JP5061568B2 - ボールねじ装置 - Google Patents

ボールねじ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5061568B2
JP5061568B2 JP2006275531A JP2006275531A JP5061568B2 JP 5061568 B2 JP5061568 B2 JP 5061568B2 JP 2006275531 A JP2006275531 A JP 2006275531A JP 2006275531 A JP2006275531 A JP 2006275531A JP 5061568 B2 JP5061568 B2 JP 5061568B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shaft
peripheral surface
outer peripheral
raceway groove
diameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006275531A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008095744A (ja
Inventor
一成 宮崎
雅弘 信朝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2006275531A priority Critical patent/JP5061568B2/ja
Publication of JP2008095744A publication Critical patent/JP2008095744A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5061568B2 publication Critical patent/JP5061568B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Transmission Devices (AREA)

Description

本発明は、工作機械や産業機械、半導体製造装置、電動射出成形機、電動プレス成形機等の機械装置の移動台の位置決め用等の直線移動機構の駆動や動力伝達用に用いられるボールねじ装置に関する。
ボールねじ装置に用いられるねじ軸は、一般に仕上代を残して切削加工や転造等で軸軌道溝を形成し、その軸素材の軸軌道溝を研削や切削により仕上げて形成されている。
また、工作機械では切削加工や研削加工を行うときに、電動射出成形機では射出時や型締め時にナットに大きな軸方向荷重が加わるので、この反力を受けるためにねじ軸の端部に支持部を設け、その支持部には、一般にアンギュラ玉軸受やテーパころ軸受等の支持軸受が配置されている。
このような耐荷重性を要求されるボールねじ装置においては、ナットの循環路を増加させる、またはボール径を大きくする等により比較的容易に耐荷重性を高めることができるが、支持軸受は適用する機械装置のスペースの関係上、軸方向長さの制約が大きく支持軸受の列数を増加させることが困難であるので、一般に大径の支持軸受が用いられ、軸方向荷重を支える内輪の側面の外径がボールねじ装置の軸軌道溝の外径より大きくなる場合があり、内輪の側面との接触面積を増加させるために軸軌道溝と支持部との間に外径の大きい軸フランジを設けることが行われている。
この場合に、ねじ軸に軸フランジを切削加工により一体で加工すると、軸フランジの仕上代を加えた丸棒から削り出すことが必要になり、加工時間や軸素材の無駄が生じ、ねじ軸の製造コストが増大するという問題が生ずる。
このため、従来のボールねじ装置は、ねじ軸の外周面に螺旋状に形成した軸軌道溝と、ナットの内周面に形成した軸軌道溝に対向するナット軌道溝とを複数のボールを介して螺合させて構成し、ねじ軸の軸端部に支持軸受の支持部やその軸フランジを形成する場合に、転造で軸軌道溝を形成した軸素材と、支持部や軸フランジを形成するための丸棒との接合面の間に、軸素材および丸棒より融点の低いインサート材を挟み、加熱温度、加圧力、保持時間および不活性雰囲気を管理しながら接合し、大径の軸フランジ等を有するねじ軸の生産性を向上させている。
特開平8−285030号公報(主に、第2頁段落0003および第3頁段落0007−0010、第1図、表1)
しかしながら、上述した従来の技術においては、軸素材および丸棒の間にこれらより融点の低いインサート材を挟み、加熱温度、加圧力、保持時間および不活性雰囲気を管理しながら軸素材と丸棒とを接合しているため、加熱時間等の接合条件を適切に管理しなければ所定の接合強度を得ることができず、接合強度にバラツキが生じやすく、ボールねじ装置の運転中にねじ軸が接合部から破損する虞があるという問題がある。
