JP5935632B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録シートに転写された現像剤像を熱定着するように構成される定着装置に関する。
従来、記録シートに転写された現像剤像を熱定着するように構成される定着装置において、筒状の定着ベルトの内側に、発熱体と、発熱体によって加熱されるニップ板と、ニップ板を支持するステイと、温度検知部材とが配置されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このような定着装置では、ニップ板の温度を温度検知部材で検知し、その検知結果に基づいて定着温度(発熱体)の制御をする。
そして、この定着装置においては、温度検知部材は、ステイに固定されることにより、ニップ板に対して位置決めされている。
特開2011−113013号公報
しかしながら、上述した技術では、温度検知部材が、ニップ板とは別部材であるステイに支持されているため、ステイの公差がニップ板と温度検知部材の位置関係に影響を及ぼし、温度検知部材の位置精度が悪くなってしまうおそれがあった。
そこで、本発明は、温度検知部材のニップ板に対する位置精度を向上させることができる定着装置を提供することを目的とする。
前記した目的を達成するため、本発明の定着装置は、記録シートに転写された現像剤像を熱定着するように構成される定着装置であって、筒状の定着ベルトと、定着ベルトの内側に配置された発熱体と、定着ベルトの内面が摺接するように配置された金属製のニップ板と、ニップ板との間で定着ベルトを挟む回転体と、ニップ板の温度を検知するように構成される温度検知部材と、を備えている。
ニップ板は、回転体との間で定着ベルトを挟む板状部と、板状部の記録シートの搬送方向下流側に形成され、回転体とは反対側に凹部を形成するように屈曲し、板状部よりも回転体側に突出する屈曲部と、を有している。
そして、温度検知部材は、凹部に嵌め合わされることで前記搬送方向への移動が規制されている。
このように構成された定着装置によれば、温度検知部材が、ニップ板の凹部に嵌め合わされることにより、ニップ板に対して位置決めされる。つまり、温度検知部材は、ニップ板自体により、ニップ板に対して位置決めされている。これにより、ニップ板とは別部材で温度検知部材を位置決めする場合に比べ、温度検知部材のニップ板に対する位置精度を向上させることができる。また、板状部の記録シートの搬送方向下流側において、板状部よりも回転体側へ突出する屈曲部を設けることにより、記録シートは、定着ベルトと回転体の間を抜けた後、搬送方向が変化し、屈曲部から離れる方向に搬出されるが、定着ベルトは、屈曲部に沿って移動する。これにより、記録シートが定着ベルトから離れやすい。
そして、前記した定着装置において、屈曲部は、記録シートの搬送領域の全幅にわたって連続的に設けられているのが望ましい。
このように構成された定着装置によれば、屈曲部を部分的に設ける場合に比べて、記録シートを定着ベルトから均一に剥離することができる。
また、前記した定着装置において、屈曲部は、温度検知部材よりも前記搬送方向における大きさが小さい第1部位と、第1部位よりも前記搬送方向下流側へ突出し、温度検知部材が配置される第2部位とを有していてもよい。
この場合、第1部位の前記搬送方向下流側の端縁は、第2部位に形成される凹部の底面よりも回転体とは反対側へ突出しており、温度検知部材は、第2部位の両側に設けられている前記端縁に挟まれているのが望ましい。
このように構成された定着装置によれば、ニップ板(屈曲部)によって、記録シートの搬送方向と直交する方向に対しても、温度検知部材の位置を決めることができる。
そして、前記した第2部位は、第1部位から前記搬送方向下流側へ突出した部分の両端部に、回転体とは反対側へ突出する規制壁を有しているのが望ましい。
このように構成された定着装置によれば、例えば、定着ベルトとニップ板との間に潤滑剤が設けられていても、規制壁により、潤滑剤が凹部内に進入するのを抑制することができる。また、規制壁によっても、記録シートの搬送方向と直交する方向に対して、温度検知部材の位置を決めることができる。
本発明によれば、温度検知部材が、ニップ板の凹部に嵌め合わされることにより、ニップ板に対して位置決めされる。つまり、温度検知部材は、ニップ板自体により、ニップ板に対して位置決めされている。これにより、ニップ板とは別部材で温度検知部材を位置決めする場合に比べ、温度検知部材のニップ板に対する位置精度を向上させることができる。また、板状部の記録シートの搬送方向下流側において、板状部よりも回転体側へ突出する屈曲部を設けることにより、記録シートは、定着ベルトと回転体の間を抜けた後、搬送方向が変化し、屈曲部から離れる方向に搬出されるが、定着ベルトは、屈曲部に沿って移動する。これにより、記録シートが定着ベルトから離れやすい。
