JP2004156704A - ボールねじ機構及びボールねじ潤滑装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】図(a)はねじ軸23の側面図であり、ねじ軸23の中心軸線41に直交する面42で切断した断面をb−b線断面として、(b)に示した。符号45が切断面の輪郭に相当する、いびつな円であり、このいびつな円45にシールリングの穴を倣わせた。
【効果】シールリングの穴は螺旋溝ではないので、潤滑用オイルの漏れが少なくなる。すなわち、オイル潤滑型ボールねじ機構においてシール性を高めることができる。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は半円断面の螺旋溝を有するねじ軸と、このねじ軸にボールを介して取付けたボールナットとからなるボールねじ機構のオイルシール技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ボールねじ機構の潤滑は主としてグリースが用いられてきた。グリースは粘度が高く隙間からの漏れが少ないので、シール構造はダストシール程度の簡単なもので済ますことができる。
しかし、近年の生産性向上の要求により、回転数を高めるとグリース潤滑では発熱量が増大し、その対策が求められる。
【0003】
対策の一つとして、潤滑をオイル潤滑に変更することが有力である。オイルや循環させることにより、容易に冷却させることができるからである。
具体的には、本出願人は、先に特願2001−202563でオイル潤滑型ボールねじ機構の潤滑を提案し、同願書に添付した図3により、シール材47、47をボールナット22の両端に設けることを提案した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の出願明細書段落番号[0021]に明示したとおりに、「ねじ軸23のねじ溝48が螺旋であるためシール材47、47には不可避的な隙間が発生する。そのため、オイルは漏れる。」という課題は残る。
すなわち、グリースに比較してオイルは粘度が低いため、僅かな隙間でも流れ出る。このように、オイル潤滑にはグリース潤滑に無いシールの困難さがある。オイル潤滑の採用を促すには、シール構造の改善が不可欠となる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、オイル潤滑を前提としたボールねじ機構において、よりシール性の優れたシール構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1のボールねじ機構は、半円断面の螺旋溝を有するねじ軸と、このねじ軸にボールを介して取付けたボールナットと、このボールナットの内に潤滑用オイルを供給するためにボールナットに開けたオイル供給路と、このオイル供給路を介して供給したオイルが漏れぬようにボールナットの両端に設けたシールリングとからなるボールねじ機構であって、シールリングの穴は、ねじ軸を中心軸線に直交する面で切断した切断面の輪郭に相当する非正円形の穴であることを特徴とする。
【0007】
シールリングの穴を、ねじ軸を中心軸線に直交する面で切断した切断面の輪郭に合わせた。この結果、シールリングの穴には螺旋溝を設ける必要が無くなる。螺旋溝がオイル漏れの原因であったから、螺旋溝を設けなければオイル漏れを減少させることができる。
すなわち、請求項1によれば、オイル潤滑型ボールねじ機構におけるシール性を格段に高めることができる。
【0008】
請求項2のボールねじ機構は、螺旋溝の底は滑らかな円弧に仕上げるとともに、ねじ軸の外径面と螺旋溝とが交わるコーナーはアール面取り仕上げを施したことを特徴とする。
【0009】
シールリングは非回転部材で、これに摺接するねじ軸は回転部材であるため、シールリングの穴は螺旋溝の全て及びねじ軸の外径面の全てに接触する。そのため螺旋溝の底に研磨逃げ溝があると完全にシールすることが困難であることのほか、研磨逃げ溝によってシールリングに傷をつけることがあった。
請求項2では、螺旋溝の底を滑らかな円弧に仕上げることで、シールリングに傷が付くことを防止することにした。
【0010】
また、ねじ軸の外径面と螺旋溝とが交わるコーナーは、ボールが接触しないため、従来は糸面取りと称する簡単な面取りで済ませていた。
