JP2008261403A - ボールねじ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】接触式のシール部材の固定におけるバイパス経路の形成を防止すると共に、リップ部の内周縁形状の固定時の位相ずれを防止する手段を提供する。
【解決手段】ボールねじ装置1に、そのナット5の軸方向の端部に形成され、外周面に2つの斜面8a、8bを有するV溝8を形成した円筒状の取付部9と、取付部9の外周面に嵌合する嵌合面11を形成したシールキャップ12と、シールキャップ12の半径方向に形成され、嵌合面11に貫通する取付ねじ穴20と、先端に円錐面19aを有し、取付ねじ穴20に螺合する止めねじ19とを設け、シールキャップ12の取付ねじ穴20に螺合させた止めねじ19の先端の円錐面19aを、取付部8のV溝8の軸方向の外側に形成された斜面8aである押圧斜面に押圧して、シールキャップ12に取付けられたねじ軸2の軸直角断面形状と相似の内周縁形状のリップ部17aを有するシール部材15を固定する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、工作機械や産業機械、半導体製造装置、射出成形機、プレス成形機、精密機械等の機械装置の移動台の位置決め用や搬送用、動力伝達用の送り機構等に用いられるボールねじ装置に関する。
従来のボールねじ装置は、ねじ軸の外周面に螺旋状に形成した軸軌道溝と、ナットの内周面に形成した軸軌道溝に対向するナット軌道溝とを複数のボールを介して螺合させ、そのねじ軸の軸直角断面(ねじ軸の軸芯が鉛直線となる断面をいう。)の形状に所定の締め代を持たせた相似形状の内周縁形状のリップ部を有する薄板平板状の2枚のシール部材をスペーサに取付けて環状のシール装置を形成し、シール部材のリップ部をねじ軸の軸直角断面と平行にし、ナットの軸方向の両端部の挿入穴に挿入してナット外径側からセットボルトによりシール装置の外周面を押圧し、またはナットの両端面にボルトにより締結して固定し、リップ部の内周縁を軸軌道溝およびねじ軸の外周面に摺接させた接触式シールを構成してナットの内部への塵芥等の異物の侵入を防止している(例えば、特許文献1参照。)。
このような接触式のシール装置は、シール部材のリップ部をねじ軸の軸直角断面と平行にして、その内周縁を軸軌道溝およびねじ軸の外周面に摺接させているので、リップ部の内周縁が摺接するねじ軸の軸軌道溝の溝底を境にしてリップ部の内周縁の軸方向に捲れ返る方向が異なり、ナットの内側に向かって捲れ返った内周縁から異物が内部に侵入しやすくなってシール性を損なう虞があるため、出願人は、特願2006−24897において、リップ部をナットの軸方向の外側に向かって縮小する円錐台形状に形成したシール部材を、ボルトによりナットの両端部の嵌合穴の底面に締結して固定し、リップ部の内周縁の捲れ返る方向を全てナットの軸方向の外側に向かう方向として、接触式のシール部材のシール性を向上させることを提案している。
特開2005−273680号公報(第5頁段落0025−第6頁段落0037、段落0049、段落0065、第1図、第4図、第8図)
しかしながら、上述した特許文献1の技術においては、シール装置を挿入穴に挿入し、その外周面をナット外径側からセットボルトにより押圧して固定しているため、シール装置を挿入穴の底面に押圧することが難しく、そこに形成される隙間と、挿入穴の内周面とシール装置の外周面により形成される隙間とにより、外部からシール装置の裏側のナットの内部に通ずるバイパス経路が形成され、工作機械に用いられる切削液や冷却液およびこれらに浮遊する細かな異物が侵入しやすくなり、ボールねじ装置が損傷する虞があるという問題がある。
