JP6349667B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シートに転写された現像剤像を熱定着する定着装置に関する。
従来、発熱体を有する加熱ユニットと、加熱ユニットとの間で用紙を挟み込んで搬送する加圧ローラと、加熱ユニットを加圧ローラに対して近接・離間する方向に移動可能に支持するフレームと、加熱ユニットを加圧ローラに向けて付勢する付勢機構とを備えた定着装置が知られている(特許文献1参照)。具体的に、この技術では、フレームは、加圧ローラの軸方向両側に配置される一対の側壁を有し、各側壁は、加圧ローラの端部を軸受を介して回転可能に支持する第1壁部と、第1壁部から加熱ユニット側に突出し、加熱ユニットを用紙搬送方向で挟み込んで支持する一対の第2壁部とを有するU字形状に形成されている。そして、加熱ユニットは、その両端部がそれぞれ一対の第2壁部で挟まれることで用紙搬送方向への位置決めがなされている。
特開2011−137933号公報
しかしながら、従来技術では、例えば軸方向片側にある一対の第2壁部が熱変形することなどによって軸方向片側にある一対の第2壁部間のクリアランスが大きくなると、加熱ユニットの一端部の位置が用紙搬送方向にずれるおそれがあった。そして、このような問題が生じると、用紙搬送方向において加熱ユニットが加圧ローラの軸線に対して傾いてしまい、加熱ユニットと加圧ローラとの間で搬送する用紙に皺が発生するおそれがあった。
そこで、本発明は、加熱ユニットが加圧ローラ(回転体)の軸線に対して傾くのを抑えることを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る定着装置は、発熱体を有する加熱ユニットと、前記加熱ユニットに対向する回転体と、前記加熱ユニットを前記回転体に向けて付勢する付勢機構と、前記回転体の両端部を回転可能に支持する一対の軸受と、前記加熱ユニットを移動可能に支持するとともに、前記軸受を支持する一対の側壁を有するフレームと、を備える。
前記一対の側壁は、それぞれ、前記軸受を支持する第1壁部と、当該第1壁部から前記加熱ユニット側に突出し、前記加熱ユニットを挟み込んで移動可能に支持する一対の第2壁部とを有するとともに、U字形状に構成される。
前記加熱ユニットは、当該加熱ユニット側から前記軸受に向けて延び、当該軸受に係合する位置決め部材を有する。
前記加熱ユニットは、前記位置決め部材が前記軸受に係合することで、前記軸受に対して位置決めされている。
この構成によれば、例えば熱変形などにより一対の第2壁部間のクリアランスが大きくなった場合であっても、加熱ユニットが軸受に対して位置決めされているので、加熱ユニットが回転体の軸線に対して傾くのを抑えることができる。
また、前記した構成において、前記付勢機構が、前記加熱ユニットから前記回転体に向かう力成分と、前記加熱ユニットから前記一対の第2壁部のうち一方の第2壁部に向かう力成分とを含む付勢力を発生するように構成される場合には、前記一方の第2壁部と前記加熱ユニットとの間隔が、他方の第2壁部と前記加熱ユニットとの間隔よりも小さくなるように構成することができる。
これによれば、加熱ユニットとの間隔が小さい一方の第2壁部で付勢機構からの付勢力を受けるので、付勢力により加熱ユニットが軸受を中心に傾くのを抑えることができる。
また、前記した構成において、前記一対の第2壁部のうちの一方の第2壁部が、前記回転体からの力を前記加熱ユニットを介して受けるように構成される場合には、前記一方の第2壁部と前記加熱ユニットとの間隔が、他方の第2壁部と前記加熱ユニットとの間隔よりも小さくなるように構成することができる。
これによれば、加熱ユニットとの間隔が小さい一方の第2壁部で回転体からの力を受けるので、回転体からの力により加熱ユニットが軸受を中心に傾くのを抑えることができる。
また、前記した構成において、前記位置決め部材は、基部と、当該基部から前記軸受に向けて延び、前記一対の第2壁部が対向する方向において、前記軸受を挟み込む一対のアーム部と、を有する構成とすることができる。
また、前記した構成において、前記位置決め部材は、前記軸受に対して前記基部の反対側に配置され、前記一対のアーム部を連結する連結部を有する構成とすることができる。
本発明によれば、加熱ユニットが回転体の軸線に対して傾くのを抑えることができる。