本発明の一実施形態に係る定着装置を備えるレーザプリンタの概略構成を示す図である。 定着装置の断面図である。 ニップ板および温度検知部材を示す斜視図(a)と、(a)におけるB部の拡大図(b)である。 第1の変形例におけるニップ板および温度検知部材を示す斜視図(a)と、ニップ板の被検知部の拡大図(b)である。 第2の変形例におけるニップ板および温度検知部材を示す斜視図(a)と、ニップ板の被検知部の拡大図(b)である。
次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、まず、本発明の定着装置100を備えたレーザプリンタ1の概略構成について説明した後、本発明の特徴部分について詳しく説明する。
また、以下の説明において、方向は、レーザプリンタ1を使用するユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1における右側を「前」、左側を「後」とし、手前側を「左」、奥側を「右」とする。また、図1における上下方向を「上下」とする。
<レーザプリンタの概略構成>
図1に示すように、レーザプリンタ1は、本体筐体2内に、記録シートの一例としての用紙Sを供給する給紙部3と、露光装置4と、用紙S上にトナー像(現像剤像)を転写するプロセスカートリッジ5と、用紙S上のトナー像を熱定着する定着装置100とを主に備えている。
給紙部3は、本体筐体2内の下部に設けられ、給紙トレイ31と、用紙押圧板32と、給紙機構33とを主に備えている。給紙トレイ31に収容された用紙Sは、用紙押圧板32によって上方に寄せられ、給紙機構33によってプロセスカートリッジ5(感光体ドラム61と転写ローラ63との間)に向けて供給される。
露光装置4は、本体筐体2内の上部に配置され、図示しないレーザ発光部や、符号を省略して示すポリゴンミラー、レンズ、反射鏡などを備えている。この露光装置4では、レーザ発光部から出射される画像データに基づくレーザ光(鎖線参照)が、感光体ドラム61の表面で高速走査されることで、感光体ドラム61の表面を露光する。
プロセスカートリッジ5は、露光装置4の下方に配置され、本体筐体2に設けられたフロントカバー21を開いたときにできる開口から本体筐体2に対して着脱可能に装着される構成となっている。このプロセスカートリッジ5は、ドラムユニット6と、現像ユニット7とから構成されている。
ドラムユニット6は、感光体ドラム61と、帯電器62と、転写ローラ63とを主に備えている。また、現像ユニット7は、ドラムユニット6に対して着脱可能に装着される構成となっており、現像ローラ71と、供給ローラ72と、層厚規制ブレード73と、トナー(現像剤)を収容するトナー収容部74とを主に備えている。
このプロセスカートリッジ5では、感光体ドラム61の表面が、帯電器62により一様に帯電された後、露光装置4からのレーザ光の高速走査によって露光されることで、感光体ドラム61上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、トナー収容部74内のトナーは、供給ローラ72を介して現像ローラ71に供給され、現像ローラ71と層厚規制ブレード73の間に進入して一定厚さの薄層として現像ローラ71上に担持される。
現像ローラ71上に担持されたトナーは、現像ローラ71から感光体ドラム61上に形成された静電潜像に供給される。これにより、静電潜像が可視像化され、感光体ドラム61上にトナー像が形成される。その後、感光体ドラム61と転写ローラ63の間を用紙Sが搬送されることで感光体ドラム61上のトナー像が用紙S上に転写される。
定着装置100は、プロセスカートリッジ5の後方に設けられている。用紙S上に転写されたトナー像(トナー)は、定着装置100を通過することで用紙S上に熱定着される。トナー像が熱定着された用紙Sは、搬送ローラ23,24によって排紙トレイ22上に排出される。
<定着装置の詳細構成>
図2に示すように、定着装置100は、筒状の定着ベルト110と、定着ベルト110の内側に配置され、定着ベルト110を加熱する加熱ユニット200と、加熱ユニット200との間で定着ベルト110を挟む回転体の一例としての加圧ローラ120と、温度検知部材130と、カバー部材140とを主に備えている。
定着ベルト110は、後述する加熱ユニット200によって加熱される耐熱性と可撓性を有するベルトである。定着ベルト110は、符号を省略して示すガイド部材により回転が案内されている。
加圧ローラ120は、弾性変形可能な部材であり、定着ベルト110や後述する加熱ユニット200の下方に配置されている。そして、この加圧ローラ120は、弾性変形した状態で加熱ユニット200(ニップ板220)との間で定着ベルト110を挟むことで、ニップ部Nを形成するようになっている。本実施形態においては、加熱ユニット200および加圧ローラ120は、一方が他方に向けて付勢されることで互いに圧接するように構成されている。
加圧ローラ120は、本体筐体2内に設けられた図示しないモータから駆動力が伝達されて回転駆動するように構成されており、回転駆動することで定着ベルト110(または用紙S)との摩擦力により定着ベルト110を従動回転させるようになっている。これによりトナー像が転写された用紙Sは、加圧ローラ120と加熱された定着ベルト110の間を前後方向に搬送されることでトナー像(トナー)が熱定着される。