このことは、ボールねじ装置の本質的な機能である軸方向位置の保持機能を損なうことであり、接合部の信頼性の確保が重要な課題になる。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、円環状の軸フランジを設けたねじ軸の生産性を向上させると共に、その強度に対する信頼性を向上させる手段を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、外周面に形成された螺旋状の軸軌道溝と、前記軸軌道溝の端部に形成された支持軸受の内輪を嵌合させる支持部とを有するねじ軸と、内周面に前記軸軌道溝に対向するナット軌道溝が形成されたナットと、前記軸軌道溝とナット軌道溝とを螺合させる複数のボールとを備えたボールねじ装置において、前記支持部の外周面の直径を前記ねじ軸の外周面の直径と同等以上として、前記軸軌道溝と前記支持部との間に嵌合溝を設けると共に、前記支持部の直径より大きい外径を有する円環部材を、直径方向に2つ割にした分割片を設けると共に、前記分割片の外周面に嵌合する内周面を有するリングを設け、前記分割片を、それぞれ前記嵌合溝に嵌合させて、前記ねじ軸に固定し、前記リングの外周面を、接触式シールの摺接面としたことを特徴とする。
これにより、本発明は、ねじ軸とは別に形成した分割片をねじ軸の嵌合溝に嵌合させて環状部材を形成することが可能になり、ねじ軸の軸強度を安定させてその強度に対する信頼性を向上させることができると共に、ねじ軸の半径方向の削り量を低減してその生産性を向上させることができるという効果が得られる。
以下に、図面を参照して本発明によるボールねじ装置の実施例について説明する。
図1は実施例1のボールねじ装置を示す説明図、図2は実施例1のねじ軸の側面を示す説明図、図3は図1のA−A断面線に沿った軸フランジの断面を示す説明図である。
図1において、1はボールねじ装置である。
2はボールねじ装置1のねじ軸であり、合金鋼等の鋼材で製作された段付軸状部材であって、その外周面には略半円弧状断面形状の軸軌道溝3が所定のリードで螺旋状に形成されている。
5は支持部であり、ねじ軸2に形成された軸軌道溝3の軸方向の外側の端部に形成されたアンギュラ玉軸受やテーパころ軸受等の軸方向荷重と半径方向荷重とを同時に支持することが可能な支持軸受6の内輪6aの内周面が嵌合する円柱状の部位であって、軸軌道溝3が形成された部位のねじ軸2の外周面の直径と同等の直径を有する外周面を有しており、その軸軌道溝3と反対側の端部にはロックナット23を螺合させる取付ねじ部5aが形成されている。
本実施例の支持軸受6は、背面組合せにした2個のアンギュラ玉軸受により形成されている。
7は取付部であり、支持部5に取付けられた支持軸受6により回転支持されたねじ軸2を回転させるための図示しないモータ等の駆動装置を取付けるために、ねじ軸2の支持部7の取付ねじ部5aの軸方向の外側に同軸に設けられた円柱状の部位である。
9は嵌合溝であり、図2に示すように、支持部5の外周面の軸軌道溝3側に形成された矩形断面形状を有する円周溝であって、その円柱状の底部9aの直径は支持部5の外周面の直径より小さい直径に形成されている。
11はボールねじ装置1の転動体としてのボールであり、合金鋼等の鋼材で製作された球体である。
12はボールねじ装置1のナットであり、合金鋼等の鋼材で製作された円筒状部材であって、その内周面には軸軌道溝3と対向する略半円弧状断面形状のナット軌道溝13が軸軌道溝3と同じリードで形成されている。
14はナットフランジ部であり、ナット12の外周部の一方の端部に設けられ、ナットフランジ部14に設けられた図示しないボルト穴より図示しない機械装置の移動台に取付ボルト等で固定される。
15はリターンチューブであり、鋼材や樹脂材料等で製作され、ボール11が通過できる内径を有する略U字形に曲折した管であって、ナット12に設けられたナット軌道溝13に達する穴にその端部が嵌合してナット軌道溝13を連通する機能を有しており、チューブ固定具16によりナット12の外周面の一部を軸方向と平行に切欠いた平面12aに固定される。
上記のねじ軸2の軸軌道溝3とこれに対向するナット12のナット軌道溝13とによりボール11が転動する負荷路が形成され、その両端部はリターンチューブ15により連通されて循環路が形成される。
本実施例のリターンチューブ15は、ナット12の軸方向に2箇所設けられており、これにより本実施例の循環路は2列に形成されている。
これら循環路には、それぞれ複数のボール11と所定の量の潤滑剤、例えばグリースが封入され、軸軌道溝3とナット軌道溝13とがボール11を介して螺合し、ねじ軸2の回転に伴ってボール11が循環路を循環し、負荷路を転動するボール11が潤滑剤により潤滑されながらナット12に加えられた荷重を往復動自在に支持してナット12がねじ軸2の軸方向に沿った直線往復移動可能に支持され、ねじ軸2の回転運動がナット12の直線運動に変換される。
17は環状部材としての軸フランジであり、図3に示すように、合金鋼等の鋼材で、支持部5の外周面の直径より大きく、かつ支持軸受6の内輪の外径以上の外径と、嵌合溝9の底部9aの外周面に嵌合する内径とを有する比較的厚いドーナツ板状に形成され、直径方向に2つ割にした円弧状の分割片としてのフランジ片17a、17bにより構成されている。
この場合に、軸フランジ17の内径は、嵌合溝9の底部9aの外周面の直径に、中間ばめまたは締まりばめとなる所定の嵌め合い代を設定して形成される。
軸フランジ17の一方のフランジ片、例えばフランジ片17aにはそれぞれの分割面18の鉛直方向に形成されたボルト19が挿通するボルト穴20が設けられ、他方のフランジ片17bにはフランジ片17aのボルト穴20に挿通させたボルト19が螺合するねじ穴21が設けられており、フランジ片17a、17bをそれぞれねじ軸2の嵌合溝9に挿入し、その内周面を嵌合溝9の底部9aの外周面に嵌合させ、底部9aの両側に配置されたボルト19で締結してフランジ片17a、17bを嵌合溝9に嵌合させてねじ軸2に固定される。