本発明の一実施形態に係る定着装置を備えるレーザプリンタの概略構成を示す図である。 定着装置を左右方向に直交する面で切った断面図である。 定着装置の軸受付近の構造を前後方向に直交する面で切った断面図である。 定着装置の側面図である。 支持部材をフレームから取り外した状態を示す斜視図である。 支持部材と各第2壁部との間隔を示す断面図である。 位置決め部材とフレームの軸受付近の構造の変形例を示す斜視図である。
次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下の説明では、まず、本発明の実施形態に係る定着装置100を備えたレーザプリンタ1の概略構成について説明した後、定着装置100の詳細な構成について説明する。
<レーザプリンタの概略構成>
図1に示すように、レーザプリンタ1は、本体筐体2内に、用紙Pを供給する給紙部3と、露光装置4と、用紙P上にトナー像を転写するプロセスカートリッジ5と、用紙P上のトナー像を熱定着する定着装置100とを主に備えている。
なお、以下の説明において、方向は、レーザプリンタ1を使用するユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1における右側を「前」、左側を「後」とし、手前側を「左」、奥側を「右」とする。また、図1における上下方向を「上下」とする。
給紙部3は、本体筐体2内の下部に設けられ、用紙Pを収容する給紙トレイ31と、用紙Pの前側を持ち上げる用紙押圧板32と、給紙ローラ33と、給紙パット34と、紙粉取りローラ35,36と、レジストローラ37とを主に備えている。給紙トレイ31内の用紙Pは、用紙押圧板32によって給紙ローラ33に寄せられ、給紙ローラ33と給紙パット34によって1枚ずつ分離され、紙粉取りローラ35,36およびレジストローラ37を通ってプロセスカートリッジ5に向けて搬送される。
露光装置4は、本体筐体2内の上部に配置され、レーザ発光部(図示せず)と、回転駆動するポリゴンミラー41と、レンズ42,43と、反射鏡44,45,46とを主に備えている。露光装置4では、レーザ発光部から出射される画像データに基づくレーザ光(鎖線参照)が、ポリゴンミラー41、レンズ42、反射鏡44,45、レンズ43、反射鏡46の順に反射または通過して、感光体ドラム61の表面で高速走査される。
プロセスカートリッジ5は、露光装置4の下方に配置され、本体筐体2に設けられたフロントカバー21を開いたときにできる開口から本体筐体2に対して着脱可能に装着される構成となっている。このプロセスカートリッジ5は、ドラムユニット6と、現像ユニット7とから構成されている。
ドラムユニット6は、感光体ドラム61と、帯電器62と、転写ローラ63とを主に備えている。また、現像ユニット7は、ドラムユニット6に対して着脱可能に装着される構成となっており、現像ローラ71と、供給ローラ72と、層厚規制ブレード73と、トナー(現像剤)を収容するトナー収容部74とを主に備えている。
プロセスカートリッジ5では、感光体ドラム61の表面が、帯電器62により一様に帯電された後、露光装置4からのレーザ光の高速走査によって露光されることで、感光体ドラム61上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、トナー収容部74内のトナーは、供給ローラ72を介して現像ローラ71に供給され、現像ローラ71と層厚規制ブレード73の間に進入して一定厚さの薄層として現像ローラ71上に担持される。
現像ローラ71上に担持されたトナーは、現像ローラ71から感光体ドラム61上に形成された静電潜像に供給される。これにより、静電潜像が可視像化され、感光体ドラム61上にトナー像が形成される。その後、感光体ドラム61と転写ローラ63の間を用紙Pが搬送されることで感光体ドラム61上のトナー像が用紙P上に転写される。
定着装置100は、プロセスカートリッジ5の後方に設けられている。用紙P上に転写されたトナー像は、定着装置100を通過することで用紙P上に熱定着される。トナー像が熱定着された用紙Pは、搬送ローラ23,24によって排紙トレイ22上に排出される。
<定着装置の詳細構成>
