JP5017874B2 - ボールねじ装置 - Google Patents
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Description
また、特に図示しないが、ナットとシール部材との間に介装される中間部材を備えたボールねじ装置もある。このボールねじ装置は、ナットの両端面にそれぞれ凹状のナット側中間部材嵌合部が設けられており、各ナット側中間部材嵌合部の端面には、環状の中間部材がそれぞれ嵌合されている。また、各中間部材には凹状の中間部材側シール部材嵌合部がそれぞれ設けられており、各中間部材側シール部材嵌合部には、それぞれシール部材が嵌合されている。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、各嵌合部に嵌合される各部材との間に芯違いや位相ずれ、各部材に生じる傾きを防止可能とし、各嵌合部に対する各部材の位相合わせが容易なボールねじ装置を提供することを課題とする。
前記ナットの端面にナット側シール部材嵌合部を設け、前記ねじ軸側転動溝と摺接するリップ部を内周面に有する環状のシール部材を、前記ナット側シール部材嵌合部に嵌合させたボールねじ装置において、
前記ナット側シール部材嵌合部を構成する複数の面のうち隣り合う面同士及び前記シール部材におけるナット側シール部材嵌合部と嵌合する複数の面のうち隣り合う面同士のうち少なくとも一方は、直角度を有し、
前記シール部材に、先端が前記ナット側シール部材嵌合部に開口するシール部材側挿通孔を設け、
前記ナットの前記シール部材側挿通孔と対向する位置に、前記ナットの径方向から見た断面がV字状をなすナット側位置決め溝を設け、
前記シール部材側挿通孔に締結部材が挿通され、当該締結部材の先端は、前記ナット側位置決め溝を押圧しており、
前記ナット側位置決め溝の中心軸は、前記シール部材側挿通孔の中心軸に対し前記ナットの軸方向に沿ってナットの内側へ偏芯していることを特徴とするものである。
また、本発明によると、シール部材側挿通孔に締結部材を挿通し、締結部材の先端でナット側位置決め溝を押圧した際に、ナットに対するシール部材の軸方向の位置決めが行われる。
また、本発明によると、シール部材側挿通孔に締結部材を挿通し、締結部材の先端でナット側位置決め溝を押圧した際に、シール部材がナットの軸方向に沿ってナットの内側へ移動するため、シール部材がナットに押し付けられる。
なお、直角度を有するとは、隣り合う面同士がなす角度が90度であることを言うが、隣り合う面同士がなす角度が90度±1度である場合、好ましくは、隣り合う面同士がなす角度が90度±0.1度である場合も含む。
本発明によると、ナット側シール部材嵌合部にシール部材を嵌合させる際に、シール部材がナット側シール部材嵌合部に引っ掛かることが防止される。
本発明によると、シール部材側挿通孔とナット側位置決め溝とが、ナットの径方向における全ての位相において対向する。
次に、請求項4に記載した発明は、請求項1から3のうちいずれか1項に記載した発明であって、前記シール部材は、前記ナット側シール部材嵌合部に嵌合する環状又は略環状の芯金を有することを特徴とするものである。
本発明によると、シール部材の強度が向上する。
本発明によると、ナット側シール部材嵌合部に芯金を有するシール部材を嵌合させる際に、芯金がナット側シール部材嵌合部に引っ掛かることが防止される。
前記ナットの前記芯金側挿通孔と対向する位置に、前記ナットの径方向から見た断面がV字状をなすナット側位置決め溝を設け、
前記芯金側挿通孔に締結部材が挿通され、当該締結部材の先端は、前記ナット側位置決め溝を押圧していることを特徴とするものである。
本発明によると、芯金側挿通孔に締結部材を挿通し、締結部材の先端でナット側位置決め溝を押圧した際に、ナットに対する芯金の軸方向の位置決めが行われる。
