の形態の定着装置が適用される画像形成装置の構成例を示した図である。図1に示す画像形成装置1は、所謂タンデム型のカラープリンタであり、画像データに基づき画像形成を行う画像形成部10、画像形成装置1全体の動作を制御する制御部31を備えている。さらには、例えばパーソナルコンピュータ(PC)3や画像読取装置(スキャナ)4等との通信を行って画像データを受信する通信部32、通信部32にて受信された画像データに対し予め定めた画像処理を施す画像処理部33を備えている。
画像形成部10は、トナー像を形成するトナー像形成手段の一例であり、予め定められた間隔を置いて並列的に配置される4つの画像形成ユニット11Y,11M,11C,11K(「画像形成ユニット11」とも総称する)を備えている。各画像形成ユニット11は、静電潜像を形成してトナー像を保持する像保持体の一例としての感光体ドラム12、感光体ドラム12の表面を予め定めた電位で一様に帯電する帯電器13、帯電器13によって帯電された感光体ドラム12を各色画像データに基づき露光するLED(Light Emitting Diode)プリントヘッド14、感光体ドラム12上に形成された静電潜像を現像する現像器15、転写後の感光体ドラム12表面を清掃するドラムクリーナ16を備えている。
画像形成ユニット11各々は、現像器15に収納されるトナーを除いて略同様に構成され、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。
また、画像形成部10は、各画像形成ユニット11の感光体ドラム12にて形成された各色トナー像が多重転写される中間転写ベルト20、各画像形成ユニット11にて形成された各色トナー像を中間転写ベルト20に順次転写(一次転写)する一次転写ロール21を備えている。さらに、中間転写ベルト20上に重畳して転写された各色トナー像を記録材(記録紙)である用紙Pに一括転写(二次転写)する二次転写ロール22、二次転写された各色トナー像を用紙P上に定着させる定着手段(定着装置)の一例としての定着ユニット60を備えている。なお、本実施の形態の画像形成装置1では、中間転写ベルト20、一次転写ロール21、および二次転写ロール22によりトナー像を用紙Pに転写する転写手段が構成される。
本実施の形態の画像形成装置1では、制御部31による動作制御の下で、次のようなプロセスによる画像形成処理が行われる。すなわち、PC3やスキャナ4からの画像データは通信部32にて受信され、画像処理部33により予め定めた画像処理が施された後、各色毎の画像データとなって各画像形成ユニット11に送られる。そして、例えば黒(K)色トナー像を形成する画像形成ユニット11Kでは、感光体ドラム12が矢印A方向に回転しながら帯電器13により予め定めた電位で一様に帯電され、画像処理部33から送信されたK色画像データに基づきLEDプリントヘッド14が感光体ドラム12を走査露光する。それにより、感光体ドラム12上にはK色画像に関する静電潜像が形成される。感光体ドラム12上に形成されたK色静電潜像は現像器15により現像され、感光体ドラム12上にK色トナー像が形成される。同様に、画像形成ユニット11Y,11M,11Cにおいても、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色トナー像が形成される。
各画像形成ユニット11の感光体ドラム12に形成された各色トナー像は、一次転写ロール21により矢印B方向に移動する中間転写ベルト20上に順次静電転写(一次転写)され、各色トナーが重畳された重畳トナー像が形成される。中間転写ベルト20上の重畳トナー像は、中間転写ベルト20の移動に伴って二次転写ロール22が配置された領域(二次転写部T)に搬送される。重畳トナー像が二次転写部Tに搬送されると、そのタイミングに合わせて用紙保持部40から用紙Pが二次転写部Tに供給される。そして、重畳トナー像は、二次転写部Tにて二次転写ロール22が形成する転写電界により、搬送されてきた用紙P上に一括して静電転写(二次転写)される。
その後、重畳トナー像が静電転写された用紙Pは、定着ユニット60まで搬送される。定着ユニット60に搬送された用紙P上のトナー像は、定着ユニット60によって熱および圧力を受け、用紙P上に定着される。そして、定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置1の排出部に設けられた用紙積載部45に搬送される。
一方、一次転写後に感光体ドラム12に付着しているトナー(一次転写残トナー)、および二次転写後に中間転写ベルト20に付着しているトナー(二次転写残トナー)は、それぞれドラムクリーナ16、およびベルトクリーナ25によって除去される。
このようにして、画像形成装置1での画像形成処理がプリント枚数分のサイクルだけ繰り返し実行される。
<定着ユニットの構成の説明>
次に、本実施の形態の定着ユニット60について説明する。
図2および図3は本実施の形態の定着ユニット60の構成を示す図であり、図2は正面図、図3は図2におけるIII−III断面図である。
まず、断面図である図3に示すように、定着ユニット60は、交流磁界を生成するIH(Induction Heating)ヒータ80、IHヒータ80により電磁誘導加熱されて用紙Pにトナー像を定着する定着部材の一例としての定着ベルト61、定着ベルト61に対向するように配置される加圧部材の一例としての加圧ロール62、定着ベルト61を介して加圧ロール62から押圧される押圧パッド63を備えている。