図2および図3に示すように、定着装置100は、加熱ユニット101と、回転体の一例としての加圧ローラ150と、フレーム200とを備えている。なお、定着装置100の左右両側の構造は、略左右対称となっているため、図3等においては、左側の構造のみを図示する。
加熱ユニット101は、定着ベルト110と、発熱体の一例としてのハロゲンランプ120と、ニップ板130と、反射板140と、ステイ160と、支持部材300と、位置決め部材310とを備えている。
図2に示すように、定着ベルト110は、耐熱性と可撓性を有する無端状のベルトであり、ステンレス鋼等の金属からなる金属素管と、その金属素管を被覆するフッ素樹脂層とを有する。定着ベルト110は、ニップ板130に摺動する内周面111と、加圧ローラ150に摺動する外周面112とを有している。
なお、定着ベルト110は、金属素管と、フッ素樹脂層との間にゴム層を有していてもよい。
ハロゲンランプ120は、輻射熱を発する発熱体であり、定着ベルト110の内側において定着ベルト110およびニップ板130の内面から所定の間隔をあけて配置されている。ハロゲンランプ120は、ニップ板130を介して定着ベルト110を間接的に加熱している。
ニップ板130は、左右方向に延びる長尺状の部材であり、略平板状に形成され、筒状の定着ベルト110の内周面111に摺接するように配置されている。そして、このニップ板130は、ハロゲンランプ120から受けた輻射熱を定着ベルト110を介して用紙P上のトナーに伝達する。
このニップ板130は、後述するスチール製のステイ160より熱伝導率が大きい、例えば、アルミニウム板などの金属板などで構成されている。なお、ニップ板130の定着ベルト110の内周面111と接触する面は、金属酸化膜やフッ素樹脂層で被覆されていてもよい。
反射板140は、ハロゲンランプ120からの輻射熱をニップ板130に向けて反射する部材である。反射板140は、定着ベルト110の内側、より具体的には、ハロゲンランプ120と後述するステイ160の間においてハロゲンランプ120を取り囲むように、ハロゲンランプ120から所定の間隔をあけて配置されている。
このような反射板140によってハロゲンランプ120からの輻射熱をニップ板130に集めることで、ハロゲンランプ120からの輻射熱を効率よく利用することができ、ニップ板130および定着ベルト110を速やかに加熱することができる。
反射板140は、赤外線および遠赤外線の反射率が大きい、例えば、アルミニウム板などを断面視略U形状に湾曲させて形成されている。より詳しくは、反射板140は、断面視略U形状をなす反射部141と、反射部141の両端部から前後方向外側に向けて延びるフランジ部142とを主に有している。なお、熱反射率を高めるため、反射板140は、鏡面仕上げを施したアルミニウム板などを用いて形成してもよい。
ステイ160は、前後方向におけるニップ板130の両端部を反射板140のフランジ部142を介して支持することでニップ板130の剛性を確保する部材であり、ニップ板130を挟んでニップNPの反対側に配置されている。ステイ160は、反射板140(反射部141)の外面形状に沿った断面視略U形状を有して反射板140を覆うように配置されている。このようなステイ160は、比較的剛性が大きい、例えば、鋼板などを断面視略U字状に折り曲げることで形成されている。
ステイ160は、前後方向に対向して配置される一対の第1フレーム161と、各第1フレーム161の上端に一体に繋がる第2フレーム162とを有している。そして、ステイ160の左右方向両側には、ステイ160を支持するための支持部材300と、支持部材300に固定される位置決め部材310とが1つずつ設けられている(図3参照)。なお、支持部材300等の構造は、後で詳述する。
ここで、本実施形態においては、ニップ板130および反射板140は、ステイ160と係合することでステイ160を介して支持部材300に支持され、ハロゲンランプ120は、支持部材300に直接支持されることとする。なお、ニップ板130および反射板140は、支持部材300に直接支持されていてもよい。また、ハロゲンランプ120は、例えば支持部材300にハロゲンランプ120の両端部を貫通させるための孔を設けた場合には、当該孔を通して本体筐体2に支持されていてもよい。