本発明によると、芯金側挿通孔に締結部材を挿通し、締結部材の先端でナット側位置決め溝を押圧した際に、芯金がナットの軸方向に沿ってナットの内側へ移動するため、芯金がナットに押し付けられる。
前記ナットの端面にナット側中間部材嵌合部を設け、環状の中間部材を前記ナット側中間部材嵌合部に嵌合させ、
前記中間部材の端面に中間部材側シール部材嵌合部を設け、前記ねじ軸側転動溝と摺接するリップ部を内周面に有する環状のシール部材を、前記中間部材側シール部材嵌合部に嵌合させたボールねじ装置において、
前記ナット側中間部材嵌合部を構成する複数の面のうち隣り合う面同士及び前記中間部材におけるナット側中間部材嵌合部と嵌合する複数の面のうち隣り合う面同士のうち少なくとも一方は直角度を有し、
前記中間部材側シール部材嵌合部を構成する複数の面のうち隣り合う面同士及び前記シール部材における中間部材側シール部材嵌合部と嵌合する複数の面のうち隣り合う面同士のうち少なくとも一方は直角度を有し、
前記ナットに、先端が前記ナット側中間部材嵌合部に開口するナット側挿通孔を設け、
前記中間部材の前記ナット側挿通孔と対向する位置に、前記中間部材の径方向から見た断面がV字状をなす中間部材側第二位置決め溝を設け、
前記ナット側挿通孔に締結部材が挿通され、当該締結部材の先端は、前記中間部材側第二位置決め溝を押圧しており、
前記中間部材側第二位置決め溝の中心軸は、前記ナット側挿通孔の中心軸に対し前記ナットの軸方向に沿ってナットの外側へ偏芯していることを特徴とするものである。
本発明によると、ナット側中間部材嵌合部に中間部材を嵌合させる際に、ナット側中間部材嵌合部に対して中間部材が傾くことが防止される。また、中間部材側シール部材嵌合部にシール部材を嵌合させる際に、中間部材側シール部材嵌合部に対してシール部材が傾くことが防止される。
また、本発明によると、ナット側挿通孔に締結部材を挿通し、締結部材の先端で中間部材側第二位置決め溝を押圧した際に、ナットに対する中間部材の軸方向の位置決めが行われる。
また、本発明によると、ナット側挿通孔に締結部材を挿通し、締結部材の先端で中間部材側第二位置決め溝を押圧した際に、中間部材がナットの軸方向に沿ってナットの内側へ移動するため、中間部材がナットに押し付けられる。
本発明によると、中間部材側シール部材嵌合部にシール部材を嵌合させる際に、シール部材が中間部材側シール部材嵌合部に引っ掛かることが防止される。
次に、請求項10に記載した発明は、請求項8または9に記載した発明であって、前記中間部材は、前記ナット側中間部材嵌合部に対してすきまばめを有した状態で嵌合していることを特徴とするものである。
本発明によると、ナット側中間部材嵌合部に中間部材を嵌合させる際に、中間部材がナット側中間部材嵌合部に引っ掛かることが防止される。
本発明によると、ナット側挿通孔と中間部材側第二位置決め溝とが、中間部材の径方向における全ての位相において対向する。
本発明によると、シール部材の強度が向上する。
本発明によると、中間部材側シール部材嵌合部に芯金を有するシール部材を嵌合させる際に、芯金が中間部材側シール部材嵌合部に引っ掛かることが防止される。
前記中間部材の前記芯金側挿通孔と対向する位置に、前記中間部材の径方向から見た断面がV字状をなす中間部材側第一位置決め溝を設け、
前記芯金側挿通孔に締結部材が挿通され、当該締結部材の先端は、前記中間部材側第一位置決め溝を押圧していることを特徴とするものである。
本発明によると、芯金側挿通孔に締結部材を挿通し、締結部材の先端で中間部材側第一位置決め溝を押圧した際に、中間部材に対する芯金の軸方向の位置決めが行われる。
本発明によると、芯金側挿通孔に締結部材を挿通し、締結部材の先端で中間部材側第一位置決め溝を押圧した際に、芯金がナットの軸方向に沿ってナットの内側へ移動するため、芯金が中間部材に押し付けられる。