さらに、定着ユニット60は、押圧パッド63等の構成部材を支持するホルダ65、IHヒータ80にて生成された交流磁界を誘導して磁路を形成する感温磁性部材64、感温磁性部材64を通過した磁力線を誘導する誘導部材66、定着ベルト61からの用紙Pの剥離を補助する剥離補助部材70、定着ベルト61の表面に接触して配設され定着ベルト61の温度を検知する温度センサ75を備えている。また詳しくは後述するが、加圧ロール62は、定着を行なうときには定着ベルト61の外周面に圧接することで定着ベルト61との間に未定着トナー像を保持した用紙Pが通過するためのニップ部N(定着加圧部)を形成し、定着を行なわないときには定着ベルト61から離間するように移動する移動機構200を備える。
<定着ベルトの説明>
定着ベルト61は、原形が円筒形状の無端のベルト部材で構成され、例えば原形(円筒形状)時の直径が30mm、幅方向長が370mmに形成されている。また、図4(定着ベルト61の断面層構成図)に示したように、定着ベルト61は、基材層611、基材層611の上に積層された導電発熱層612、導電発熱層612を保護する保護層613、トナー像の定着性を向上させる弾性層614、最上層に被覆された離型層615からなる多層構造のベルト部材である。ここで基材層611、導電発熱層612、および保護層613は、金属材料を張り合わせて形成されるクラッド鋼により形成される金属層となっている。
基材層611は、定着ベルト61の内周面を形成する。そして基材層611は、薄層の導電発熱層612を支持するとともに、定着ベルト61全体としての機械的強度を有することが求められる。また、基材層611は、IHヒータ80にて生成された交流磁界が感温磁性部材64まで作用するように、磁界を通過させる物性(比透磁率、固有抵抗)を持った材質、厚さで形成される。一方、基材層611自身は、磁界の作用により発熱しないか、または発熱し難く構成される。
具体的には、基材層611として、例えば、厚さ30μm〜200μm(好ましくは50μm〜150μm)の非磁性ステンレス等の非磁性金属等が用いられる。
導電発熱層612は、導電層の一例であって、IHヒータ80にて生成される交流磁界によって電磁誘導加熱される電磁誘導発熱体層である。すなわち、導電発熱層612は、IHヒータ80からの交流磁界が厚さ方向に通過することにより、渦電流を発生させる層である。
通常、IHヒータ80に交流電流を供給する励磁回路(後段の図6も参照)の電源として、安価に製造できる汎用電源が使用される。そのため、IHヒータ80により生成される交流磁界の周波数は、一般に、汎用電源による20kHz〜100kHzとなる。それにより、導電発熱層612は、周波数20kHz〜100kHzの交流磁界が侵入し通過するように構成される。
導電発熱層612に交流磁界が侵入できる領域は、交流磁界が1/eに減衰する領域である「表皮深さ(δ)」として規定され、次の(1)式から導かれる。(1)式において、fは交流磁界の周波数(例えば、20kHz)、ρは固有抵抗値(Ω・m)、μは比透磁率である。
そのため、導電発熱層612の厚さは、周波数20kHz〜100kHzの交流磁界が導電発熱層612を侵入し通過するように、(1)式で規定される導電発熱層612の表皮深さ(δ)よりも薄層に構成される。また、導電発熱層612を構成する材料として、例えば、Au,Ag,Al,Cu,Zn,Sn,Pb,Bi,Be,Sb等の金属や、これらの金属合金が用いられる。
Figure 2012203346
具体的には、導電発熱層612として、厚さ2μm〜20μm、固有抵抗2.7×10−8Ω・m以下の例えばCu等の非磁性金属(比透磁率が概ね1の非磁性体)が用いられる。
また、定着ベルト61が定着設定温度まで加熱されるまでに要する時間(以下、「ウォームアップタイム」)を短縮する観点からも、導電発熱層612は、薄層に構成するのが好ましい。
保護層613は、導電発熱層612を保護するために形成されるため予め定められた機械的強度を有し、さらに導電発熱層612に作用する電磁誘導を阻害しにくいことが求められる。つまり保護層613は、基材層611と同様に磁界の作用により発熱しないか、または発熱し難く構成される。
具体的には、保護層613として、例えば、非磁性ステンレス等の非磁性金属等が用いられる。
弾性層614は、シリコーンゴム等の耐熱性の弾性体で構成される。定着対象となる用紙Pに保持されるトナー像は、粉体である各色トナーが積層して形成されている。そのため、ニップ部Nにおいてトナー像の全体により均一に熱を供給するには、用紙P上のトナー像の凹凸に倣って定着ベルト61表面が変形することが好ましい。そこで、弾性層614には、例えば厚みが100μm〜600μm、硬度が10°〜30°(JIS−A)のシリコーンゴムが好適である。