加圧ローラ150は、弾性変形可能な部材であり、定着ベルト110の外周面112に対して上下方向において対向するように、ニップ板130の下方に配置されている。加圧ローラ150は、左右方向に沿った軸線を中心に回転可能であり、弾性変形した状態でニップ板130との間で定着ベルト110を挟むことで、定着ベルト110との間でニップNPを規定するように構成されている。
加圧ローラ150は、金属製のシャフト151と、シャフト151の外周を覆うゴム層152とを有している。シャフト151は、ゴム層152内に配置される部分151Aよりもゴム層152外に配置される左右の各端部151Bの直径が小さくなるように形成されている(図3参照)。そして、シャフト151の各端部151Bは、左右一対の円筒状の軸受400によって回転可能に支持されている。
この加圧ローラ150は、本体筐体2内に設けられた図示しないモータから駆動力が伝達されて回転駆動するように構成されており、回転駆動することで定着ベルト110(または用紙P)との摩擦力により定着ベルト110を従動回転させるようになっている。これにより、トナー像が転写された用紙Pは、加圧ローラ150と加熱された定着ベルト110の間を搬送されることでトナー像が熱定着されるようになっている。
図3に示すように、フレーム200は、樹脂製のフレームであり、左右方向に延びる下壁210と、下壁210の左右の両端部から上方に向けて延びる左右一対の側壁220とを有している。図4に示すように、一対の側壁220は、それぞれ、左右方向から見てU字形状に構成されており、主に、下側に配置される第1壁部221と、第1壁部221の前後の両端部から上方(加熱ユニット101側)に向けて延びる前後一対の第2壁部222とを有している。
第1壁部221は、前後方向に長い略矩形に形成されており、その上部中央に、シャフト151の軸受400を保持するための凹部221Aおよび軸受支持部223を有している。軸受支持部223は、図3および図4に示すように、断面視円弧状の凹部221Aの周縁から左右方向外側に突出する断面視円弧状の周面支持部223Aと、周面支持部223Aの左右方向外側の端部からシャフト151に向けて延びる断面視U字状の端面支持部223Bとを有している。凹部221Aおよび周面支持部223Aは、軸受400の外周面に合致する周面を有しており、当該周面によって軸受400を支持している。
端面支持部223Bは、軸受400の端面に接触して、軸受400の左右方向外側への移動を規制している。そして、軸受400は、接着剤による接着や溶着やネジによる締結等によって、軸受支持部223に固定されている。
図5に示すように、周面支持部223Aには、後述する位置決め部材310の各アーム部312を軸受400に係合させるための一対の溝223Cが形成されている。各溝223Cは、前後方向に貫通し、かつ、上方に開口するように形成されており、その底面が、周面支持部223Aで支持された軸受400の中心軸よりも下方に配置されている。これにより、位置決め部材310の各アーム部312の先端を軸受400の中心軸よりも下方まで移動させることができ、各アーム部312の間で軸受400を挟み込むことが可能となっている。
各第2壁部222は、加熱ユニット101の支持部材300を前後方向で挟み込んで移動可能に支持する壁であり、その前後方向内側の面には、前後方向内側に向けて突出するガイドリブ222Aがそれぞれ上下方向に延びるように形成されている。
支持部材300は、その前後面に各ガイドリブ222Aが入り込むガイド溝301を1つずつ有している。各ガイド溝301は、上下方向に貫通し、かつ、前後方向外側に開口するように形成されている。
位置決め部材310は、前後方向に延びる基部311と、当該基部311の前後方向両端部から下方(軸受400側)に延びる一対のアーム部312とを有している。基部311は、支持部材300の上面に配置されており、その両端部が支持部材300の前後面から前後方向外側に突出している。
一対のアーム部312は、支持部材300の下面よりも下方に延びるように形成されており、各先端部が前述した軸受支持部223の各溝223Cに入り込んで、軸受400を前後方向(一対の第2壁部222が対向する方向)で挟み込むように構成されている。そして、位置決め部材310は、接着剤による接着や溶着やネジによる締結等によって支持部材300に固定されている。
以上のように構成された加熱ユニット101は、位置決め部材310の各アーム部312が軸受400に係合することで、軸受400に対して前後方向に位置決めされている。