本発明によると、ねじ軸に研削逃げが形成されていないため、ねじ軸の加工コストが低減されるとともに、ねじ軸の作成に係わる作業コストが低減される。
次に、請求項17に記載した発明は、請求項1から16のうちいずれか1項に記載した発明であって、前記転動体は、セラミックで構成されていることを特徴とするものである。
本発明によると、ボールねじ装置の負荷容量が向上する。
本発明によると、リップ部とねじ軸側転動溝との間に隙間が形成されないため、シール部材のシール性能が向上する。
本発明によると、リップ部とねじ軸側転動溝との接触状態が保持されるとともに、ねじ軸側転動溝に対するリップ部の押圧力が増加するため、シール部材のシール性能が向上する。
まず、図1を参照して本実施形態の構成を説明する。
図1に示されているように、本実施形態のボールねじ装置1は、ねじ軸(図示せず)と、ナット2と、を備えている。
ねじ軸は、外周面に螺旋状のねじ軸側転動溝を有しており、このねじ軸側転動溝に研削逃げが形成されていない構成となっている。
また、ナット2の外周面には、略U字状の循環部材(図示せず)が取付けられており、この循環部材によって、複数の転動体が負荷転動路内を循環する。すなわち、循環部材と負荷転動路によって、転動体の無限循環路が形成されている。
本実施形態のボールねじ装置1の組立て作業では、ナット2へシール部材8を取付ける工程がある。以下、ねじ軸の外周側にナット2が配置され、負荷転動路内に複数の転動体が装填された状態における、ナット2へのシール部材8の取付け工程を説明する。なお、ボールねじ装置1の組立て作業は、上述した順番に限定されるものではなく、ナット2へシール部材8を取付けた後に、ねじ軸の外周側にナット2を配置してもよい。また、図1中では、図の右側に、ナット2へシール部材8を取付ける前の状態を示し、図の左側に、ナット2へシール部材8を取付けた後の状態を示している。
次に、ナット側挿通孔6にナット2の外周側から締結部材を挿通するとともに、締結部材の先端によってシール部材側位置決め溝12を押圧し、ナット側シール部材嵌合部4にシール部材8を取付けて、ナット2へのシール部材8の取付け工程を終了する。このとき、シール部材側位置決め溝12がナット側挿通孔6と対向しているため、ナット2に対するシール部材8の軸方向の位置決めが行われる。
また、本実施形態のボールねじ装置1であれば、シール部材8が、ナット側シール部材嵌合部4に対してすきまばめを有しているため、シール部材8がナット側シール部材嵌合部4に引っ掛かることが防止されている。その結果、シール部材8の取付け状態が良好なものとなり、シール部材8のシール性能が向上して、ボールねじ装置1の作動性及び耐久性が向上する。
また、本実施形態のボールねじ装置1であれば、ナット側挿通孔6にナット2の外周側から締結部材を挿通した際に、ナット2に対するシール部材8の軸方向の位置決めが行われるため、ナット2へのシール部材8の取付けが容易となる。その結果、ナット2へのシール部材8の取付けに係わる作業効率が向上して、ボールねじ装置1の組立効率が向上する。
また、本実施形態のボールねじ装置1であれば、ねじ軸の構成が、ねじ軸側転動溝に研削逃げが形成されていない構成となっているため、ねじ軸の加工コストが低減されるとともに、ねじ軸の作成に係わる作業コストが低減される。
また、本実施形態のボールねじ装置1では、シール部材8の外径D1は、シール部材8が、ナット側シール部材嵌合部4に対してすきまばめを有する径となっているが、これに限定されるものではない。すなわち、シール部材8がナット側シール部材嵌合部4に引っ掛かることが防止されていれば、シール部材8の外径D1は、シール部材8が、ナット側シール部材嵌合部4に対してすきまばめを有していない径であってもよい。