加熱ユニット200は、定着ベルト110を介して用紙S上のトナーを加熱するユニットであり、発熱体の一例としてのハロゲンランプ210と、ニップ板220と、反射部材230と、ステイ240とを備えている。
ハロゲンランプ210は、輻射熱を発してニップ板220および定着ベルト110を加熱することで用紙S上のトナーを加熱するヒータであり、定着ベルト110の内部において定着ベルト110およびニップ板220の内面から所定の間隔をあけて配置されている。
ニップ板220は、ハロゲンランプ210からの輻射熱を受ける金属製の板状の部材であり、その下面に筒状の定着ベルト110の内周面が摺接するように、定着ベルト110の内部に配置されている。本実施形態において、ニップ板220は、例えば、後述する鋼製のステイ240より熱伝導率が大きい、アルミニウム板などを加工することで形成されている。
図2および図3(a)に示すように、ニップ板220は、用紙Sの幅方向(以下、単に「幅方向」という。)、つまり、左右方向に長い板状に形成された板状部221と、板状部221の用紙Sの搬送方向(以下、単に「搬送方向」という。)下流側、つまり、後側に形成された屈曲部222とを有している。
板状部221は、その下面が定着ベルト110の内周面に接触し、加圧ローラ120との間で定着ベルト110を挟む部分であり、ハロゲンランプ210からの熱を、定着ベルト110を介して用紙S上のトナーに伝達するようになっている。
屈曲部222は、板状部221の後端から延び、ニップ板220の加圧ローラ120とは反対側(上面)に凹部223を形成するように屈曲した部分である。この屈曲部222は、ニップ部Nよりも搬送方向下流側において、板状部221よりも加圧ローラ120側(下側)に突出している。
具体的に、屈曲部222は、図3(b)に示すように、上側に開口する略U字状に折れ曲がるように屈曲しており、板状部221の後端から下方へ向けて延びる第1屈曲部222Aと、第1屈曲部222Aの下端から後方へ向けて延びる底部222Bと、底部222Bの後端から上方へ向けて延びる第2屈曲部222Cとを有している。
この屈曲部222は、図3(a)に示すように、幅方向に延び、用紙Sの搬送領域Wの全幅にわたって連続的に設けられている。より詳細には、屈曲部222は、板状部221の左端から右端まで延び、搬送領域Wの外側まで設けられている。また、屈曲部222の搬送方向上流側の端部、つまり、第1屈曲部222Aは、幅方向において一直線状に延びて搬送方向に変位していない。
そして、このように屈曲部222が設けられることにより、ニップ板220の上面に、底部222Bの上面を底面223Aとする溝状の凹部223が形成されている。
また、屈曲部222は、凹部223の搬送方向における大きさが、後述する温度検知部材130の下部の大きさと略等しくなるように形成されている。そして、本実施形態において、屈曲部222は、搬送方向における大きさが、幅方向におけるどの位置においても略同じ大きさとなるように形成されている。
図2に示すように、反射部材230は、ハロゲンランプ210からの輻射熱(主に前後方向や上方向に向けて放射された輻射熱)をニップ板220(板状部221の上面)に向けて反射する部材であり、ハロゲンランプ210を覆うように、ハロゲンランプ210から所定の間隔をあけて配置されている。
このような反射部材230によってハロゲンランプ210からの輻射熱をニップ板220に集めることで、ハロゲンランプ210からの輻射熱を効率よく利用することができ、ニップ板220および定着ベルト110を速やかに加熱することができる。
具体的に、反射部材230は、赤外線および遠赤外線の反射率が大きい、例えば、アルミニウム板などを、略U字状に湾曲させて形成されている。より詳しくは、反射部材230は、湾曲形状(断面視略U形状)をなす反射部231と、反射部231のニップ板220側の両端部から前後方向外側にハロゲンランプ210から離れるように延びるフランジ部232とを有している。
ステイ240は、加圧ローラ120とは反対側から前後方向におけるニップ板220の板状部221の両端部を、反射部材230のフランジ部232を介して支持し、ニップ板220に対し加圧ローラ120側から力が作用したときに、その力を受け止める部材である。このステイ240は、比較的剛性が高い、例えば、鋼板などの金属板を、ニップ板220側に開口を有するとともに反射部材230(反射部231)に沿った断面視略U字状に屈曲させることにより形成されている。
温度検知部材130は、例えば、サーモスタットやサーミスタなどの公知のセンサであり、ニップ板220の温度を検知し、その検知結果を、定着装置100(ハロゲンランプ210)を制御するための図示しない制御装置に出力するように構成されている。
この温度検知部材130は、図2および図3(a)に示すように、ニップ板220に対し、用紙Sの搬送領域Wの内側に2つ、外側に1つ設けられている。