また、図4に示すように、各第2壁部222の上面には、加熱ユニット101を加圧ローラ150に向けて付勢する付勢機構500が設けられている。なお、図3においては、便宜上、付勢機構500の図示を省略している。また、付勢機構500は、一対の側壁220のそれぞれに設けられている。
付勢機構500は、後側の第2壁部222の上面に設けられる軸支部510と、軸支部510によって揺動可能に支持される揺動アーム520と、前側の第2壁部222の上面に設けられ、揺動アーム520の前端部を下方に向けて付勢する引張バネ530とを備えている。揺動アーム520は、後側の第2壁部222から前側に向けて延びるように形成されており、その前後方向における略中央部には、下方に突出して位置決め部材310を下方に向けて押圧する押圧部521が設けられている。
このように付勢機構500が構成されることで、付勢機構500から加熱ユニット101に対して加えられる付勢力は、加熱ユニット101から加圧ローラ150に向かう力成分(下方向の力成分)と、加熱ユニット101から後側(用紙Pの搬送方向下流側)の第2壁部222に向かう力成分(後方向への力成分)とを含んでいる。また、本実施形態では、加圧ローラ150が図示反時計回りに回転するように構成されることで、加圧ローラ150からの力によって加熱ユニット101が後方に押されるようになっている。つまり、後側の第2壁部222に対して、加圧ローラ150からの力が加熱ユニット101を介して伝わるように構成されている。
このように加熱ユニット101に対して付勢機構500および加圧ローラ150から後方に向かう力が働いた場合には、軸受400と係合する位置決め部材310を含んで構成される加熱ユニット101が軸受400を中心に後方に傾くおそれがある。これに対し、本実施形態では、図6に示すように、加熱ユニット101に対して付勢機構500および加圧ローラ150から力が加わっていない状態において、後側の第2壁部222と加熱ユニット101(詳しくは、支持部材300)との間隔G1が、前側の第2壁部222と加熱ユニット101との間隔G2よりも小さくなっている。これにより、加熱ユニット101との間隔が小さい後側の第2壁部222で付勢機構500および加圧ローラ150からの付勢力を受けるので、付勢力により加熱ユニット101が軸受400を中心に傾くのを抑えることが可能となっている。
以上、本実施形態によれば、前述した効果に加え、以下のような効果を得ることができる。
位置決め部材310が軸受400に係合することで加熱ユニット101が軸受400に対して位置決めされるので、例えば熱変形などにより一対の第2壁部222間のクリアランスが大きくなった場合であっても、加熱ユニット101が加圧ローラ150の軸線に対して傾くのを抑えることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。以下の説明においては、前記実施形態と略同様の構造となる部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。
位置決め部材の構造は、前記実施形態のような構造に限定されず、適宜変更可能である。例えば、図7に示すように、位置決め部材320は、支持部材300の上面に沿って設けられる第1板状部321と、第1板状部321の左右方向外側の端部から下方(詳しくは、支持部材300の下面よりも下方)に延びる第2板状部322と、第2板状部322に形成される上下方向に長い長孔322Aとを有する構成であってもよい。
この構造では、長孔322Aに軸受400が入り込むようになっており、これにより、第2板状部322のうち長孔322Aの前側部分と後側部分とで軸受400が前後方向に挟み込まれて、位置決め部材320、ひいては加熱ユニット101が軸受400に対して位置決めされる。ここで、第1板状部321と第2板状部322のうち長孔322Aよりも上側の部分が基部に相当し、第2板状部322のうち長孔322Aの前側部分および後側部分が一対のアーム部に相当し、第2板状部322のうち長孔322Aの下側部分が連結部に相当する。なお、この構造では、前記実施形態のような軸受支持部223を設けずに、前述したフレーム200の凹部221Aに軸受400を固定すればよい。