また、シール装置をナットの端面等にボルトにより締結して固定した場合は、前記のバイパス経路が形成されることはないが、リップ部の内周縁形状が、ねじ軸の摺接部位の軸直角断面形状と相似形状にした複雑な形状に形成されているため、ボールを介して螺合するねじ軸やナットが、所定の許容差の範囲で形成されていたとしても、複数の部品を介してナットに固定されたシール装置のリップ部の内周縁が、軸軌道溝およびねじ軸の外周面に摺接するので、シール装置の固定時にねじ軸の摺接部位の形状とリップ部の内周縁形状との位相を合せることが難しく、位相ずれが生ずると、リップ部とねじ軸の間に隙間が生じてシール性を損ねると共に、局所的に締め代が増えて駆動トルクが過大になる虞があるという問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、接触式のシール部材の固定におけるバイパス経路の形成を防止すると共に、リップ部の内周縁形状の固定時の位相ずれを防止する手段を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、外周面に螺旋状の軸軌道溝を形成したねじ軸と、内周面に前記軸軌道溝に対向するナット軌道溝を形成したナットと、前記軸軌道溝とナット軌道溝とを螺合させる複数のボールと、前記ねじ軸の軸直角断面形状と相似の内周縁形状のリップ部を有し、前記ねじ軸に摺接するシール部材とを備えたボールねじ装置において、前記ナットの軸方向の端部に形成され、外周面に2つの斜面を有するV溝を形成した円筒状の取付部と、該取付部の外周面に嵌合する嵌合面を形成した環状部品と、該環状部品の半径方向に形成され、前記嵌合面に貫通する取付ねじ穴と、先端に円錐面を有し、前記取付ねじ穴に螺合する止めねじと、を設け、前記シール部材を、前記環状部品の前記嵌合面と反対側の端部に取付け、前記環状部品の取付ねじ穴に螺合させた止めねじの先端の円錐面を、前記取付部のV溝の軸方向の外側に形成された斜面である押圧斜面に押圧して、前記環状部品に取付けられたシール部材を固定することを特徴とする。
これにより、本発明は、ナットと環状部品との端面同士を押付けて接触式のシール部材の固定におけるバイパス経路となる隙間の形成を防止することができると共に、シール部材の固定時のリップ部の内周縁形状の位相を任意に設定することが可能になり、リップ部の内周縁形状とねじ軸の摺接部位の形状との位相を正確に設定してリップ部の内周縁形状の位相ずれを防止することができるという効果が得られる。
以下に、図面を参照して本発明によるボールねじ装置の実施例について説明する。
図1は実施例1のボールねじ装置の断面を示す説明図、図2は図1のA部拡大図、図3は実施例1のシール組立体の正面を示す説明図である。
図1において、1はボールねじ装置である。
2はボールねじ装置1の転動体としてのボールであり、合金鋼等の鋼材で製作された球体である。
3はボールねじ装置1のねじ軸であり、合金鋼等の鋼材で製作された棒状部材であって、その外周面には略半円弧状断面形状の軸軌道溝4が所定のリードで螺旋状に形成されている。
5はボールねじ装置1のナットであり、合金鋼等の鋼材で製作された円筒状部材であって、その内周面には軸軌道溝4と対向する略半円弧状断面形状のナット軌道溝6が軸軌道溝4と同じリードで形成されており、その外周部の一方の端部には、ナット5を図示しない機械装置の移動台にボルト等で固定するためのフランジ部7が設けられている。
また、ナット5の一方の端部(本実施例では、フランジ部7側)の端面には、図2に示すように、外周面に2つの斜面8a、8bを有するV溝8が形成された円筒状の取付部9が形成されている。
上記のねじ軸3の軸軌道溝4とこれに対向するナット5のナット軌道溝6とによりボール2が転動する負荷路が形成され、負荷路を転動するボール2がねじ軸3とナット5とを螺合させる。
また、負荷路の両端部は、図示しない連通路としてのリターンチューブにより連通されて循環路が形成され、この循環路には複数のボール2と所定の量の潤滑剤、例えばグリースが封入され、ねじ軸3の回転に伴ってボール2が循環路を循環し、負荷路を転動するボール2がナット5に加えられた荷重を往復動自在に支持してナット5がねじ軸3の長手方向に沿った直線往復移動可能に支持される。これによりねじ軸3の回転運動がナット5の直線運動に変換される。
図2、図3において、10はシール組立体であり、取付部9の外周面に所定の隙間代を介して嵌合する嵌合面11が形成された環状部品としてのシールキャップ12と、このシールキャップ12の嵌合面11の反対側の端部に設けられた凹部13の底面にボルト14で締結されたシール部材15とで構成されている。