離型層615は、定着ベルト61の外周面を形成する。そして離型層615は、用紙P上に保持された未定着トナー像と直接接触するため、離型性の高い材質が使用される。例えば、PFA(テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、シリコーン共重合体、またはこれらの複合層等が用いられる。離型層615の厚さとしては、薄すぎると、耐摩耗性の面で充分でなく、定着ベルト61の寿命を短くする。その一方で、厚すぎると、定着ベルト61の熱容量が大きくなりすぎ、ウォームアップタイムが長くなる。そこで、離型層615の厚さとして、耐摩耗性と熱容量とのバランスを考慮し、1μm〜50μmが好適である。
以上のような構成の定着ベルト61は、例えば、以下のような方法で製造することができる。
(i)まずステンレス板等の基材層611となる材料と、銅板等からなる導電発熱層612となる材料と、ステンレス板等の保護層613となる材料を積層し、圧延等を行なうことにより金属合板とする。
(ii)次にプレス機で円形状に上記金属合板を打ち抜いた後、これを絞り加工により浅いカップ状に成形を行なう。
(iii)そして更に絞り加工を行ない、側壁部を延伸するとともに、薄くする加工を行なう。
(iv)次に予め定められた幅となるように両端部を切断する。これにより基材層611、導電発熱層612、保護層613が積層した円筒形状で無端ベルト状の金属層を製造することができる。
(v)そして金属層に弾性層614と離型層615を順次被覆することで定着ベルト61が製造できる。
ここで、定着ベルト61は、ニップ部Nにおいて曲げ変形を生じつつトナーの定着を行なう。このとき定着ベルト61には、曲げ変形の際に、内部応力が生じている。そして本実施の形態の定着ベルト61は、層構造が複雑であり、内部応力による疲労が蓄積しやすい。その結果定着ベルト61に局所的な破壊が生じて損傷が生じることがある。これは特に基材層611、導電発熱層612、および保護層613からなる金属層の表面において生じやすい。このうち保護層613は、より大きな引張り応力が加わりやすいため、特に保護層613の表面である弾性層614と接触する面において、クラックが生じやすい。そしてこのクラックが拡大して定着ベルト61の局所的な破壊に至る。
そこで本実施の形態では、定着ベルト61の金属層の中立軸は、定着ベルト61の厚み方向断面において、金属層の厚み中心線より保護層613側に位置するとともに保護層613の内部に位置するように定着ベルト61を構成することで上記問題を生じにくくする。
本実施の形態において、この中立軸とは、例えば、定着ベルト61を内周面側に曲げ変形を生じさせたときに、定着ベルト61の内部において応力が作用しない箇所である。そして中立軸を境にして、定着ベルト61の内周面側では、圧縮応力が作用し、外周面側では、引張り応力が作用する。なお定着ベルト61を外周面側に曲げ変形を生じさせたときは、中立軸の位置は変化しないが、中立軸を境にして圧縮応力と引張り応力が作用する箇所が逆転する。つまり定着ベルト61の内周面側では、引張り応力が作用し、外周面側では、圧縮応力が作用する。
下記(2)式は、本実施の形態において中立軸の位置を求めるための一般式である。
Figure 2012203346
以下、図5を用いて(2)式について説明を行なう。
図5は、金属層を構成する基材層611、導電発熱層612、および保護層613を模式的に表わした断面層構成図である。図5に示すように基準面として保護層613の外周面側の表面を採り、基準面からの金属層の厚さ方向の距離をyとする。このとき金属層がn層からなるとし、このうち基準面から数えてi番目の層のヤング率をE、断面積をAとすると、中立軸の位置は、金属層の厚さ方向の距離で表わすことができる。そしてこれをyとすると、(2)式によりyが算出できる。なお金属層の中立軸が、保護層613の内部に位置することは、図5において、金属層の中立軸が、保護層613の断面内にあることを意味する。
また各層の単位幅においては、dA=dy(yは、i番目の層の厚さ)となるため、この場合は、(2)式は、下記(3)式となる。
Figure 2012203346
本実施の形態では、n=3であり、基材層611、導電発熱層612、保護層613のヤング率と厚さを(3)式に代入すれば、yが求まる。
つまり中立軸までの距離yは、金属層を構成する基材層611、導電発熱層612、および保護層613のヤング率と厚さにより決定される。
そのため金属層の中立軸を、保護層613の内部に位置させるためには、例えば、基材層611と保護層613を非磁性ステンレス等からなる同様の材料で構成した場合、保護層613を、基材層611より厚さを厚くすればよい。また基材層611と保護層613を異なる材料で構成した場合でも、保護層613のヤング率を、基材層611のヤング率より大きくすればよい。さらにこの2つの手法を併用してもよい。
また本実施の形態では、金属層の中立軸は、定着ベルト61の厚み方向断面において、金属層の厚み中心線より保護層613側に位置するようにしている。つまり上述したように保護層613には、より大きな引張り応力が加わりやすい。そしてこのような構成を採ることで、保護層613に作用する引張り応力をより小さくすることができ、保護層613にクラックが生じることを抑制することができる。
<押圧パッドの説明>
押圧パッド63は、液晶ポリマー等の樹脂で構成され、加圧ロール62と対向する位置にてホルダ65に支持される。そして、定着ベルト61を介して加圧ロール62から押圧される状態で配置され、加圧ロール62との間でニップ部N(定着加圧部)を形成する。