これにより、フランジ片17a、17bが、それぞれの分割面18を隙間を介して対向させて円環状に形成され、軸フランジ17が支持部5の軸軌道溝3側に設置され、軸フランジ17に当接させた支持軸受4が取付ねじ部5aに螺合するロックナット23により締結されて固定される。
この場合に、フランジ片17a、17bを締結するボルト19の本数は嵌合溝9の底部9aの両側にそれぞれ少なくとも一本配置されていれば、その合計本数は2本に限らず、3本以上であってもよい。
また、軸フランジ17の取付精度を向上させるときは、軸フランジ17の内周面および嵌合溝9の底部9aの外周面を研削加工により仕上げるようにするとよい。
更に、軸フランジ17のねじ軸2に対する直角度が要求されるときは、フランジ片17a、17bをねじ軸2に固定した後に、その要求される側の軸フランジ17の端面を支持部9の外径を基準にして研削加工等により仕上げるようにするとよい。
更に、ねじ軸2の回転に伴って軸フランジ17がねじ軸2と相対的に回転する虞があるときは、一方のフランジ片17aを半径方向に貫通し、嵌合溝9の底部9aに嵌合する打込みピンを設けるとよい。
更に、フランジ片17a、17bのそれぞれの分割面18の間の隙間により固定後の軸フランジ17に変形が生ずる虞があるときは、隙間と同じ厚さを有するスペーサを分割面18間に挿入するようにするとよい。
このように、本実施例の軸フランジ17は、ねじ軸2とは別に形成したフランジ片17a、17bをねじ軸2の嵌合溝9に嵌合させて固定するので、軸フランジ17の支持部5側の端面を用いて支持軸受6の軸方向荷重を受けることができる他、加熱時間等の接合条件の管理を不要にして所定の軸強度を安定して確保することができ、ねじ軸2運転中の破損を防止してその強度に対する信頼性を向上させることができると共に、ねじ軸2の半径方向の削り量を低減してその生産性を向上させることができる。
また、軸フランジ17を接合により形成する場合には、接合後に軸軌道溝3を研削や切削により仕上げることが必要であり、研削工具や切削工具を軸方向に逃がすことを要するために軸フランジ17の端面まで軸軌道溝3を加工することができず、同じ長さのねじ軸2の場合にストロークが短くなるという問題があるが、本実施例の軸フランジ17は、ねじ軸2の軸軌道溝3の仕上加工後に別に形成したフランジ片17a、17bをねじ軸2の嵌合溝9に嵌合させて軸フランジ17を形成するので、図4に示すように、軸軌道溝3を嵌合溝9の側面まで、つまり、軸フランジ17の軸軌道溝3側の端面まで研削加工もしくは切削加工により嵌合溝9を工具の逃げ溝として機能させて仕上加工を行うことが可能になり、軸軌道溝3の有効ねじ範囲を長くして同じストロークのねじ軸2を形成する場合に、そのねじ軸2の全長の短縮化を図ることができる。
このことは、軸フランジ17を接合により形成し、接合後の軸軌道溝3の仕上加工を省略する場合においても同様である。つまり、接合による場合にはその接合時の軸軌道溝3への熱影響を避けるために軸フランジ17の端面と軸軌道溝3の端との間に間隔を設ける必要があり、同じ長さのねじ軸の場合にストロークが短くなってしまうからである。
以上説明したように、本実施例では、ボールねじ装置のねじ軸の軸端部に形成された支持部に嵌合溝を設け、この嵌合溝に支持部の直径より大きい外径と嵌合溝の底部に嵌合する内径とを有する軸フランジを直径方向に2つ割に分割したフランジ片を嵌合させてねじ軸に固定するようにしたことによって、ねじ軸とは別に形成したフランジ片をねじ軸の嵌合溝に嵌合させて軸フランジを形成することが可能になり、ねじ軸の軸強度を安定させてその強度に対する信頼性を向上させることができると共に、ねじ軸の半径方向の削り量を低減してその生産性を向上させることができる。
また、軸軌道溝を軸フランジの軌道溝側の端面まで研削加工もしくは切削加工により仕上加工を施したことによって、軸軌道溝の有効ねじ範囲を長くして同じストロークのねじ軸を形成する場合のねじ軸の全長の短縮化を図ることができる。
更に、フランジ片の一方に挿通し、他方に螺合する嵌合溝の底部の両側に配置された少なくとも2つのボルトを設けたことによって、分割された2つのフランジ片を容易かつ確実にねじ軸に固定することができる。
なお、本実施例においては、支持部の外周面の外径は軸軌道溝が形成されている部位のねじ軸の外周面の直径と同等であるとして説明したが、支持軸受の内輪の内周面の内径が軸軌道溝が形成されている部位のねじ軸の外周面の直径より大きい場合は、図5に示すように、支持部の外径を内輪の内径に合わせて大きくし、その支持部に嵌合溝を形成するようにすればよい。このようにすれば、内輪の内径が軸軌道溝が形成されている部位のねじ軸の外周面の直径より大きい場合におけるねじ軸の半径方向の削り量を最小限にしてその生産性を向上させることができる。
また、本実施例においては、軸フランジの内径を嵌合溝の底部に嵌合させるとして説明したが、それほど精度を必要としない場合には、軸フランジの内径を嵌合溝の底部の外径より大きくして隙間を設けた状態としてもよい。この場合に軸フランジは単独ではねじ軸に固定されないが、支持軸受を組付け、ロックナットで締め付けることによりねじ軸に固定される。
図6は実施例2のボールねじ装置を示す説明図、図7は図6のB−B断面線に沿った軸フランジの断面を示す説明図である。