そして、各温度検知部材130は、その下部が第1屈曲部222Aと第2屈曲部222Cに挟まれるように凹部223に嵌め合わされている。これにより、温度検知部材130は、搬送方向の上流側および下流側から第1屈曲部222Aと第2屈曲部222Cが当接することで、搬送方向への移動が規制されている。
また、温度検知部材130は、下面が凹部223の底面223A(屈曲部222の底部222B)に接触している。
図2に示すように、カバー部材140は、定着ベルト110の内側に配置され、加熱ユニット200を覆うように形成されている。また、カバー部材140は、各温度検知部材130の上方において、上壁から下方に延びるように形成される当接部141を有している。当接部141は、下端が温度検知部材130の上面に当接しており、温度検知部材130の上方への移動を規制している。これにより、温度検知部材130が凹部223から抜けてしまうのが抑制されている。
以上のように構成された本実施形態の定着装置100によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
温度検知部材130は、ニップ板220の凹部223に嵌め合わされていることにより、搬送方向への移動が規制されているので、温度検知部材130が、ニップ板220自体によってニップ板220に対して位置決めされている。これにより、温度検知部材130がニップ板220とは別部材によってニップ板220に対して位置決めされる場合に比べて、温度検知部材130をニップ板220に対して精度良く位置決めすることができる。
そして、ニップ板220は、金属製であるので、例えば、樹脂製の部材で温度検知部材130を支持する場合に比べて、熱膨張によって温度検知部材130の位置が変化するのを低減することができる。
また、屈曲部222が板状部221よりも加圧ローラ120側へ突出しているので、ニップ部Nを通過した後、ニップ板220に沿って移動する定着ベルト110が、用紙Sから離れるように移動する。具体的には、定着ベルト110と用紙Sは、ニップ部Nを通過した後、屈曲部222の第1屈曲部222Aによって後斜め下方へ向けて移動する。ところが、定着ベルト110は、第1屈曲部222Aを通過した後、屈曲部222の底部222Bに沿って後方へ移動するので、用紙Sに対して急な角度で離れる。これにより、用紙Sを定着ベルト110から良好に剥離することができる。
そして、屈曲部222は、用紙Sの搬送領域Wの全幅にわたって連続的に設けられているので、屈曲部222を、部分的に設ける場合に比べて、用紙Sを定着ベルト110から均一に剥離することができる。
また、屈曲部222の第2屈曲部222Cが、底部222Bよりも上方へ延びているので、定着ベルト110とニップ板220の間にグリスなどの潤滑剤が設けられていても、第2屈曲部222Cが潤滑剤を堰き止め、温度検知部材130が配置されている凹部223内に潤滑剤が進入するのを低減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。なお、以下の説明において、前記実施形態と略同様の構成要素については、同一符号を付し、その説明は省略する。
前記実施形態では、屈曲部222は、搬送方向の大きさが、幅方向におけるどの位置においても略同じ大きさとなるように形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、屈曲部は、温度検知部材130が配置される部分とその他の部分とで、搬送方向における大きさが異なっていてもよい。
具体的に、図4(a)に示すように、屈曲部300は、温度検知部材130が配置される被検知部310(第2部位)と、被検知部310の両側に連続して配置され、被検知部310よりも搬送方向における大きさが小さい側部320(第1部位)とを有している。なお、被検知部310および側部320は、前記実施形態と同様に、板状部221の後端部から延び、略U字状に屈曲している。そして、被検知部310が形成されることにより、ニップ板220の上面には、凹部330が形成されている。
図4(b)に示すように、被検知部310は、前端部が、側部320の前端部と搬送方向において同じ位置に配置され、後端部が、側部320の後端部よりも搬送方向下流側へ突出している。そして、被検知部310は、搬送方向と幅方向の大きさが、被検知部310に形成される凹部330に温度検知部材130が嵌め合わせることが可能な大きさで形成されている。
なお、図4(a)に示すように、3つの温度検知部材130は、それぞれ異なる形状や大きさで形成されているため、各被検知部310を、そこに配置される温度検知部材130の形状に合った形や大きさに形成することにより、定着装置100を組み立てるときに、各温度検知部材130を正確な位置に配置することが可能となっている。
そして、被検知部310が側部320よりも搬送方向下流側へ突出しているので、図4(b)に示すように、側部320の搬送方向下流側の端縁である第2屈曲部321は、被検知部310の搬送方向下流側の端縁である第2屈曲部311よりも搬送方向上流側に設けられ、被検知部310に形成される凹部330の底面331よりも上側(加圧ローラ120とは反対側)へ突出している。