また、本実施形態のボールねじ装置1では、ねじ軸を、ねじ軸側転動溝に研削逃げが形成されていない構成としたが、これに限定されるものではなく、ねじ軸側転動溝に研削逃げが形成されている構成としてもよい。
また、本実施形態のボールねじ装置1では、転動体をセラミックスで構成したが、これに限定されるものではなく、転動体を鉄鋼等で構成してもよい。しかしながら、転動体をセラミックスで構成すると、転動体を鉄鋼等で構成した場合と比較して、ボールねじ装置1の負荷容量が向上するため、転動体をセラミックスで構成することが好適である。
また、本実施形態のボールねじ装置1では、リップ部10のシール部材8の径方向に沿った長さを、リップ部10がねじ軸側転動溝に押圧されつつ摺動する長さとしたが、これに限定されるものではなく、リップ部10がねじ軸側転動溝に押圧されずに摺動する長さであってもよい。
まず、図2を参照して本発明の第二実施形態の構成を説明する。なお、上述した第一実施形態と同様の構成については、同一符号を付して説明する。
図2に示されているように、本実施形態のボールねじ装置1は、以下の点で上述した第一実施形態と構成が異なっている。
また、ナット部材側位置決め溝14の中心軸線CL3は、シール部材8をナット側シール部材嵌合部4に嵌合させた状態で、シール部材側挿通孔16の中心軸線CL4に対し、中心軸線CL3がナット2の軸方向に沿ってナット2の内側へ偏芯する位置に設けられている。
その他の構成は、上述した第一実施形態と同様である。
以下、ナット2へのシール部材8の取付け工程を説明する。なお、上述した第一実施形態と同様の内容については省略する。
まず、ナット側シール部材嵌合部4の上面4cとシール部材8の端面8bを対向させた状態で、ナット側シール部材嵌合部4にシール部材8を嵌合させる。このとき、上面4cと外周面4d同士は直角度を有しており、端面8bと内周面8d同士は直角度を有しているため、ナット側シール部材嵌合部4に対してシール部材8が傾くことが防止される。また、シール部材8は、ナット側シール部材嵌合部4に対してすきまばめを有しているため、ナット側シール部材嵌合部4にシール部材8を嵌合させる際に、シール部材8がナット側シール部材嵌合部4に引っ掛かることが防止されている。
また、本実施形態のボールねじ装置1であれば、シール部材8が、ナット側シール部材嵌合部4に対してすきまばめを有しているため、シール部材8がナット側シール部材嵌合部4に引っ掛かることが防止されている。その結果、シール部材8の取付け状態が良好なものとなり、シール部材8のシール性能が向上して、ボールねじ装置1の作動性及び耐久性が向上する。
また、本実施形態のボールねじ装置1であれば、ナット側位置決め溝14が、ナット側シール部材嵌合部4の外周面4dに連続して設けられているため、シール部材側挿通孔16とナット側位置決め溝14とが、ナット2の径方向における全ての位相において対向することとなる。その結果、ナット2とシール部材8との位相合わせが容易となり、ナット2へのシール部材8の取付けに係わる作業効率が向上して、ボールねじ装置1の組立効率が向上する。
また、本実施形態のボールねじ装置1では、シール部材8の内径D3は、シール部材8が、ナット側シール部材嵌合部4の外径D4に対してすきまばめを有する径となっているが、これに限定されるものではない。すなわち、シール部材8がナット側シール部材嵌合部4に引っ掛かることが防止されていれば、シール部材8の内径D3は、シール部材8が、ナット側シール部材嵌合部4の外径D4に対してすきまばめを有していない径であってもよい。
また、本実施形態のボールねじ装置1では、ナット側シール部材嵌合部4を、ナット2の径方向から見た断面が、ナット2の軸方向に沿ってナット2の外側に突出する凸状をなす構成としたが、これに限定されるものではない。すなわち、例えば、ナット2の端面に、シール部材8の有するフランジ部が嵌合する形状の溝を設け、この溝によってナット側シール部材嵌合部を構成してもよい。