請求項2では、ねじ軸の外径面と螺旋溝とが交わるコーナーを、アール面取りすることで、シールリングに傷が付くことを防止することにした。
すなわち、請求項2によれば、シールリングの寿命を適正に保つことができる。
【0011】
請求項3のボールねじ潤滑装置は、請求項1又は請求項2記載のボールねじ機構と、このボールねじ機構からオイルを回収するとともに回収したオイルを浄化し、ポンプで加圧してボールねじ機構へ供給するオイル循環機構と、からなる。
【0012】
オイルを循環させる間にオイルを冷却することができる。オイルを浄化することにより、鉄粉などの異物を除くことができ、ボールねじ機構の寿命を延ばすことができる。
【0013】
請求項4のボールねじ潤滑装置は、請求項1又は請求項2記載のボールねじ機構と、このボールねじ機構からオイルを回収するとともに回収したオイルを浄化し、ポンプで加圧してボールねじ機構へ供給するオイル循環機構と、ねじ軸が停止しているときにはポンプを停止させるポンプ運転制御部と、からなる。
【0014】
ボールねじ機構が動いてる間だけ、ポンプを運転することで、ポンプ運転に掛かるランニングコストを低減することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
【0016】
図1は本発明に係るボールねじ機構を備えた射出機構の側面図であり、射出機構10は、加熱筒11と、この加熱筒11の基部に設けたフランジ部12と、このフランジ部12に対向して配置した基盤13と、これらのフランジ部12と基盤13とに渡したガイドバー14・・・(・・・は複数を示す。以下同じ)と、これらのガイドバー14・・・に移動可能に取付けたスライド板15と、このスライド板15にベアリング16を介して取付けた保持板17と、この保持板17に一体的に取付けたプーリ18並びにスクリュー20と、前記プーリ18を介してスクリュー20を回すためにスライド板15に取付けたスクリュー回転モータ21と、スライド板15の図右に取付けたボールナット22と、このボールナット22に捩じ込んだねじ軸23と、このねじ軸23を前記基盤13に回転可能に支えるベアリング24と、ねじ軸23を回すために基盤13に取付けたスクリュー移動モータ25と、からなる。
【0017】
なお、射出工程では、スクリュー移動モータ25を始動し、プーリ26、ベルト27及びプーリ28を介してねじ軸23を高速で回す。すると、ボールナット22とともに、スライド板15、保持板17、プーリ18、スクリュー回転モータ21及びスクリュー20が高速で移動する。
【0018】
そして、この射出機構10は、ボールナット22の下方にオイルパン55を配置し、ねじ軸23の露出部分にカバー56を被せ、ボールナット22にオイル供給管57を接続する。
なお、本発明は1本のスクリュー21当り2本のねじ軸23を備えた2軸ボール型射出機構に適用することもできる。
【0019】
図2は図1の2−2線断面図であり、ボールナット22の上部にオイルの入口58、下部にオイルの出口59があり、この様なボールナット22を含むねじ軸23を逆U字断面のカバー56で覆い、このカバー56の内面を伝わって落ちるオイルを含め、オイルの出口59から落下するオイルをオイルパン55で受けるようにしたことを示す。オイルパン55にはマグネット60、ドレーンプラブ61及びオイル回収管62を備える。オイルパン55の底に溜まった金属粉53は大部分がマグネット60に吸着され、残部はオイル52とともにドレーンプラグ61を開けることにより、排出させることができる。
【0020】
図3は本発明に係るボールねじ潤滑構造の断面図兼作用図であり、このボールねじ潤滑構造は、ボールナット22上部にオイルの供給路63を開けると共にこの供給路63にオイル供給管57を接続し、ボールナット22下部にオイルの排出路64を開けると共にこの排出路64の下方にオイルパン55を配置し、オイルパン55から回収したオイルをポンプ65によりオイル供給管57へ戻すことで、ボールねじ機構30の潤滑をなすことを特徴とする。
【0021】
66・・・は盲栓であり、通孔に圧入して、通孔の一部を塞ぐことで、オイルの吹出しを防止する。オイルの供給路63の形状を工夫することにより盲栓66・・・を省くことはできる。オイルの排出路64も同様である。