また、押圧パッド63は、ニップ部Nの入口側(用紙Pの搬送方向上流側)のプレニップ領域63aと、ニップ部Nの出口側(用紙Pの搬送方向下流側)の剥離ニップ領域63bとで異なるニップ圧が設定されている。すなわち、プレニップ領域63aでは、加圧ロール62側の面がほぼ加圧ロール62の外周面に倣う円弧形状に形成され、より均一で幅の広いニップ部Nを形成する。また、剥離ニップ領域63bでは、剥離ニップ領域63bを通過する定着ベルト61の曲率半径が小さくなるように、加圧ロール62表面から局所的に大きなニップ圧で押圧されるように形成される。それにより、剥離ニップ領域63bを通過する用紙Pに定着ベルト61表面から離れる方向のカール(ダウンカール)を形成して、用紙Pに対する定着ベルト61表面からの剥離を促進させている。
なお、本実施の形態では、押圧パッド63による剥離の補助手段として、ニップ部Nの下流側に、剥離補助部材70を配置している。剥離補助部材70は、剥離バッフル71が定着ベルト61の回転移動方向と対向する向き(所謂カウンタ方向)に定着ベルト61と近接する状態でホルダ72によって支持される。そして、押圧パッド63の出口にて用紙Pに形成されたカール部分を剥離バッフル71により支持することで、用紙Pが定着ベルト61方向に向かうことを抑制する。
<感温磁性部材の説明>
次に、感温磁性部材64は、定着ベルト61の内周面に倣った円弧形状で形成され、定着ベルト61の内周面とは予め定めた間隙(例えば、0.5〜1.5mm)を有するように近接させるが、非接触で配置される。感温磁性部材64を定着ベルト61と近接させて配置するのは、感温磁性部材64の温度が定着ベルト61の温度に対応して変化する、すなわち、感温磁性部材64の温度が定着ベルト61の温度と略同じ温度となるように構成するためである。また、感温磁性部材64を定着ベルト61と非接触で配置するのは、画像形成装置1のメインスイッチがオンされ、定着ベルト61が定着設定温度まで加熱される際に、定着ベルト61の熱が感温磁性部材64に流入するのを抑制して、ウォームアップタイムの短縮を図るためである。
また、感温磁性部材64は、その磁気特性の透磁率が急変する温度である「透磁率変化開始温度」(後段参照)が各色トナー像が溶融する定着設定温度以上であって、定着ベルト61の弾性層614や離型層615の耐熱温度よりも低い温度範囲内に設定された材質で構成される。すなわち、感温磁性部材64は、定着設定温度を含む温度領域において強磁性と非磁性(常磁性)との間を可逆的に変化する特性(「感温磁性」)を有する材質で構成される。そして、感温磁性部材64は、強磁性を呈する透磁率変化開始温度以下の温度範囲において磁路形成部材として機能し、IHヒータ80にて生成され定着ベルト61を透過した磁力線を内部に誘導して、感温磁性部材64の内部を通過する交流磁界(磁力線)の磁路を形成する。それにより、感温磁性部材64は、定着ベルト61とIHヒータ80の励磁コイル82(後段の図6参照)とを内部に包み込むような閉磁路を形成する。一方、透磁率変化開始温度を超える温度範囲においては、感温磁性部材64は、IHヒータ80にて生成され定着ベルト61を透過した磁力線を、感温磁性部材64の厚さ方向に横切るように透過させる。それにより、IHヒータ80にて生成され定着ベルト61を透過した磁力線は、感温磁性部材64を透過し、誘導部材66の内部を通過してIHヒータ80に戻る磁路を形成する。
なお、ここでの「透磁率変化開始温度」とは、透磁率(例えば、JIS C2531で測定される透磁率)が連続的に低下を開始する温度であり、例えば感温磁性部材64等の部材を透過する磁束量(磁力線の数)が変化し始める温度点をいう。したがって、透磁率変化開始温度は、物質の磁性が消失する温度であるキュリー点に近い温度となるが、キュリー点とは異なる概念を有するものである。
感温磁性部材64に用いる材質としては、透磁率変化開始温度が例えば140(定着設定温度)〜240℃の範囲内に設定された例えばFe−Ni合金(パーマロイ)等の二元系感温磁性合金やFe−Ni−Cr合金等の三元系の感温磁性合金等が用いられる。例えば、Fe−Niの二元系感温磁性合金においては約Fe64%、Ni36%(原子数比)とすることで225℃前後に透磁率変化開始温度を設定することができる。このようなパーマロイや感温磁性合金等の金属合金等は、成型性や加工性に優れ、熱伝導性も高く安価である等の理由から、感温磁性部材64に適する。その他の材質としては、Fe,Ni,Si,B,Nb,Cu,Zr,Co,Cr,V,Mn,Mo等からなる金属合金が用いられる。
また、感温磁性部材64は、IHヒータ80により生成された交流磁界(磁力線)に対する表皮深さδ(上記(1)式参照)よりも厚い厚さで形成される。具体的には、例えばFe−Ni合金を用いた場合には50〜300μm程度に設定される。
<ホルダの説明>
押圧パッド63を支持するホルダ65は、押圧パッド63が加圧ロール62からの押圧力を受けた状態での撓み量が一定量以下となるように、剛性の高い材料で構成される。それにより、ニップ部Nにおける長手方向の圧力(ニップ圧)の均一性を維持している。さらに、本実施の形態の定着ユニット60では、電磁誘導を用いて定着ベルト61を加熱する構成を採用していることから、ホルダ65は、誘導磁界に影響を与えないか、または与え難い材料であり、かつ、誘導磁界から影響を受けないか、または受け難い材料で構成される。例えば、ガラス混入PPS(ポリフェニレンサルファイド)等の耐熱性樹脂や、例えばAl,Cu,Ag等の非磁性金属材料等が用いられる。