シール部材15は、合金鋼等の板材でドーナツ板状に形成された芯金16とこの芯金に焼付けや接着等の接合手段で接合された天然ゴムや合成ゴム、合成繊維等の弾性を有する弾性材で製作されたシール体17とにより構成され、シール体17のリップ部17aは、ナット5の軸方向(単に、軸方向という。)の外側に向かって縮小する円錐台形状の皿状に形成され、そのリップ部17aの内周縁17bは、図3に示すように、ナット5の端部に設置したときに、内周縁17bが摺接するねじ軸3の外周面3aおよび軸軌道溝4の部位の軸直角断面の形状に所定の締め代を持たせた相似形状に形成されており、リップ部17aの内周縁17bがねじ軸3に摺接して接触式シールとして機能する。
19は無頭の止めねじであり、その先端には所定の頂角で形成された先端に向かう方向に縮小する円錐面19aが形成されており、シールキャップ12の外周面から嵌合面11に半径方向に貫通して形成された取付ねじ穴20に螺合して、シール組立体10をナット5の端部に形成された取付部9に固定するために用いられる。
本実施例の止めねじ19は、無頭の六角穴付先とがりボルトであり、その円錐面19aの頂角は90度に形成されている。
また、本実施例のV溝8の斜面8a、8bは、挟み角を60度として半径方向から測った傾斜角で、異なった傾斜角に形成され、斜面8aの傾斜角は止めねじ19の円錐面9aと同一の45度に、斜面8bの傾斜角は15度に形成されている。
このようなV溝8は、図4に示すように、先端角が60度に形成された市販のねじ切り用のチップ25を工具ホルダ26に固定し、工作機械の工具台27のホルダベース28に15度で傾斜した傾斜面28aを加工し、この傾斜面28aに工具ホルダ26の固定してナット5の取付部9の外周面を加工して形成される。
このようにすれば、特別なチップ25を用いなくても、市販の汎用チップを用いてV溝8を容易に形成することができると共に、チップ25を傾けてV溝8を加工するので、V溝8の位置をナット5の端面に近づけることができ、取付部9の軸方向長さを短縮することが可能になる。
この場合に、ホルダベース28を加工せずに、工具ホルダ26を加工するようにしてもよく、図5に示すように、チップ25を固定する工具ホルダ26のチップ座面を加工してチップ25を傾けるようにしてもよい。
上記のシールキャップ12には、図3に示すように、取付ねじ穴20が円周方向に3箇所等配(120度毎)に形成され、その軸方向の位置は、図2に示すように、止めねじ19の中心線が、V溝8の挟み角の頂点より取付部9の軸方向の外側になるように形成されている。
上記の構成により、シール部材15を取付けた本実施例のシール組立体10は、そのシールキャップ12の嵌合面11をナット5の端部の取付部9の外周面に嵌合させ、シールキャップ12の取付けねじ穴20に螺合させた止めねじ19をねじ込み、その円錐面19aで、取付部9のV溝8の軸方向の外側に位置する斜面8a(押圧斜面という。)を半径方向の3方向から押圧し、シールキャップ12のナット5側の端面をナット5の端面に押付けてナット5の端部に強固に固定される。
このように、本実施例においては、シール部材15を取付けたシールキャップ12の嵌合面11を、ナット5の端部の取付部9の外周面に嵌合させるので、リップ部17aとねじ軸3との芯合せを容易に行うことができる。
また、取付部9の外周面に形成されたV溝8の押圧斜面を、止めねじ19の円錐面19aで3方向から押圧してシール組立体10を固定するので、ナット5とシールキャップ12との端面同士を均等に押付けてバイパス経路となる隙間の形成を防止することができる。
更に、シール組立体10を止めねじ19で固定するので、固定時のリップ部17aの内周縁17bの形状の位相を任意に設定することが可能になり、シール部材15の固定時におけるリップ部17aの内周縁17bの形状とねじ軸2の摺接部位の形状との位相を正確に設定することができ、位相ずれによるシール性の低下や、駆動トルクの増大を防止することができる。
更に、押圧斜面の傾斜角を、止めねじ19の円錐面19aの傾斜角に一致させてあるので、押圧部における面圧の増大を防止しながら、円滑に押圧斜面を押圧することが可能になる。