【0022】
ボールねじ機構30は、半円断面の螺旋溝を有するねじ軸23と、このねじ軸23にボール31・・・を介して取付けたボールナット22と、このボールナット22の内にオイルを供給するためにボールナット22に開けたオイル供給路63と、このオイル供給路63を介して供給したオイルが漏れぬようにボールナット22の両端に設けたシールリング33、33とからなる
【0023】
オイルパン55に溜まったオイル52は、オイル回収管62を通じてタンク67に溜め、このタンク67に溜めたオイルを第1フィルター68を介してポンプ65で汲み上げ、第2フィルター70で更に浄化し、オイル供給管57を通じてオイルの供給路63に圧送する。すると、オイルはボール31・・・及びねじ溝48に至る。潤滑後に、オイルはオイルの排出路64を通じてオイルの出口59から流れ出て、オイルパン55へ落下する。
【0024】
すなわち、本発明の電動射出機は、ボールねじ機構30と、このボールねじ機構30からオイルを回収するとともに回収したオイルを浄化し、ポンプ65で加圧してボールねじ機構30へ供給するオイル循環機構72を備える。
【0025】
さらには、ポンプ65にポンプ運転制御部73を付設し、このポンプ運転制御部73がねじ軸停止信号を受けたときにポンプ65を連動して停止させるようにすることが望ましい。
すなわち、別の形態では本発明の電動射出機は、ボールねじ機構30と、このボールねじ機構30からオイルを回収するとともに回収したオイルを浄化し、ポンプ65で加圧してボールねじ機構30へ供給するオイル循環機構72と、ねじ軸30が停止しているときにはポンプ65を停止させるポンプ運転制御部73を備える。
【0026】
また射出工程では、ねじ軸23を高速で回すため、露出部分のねじ軸23に付着しているオイルがラジアル方向へ飛散する。しかし、カバー56があるため、実害はない。加えて、オイルと共にタンク67に至った金属粉53はタンク67の底に沈むため、容易に回収できる。
【0027】
以上に述べた実施例によれば、ボールねじの潤滑をオイルで実施するため、仮に金属粉が発生しても、この金属粉がオイルケース、オイルパン若しくはタンクの底に溜まる。その結果、金属粉がボールやねじ溝に至ってボールやねじ溝を摩耗するという不具合の発生を抑えることができる。しかし、金属粉の発生は少ないに越したことはない。
【0028】
図4(a),(b)は本発明に係るセパレータリングの説明図である。
(a)は比較例図であり、ねじ軸23とボールナット22との間にボール31,31が介在する。ねじ軸23が高速で回るとボール31,31同士が衝突したり擦れあうことから、ボール31の表面が剥離したり摩耗する虞れがある。
【0029】
(b)は実施例であり、ボール31の外径より僅かに小さな外径のリング(セパレータリング)69をボール31,31間に介在させることで、ボール同士31,31が接触しないようにする。これにより、金属粉の発生を大いに抑えることができる。
【0030】
セパレータリング69の採用により金属粉の発生量を抑え、且つ潤滑材をオイルにすれば、僅かに発生した金属粉を確実にオイルの底に溜めることができ、セパレータリング69とオイル潤滑との相乗効果により、ボールねじの寿命を5年以上、使用条件によっては10年に延ばすことができる。
【0031】
図5は本発明のボールねじ機構に採用したシールリングの断面図であり、シールリング33は、芯金34の入ったL字断面の樹脂35(又はラバー)からなり、ボールナット22に嵌合した後に、押え板36で固定されるリングである。ただし、シールリング33は、部位によって径方向の幅W1、W2が異なる。
【0032】
すなわち、シールリング33の外径円37はねじ軸23の中心軸線を中心とする正円であるが、穴38はいびつな円の非正円穴である。
なお、39はシール性を高めるために延ばした圧縮代であり、作図の都合で実線で示したが、正しくは圧縮される若しくは撓むため圧縮代39が図のようになることはない。
【0033】
図6は本発明に係るシールリングの穴(いびつな円の非正円穴)の説明図である。
(a)はねじ軸23の側面図であり、ねじ軸23の中心軸線41に直交する面42で切断した断面をb−b線断面とする。