付勢機構の構造は、前記実施形態に限定されず、適宜変更可能である。例えば、付勢機構は、前記実施形態における引張バネ530に代えて、トーションバネなどの他の付勢部材を有する構造であってもよい。
前記実施形態では、定着ベルト110やニップ板130やハロゲンランプ120を有する加熱ユニット101を例示したが、本発明はこれに限定されず、加熱ユニットは、例えば加熱ローラと、加熱ローラ内に設けられるハロゲンランプとを有する構造であってもよい。また、加熱ユニットは、定着ベルトと、定着ベルト内に配置される発熱体と、定着ベルト内に配置され、加圧ローラとの間で定着ベルトを挟むニップ部材と、発熱体とニップ部材との間に設けられる断熱部材とを備え、発熱体で定着ベルトを直接加熱するような構造であってもよい。
前記実施形態では、発熱体としてハロゲンランプ120を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えばカーボンヒータやセラミックヒータなどであってもよい。
100 定着装置
101 加熱ユニット
200 フレーム
221 第1壁部
222 第2壁部
310 位置決め部材
400 軸受
500 付勢機構

Claims (7)

  1. 発熱体を有する加熱ユニットと、
    前記加熱ユニットに対向する回転体と、
    前記加熱ユニットを前記回転体に向けて付勢する付勢機構と、
    前記回転体の両端部を回転可能に支持する一対の軸受と、
    前記加熱ユニットを移動可能に支持するとともに、前記軸受を支持する一対の側壁を有するフレームと、を備え、
    前記一対の側壁は、それぞれ、前記軸受を支持する第1壁部と、当該第1壁部から前記加熱ユニット側に突出し、前記加熱ユニットと前記回転体が対向する方向において前記加熱ユニットが移動可能となるように、前記加熱ユニットを挟み込んで支持する一対の第2壁部とを有するとともに、U字形状に構成され、
    前記加熱ユニットは、当該加熱ユニット側から前記軸受に向けて延び、当該軸受に係合する位置決め部材を有し、
    前記位置決め部材は、前記フレームとは別部材であり、前記加熱ユニットに固定され、
    前記加熱ユニットは、前記位置決め部材が前記軸受に係合することで、前記軸受に対して位置決めされていることを特徴とする定着装置。
  2. 前記位置決め部材は、前記加熱ユニットと前記回転体との間で規定されたニップに対して、前記フレームの前記側壁を挟んだ反対側に位置することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記第1壁部は、前記軸受を支持する凹部と、前記第1壁部から前記ニップとは反対側に突出して前記軸受を支持する軸受支持部と、を有し、
    前記位置決め部材は、前記軸受支持部に形成された溝に入り込んで、前記軸受に係合することを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記付勢機構は、前記加熱ユニットから前記回転体に向かう力成分と、前記加熱ユニットから前記一対の第2壁部のうち一方の第2壁部に向かう力成分とを含む付勢力を発生するように構成され、
    前記一方の第2壁部と前記加熱ユニットとの間隔は、他方の第2壁部と前記加熱ユニットとの間隔よりも小さいことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記一対の第2壁部のうちの一方の第2壁部は、前記回転体からの力を前記加熱ユニットを介して受けるように構成され、
    前記一方の第2壁部と前記加熱ユニットとの間隔は、他方の第2壁部と前記加熱ユニットとの間隔よりも小さいことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 前記位置決め部材は、基部と、当該基部から前記軸受に向けて延び、前記一対の第2壁部が対向する方向において、前記軸受を挟み込む一対のアーム部と、を有することを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の定着装置。
  7. 前記位置決め部材は、前記軸受に対して前記基部の反対側に配置され、前記一対のアーム部を連結する連結部を有することを特徴とする請求項に記載の定着装置。
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