更に、シール部材15のリップ部17aをナット5の軸方向の外側に向かって縮小する円錐台形状に形成してあるので、リップ部17aの内周縁17bの捲れ返る方向を全てナット5の軸方向の外側に向かう方向とすることができ、接触シールのシール性を向上させてナットの外部からの異物の侵入を確実に防止することができる。
以上説明したように、本実施例では、ボールねじ装置のナットの軸方向の端部に外周面にV溝を形成した取付部を形成し、その外周面に嵌合する嵌合面が形成されたシールキャップに、嵌合面に貫通する取付ねじ穴を設け、この取付ねじ穴に螺合する止めねじの先端の円錐面を、取付部のV溝の押圧斜面に押圧して、シールキャップに取付けられたシール部材を固定するようにしたことによって、ナットとシールキャップとの端面同士を押付けてバイパス経路となる隙間の形成を防止することができると共に、シール部材の固定時のリップ部の内周縁形状の位相を任意に設定することが可能になり、リップ部の内周縁形状とねじ軸の摺接部位の形状との位相を正確に設定することができ、リップ部の内周縁形状の位相ずれを防止して、接触シールのシール性の向上を図ることができる。
また、V溝の2つの斜面を、それぞれ異なる傾斜角で形成し、押圧斜面の傾斜角を止めねじの円錐面の傾斜角に一致させたことによって、押圧斜面と円錐面との押圧部における面圧の増大を防止しながら、円滑に押圧斜面を押圧することができる。
更に、シールキャップの取付ねじ穴を、円周方向に3箇所等配に形成したことによって、止めねじの先端の円錐面による取付部の押圧斜面の押圧を均等に行うことができ、ナットとシールキャップとの端面同士を押付けをより均等にして、バイパス経路となる隙間の形成を更に防止することができる。
なお、本実施例においては、シール組立体をナットのフランジ部側の端部に固定する場合を例に説明したが、フランジ部の反対側の端部に設けるようにしてもよく、両端部に設けるようにしてもよい。要は異物の侵入を防止することが必要な側のナットの端部に設けるようにすればよい。
図6は実施例2のボールねじ装置の断面を示す説明図、図7は実施例2のシール組立体の正面を示す説明図である。
なお、上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
図6、図7において、30はシール組立体である。
本実施例のシール組立体30の環状部品としてのシールキャップ31には、その一の端部に、上記実施例1の取付部9と同様に、外周面に2つの斜面8a、8bを有するV溝8が形成された円筒状の取付部32が形成されており、その軸方向の外側に位置する斜面8aが、止めねじ19の円錐面19aに押圧される本実施例の押圧斜面として機能する。
また、シールキャップ31の取付部32と反対側の端部には、実施例1と同様の凹部13が設けられており、その底面にシール部材15がボルト14で締結される。
本実施例のナット5の一方の端部(本実施例では、フランジ部7の反対側)の端面には、図6に示すように、シールキャップ31の取付部32の外周面に所定の隙間代を介して嵌合する嵌合面33が形成され、止めねじ19を螺合させる取付ねじ穴34が、ナット5の外周面から嵌合面33に半径方向に貫通して形成されている。
また、取付ねじ穴34は、実施例1と同様に、円周方向に3箇所等配に形成され、その軸方向の位置は、図6に示すように、止めねじ19の中心線が、V溝8の挟み角の頂点より取付部32の軸方向の外側になるように形成されている。
上記のシールキャップ31の取付部32の外周面に形成されるV溝8も、実施例1と同様に、工具台27のホルダベース28に設けた傾斜面28aに、先端角が60度に形成された市販のねじ切り用のチップ25を固定した工具ホルダ26を取付けて形成される。
このようにすれば、特別なチップ25を用いなくても、市販の汎用チップを用いてV溝8を容易に形成することができると共に、チップ25を傾けてV溝8を加工するので、V溝8の位置を取付部32を形成するための段部の端面に近づけることができ、取付部32の軸方向長さを短縮することが可能になる。