【0034】
(b)は(a)のb−b線断面図であり、細線で示した43はねじ軸23のねじの谷の径(半径=r1)であり、同じく細線で示した37はねじ軸23の外径円(半径=r2)である。
【0035】
図にxy軸を入れ、便宜上、y軸の+軸に「0」、x軸の−軸に「90」、y軸の−軸に「180」、x軸の+軸に「270」のごとく、方位を示す目印を加入した。
【0036】
0方位を最小半径、180方位を最大半径、具体的には0方位で半径r1、180方位で半径r2、90方位及び270方位で(r1+r2)/2となるように、半径を徐々に変更することで、実線で示すいびつな円45を描くことができる。このいびつな円45は、切断面の輪郭に相当する非正円である。このようないびつな円45に前記圧縮代(図5、符号39参照)を加えたものがシールリングの穴38(図5参照)となる。
【0037】
なお、圧縮代はシールリングの材質や硬さやねじ軸の回転数などを考慮して決定するが、ここでは、圧縮代を無視して、いびつな円45=シールリングの穴38と考える。
【0038】
ねじ軸23を回転させても、b−b線における断面形状は変化しない。そのため、シールリングの穴をいびつな円45に倣わせておけば、シール性を発揮させることができる。ただし、ねじ軸23は回転体であり、シールリングは固定物であるから、(a)に示すとおりに、シールリングはねじ軸23の外周面から螺旋溝の底まで接触する。そこで、次に説明する対策が極めて有効となる。
【0039】
図7(a)、(b)は従来の代表的な螺旋溝の断面図、(c)は本発明に係る螺旋溝の断面図である。
(a)は従来の代表的な螺旋溝101を示し、この螺旋溝101の底に研磨逃げ溝102と称する溝を設けることが、普通に行われている。
【0040】
ボール103は、螺旋溝101に全面的に当るのではなく、V字をなす左右の受け面104、104で受けられる。これらの受け面104、104から離れた部位に研磨逃げ溝102を設けることは差し支えない。研磨逃げ溝102を設けることにより、螺旋溝101の研磨加工が容易になり、研磨工数を削減することができる。
【0041】
(b)は(a)からボール103を除いた、螺旋溝101だけの断面図であり、螺旋溝101の底に研磨逃げ溝102があり、外径面105と螺旋溝101との交わる部位(コーナー)に角部106、106があることを示す。角部106、106は、ボール103と接触する部位ではないので、一般に糸面取り取りと称する軽度な加工のみが施され、アール面取りが施されることはない。
【0042】
(b)の断面の螺旋溝101に、本発明のシールリングを取付けると、このシールリングは螺旋溝101の底から外周面105までのどこかに接触する。するとシールリングは、角部106や研磨逃げ溝102といった鋭利な箇所で削られることになり、摩耗が激しくなり、寿命が短くなる。
【0043】
(c)は本発明により改良した螺旋溝75の断面図であり、螺旋溝75の底面は半径R1の滑らかな円弧に仕上げるとともに、ねじ軸23の外径面76と螺旋溝75とが交わるコーナーは半径R2、R2のアール面取り仕上げを施した。
この処置の結果、ねじ軸23の何処にも鋭利な箇所が無くなり、シールリングが痛む虞が無くなり、シールリングの寿命を延ばすことができるようになった。
【0044】
尚、本発明のボールねじ機構及びボールねじ潤滑装置は、射出機構のボールねじに好適であるが、その他の用途に用いられるボールねじに広く適用することは差し支えない。
【0045】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1では、シールリングの穴を、ねじ軸を中心軸線に直交する面で切断した切断面の輪郭に合わせた。この結果、シールリングの穴には螺旋溝を設ける必要が無くなる。螺旋溝がオイル漏れの原因であったから、螺旋溝を設けなければオイル漏れを減少させることができる。
すなわち、請求項1によれば、オイル潤滑型ボールねじ機構におけるシール性を格段に高めることができる。
【0046】
請求項2のボールねじ機構は、螺旋溝の底は滑らかな円弧に仕上げるとともに、ねじ軸の外径面と螺旋溝とが交わるコーナーはアール面取り仕上げを施したことを特徴とする。
【0047】