<誘導部材の説明>
誘導部材66は、感温磁性部材64の内周面に倣った円弧形状で形成され、感温磁性部材64の内周面とは予め定めた間隙(例えば、1.0〜5.0mm)を有する非接触に配置される。また、誘導部材66は、例えばAg,Cu,Alといった固有抵抗値が比較的小さい非磁性金属で構成される。そして、感温磁性部材64が透磁率変化開始温度以上の温度に上昇した際に、IHヒータ80により生成された交流磁界(磁力線)を誘導して、定着ベルト61の導電発熱層612よりも渦電流Iが発生し易い状態を形成する。それにより、誘導部材66の厚さは、渦電流Iが流れ易いように、表皮深さδ(上記(1)式参照)よりも充分に厚い予め定められた厚さ(例えば、1.0mm)で形成される。
<IHヒータの説明>
続いて、定着ベルト61の導電発熱層612に交流磁界を作用させて電磁誘導加熱するIHヒータ80について説明する。
図6は、本実施の形態のIHヒータ80の構成を説明する断面図である。図6に示したように、IHヒータ80は、例えば耐熱性樹脂等の非磁性体から構成される支持体81、交流磁界を生成する励磁コイル82を備えている。また、励磁コイル82を支持体81上に固定する弾性体で構成された弾性支持部材83、励磁コイル82にて生成された交流磁界の磁路を形成する磁心84を備えている。さらには、磁界を遮蔽するシールド85、磁心84を支持体81側に加圧する加圧部材86、励磁コイル82に交流電流を供給する励磁回路88を備えている。
支持体81は、断面が定着ベルト61の表面形状に沿って湾曲した形状で形成され、励磁コイル82を支持する上部面(支持面)81aが定着ベルト61表面と予め定めた間隙(例えば、0.5〜2mm)を保つように形成されている。また、支持体81を構成する材質としては、例えば、耐熱ガラス、ポリカーボネート、ポリエーテルサルフォン、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等の耐熱性樹脂、またはこれらにガラス繊維を混合した耐熱性樹脂等の耐熱性のある非磁性材料が用いられる。
励磁コイル82は、相互に絶縁された例えば直径0.17mmの銅線材を例えば90本束ねたリッツ線が長円形状や楕円形状、長方形状等の中空きの閉ループ状に巻かれて構成される。そして、励磁コイル82に励磁回路88から予め定めた周波数の交流電流が供給されることにより、励磁コイル82の周囲には、閉ループ状に巻かれたリッツ線を中心とする交流磁界が生成される。励磁回路88から励磁コイル82に供給される交流電流の周波数は、一般に、上記した汎用電源により生成される20kHz〜100kHzが用いられる。
磁心84は、例えばソフトフェライト、フェライト樹脂、非晶質合金(アモルファス合金)、やパーマロイ、感温磁性合金等の高透磁率の酸化物や合金材質で構成される強磁性体が用いられ、磁路形成手段として機能する。磁心84は、励磁コイル82にて生成された交流磁界による磁力線(磁束)を内部に誘導し、磁心84から定着ベルト61を横切って感温磁性部材64方向に向かい、感温磁性部材64の中を通過して磁心84に戻るといった磁力線の通路(磁路)を形成する。すなわち、励磁コイル82にて生成された交流磁界が磁心84の内部と感温磁性部材64の内部とを通過するように構成して、磁力線が定着ベルト61と励磁コイル82とを内部に包み込むような閉磁路を形成する。それにより、励磁コイル82にて生成された交流磁界の磁力線が定着ベルト61の磁心84と対向する領域に集中される。
ここで、磁心84は磁路形成による損失が小さい材料が望ましい。具体的には、磁心84は渦電流損を小さくする形態(スリット等による電流経路遮断や分断化、薄板束ね等)での使用が望ましく、ヒステリシス損の小さい材料で形成されることが望ましい。
また、定着ベルト61の回転方向に沿った磁心84の長さは、感温磁性部材64の定着ベルト61の回転方向に沿った長さよりも小さく構成される。それにより、磁力線のIHヒータ80周辺への漏洩が減り、力率が向上する。さらには、定着ユニット60を構成する金属製部材への電磁誘導を抑え、定着ベルト61(導電発熱層612)での発熱効率を高める。
<定着ベルトが発熱する状態の説明>
引き続いて、IHヒータ80により生成された交流磁界によって定着ベルト61が発熱する状態を説明する。
まず、上記したように、感温磁性部材64の透磁率変化開始温度は、各色トナー像を定着する定着設定温度以上であって定着ベルト61の耐熱温度以下となる温度範囲内(例えば、140〜240℃)に設定されている。そして、定着ベルト61の温度が透磁率変化開始温度以下の状態にある場合には、定着ベルト61に近接する感温磁性部材64の温度も定着ベルト61の温度に対応して、透磁率変化開始温度以下となる。そのため、感温磁性部材64は強磁性を呈するので、IHヒータ80により生成された交流磁界の磁力線Hは、定着ベルト61を透過した後、感温磁性部材64の内部を広がり方向に沿って通過する磁路を形成する。ここでの「広がり方向」とは、感温磁性部材64の厚さ方向と直交する方向を意味する。