上記の構成により、シール部材15を取付けた本実施例のシール組立体30は、そのシールキャップ31の取付部32の外周面をナット5の端部の嵌合面33に嵌合させ、ナット5の取付けねじ穴34に螺合させた止めねじ19をねじ込み、その円錐面19aで、取付部32のV溝8の押圧斜面を半径方向の3方向から押圧し、シールキャップ31の取付部32を形成するための段部の端面をナット5の端面に押付けてナット5の端部に強固に固定される。
このように、本実施例においては、シール部材15を取付けたシールキャップ31の嵌合面33を、ナット5の端部の取付部32の外周面に嵌合させるので、リップ部17aとねじ軸3との芯合せを容易に行うことができる。
また、取付部32の外周面に形成されたV溝8の押圧斜面を、止めねじ19の円錐面19aで3方向から押圧してシール組立体30を固定するので、ナット5とシールキャップ31との端面同士を均等に押付けてバイパス経路となる隙間の形成を防止することができる。
更に、シール組立体30を止めねじ19で固定するので、固定時のリップ部17aの内周縁17bの形状の位相を任意に設定することが可能になり、シール部材15の固定時におけるリップ部17aの内周縁17bの形状とねじ軸2の摺接部位の形状との位相を正確に設定することができ、位相ずれによるシール性の低下や、駆動トルクの増大を防止することができる。
更に、押圧斜面の傾斜角を、止めねじ19の円錐面19aの傾斜角に一致させてあるので、押圧部における面圧の増大を防止しながら、円滑に押圧斜面を押圧することが可能になる。
更に、シール部材15のリップ部17aをナット5の軸方向の外側に向かって縮小する円錐台形状に形成してあるので、リップ部17aの内周縁17bの捲れ返る方向を全てナット5の軸方向の外側に向かう方向とすることができ、接触シールのシール性を向上させてナットの外部からの異物の侵入を確実に防止することができる。
以上説明したように、本実施例では、ボールねじ装置のナットの軸方向の端部に嵌合面を形成すると共に嵌合面に貫通する取付ねじ穴を設け、ナットの嵌合面に嵌合する外周面にV溝を形成した取付部を有するシールキャップの取付部のV溝の押圧斜面を、ナットの取付ねじ穴に螺合する止めねじの先端の円錐面で押圧して、シールキャップに取付けられたシール部材を固定するようにしたことによって、上記実施例1と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施例においては、シール組立体をナットのフランジ部の反対側の端部に固定する場合を例に説明したが、フランジ部側の端部に設けるようにしてもよく、両端部に設けるようにしてもよい。要は異物の侵入を防止することが必要な側のナットの端部に設けるようにすればよい。
上記各実施例においては、止めねじは無頭であるとして説明したが、有頭の小ねじやボルトであってもよい。要は先端に円錐面が形成された小ねじやボルトであればどのようなものでもよい。
また、上記各実施例においては、V溝はV字状の溝として図示したが、2つの斜面を有していればよく、断面形状が台形形状のV溝であってもよい。
更に、上記各実施例においては、リターンチューブを連通路としてボールを循環させるチューブ式の循環方式を用いたボールねじ装置に本発明を適用した場合を例に説明したが、連通路は前記に限らず、連通路をこま式やエンドキャップ式、デフレクタ式等とした循環方式のボールねじ装置に本発明を適用しても同様の効果を得ることができる。
更に、上記各実施例においては、ボールねじ装置のねじ軸を回転させてナットを軸方向に移動させるとして説明したが、ナットを回転させてねじ軸を軸方向に移動させる形式のボールねじ装置に本発明を適用しても同様の効果を得ることができる。
実施例1のボールねじ装置の断面を示す説明図 図1のA部拡大図 実施例1のシール組立体の正面を示す説明図 実施例1のV溝の加工方法を示す説明図 実施例1のV溝の加工方法の他の形態を示す説明図 実施例2のボールねじ装置の断面を示す説明図 実施例2のシール組立体の正面を示す説明図
符号の説明
1 ボールねじ装置
2 ボール
3 ねじ軸
3a 外周面
4 軸軌道溝
5 ナット
6 ナット軌道溝
7 フランジ部