その他の作用・効果は、上述した第一実施形態と同様である。
まず、図3を参照して本発明の第三実施形態の構成を説明する。なお、上述した第一実施形態と同様の構成については、同一符号を付して説明する。
図3に示されているように、本実施形態のボールねじ装置1は、以下の点で上述した第一実施形態と構成が異なっている。
本実施形態のボールねじ装置1は、ねじ軸(図示せず)と、ナット2と、中間部材18を備えている。
また、シール部材8は、内部に環状をなす芯金32を有している。芯金32の外周面は、特に図示しないが、均一な厚さのシール部材によって覆われている。芯金32の端面には、中間部材側シール部材嵌合部26にシール部材8を嵌合させた状態で、中間部材側取付け孔28と締結部材挿通孔32とを連通するシール部材側取付け孔34が設けられている。
その他の構成は、上述した第一実施形態と同様である。
本実施形態のボールねじ装置1の組立て作業では、ナット2へ中間部材18を取付ける工程と、中間部材18へシール部材8を取付ける工程がある。以下、ねじ軸の外周側にナット2が配置され、負荷転動路内に複数の転動体が装填された状態において、ナット2へ中間部材18を取付けた後に、中間部材18へシール部材8を取付ける工程を説明する。なお、ボールねじ装置1の組立て作業は、上述した順番に限定されるものではなく、ナット2へ中間部材18及びシール部材8を取付けた後に、ねじ軸の外周側にナット2を配置してもよい。また、図3中では、図の右側に、ナット2へ中間部材18を取付ける前及び中間部材18へシール部材8を取付ける前の状態を示し、図の左側に、ナット2へシール部材8を取付け、中間部材18へシール部材8を取付けた後の状態を示している。
まず、中間部材側シール部材嵌合部26の底面26aとシール部材8の端面8bを対向させるとともに、中間部材側取付け孔28と、締結部材挿通孔30及びシール部材側取付け孔34とを対向させた状態で、中間部材側シール部材嵌合部26にシール部材8を嵌合させる。このとき、底面26aと内周面26b同士は直角度を有しており、端面8bと外周面8c同士は直角度を有しているため、中間部材側シール部材嵌合部26に対してシール部材8が傾くことが防止される。また、シール部材8は、中間部材側シール部材嵌合部26に対してすきまばめを有しているため、中間部材側シール部材嵌合部26にシール部材8を嵌合させる際に、シール部材8が中間部材側シール部材嵌合部26に引っ掛かることが防止されている。
また、本実施形態のボールねじ装置1であれば、締結部材の先端によって中間部材側位置決め溝24が押圧された際に、中間部材18がナット側中間部材嵌合部20に押し付けられ、中間部材18がナット2に押し付けられる。その結果、中間部材18がナット側中間部材嵌合部20に対して強固に固定され、シール部材8のシール性能が向上する。
また、本実施形態のボールねじ装置1であれば、芯金32の外周面が均一な厚さのシール部材によって覆われているため、中間部材側シール部材嵌合部26にシール部材8を嵌合させる際に、中間部材18と芯金32との芯違いが生じることが防止される。
また、本実施形態のボールねじ装置1では、底面26aと内周面26b同士が直角度を有するとともに、端面8bと外周面8c同士が直角度を有する構成としたが、これに限定されるものではない。すなわち、シール部材8の取付け状態が良好なものとなれば、これらの面同士は、例えば、略直角の関係であってもよい。
また、本実施形態のボールねじ装置1では、シール部材8が芯金32を有する構成としたが、これに限定されるものではなく、シール部材8が芯金32を有していない構成としてもよい。