図7は、定着ベルト61の温度が透磁率変化開始温度以下の温度範囲にある場合の磁力線(H)の状態を説明する図である。図7に示したように、定着ベルト61の温度が透磁率変化開始温度以下の温度範囲にある場合には、IHヒータ80により生成された交流磁界の磁力線Hは、定着ベルト61を交差して透過し、感温磁性部材64の内部を広がり方向(厚さ方向と直交する方向)に沿って通過する磁路を形成する。そのため、定着ベルト61の導電発熱層612を横切る領域での単位面積あたりの磁力線Hの数(磁束密度)は多くなる。
すなわち、IHヒータ80の磁心84から磁力線Hが放射されて定着ベルト61の導電発熱層612を横切る領域R1,R2を通過した後、磁力線Hは強磁性体である感温磁性部材64の内部に誘導される。そのため、定着ベルト61の導電発熱層612を厚さ方向に横切る磁力線Hは感温磁性部材64の内部に進入するように集中し、領域R1,R2での磁束密度は高くなる。また、感温磁性部材64の内部を広がり方向に沿って通過した磁力線Hが再び磁心84に戻るに際しても、導電発熱層612を厚さ方向に横切る領域R3では、感温磁性部材64内の磁位の低い部分から集中して磁心84に向けて放射される。そのため、定着ベルト61の導電発熱層612を厚さ方向に横切る磁力線Hは、感温磁性部材64から集中して磁心84に向かうこととなり、領域R3での磁束密度も高くなる。
磁力線Hが厚さ方向に横切る定着ベルト61の導電発熱層612では、単位面積当たりの磁力線Hの数(磁束密度)の変化量に比例した渦電流Iが発生する。それにより、図7に示したように、磁束密度の変化量が大きい領域R1,R2および領域R3では、大きな渦電流Iが発生する。導電発熱層612に生じた渦電流Iは、導電発熱層612の固有抵抗値Rと渦電流Iの二乗の積であるジュール熱W(W=IR)を発生させる。それにより、大きな渦電流Iが発生した導電発熱層612では、大きなジュール熱Wが発生する。
このように、定着ベルト61の温度が透磁率変化開始温度以下の温度範囲にある場合には、磁力線Hが導電発熱層612を横切る領域R1,R2や領域R3において大きな熱が発生する。それにより、定着ベルト61は加熱される。
ところで、本実施の形態の定着ユニット60では、定着ベルト61の内周面側において定着ベルト61に近接させて感温磁性部材64を配置している。それにより、励磁コイル82にて生成された磁力線Hを内部に誘導する磁心84と、定着ベルト61を厚さ方向に横切って透過した磁力線Hを内部に誘導する感温磁性部材64とが近接した構成を実現している。そのため、IHヒータ80(励磁コイル82)により生成された交流磁界は、磁路が短いループを形成するので、磁路内での磁束密度や磁気結合度は高まる。それにより、定着ベルト61の温度が透磁率変化開始温度以下の温度範囲にある場合、定着ベルト61にはさらに効率的に熱が発生する。
<加圧ロールの説明>
加圧ロール62は、定着ベルト61に対向するように配置され、図3の矢印D方向に、例えば140mm/sのプロセススピードで回転する。そして、加圧ロール62と押圧パッド63とにより定着ベルト61を挟持した状態でニップ部Nを形成し、このニップ部Nに未定着トナー像を保持した用紙Pを通過させることで、熱および圧力を加えて未定着トナー像を用紙Pに定着する。
加圧ロール62は、例えば直径18mmの中実のアルミニウム製コア(円柱状芯金)621と、コア621の外周面に被覆された例えば厚さ5mmのシリコーンスポンジ等の耐熱性弾性体層622と、さらに例えば厚さ50μmのカーボン配合のPFA等の耐熱性樹脂被覆または耐熱性ゴム被覆による離型層623とが積層されて構成される。そして、例えば20kgfの荷重で定着ベルト61を介して押圧パッド63を押圧している。
このように、加圧ロール62の表面を構成する耐熱性弾性体層622と離型層623は、比較的柔らかい素材により形成されている。そのため、定着時以外においても加圧ロール62を定着ベルト61を介して押圧パッド63に圧接する状態のまま放置すると、元の形状に復元することができなくなるおそれがある。即ち、加圧ロール62は、ニップ部N(定着加圧部)により形成される形状のまま変形してしまう。その場合、ニップ部Nに押圧する圧力が設計通りとはならないため、定着を規定通りに行なうことができなくなり、定着ユニット60そのものの性能を損なうことになる。
よって、加圧ロール62に移動機構200を設け、定着時以外の時間帯は、加圧ロール62を、定着ベルト61から離間させる動作を行なう。即ち、加圧ロール62は、定着を行なうときには定着ベルト61の外周面に圧接することで定着ベルト61との間に未定着画像を保持した用紙Pを挿通するためのニップ部Nを形成し、定着を行なわないときには定着ベルト61から離間するように移動する。つまり本実施の形態では、移動機構200により加圧ロール62を移動させることで加圧ロール62が定着ベルト61の外周面へ圧接する状態と離間する状態とを変更可能としている。
図8は移動機構200により加圧ロール62を定着ベルト61から離間させた状態を説明した図である。
図8に示すように加圧ロール62と定着ベルト61とは離間した状態にある。その結果、加圧ロール62は、元の円形形状に形状復元がなされるため、加圧ロール62が変形し元の形状に戻らなくなるおそれが少なくなる。