なお、上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
図6において、31はリングであり、金属材料で形成された比較的肉厚の薄い円筒状部材であって、その内周面は、ねじ軸2の嵌合溝9に嵌合させたフランジ片17a、17bにより形成される外周面の直径から所定の締め代を減じた直径に形成され、フランジ片17a、17bの外周面に圧入等により嵌合して固定され、フランジ片17a、17bをねじ軸2に固定する機能を有している。
本実施例のフランジ片17a、17bには、図7に示すように、上記実施例1で示したボルト穴20やねじ穴21が形成されていないフランジ片である。
33はハウジングであり、支持軸受6の外輪6bが固定される固定部材であって、その軸フランジ17側にはオイルシール34が取付けられており、そのオイルシール34のリップ部は、フランジ片17a、17bの外周面に嵌合するリング31の外周面に摺接している。
このように、本実施例のフランジ片17a、17bは、その外周面に嵌合するリング31によりねじ軸2の嵌合溝9に固定されているので、フランジ片17a、17bのそれぞれの分割面18付近が半径方向の外側に広がって、軸フランジ17の外周面がレモン形に変形することを防止することができると共に、分割面18間の隙間により形成される円周方向の不連続部を覆って軸フランジ17の外周面を滑らかな円筒面とすることができ、オイルシール34のリップ部の損傷を防止しながらリップ部をリング31の外周面に摺接させることが可能になる。
この場合に、リング31の外周面の円筒度や面粗度を向上させるときは、リング31をフランジ片17a、17bの外周面に嵌合した後に、ねじ軸2の軸芯を基準として研削加工等により仕上加工を行うようにするとよい。このようにすれば、リング31の外周面に摺接するオイルシール34のシール性を向上させることができると共に、オイルシール34のリップ部の損傷を更に防止することができる。
なお、本実施例では、リング31のフランジ片17a、17bの外周面への固定は圧入により行うとして説明したが、焼きばめにより固定するようにしてもよく、形状記憶合金を用いてリング31を形成し、その形状記憶性を利用して固定するようにしてもよい。
また、本実施例のフランジ片17a、17bは、ボルト穴20やねじ穴21が形成されていないフランジ片であるとして説明したが、上記実施例1で示したボルト穴20やねじ穴21を設けてフランジ片17a、17bをボルト19によりねじ軸2固定した後に、リング31を嵌合させるようにしてもよい。このようにしても上記のリング31の効果が損なわれることはなく、リング31を接着により固定することが可能になる。
以上説明したように、本実施例では、上記実施例1と同様の効果に加えて、ねじ軸の嵌合溝に嵌合するフランジ片の外周面に嵌合する内周面を有するリングを設けるようにしたことによって、フランジ片のそれぞれの分割面付近の変形を防止することができると共に、分割面間の隙間により形成される円周方向の不連続部を覆って軸フランジの外周面を滑らかな円筒面とすることができ、オイルシールのリップ部等を摺接させることが可能になる。
また、リングの外周面を、ねじ軸にリングを嵌合したフランジ片を固定した後に、ねじ軸の軸芯を基準にして仕上加工を施すようにしたことによって、リングの外周面の円筒度や面粗度を更に向上させることができ、リングの外周面に摺接するオイルシールのシール性を向上させることができると共に、オイルシールのリップ部の損傷を更に防止することができる。
なお、本実施例においては、リング31は円筒状であるとして説明したが、図8に示すように、鍔部35を有するL字状の断面形状を有するリング31としてもよい。このようにすれば、オイルシール34のリップ部を摺接させる機能を損なうことなく、円環状のリング31の鍔部35を利用してねじ止めによりリング31を軸フランジ31に固定することが可能になる。
上記各実施例においては、リターンチューブによりボールを循環させるチューブ式の循環方式を用いたボールねじ装置に本発明を適用した場合を例に説明したが、こま式やエンドキャップ式、デフレクタ式等の循環方式のボールねじ装置に本発明を適用しても同様の効果を得ることができる。
また、上記各実施例においては、ボールねじ装置のねじ軸を回転させてナットを軸方向に移動させるとして説明したが、ナットを回転させてねじ軸を軸方向に移動させる形式のボールねじ装置のねじ軸にストッパとして軸フランジを設ける場合に本発明を適用すれば上記と同様の効果を得ることができる。
実施例1のボールねじ装置を示す説明図 実施例1のねじ軸の側面を示す説明図 図1のA−A断面線に沿った軸フランジの断面を示す説明図 実施例1のねじ軸の他の形態を示す説明図 実施例1のねじ軸の他の形態を示す説明図 実施例3のボールねじ装置を示す説明図 図6のB−B断面線に沿った軸フランジの断面を示す説明図 実施例2のリングの他の形態を示す説明図
符号の説明
1 ボールねじ装置
2 ねじ軸
3 軸軌道溝
5 支持部
5a 取付ねじ部
6 支持軸受
7 取付部
9 嵌合溝
9a 底部
11 ボール
12 ナット
12a 平面
13 ナット軌道溝
14 ナットフランジ部
15 リターンチューブ
16 チューブ固定具
17 軸フランジ
17a、17b フランジ片
18 分割面
19 ボルト
20 ボルト穴
21 ねじ穴
23 ロックナット
31 リング
33 ハウジング
34 オイルシール
35 鍔部