シールリングは非回転部材で、これに摺接するねじ軸は回転部材であるため、シールリングの穴は螺旋溝の全て及びねじ軸の外径面の全てに接触する。そのため螺旋溝の底に研磨逃げ溝があると完全にシールすることが困難であることのほか、研磨逃げ溝によってシールリングに傷をつけることがあった。
請求項2では、螺旋溝の底を滑らかな円弧に仕上げることで、シールリングに傷が付くことを防止することにした。
【0048】
また、ねじ軸の外径面と螺旋溝とが交わるコーナーは、ボールが接触しないため、従来は糸面取りと称する簡単な面取りで済ませていた。
請求項2では、ねじ軸の外径面と螺旋溝とが交わるコーナーを、アール面取りすることで、シールリングに傷が付くことを防止することにした。
すなわち、請求項2によれば、シールリングの寿命を適正に保つことができる。
【0049】
請求項3のボールねじ潤滑装置は、請求項1又は請求項2記載のボールねじ機構と、このボールねじ機構からオイルを回収するとともに回収したオイルを浄化し、ポンプで加圧してボールねじ機構へ供給するオイル循環機構と、からなる。
【0050】
オイルを循環させる間にオイルを冷却することができる。オイルを浄化することにより、鉄粉などの異物を除くことができ、ボールねじ機構の寿命を延ばすことができる。
【0051】
請求項4のボールねじ潤滑装置は、請求項1又は請求項2記載のボールねじ機構と、このボールねじ機構からオイルを回収するとともに回収したオイルを浄化し、ポンプで加圧してボールねじ機構へ供給するオイル循環機構と、ねじ軸が停止しているときにはポンプを停止させるポンプ運転制御部と、からなる。
【0052】
ボールねじ機構が動いてる間だけ、ポンプを運転することで、ポンプ運転に掛かるランニングコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るボールねじ機構を備えた射出機構の側面図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】本発明に係るボールねじ潤滑構造の断面図兼作用図
【図4】本発明に係るセパレータリングの説明図
【図5】本発明のボールねじ機構に採用したシールリングの断面図
【図6】本発明に係るシールリングの穴、いびつな円の非正円穴の説明図
【図7】(a)、(b)は従来の代表的な螺旋溝の断面図、(c)は本発明に係る螺旋溝の断面図
【符号の説明】
10…射出機構、22…ボールナット、23…ねじ軸、30…ボールねじ機構、31…ボール、33…シールリング、38…シールリングの穴、41…ねじ軸の中心線、42…ねじ軸の中心軸線に直交する面、45…いびつな円、63…オイル供給路、65…ポンプ、68、70…フィルター、72…オイル循環機構、73…ポンプ運転制御部、75…螺旋溝、76…外径面、R1…螺旋溝の底の仕上げアール、R2…外径面と螺旋溝とが交わるコーナーに施した面取りの半径。
Claims (4)
- 半円断面の螺旋溝を有するねじ軸と、このねじ軸にボールを介して取付けたボールナットと、このボールナットの内に潤滑用オイルを供給するためにボールナットに開けたオイル供給路と、このオイル供給路を介して供給したオイルが漏れぬように前記ボールナットの両端に設けたシールリングとからなるボールねじ機構であって、
前記シールリングの穴は、前記ねじ軸を中心軸線に直交する面で切断した切断面の輪郭に相当する非正円形の穴であることを特徴とするボールねじ機構。 - 前記螺旋溝の底は滑らかな円弧に仕上げるとともに、ねじ軸の外径面と螺旋溝とが交わるコーナーはアール面取り仕上げを施したことを特徴とする請求項1記載のボールねじ機構。
- 請求項1又は請求項2記載のボールねじ機構と、このボールねじ機構からオイルを回収するとともに回収したオイルを浄化し、ポンプで加圧してボールねじ機構へ供給するオイル循環機構と、からなるボールねじ潤滑装置。
- 請求項1又は請求項2記載のボールねじ機構と、このボールねじ機構からオイルを回収するとともに回収したオイルを浄化し、ポンプで加圧してボールねじ機構へ供給するオイル循環機構と、前記ねじ軸が停止しているときには前記ポンプを停止させるポンプ運転制御部と、からなるボールねじ潤滑装置。
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