なお定着を行なう際には、移動機構200により再び加圧ロール62を定着ベルト61と接触させ、図3で説明したニップ部Nを形成する位置に戻すことが可能である。
<加圧ロールと定着ベルトの駆動機構の説明>
続いて図2、図3、図8を使用して、本実施の形態の定着ユニット60における加圧ロール62と定着ベルト61の駆動機構について説明する。
ここで、まず定着ユニット60は、図8に示すような、定着動作前の離間状態に設定されているものとする。定着動作前の待機時では、移動機構200によって、加圧ロール62は定着ベルト61から離れたウォームアップ位置に置かれる。このウォームアップ位置は、ウォームアップ時における加圧ロール62の配置位置であり、加圧ロール62が定着ベルト61とは物理的に接触しない所謂ラッチOFF状態になる。
図2に示すように、定着ユニット60では、駆動部の一例としての駆動モータ90からの回転駆動力が、回転軸91に固定された伝達ギヤ92と、伝達ギヤ93,94,95,96を介してシャフト97に伝達される。それにより、加圧ロール62に回転駆動力が伝わり加圧ロール62が矢印D方向に回転駆動される。
次に、駆動モータ90からの回転駆動力は、回転軸91に伝達ギヤ92と同軸に固定された伝達ギヤ101と、回転伝達制限部材の一例としてのワンウェイクラッチ102を介してシャフト103に伝達され、シャフト103に結合された伝達ギヤ104,105から定着ベルト61の両側に配されたエンドキャップ部材67のギヤ部67bに伝達される。それによって、エンドキャップ部材67から定着ベルト61に回転駆動力が伝わり、エンドキャップ部材67と定着ベルト61とが一体となって回転駆動される。このとき、定着ベルト61が定着ベルト61の両端部から駆動力を直接受けて矢印C方向に回転する。
次に、定着ユニット60は、図3に示すような定着動作時には、移動機構200によって、加圧ロール62は定着ベルト61に圧接した所謂ラッチON状態に置かれる。ラッチOFF状態で、加圧ロール62の表面速度に対して定着ベルト61の表面速度が遅くなるようにギヤ列の減速比を設定する。このためラッチON状態では定着ベルト61が加圧ロール62に従って回転するようにワンウェイクラッチ102が作動することになり、駆動モータ90からシャフト103への回転駆動力の伝達が停止する。つまり図3の状態では、加圧ロール62には、回転駆動力が伝わっているが、定着ベルト61には回転駆動力が伝わらない状態となる。そのため駆動モータ90からの回転駆動力を受け、加圧ロール62は、矢印D方向に駆動する一方で、定着ベルト61は、加圧ロール62の回転に従って矢印C方向へ回転する状態となる。即ちこの状態で、駆動モータ90は、加圧ロール62を回転させることで定着ベルト61を回転させている。
なお、本実施の形態の定着ユニット60は、回転検知計107を備え、定着ベルト61の回転数を検知する。回転検知計107により検知した定着ベルト61の回転数は定着ユニット制御部300に出力される。そして定着ユニット制御部300は、駆動モータ90の制御を行なう。即ち、回転検知計107により検知した定着ベルト61の回転数に基づき、駆動モータ90をフィードバック制御する。また定着ユニット制御部300は、移動機構200の制御を行ない、移動機構200により加圧ロール62を移動させることで、加圧ロール62と定着ベルト61との圧接および離間の各状態を変更する。
移動機構200は、位置決め駆動源としてのラッチモータ201と、ラッチモータ201に接続される回転軸202と、伝達ギヤ203,204と、伝達ギヤ204に接続されるシャフト205と、シャフト205により回転する偏心カム206と、加圧ロール62のシャフト97に接続し偏心カム206により移動するレバー207とを備えている。そしてこの偏心カム206の回転によりレバー207が押され、それにより加圧ロール62が図2で見て上下方向に移動する。これにより加圧ロール62が、定着ベルト61との間で圧接、離間の動作を行なう。
以下、本発明を実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限りこれらの実施例により限定されるものではない。
<試験方法>
(実施例A1〜A6)
図2〜図8で説明を行なった定着ユニット60を使用してトナー像の定着を行ない、定着ベルト61の耐久性について試験を行なった。このとき定着ベルト61の耐久性は、○、△、×の3段階で評価した。なおこの際定着ベルト61の保護層613/導電発熱層612/基材層611を構成する材料および厚さを図9に示すようにした。図9において、SUSはステンレスを表わし、Fe−Niは鉄−ニッケル合金を表わす。
(比較例B1、C1〜C2、D1〜D6)
定着ベルト61の保護層613/導電発熱層612/基材層611を構成する材料および厚さを図9に示すようにしたこと以外は、実施例A1〜A6と同様にして試験を行なった。
<結果>
実施例A1〜A6については、何れも定着ベルト61の耐久性は○となり、耐久性は良好であった。これらの実施例A1〜A6については、定着ベルト61の金属層の中立軸が、(1)保護層613の内部に位置し、かつ(2)金属層の厚み中心線より保護層613側に位置する場合である。図9では、(1)は、保護層613と導電発熱層612の界面から中立軸までの距離で表わしている。つまり(1)を満たす場合は、この値が正の値となり、満たさない場合は、0以下の値となる。また(2)については、保護層613の表面から中立軸までの距離で表わしている。つまり(2)を満たす場合は、この値が金属層の総厚55μmの半分である27.5μm未満となり、満たさない場合は、27.5μm以上となる。