8 V溝
8a、8b 斜面
9、32 取付部
10、30 シール組立体
11、33 嵌合面
12、31 シールキャップ
13 凹部
14 ボルト
15 シール部材
16 芯金
17 シール体
17a リップ部
17b 内周縁
19 止めねじ
20、34 取付ねじ穴
25 チップ
26 工具ホルダ
27 工具台
28 ホルダベース
28a 傾斜面

Claims (5)

  1. 外周面に螺旋状の軸軌道溝を形成したねじ軸と、内周面に前記軸軌道溝に対向するナット軌道溝を形成したナットと、前記軸軌道溝とナット軌道溝とを螺合させる複数のボールと、前記ねじ軸の軸直角断面形状と相似の内周縁形状のリップ部を有し、前記ねじ軸に摺接するシール部材とを備えたボールねじ装置において、
    前記ナットの軸方向の端部に形成され、外周面に2つの斜面を有するV溝を形成した円筒状の取付部と、
    該取付部の外周面に嵌合する嵌合面を形成した環状部品と、
    該環状部品の半径方向に形成され、前記嵌合面に貫通する取付ねじ穴と、
    先端に円錐面を有し、前記取付ねじ穴に螺合する止めねじと、を設け、
    前記シール部材を、前記環状部品の前記嵌合面と反対側の端部に取付け、
    前記環状部品の取付ねじ穴に螺合させた止めねじの先端の円錐面を、前記取付部のV溝の軸方向の外側に形成された斜面である押圧斜面に押圧して、前記環状部品に取付けられたシール部材を固定することを特徴とするボールねじ装置。
  2. 外周面に螺旋状の軸軌道溝を形成したねじ軸と、内周面に前記軸軌道溝に対向するナット軌道溝を形成したナットと、前記軸軌道溝とナット軌道溝とを螺合させる複数のボールと、前記ねじ軸の軸直角断面形状と相似の内周縁形状のリップ部を有し、前記ねじ軸に摺接するシール部材とを備えたボールねじ装置において、
    前記ナットの軸方向の端部の内周面に形成された嵌合面と、
    該嵌合面に嵌合する外周面に、2つの斜面を有するV溝を形成した円筒状の取付部を形成した環状部品と、
    前記ナットの半径方向に形成され、前記嵌合面に貫通する取付ねじ穴と、
    先端に円錐面を有し、前記取付ねじ穴に螺合する止めねじと、を設け、
    前記シール部材を、前記環状部品の前記取付部と反対側の端部に取付け、
    前記ナットの取付ねじ穴に螺合させた止めねじの先端の円錐面を、前記取付部のV溝の軸方向の外側に形成された斜面である押圧斜面に押圧して、前記環状部品に取付けられたシール部材を固定することを特徴とするボールねじ装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記V溝の2つの斜面を、それぞれ異なる傾斜角で形成し、
    前記押圧斜面の傾斜角を、前記円錐面の傾斜角に一致させたことを特徴とするボールねじ装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項において、
    前記取付ねじ穴が、円周方向に3箇所等配に形成されていることを特徴とするボールねじ装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項において、
    前記シール部材のリップ部を、前記ナットの軸方向の外側に向かって縮小する円錐台形状に形成したことを特徴とするボールねじ装置。
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JP2013119922A (ja) * 2011-12-08 2013-06-17 Nsk Ltd ボールねじ装置
JP2016105026A (ja) * 2016-03-11 2016-06-09 日本精工株式会社 ボールねじ装置の組立方法
CN113319634A (zh) * 2021-06-30 2021-08-31 厦门大金机械有限公司 一种机床丝杆预拉伸安装机构

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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