Claims (5)

  1. 外周面に形成された螺旋状の軸軌道溝と、前記軸軌道溝の端部に形成された支持軸受の内輪を嵌合させる支持部とを有するねじ軸と、
    内周面に前記軸軌道溝に対向するナット軌道溝が形成されたナットと、
    前記軸軌道溝とナット軌道溝とを螺合させる複数のボールとを備えたボールねじ装置において、
    前記支持部の外周面の直径を前記ねじ軸の外周面の直径と同等以上として、前記軸軌道溝と前記支持部との間に嵌合溝を設けると共に、前記支持部の直径より大きい外径を有する円環部材を、直径方向に2つ割にした分割片を設けると共に、前記分割片の外周面に嵌合する内周面を有するリングを設け
    前記分割片を、それぞれ前記嵌合溝に嵌合させて、前記ねじ軸に固定し
    前記リングの外周面を、接触式シールの摺接面としたことを特徴とするボールねじ装置。
  2. 請求項1において、
    前記支持部の外周面の直径を前記ねじ軸の外周面の直径と同等とし、
    前記軸軌道溝が、前記円環部材の前記軸軌道溝側の端面まで、研削加工もしくは切削加工により仕上げられていることを特徴とするボールねじ装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記分割片の一方に挿通し、他方に螺合する前記嵌合溝の底部の両側に配置された少なくとも2つのボルトを設けたことを特徴とするボールねじ装置。
  4. 請求項1ないし請求項のいずれか一項において、
    前記円環部材の少なくとも一方の端面が、前記ねじ軸に前記分割片を固定した後に、前記支持部の外径を基準にして仕上げられた仕上面であることを特徴とするボールねじ装置。
  5. 請求項において、
    前記リングの外周面が、前記ねじ軸に、前記リングを嵌合した前記分割片を固定した後に、前記ねじ軸の軸芯を基準にして仕上げられた仕上面であることを特徴とするボールね
    じ装置。
JP2006275531A 2006-10-06 2006-10-06 ボールねじ装置 Active JP5061568B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006275531A JP5061568B2 (ja) 2006-10-06 2006-10-06 ボールねじ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006275531A JP5061568B2 (ja) 2006-10-06 2006-10-06 ボールねじ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008095744A JP2008095744A (ja) 2008-04-24
JP5061568B2 true JP5061568B2 (ja) 2012-10-31