一方、比較例B1は、(1)は満たすが、(2)は満たさない場合である。比較例B1の場合、中立軸は保護層613の内部に存在するが、金属層の厚み中心線より基材層611側に位置する。そしてこの場合定着ベルト61の耐久性は×となり、耐久性に劣る結果となった。
また比較例C1〜C2は、(2)は満たすが、(1)は満たさない場合である。比較例C1〜C2の場合、中立軸は金属層の厚み中心線より保護層613側に位置する。他方、中立軸は導電発熱層612の内部に位置する。そしてこの場合定着ベルト61の耐久性は△となり、耐久性はあまりよくない結果となった。
更に比較例D1〜D6は、(1)と(2)の双方を満たさない場合である。比較例D1〜D6の場合、中立軸は、導電発熱層612の内部に位置し、かつ金属層の厚み中心線より基材層611側に位置する。そしてこの場合定着ベルト61の耐久性は×となり、耐久性に劣る結果となった。
1…画像形成装置、60…定着ユニット、61…定着ベルト、62…加圧ロール、80…IHヒータ、200…移動機構、300…定着ユニット制御部、611…基材層、612…導電発熱層、613…保護層、614…弾性層、615…離型層、N…ニップ部、P…用紙

Claims (9)

  1. 交流磁界を生成する磁界生成部材と、
    前記磁界生成部材により生成された交流磁界により電磁誘導加熱されることで記録材にトナーを定着する定着ベルトと、
    前記定着ベルトの外周面に圧接することで当該定着ベルトとの間に未定着画像を保持した記録材が通過するための定着加圧部を形成する加圧部材と、
    を備え、
    前記定着ベルトは、
    金属材料からなる基材層および保護層と、
    前記基材層および前記保護層の間に設けられ電磁誘導加熱される導電層と、
    を備える少なくとも3層以上積層された金属層を備え、
    前記金属層の中立軸は、前記定着ベルトの厚み方向断面において、当該金属層の厚み中心線より保護層側に位置するとともに当該保護層の内部に位置することを特徴とする定着装置。
  2. 前記定着ベルトの前記保護層は、前記基材層より厚さが厚いことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記定着ベルトの前記保護層のヤング率は、前記基材層のヤング率より大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記定着ベルトの前記金属層上に形成される弾性層と、当該弾性層上に形成される離型層を更に備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の定着装置。
  5. 前記定着ベルトの前記金属層が、クラッド鋼により形成されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の定着装置。
  6. トナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記トナー像を記録材に転写する転写手段と、
    交流磁界を生成する磁界生成部材と、当該磁界生成部材により生成された交流磁界により電磁誘導加熱されることで記録材にトナーを定着する定着ベルトと、当該定着ベルトの外周面に圧接することで当該定着ベルトとの間に未定着画像を保持した記録材が通過するための定着加圧部を形成する加圧部材と、を備える定着手段と、
    を備え、
    前記定着手段の前記定着ベルトは、
    金属材料からなる基材層および保護層と、
    前記基材層および前記保護層の間に設けられ電磁誘導加熱される導電層と、
    を備える少なくとも3層以上積層された金属層を備え、
    前記定着ベルトの前記金属層の中立軸は、前記定着ベルトの厚み方向断面において、当該金属層の厚み中心線より保護層側に位置するとともに当該保護層の内部に位置することを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記定着ベルトの前記金属層が、クラッド鋼により形成されることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 金属材料からなる基材層と、当該基材層上に形成され電磁誘導加熱される導電層と、当該導電層上に金属材料により形成され当該導電層を保護する保護層と、を備える少なくとも3層以上積層された金属層と、
    前記金属層上に形成される弾性層と、
    前記弾性層上に形成される離型層と、
    を備え、
    前記金属層の中立軸は、当該金属層の厚み方向断面において、当該金属層の厚み中心線より保護層側に位置するとともに当該保護層の内部に位置することを特徴とする定着用無端ベルト。
  9. 前記金属層が、クラッド鋼により形成されることを特徴とする請求項8に記載の定着用無端ベルト。
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