以上のように屈曲部300が形成されることにより、温度検知部材130は、被検知部310に形成される凹部330に嵌め合わされることで、前記実施形態と同様に搬送方向における移動が規制されるとともに、被検知部310の両側に設けられている側部320の第2屈曲部321に挟まれて、幅方向への移動も規制される。これにより、ニップ板220により、温度検知部材130の搬送方向の位置決めに加えて、幅方向の位置決めもできるので、温度検知部材130のニップ板220に対する位置精度がさらに向上する。
また、被検知部310は、図5(a),(b)に示すように、側部320から搬送方向下流側へ突出した部分の幅方向両端部に、上側へ突出する規制壁312を有していてもよい。
規制壁312は、被検知部310の側部320から搬送方向下流側へ突出した部分の幅方向両端部において、凹部330の底面331から上側へ向けて延びるとともに、側部320の第2屈曲部321と被検知部310の第2屈曲部311とを繋ぐように形成されている。
このように規制壁312を設けることにより、定着ベルト110とニップ板220の間に設けられた潤滑剤を、この規制壁312で堰き止めて、側部320から突出する被検知部310の内側に入り込むのを低減することができる。
また、この規制壁312は、温度検知部材130を幅方向から挟むので、規制壁312によっても温度検知部材130の幅方向への移動を規制することができ、より温度検知部材130の位置精度を向上させることができる。
そして、前記実施形態では、屈曲部222は、上側に開口する略U字状に折れ曲がるように屈曲していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、屈曲部は、温度検知部材130に対して少なくとも搬送方向上流側および下流側から当接し、搬送方向への移動を規制することが可能な形状であれば、他の形状であってもよい。
前記実施形態では、発熱体としてハロゲンランプ210を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、カーボンヒータなどであってもよい。
前記実施形態では、回転体として加圧ローラ120を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ベルト状の加圧部材などであってもよい。
前記実施形態では、記録シートとして、普通紙やはがきなどの用紙Sを例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、OHPシートなどであってもよい。
1 レーザプリンタ
100 定着装置
110 定着ベルト
120 加圧ローラ
130 温度検知部材
210 ハロゲンランプ
220 ニップ板
221 板状部
222 屈曲部
223 凹部
300 屈曲部
310 被検知部
312 規制壁
320 側部
330 凹部
331 底面
S 用紙
W 搬送領域

Claims (4)

  1. 記録シートに転写された現像剤像を熱定着するように構成される定着装置であって、
    筒状の定着ベルトと、
    前記定着ベルトの内側に配置された発熱体と、
    前記定着ベルトの内面が摺接するように配置された金属製のニップ板と、
    前記ニップ板との間で前記定着ベルトを挟む回転体と、
    前記ニップ板の温度を検知するように構成される温度検知部材と、を備え、
    前記ニップ板は、
    前記回転体との間で前記定着ベルトを挟む板状部と、
    前記板状部の記録シートの搬送方向下流側に形成され、前記回転体とは反対側に凹部を形成するように屈曲し、前記板状部よりも前記回転体側に突出する屈曲部と、を有し、
    前記温度検知部材は、前記凹部に嵌め合わされることで前記搬送方向への移動が規制されていることを特徴とする定着装置。
  2. 前記屈曲部は、記録シートの搬送領域の全幅にわたって連続的に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記屈曲部は、前記温度検知部材よりも前記搬送方向における大きさが小さい第1部位と、前記第1部位よりも前記搬送方向下流側へ突出し、前記温度検知部材が配置される第2部位とを有し、
    前記第1部位の前記搬送方向下流側の端縁は、前記第2部位に形成される前記凹部の底面よりも前記回転体とは反対側へ突出しており、
    前記温度検知部材は、前記第2部位の両側に設けられている前記端縁に挟まれていることを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記第2部位は、前記第1部位から前記搬送方向下流側へ突出した部分の両端部に、前記回転体とは反対側へ突出する規制壁を有していることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
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