Family

ID=39378814

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006275531A Active JP5061568B2 (ja) 2006-10-06 2006-10-06 ボールねじ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5061568B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5741514B2 (ja) * 2012-04-18 2015-07-01 日本精工株式会社 ボールねじの製造方法
WO2015129163A1 (ja) * 2014-02-25 2015-09-03 日本精工株式会社 ボールねじ装置
JP2015215035A (ja) * 2014-05-09 2015-12-03 日本精工株式会社 ボールねじ装置及びその製造方法

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4733331U (ja) * 1971-05-07 1972-12-14
JPS54180857U (ja) * 1978-06-13 1979-12-21
JPH07217607A (ja) * 1994-02-03 1995-08-15 Smc Corp 負荷の位置決め装置
JP2000291769A (ja) * 1999-04-07 2000-10-20 Ntn Corp ボールねじ
JP2001182754A (ja) * 1999-12-24 2001-07-06 Ntn Corp 分割型転がり軸受装置
JP4277558B2 (ja) * 2003-04-07 2009-06-10 日本精工株式会社 転がり軸受の軸への取り付け構造、止め部材
JP2005170344A (ja) * 2003-12-15 2005-06-30 Nsk Ltd 車輪用ハブ及び車輪用ハブユニット
JP2005233358A (ja) * 2004-02-23 2005-09-02 Ntn Corp ボールねじ軸の支持構造
JP2006183698A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Nsk Ltd ボールねじ機構
JP2006183699A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Nsk Ltd ボールねじ機構

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008095744A (ja) 2008-04-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7942080B2 (en) Index table assembly
US20100275726A1 (en) Rotary indexing table device for machine tool
CN109923333B (zh) 滚珠丝杠装置
TW201405023A (zh) 單軸致動器
RU2563712C2 (ru) Кольцо подшипника с фланцем и способ изготовления подобного кольца подшипника с фланцем
JP2009248244A (ja) 工作機械における主軸駆動装置の回転抵抗装置
CN108778615B (zh) 旋转台装置和设置有该旋转台装置的机床
JP4816318B2 (ja) ボールねじ装置
JP5061568B2 (ja) ボールねじ装置
US10335908B2 (en) Rotary table device
JPH1030638A (ja) 曲動転がり案内ユニット
CN115516230B (zh) 滚珠丝杠装置
JP5012833B2 (ja) ボールねじ
JP3204205B2 (ja) 等速自在継手の加工治具
JP7415583B2 (ja) 回転テーブル装置
JP2007218394A (ja) 二つ割り軸受
JP6095435B2 (ja) 割出しテーブル
JP2008261403A (ja) ボールねじ装置
JP2003227516A (ja) 軸受ユニット
JP5017874B2 (ja) ボールねじ装置
JP2009079697A (ja) 樹脂プーリ付き軸受
JP2008064207A (ja) ボールねじ装置
JP5961925B2 (ja) ボールねじ装置及びその製造方法
WO2024080215A1 (ja) 軸受装置及びその軸受装置を備えたスピンドル装置
JP2007232129A (ja) ボールねじ装置の芯合せ治具およびそれを用いた芯合せ方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091006

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110513

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110524

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110713

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120302

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120710

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120723

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5061568

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150817

Year of fee payment: 3