また、本実施形態のボールねじ装置1では、芯金32の外周面を、均一な厚さのシール部材によって覆う構成としたが、これに限定されるものではなく、芯金32の外周面が露出した構成としてもよい。
その他の作用・効果は、上述した第一実施形態と同様である。
なお、上述した各実施形態のうち、第三実施形態のみ、シール部材8が芯金32を有する構成としたが、これに限定されるものではなく、第一及び第二実施形態においても、シール部材8が芯金32を有する構成としてもよい。
2 ナット
4 ナット側シール部材嵌合部
6 ナット側挿通孔
8 シール部材
10 リップ部
12 シール部材側位置決め溝
14 ナット側位置決め溝
16 シール部材側挿通孔
18 中間部材
20 ナット側中間部材嵌合部
22 中間部材側ナット嵌合部
24 中間部材側位置決め溝
26 中間部材側シール部材嵌合部
28 中間部材側取付け孔
30 締結部材挿通孔
32 芯金
34 シール部材側取付け孔
36 ねじ軸側転動溝
38 ねじ軸
40 ナット側転動溝
42 負荷転動路
44 転動体
46 循環部材
Claims (19)
- 螺旋状のねじ軸側転動溝を外周面に有するねじ軸と、前記ねじ軸側転動溝に対向するナット側転動溝を内周面に有するとともにねじ軸の外周側に配置されるナットと、前記両転動溝間に形成される負荷転動路内に転動自在に装填される複数の転動体と、を備え、
前記ナットの端面にナット側シール部材嵌合部を設け、前記ねじ軸側転動溝と摺接するリップ部を内周面に有する環状のシール部材を、前記ナット側シール部材嵌合部に嵌合させたボールねじ装置において、
前記ナット側シール部材嵌合部を構成する複数の面のうち隣り合う面同士及び前記シール部材におけるナット側シール部材嵌合部と嵌合する複数の面のうち隣り合う面同士のうち少なくとも一方は、直角度を有し、
前記シール部材に、先端が前記ナット側シール部材嵌合部に開口するシール部材側挿通孔を設け、
前記ナットの前記シール部材側挿通孔と対向する位置に、前記ナットの径方向から見た断面がV字状をなすナット側位置決め溝を設け、
前記シール部材側挿通孔に締結部材が挿通され、当該締結部材の先端は、前記ナット側位置決め溝を押圧しており、
前記ナット側位置決め溝の中心軸は、前記シール部材側挿通孔の中心軸に対し前記ナットの軸方向に沿ってナットの内側へ偏芯していることを特徴とするボールねじ装置。 - 前記シール部材は、前記ナット側シール部材嵌合部に対してすきまばめを有した状態で嵌合していることを特徴とする請求項1に記載したボールねじ装置。
- 前記ナット側位置決め溝は、前記ナットの外周面に連続して設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載したボールねじ装置。
- 前記シール部材は、前記ナット側シール部材嵌合部に嵌合する環状又は略環状の芯金を有することを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載したボールねじ装置。
- 前記芯金は、前記ナット側シール部材嵌合部に対してすきまばめを有した状態で嵌合していることを特徴とする請求項4に記載したボールねじ装置。
- 前記芯金に、先端が前記ナット側シール部材嵌合部に開口する芯金側挿通孔を設け、
前記ナットの前記芯金側挿通孔と対向する位置に、前記ナットの径方向から見た断面がV字状をなすナット側位置決め溝を設け、
前記芯金側挿通孔に締結部材が挿通され、当該締結部材の先端は、前記ナット側位置決め溝を押圧していることを特徴とする請求項4または5に記載したボールねじ装置。 - 前記ナット側位置決め溝の中心軸は、前記芯金側挿通孔の中心軸に対し前記ナットの軸方向に沿ってナットの内側へ偏芯していることを特徴とする請求項6に記載したボールねじ装置。
- 螺旋状のねじ軸側転動溝を外周面に有するねじ軸と、前記ねじ軸側転動溝に対向するナット側転動溝を内周面に有するとともにねじ軸の外周側に配置されるナットと、前記両転動溝間に形成される負荷転動路内に転動自在に装填される複数の転動体と、を備え、
前記ナットの端面にナット側中間部材嵌合部を設け、環状の中間部材を前記ナット側中間部材嵌合部に嵌合させ、
前記中間部材の端面に中間部材側シール部材嵌合部を設け、前記ねじ軸側転動溝と摺接するリップ部を内周面に有する環状のシール部材を、前記中間部材側シール部材嵌合部に嵌合させたボールねじ装置において、
前記ナット側中間部材嵌合部を構成する複数の面のうち隣り合う面同士及び前記中間部材におけるナット側中間部材嵌合部と嵌合する複数の面のうち隣り合う面同士のうち少なくとも一方は直角度を有し、
前記中間部材側シール部材嵌合部を構成する複数の面のうち隣り合う面同士及び前記シール部材における中間部材側シール部材嵌合部と嵌合する複数の面のうち隣り合う面同士のうち少なくとも一方は直角度を有し、
前記ナットに、先端が前記ナット側中間部材嵌合部に開口するナット側挿通孔を設け、
前記中間部材の前記ナット側挿通孔と対向する位置に、前記中間部材の径方向から見た断面がV字状をなす中間部材側第二位置決め溝を設け、
前記ナット側挿通孔に締結部材が挿通され、当該締結部材の先端は、前記中間部材側第二位置決め溝を押圧しており、
前記中間部材側第二位置決め溝の中心軸は、前記ナット側挿通孔の中心軸に対し前記ナットの軸方向に沿ってナットの外側へ偏芯していることを特徴とするボールねじ装置。 - 前記シール部材は、前記中間部材側シール部材嵌合部に対してすきまばめを有した状態で嵌合していることを特徴とする請求項8に記載したボールねじ装置。
- 前記中間部材は、前記ナット側中間部材嵌合部に対してすきまばめを有した状態で嵌合していることを特徴とする請求項8または9に記載したボールねじ装置。
- 前記中間部材側第二位置決め溝は、前記中間部材の外周面に連続して設けられていることを特徴とする請求項8から10のうちいずれか1項に記載したボールねじ装置。
- 前記シール部材は、前記中間部材側シール部材嵌合部と嵌合する環状又は略環状の芯金を有することを特徴とする請求項8から11のうちいずれか1項に記載したボールねじ装置。
- 前記芯金は、前記中間部材側シール部材嵌合部に対してすきまばめを有した状態で嵌合していることを特徴とする請求項12に記載したボールねじ装置。
- 前記芯金に、先端が前記中間部材側シール部材嵌合部に開口する芯金側挿通孔を設け、
前記中間部材の前記芯金側挿通孔と対向する位置に、前記中間部材の径方向から見た断面がV字状をなす中間部材側第一位置決め溝を設け、
前記芯金側挿通孔に締結部材が挿通され、当該締結部材の先端は、前記中間部材側第一位置決め溝を押圧していることを特徴とする請求項12または13に記載したボールねじ装置。 - 前記中間部材側第一位置決め溝の中心軸は、前記芯金側挿通孔の中心軸に対し前記ナットの軸方向に沿ってナットの内側へ偏芯していることを特徴とする請求項14に記載したボールねじ装置。
- 前記ねじ軸は、研削逃げが形成されていないことを特徴とする請求項1から15のうちいずれか1項に記載したボールねじ装置。
- 前記転動体は、セラミックで構成されていることを特徴とする請求項1から16のうちいずれか1項に記載したボールねじ装置。
- 前記リップ部は、当該リップ部の全周に亘ってねじ軸側転動溝と摺接することを特徴とする請求項1から17のうちいずれか1項に記載したボールねじ装置。
- 前記リップ部は、前記ねじ軸側転動溝に向けて押圧されることを特徴とする請求項1から18のうちいずれか1項に記載したボールねじ装置。
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